カービィのすいこみ大作戦

登録日:2025/07/04 Fri 00:00:00
更新日:2025/07/05 Sat 00:52:11
所要時間:約 8 分で読めます







すって、ねらって、めざせハイスコア!


「カービィのすいこみ大作戦」(英名:Kirby's Blowout Blast)とは、2017年7月4日からニンテンドー3DSで配信されていた星のカービィシリーズの番外作品である。(現在は3DSのeショップサービス終了に伴いダウンロード不可)
開発はHAL研究所。

同期のみんなで!カービィハンターズZとは違い有料コンテンツであり税別750円。
ハンターズZから遅れての配信開始となった。


概要

星のカービィ ロボボプラネットのサブゲーム「カービィの3Dチャレンジ」の内容を更に発展して独立させたもの。
3D操作になった初代星のカービィ*1といった感じであり、敵を吸いこんで吐くというシンプルイズベストな操作で進んでいく。
恐らくかつて制作されていた没作品の1つを意識していると思われる。

そして本作の「3Dアクション」と次回作「カービィ バトルデラックス!」での「3D戦闘」で培った技術を活かして制作されたのが、星のカービィ ディスカバリーである…と言われている。
もちろんその前後に製作された作品も活かされているが、ベースに最もノウハウが活かされているのは本作なのかもしれない。


シリーズ25周年記念作品ということもあってか、ゲーム全体が初代星のカービィの要素をオマージュしており、過去作を知る人ほど懐かしさを覚えるファンサービスが仕込まれている。
しかし残念なことにお馴染みの大木ウィスピーウッズは欠席となってしまった。ボスとして3D作品に出るのはもう少しの話。

また、一部ステージの見えにくい場所にステッカーが隠されている。探してみよう。


ゲームシステム

カービィを操作してゴールを目指す。3Dチャレンジとは違い、マップが広くなっておりスクロールするようになった。
各レベルは5つのステージに分かれており、途中で雑魚敵ラッシュが挟まれる。*2
そして最終エリアにてボスとの対決が待ち受ける。

操作性はロボプラの3Dチャレンジとそこまで変わらないため、やりこんでいた人ならすぐに順応できるだろう。


カービィは敵をすいこんで他の敵にはきだす攻撃が主力となる。
すいこみメインなのでコピー能力は無い。というか能力持ちの雑魚敵が一切出ない。ブルームハッター?それはまた来年の話である。

吐き出す際にある程度ロックオン機能が働くようになっている。また、ほおばり状態でBボタンを長押しするとカービィの向きだけを変えることができる。
そして多くの敵*3を吸い込むと、まんぷくカービィとなる。この時はカービィの移動スピードも鈍り、当たり判定も大きくなって被弾もしやすくなっているので注意。
この状態で吐き出すことで虹色の貫通星型弾を発射できる。

もちろんただ単に倒すだけでは高得点は狙えず、「コンボ」を繋げてスコアを稼ぐことを意識しなければならない。
3Dチャレンジからコンボの仕様が変更されており、攻撃のヒットを途切れさせなければ延々とコンボ数が増えていったあちらとは異なり、本作では1回のすいこみ・はきだしにおける敵を倒した数が参照されるようになっている。*4
このコンボ数を増やすには敵を倒す順番も考えなければならない。
また、マップの各地にあるコインも集める必要がある。
体力回復の食べ物もあるが、ノーダメージ狙いなら基本的にスルー。

フィールドから落下してもホバリングで復帰できるが、時間制限あり。

各ステージ毎に評価が出され、最終的なスコアに応じてトロフィーが贈呈される。
ノーダメージ・スピードクリア・コインコンプリート・敵全滅といった要素をこなしていけば追加スコアが貰える。
目指すはプラチナトロフィーだ!


敵キャラクター

こいつらをすいこんで吐き出すのが攻略の基本となる。
様々な軌道で移動するキャラ、吸い込めないキャラなど厄介な個体もいる。
また、中ボスとしてマッシャー(青・紫・赤)が立ちはだかるステージもある。

  • 初代
ワドルディ
ブロントバート
キャピィ
グランク
スクイッシー
ブルームハッター
カブー
スカーフィ
グリゾー
バブット
マンビーズ
ゴルドー
シャッツォ
  • その他作品
バウンシー(2)
ヌラフ(2)
チップ(鏡)
ソアラ(鏡)
ヤリワドルディ(タチカビ)
ウォンキィ(Wii)
セクトルディ(TDX)
ヤリセクトルディ(本作オリジナルキャラクター)
セクトラバート(TDX)


ステージ

・レベル1(グリーングリーンズ)

いつもの草原ステージ。ステージは4つ。
bgmはWiiのグリーングリーンズ。

シリーズ恒例のアレが無い。

ボスは初代より25年ぶりとなるロロロ単体が立ちはだかる。
十字のステージでエメラルドフレーマーを押し進む。体力が半分を切るとフレーマーを突き飛ばしてくる。
突き飛ばす前に吸い込めば隙を晒すのでそこがチャンス。

・レベル2(フロートアイランズ)

ヤシの木の生えた海(?)のステージ。ステージは4つ。
このレベルから奥行きのあるマップが登場する。

はるかぜとともにを意識しているのか、キャッスルロロロと順番が入れ替えとなった。
海ステージではあるのだが、一切海水が無い。

ボスはこれまた久々の出番となるクラッコJr。3D作品では初登場となる。
突進や落雷、ビームなどで攻撃してくる。爆弾降らしはオミット。

・レベル3(キャッスルロロロ)

ロロロが治める城。
このレベルから上下移動のあるマップが登場し、ステージ数が5に増加する。
屋内を進むシチュエーションは無く、外のマップのみ。
キャッスルロロロのアレンジBGMは主にボス戦向きなアレンジが多いが、今作では超久しぶりとなる正統派アレンジとなっている。

ボスはロロロ&ラララ。レベル1とは違い二人で挑んでくるためかフィールドが「井」の形になっている。

レベル4(バブリークラウズ)

雲ステージ。エリアの雰囲気は本作のコンセプトに一番マッチしている。
このあたりからマップも広くなり難易度が上がってくる。
しかし視認性の都合か雲の上にのるシチュエーションは無い。

ボスはクラッコ
主な行動パターンはクラッコJrと同じだが、新たにTDXで覚えたイナズマボールを飛ばしてくる。
共通する高度も落雷後に床が帯電したりビームの安全地帯が消えていたりとJrから着実に強化されている。
また後半ではフィールドを雷雲で覆いながら落雷を放つ大技を披露してくる。

レベル5(マウントデデデ)

デデデ城を突き進むステージ。
ステージのデザインはあまり描写されていなかったので新鮮な感じがする。
BGMはやきいもシューティングのアレンジ*5
ボスはやっぱりデデデ大王コロコロカービィ以来超久々にサビのないデデデ大王のテーマが流れる。
行動パターンも初代オマージュ(ホバリングは使用しない)となっており手強い。


倒すとクリア……とはいかず、上から現れたきらきらぼしがデデデ大王の元へ降っていき、デデデ大王を巨大化。ジャイアントデデデとして再び挑んでくる。

ハンマーでカービィを叩き潰そうとする。叩きつけの際に大量の星が出で来るため纏めてすいこんでぶつけてやろう。
そのためか衝撃波の出ない叩きつけを連打するパターンの場合割とあっさり終わることも。
また、すいこみ攻撃はまんぷくカービィ状態だと逃げ切れないときがある。

撃破すると大きさが元に戻りフィールドに落下して失神する。きらきらぼしがどうなったかは不明。
クリアすると表エンディングが流れる。BGMはあしたはあしたのかぜがふく(原曲)。


EXステージ

各レベルの全ステージでゴールド以上の成績を出すと、そのステージに向かうワープスターの横にEXステージに行ける青いワープスターが現れる。

ステージの色合いが変化し、ルートが変更されるだけでなくカメラワークが変わる変則的な変更パターンもある。
雑魚敵の出現パターンもかなり嫌らしくなっている。
そして巨大化した雑魚や変色したワドルディらに加えて、帝都出身の奴らも登場する。
カービィ自身の体力も半減しておりかなりシビア。

そしてそれぞれの最終エリアでは大王の逆襲で登場したリベンジボスたちが立ちはだかる。色合いは当時と同じ。
  • ロロロ リベンジ
始めから突き飛ばしを行い、体力半減で赤く燃え盛るフレーマーを突き飛ばしてくる。赤フレーマーの通ったラインはしばらく燃える。
  • クラッコJr リベンジ
行動が全体的に機敏になっている。ビームも四又に。
  • ロロロ&ラララ リベンジ
強化点はロロロ単体と大体同じ。つまり2倍きつい。
  • クラッコ リベンジ
攻撃パターンが強化されるだけでなく、地形がかなり嫌らしくなっておりかなり強い。
横を薙ぐ雷は、しゃがむと避けれることを覚えておくと少し楽かも。

  • デデデ大王 リベンジ
あつめて!カービィで見たような紫色のガウンを羽織っている。
ずっこけスライディングを使うようになり、他の行動も強化されている。
ジャイアントでは叩きつけと同時に追尾する雷を放ってくる。

ジャイアントとなった彼を倒すとエクストラモードのコマンド説明の時のように大口をあんぐりと開けて失神する。


シークレットステージ

上記のEXステージでゴールド以上の成績を出すことで出現する最終ステージ。紫のワープスターに乗ることで挑める。
このステージはEXレベル1~5をひとまとめにしたような内容になっており、加えて全ステージをぶっ通しでプレイするためかなりの長丁場となり、ミスすると最初からとなる。
幸いにもノーダメージボーナスを逃してもプラチナ評価を貰えるほどのスコアボーダーとなっているが、それでもかなり難しい。最低でも敵の打ち漏らしやコインの取り逃しは決してしないように心掛けたい。またコンボの繋げ方に工夫を凝らすのもミスを少しでもリカバリーする手段の一つだ。
BGMは初代エンディングのアレンジ「あしたはあしたのだいけっせん」

各ステージで中ボス・ボスと戦闘になる。
  • ステージ1 ロロロ&ラララ リベンジ
地形が2D作品に近いいつものフィールドっぽくなっている。
  • ステージ2&4 マッシャー
複数体出現する。
  • ステージ3 クラッコ リベンジ
マップが更に狭くなり強烈な攻撃の回避が難しくなる。

ステージ2、3、4でボスを倒すとそれぞれH・A・Lの形でコインが出現する。


  • ステージ5
最後にデデデ大王 リベンジとの戦闘。BGMもSDX以降のサビありに変更。初代仕様の高いキーに合わせたサビが初めて公式で披露された。


そして倒すとやはりジャイアントになるが、それに加えてなんとあのマスクを装着ジャイアントマスクド・デデデとなり最終決戦が始まる。
BGMは強大なボスとの決戦とマスクド・デデデのテーマのメドレーアレンジ。

攻撃に使うハンマーはニューデデデハンマーとなり、ミサイル発射やレーザー射出など苛烈な攻撃を仕掛けてくる。
そしてすいこみ攻撃ではなんとゴルドーをも飲み込むカービィ以上の胃袋を見せつけてくる。
笑って隙を晒すことも無くなりすぐに次の行動に移るのも厄介。

更にマスクの影響によって通常星型弾が弾かれて無効化される。なので基本的に貫通弾でないとダメージが通らない。


それらの強大な攻撃をもいなしてデデデ大王を倒すとマスクが崩壊して縮小し、フィールドに落下。
渾身のリベンジすらも通じなかった彼は、コンフィグモード説明時のように四つん這いになって静かにを零すのだった……

その後裏エンディングが流れ(BGMはあしたはあしたのかぜがふく(アレンジ))、最後のシーンではボス達も登場する。


余談

エントランスでカービィシリーズのキャラクターのamiiboを使うことでそのキャラクターに応じた銅像が置かれ、BGMが変化する。

これらのBGMはすべてアレンジBGMとなっている。
  • カービィ…ぼうけんのはじまり
  • ワドルディ…浮遊大陸の花畑(デデデでデンZverの一部フレーズをカットした物)
  • デデデ大王…デデデ大王のテーマ(デデデでデンZverにフレーズが追加された(アレンジ)物)
  • メタナイト戦艦ハルバード:甲板

また、ロボプラのセーブデータがあれば更に2つの像がおかれる。BGMは空色フライト(原曲)。


本作で一番多く配置されている雑魚敵はワドルディらしい。公式ツイッターによるとレベル1~5で合計208体とのこと。


上記の通り、現在はニンテンドーネットワークのサービス終了により他のダウンロード限定作品とともに(過去にDLしていない人は)遊べない状態となっている。
今後何らかの形で遊べるようになることを願うばかりである。



冥殿の追記修正大作戦

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最終更新:2025年07月05日 00:52

*1 実際に本作のコンセプトも「3D初代カービィ」だったという。

*2 この雑魚敵ラッシュは後にスタアラやディスカバリーでも登場する。

*3 通常サイズの敵4体分が目安

*4 例として、1回のすいこみで4体の敵をすいこんで、その星型弾で4体の敵を倒すと8コンボとなる、といった具合。

*5 まさかのコア・カブーラーで追加されたサビ付きのアレンジ