堕チシ八叉ノ蛇神

登録日:2025/04/30 Wed 00:08:40
更新日:2025/04/30 Wed 20:26:56NEW!
所要時間:約 8 分で読めます





ワルドバロムの魂が抜けたジャシンの肉体は、

究極の異形の姿に変貌していた。


かつて崇められた神が魂を失い、その姿を取り戻した。
画像出典:https://dm.takaratomy.co.jp/product/dm25rp1/
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DM25-RP1 デュエル・マスターズTCG 王道W 第1弾 邪神vs邪神 ~ソウル・オブ・ジ・アビス~©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids


堕チシ八叉ノ蛇神(ナルガロッチ=ヴリドガルド)》とは、TCGデュエル・マスターズ」のカード。
DM25-RP1「王道W 第1弾 邪神vs邪神〜ソウル・オブ・ジ・アビス〜」に収録されたクリーチャーである。レアリティはスーパーレア。


解説

堕チシ八叉ノ蛇神 SR //自然文明 (4)
G-NEOクリーチャー:デーモン・コマンド/アビスロイヤル 6000
G-NEO進化:闇、火、または自然のクリーチャー1体の上に置いてもよい。
マッハファイター
W・ブレイカー
自分のクリーチャーが出たターンに攻撃する時、次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶︎相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
▶︎このクリーチャーは相手のシールドを1つブレイクする。

王道Wから実装された新たなキーワード能力「G-NEO進化」を搭載したG-NEOクリーチャーの1体。
これは召喚時に任意で進化もできる従来のNEO進化の特徴に加え、進化元のカードを引き換えにした除去耐性も併せ持つ能力である。
戦況に応じて通常のクリーチャーか除去耐性付きの進化クリーチャーかを選んで召喚でき、NEO進化以上に進化で出すメリットの大きい能力だが、ことヴリドガルドの場合はどちらの召喚方法でも活かせる性能となっている。

主な能力は、味方クリーチャー全体に対する出たターン限定のアタックトリガー付与。
相手の手札1枚に対するランダムなハンデスか、シールド1枚を追加でブレイクするかを選んで発動できる。
闇文明と火文明らしい攻撃的な能力であり、前者なら相手に対する単純なリソース削りとして、後者なら味方クリーチャー達の打点の底上げとして機能する。
この付与能力はヴリドガルド自身にも適用され、進化クリーチャーとして召喚すれば召喚酔いを無視できるのは勿論、マッハファイターで場に出て直ぐ相手クリーチャーを殴れるので、進化せずともアタックトリガーを活かせるメリットがある。
即行でアタックトリガーを発動したければ通常の召喚からマッハファイターによる攻撃を、味方クリーチャーの展開も見込んで場に据えさせたいなら進化クリーチャーとして除去耐性も付けて召喚を、と臨機応変に対応できる。

ただし、ヴリドガルド自身はコスト論的に破格とはいえ基礎パワー6000の2打点しかなく、そこまでのスペックでないため過信は禁物。
打点の底上げも含め、複数展開するデッキでこそ活きるクリーチャーと言える。
特にアタックトリガーの付与は重複するため、ヴリドガルド自体を並べれば効果も跳ね上がっていく。

最大の特徴は何と言っても、闇文明を代表する種族デーモン・コマンドとアビスロイヤルを併せ持つ点。
デーモン・コマンドはともかく、アビスが超化獣やフュージョナーといった特殊種族でない一般種族と複合するのは極めて稀である。
これらの種族によって得られるサポートは非常に豊富で、《カオス・チャージャー》によるサーチやアビス・メクレイドからの展開等々、枚挙に事欠かない。
文明で見ても、デーモン・コマンドなら元より存在する闇文明としての膨大なカードプールを中心に闇/火/自然の魔誕クリーチャーも続々登場し、アビスなら闇と自然が元から豊富な所に火文明のルージュアビスが新規追加されているため、デッキ構築には困らない。
更にはコマンド持ちとしての一面もあり、侵略元としての活路も見出せる。

アビスやデーモン・コマンドを初めとして、様々なデッキで活躍できるポテンシャルを秘めた1枚となっている。


関連カード

アビスベル=ジャシン帝 OR 闇文明 (4)
クリーチャー:アビスロイヤル 7000
ブロッカー
W・ブレイカー
自分の墓地にあるアビス・クリーチャーに「アビスラッシュ」を与える。(「アビスラッシュ」を持つクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。そうしたら、このターン、そのクリーチャーはプレイヤーを攻撃でき、ターンの終わりに山札の下に置かれる)
このクリーチャーが離れる時、かわりに自分の手札を2枚捨ててもよい。
自分の墓地にあるクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。

ヴリドガルドのアビスロイヤルとしての前身。
背景ストーリー的にはヴリドガルドの肉体の元々の持ち主であり、実際、その頭頂部にはジャシン帝の頭がそのままくっついている
ただしジャシンの肉体という点については、ヴリドガルドのシークレット版のフレーバーテキストに『かつて崇められた神が魂を失い、その姿を取り戻した。』という気になる一文が書かれている。
本来の姿でもあるかのような書き方に加え、アビスロイヤルの「己の性質に似た物へ取り憑く事で実体化する」という設定も考えるに、元々はジャシンの魂に憑依されていた別個のクリーチャーだったのではないかとする疑惑も上がっているが…?

カード性能でヴリドガルドと比較すると、コストと打点が一致している他、基礎パワーも1000の差こそあるものの近い値となっている。
また、手札2枚と引き換えの除去耐性はG-NEO進化の進化元を用いた耐性で再現されており、能力的にはジャシン帝がベースにある事が窺える。
ジャシン同士なだけあってカードとしての相性も良く、アビスラッシュの付与で展開したアビス・クリーチャー達からヴリドガルドのアタックトリガー付与が手広く活用できる。

詳しくは個別項目を参照。

ワルドバロム OR //闇/火/自然文明 (8)
進化クリーチャー:デーモン・コマンド 15000
超無限進化:デーモン・コマンド・クリーチャー1体以上の上に置く。
ワールド・ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする)
このクリーチャーが出た時、3枚以上のカードの上に進化していれば、相手は自身の手札をすべて捨てる。5枚以上のカードの上に進化していれば、次の自分のターンのはじめまで、相手のマナゾーンにあるすべてのカードのマナの数字を0にする。
このクリーチャーが攻撃する時、文明を1つ選び、その文明を持つ相手のエレメントをすべて破壊する。

ヴリドガルドのデーモン・コマンドとしての前身。
その体はワルドバロムのものでもあったのだが、魂が抜けた後に大きく変貌を遂げた事もあってか、ワルドバロムとしての面影は殆ど残っていない。
一応、腕と脚がそれぞれ四本ずつ生えていたワルドバロムの特徴は八本のタコ足として受け継がれている。

カード性能でヴリドガルドと比較すると、こちらはジャシンの要素と足し合わせたような形で能力に落とし込まれている。
5色レインボーのワルドバロムから水文明と光文明が失われてヴリドガルドでは3色になっており、元々は闇単色だったジャシンと文明を折衷した形になっている。
召喚時に進化するか否かを切り替えられるG-NEOクリーチャーである点も、進化クリーチャーのワルドバロムと通常のクリーチャーのジャシンの要素を兼ね備えていると言えよう。
カードとしての相性はあまり高くなく、デーモン・コマンドのヴリドガルドならワルドバロムの進化元にも成り得るが、G-NEO進化で進化元の数を稼げる点を加味してもわざわざ進化させる意義は薄い。

詳しくは個別項目を参照。


背景ストーリー

DARK MATERIAL COMPLEX》の撃破後、《アビスベル=ジャシン帝》の肉体は不意に現れた《暗黒剣 フラヴナグニル》によってバラバラに切り刻まれた後、喜怒哀楽を極めた夜の四天王と共に肉片として魔誕の供物にされ、《悪魔世界ワルドバロム》の器となった。
だが、その復活はあまりにも多くの力を巻き込んだ代償として不安定な状態になっており、身体の元の主であるジャシンが近づいた結果、ワルドバロムの魂は押し出されてしまう。

そうして魂を失い、抜け殻となったジャシンの肉体は動きを止めるはずだったが、なんと独りでに動き出して異形の姿へと変貌を遂げ始めた
やがて現れたのは、タコのようであり八つの頭を持つ蛇のようでもある究極の異形、その名も《堕チシ八叉ノ蛇神(ナルガロッチ=ヴリドガルド)》!
変貌を終えたヴリドガルドは止まらぬ飢えを満たすかの如く、本能のままに超獣世界を破壊し始めた。
更にはデーモン・コマンドを筆頭とする魔誕の勢力も、ワルドバロムの時と変わらずヴリドガルドに付き従い、目的を同じくする者として破壊に加わった。

破壊の妄執に囚われたヴリドガルドにとって、かつての自身の精神だろうと破壊の妨げとなれば等しく破壊の対象であった。
それはジャシンの精神にとっても同様であり、魂のまま至高の領域へと至った《至高の魂(プリミティブ・ソウル) アビスベル=ジャシン帝》として、自身の許可なく世界を破壊しようとするヴリドガルドの排除に掛かる。
かくしてここに「究極の蛇神」対「至高の邪神」という、超獣世界の命運を左右する戦いの火蓋が切って落とされた……!


余談


  • 背景ストーリーにおいてヴリドガルド自身が「究極の異形」とも呼ばれている事、敵対関係にある《至高の魂 アビスベル=ジャシン帝》が「至高」の名を冠している事から、「究極のメニュー」と「至高のメニュー」の親子料理対決を繰り広げた漫画美味しんぼ』をパロディしていると考えられる。
    しかし、ヴリドガルドにあたる「究極」担当は主人公サイドの山岡士郎が受け持っており、対するジャシンの「至高」担当は士郎の父親にしてライバルの海原雄山の受け持ちという、元ネタのポジションとは真逆の構図になっている。
    主役相当のクリーチャーでありながら、これまでヴィランやラスボスっぽいと評されてきたジャシンらしいと言えばらしいが…



追記・修正は切り刻まれた身体が他人に乗っ取られて解放された後に蠢き出してからお願いします。

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最終更新:2025年04月30日 20:26