モチロン


「俺様が死ねば月のあの黒い影はなくなっちまうんだからな!
 もう月見もできなくなっちまうぞ!」

円谷プロの特撮作品『ウルトラマンタロウ』に登場する怪獣
担当声優は 渡部猛 氏。モロチンではないし漢字の勿論とも無関係。ましてやモチのロンロンでございますな訳が無い
第39話「ウルトラ父子餅つき大作戦!」に登場した怪獣で、別名は「うす怪獣」。
その名の通り臼に顔があり手足の生えたようなインパクト抜群の外見が特徴。
口から5000度の火炎「モチロンボイラー」を放つ他、手足を引っ込めて回転しながら突進する「うすぐるま」を必殺技とする。
視力も5万㎞先の餅を目視できる程。月と地球の距離は38万kmだから足りないと柳田理科雄氏に突っ込まれているが
また、餅が好物のため、昔話『ねずみのすもう』の逸話の如く怪力自慢である。

ウサギの餅つきを信じる地球人の心が実体化して生まれた怪獣であり、イタズラ好きな妖精・妖怪の類とも言える存在
(なお月の模様に関しては、中国では不老不死の薬を作っているとされ、ヨーロッパでは「女性の横顔」扱い等と多種多様なので、実は日本人限定)。
このため、起源が半分地球であり、宇宙怪獣用のレーダーに引っ掛からない体質を備えている。
また、『ウルトラマンA』に登場した月星人の南夕子とは面識があり、「姐さん」と呼んでいる。

地球の餅を食べたくなり、風船にぶら下がって地球に来訪。各地で餅を強奪する事件を起こした。
夕子が帰るように説得に当たるものの、駄々をこねて拒否し、
米の名産地である新潟の餅を食するべく新潟へ向かい始める。
勿論、光太郎がモチロンの暴挙を許すはずもなくタロウに変身し、
前々から力比べをしたいと思っていたことを明かし、タロウと相撲勝負となるが、
ウルトラ六兄弟最強の怪力を誇るタロウには敵わず、
ヤケになって「自分を殺せば月のあの黒い影も消えて月見ができなくなる」と脅すが、そこでウルトラの父が登場し、
タロウを止めつつ、モチロンに盗んだ餅を返すように説教する。
食ったものは返しようがないと開き直るモチロンだったが、
「だからお前が臼になり、餅をつくのだ!」と一喝され、
臼形態になり餅つき用の臼として食った量に相当する餅を作るのに協力する羽目になる。
そして餅を作り終えた後でウルトラの父と夕子によって月へと帰された。
…え?餅を強奪して逃走する際に明らかに人を轢き殺してた?気にするな!

このエピソードで披露された「怪獣で餅つきする」という絵面のインパクトは凄まじく、タロウ怪獣の中でも特に知名度が高い。

公式で明言された事は無いが、ファンの間では手足や頭頂パーツのディテールが似ている事から、
同じく『タロウ』出身の怪獣であるムカデンダーのスーツを改造したものではないかと推測されている。

+ TV作品以外のモチロン
ゲーム『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』では、ギャラクシーサーガモードのストーリーにて登場。
宇宙竜ナースとのタッグでZAPクルーに襲い掛かるが、ある程度ターンが経過するとタロウが現れ、彼の説得で大人しく帰っていく。
これは一種の先行登場であり、後にカード化された際の必殺技は「うすぐるま」「モチロンボイラー」の他、
敵を臼形態のモチロンに放り込み、それをタロウが杵で突く「餅つき大作戦」。
また、バードンとのタッグ必殺技「フライングモチロンプレス」も存在していた。

ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』では、
ウルトライブシミュレーションで美鈴がライブする形で登場。
『新ウルトラマン列伝』第27話でもスパークドールズ劇団と共に登場している。

ゲーム『ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ』では力属性の怪獣として登場。
攻撃を受けた時フェイズ終了時まで攻撃対象を自分に向ける固有スキル「力比べ」が強力で、
元々の防御の高さと相まってメイン盾として活躍できた。
一方、継承スキル「HP大アップ」を持っているので、他の盾役怪獣を育成する為のエサ扱いもされていた

コンパチヒーローシリーズの『ザ・グレイトバトルII ラストファイターツイン』では、過去の月ステージにザコ敵として登場。
ちなみにこのステージは分岐ルートに含まれ、2面のボスであるメフィラス星人を制限時間内に倒す事で行ける。
主な攻撃方法はうすぐるまによる突進で、発動中は必殺技以外の攻撃が効かず、
当たり判定も小さいので実質無敵状態となり、そのまま突き飛ばしてくるのが厄介。
しかもこちらがダウンしている所を容赦無く追撃で轢いてくる(同作はダウン中のプレイヤーキャラやザコ敵に追撃可能な仕様)ため、
一度食らうとそのまま連続して轢かれ続ける場合が多く、酷い時にはそのままハメ殺されてしまう事も。

コミックボンボンで連載された漫画『ウルトラ忍法帳』では朧党(おぼろとう)の忍獣餅崙として3年に亘り正月恒例のように登場。
原作同様の「うすぐるま」朧忍法「大回転うすゴロゴロの術」の他、
相手を臼の中に入れて両手で持った杵でつき美味しいお餅にしてしまう「餅つきペッタンの術」を使う。
餅にされたウルトラマンは喋ることはできるが手足が無いので技は制限されてしまう。
後にタロウと同じ忍者小学校に通う息子の餅崙Jr.が登場。同じ「餅つきペッタンの術」をタロウに対して使ったが、
医術の心得のあるタロウには相手が悪く、細胞融合の術で体を乗っ取られて仲間を全滅させられてしまった。
翌年の正月には父子に加え餅崙母も登場。親子三人で積み重なって上から落ちてくる合体技「餅崙親子三段重ねの術」の他、
母単独の技として臼の中からモチを発射して相手を包み食べてしまう「べたべたモチの術」、
蛇のように長く伸びた餅で相手を締め上げる「モチモチスネークの術」を使う。
さらに次の年にも登場するが口々にマンネリを指摘され「寿司崙(スシロン)」を名乗る。
水平の「うすぐるま」「回る回転寿司の術」を使うが「辛いワサビの術」を自爆。
首領の冥府羅州烈風斎(メフィラスれっぷうさい)の提案で「咖喱崙(カレーロン)」となるが、思い付きのため技はなかった。
その年を最後に正月には登場しなくなるが、翌年は青汁用ジューサーとして再登場。マンが挫羅武(ザラブ)によって放り込まれまた被害に遭ってしまった。
タイトルが「ウルトラ忍法帖(ウルトラ)」に変わった2001年正月に再び登場。
無限に増殖する餅「ふえるおもちくん」で鶴亀の国を埋め尽くす。
「ふえるおもちくん」が強力過ぎる上に出オチ要員セミ人間まで登場して餅崙自身の出番は少なめ。

漫画『ウルトラ怪獣擬人化計画feat.POP Comic code』では怪獣墓場学園の給食のおばちゃんとして登場。
設定上は擬人化されているようだが、POP氏による擬人化デザインが存在しないため、昭和シリーズのOP影絵のようなシルエット調の姿で描かれている。
基本的には気のいいおばちゃん的な性格なのだが、相変わらず餅が大好きで、どんなメニューにも餅を絡めてくるのが玉に瑕。


MUGENにおけるモチロン

カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
2022年の正月に公開された。
ツッパリや張り手のような近接攻撃や回転する突進技が強力で、
突進技で距離を詰めてからの近接戦を得意とした性能をしている。
火炎を吐く「モチロンボイラー」もヒット数が多く強い。
超必殺技はいずれも1ゲージ消費で「必殺のしかかり」「うすぐるま」、
敵を餅代わりにしてウルトラマンタロウに杵を振るわせる「餅つき大作戦」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。
紹介動画


「地球に来てまで餅をつかなきゃならねぇなんて、全く……」

出場大会



最終更新:2024年01月20日 19:19