本項では、『レーネガーディヤ』に登場する人物等について解説する。


概要

 レーネガーディヤには、その長さから数多くの登場人物が登場する。人間、神(神族)、ドルム(悪魔的存在)に三分することが出来る。

人間

英雄と旅立ちの村の面々

ベーシャ
村を発つベーシャ*1
"mi es berxa fon tvasnko mal sesnudojta's
mol fal fqa klantez tonir'st filx la xorlnoss da!
tonir'ct fentenerpesti! co'd retre laj faust
xelvin snojerl es la est Xilfi'a's dal io!”


「俺は信心深きベーシャであり、強き守りが
ここに、神によって疑いもなくあるのだ!
愚かな神の対抗者よ! お前の死は
聖なるジルフィアにも既に決まっているのだ!」


――Lerne.1:1 1:18
 村産まれの普通の農民で、牧歌的な生活を過ごしてきたがブラーイェの襲来によって自らが神の加護を受け、英雄として発つことを決心する。リパラオネ人男性のネートニアー
ベルチェ
薬剤の調合をするベルチェ*2
niefenda'it stesejten ledzil farvesil ioj
ci'st lex letix lasta fon vyn' la pholneks ka
ve vejt set lusarkes me fhin cel la berxa'i.
fiurs xale staxdirco ez xel si fal darno.


ルナリアに良く似た髪が風に揺れるとき、
彼女が持つ良いフォルネクスの木片が、
更に良く薫り、ベーシャを喜ばせた
青玉のような目は彼をたった今見つめていた


――Lerne.1:1 1:21
 ベーシャの村に住む美少女、薬草の知識に長けており、ベーシャの幼馴染。リパラオネ人
 メタ的には、Fafsによる初稿(ギャラリー参照)が公開された定例会進捗報告「20241123」において、定例会進捗報告「20241005」にて発表されたアティレ=クントイタクテイの『バニーガーデン』パロディ画である『FISTIR GARDEN』の背景に書かれた「媚薬の瓶」にベルチェが手に持つ瓶が似ていることから「媚薬精製系ヒロイン」と呼称された。「主人公と一緒に毒を飲んで心中しようとするヤンデレ彼女っぽい」とFafsは述べ、2024年11月にKPHT=YYによって描かれたベルチェにはそれらが重なったような面影が残る。
ラツ
村長代理ラツ*3
"nie als niurn da mal la l' ja kjilf fai co nillast!"
si’ct la l’’d ytarta’it la hartkarfeler’d flarr’s ja
veles als stieso’i laz me si’s es linest lart.
fastrlernedzeparvenalpher’d la lirj es si.


「お前のお陰で皆が安全に居るよ!」
彼にその声を伝えた男は
ラツと呼ばれた男で、彼はリナエストの民だった
元来の村長亡きあとの首長は彼であった


――Lerne.1:1 1:23
 ベーシャの村の村長代理。リナエスト人であり、元来の村長の代理を行っている。
 ブラーイェが去った後、彼は村人の無事をベーシャに伝える。『アルダスリューレの行』に語られる英雄ヴロイヤを想起して、彼に休むように伝えた。

ラーシャ同盟の面々

ラージン
女浪士ラージン*4
me, ci’s nalve l’arcies iuloss melsj lkurf si’c.
“co’s es nienex blarje jarn? co’s ve kondlap ja?
xanal set vaxirln vel da fai la l’ me miss tast.
larsin’c stiesojt vel viojass ler la mi’s farda!”


すると、彼女はそれを聞いて、彼にこういった
「お前が、ブラーイェを送ったのか? ドルムめ!
お前のせいで公国は混沌に陥り、我々は逃げ出した
我が名は同胞にも名高きラージンだ!」


――Lerne.1:1 1:30
 近しい公国に仕える高位の女ヴェフィサイト、ベーシャがブラーイェを追い払った後に公国が壊滅的な被害を受けたことで故国を逃げ去った武人。川辺で偶然に出会ったベーシャに揶揄われたことに激昂して、彼を殴りつけた。
 名前はバート語のlási(1)を名前化したlásinであることや金髪黒目の容姿からバート人であると目されている。
 孤児として彷徨い歩いていたところを公国の者(恐らくヴェフィサイト長の家長?)に拾われ、武人として育てられた。ヴェフィス人でないのにも関わらず、その者の分け隔てない慈悲は彼女をその公国のヴェフィサイト長にまで成長させた。ヴェフィサイトとしての自負からか、即物的な行動に出ることもあり、弟分であるノアフにたしなめられることも度々ある。
ノアフ
ラージンの弟分ノアフ*5
si sties vel noaf'c mal si es larsine'd vioj.
"flan icco z'aubes io set koncegarter klie.
la iccostana'l f'en, velessyk acirlan."
berxa's ve beslterteleu mal da corshes fqa.


彼の名はノアフ、ラージンの兄弟分であった
「私が推薦するところの白の国には行商人が多く来ます
かの国に往けば、情報を得るのは容易いでしょう」
ベーシャは納得して、これを首肯した。


――Lerne.1:1 1:65
 ラージンの公国のヴェフィサイト。ラージンを義姉とする兄弟分である。ブラーイェとの戦闘での生き残りの一人であり、「同盟」成立後に盟主の二人に「白の国」へ向かうことを提案する。その後も重要な場面で助言を為す知的な参謀の立ち位置として立ち回るが、華々しく英雄らしく活躍することはない。英雄色を好むを地で行くベーシャや脳筋的な行動をするラージン、魅了で交渉をすっ飛ばすシュルなど旅の仲間たちの行動に苦言を呈することが多く、生真面目な気質である。

白い国の面々

白の国のシャーツニアー
白い国の支配者*6
si l'es berxa fas talso niss'd fey na fal y.
tilieston senost ci's me feg is da snenst ja.
"la lex'd larfa mirg'ieu lales celdino'l ly.
mi at ex xta fenten nefester da merlant!”


ベーシャは彼らの現状の道を語り始めた
彼女は細かく聞いて、優しい顔になった
「この話は私を助力へと向けました
私もまた不浄な者と戦ったのです!」


――Lerne.1:1 2:40
 宣教のために過去に「白の国」を訪れて、巣食うドルムを一網打尽にしたのちにその町を統べる者として戴冠した。助力を求めるベーシャたちを快く受け入れ、支持することを明言した。説話「白い国の物語」の主人公。
 一行が去る前に「ギューレ」という敵の血を吸って成長する剣を渡して、旅先の無事を祈って別れることになる。
シュル
行商人シュル*7
me dirjurnavon lkurfeleu cergelen y
laxeu at salares ci ad berxa narju.
“mi vel sties xulu’c fon dotyrlorgiumal da
ja fon altalium z’es la jurlter ja fal glim!”


すると、(彼女は)恭しく返礼の言葉を
伴って、彼女とベーシャに挨拶した
「私はシュルといいます
辺境における補助者たるアルタリュム商会の者です!」


――Lerne.1:1 2:20
 「白の国」にて突如として、ベーシャとラージンの眼の前に現れた行商人の女。詩にウェールフープを込められるという能力を持っており、ヴァルガンテに追われていたが一行と出会い、匿われたことで旅路に加わることになった。
 元々は、Xelkenの領邦国家の姫君であったが、時代の変遷によってXelkenに向けられる視線が厳しくなってきたことから、国が攻撃されたことで一家離散し、その後にアルタリュム商会という商人組織に拾われたという。
 白の国の領主であるシャーツニアーと知り合いであったり、商人としてのコネクションを有用に生かしてベーシャたちの旅路をサポートする立場である。自らの魅力を存分に活かすことで他人との交渉の場で優位に立つやり方を覚えており、度々ノアフやラージンたちのような真面目なヴェフィサイトからは呆れられている。
 第一歌・第四章で指導者を失ったシュカーシャルの町を自ら残って亡くなった者たちの魂も含めて面倒を見ると宣言し、ベーシャたちの隊列から離脱した。

シュカーシャルの住民

シェフォールデャ
 挿話「雌鷹のために」に登場する主人公。
シュカーシャフ
 挿話「雌鷹のために」に登場するヒロイン。
エストーデャ
 シュカーシャルの支配者の一人、その正体はブラーイェであり、トゥアナフを唆し、洗脳していた。
トゥアナフ
シュカーシャルのトゥアナフ*8
"liax kirta celdin pa xosnies mi niv edioll.
mal, mi's veles velgo si'd larfa fuaj ja liax.
niv pan la lex mal mi karx anfi'ejt da cun
girlarta visniaj petex es kiner cene!”


「兄は私を助けたが、慰めはしなかった
そして、私は彼の物語を作るための道具とされた
私はこれを許せず、強靭な力を望んだ、なぜなら
強者とは結局のところ(力を)示せる者だからだ!」


――Lerne.1:1 4:24
 シェフォールデャの妹。ブラーイェであるエストーデャに唆され、ベーシャたちに兄を殺させ、エストーデャと共に街の支配者に成り代わろうとしていた。ドルムに操られ、兄の死因を作り出したことに気づくとその場で兄の剣を取って自らの喉を掻き切って自害する。

ドルム(悪魔)

ブラーイェ

伝統的なブラーイェの様相*9
"cope's alte tlestes ja? dekterl'i gentuan?
mi's es i les ankaven niss'd dolum dorda!
co xal josnyker cene niv tysnenon alt!
jondel’tj dyston m’ysev kaxto, ret vel shrlo!”


「お前は呆けていたのか?言ったことを忘れたか?
我は最強なるあのドルムなのだ
お前のような若輩者が打ち勝つことはできない!
虚無と苦痛と共に安住を諦め、殺されるがいい!」


――Lerne.1:1 1:15
 ベーシャに対して立ちはだかる強大なドルムの一角。砂塵を操り、冨を求めてベーシャの村を襲撃する。ベーシャが追い払った後に近隣の公国を襲い壊滅させたが、ラージン率いるヴェフィサイト軍とベーシャによって滅びの炎に投げ込まれ死滅する。

神(神族)

ケインテル

la larvit ve lkurf fal ytartajt ny la l' ja.
"xeforrdiasti, arcies mi lkurferl tonirsti.
mi vel sties la keintel zu liestu'i letis da"
xeforrdia's da mak nalve mal vejt kolurt liax.


影は大きな声で次のように言った
「シェフォールデャ、私の言う事、神を聞きなさい
私は時を司る者ケインテルと呼ばれている」
シェフォールデャはまた驚いて、そして退いた


――Lerne.1:1 2:78
 挿話「雌鷹のために」に登場する神族の一柱。シェフォールデャのために自ら身を投げて死んだシュカーシャフの後追いをして心中しようとする彼の前に現れて、再び出会うために彼女の心臓をくり抜いて、それを焼いた煙を天に捧げるように命じる。

ギャラリー

ベルチェ(Fafs F. Sashimi, 2024/11)
ベルチェ(KPHT=YY on PictSense, 2024/11)
最終更新:2025年06月11日 17:28

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