機動刑事ジバン

登録日:2009/07/14(火) 01:20:51
更新日:2020/05/15 Fri 18:02:18
所要時間:約 4 分で読めます




これは、人を愛し、正義を守る、
若者と少女の心のドラマである。



機動刑事ジバン』とは、1989年〜1990年に放送された特撮テレビドラマ。全52話。「メタルヒーローシリーズ」の第8作目にあたる。年号昭和から平成にうつって最初の作品である。

ナレーターは、昭和のスーパー戦隊を支えた声優、大平透氏が担当した。

直球ながら熱い想いを歌う主題歌は、是非一度は聴いてもらいたい。


【あらすじ】
セントラルシティ署に勤務する刑事・田村直人は、科学者の五十嵐健三とその孫娘・まゆみが謎の怪物に襲われているのを偶然目撃し、ふたりを救うべく勇敢に立ち向かうも重傷を負わされてしまい、最後の力を振り絞って怪物ウニノイドを倒したところで力尽きた。

その後、駆けつけた助手の柳田に連れられて難を逃れた五十嵐博士であったが、自分達を救ってくれた青年を死なせたくないという思いから、五十嵐博士は自らも重傷を負っている身でありながら休む間もなく直人の遺体にサイボーグ手術を施す。結果、直人は機動刑事ジバンとして生まれ変わったが、五十嵐博士はジバンが動き出す瞬間を見届けることなく命を落とした。

その後、紆余曲折を経て無事に目覚めた機動刑事ジバンこと田村直人は柳田から事情を聞かされ、自分達を襲った怪物たちと戦うことを改めて決意する。
こうして、バイオ怪物・バイオノイドを擁する犯罪組織・バイオロンと、機動刑事ジバンとの激しい戦いの幕が切って落とされたのであった…。

注:ネタバレ…(このエピソードが判明するのは第11話です。



【登場人物】


田村直人/機動刑事ジバン
セントラルシティ署に勤務している青年刑事。子どもに優しく良心的な性格の好青年で、近所の草野球チームの監督を務めていることもあってか地元の子ども達とも広く交流を持っている。一方、職場ではドジキャラで通っているらしく、同僚からはあまり頼りにされていない様子(実際は、機動刑事ジバンに変身して人知れず事件を解決しているのだが)。
バイオロンに襲われていた五十嵐博士とその孫のまゆみを助け命を落とす。が、五十嵐博士によってジバンとして蘇った。
手術完了直後はまともに起動せず、しかも生みの親である五十嵐博士が直後に息絶えてしまったため、何故動かなかったのかも不明なら何故目覚めたのかも不明、そのためいつ機能停止するかも不明という三重苦を背負ったヒーローでもある。
それでも正義の心を絶やさず、バイオロンと日夜戦い続けている。
中の人の容姿がオードリー春日俊彰に似ているため、ニコニコでは「春日」呼ばわりされている。

一人称は「僕」であるが、51話・最終回では「俺」、最終回では「私」も使用した。

なお、ジバンはかつての「快傑ズバット」がそうであったように、具体的な「変身シーン」がほとんど描写されないという珍しい特徴がある。
大抵の場合はサッと物陰に隠れている間などにいつの間にかジバンになっており、ごくまれに宇宙刑事のように光に包まれて変身することがあるくらい。
なお、視聴者から見ればどうやって変身しているのかは永遠の謎であるが、(話の展開的に)変身の瞬間をモロに目撃しているとしか思えないゲストキャラの民間人も何人かおり、その人たちは直人がジバンであると察してくれているようだ。

第1回目ではAパートではジバンでのみ登場し、Bパートでの戦いが終わった後黒煙の方に歩いていき、煙が濃くなったところで直人に戻るという演出がなされた。

サイボーグのヒーローではあるが、普通に人間と同じものを食べたり飲んだりし、敵から催涙ガスなどを喰らわされると普通にやられる。なんでだ。


●五十嵐まゆみ
今作のヒロインで五十嵐健三の孫娘。ジバン誕生の一部始終にも立ち会っていた。
なお、お祖父ちゃんは科学者であるが彼女の両親はお医者さん(開業医)であり、そのためジバンやバイオロンのことは知らない。
直人の助手として秘密基地のコンピューターを難なく操り、敵に捕まってもジバンが捜索しやすいようにと咄嗟に手掛かりを残しておく程度にはハイスペックな幼女。

直人と二人一組でダブル主人公を張っているのかと思いきや意外に出てこない回が多い。というか、とあるエピソードがきっかけで中盤以降は行方不明になってしまうため、出番が激減してしまった。
割と(太ましい)ポッチャリ体型をしており、かつて本作がニコニコ動画で配信されていた時は、ジバン三大メカを差しおいて視聴者から「重量感あるよな」等と散々ネタにされていた(おまえら女の子に向かってなんていうことを…)。
が、侮るなかれ。まゆみ役を演じた間下このみという女の子は当時を代表する子役スターであり、この番組の放送時点で5年以上のキャリアがあり、ギャラは本作に出演していたどの俳優よりも高かった。幼女先輩オッスオッス!
しかし、さすがに人気子役をレギュラーとして起用し続けるのはスケジュール的にも予算的にも無理がありすぎたらしく、やむをえず先述のような展開になったそうである(彼女と同じく有名人枠だったセントラルシティ署の捜査課長*1も序盤で姿を消し、人間態を持つバイオノイドもだんだん少なくなっていった)。
もっとも、当時の所属事務所の方針により、彼女のギャラは「月給制」であったため*2、本人に渡る手取り分は決して多くなかったらしい。
後年、間下このみは当時を振り返り「仕事が終わった後、ファミレスでご飯を食べることがリッチだな、と感じました」と週刊誌のインタビューでコメントしている。

ジバンが何らかの理由で危機に陥った際、事態を打破するための文字通り「鍵」のような存在。
終盤で遂に直人との再会を果たすもバイオロンに捕まってしまい、そして直人との本当の関係が明らかになった。


●五十嵐健三
ジバンの生みの親。演じた俳優はキカイダーの光明寺博士と同じ人。
バイオロンの脅威をいち早く察し、対バイオロン用兵器製造計画「JIBAN PROJECT」を密かに進めていた。
しかし、いくら正義の為とは言え「生身の人間を兵器に変えてしまう研究」は非人道的と考え、当初計画を中止するつもりでいた。
バイオロンに襲われた時に自分とまゆみを守り命を落とした青年を死なせたくないという思いから、重傷の身である中、直人に手術を行い力尽きる。
ちなみに国立科学アカデミーバイオ研究所の所長でもあり、ドクターギバを誕生させてしまった人物でもある。そのため、ある意味では善悪両方における物語のキーマンと言える。


●片桐洋子
直人とよく行動を共にしている先輩刑事で、銃の腕前は署内でも随一。いつもピンチを救ってくれるジバンには心から信頼を寄せている(ジバンの正体が直人だということは知らない)。
当初はジバンに助けられるヒロイン的な役回りであったが、ほどなくして戦闘要員に覚醒。女性でありながらかなりの行動派と化し、銃や手錠でバイオロンの戦闘員を余裕で倒す強キャラと化した。
さすがに怪人級の敵が相手だとまず勝てないが、彼女のアシストが無ければジバンは負けていたのではないか?と言いたくなるような場面は何度もあり、雑魚掃除以外でも少なくない貢献を果たしている。
肝心なときにいつもいなくなり、パッと見だと職務放棄してるようにしか見えない直人を「もう、直人ったらしょうがないんだから」程度でアッサリ許してくれるというちょろすぎるヒロイン(実際、直人に個人的に好意を寄せているかのような描写がされることもある)。
直人が機動刑事ジバンとして活動していられるのは、警察の上層部が根回ししているというのでなければ多分この人のおかげであり、そういった意味でも貢献をしていると言える。


●村松清志郎
もうひとりの先輩刑事で、本作における三枚目要員。
周りからチヤホヤされることが大好きで自らをエリートと豪語し、洋子にはいつもデレデレしているが*3直人が相手だと途端に強気に出る調子の良い性格の持ち主。
バイオロンが現れると手も足も出ず(というか、当初はバイオロンの存在自体を知らなかった)、仕事に対する態度も不真面目というロクでもない人物で、序盤~中盤にかけては目に余るような言動を連発していたが、なんだかんだ言って精神的に成長したのか、知らなかったはずのバイオロンのこともいつの間にか把握し、戦力として貢献してくれるようになるなど、終盤になる頃には普通の良い先輩キャラになっていた(もっとも、それ以前から「お前たちが留守にしている間に、こっちは○○の対応に追われていたんだぞ!」とボヤいている場面がしばしば出てきたため、画面に出てこないところではそれなり程度には仕事をしてくれていたのかもしれない)。
本人はシティボーイを気取っているが、実際は田舎出身で釣りが大好き。
妹が秋田から上京してくるエピソードがあるため、必然的に彼の出身地も秋田ということになる。


●早川 良 演:小林良平
第20話より登場。記憶喪失になったまゆみを助けたことから、行動を共にするようになった。26歳。
元々は北海道美術大学の大学院生だった。半年前にバクハノイドが起こした美術品爆破事件の現場に偶然居合わせてしまい、バクハノイドの犯行を見抜けなかった警察からは容疑者として目をつけられてしまう。
自身の無実を証明するため、警察の目から逃れると同時に犯人を追い掛けていた。そのため寝泊りするのは基本的に自分の車内で、経済事情もかなり苦しい。

美術や芸術を心より愛しており、芸術品や美術品に関する思い入れは大変強い。特に大好きなのはモナ・リザで、「僕の女神だ」と言い切っている。
それらを傷つけようとする者を許さず、相手がバイオロンでも立ち向かう勇気を持つ。しかし、特殊な戦闘能力を持たない一般人であるため、当然ながら分が悪かった。
最後はまゆみを助けるために…。
中の人は翌年地球戦隊の黒になる*4


【バイオロン】


本作における敵組織で、バイオテクノロジーによって生まれた怪物の集団。
大部分の構成員が人間に擬態する能力を持っており、その変身精度は極めて高い。
ジバンは「サーチバスター」などの特殊能力を使えば見破ることが出来るものの、普通の人間にはまず見破ることは出来ない(が、軽率な行動などで何かしらのボロを出してしまいバレたこともある)。
遺伝子などの生体エキスを合成することによってバイオ怪物「バイオノイド」を誕生させ、人間社会に挑戦してくる。
バイオノイドの気質や性格はベースとなる生体材料にかなり左右されるらしく、まともに任務を遂行してくれなかったり、果ては基地のゴミ捨て場から100%善良な心しか持たないバイオノイドが自然発生的に誕生してしまったことさえある(生体材料には怪人として悪事を働くうえで都合の悪い因子も含まれており、予め取り除いて廃棄しているらしい)。


●ドクターギバ
バイオロンの首領。なぜか口の動きと喋っていることがいつも全然かみ合っていないが気にしてはいけない。一人称は「私」だが、たまに「俺」や「儂」になることもある。
人間を憎み、数々のバイオノイドを生み出しては悪事を働く。
どう考えても突っ込みどころ満載な作戦を立案することも少なくないが、作戦は規模の大小に関わらずいつもノリノリで遂行する。
その正体は国立科学アカデミーバイオ研究所の廃液から生まれたバイオロイド・ギバノイドである。
声は飯塚昭三*5。とある話ではそっくりな人物が出てきたりする。この男がキバの人間体のモデルになった可能性が高いが関連は最後まで不明のままだった。


●マーシャ&カーシャ
ドクターギバの側近として秘書的な役割を務める二人組の若い女性。その正体は人工生物であり、戦闘形態のバトルマーシャ・カーシャやコウモリやクモのような姿にも変身できる。
人間社会に潜り込んでスパイ活動を行なうことが多いが、適応能力は高いらしく、どんな職業に変装しても割と良い感じに溶け込めるコスプレ要員。
時代が時代なためか、見た目も性格も"バブル時代のギャル"をそのまんま体現したかのような雰囲気を醸し出しており、ぶっちゃけ悪役として作戦を遂行しているときよりも呑気な会話に興じているときのほうがよっぽど楽しそうである。

マーシャのほうは他の特撮番組でも何度か似たような人を見かけたことのある視聴者も多いと思われるが、青いパンツ一丁の妖怪忍者ではないし、恐竜戦隊と戦ったりもしていない。


●ブビ&ムク
人工生物。悪役側のマスコットキャラとでもいうべき存在で、ちょくちょく「バイオロンばんざーい!」などと茶々を入れてくる。
ゆるキャラの分際で生意気な言動が多く、いつもマーシャやカーシャをからかっては怒られて蹴飛ばされたりしている。


●バイオノイド
ギバが生み出した怪人達。バイオ怪物とも呼ばれる。
当初は動植物がモチーフだったが次第にツリガネノイドだのジサツノイドだの何でもありになってきた。また、シノビノイド、カブキノイド、チャンバラノイドと、雨宮監督の和風テイストただよう映画に繋がりそうなデザインのバイオノイドも興味深い。
大半が人間に変身する能力を持ち、人間形態時にバイオノイドの能力を使うことも可能な者も多い。

●マスク
黒づくめの格好が特徴の戦闘員。やはり普通の生命体ではないらしく、戦っている途中で腕がもげて洋子に悲鳴をあげさせたこともあった。バイオノイド同様に人間に変身することも可能。
ジバンに攻撃されて鉄塔から転落したり、海や川に叩き落されたり、車から転がり落ちたりと、毎度々々体を張ってスタイリッシュなやられ方を披露する。
彼らがどんなに銃を乱射してもジバンには全く通用しないのは本作におけるお決まりの展開だが、いい加減もっと強い銃を持ってくればいいのにというツッコミは禁句である。


●Jキラー・マッドガルボ 声:弥永和子
17話から登場。ドクター・ギバの手によって生み出されたジバンキラーであり、バイボーグ(バイオによって生み出されたサイボーグの意)を自称する。
雨宮慶太デザインの真骨頂ともいうべき爬虫類のような姿をしているが、光線を発射することも可能なと側面から刃物が飛び出すを使い、両腕から発射する光線、胸から出す触手、左肩から展開する砲、額に内蔵されたビーム砲と全身の至るところに武器が仕込まれており、スイッチで電撃を出す角とビーム砲を搭載した専用マシン「黒牙」(サイドカー)まで持つ。その体は80%が金属成分、残り20%が有機物で構成されていて基本スペック的にはジバンと同等以上のパワーを持っており、幾度と無くジバンを苦しめた。
しかも、宇宙生物を体内に取り込んでパワーアップしたり、最終的には盗み出したジバンの設計図を使ってジバンの上位互換的なサイボーグになってしまうなど、その強さは物語が進むにつれてどんどん増していった。何この無理ゲー。
要はハカイダートップガンダーに相当するライバルキャラなのだが、この手のライバルキャラとしては珍しく、性別は女性である(とあるエピソードで人間態を披露したことがあったが、そのときも女性の姿だった。この時はバイオロンに反逆した振りをしジバンを騙している)。
が、他作品のライバルキャラのように「あくまでも自分の力でヒーローを倒すことにこだわる」といった矜持や誇りを見せ付ける場面は皆無であり、「ジバン抹殺のためならいかなる手段を選ばない」その性格は冷酷かつ残忍そのもの。
そのため、ライバルキャラではあるものの、普通の「幹部級の中ボス」といった色合いのほうが濃い。
まゆみの幻影を見せつけながらもあえて悪を斬る鬼となったジバンに倒される様は、まさに最期まで『ジバン必殺兵器』であった。



【第三勢力】


●クイーンコスモ
第28話で突如登場。カガワ博士が偶然採取した「宇宙生物」を取り戻しに来たと言い、カガワ博士、及びそれを守ろうとするジバン達に攻撃を加える。
若い(ちょっと化粧の濃い)地球人女性の姿をしているが、さも当たり前のように宙に浮いたり、「ムーンパワー」という強力な力を行使することから、明らかに人間ではない。
「ムーンパワー」は爆発を起こして何かを破壊する以外にも、人間を洗脳したり、生命の生気を吸い取ったり、物を動かしたり、ゴーレムコスモという分身を作り出したりとかなり何でもアリな能力。
バイオロンとも当初は敵対していた。
しかし、ジバンを手強しと見た彼女は、打倒するために手を組んでバイオロンを利用するようになる。
人間のことは見下して嫌悪しており、ドクター・ギバと同じく、その命を奪う事にもなんらためらいはない。

地球を我が物にせんと企み、最終的には自分の仲間と共に「女だけの帝国」を打ち立てようと暗躍する。
女帝のような振る舞いが目立つ一方意外と俗っぽいところもあり、「世界一の美女」などと自負している。
37話で戯れに略奪した貴金属や服装で自らを飾り立て、ファッションショーをして悦に浸っていたこともある。

正体は月に投棄された廃棄物から誕生した怪物。尖った五角系の岩のみたいな身体を持ち、自らを『怪物コスモ』と名乗っていた。
装甲は硬く、マクシミリアンソードすら跳ね返すほど。宙を自在に飛んでジバンを翻弄した。
破壊光線や溶解液、ジバンの電子機器を狂わせる虫(バグ)も用いて激しい攻撃を展開したが、
ニードリッカーを突き刺され自慢の装甲を破られた後、「オートデリンガーファイナルキャノン」によって止めを刺された。
ぶっちゃけ人間形態のほうが強かったのは言わないお約束。



【対バイオロン法】


本作を象徴する、機動刑事ジバンのみが行使することの出来る特殊な法律。俺ルールとか言うな。
敵と対決する際の決め台詞でもある。

▼第一条:機動刑事ジバンは、いかなる場合でも令状なしに犯人を逮捕することができる

▼第二条:機動刑事ジバンは、相手がバイオロンと認めた場合、自らの判断で犯人を処罰することができる

▽補足:場合によっては抹殺することも許される

大抵の場合は第二条補足までしか読み上げられないが、以下もこのように続いている。

▼第三条*6:機動刑事ジバンは、人間の生命を最優先とし、これを顧みないあらゆる命令を排除することができる

▼第五条*7:人間の信じる心を利用し、悪のために操るバイオロンと認めた場合、自らの判断で処罰する事ができる

▼第六条*8子どもの夢を奪い、その心を傷つけた罪は特に重い

▼第九条*9:機動刑事ジバンは、あらゆる生命体の平和を破壊する者を、自らの判断で抹殺することができる

見ての通り現代社会では考えられないような曖昧な部分が多く、何故議会で通ったのかわからない物である。
バイオロン誕生の経緯を考えれば嫌でも納得がいってしまうのだが。

人によっては悪法と捉える者もいる法律だが、この法律は勇敢で正義感の溢れる田村直人=ジバンのみが行使出来る物なのである。

彼の正義感と優しさがあってこその対バイオロン法であることを忘れてはならないのだ*10

危険な法を現場の公務員が運用によって安全化してしまう様はある意味リアルである。



【余談】


●本作の劇伴は渡辺宙明が担当しているが、新規楽曲そっちのけで過去作品の引用ばかりがなされるという不可解な選曲が当時物議を醸した(特に「宇宙刑事シャリバン」や「巨獣特捜ジャスピオン」あたりのBGMが多用された。もちろん、作曲は同じ渡辺宙明)。
一応、安定して使われた曲もあるにはあるのだが、捜査BGMやピンチBGMなどが中心であり*11、宇宙刑事シリーズのレーザーブレードのテーマに相当するような必殺技BGMなどは全く流れない。っていうか、普通にシャリバンのレーザーブレードのテーマが流れる。
もちろん渡辺宙明氏にとってみれば堪ったものではなく、これがきっかけで東映と渡辺宙明氏の間には深い溝が生まれたといわれている。
これ以降渡辺宙明氏はメタルヒーローシリーズの劇伴は基本的に手掛けていない*12
その一方で挿入歌には恵まれており、名曲から迷曲まで幅広いバリエーションが揃っているうえ、流れる頻度も多かった。
サブタイトルが表示される時に流れるブリッジ音楽も序盤は固定されたものが使われなかったが、中盤からは『ジャッカー電撃隊』のサブタイブリッジが主に使われるようになった。
更に、新番組の予告のBGMは主題歌ではなく「世界忍者戦ジライヤ」のOP曲が使われた*13

●ジバンがクイーンコスモの力でパワーアップしたマッドガルボ&サイノイドを相手にどうすることも出来ず、そのまま嬲り殺しにされてしまうという内容の第34話「壮絶!!ジバン死す」は、東映特撮屈指のトラウマエピソードとして当時の子どもたちを恐怖のどん底に叩き込んだ。その分、一週間という子どもにとって長い時間を経て第35話「パーフェクトジバンだ!」で強化パワーアップしジバンが逆転勝利するインパクトも大きい。

●前作『世界忍者戦ジライヤ』の山地学がゲスト出演しているが、本作とジライヤが世界観が共通しているのかは不明。
仮に共通している場合、ジライヤが『手裏剣戦隊人ニンニンジャー』にゲスト出演しているため本作もニンニンジャーと世界観共通ということになる。

●前番組まではサブタイトルが2行(まれに3行)の回が多かったが*14、今作は5話のみ2行になっており*15、6話以降その後のメタルヒーローシリーズでは複数行サブタイは基本的に行っていない*16

●CM前のアイキャッチはジャスピオン以降からの簡易型のものだが、画面下からせり上がったマクシミリアンガンからビームが発射されて命中したところにタイトルロゴが表示されるちょっと凝ったものになった。簡易型が使われたのは当作までであり、次作からはアイキャッチが本格的に復活する。

●放送時間は9話までは日曜9:30〜10:00、10話以降は8:00〜8:30。これは報道・討論番組の「サンデープロジェクト」が立ち上げられ、その前座枠の朝日放送制作の枠が1時間前倒しされたためである。ただし、当時テレビ朝日とのクロスネットだった青森放送・テレビ大分では放送時間はそのままだった*17。また、系列局の静岡けんみんテレビ(現在の静岡朝日テレビ)・広島ホームテレビではスポンサーの都合*18で遅れネットとなった。広島では半年後に同時ネットに戻ったが、静岡では20年後の「仮面ライダーディケイド」の10話までこの状態が続いた。その静岡ではクリスマスを題材にした47話と46話を入れ替えて放送した。
ちなみに、放映中の10月には熊本県でテレビ朝日系列の熊本朝日放送が開局し、これ以降1996年までテレビ朝日系列局の数が大きく増加することになる*19



バイオロン法にひっかからないように追記・修正お願いします。

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*1 演じたのは1961年にヒットした『東京ドドンパ娘』で知られる渡辺マリ

*2 芸能界の常識として、人気子役の契約形態は大抵「歩合制」であり、「月給制」なのはかなりケチ…もとい、珍しい。

*3 洋子に対しては普段は「片桐君」まれに「片桐」と呼ぶが、いい所を見せようとする場合は「洋子ちゃん」と呼ぶ。一方で洋子からは「清志郎」と呼ばれている

*4 実は仮面ライダーBLACK RXの続編の主人公に内定していたが、企画自体がなくなったことが中の人の本人の口から語られている。ただし、公式では否定している

*5 ギャバンから8作連続出演(ただし、ギャバンは第10話で降板、ジャスピオンは顔出しを含めた数回のゲスト出演の後、中盤からレギュラー出演)かつジライヤから2作連続で敵首領役を担当したが、この作品を最後にメタルヒーローシリーズには出演しなくなった

*6 19話で初登場

*7 43話で初登場

*8 21話で初登場

*9 32話で初登場

*10 とは言え、「人は過ちを犯し、機械は故障するものである(サイボーグである直人=ジバンにはどちらも起こりうる)」という安全工学の観点から見ればやはり危険なのではあるが

*11 主にマリンバが使われている

*12 一方でエクシードラフト・ジャンパーソン・ブルースワット・重甲ビーファイター・カブタックに挿入歌を提供している

*13 さすがにサビは使われず、間奏部分が使用されている。ちなみにジライヤの主題歌もジバンの主題歌も鈴木キサブロー氏の作曲

*14 ただし、宇宙刑事シャイダーのみ複数行の回はなかった

*15 タイトルは「三大メカ出動!(改行)アイドルロボを救出せよ!」

*16 漢字のルビや『PART○』といった補助的なものは除く

*17 スポンサーは同時ネット局と同じだったが、ネット回線からのテープ録画だったためかCMを含めた全体の画質がやや落ちており、かつ提供クレジットは遅れネット側で送出した。どちらも後に系列局が開局したため解消された

*18 静岡では地元のホームセンター「エンチョー」提供の「エンジョイDIY」、広島では農協がそれぞれスポンサーをつとめるローカル番組を放送していた

*19 番組開始時点で12局、終了時点で13局だったが、ビーファイターカブトの最終回の時点で24局となり、ほぼ倍になった