「あなたの友達を奪っているあたしが憎い?」
ロクサスの後にXIII機関に加わった14番目の機関員で、キーブレードを使用できる。
ロクサス同様機関に入る前の記憶は持たず、互いに似た境遇から特に交流を深めていた機関員で、
ソラに次いで
後にロクサスに機関脱走を決断させた最大の要因となった人物でもある。
また、ロクサスの親友である
アクセルとも親しかった。
シグバールからは「ぷーちゃん」と呼ばれる。
その姿は髪と瞳の色を除けば『KH』当時におけるカイリに酷似している。
しかし、カイリのノーバディであるナミネは『COM』で既に登場しており、
さらに時系列的に『358/2Days』の後である『II』ではXIII機関は13人とされており、名前すら出てこなかったため、
PVで存在を知ったファン達を「何者なんだ」と大きく混乱させたキャラであったが、
彼女の出自には予想を遥かに上回る真相が隠されていた……。
+
|
ネタバレ注意 |
その正体は、「レプリカ計画」で ヴィクセンによって作られた「No.i」という名の人形
(シオンの名前も「No.i+ X」のアナグラム)。
なのでノーバディですらなく、機関員にもカウントされていない。
XIII機関(正確には ゼムナス・ヴィクセン・ サイクス)は、
当初ソラに繋がる者の「記憶の鎖」を操作可能なナミネというイレギュラーなノーバディを手中に収めたことで、
ロクサスを通じてソラの記憶と力を吸い取りコピーさせた「キーブレード使いの人形」を量産し、
それを用いてハートレスを討伐させてキングダムハーツを形成する計画を立案していた。
『COM』で登場したリク=レプリカは、そもそもその試作品である。
しかし、計画はアクセルによるヴィクセンの消滅と マールーシャの反逆に伴うソラの失踪で頓挫。
その上、シオンは想定以上に自我を持ち過ぎ、記憶をコピーではなく「吸収」するようになる。
それ故に記憶や力を吸われ過ぎたロクサスが不調になる事態を起こした。
この力と記憶の綱引き状態が起きた事により、機関はこれ以上二人のキーブレード使いを維持し続けるのは不可能と判断。
下手に現状維持しようとして両者を共倒れさせると人の心のキングダムハーツの完成に支障をきたしかねないため、
シオンとロクサスどちらか一人を間引きして安定化させようと画策する。
当時弱体化しているロクサスが消される可能性が高いと考えたシオンは、
ロクサスを守るために自身の本体であるソラに還る決意をし、 リクを通してナミネと接触するが、
独自に真相に辿り着きながらも彼女の消滅を受け入れられないアクセルと戦い敗北し連れ戻され、
辛勝こそしたが満身創痍だったアクセルが本拠地に到着して気絶した所でゼムナスにより「人形」として完成させられてしまう。
その後、機関を脱走したロクサスとトワイライトタウンの時計台の上で再会し、
自分が消えないためにロクサスの全てを取り込もうと彼を襲う……と見せかけて、
ロクサスに自衛で自分を「倒させる」ことでわざと敗北して致命傷を負い、彼に生存する道を歩ませた。
いわばシオンはソラの記憶の鎖の集合体、つまり他者とソラの記憶そのものの塊が独立した自我を持ち一人歩きしているような存在で、
シオンがソラの中に戻ると「シオン」としての他者と繋いだ記憶の鎖が解けるという事、
「シオン」という人物は最初から存在しなかった事になる。
記憶の鎖とは、「誰に会ったか」「誰と何をしたか」という思い出・体験の一つ一つが文字通り鎖のように連なって人の心を繋ぎとめているもので、
個人の中だけで作られていくものではなく、他者と共通の体験を行うのを経て互いに記憶の繋がりを構築することで成り立っている。
これをXIII機関の謀略により解かれた事でソラは記憶を修復するために眠りについたわけだが、
普通の人間であれば記憶の鎖を解かれたところで、記憶喪失になる上に同じ体験や思い出を築いた関わりのある人達からも相互に忘れられる現象こそ起きるが、
当事者の存在そのものが消えることは無い。
だが、ロクサスを介してシオンがソラの記憶の欠片を吸収したことで、三者の記憶の鎖は複雑に絡み合った状態となり、
この状態でソラの記憶を取り戻すには、一度記憶の鎖をばらばらな記憶の欠片に解体してから再構成するしか方法が無く、
それはロクサスとシオンがソラに還る=消える必要がある事を意味していた。
同時に、シオンはロクサスと異なり記憶の鎖そのもので存在が成り立っているため、彼女がソラの記憶を開放するという事は、
ソラの記憶の欠片から伸びる形で繋がれていった「シオンの記憶の鎖」は基となったソラの記憶ごとソラの元に還り、
「ソラの記憶の鎖」から本来有り得ない形で派生して繋がれた「シオンの記憶の鎖」は外されて消える事を意味し、
こうなるとシオンという存在そのものが消えるだけでなく、
シオンとして記憶の鎖を繋げた者=シオンと関わった者全員からシオンに関する記憶が失われてしまう。
故にロクサスに彼女が倒され消滅したことで『II』時点でシオンと関わった者は誰もシオンを覚えていなかったのである。
しかしロクサスはシオンの事を忘れかけた所で今際の際のシオンの「ロクサスとアクセルに会えてよかった」という言葉を切っ掛けに、
理を無視して忘れかけたはずの彼女の記憶を保つことができた。
ロクサスが自分を思い出してくれたことに満足したような表情を浮かべたシオンは、
キングダムハーツから自分がキーブレードでハートレスを倒して取り込まれた多数の心が解放される事を願いながら、
別れを嘆くロクサスの手の中で静かに消滅。
一人残されたロクサスの瞳からは、心無きノーバディが流すはずの無い涙が零れ……。
|
『1.5+2.5』にて追加された戦闘パート(2:09~)
|
そしてロクサスが亡きシオンの願いや望まぬ形で友人を失い自暴自棄を起こしたことで、
ゼムナスに無謀な戦いを挑みキングダムハーツを解放しようと試み、
その前に親友を目覚めさせるためにロクサスを捕らえようと現れたリクと激突するという、
『II』で描写された展開に繋がったのである。
その出自故に再登場は叶わないかと思われていたが…?
+
|
『III』ネタバレ注意 |
賢者アンセムにより残された資料にソラが自分以外の3つの心を宿しているという事実が残されており、
最初からその存在を把握されていたロクサス、 ヴァニタスの口から同化していた事実が明かされた ヴェントゥスに加えて、
ロクサスとほぼ同時期に同化した心がいると明かされる形で、ソラが初めてシオンの実在に触れることになった。
とはいえ、ソラと面識もない上に出会った者達の記憶からも消えていたため「3人目」が誰なのかソラは皆目見当もついていなかった。
そして、『3D』で マスター・ゼアノートが手に入れるのに失敗したソラの代わりに、真XIII機関の13番目の器に選ばれ、
他のゼアノート達のように、レプリカにXIII機関に加入して間もない頃のシオンの心をトレースする形で復活した。
彼女の復活を立案したのはサイクスだが、その真意は真XIII機関の想定外の戦力をソラ達に与える事であった。
ゼアノート達からもシオンの存在は記憶から消えていたが、サイクスだけはシオンを人形=「道具」と認識していた、
つまり他者との思い出や体験として「記憶」していたのではなく道具の情報・知識として脳内に「記録」していたため彼女のことを忘れておらず、
表向きは自我を奪ったシオンを使い真機関メンバーを13人揃える体裁でシオンを復活させるという提案しつつ、
その実リアの心の奥深くに沈んでいるシオンの記憶の欠片を呼び起こし、シオンをロクサスとリアとの繋がりで目覚めさせるようとしており、
マスター・ゼアノートは光と闇の衝突さえ起こせるのなら器の人物が誰だろうと興味が無かった事と、
真XIII機関の誰もシオンを覚えていない(自我を取り戻せば反抗するという知識が無い)ため、
怪しまれることなくこの案が採用されて復活したのである。
最終決戦では戦いの最中に現れたゼムナスにリアが倒され、そのまま止めを刺されそうになるのを阻止するが、
今度はゼムナスから「親友だった」シオンが命を奪うよう命令され、
理由も分からず葛藤しているところをソラに諌められ、一瞬迷うもソラに斬りかかったが、
ソラの中のロクサスに名前を呼ばれ、頭を抱えて苦しみ始める。
結果、ゼムナスから「使えない人形だ」と蹴り飛ばされて始末されかかるが、
倒れながらも悪足掻きでゼムナスに縋りついたアクセルの妨害でロスした数秒がターニングポイントになり、
間一髪で駆けつけたロクサスに救われ、それを機に完全に心を覚醒させて記憶と自我を取り戻す。
サイクスを倒してソラが去った後、「アクセル」とロクサスとの再会を喜んだ。
|
|
MUGENにおけるシオン(キングダムハーツ)
Ultraboard101氏の製作したキャラが存在。
公開先だったサイトは閉鎖されているが、Mediafireのデータは健在であり現在もDL可能。
技や挙動は『COM』のソラをベースに作られており、
キーブレードによる近接攻撃はもちろん、魔法による飛び道具も揃っている。
AIもデフォルトで搭載されている。
出場大会
最終更新:2025年03月07日 20:36