【 YOU WIN 】
円谷プロの特撮作品『
ウルトラマンダイナ』に登場する
怪獣。
別名「スーパー必殺怪獣」。第27話「怪獣ゲーム」に登場。
名前の由来は
刺激的な嘘を用いて
大衆を都合の良い方向に誘導する扇動者を指す「Demagogue」。
災害や事件・事故等が発生した際に流布される、誤解を招く根拠の無い誤情報「デマ」はこれの略称である。
『
機動戦士ガンダム MS IGLOO -1年戦争秘録-』第3話にて、ヅダの搭乗者であるジャン・リュック・デュバルが発した、
「ヅダは政治に、そしてデマゴーグに敗れたのだ!決して
ザクなどに劣っていてはしない!」で聞き覚えがある人も多いだろうか。
通信テレビゲーム『怪獣コロシアム』に参加する太一少年(無論、
アグモンのパートナーではない)により育成された怪獣。
『怪獣コロシアム』は
敵のデータを倒して捕食しながら怪獣を強化していくゲームで、
当初は赤い
ティラノサウルスを思わせる形態だったが、
ゾウのデータを捕食した事で棘状の鱗が生えた第二形態へと変貌。
レベル99となったデマゴーグは怪獣トーナメントの出場資格を獲得し、
対戦相手の怪獣を喰らってパワーアップを繰り返しながらトーナメントを勝ち上がり、
決勝戦でグロッシーナIIを激闘の末に倒して捕食。優勝を果たし最終形態へと進化した。
しかし、『怪獣コロシアム』の発売元であるゲーム会社「キッズコミュニティ」の社長・明智正輝の正体は、
地球侵略を目論むチェーン星人の片割れ「レフト」であり、
『怪獣コロシアム』というゲーム自体、子供達が育成させた怪獣同士をテレビゲームで対戦させて最強の怪獣を選別し、
優勝した子供を洗脳して怪獣を実体化させ、ダイナを倒そうという作戦のために作り出したものであった。
そして最終的に太一少年が優勝した事で、レフトが「最高傑作」と評するデマゴーグが実体化に至る。
ゲームで進化した末に獲得した能力は全て備えており、鋭い牙による噛み付きやダイナすら投げ飛ばす怪力を誇る他、
両手を巨大化させて盾にする「デマハンドプロテクション」で敵の攻撃をガードする事もできる。
超必殺技は尻尾の先の槍で敵に連続突きを浴びせる「デマゴーグスペシャル」。
また、ゲームの仕様だった倒した敵を捕食吸収して自身の力の一部にしてしまう能力も健在で、
劇中ではグロッシーナIIの
カンガルーキックも使っている。
チェーン星人に操られた太一少年によりゲームのコントローラーで使役されており、
大会で優勝する程の太一少年のプレイングも相まって絶大な戦闘力を発揮できる。
ダイナとの戦闘ではこの高い戦闘力で着実にダイナを追い詰め、ビームクラッシャーやフラッシュサイクラーもデマハンドプロテクションで防ぎ、
最終的にダイナを取り込もうとするも、スーパーGUTSの手によって太一少年が救出された挙句、ゲーム機を破壊された事でコントロールを失い暴走。
これによりチェーン星人はデマゴーグに破壊されたビルの崩壊に巻き込まれ死亡。
さらにデマゴーグもデマハンドプロテクションなどの特殊能力を使えなくなって弱体化し、
その隙を突かれ、ミラクルタイプにチェンジしたダイナ「レボリウムウェーブアタックバージョン」を受け倒された。
『ダイナ』登場怪獣の中でもダイナを特に追い詰めた強豪怪獣の一角だったが、
チェーン星人がレフトもライトもダイナ打倒しか頭になく、スーパーGUTSへの対策を怠っていたのが敗因だった。
2人いたのだから分担して各個応戦・妨害していればデマゴーグに必要な太一少年を救出されることもなかっただろうに。
しかし、それはそれとして劇中の強さや、自分がゲームで育てた怪獣が
現実になるという少年心を刺激する設定から、
『ダイナ』登場怪獣の中ではそこそこ知名度は高い。
なお、余談になるがチェーン星人は初期プロットでは
レイキュバス回で全滅した
スフィアに替わり、
シリーズを通しての敵役として登場する予定だったらしい。
後の令和版ダイナとも言える『
ウルトラマンデッカー』ではデマゴーグやチェーン星人は登場しないが、
この没案を拾ったような
スフィアと別の思惑で動く敵が出ている。
ゲーム『ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ』でも実装されていた。
スペックは命中がやや低いことを除けば回避と運以外は満遍なく高めで、バトル中2回まで相手からの攻撃を必殺技も含めて確定でガードしつつ、
ガード成功時に防御とSPをウルトラアップさせる固有スキル「YOU WIN」を持っている。
最大開放すると相手を倒した時に相手を吸収する劇中の能力を再現するかのように自分の体力を全回復する効果が加わる。
これにより耐久面は強力だが、必殺技の「デマゴーグスペシャル」も非常に優秀で、
アタック中のみ相手の回避を大ダウンさせてガードも封印するため、回避やガードで居直る怪獣に有利に戦える。
攻防共に優秀な怪獣だが、移動に加えて上記の通り命中がやや低めなため、ダメージソースを必殺技に依存しがちで、
ポテンシャルは高いが雑に使えずプレイヤーの腕に左右される怪獣となっていた。
MUGENにおけるデマゴーグ
カーベィ氏によるキャラが公開中。2024年のクリスマス記念として製作された。
ふりかけ氏提供の手描き
スプライトを用いて作られており、
『ダイナ』のキャラは
スフィア、
デスフェイサー、
マウンテンガリバー5号などがMUGEN入りしているが、
過去作の怪獣が元の
クローンシルバゴンや、『対決!ウルトラヒーロー』から移植された
レイキュバスを例外とするなら、
何気に『ダイナ』の"怪獣"でMUGENキャラが作られたのはこのデマゴーグが初だったりする。
もちろん、映像作品のように実体化はしない(はず)なのでご安心を。
発生の早い足払いや
必殺技「サタンゴーグテール」などにより近接戦に強い。
遠距離攻撃には乏しいが、飛び道具を無効化する「デマハンドプロテクション」もあり、
強引にインファイトに持ち込みやすい性能となっている。
超必殺技はいずれも1
ゲージ消費で、「デマゴーグ・スペシャル」「カンガルーキック」「吸収」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。
出場大会
最終更新:2025年07月27日 01:49