攻撃力?/守備力?(遊戯王OCG)

登録日:2022/01/29 Sat 17:01:18
更新日:2024/09/12 Thu 14:48:21
所要時間:約 23 分で読めます





オシリスの攻撃力はプレーヤーの手札によって決定する。

俺の手札は4枚、よってオシリスの攻撃力は4000!

攻撃力?/守備力?とは、『遊戯王』とそのOCGにおけるステータスの一種である。
ここでの記述は基本的に攻撃力/守備力共に当てはまるため、本項目では特筆しない限り、その双方を指して「攻撃力」と表記することとする。

●目次


俺のターン、【解説!】
この瞬間、オシリスの攻撃力は3000ポイントに上がるぜ!


遊戯王のモンスターには「元々の攻撃力」というステータスが存在する。
読んで字の如くカードに記載された攻撃力がこれで、皆大好き青眼の白龍はATK/3000、ブラック・マジシャンはATK/2500。
《メカ・ハンター》が1850という攻撃力で皆に愛されたのも、黎明期のモンスターが未だにネタにされるのも、この元々の攻撃力あってこそである。

しかし、その部分に特定の数値ではなく、「ATK/?」と記されているのが、攻撃力?を与えられたモンスターである。
このカードのステータスは特殊で、元々の攻撃力が?である(=0ではない)ために、手札やデッキでは「攻撃力1000以下の~」などといったカードの効果を受けない。
何?攻撃力を持たないなら攻撃力0ではないのか!?
一方で場に出た場合に元々の攻撃力は0として扱われるようになるカードも多く、こうなると「元々の攻撃力が1000以下の~」などといったカードの効果を受ける。
何?決まった攻撃力を持たないなら攻撃力?ではないのか!?

こうしたモンスターは基本的に自己強化効果を持っている。
自己強化してナンボのモンスターであるため、その強化数値は一般的な自己強化を上回ることも多い。
冒頭のオシリスの天空竜が代表的で、あのように1000ポイント単位で攻撃力が跳ね上がっていくことも珍しくない。
一般的な自己強化効果を凌駕するその能力で、自ら勝負を決するだけの力を持っている彼らは、デッキのエース・フィニッシャーとしての適性が高い傾向にある。



確かに海馬の言うとおり
俺の手札の3枚は【意味不明の裁定】だらけのカード


ひとまとめに「攻撃力?」と表記されるが、このモンスターたちは大きく3パターンに分けられる。
何?表記が同じなら裁定も同じではないのか!?

タイプ1
このカードの元々の攻撃力は、Xになる。

タイプ2
このカードの攻撃力は、Xになる。

タイプ3
このカードの攻撃力は、Xアップする。

どのタイプでも、先に述べたように「手札では攻撃力?」「場で効果が適用されると攻撃力X」ということは変わらないが、各タイプの微妙な文言の違いは実のところかなり重要

2と3が先述した場に出た時点で元々の攻撃力は0として扱われるタイプで、比較的属するモンスターが多い集団。

対して1は「元々の攻撃力が変化」するタイプで、先の「元々の攻撃力=カード記載の数値」という説明をいきなりひっくり返し、このタイプの元々の攻撃力とは変化後の数値を指すこととなる。
本来「元々の攻撃力」は単にカードに書いてある数値を指していたのに、公式用語的の意味をややこしくした原因がこのタイプ。

この時点で頭を抱えたくなるが、ここに《巨大化》や《収縮》に代表される「元々の攻撃力」を指定してくる効果が関係してくる場合、猛烈にややこしくなる


問題

場に《ワイトキング》、《合成魔獣 ガーゼット》、《トラゴエディア》が存在し、それぞれの攻撃力は自身の効果により3000になっているとする。
ここで彼らに《巨大化》を装備して、元々の攻撃力を倍にしたとすると、最終的にどのような数値となるか。
(参考として、先の分類によるとワイトキングは1タイプ、ガーゼットは2タイプ、トラゴエディアは3タイプである)










答え

ワイトキング「おおおぉぉぉ!!ワシの力がみなぎってくるぞぉぉぉ!!」
→自身の効果で跳ね上がった元々の攻撃力(3000)を倍にするので3000×2で超強化

ガーゼット「おおおぉぉぉ!!マジ○ガー……Zェェェェェェ!!(遺言)」
→効果で3000になっていたが元々の攻撃力(0)の倍に変化するため0×2=0となって爆散

トラゴエディア「おおおぉぉぉ!!オレの攻撃力が0に……なってから再びパワーアップするのだ!!」
→元々の攻撃力(0)の倍で0になるが、同時に3000アップが適用されるので0×2+3000で変化なし

なぁにこれぇ



しかも「攻撃力?」表記に関する裁定パターンはこれだけにとどまらず、(上述した3分類とは独立して)「攻撃力がどのタイミングで計算されるか」による違いも加わる。
具体的にはタイプ1でも「召喚時に攻撃力がXに固定」されるモンスターもいれば、「特定の場所の、特定のカードの枚数を参照するため常に再計算を続ける」モンスターもいる。
なので実際の分類は3×2で6タイプに近い。
ややこしいことで有名なのは《エフェクト・ヴェーラー》や裏側守備表示が関係する処理。
ヴェーラーや表示形式変更で一時的に効果を失った場合、前者は自身が得ていた攻撃力は効果が復活しても復活せず0になるが、後者は効果が復活した時点で再び計算されるので攻撃力も復活する
ゲイルと混ぜて極悪裁定で相手の精神を破壊するデッキ?それはまずい。

ここでは書ききれないので、気になる方は各自遊戯王カードWikiで「元々の攻撃力(守備力)」と検索していただきたい。



俺からすればまだ地味すぎるくらいだぜ。
もっと【攻撃力0のモンスターと差別化】するとかさ!!


先の3パターンを再び例にすると、実は攻撃力0のモンスターも個々の効果を見ると三者三様に分かれる。
2や3の「元々の攻撃力は0だが、実際には効果で高い攻撃力」というのは、自己強化のお手本であり、攻撃力0にも該当者がいるのはわかりやすい。。
しかし、1の「場では元々の攻撃力が0ではなくXに変化する」タイプは、一見すると「攻撃力?は特殊だから、場で元々の攻撃力が変化するのは『?の特例』だな!!」と思いたくなるが、普通に攻撃力0にもこのタイプは居る。
こうなると「元々の攻撃力とはなんぞや」と考えること請け合い。

こうした攻撃力0のモンスターでも、巨大化などで元々の数値を変動させられると先のようにややこしいことになる。
《スキルドレイン》などで効果を止められると、0に戻るのも?組と同様。
そのため0と?の違いは「フィールド以外で攻撃力参照効果の影響を受けるか否か」という一点に集約される。
遊戯王では0の方が低ステータスを活かしてサーチ・サルベージ・リクルート・蘇生が容易な傾向にあり、「変にステータスが低いなら攻守0の方がマシ」という評価すら飛び交う世界である。
簡単にサーチ・サルベージをさせないようバランスを取るために「?」に設定されたと見られるカードも存在しており、つまり攻撃力?はただただサポートが少ないうえに、何か妨害を受けるとすぐに攻撃力0になるモンスターであり、生まれながらにしてハンディを背負っていると言っても過言ではない。

一応相手が攻撃力を参照して破壊するカード(ウイルスカードとか)を使ってきた場合はこちらにも利があるのだが、攻撃力0が使えるサポートと攻撃力?のおかげで回避できる妨害を比べたら、間違いなく前者の方が多い。
そのため現状では「同じ効果で攻撃力0と?がいるなら0の方が便利」と断言できる。

そして一番の悩みは、攻撃力?の基準が不明瞭であること。
原作をはじめとして、攻撃力?のモンスターは特殊なモンスターといった扱いを受けている節がある。
元々このステータスが神のカードに与えられた特殊なステータスでもあるので間違いではない。
そのため?というのは、特殊な変化を遂げるモンスターだからこそ与えられたステータスのようにも思える……が、この説にもかなりの例外が存在するのである。
特殊な効果を持っていたり、単純に強烈な強さを誇るが故に?というステータスを足枷の如く与えられたのであれば納得はいくし、神のカードを考えればそうした意味があるはずなのだが……
墓地のモンスターの能力を得る、不定形の代表選手《ファントム・オブ・カオス》や、あまりの強さに禁止カードになったThe tyrant NEPTUNE》は、効果を考えると?でもよさそうなのに攻撃力は0。他にも、攻撃力0から自己強化をしていくタイプのエースは数知れない。
見た目からして豪快なネプ様はともかく、ファンカスくんは誰がどう見てもグニャグニャの攻撃力?では……*1
まぁおかげで《ダーク・バースト》に対応して再利用しやすいのが褒められている。先の「攻撃力0は強い」理論の一例。

これだけ基準が不明だと、似たような効果持ちで?と0の両方に該当するモンスターがいるやつも沢山出てくる。
攻撃力0と?が混在するキメラテックシリーズや、どちらも除外されたモンスターによって攻撃力が変化するのに元の数値が違う《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》(攻撃力?)と《終焉の精霊》(攻撃力0)とかが代表例。
攻撃力0で統一されたカテゴリはまぁまぁ見かけるが、逆に攻撃力?で統一されたものはごくわずかであり、なんとも肩身が狭いステータスである。

こんな扱いだからか、アニメ等でも出番は非常に少ない。
初代では三幻神が代表カード。
GXではアムナエル先生が切り札としてヘリオスシリーズを使い、ラスボス的に立ちはだかった……まではいいが、以降は暗雲が立ち込める。
その後は素で攻撃力4000の超重量級モンスターが多数登場し、?の攻撃力に魅力が薄れてくるのが苦難の始まり。
逆に攻撃力0で厄介な効果を持ったモンスター《ユベル》も登場し、高い攻撃力も強力な効果もどんどんお株を奪われていく。
5D'sにはお約束を担ったモンタージュドラゴンが立ちはだかったが、攻撃力は専用デッキにしなかったせいで3000止まりと影が薄い。
そもそも最初のデュエルで撃破されたから噛ませ犬感が強く、牛尾さぁん!!にはお縄のアイツがいるのでエースですらなかった。
一応シリーズで初の攻撃力?のモンスターが主軸というカテゴリを引っさげたカーリー渚が登場し多少はメンツを保ったが、アニメだとそこまで攻撃力?を活かしていないので……
ZEXALになると再びステータスがインフレを起こし、《CiNo.1000 夢幻虚光しんヌメロニアス・ヌメロニア》は素のステータスが攻撃力100000ということになったが、?には大した出番はない。
有望株としてエクシーズ素材によりステータスが上がり、味方の能力をコピーできる、ラスボスとして立ちはだかるライバルの切り札と、この上なく?向きの要素が詰まった《CX 冀望皇バリアン》が居たのだが攻撃力0だった。無念。
その後は大きく数を減らし、時折登場は続けているものの、一大派閥には到底及ばないままである。

正直なところ不遇なステータスだが、属するモンスターが個性的であることと合わさって、ロマン溢れる一族と言える。
カード自体の性能と言うよりも、ステータス不明という響きに底知れない魅力を感じるデュエリストは多いはず。



これで貴様の【代表的な?モンスター】の攻撃力は3000ポイントにダウンした
形勢逆転だな、遊戯

(名前の後ろの数字は先の3タイプ分類)

  • 《オプション》2
グラディウス枠の一枚で、遊戯王OCG史上初の攻撃力?モンスター。
「常に《超時空戦闘機ビック・バイパー》と同じ攻守になる」という特殊な仕様であり、他のカードではなかなか見られない不思議な処理に満ち溢れている。
「装備魔法の対象にはできるが、ステータスはビック・バイパーを参照するため、装備が事実上無効になる」とか。
起源にしてオンリーワン。?らしさ満載のカード。

史上2番目の?モンスター。
ガーゼット一族の開祖にあたるカードだが、こいつ以降は攻撃力0でサポートを受けやすくなっており、一人道を外れたこいつは?故の使い勝手の悪さが際立っている。
?云々以前に、二代目の登場時点で「偉大魔獣の方が生け贄少なくて攻撃力高くなるから合成魔獣要らなくないか?」と言われていたのだが。

登場暫くは除外デッキ全体が不安定だったのでマイナージャンルの星止まりだったが、今や個別項目が建てられているほど優秀なモンスターになった。
場に出てこられれば容易に攻撃力4000以上も狙えるが、炎属性で?組というサポートに恵まれないため、サポート豊富な面々と比べるとロマン寄り。
性能をサーチの難しさとトレードオフしており、?がハンディとしての意味を持つことがわかりやすい一枚。

「攻撃は弱いが集まると大変」な奴らが、墓地に集まると大変なことになる王様。
元々の攻撃力ごと変化するタイプのため比較的強固で、召喚時ではなく「常に」攻撃力が変動するため《エフェクト・ヴェーラー》で効果を無効にされても次のターンには攻撃力を取り戻す。
万が一破壊されても、自身の効果で家臣たちの魂を糧にして何度でも蘇るワイト達の王。
攻撃力?の代表的モンスターで、現在も熱狂的な人気に支えられてサポートカードが増え続けている。

不安定さやサポートの乏しさが付きまとう攻撃力?界にあって、先の理由から自身が比較的強固であることと、ワイト関係者(というかアンデット族全体)が優秀なこと、
何よりレベル1であるため低レベルサポートの恩恵を受けやすいことから、攻撃力?界では上位の実力者と言える。
こんな王様だが、攻撃力がどんどん上がる一方で守備力は変わらず0という打たれ弱さを併せ持つ。
別の王様みたいに豆腐メンタルなのか。

  • 《メガロック・ドラゴン》1
岩石族の希望の大岩。
当時は層の薄さから「【岩石族】組むならメガロック以外やることある?」とまで言われた必殺カード。
後に《地球巨人 ガイア・プレート》が登場したことで「墓地リソースを食い合うのでどちらを優先するか」が悩みになったが、他にエースが居ないため【岩石族】の切り札として長く戦い続けた。
ガイア・プレートと共に、岩石族に除外風を吹かせた一枚。《化石岩の解放》が地味な岩石族に与えられたことには貢献しているはず。
1枚除外でも出せる点から、現在は素材要員としての活用が主である。

  • 《ロストガーディアン》1
上記のメガロックと同じパックで生まれた岩石族の下級モンスター。
特筆すべきは「守備力だけが「?」に設定されている」ことで、12期を迎えた現在でもこのカードしか存在していない。
メガロックとの違いは「除外状態の岩石族の数でステータスを決定する」点であり、効果無効への耐性が少しだけ高い点。
そして前述の異質なステータスのおかげで《スモール・ワールド》の中継役の適性が高いという個性もある。
サーチ先にしたい「攻撃力&守備力が?」のモンスターは、サーチ条件である「属性・種族・レベルが全て異なる」を満たせるものが多く、《スモール・ワールド》で抜き出すのが前提なら裏側除外も痛くない。

恐竜族の希望の恐竜さんザウルス!!
当時は層の薄さから「【恐竜族】組むならディノインフィニティ以外やることある?」と(以下同文)。
後に【恐竜族】が大きく強化されたことで、いきなり場に出てきて攻撃力数千で噛みついてくる恐竜という座を確立し、2020年代でも一族有数の破壊力を誇る。
ワイトの王様同様、常に再計算タイプという安定感があることに加え、自身を止められても恐竜族の豊富なエースへの繋ぎ素材としても優秀。
ワイト軍団の切り札たるあちらにたいして、こちらは大エースの影に控えるハンターのポジションといえる。

後の恐竜族強化の際にも「恐竜族=除外」という路線が引き継がれているが、明らかにこいつの存在が後続の個性を引っ張っている。
その意味でも未だに恐竜族の先頭を走る、一族の顔モンスター。

  • 《邪龍 アナンタ》2
爬虫類族の希望の大蛇。
当時は現在もだが層の薄さから「【爬虫類族】組むなら(以下同文)。

攻撃力?ってこんなんばっかりじゃねぇか!!

このように颯爽と現れた新エース……なのだが、爬虫類族には当時から絶対神である毒蛇神ヴェノミナーガ様がいらっしゃる。
ナーガ様(厳密には進化前の《毒蛇王ヴェノミノン》)は攻撃力0の豊富なサポートを駆使して戦える魅力があり、結果「アナンタ入れるとナーガ様の邪魔するから入れない方が……」と敬遠される不遇のエース。
メガロックはガイア・プレートと共存できなくもないが、アナンタは一度出すとナーガ様を再起不能レベルに追い落とすため、混ぜるのはかなり難度が高い*2
とどめに効果も2タイプである。メガロックは比較的安定する1なのがまた……
このためメガロックやディノインフィニティと比べて、どうも相手が悪く出番が少ないカード。
カテゴリ的なつながりはないが、爬虫類族サポートカードには《ラミア》や《毒蛇の怨念》といった優秀なサポートカードが存在するため、こいつらの力を借りて戦うのがもっぱらの使い方。
《ラミア》は召喚・特殊召喚時にサーチ出来る上、アナンタの召喚時に巻き込んで除外するとアナンタが効果で破壊されなくなる。
《毒蛇の怨念》はアナンタの効果で破壊するとすっからかんになった墓地に爬虫類族が戻ってくる。

現在の環境で最もよく見かける攻撃力?のモンスターは間違いなくこいつだろう
トークン以外の名称の異なるモンスター2体以上で出せるリンク4であり、元々の攻撃力が素材数×800になるという効果を持つ。
が、こいつの本領はそこではなく、攻撃力を800削ることでモンスターの発動した効果を無効にするという妨害効果を持っている。しかもこの効果、同名ターン1の制約がない*3
立っているだけで一定の制圧力を発揮するモンスターだが、タイプ1共通の弱点として一度でも無効化されるとただの置物に成り下がり、せっかくの制圧効果も使えなくなってしまう。
また、得られる攻撃力もずば抜けて高いわけではなく、下がる幅も大きいため、素材4つじゃないと後出しパンクラに殴り飛ばされる、何回か効果を吐かされた後に普通に戦闘破壊されるリスクがあるなど、弱点も多い。
とはいえ、ある程度頭数を並べられるデッキならどこからでも出せるというお手軽さは非常に優秀であることには変わりないため、リンク主体の様々なデッキでお呼びがかかる存在である。

  • 《万物創世龍》2
総勢1万種以上のカードが存在する「遊戯王OCG」。
その記念すべき1万種目を飾るラグジュアリーなカード。
「攻撃力?」とあるが固定値になるタイプで、正規の召喚手段で召喚した場合に限り、攻撃力・守備力が10000になるロマン砲。《青天の霹靂》で召喚しようとしたり、《ファントム・オブ・カオス》でコピーするといったズルをすると攻撃力0のままなので注意。
「条件を満たすと固定値になる攻撃力?」はほかにも存在し、有名どころでは《覇蛇大公ゴルゴンダ》などが存在する。
最大の難点は入手性の悪さで、実物を購入しようとすると30万~50万円する。


  • 《マアト》2
デッキトップのカードを3枚まで予想し、的中した数1枚につき1000アップ。
不安定きわまりない条件のうえ、さらに召喚には光属性のドラゴン族と天使族を用意しなければならない、とんでもなく扱いの難しいモンスター。
ただ、うまく成功させれば毎ターン脅威の3枚ドローを実現する。
なお、「なる」なので攻撃力3000を超えることはない。攻撃力が?となっている旨味はぶっちゃけない。


カーリー渚ダークシグナーとなってから用いたカード群。
「攻撃力?のモンスターが主軸」デッキその1にして、遊戯王で(項目作成時)唯一の、属するモンスター全てが攻撃力?のカテゴリである。
共通して「攻撃力はこのカードのレベル×〇〇ポイントになる」効果を持つ、非常にトリッキーな一族。

ダークシグナー組の同僚に負けず劣らず、属するカードには強烈なものが多く、個別にみればぶっ壊れ寸前のカードが多数存在する。
場を離れると後続を特殊召喚特殊召喚されると強欲な壺》、フォーチュンレディ限定の異次元からの帰還》(ライフコストなし)などなど……
時代が時代なのかこれも同僚に似てターン中に一度の制限もなく、レベル1サポートを使い倒して過労を強いったり、《地獄の暴走召喚》で3体呼んできて驚異の6枚ドローを実現したりとやりたい放題できる。
種族がまたサポート豊富な魔法使い族であるため、《ワンダー・ワンド》や《ルドラの魔導書》の2枚ドローも連発可能。
そのドローソースの豊富さは群を抜いており、平然と【エクゾディア型フォーチュンレディ】が考案されるほど。

持ち主共々妖しい雰囲気に満ちており、闇堕ち路線のアイドルモンスターとしても優秀。

遊戯王でも数少ない「攻撃力?のモンスターが主軸」の一群その2。
こちらはエクシーズモンスターが攻撃力?で統一されている。
珍しい「攻撃力はXアップする」タイプであり、元々の攻撃力への干渉を受けにくいのも強み。
その強みを活かして環境で大暴れして投獄経験が豊富。たった一年で3枚の禁止カード&1枚の制限カードを生み出した問題児
おかげで「十二獣」なのに欠員が続出して「十一獣」だの「十獣」だのとネタにされた。2021年も終わったが未だに揃わない。
幸か不幸か、?界で一番名を馳せた連中である。

普通のカードでも少ないのだが、エクストラデッキ組の?組はもっと少ない。その点で?組なのは特筆すべき事象と言える。
攻撃力0でも扱いはほぼ変わらないが、モチーフが十二支ということで神秘性を重視したのだろうか。
攻撃力0だとエクストラデッキに回収しやすくなり、ただでさえ出しやすいのに再利用されて悪さをすることを警戒されたのかもしれない。

?を代表する神々。
オベリスクの巨神兵》と《ラーの翼神竜-不死鳥》、《邪神ドレッド・ルート》以外が該当する。
邪神じゃない方の神々は特殊な種族・属性のため、?と合わさって非常にサーチが難しい。
本来?に求められたのは、こういった特殊なポジションなのだろう。
元祖攻撃力?とあって、その後も「神」と名の付くモンスターには?組も多い(【余談】にて)。

攻撃力不定の切り札という点は共通しているが、細かく効果を見ると攻撃力決定の方法が個性的。
こうした神々を調べるだけで、先の「元々の攻撃力~」に関係する質問の多くが勉強できる。学問の神様

ちなみに、三幻魔の一角の《神炎皇ウリア》は、《オシリスの天空竜》モチーフでステータスが不定だが、攻撃力0だったりする。
混沌幻魔アーミタイル》も、後に登場したヌメロニアス系とよく似た効果なのだが攻撃力0。
あくまでも三幻神を模したカードであって到底「神のカード」には及ばないことの暗示だろうか。


攻撃力?でありながら攻撃力を決定する効果を持たないイレギュラー中のイレギュラー。
「球体形」は効果により攻撃できず攻撃されない、つまり原則戦闘に参加できないため、基本的に必要なし。
《スキルドレイン》などで効果を潰され戦闘が発生する場合は0として計算する。
ホルアクティに至っては場に出せればその瞬間デュエルが終了するため、攻撃力・守備力というステータスそのものがそもそも不要である。


  • 《蛇神ゲー》、《CNo.1000 夢幻虚しんヌメロニアス》、《CiNo.1000 夢幻虚光しんヌメロニアス・ヌメロニア》*4
初代のダーツ、ZEXALのドン・サウザンドの切り札。
アニメだと元のステータスがそれぞれ攻撃力∞、攻撃力10000、攻撃力100000意☆味☆不☆明なことになっていたが、OCG化の際に攻撃力?組に変更された。
OCGでは攻撃力5000が上限となっているため、それに合わせたものと思われる。
とはいえ戦闘に強かったり、効果で攻撃力10000や100000を達成できるので、とんでもない効果を持っていたにもかかわらず、全員原作の雰囲気はよく再現できている。



以下は「攻撃力?に関係するカード」


  • 《カトブレパスと運命の魔女》
相手がモンスターの特殊召喚に成功した時、
自分の墓地に存在する攻撃力が?のモンスター1体をゲームから除外する事で、
その特殊召喚したモンスターを破壊する。
?を指定する初のサポートカード。登場パック・名前含め、フォーチュンレディを意識していることは間違いない。

効果自体は強力な効果で、制限行きでもおかしくない能力を秘めている。
秘めているのだが、?モンスターは数が多くないうえに、そのデッキの切り札であることが多く、カトブレパスの効果で除外できるほど墓地へ貯められないことが大半。
こいつで妨害できるほど墓地に?が揃っていれば、それはデッキの切り札が全滅していることの証であるから……手遅れ感が強い。

まともに使いたいなら、就職先は【フォーチュンレディ】と【十二獣】しかない。
メインデッキから大量に?組がいるので、相性は抜群。除外したカードの帰還札も多いので、そっちの意味でも好相性。
豪快にやりたいならザボルグ様で十二獣を片っ端から墓地へ投げ捨てるべし。これなら他デッキでも就職できる。ボクと契約して特殊召喚封じの弾になってよ!

登場から10年以上もの間、?を指定するカードが登場しなかったため、?指定カードの起源にして唯一の存在という悲しい称号を持っていた。
……実際の所は今も持っている。

  • 《千年の血族》
10年以上の時を経て登場した、?指定のカードその2。
だがその効果は「相手の墓地の攻撃力が?以外のモンスター1体を対象として発動できる」ものであり、サポートどころか拒否される側である。
こんなのは関連カードと言わん。

  • 《神速召喚》
?指定カードその3にして、遂に現れた?のサポートカード。
だがその効果は「絵札の三銃士がいるならデッキからレベル10の?モンスター(闇属性以外)をサーチ」というもの*5
実質専用サポートじゃないか!!
極ごく一部のモンスターなら神以外もサーチできるが、いっそ「神属性サーチ」にしてくれた方がすっきりするのだが……
こんなのは()



このため?サポートは事実上カトブレパスちゃん「のみ」であり、この変な偉業を未だに更新し続けている。
?サポートが出ないことについて、昔は「神のカードを安易にパワーカードで強化したくないのでは」とか想像されていた。
それがいつのまにか神属性・幻神獣族のサポートカードが豊富になり【三幻神】が十分に組めるようになったので、完全に神に見放された格好である。神専用ステータスを安易に一般モンスターに採用したことへの神の怒り。
今では決闘者から「フォーチュンレディとか十二獣が強すぎて、うかつに強化して悪さするのを警戒されている」という推測も。だとすれば「最大の敵は味方」ということになるが……*6



「?=?」「?≠?」

(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
手札・デッキから、攻撃力と守備力の数値が同じで、属性が対象のモンスターと同じとなるモンスター1体を特殊召喚する。
(1):手札のモンスター1体を相手に見せる。
見せたモンスターの種族・属性・レベル・攻撃力・守備力の内、1つのみが同じモンスター1体をデッキから選んで確認し、手札から見せたモンスターを裏側表示で除外する。
さらに確認したカードと種族・属性・レベル・攻撃力・守備力の内、1つのみが同じモンスター1体をデッキから手札に加え、デッキから確認したカードを裏側表示で除外する。

前者は「攻撃力=守備力となっているモンスター」をデッキからリクルートする機巧モンスターの一体。
後者は少々複雑だが、「手札のモンスターAのレベル=デッキのモンスターBのレベル」かつ「デッキのモンスターBの攻撃力=デッキのモンスターCの攻撃力」のような場合に、AとBを除外してCをサーチする通常魔法。
どちらも「特定ステータスが一致しているかどうか」を参照する効果を持つカードなのだが……。

Question
「機巧狐-宇迦之御魂稲荷」の『②』のモンスター効果によって、攻撃力と守備力が「?」のモンスターを特殊召喚する事はできますか?
Answer
攻撃力と守備力が「?」のモンスターは、攻撃力と守備力の数値が同じモンスターではありませんので、
「機巧狐-宇迦之御魂稲荷」の『②』のモンスター効果によって特殊召喚する事はできません。
(公式Q&Aより抜粋)

遊戯王公式の裁定によると、機巧狐-宇迦之御魂稲荷》の効果では攻守が共に?である《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》をリクルートできない。
一方、《スモール・ワールド》の効果では攻撃力が?であるデッキの《ワイトキング》を除外して、同じく攻撃力が?の《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》をサーチすることができる。

すなわち攻撃力の「?」という数値と守備力の「?」という数値は同じ数値として扱わないが、攻撃力の「?」同士の場合は同じ数値として扱うということになる。
まるで意味がわからんぞ!
壱時砲固定式》のように攻撃力部分をX、守備力部分をYとでも扱っているのだろうか?


引いたゴッドカードが【余談】だった場合
手札が少なけりゃ攻撃力も微々たるもんだ


  • モンスターではない、神だ!!
2021年末時点では、攻撃力?のモンスター(と罠モンスター)は僅か80種、守備力?は55種しか存在しない。
「神」「しん」と名のついたモンスターが80種のうち14もいて、神々の面目躍如といったところか。
これ以外にもオシリス、《マアト》、《万物創世龍》などを含めると、1/4は神様っぽいカードが占めている

  • 攻撃力?と守備力?
多くのカードが攻撃力・守備力共に?である。
一部は攻撃力のみ?であり、守備力のみ?なのは《ロストガーディアン》一枚と、こちらも変な希少性には定評がある。

  • ?>0
散々攻撃力?の不遇を語ってきたが、実は攻撃力0よりも?の方が優勢なジャンルが一つ存在する。
トークンがそれで、彼らには攻撃力0から強化されるモンスターが存在しない。
冥府の使者ゴーズが呼び出す冥府の使者カイエントークンのように、攻撃力が不定のトークンの場合、揃って元々の攻撃力が?となっている。
しかし、こちらでも不思議な表現が存在している。それがこの《決闘竜 デュエル・リンク・ドラゴン》。
(1):自分・相手のメインフェイズに、EXデッキから「パワー・ツール」Sモンスター
またはレベル7・8のドラゴン族Sモンスター1体を除外して発動できる。
そのモンスターと同じ種族・属性・レベル・攻撃力・守備力を持つ
「決闘竜トークン」1体をこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚される決闘竜トークンの場合、元々の攻撃力が?とも書かれていないため、細かく見ていくと実は?にさえ属していないことになる*7
しかも攻撃力?のトークンとほぼ同数がこのタイプであり、特例的な珍しいグループということでもない。
結局場に出たトークンは元々の攻撃力が0として扱われるので裁定的には問題ないのだが、デュエリストの頭に「?」という文字が浮かぶことが間違いない、謎と疑問だらけのステータスである。



《アニヲタキング》
効果モンスター
星1/闇属性/オタク族/攻 ?/守 ?
このカードの元々の攻撃力・守備力は、このページの追記・修正の数×1000ポイントの数値になる。

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最終更新:2024年09月12日 14:48

*1 しかも彼は別モンスターに変化する点から「アバターがモチーフなのでは」と言われている。そのアバターは攻撃力?だし、アバターの元ネタのラーも攻撃力?なのに……

*2 ナーガ様とヴェノミノンは墓地の爬虫類族の数で自己強化されるが、アナンタは墓地の爬虫類族を全て除外することで特殊召喚される。大事な墓地が空っぽに……

*3 一応、同一チェーン上で1度しか使えないという制約があるが

*4 「しん」は環境依存文字のため、遊戯王カードWikiの表記に準拠。カードの正式な表記は示+申で「神」。

*5 察しのいいデュエリストもいるだろうが「闇属性以外=三邪神以外」ということ。

*6 ダ・イーザを隠し玉にしたデッキが大会で活躍したことを考えると、目下の敵はこちらかもしれない。

*7 Wikiではこのタイプの攻撃力を?ではなく「不定」と記している。