自作パソコンのパーツの選び方

登録日:2025/01/26 Sun 20:42:17
更新日:2025/02/02 Sun 23:07:02
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当項目では、自作パソコンの各パーツの選び方について解説する。
これらは自作パソコンのみに限らず、パーツ選定の目安としてBTOパソコン・メーカーパソコン・中古パソコンなどを購入する際にも役に立つので、そうしたパソコンの購入を検討しているといった方も目を通していただければ幸いである。
特に中古パソコンや激安のパソコンの一部には、
  • 「高性能なCPUを搭載!」
    • 実際は型落ちで、何年か前なら通用したもの。
  • 「最新ゲームが起動できる」
    • 快適に遊べるとは言っていない。
  • 「最新のOSを搭載!」
    • 必要な性能を満たさずにインストールしたため、OSを動かすことすらまともにできない。
……といった曖昧な文章を使い、型落ちのパーツや低性能のパーツを使用していることを半ば隠しているケースもあるので、パーツについて最低限の知識を付けてから購入することをオススメする。






具体的にはどの順番でパーツを決めればいいの?

自作パソコンの項目で用途を決めたら、とりあえずは出せる予算を考えよう。以下は、2024年現在の予算の例。
  • ゲーム機よりも高性能のゲーミングPCは最低でも15万円(モニター等周辺機器を含まず)。
それも、ゲーム機では仕様が画一化されていることによる最適化の利点もあるので、カタログスペックが上でも動作面を同等以上にするならさらにお値段が必要なことも。
さらに高解像度、高フレームレートを目指すなら20万~25万円。画像生成AIの運用も大体このあたりの価格帯が視野に入る。

  • データの母艦やオフィス用ソフトなら、10万円で事足りることが多い。
ストレージ容量の大きさならPCの価格に比べてかなり安価に増やしやすく、後からでも継ぎ足せるので、そこまで予算に敏感になる必要はない。テレビ、ビデオとしての機能も継ぎ足すなら、さらにそれぞれ1万5千円程度足せば事足りる。
なお、10万円を切る価格で組もうとするとフリマアプリ等のお世話になるのだが、この方法での集め方はロクに動かないポンコツパーツを掴まされる可能性が一気に跳ね上がるため、初心者にはおすすめ出来ない。
無論、自作パソコンを複数回組み上げている経験者なら話は別だが……。
それでも「動けば御の字」以上のものは完成しないので、値段を重視するならその辺りは割り切ったほうがいい。

  • 創作活動になると……これは本当にモノによる。
動画制作ならGPUやCPUを高性能にすることでエンコードの時間を短縮できるし、DTMならメモリとストレージをたくさん積まないと大容量な音源に食われてしまう。お絵描きや音楽制作なら、PC以外の機材に必要な経費との兼ね合いも出てくる。
仮想通貨マイニングや高度な科学技術計算のような大規模な計算ならばゲーミングPCよりも遥かに高性能なGPUが、場合によっては複数枚必要なことも。数十万円では済まないことも多い。


いよいよパーツを決める順番だ。




【CPU】※必須

中央演算装置。人間でいう「脳」にあたる。
これの性能が良いほど、
  • PCの動作が速くなる
  • 同時に複数のアプリを扱える
  • フリーズ等に強くなり日頃のメンテナンスの手間が減る
など、性能の良し悪しを直接左右する重要なパーツ。
「せっかく作るなら性能のいいパソコンが欲しいなあ!」と考えている人は、まずこのCPUとメモリにお金をかけることを考えよう。

ただし、実を言うと現代のCPUは全体的に質がよく、頭打ちの感がある。
3Dモデリングや4K動画編集作業など、よほど複雑な作業をするつもりでもなければ性能で困ることはほぼない。CPUは明確な寿命といった基準が存在せず、また無茶なオーバークロックをせず、冷却を怠らなければ非常に長く使える。
また、性能の高い(≒値段が高い)ものほど消費電力や発熱が増えてしまうため、高ければいいわけではない。良いものが欲しいからと考えなしに「一番いいのを頼む」と店員に頼むのはNG。
初心者なら「そのPCで何をしたいのか」、経験者なら「要求するスペックは幾らなのか」を相談することを強くおすすめする。
追記者の主観だが、余程異常な使い方をするのでもない限り、店員や詳しい人におすすめしてもらった手頃な商品で十分に事足りるはずだ。

概ねその製品のグレードと世代によって性能が決まる。
CPUのメーカーはIntel(インテル)AMDの2社だが、どちらを選ぶかは好みで。
かつてはよほどのAMD党や、内蔵グラフィック(内蔵GPU)性能が欲しい場合でない限りほぼIntel一択の状況が長期間続いていたが、2017年3月にRyzenが登場し、以降も目覚ましい性能向上を遂げたこと&Intelの諸々の問題で自作er的にはAMDが逆転している。
なお、製造量と知名度ではIntelの方がまだまだ多いため、既成品のPCなどを含めたPC全体でのシェアは未だにIntelが7割を占める。
自作界隈でも例外ではなく、Ryzenの最新モデルが売り切れだったので旧モデルかIntel Coreシリーズのどちらかで泣く泣く妥協なんて事も……

あと、CPUそれ自体の構造や仕組みについての解説は、当Wiki内のCPUの項目にある。詳しく知りたいならそちらを参照すること。



【メモリ】 ※必須

メインメモリ、主記憶装置、RAM(Random Access Memory)とも呼ばれる、作業中のデータを一時的に展開しておく部品。
一般にはストレージの「引き出しの大きさ」に対応する「勉強机の広さ」に例えられ、CPUの「ペンの書き心地」と並んでPCの処理速度・マルチタスク性が上がる重要なパーツ。
このメモリ(とCPU)が一般的な意味での「PCの性能の良さ」を左右する、つまりメモリとCPUにどれだけ良いものを宛てたかでPCの基本性能が決まると言っても過言ではない。
動作のもたつかない快適なPCを作りたいなら、メモリの出費をケチらないようにしておきたい。

マザーボードのスロットに接続するため、マザーボードが対応している種類を選ぼう。
たまにCPUとの相性で正常に動作しないことがあるため、心配なときは店員さんに確認してみよう。ショップによっては「相性問題が出たら別メーカーのに交換します」という保険金が付けられる場合もある*5
QVLとしてマザーボードベンダー側で動作確認したメモリのリストがあるため、その中のものを買うのも手。

2018年頃より「光らすためのダミーメモリ」という物体も登場。
うぃらめぇ時代のRDRAMを思い出したらおっさん確定。*6



【冷却装置】 ※必須、だが付属品でも可

文字通り、PCの出す熱を処理するための冷却装置。CPUを冷やすCPUクーラーや、ケースに取り付けるケースファンなどのこと。

PCパーツは使用しているとかなりの熱を発し、その熱によって性能が劣化する他、最悪壊れてしまう可能性がある。それを防ぐため、PCにはファンを始めとした冷却装置を取り付けることが必須となっている。
最近のものは自身の温度を常に測定し、一定の温度に達するとリミッターがかかる*8機能がついているが、折角の高性能な部品の性能が制限されてしまうのは勿体ない。*9
冷却性能を高める他にも、騒音を小さくするため可能な限りファンを減らす、あるいは完全なファンレス化を目指す、掃除の手間を減らすために正圧化*10してフィルターをつける……といった方向性もある。
空冷クーラーやケースファンを使っている場合、ホコリは避けられない問題で、内部がホコリまみれになってヒートシンクの隙間にも入り込んで冷却できなくなって最悪PCが強制終了する。また、喫煙者の場合はヤニまみれになったり、超音波加湿器をかけているとカルキがPC内部で結晶化したりすることもある。

手っ取り早く高い効果を得たいからといって、冷えピタなどの冷却ジェルやアイスまくらをPCに使ってはいけない。本体内部に結露が発生して故障の原因になる恐れがあるからだ。




【マザーボード】 ※必須

CPUやメモリなどを接続する基板で、PCの拡張性を決める。
他のパーツを支えるための土台のような存在なので、買うときはコレ以外のパーツを先に決め、それに対応しているマザーボードから選ぶようにするとよい。
また、無線LANに対応したものもあるので、家のネット環境とも相談する必要があるだろう。

最新のCPUに最新のマザーボードを組み合わせることで、パーツの性能を最大限まで引き出せる。



【電源ユニット】 ※必須

ノートPCでいうACアダプタ(電源ケーブルの途中に付いている四角いアレ)に該当する。
PC内部で動作に必要な電力を確保(厳密には、家庭用コンセントの交流100Vを適切に変換して各パーツへ供給)するPCのジェネレーター。
単体で電源ユニットを売っている場合もあれば、ケースと一緒になっているものもある。

CPUは「高けりゃいいってもんじゃない」と言われるが、こちらは逆に「高ければ高いほどいい」とされる。
これは、PCに繋げる全パーツ分の電力を賄える出力がなければいけない、土台的なパーツだからである。
この電源ユニットが供給する電力よりも要求する電力が多い状態、すなわち容量(ワット数)不足になると、PCを起動できなかったり動作が不安定になったりする。できるだけ余裕を持たせたい。

安定した電力供給は、PCの安定動作はもちろん、各パーツの長寿命化にも繋がるため、人によっては最重要パーツに位置づけられており、掲示板等でアドバイスをもらう際には「電源だけはいいモノを買っておけ」と言われることもしばしば。
場合によってはHDD・SSDなどの突然死の原因として、電源の不具合によるものが挙げられる(直接的な原因としては不安定な電圧、過電流など)。
そして、全てのPCの根幹を成す存在でありながら最も流用性が高いパーツ*18でもあるため、余裕があればなるべく良い物を買っておこう。

また、停電などを見越してノートPCのバッテリーの様な働きをする「UPS(無停電電源装置)」を追加するのもありだが、UPSで確保できる電力は基本的に停電時のセーブやバックアップ時間、シャットダウンまでの時間を確保できる程度*19のものだと覚えておこう。
更に最大の注意点として、多くのUPSは瞬間停電を含む停電発生時にバッテリーからの給電に切り替わるのだが、その際に給電が一瞬止まるものが多い。つまりUPSを置いていても停電でPCが落ちる。
止まってもその後に作業続行できれば良い使用環境なら問題はないが、PCに関しては瞬停で電源が切れるかはPCの構造に依存する*20ので、瞬停すらアウトなPCでは一般的なUPSでは無理と判断する方が無難。
そのためPCを一瞬でも絶対に落としたくない目的(あるいはデータ保存やサーバー等の役割)で検討する場合は、大きくなりやすく値段も高くなりやすいが常時インバータ給電方式*21の様なタイプが必要になる。
またサージ保護のついているUPSも多いが、そうでなければ過電流対策ができていないので別途サージプロテクタを付ける場合もある。

つまりコスパが悪いので、個人でそこまで対策することはあまりないと思われる。
必要性を感じたら用途に合わせて設置しても問題ないと言えるだろう。



【ストレージ】 ※必須

データを保存しておく場所。
「机の引き出しの多さ」に例えられ、PCとしては「補助記憶装置」にあたる。
ファイルや画像や音楽、PC用ゲームのデータなどなど、一般に「PCのデータ」と呼ばれるものは全てこのストレージに格納されているので、新しいPCにデータの引き継ぎを行いたい場合、最悪このストレージさえ残っていればなんとかなることが多い。
基本的にケースの内部にドライブベイという空間が設けられており、その中に入れてネジで固定する。

おすすめはしないが、古いノートPCから引き抜いて新しい自作PCに挿せば(ドライバなどがなんとかなれば)そのまま使える。
……というのが主流だったが、Windows 11以降では「BitLocker」というストレージ暗号化機能が最初から有効化されているノートPCがあるため、移行元がWindows 11だと差し替えても機能しないことがある。
心当たりがあるなら「回復キー」を手元のUSB等にインストールしておこう。

HDDとSSDの2種類に大別され、どちらにも一長一短があるので目的に合わせて使い分けるのが賢いやり方といえる。簡単に言えば、HDDは安いが遅く、SSDは高い分速い。
容量が足りるならどちらでも良いが、もちろん両者を一挙に搭載するのもアリだし、殆どのPCケースには最低でもストレージを3つ以上搭載できるスペースが設けられている。
音楽や画像フォルダなど、頻繁に記録データを書き換えたり、ある程度大きなデータを保存する用途にはHDD、読み出すほうが多く書き込みの少ないOSやソフトウェアのインストール先にはSSD…といったように使い分けることも多い。
また変わったところでは両方搭載した上でソフトウェア的に統合することで、キャッシュとしてHDDに書き込む前のデータや頻繁に使うものをSSDに置くことで、SSDの速度とHDDの大容量を実現するものがある。
と言っても、現在は大容量のSSDもそれなりに出回ってきているため、普通に使うのであればSSDだけで十分なことも多いが……
詳しくはStoreMI、Optane memory、Bcacheで調べてみよう。
HDDの磁気ディスクの直径がストレージのサイズの基準となっており、現在は3.5インチと2.5インチが主流。

注意点として、1000GBのストレージを買ったとしても画面では931GBと表示される、といったようにOS側の表記と製品の容量表示は異なる。
EFIといった内部処理用に予約された領域もあるのだが、GB~TB級のストレージが一般化した現在では、単位変換の原因の方が主である。
これは普通に使われる単位系の接頭辞(G、kなど)とプログラム分野で使われる接頭辞が示すものが異なるため。普通k(キロ)は1000倍の数を表すのだが、プログラム分野では2進法の都合上2^10=1024倍の数を表す単位として慣用されてしまっているのだ。
kB単位ではそれほど問題は起こらなかったのだが、単位が繰り上がるたびに1024が掛けられるために容量がでかくなるほど相乗的に影響が大きくなってしまう。
結果、1000 GB = 1,000,000,000 B ≒ 931.3 * 1024^3 Bとなり、約10%もの容量が減ってしまうのだ。
メーカーとしてはちゃんとSI接頭辞の1TBのストレージを作って売っているわけで、もちろん製品に欠陥があるわけではない。これはいわゆる『天使の取り分』現象と呼ばれ、度々物議を醸している。
これを避けるため、国際単位系ではSI接頭辞を1024の冪乗に使うことを禁止しており、代わりにGiB(ギビバイト)、MiB(メビバイト)のような別の接頭辞を使うように指導しているのだが、あろうことかOS側が従わずに1024BをkBとして表記してしまっている。
OS側も今更変えるのは大変なのだろうが、消費者としては理解せずに損した気分になること請け合い。これによるクレームを避けるために(前述の通り、ストレージメーカーには一切の非はないのだが)OS側で認識する容量を併記するようにしていることも多い。




【ケース】 ほぼ必須

取り回しやメンテナンス性、安全性を無視するのであれば無くても良いが、よほどのことがない限りこれも買うべき。ケース無しで運用しているときに水でもこぼしたら、目も当てられない事態になる。
物理的に基幹となる部品のためかBTOでも完全に自由にできない場合が多く、ケースを選べるというのも自作PCの醍醐味と言えるかもしれない。
たかがケースとは言えど、ファンや電源ボタンやUSBコネクタ等、無いと地味に困る機器はこっち側についているので、自信あるからと調子に乗っていきなりケース無しに挑戦した結果、電源ボタンがなくPCを起動できないなんて笑えない状況に陥りかねない。

ケースもまたピンからキリまで色々あり、
  • 一般的にイメージされるシンプルな直方体のケース
  • 冷却性重視のケース
  • 防音マットが貼られた静音ケース
  • ガラス張りのスケルトンケース
  • 中身剝き出しのオープンフレームケース
  • 業務用にもなると、ボタン部にカギをかけて起動を制限できるケース(SilverStone Rackmountシリーズなど)
まで存在する。
極め付けにはデスク一体型という異色なものもある。文字通りケースを机として利用できる代物だが、ケース単体でハイエンドBTOパソコン1~2台分と超高価。

直接PCの性能を左右するわけではないが、高級なケースはその分配線が繋ぎやすくすっきりまとめられる、大型のパーツ(高性能なグラフィックボードなど)を積める、騒音を抑えてくれるなど作業を快適にしてくれる工夫が凝らされている。そして何よりも、組んだ後のガタつきが少ない。
見た目も上位のものになればなるほどカッコよくなるので、これも是非良いものを買っておこう。
ただ、やはり直接PCの性能には影響しない事もあって、大抵は予算を絞られ貧相なケースになってしまうわけだが…
昨今では、大型化するグラフィックボードが下に垂れ下がらないようにするための支え棒なども付属している商品もある。



【GPU/グラフィックボード】構成により必須

主に画像処理を担うパーツ。
厳密に言うと、実際にパーツとして使うのはGPUではなく「そのGPUを搭載した『グラフィックボード』」。詳細は後述。
グラボ」という略称が頻繁に使われる。他には「グラフィックカード」「グラフィックカード」「ビデオカード」と呼ばれたりも。

  • 「ゲーム機みたいな3DゲームやVRゲームを遊びたい!」
  • 「お絵かきや画像処理の仕事でAdobe Illustratorなどを使ってます」
  • 「PCにディスプレイを複数繋ごうかなと考えています」
  • 藤井聡太くんが使ってるRyzenって奴使ってみたいんだけど*33
  • 「画像生成AIをやりたい」
あなたが上記いずれかに当てはまるのなら、これは必須アイテムと言えるだろう。

逆に、上記のどれにも当てはまらないのならば無理に導入する必要はない。CPUにグラフィックス機能が内蔵されているならば、それを使っておけば問題ない為である。
デバイスマネージャーを開いて、ディスプレイアダプタの項目に「Intel UHD Graphics」「AMD Radeon Graphics(「RX」の表記がないもの)」的な名前があれば、CPU内蔵のグラフィック機能で動作している。
単体のGPUに劣るとはいえど、CPUの性能に合わせてグラフィックス機能も順当に強化されているため、ブルーレイの再生や動画サイトを1080p/フルHDで楽しむ位ならこれだけでも十分。
また、電源や排熱に遠慮する必要が無い分、同世代のノートPCよりも高スペックになることが多く、軽めの3Dゲームならグラボが無くてもなんとかなってしまうことも。
とは言っても、本格的な3Dグラフィックを駆使したゲームや描画ソフトを本格的に動かすとなるとやはり力不足になってくる。
ちなみに、万が一ドライバが壊れたとかでこの機能が無効になっても、最低限モニタを映す位はできるのでご安心を(当然性能はガタ落ちするが)。

グラフィックボードはかなり電気を食うので、電源ユニットの性能も考えて選ぼう。やりたいゲームが決まっているなら、そのゲームの推奨スペックを参考にするといい。
また性能が上がるにつれ加速度的に価格が上がる、PCパーツきっての金食い虫。
一応ミドルレンジまでのGPUは他のパーツと同等以下の安価に収まっているが、ハイエンドを求めると他のパーツの合計価格に迫り*34、予算オーバーになりかねないので宝の持ち腐れ*35にならないよう欲張らずに選ぶべし。
他のパーツと比べると世代交代が早く、型落ちが起こりやすいのも悩みの種。ゲーマーたちの懐をこれでもかと攻めてくる。
逆に言えば、ちょっと前までハイエンドとして高額で売っていたものが、型落ち品として安価で手に入るようになる、ということが起こりやすいパーツでもある。
正直選ぶのに困るほど多種多様で複雑だが、上述したような「やりたいこと」から必要な仕様を整理すれば自ずと絞り込めるはず。

なお、「グラフィックボードの外付けは(モニターの分配用等を除いて)原則不可能*36」というのが長らくパソコン界の常識だったが、最近では「Thunderbolt」という新しい通信規格に対応した「グラフィックボードと補助電源を接続できる外部ケース」なんてものも出始めている。
当然CPUやメモリ等の他のパーツ、極端な話ケース自体がボトルネックになる可能性*37はあるし、そもそもPC側がThunderboltに対応していなければ使えない*38わけだが…。
対応さえしていれば本体内部にスペースがなくともグラフィック性能の強化が図れる他、外付けにすることで本体側の発熱や電源の負担を軽くしたり、必要な時以外は外しておいて消費電力を抑えたりもできる。
ただ、グラフィックボード本体に加えてケースの方も割と高価な上、ガンガン排熱する構造上熱が籠もり易い…というより、その前提でケース自体がかなりデカいので予算や置き場所は余裕を持って確保しておきたいところ。
まあ元々「デスクトップリプレイスメント」とも呼ばれる、持ち運ぶことをあまり重視してない大型ノートPC向けの技術なので、自作機のほとんどを占めるデスクトップ機ではあまり意味が無い技術ではある。

また「小さいPCケースを使いたい」「せっかくカッコイイグラボだから縦/斜め置きしたい」「グラボを無理矢理外付けしたい」などの需要から、マザーボードとグラフィックボードを連結する「PCI Expressライザーケーブル」というものが使用される場合もある。
ケーブルを経由させる都合上、「ケーブルの質によっては大幅に性能低下する」「給電の都合上使えない場合がある」「BIOSでPCI Expressのモードを変更しないと性能が低下する場合がある」「ファンとライザーケーブルの位置関係を考えないと冷却力が低下する」などの注意点があるが、上述した目的があるなら一つの選択肢となりうるパーツとなる。

ちなみに冒頭のGPUとグラフィックボードの違いだが、GPUは内部にあるチップのこと。画像処理専門のCPUみたいなもので、これ単体では小さなチップでしかない。
対してグラフィックボードはそのGPUを基板に乗せ、更に必要な冷却機構やコネクタ類諸々も組み合わせてモジュール形式に作ってあるパーツのこと。画像処理専門の小型PCみたいなものである。
つまり同じGPUを搭載したグラフィックボード同士でも、更にメーカーによって見た目やサイズ、コネクタ類の数といった仕様の違いがある。
ゲームの必須環境等で指定されるのは基本的にGPUの型番だけ。グラフィックボードはそのGPU搭載の中から自分のPCや機器に合うものを選ぼう。

余談だが、CPUに内蔵されている画像処理回路も便宜上GPUとして扱う事もある(実際、3社*39ともにグラフィックボードのチップもCPU内蔵の回路も共通の基礎設計を用いている)。
こうした際はグラフィックボードに搭載されているチップをdGPU(Discrete GPU)、CPUに内蔵されている回路をiGPU(Integrated GPU)と呼んで両者を区別する事が多い。



【音響装置】 構成により必須

グラフィックボードと同じく音を聞かないのであれば別に不要だが、今のOSは音声案内機能も普通にあるので需要が皆無という事は少ない。
少なくとも自作するのであれば程度の差はあれど「全く音を鳴らさない」という事は考えにくい。
だが現在のシステムでは特に考慮しなくてもよいケースが増えているので、そのあたりも触れていこう。

まずPC上の音響のシステムは〔PC→ サウンドカード(音声出力端子)→ スピーカーまたはヘッドホン〕という流れ。
この中でサウンドカードは、基本的にPC用のマザボなら内部に組み込み済み(オンボード)となっているので、これを考慮する必要はまずない。
形式が分かれるのは音の出し方である。
たとえばスピーカーの形式は多様化しており、誰もが想像するであろう箱型の装置限定ではない
従来では音声出力はオンボードの各音声ジャックから外部スピーカーやヘッドホンに繋ぐのが一般的だったが、今やディスプレイにスピーカーが内蔵されているものは珍しくなく、例えばHDMIケーブルなら映像と共に音声も伝送できるので、この場合は独立したスピーカーは要らなくなる。
しかもモニターによってはさらにヘッドホン出力端子を持つものがあり、こうなるとPC側ではオンボード端子すら全く使われない。
つまり「音が出ればいいや」というだけなら、音声伝送可能な映像規格とディスプレイを選択すればいいのである。
近年ではBluetooth接続のイヤホンやスピーカーがよく利用されており、無線のため音声用のコードを使う必要すらない。
これはデジタル信号をBluetooth送信機から飛ばしてデバイス側(イヤホンやスピーカー側)で音声変換を行う原理になっているからだ。
従ってパソコン本体のオーディオ関連の性能を気にする必要はない。
ゆえに、今度はイヤホンの選定が難解になるわけだが

スピーカー自体もいろいろ種類があり、好みの製品を拘ることが可能。
とにかく音が出ればいいというなら、100均のスピーカーやヘッドホンや、ディスプレイ内蔵のスピーカーでもいいかもしれないが、家電量販店で売っているようなものも数を増やしている。昔ながらの巨大なコーンのついたスピーカー以外にも、細長いサウンドバーや首掛けスピーカーなどがある。
突き詰めすぎてPC本体の数倍の値段をオーディオに費やしてしまう人もおり、そうなると「自作パソコン」というカテゴリがオマケとなってしまうわけだが。


前置きが長くなったが、この項における音響装置の必要性とはこれの逆、つまり「それなり以上の音」を欲する場合に必須となる。
ここで挙がるのは前述したBluetooth接続の他、サウンドカードやUSB DACがある。
先に断っておくと、現在ではサウンドカードの需要はほぼ絶滅している。
昔はオンボードの音質がイマイチだったためサウンドカードの需要が高かった*42が、昨今はオンボードサウンドの高品質化が進んでいるためだ。
具体的には普通の音源(CDと同じ無圧縮音源)とハイレゾ(可聴範囲外の音も収録した音源)を聞き比べて違いが分かる性能は有している。そのためスピーカーやヘッドフォンに左右されるところが大きい。*43
デスクトップPCのオンボードサウンドなら5.1chや7.1chも大抵は対応しているので、こちらも解決している。

代わりに主流となっているのがUSB DAC。
DACとはD/Aコンバータ、パソコン上のデジタル音声信号(D)を実際の音(アナログ)(A)に変換(コンバート)(C)する装置のこと。
すなわちUSBで繋いだ外付けの変換機である。
パソコン内部ではパーツや配線等によってノイズから逃れにくく、プリメインアンプの代わりにもならないとされる内臓型より外付けに需要が移るのは必然と言える。
また、外付け機器にする事によりパソコンケースのサイズに依存せず、ジャック(端子)の数・種類など機能面でも有利となる。
USB接続なので持ち運び・使い回しに便利な点も見逃せない。

余談になるが、かつてオーディオインターフェースといえばIEEE1394(Firewire)やPCI-eを利用したサウンドカード(ややこしい)が主流だった。
ざっくりいえば、これはオーディオ信号の入出力の遅延(レイテンシー)が最大の敵であったことに由来しており、当時のUSB規格では速度的にニーズに応えられなかったのだ。
現在のUSB DACやBluetooth接続の需要は、速度に応えうる新たなUSB規格の登場とその歴史に沿う形で推移してきたといっても過言ではない。
なお今でもFirewireを愛するマニアはいるが、ともあれこれから自作パソコンを組む人であれば考慮する必要はないだろう。




【光学ドライブ】※初回立ち上げ時のみ必要なときも

CD/DVDドライブやBlu-rayドライブのこと。PCの場合、ビデオデッキについてるCDの出し入れ口が単体で販売されている。
OSやドライバのインストールに際して必要になることがあるので、出来ればあったほうが良い。
……のだが、人によっては使うのがその最初だけな場合もなくはない。
近年では光学ドライブを付けられないPCケースも多く、そういった場合でも、USB接続の外付け光学ドライブがあれば事足りる。
実際SATA接続の内蔵光学ドライブの優位は価格面くらいで、よほど頻繁に使うのでなければ内蔵型にこだわる必要性は薄い。*45

それ以前に光学ドライブ自体がそもそも必要ない、という環境も珍しくなくなっている。
自作とは少し逸れるが、Appleが2008年に発売したMacBook Airが光学ドライブ非搭載という割り切った仕様で商品展開して以降、現代ではディスクドライブを廃したノートPCも増え、OSのインストールやリカバリーはUSBメモリから実行するものが大半を占める。
実際、Windowsも10以降のリテール版の中身はUSBメモリとライセンスキーである。
そのため使用頻度が減少した光学ドライブベイを2.5インチドライブやM.2ドライブに置き換える改造部品も販売されており、ノートPCでは内部容量の増加やRAID環境確保などに使われている。
自作界隈でも内蔵するのをやめて内部容量の拡張やUSBと言った端子の追加場所として活用する人もいる。

それに配慮して、パーツ付属のドライバはUSBメモリで配布することも増えたが、それもメーカーのサイトから直接ダウンロードすれば問題ない…
どころか付属の物は古いことも多いので最初から最新版をダウンロードしてきたほうが良いという側面も。
2010年代後半になるとインターネット上でのダウンロード販売が一般化したため、アプリであればUSBメモリすら不要になりつつある。
Microsoft Officeを筆頭に店頭で買った場合でも入っているのは「ダウンロード用コード」だったりとディスクで流通するもの自体が減少傾向。
仮にオフラインの環境でインストールする場合でも予めネットから拾ってきたデータをUSBメモリを経由してインストールすれば良い。

最高画質のUltra HD Blu-rayを見たいと言う人もいるだろうが、PCだと第7〜10世代までのintel CPU搭載機しか再生できない仕様になっている。しかもグラフィックボード出力は不可でGPU内蔵intel CPUを搭載したマザーボード出力じゃないと視聴できない。
そのためPCではなく専用プレーヤーやPS5やXbox One等で視聴した方が楽で便利になってしまっている。

とまあ、CD/DVD/Blu-rayにとって苦しい時代であるのは確かだが、光学メディアはバックアップ用の記録媒体に適する*46ほか、
どうしても物理媒体でデータを配る予定がある場合(DVD/BDビデオを編集して誰かに渡す、同人活動で手焼きする等)では未だに使い途がある*47

【ネットワークアダプタ】※ほぼ必須

ローカル通信網やインターネットに接続する為に必要なパーツ。
今の時代、インターネットに繋がらないパソコンほど寂しいものはない。
オンラインゲームをやり込む人であれば、ラグを極力抑えるためにも有線LANがベターだろう。
このLANポートはマザーボードの標準装備であることも多いので改めて買い求めるケースはあんまりない。


自作であってもパソコンには変わりないので、いざとなったら携帯電話(スマートフォン)のテザリング機能を使ってインターネットに接続もできる。
無線以外でもUSB直結か有線LANケーブルに変換して有線接続できるのでパソコンの場合は速度面で有線接続を推奨。
通信障害が発生した際に使える手法なので覚えておいて損はない。只、パケットデータはかなり消費する上、光回線ほど速度が安定していない点は注意。

【OS】※必須

正式名、オペレーティングシステム。
人間でいうなら「脳とそれ以外の部位を繋ぐ神経」に相当するパーツで、これを入れないとPCはまともに動かない。立ち上げたとて、無機質な設定画面が表示されるのみである。
……なので、これも必須パーツ。

「パーツ」とは言ったが、実際にはソフトウェア……ようはデータの塊なので、多くの場合、「OS」等と書かれたCDやUSBメモリを買って読み込ませる(インストールする)ことになる。

OSにはWindowsやLinuxなどの種類があるが、これは自分の好みで。よく分からないならとりあえずWindowsにしておけば失敗はない。
市販のゲームやアプリケーションはWindowsでの起動を前提としたものも多くく、下手にLinuxなどにすると起動できないなどのトラブルに見舞われる可能性もある。*48 どれを選んでも頑張ればDOOMは動く
なお、MacはそもそもAppleが自作パーツを売ってないので、当然OS単体では買えない。欲しいならお店でiMacやMacBookを買おう。
一時期のmacOSではディスクメディアによるアップデートが可能であり、このディスクやアップデート用の仮想ディスクからMacOSが手に入ったため、それを自作PCにインストールするHackintoshという裏技をやる者達もいた。
パーツ単体がそれぞれ非公式に対応してないとインストールの途中でエラーを吐いて止まるという茨の道だったらしいが、Intel Mac時代のmacOSならば割と簡単に動かせたという噂もある。
スマートフォン向けのOSであるAndroidをインストールすることもやろうと思えば出来る。

また、ITエンジニア界隈を中心にOSを自力で構築するという離れ業をやってのける人も昔からちらほらいる。Linuxはこの過程の産物と言って良い。
OS自作に関する書籍なども売っているため、興味があれば挑戦してみるのも良いだろう。
ただし、市販のアプリケーションが正常に動作しないなどのトラブルも起こり得るので、あくまでも自己責任となる点には注意すること。





【ディスプレイ】※必須

要は画面。今で言えば液晶ディスプレイが殆どを占める。「(PC)モニター」と呼ばれることも。
PC初心者にありがちな勘違いだが、本体と画面が一体化しているテレビやタブレットと違い、パソコンは上述したCPU〜ケースで構成されるPC本体とディスプレイが揃って初めて成り立つ。(※ノートパソコンやオールインワンパソコンなどの例外もある)
というか、電子機器とは本来そういうものである。PC本体だけ作っても何も見えないし、ディスプレイだけ買ってきても何も映らない。
組み上げたPCの全ての結果が表示される機器であるため、ディスプレイに予算を多めに割く人も結構多い。
なお、最近のテレビではディスプレイとして使えるものも存在するので、ディスプレイを買い忘れたうっかりさんはHDMIケーブルをテレビに繋いでみよう。

多くは机に置いて使うので、サイズは20〜32インチで縦横比16:9〜16:10のワイド画面が、個人で使うのに適した大きさ。解像度やリフレッシュレートはGPUの性能とのバランスを考えよう。
横方向に広くしたものも登場しており、21:9だったり中には32:9なんてものもある。横に長すぎると視線の移動が激しくなって目と首が疲れるので、本当は縦に積んだ方が良いらしいが。
あと某漁師集団は32:9大好き。同ゲームの推奨環境は16:9デュアルとされているが、32:9モニターであれば1枚で足り、画面の境目も無くせるからだ。

ディスプレイは大抵1台あれば十分だが、ビジネス用途など一度に表示できる情報量を増やしたい場合は2台以上接続することも。
実際一般人でもデュアルモニターを使ってみると、いろんな事がすごく捗る。サブモニター側に「チャットツール、SNS、ゲームの攻略サイト、音楽再生ソフト、動画再生ソフト(YouTubeなども可)」を逃がすだけでも、タスクバーへマウスを動かす回数がめちゃくちゃ減り、最大化最小化でイライラすることも減る。
メイン画面にゲーム、サブ画面に攻略サイトとするのもおすすめ。SNS用に縦長ディスプレイを置く場合も。
特に株やFXといった取引を長時間行う個人投資家などは3~4台使うことも。そういった作業で目が疲れないよう画面の明滅を軽減した機能(フリッカーフリー)もある。

複数ディスプレイを使う場合に異なるサイズや解像度のものを用いたい場合もあるだろうが、最低限サイズあたりのドット数(dots per inch, dpiとも)は揃えておくと扱いやすくなる。
拡大・縮小でウィンドウが見にくくなったり、マウスカーソルの物理的な位置と内部的な位置が対応せずにカーソルを見失ったりすることを防げるからだ。

見た目が見た目なので、PCに詳しくないお父ちゃん/お母ちゃんがPCと勘違いしてコイツだけを買ってきてしまい、子供や知り合いに相談する、というほほえましくも悩ましい問題が起こりがちなパーツでもある。
同様に、Windows 8発売時にOSの機能としてタッチパネル対応を謳っていたのだが、コレを「Windows 8を入れればPC(モニター)がタッチパネル操作できるようになる!」と勘違いしてしまう人が続出した。
実際には無論そんなことは無く、ノートPCも含めタッチパネル操作に対応したディスプレイを別途購入しなければならない。




【入力機器】※必須

キーボードやマウスなど。
いろんな機種で使いまわし出来るので手持ちがあればわざわざ改めて買う必要もない…が、使い心地に大きく響くためこだわる人も少なくはない。
当然消耗品でもあるのだが、仕事にせよ趣味にせよ、使用頻度が高いと肉体への負担が深刻になるのでヘビーユーザーほどお金をかける傾向にある。「キーボードを交換したら肩こりが治った」とか「マウスからトラックボールに替えたら腱鞘炎が改善した」などの声も…
基本的に好みで選ぶものだが、ちゃんとした良いものを買うことをお勧めする。
良いものはやはり値が張るものの、痛めた目や指や腰を治療する為に病院に通うよりは、高級機器でそれらを未然に防止する方が結果的に安上がりだ。
機械も人体も、壊れてしまう前にケアするのが最善である。ディスプレイと同じく外部機器であり、自作PCの範疇とはいえないので市販のPCを使う人もこだわりたいところ。




なお、PC上級者の中にはモノホンさながらのハンドル・ペダルや、音ゲー専コンなどのゲーム機のコントローラーを繋ぐ強者も。
Xbox360PlayStation4Nintendo SwitchのコントローラーはUSBやBluetooth接続になったので普通にPCに繋がる(Xbox360からは純正品がWindows対応している)ので、本体を持って無くてもパッドだけ持ってる、なんて人も。
ドライビングフォースGTとかPlayStation3用に出た奴も、PC用のドライバが用意されている場合が多い。
最近では、主に絵描きの人がSwitchのJoyコンを片手で使える補助入力デバイスとして利用しているケースもあったり。
昔からUSBパッドを左手に持って…というのはあったが、Joyコンのおかげで軽くなったのである。ちなみに便利なダイヤルなどが搭載された専用のデバイスを左手に置く場合も存在する。

あと、PC向けのアーケードスティックは非常に出来の悪い安物ばかりだったので、PS3/4/Xbox用のスティックを流用することが多い。
Xbox360用はネイティブ対応、PS3用は非公式だが対応*62、PS4用はスイッチでPS4用の信号とPC用の信号*63を切り替えられるようにして両対応という物が多い。
またSteamは「Steam Input」という機能があり、PSやSwitchのパッド入力を自動的にXboxの物へ変換してくれる機能がデフォルトで有効になっているので、あまりデバイスには困らないようになっている。
ただEpicやMicrosoft Storeなどこの機能がないストアもあるので、やっぱりネイティブX-Inputパッドはあると便利だったりする。


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最終更新:2025年02月02日 23:07

*1 Core Ultra 3は2024年末現在市販されていない。

*2 「Core」「Xeon」などのブランド名がつかない低グレード品のこと。従来あった「Pentium」「Celeron」などの下位ブランドを統合するために作られた。

*3 ただし、自作向けに発売されている製品は極めて少ない。

*4 ただし、2019年発売の3000番台を最後に、自作向け製品としては消滅。

*5 今となっては昔話だが、第2世代Intel Coreの頃はメモリとの相性がかなりキツキツで阿鼻叫喚の様相を呈しており「○○社のは絶対に買うな」なんて話が飛び交っていた。

*6 RDRAMは仕様上2本セットで刺さないと認識出来ないため、シングルチャンネルだが2枚目として最低限ダミーを刺す必要があった。

*7 JEDEC規格では4つのタイミングを調整するが、DDR4およびDDR5のスペック表では3つ並んでいることが多い。

*8 サーマルスロットリング。高熱を発している部品の性能を制限して発熱を抑える機能。

*9 さらに高温になるとPC自体を緊急シャットダウンする機能も付いているが、CPUクーラーを付け忘れたりファンが壊れていたりでもしない限り基本的には起こらない。最低限のCPUクーラーがなければ流石に落ちるため、PC作業もあったものではない。

*10 ケースの中の気圧を高め、ホコリが侵入しにくいようにすること

*11 ファンが大きいほど音がうるさそうなイメージがあるが、実際にはむしろ逆。ファンが大きいと回転が遅くても十分な冷却性能が得られるため、小さいファンよりも回転数が遅くなりやすく、音は小さくなる。

*12 編集者が知る一般売りパーツでの最大サイズは、Scythe社のPROPELLERシリーズケースにセットされていた直径380mmの側面ファン。ファンというのは回転数が遅いほど音が小さいため、大きいファンをゆっくり回す設計は静音と低温を両立する意味で間違っていないが…結局定着しなかった。

*13 一応グラボやCPUのファンの音も出るが、それらが聞こえるレベルで高速回転するのは「高負荷が掛かるとき」なので、全体的な音の出る時間で言ったらごく短時間。

*14 小型のPCでも他のパーツと干渉せずに取付け可能にするために、大きさを抑えている。回転数で風量を確保して冷却性能を補う設計になっているため、静音性が犠牲になってしまう。

*15 とはいえ、多少発熱を落としても性能への影響はかなり小さいので、理解があるならば空冷を選ぶのも十分な選択肢ではある。

*16 製造時に塗布された物がシリコングリスだった場合に液体金属へと塗り直すケースが多い。なおシリコンダイとカバーをハンダで接着して製造されている場合は、そのままでも冷却効率が非常に高いため上級者でもやらない人が多い

*17 PCは温度が高くなるため、虫などが暖を取るために侵入することがある。ケースを使用している場合でも注意が必要。

*18 期間にもよるがPCの寿命と言われる4~5年単位だと、大抵は規格が変わってマザーボード・CPU・メモリと買い換えるハメになることが多いが、電源に関してはコネクタに変換ケーブルをかませれば問題なく動作する場合が殆ど。

*19 UPSによってはシャットダウンまで行ってくれるソフトが付属しているものも存在している。

*20 コンデンサで大丈夫な場合はある。ただしコンデンサも消耗品なので最初は良くても使い続けると瞬停で落ちるようになる。

*21 普段から直流変換してバッテリー充電しつつ、再度交流変換して給電するような方式。

*22 電源ユニットには「消費電力(負荷)が定格出力の半分程度のときに最も変換効率が良くなる」という特性があり、容量を余らせすぎると変換効率が落ちるのだが、その差は僅か数%しかない。ただし例外的に定格出力の10%を下回ると変換効率がダダ落ちする。

*23 とはいえ壊れたHDDからデータをサルベージするには壊れ具合にもよるが結構な労力か、高額なプロの手を借りる必要があり、修理費や時間は決して安くない。バックアップマジ大事!!

*24 OSを入れたHDDが低速でも、SSDを用いてHDDアクセスを高速化するソフト(ISRTなど)の使用や、アクセスの多いファイルを高速ストレージに移動させてシンボリックリンクでアクセスする力業な高速化もあるが、別途ストレージが必要な上にハード上の限界は越えられず、前者はSSDがこの機能専用になって後者は設定が手間な上に混乱を招きやすい短所がある。つまり素直に高速ストレージに交換した方がよっぽど良い。

*25 発熱量が少ないといってもHDDよりも小型化しやすい影響もあり、設計時点でかえって排熱が悪いなんて製品もままある。

*26 HDD/SSDの稼働状況を示すデータで、専用のソフトで確認できる。

*27 Windows 7は情報が少し錯綜していて大丈夫そうだが細かいところは不明。逆にVista以前は明確にSSDに未対応で、使用可能だが壊れやすくなる。

*28 ただし、最近は数少ないもののSATA接続のM.2 SSDも存在している。

*29 ランダムアクセスできないので基本遅いのだが、データを先頭から一度に読み込む分には高速

*30 書き換え自由なDVD-RAMも登場したが、それでも頻繁なデータのやり取りにはMOの方が適していた

*31 そもそもATXから拡張スロット部分を一部切り取ったのがMicroATXなので、何かしらの理由がなければ両対応である。

*32 フロッピーディスクドライブ、つまり3.5インチ規格のフロッピー用のリーダライタ。余談だがハードディスクの「ハード」とは、3.5インチ規格以前にあった8インチや5.25インチ規格のフロッピーが薄く柔らかい素材で作られていたため、それと比較・区別して言われるようになったとされる。

*33 古いRyzenは全機種グラフィック機能非搭載だったためグラボ搭載が必須だった時の記述。現在はRyzenでもグラフィック機能が搭載されている物があるので必須とまではいかなくなった。

*34 ハイエンド品単体でBTOパソコン1台以上の価格にもなり、特に2024年11月現在の最上位モデル「GeForce RTX 4090」は32万円にも及ぶ。

*35 目的のゲームの推奨スペックを上回るGPUを用意しても、ゲームやCPUとの性能差によっては下位GPUと同程度の力しか発揮できない、「ボトルネック」という現象が発生する。

*36 その為、元々グラフィックボードを差す場所がないノートや小型のPCではどうしても動かないゲームやソフトがあったりする。

*37 実際に試した人曰く、直接スロットに差し込む場合と比べて20%くらい性能が落ちるとのこと。無論、CPU内蔵グラフィックスに比べれば十分過ぎる効果はある。

*38 基本的な端子はUSB Type-Cだが、これを差せるからと言って必ずしもThunderboltに対応しているとは限らない。

*39 ただしNVIDIAのCPUはゲーム機や自動車など非PC用

*40 実は正式名称が存在しない。

*41 例: RTX 3060の12GB版、RTX 4060 Tiの16GB版、RX 7600 XT

*42 ゲームがノイズ交じりになるとか、立体音響に対応していないとか、弊害があった。

*43 余談だが、同じオンボードでもフロントパネルのジャックがボードの設計不良でノイズが走るなんて場合もあったので、そんな場合は別のジャックを試してみる価値がある。

*44 現代の外付け音響デバイスではドライバーのインストール時に勝手に設定してくれる場合が多いため、ユーザー側としてはそれほど気にしなくても音響デバイスの恩恵は十分に得られることも多い。

*45 ただし、古いゲームソフトなどには互換性の問題かSATA接続じゃないと動かないものもあるらしく、内蔵ドライブを選ぶ余地が全く無いわけではない。

*46 USBメモリやHDDは長期間放置すると故障する可能性があるが、CD-RWやDVD-RWはディスクさえ無事ならまず読める。保管期限はディスクの品質による差が大きく、高級品は適切に保管すれば数十年もつとされるものの、激安の低品質のものは経時劣化が早く、1年程度でデータが消えてしまうことがある。

*47 只、見られる環境がない人も増えているため、同時にダウンロード版も提供する人も増加傾向にある。

*48 一応Linuxなどで起動する方法もあるが、大抵は動作保証外であり自己責任で行うものである。

*49 製作者が「自由に使ってね。改造してもいいし再配布してもいいし改造版を売ってお金を稼ぐのもOK」と公式に宣言すること。

*50 遅延ゼロの液晶ディスプレイは存在しないため「他のディスプレイと比べて速いか遅いか」という判定しかできない。ブラウン管ディスプレイが製造されていた時代なら可能だったのだが、現代ではほぼ無理であろう。

*51 見ての通り単位は「ms(ミリ秒)」で表されるため、厳密には「応答時間」と呼ぶほうが正しいらしい。

*52 デスクに穴を空け、穴にボルトを通して固定する方式。

*53 Bluetooth内蔵とかでなければ結局子機が必要になるが。それでも有線式のプラグよりは大分スッキリする。

*54 ただ、同時期のAMD Socket AM5用マザーボードではとうとうコスト面から全廃された…。

*55 コスパの良さでも知られるAsrockだが、このコンセプトの元で新規格の登場・移行時には珍妙な組み合わせの製品をリリースするため、変態メーカーの印象が強い自作erも少なくない。一見普通な商品でも2012年のZ77 Extreme6までFDD接続用のポートを残していたりとか。

*56 とくに押し始めがメカキーより柔らかい。

*57 実際にはメカキーも4mmストロークの2mm、銀軸で1.2mmで反応するのでアナログのみの特徴ではない。リアフォのデフォルトはそれより若干深い2.2mmだが、一部機種では0.8mmに設定可能。

*58 アナログキーボードの代表的ブランド。

*59 HHKB Studioはメカニカル、HHKB Liteはメンブレンなので注意。

*60 上のCherry MXシリーズがこの特徴ごとにスイッチ可動部分(軸)の色を分けていたため、◯色の軸のスイッチ→◯軸と呼ばれるようになった。

*61 この世界の一番極端な人は「射撃ボタンすらキーボードに割り振る」という人だったので…

*62 D-Input信号で動くゲームであれば対応。2010年台辺りからX-Inputに移行しているため、中途半端にしか動かない事もある。X360ceやXInput Plusとかのパッドエミュレーションソフトで変換すれば大概使える。

*63 X-Inputを出力するのでPCで使用可能だが、画面にはXBOX360系のABXY表示が出るので注意。