本項では、ユエスレオネ連邦における死刑を解説する。


概要

als iccoer'st venthtardili'anerfergirfe'i parle vel.
「すべての国民は死刑を受けない権利を保障される」

――ユエスレオネ連邦憲法 第二章第十一条
 ユエスレオネ連邦においては、憲法に基づき、死刑を法定刑として執行することは禁じられている。これは連邦政府及び、それに加盟する全ての構成主体に適用され、例外はない。
 憲法条文に上げられる「死刑」(理:venthtard)は、ヴェントタードと同じ語である。しかし、一般的な悠里憲法学では、頭爆刑のみを指すのではなく、政体によって定められた刑罰の類型として「刑罰対象者の命を奪うことによって、その刑を完了する」もの(つまり、死刑一般)を指すとされる。
 このため、ユエスレオネ連邦法及びその構成主体法においては、有罪者を死刑で罰することは出来ない(そのような立法を行うことは出来ない)。

問題

第一次社会主義時代における粛清

 憲法発布後であるにも関わらず、ショレゼスコ以前の共産党独裁時代のユエスレオネにおいては、「粛清」(理:duntleo)の名目で裁判所の命令に基づかない現場判断での被疑者の殺害などが横行していた。特に恋愛共産主義者、暴力団、名誉殺人などに対する粛清はイェスカが下したものとして良く知られている。しかし、イェスカ自身はすぐさま治安を回復し、理性的な法治を取り戻したいと考えており、これがショレゼスコに繋がったとされている。
 フィシャ・グスタフ・ヴェルガナーデャは、2004年(59歳)に反革命罪、民族浄化罪、民族煽動罪などの罪で判決を受けたが、それとは別で反体制派として粛清宣告を受けていた。ヴェルガナーデャはこのような違憲的な殺害の生き残りの一人である。

社会抹消刑

 第一次社会主義時代に制定された刑の類型として「社会抹消刑」(理:ditier ler l'alceto fyrkjaerl*1がある。この刑罰は、対象者にウェールフープ可能化剤を投与し、ユエスレオネの下に落とすという刑罰であり、実質死刑であるとされている。この刑罰は、憲法上死刑が禁止されていたことから、死刑に類する刑を作ろうとした革新チャショーテ過激派による立法であったが、この条文はショレゼスコ以降も残されている。この刑罰が実行されたことは制定以後長らく無かった*2ため、問題にもされてこなかった。しかし、ショレゼスコ以降や第三政変期においては、実質の死刑である点がヴァスプラードを侵害しているのではないか、憲法の趣旨に違反しているのではないかという議論が取り沙汰された。
 しかし、キャスカ・シェラフ宙尉圧政機構責任刑事訴訟では、数十年ぶりに本刑罰が判決として出され、話題とされた。
 憲法裁判所判例によれば、社会抹消刑は連邦の最高刑であるとされる。

理論的背景

 一般的には、ヴェルテール哲学刻印のような殺害不可能論を原点とするとされる。さらには、死刑の執行とそれまでの勾留は最高尊厳の侵害ととらえられるため、イェスカ思想的にも否定的である。
 レヴェン主義の観点からは、普遍主義の立場から、刑罰を適用する対象が法的主体として捉えられる場合、国家もまた法的主体とみなせるため、これが死刑という殺人を犯すことは犯罪であると捉えることができる(軍隊は別法で人の殺害が認められているため問題にはならない)。

関連項目

最終更新:2025年02月04日 12:37

*1 日本語文献によっては「ユエスレオネから落とすよー☆刑」とも言及される。

*2 初期は「粛清」の名目で殺害できたし、ショレゼスコ以降はそもそも死刑に近い刑罰が忌避されたため。