ペニーワイズ

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ペニーワイズ - (2019/11/10 (日) 21:58:33) の編集履歴(バックアップ)



"Hiya, Georgie!"

ペニーワイズとは、スティーヴン・キングのホラー小説及びそれを元にした映像作品『IT/イット』に登場する殺人ピエロである。
1990年に製作された前・後編のドラマ版ではティム・カリー氏が、
リメイクとして2017年に製作された映画版(邦題『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』)ではビル・スカルスガルド氏が演じた。
特に前者はその不気味な存在感からトラウマ製造機として名高く、多くの人をピエロ恐怖症(コルロフォビア)に陥れたんだとか。
後者のスカルスガルド氏は、本人が演じた当時20代のイケメン男優で、
それによるペニーワイズを演じた時のルックスのギャップと190㎝代の大柄な背丈からの威圧感を感じ取れる。
後述のMAD素材として用いられているのは専ら前者である。

スティーブン・キングの作品群では魂の転輪を護る「秩序」の勢力と、魂の転輪と世界を破壊しようとする「混沌」の勢力が鬩ぎ合っており、
ペニーワイズは混沌に属する蜘蛛の魔神である。
どうも性別でいうならば「女性」に当てはまるらしく、グラマーという別称も持つ。
これまでにも数多の世界を渡り歩いて人間の魂を喰らってきた恐るべき存在で、ペニーワイズに魂を喰われればもはや転生も叶わずに消滅してしまう。

古来よりアメリカ合衆国メイン州デリーの町に27年周期で現れ、その都度事故や天災に見せかけては住人を襲っていた。
主な捕食対象は夢を抱く思春期の少年少女であり、恐怖を抱くほど「味がいい」らしく、
幻覚を見せる能力や、相手が恐怖と感じる物の姿に変化する能力を駆使して相手を追い詰める。
その為、ピエロ姿は数多い変身形態の一つに過ぎず、最終決戦では正体である巨大な蜘蛛の怪物に変身して主人公達に襲い掛かった。
小説版では更にホラー映画を基にしたミイラ半魚人狼男、果てはラドンを模した怪鳥にも化けている。
ターゲットではない相手には起こした霊障を含めて認識できない存在のため、
子供やペニーワイズと関わったことがある一部の人間にしか対処できない。
ただし、幻覚なども、思い込みの力を逆手に取り「これは現実ではない」と強い信念を抱いた相手には通じず、
そうした信念を持つ人間に一度敗れると次の周期まで行動不可能になる。
デリーの町であればどこにでも出現できるようだが、基本的に地下水道を拠点としている。

なお見るものがペニーワイズを恐ろしいと思わねば力を発揮できないため、実写版などで正体を現した時に視聴者が拍子抜けするのは、
同じく相対した少年少女らが「なんだただのでかい蜘蛛じゃないか!」と思って立ち向かえるのと同じ気持ちになるための、
意図的な演出だといわれている。


その正体と思わしきものについてはスーパースティーブン・キング大戦である『ダーク・タワー』シリーズにて示唆されている。
本作では全平行世界の中心にそびえ立つ「暗黒の塔」を巡り、塔を守らんとするガンスリンガーとその仲間たちと、
塔を倒し全宇宙を支配せんと目論む深紅の王らの戦いが繰り広げられる。
この塔の守護者の一人が聖なる大亀マチューリンであり、マチューリンの天敵として作られた怪物がペニーワイズなのだという。

深紅の王によって塔が狂わされた事で各世界に異変が、つまりスティーブン・キング作品における全ての事件が始まったのだが、
その超宇宙的な戦いにおいて、デリーの少年少女たちはマチューリンの支援を受けた「白」の勢力の一員として、
暗黒の塔を守るためにペニーワイズへ立ち向かったというのが、『It』の真相である。

また深紅の王は塔を倒すためのエネルギー源として、一定周期で各世界から子供をさらってはその精神力を引き出し、
やはりさらってきた超能力者の子供らを通して塔に叩き込んでいる。
この誘拐周期がおよそ30年弱のため、デリーにおけるペニーワイズの活動もその一環であったことが伺える。

『ダーク・タワー』においてペニーワイズ自身は登場しないものの、映画版では廃墟の遊園地ペニーワイズに巣食う怪物が、
そして原作小説では同種の個体であるらしいピエロのダンデーロや、蜘蛛と人の間に産まれたモードレッドが、恐るべき脅威として立ちはだかる。
だがアーサー・エルド王の末裔たる最後のガンスリンガー、ローランド・デスチェインが握るエクスカリバーより鋳造された聖なるリボルバーの敵ではなかった。
『ミスト』の怪物どもだって一撃だぜ!


モチーフとなったのは、絵本『三びきのやぎのがらがらどん』に登場する、橋の下から得物を狙うトロル。
「キラー・クラウン」の異名を持つ実在の殺人鬼、 ジョン・ウェイン・ゲイシー からも多大な影響を受けているとされる。



ニコニコ動画におけるペニーワイズ


「はい 調子いい?」空耳

黎明期にはピエロ繋がりでドナルド・マクドナルド のMADに素材が使用されていた。
しかしリメイク映画が公開されるなどした2017年後半、twitterにてこっぴー氏が映画の冒頭のペニーワイズとジョージーが会話する映像を使い、
格闘ゲーム『UNDER NIGHT IN-BIRTH』のキャラであるミカを宣伝する動画を投稿すると、
これ以後類似の作品が次々と投稿されるようになり、「ペニーワイズがオススメするシリーズ」と称されるようになる。
こっぴー氏本人による総集編 全ての元凶の元凶

特にニコニコ動画ではアイアンマンのパチモン映画『メタルマン』や史上最低邦画の悪名高い実写映画『デビルマン』などの映画紹介や、
それらを使用したMAD動画等で有名な知的風ハット氏の動画をきっかけに爆発的に広まり、
ニコニコ動画及びツイッターなどのコラ画像で一気にネタキャラとして使われ始めた
(現在は氏のニコニコ動画引退により、投稿された全動画削除済)。
きっとこの界隈に入り浸っている者の「味」は良くないであろう

当初はメジャーマイナー問わず何かオススメしたい作品をペニーワイズが紹介し、ジョージーがそれに反応、
最終的に「沼」に引き込まれたジョージーが作品の特異性に耐え切れず死亡してしまう、というオーソドックスな形式が主流だったが、
ジョージーが逃げ切ったり、他作品の「ジョージー(ジョージ)」にオススメしようとしたり、
ウドン13でお馴染みのT氏は「ジョージー」繋がりでペニーワイズとCV中田譲治氏のキャラとのコラ画像を作った際に、
まさかの中田氏本人にリツイートされる珍事が発生している

ペニーワイズが論破されてしまったり、そもそも出オチで「ジョージー」ですらなかったりとバリエーションが増え始め、
台風被害が多かった2018年の夏には「台風でペニーワイズが流されてないか心配される」等、
ネットミーム化してしまった*1

元ネタを知らない視聴者の中にはその猟奇性とピエロ顔のせいか、柊遼くん(高橋邦子女史の妹が製作したゲームに登場する殺人鬼)と間違える人もいる。
ちなみに彼も魔法処女エミリー超必殺技としてMUGEN入りしている。

また、リメイク版のDVDに付属されている映像特典では何の前触れも無く小船を取り返すジョージ生存ルートが見れる。
まさに公式が最大手


MUGENにおけるペニーワイズ

Son Bra Is Good氏とCesarSombra氏が製作したペニーワイズが某所にて公開中。新MUGEN専用。
姿はドラマ版のもので、DopeFiend氏の製作した『バットマン』のヴィラン「スケアクロウ」を素体とし、
スプライト美少年大好きな某ピエロを改変して作られている。
顔を怪物どっかで見た様な人造人間に変化させたり、相手に幻覚を見せたりと、原作同様の攻撃手段を持つ。
……と言えば聞こえは良いが、実は必殺技のことごとくが 改変元そのまんま
ぶっちゃけガワ替えキャラに近く、ペニーワイズが怪しげなガスを噴射したり、カラスを召喚する様はハッキリ言って違和感大である。
他にも一部の技の判定が見た目と全く一致していなかったり(スプライトをすげ替えただけのため?)、
改変元にあった馬に乗って駆け回る技は ペニーワイズがロケットの如く水平に飛び回る 演出に差し替えられてたりと、全体的になんだかシュール。
AIはデフォルトで搭載されている。

出場大会

  • 「[大会] [ペニーワイズ]」をタグに含むページは1つもありません。


*1
知的風ハット氏にとっても予想外の流行だったらしく、
『IT』の嘘予告動画を作って原作や映画を知らない人を困惑させ『エミネムさんが教えてくれるシリーズ』を使って、
原作ペニーワイズのことを説明していた。