ガメロン


円谷プロの特撮作品『ウルトラQ』に登場する怪獣。別名「大ガメ」。
第6話「育てよ!カメ」に登場。

「育てている亀が99cmに成長したら竜宮に連れていってくれる」と日頃から公言し嘘つき呼ばわりされていた少年・浦島太郎により、
サツマイモとクロレラの粉にレモン汁を搾った特製の餌をやりながら育てられたゼニガメが、99センチメートルに成長した存在。
マッハ3で空を飛びをすり抜けて四次元世界を往来する超能力を備えており、さらには水中も高速で泳げる。
甲羅内には自動車のウィンカーや速度メーターが存在する。

学校にてテロリストもとい銀行強盗と遭遇した末にガメロンとなり、太郎少年を念願だった本物の龍宮城に連れていくが、
乙姫との遭遇の末に怪竜の火炎放射で撃ち落とされてしまった。

嘘をつかないと誓うと太郎は乙姫に救われ、困った時に開けるようにと玉手箱を渡される。
現実に戻った太郎の姿を見て強盗に誘拐されたと思っていた両親は喜ぶが、「竜宮城に行ってきた」と言うとまた誰も相手にしなくなる。
意を決して玉手箱を開けた太郎だったが、昔話のように老人になることは無く、
大人達は結局太郎少年を信じることは無かったが、代わりにクラスメイト達は彼の言葉を信じるようになり、
その学校の生徒達は太郎少年のように亀を育てるようになったのであった。

ガメロンの巨大化は太郎の未知の力(妄想)が巨大化させたと言われている。*1
どこまでが現実でどこまでが空想なのか不明瞭なこの回は、
不思議の国のアリス』のように敢えて荒唐無稽に作られているが故に、
怪奇アンバランスな印象を視聴者にもたらしており、人によって解釈が大きく異なるエピソードとなっている。

コミック『大怪獣バトルウルトラアドベンチャーNEO』にはガッツ星人の実験惑星に生息している個体が登場している。
これが野生体なのか、ガッツ星人が作り出したのかは不明。

凶暴な生物では無く解釈も曖昧な存在なので映像作品に再登場したことは無いが、
ガメロンの次元を超える能力がマルチバースすら渡れるものだった場合、
マルチバースの設定が確立したニュージェネレーション作品にて、
何らかの形でこの次元を渡る力を活かす立ち位置で登場させられる余地はあるかもしれない。


MUGENにおけるガメロン

カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
ガメロンのMUGEN入りにより、ヒューマノイドタイプ以外の『Q』怪獣は全て作られた事になった。
「とびかかり」や相手の攻撃時に反撃する「カウンター」など近接戦メインの性能をしている。
超必殺技はいずれも1ゲージ消費で、「スピードメーター」「スラスターアタック」「原爆」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会

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*1
後年の『ウルトラシリーズ』ではこのような例はいくつかあり、
子を想う親の心が怪獣化したウー
いじめグループへの恨みが玩具を巨大化させた妄想ウルトラセブン
月でうさぎが餅を搗いているという日本人の妄想が具現化した怪獣モチロン
失恋で生じたマイナスエネルギーが具現化した怪獣ホー、
廃校になってしまう校舎が卒業した生徒達と思い出の先生を引き合わせるために出現させた二代目ホー、
など「人間の想いが現出させた存在」は(作中世界では)一概に非現実的存在とは言い切れない。


最終更新:2023年06月13日 20:31