「人は見かけで判断しちゃだめだぞ」
スクウェア・エニックスと
ディズニーのコラボゲーム『KINGDOM HEARTS』シリーズ(以下KH)の登場人物。
初出は『KHII』で、強い心や想いを持つ者がハートレスになった時稀に発生する、
残された肉体と魂が闇の世界で生まれ変わった怪物「ノーバディ」にして、
人の姿を残した上級ノーバディで構成された「XIII機関」の1人。
担当声優は
鈴村健一
氏。
メンバーの中では珍しくノリが軽く、緊張感に欠ける言動が特徴。
サイクスを「バッテン傷」、
マールーシャを「マルちゃん」と呼ぶなど、仲間に珍妙な呼称を付ける癖がある。
自ら戦闘には向いてないと公言しており、
サボり癖も手伝ってXIII機関の目的であるキングダムハーツの創造に対しても消極的で、
ただ逆らって
ゼムナス達上層部に粛正されるのが嫌だから従っている節がみられる。
一方で、必要とあらば武器のシタール(北インド発祥の
弦楽器)を用いて水の魔法を存分に振るい戦う。
時系列的に『KHII』より前の『358/2Days』では機関員時代の
ロクサスとの交流が描かれたが、
ハートレスの討伐任務をサボるわ共同任務ではロクサスにほぼ任せっきりだわ、
ロクサスからは「シタールを弾いてるだけの人」程度にしか認識されておらず、
フォローしようとしたアクセルからも「あいつにはあいつの任務が……あれ?あいつ何やってんだろ」と同意されていた。
しかし、デミックス自身はロクサスにそれなりに友好的で、
『KHII』ではロクサスに対して裏切者として抹殺命令が出ていたにもかかわらず、
ソラ(の元に還ったロクサス)に機関に戻るよう呼びかけている。
『KHII』では当初オリンポスコロシアムでハデスに戦いを挑むが、
冥界の呪いのせいで実力が出せず惨敗。
呪いを中和する「オリンポス・ストーン」を奪い、
追いかけてきたソラからロクサスの本性を引き出すため一戦交えるが敗北して撤退する。
次に、ホロウバスティオンの大決戦の際に本格的にソラ達と戦う。
武器を構えられてビビるわ、「やっぱり俺向いてないよこういうの」と愚痴を零すわと弱気な態度ばかり見せるが、
そんな態度にデミックスを軽視していたソラ達の
挑発に対して、
「黙れ裏切り者」と表情・声色を一変させて冷たく言い放ち
(ロクサスの残留思念のためか、ソラはこの際苦悶の表情を浮かべる)
*1、
そのまま攻撃を仕掛けるが、戦闘の末に敗北。
「うっそーん!」という情けない断末魔と共に消滅し、機関で最初の脱落者となった。
彼のハートレスも倒されていたらしく、一度は人間に戻っていたようだが、
『KHIII』では他の元メンバーと同じく再度ノーバディ化され、真XIII機関メンバーとして登場した。
ただし、正式メンバーではなく補欠扱いであるが、一応他のメンバー共々金眼になっている。
ノーバディ化した経緯は不明だが、本人も「なんかうまいこと言われて騙された感がある」と、
踊らされていることは自覚していたようであるが。
補欠扱いのためか、前にも増して任務に消極的であったが、
そんな彼の事をいちいち気にする仲間もいないため、
ヴィクセンの計画の協力者として選ばれ、機関への裏切りを持ちかけられる。
当初は機関を裏切るのを怖がって拒否していたが、
ヴィクセンに自分とは別の協力者が既に機関内にいることを知らされ、
ついでに「誰かの代わりではなく自分にしかできないこと」だと言われ、
元々マスター・ゼアノートの本願に興味がなかったことや、
補欠であることを
ラクシーヌに散々バカにされたせいで上記の言葉が琴線に触れたのかこれを受諾。
救出された賢者アンセムとレプリカをイェンツォ(
ゼクシオン)のもとに届け、
ロクサスの復活に少なからず貢献することになった。
+
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ネタバレ注意 |
旧XIII機関の内、No.1のゼムナスからNo.8のアクセルはかつて賢者アンセムの弟子で、
ロクサスを除くデミックス以降の4人はたまたま強い心の持ち主だったため人型のノーバディとなり、
マスター・ゼアノートの器候補として機関にスカウトされたと『3D』で言及されていた。
ところがゼムナスが『III』で明かした情報によればそれは方便であり、
実際には 4人を加えたのはこの中にいる「古のキーブレード使い」を探し出す為だったと明かされた。
この内マールシャとラクシーヌは人間だった頃の素性がプレイヤーにはほぼ確定的となっており、
ルクソードも確定ではないが有力な正体候補がシークレットムービーで出ているため、
デミックスはルクソードを除けば『III』時点で唯一元の素性が明らかになっていないXIII機関メンバーである。
マスター・ゼアノートの性格からして、根拠もなしに彼を古のキーブレード使い候補と見なした可能性は低いのだが…。
ファンの間ではシタールの形がとある書物の表紙に描かれたマークに酷似していることや、
大げさな挙動や妙なあだ名をつける癖などの共通点から、デミックスの正体は、
『X』でその存在が判明した「古のキーブレードマスターの一人である”マスター・オブ・マスター”ではないか」と推測されているが、
ミスリードの可能性もあるため *2、肯定も否定もできないのが実情である。
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原作中の性能
「舞い踊れ水達!」
戦闘力は敵対組織の幹部格なのもあってかなり高いが、一番の脅威は本人よりも彼が戦闘中に使用する「水の舞踊」。
この技は水の分身を生み出してソラ達を襲わせる技なのだが、厄介なのが
時間内に全滅させないと強制ゲームオーバーという点。
本作では特定のボス戦においてプレイヤーが倒されると一定確率で
王様が助けに来るのだが、
「ギミックによるゲームオーバー」に対してはこの救済システムが機能してくれないため、ここで負けを重ねる可能性が高い。
MUGENにおけるデミックス
Retrocognition氏の製作したキャラが存在。
下記の動画にあるリンクは切れているが、
某サイトには製作者自身がアップしたデータ健在であり、現在もDLは可能である。
主に、水球や水柱などによる
飛び道具が強力な性能をしている。
一方で近接戦はリーチが短めでやや不得手。
超必殺技では水の
分身を呼び出して攻撃させる。
AIは未搭載。
出場大会
*1
この台詞はソラ(ロクサス)に向けたものだが、言い出すタイミングがドナルドの「騙されないぞ!」の直後なため、
内容を理解していない人からは
「ドナルドがXIII機関の裏切り者」という
訳が分からない勘違いをされてしまう事も…。
*2
XIII機関の名前は「本名+X」で名付けられるのだが、
マスター・オブ・マスターは素顔及び本名こそ明かされていないが、
他の6人の古きキーブレードマスターの名前がラテン語の七つの大罪に由来してることから、
消去法で名前は「スペルビア」(傲慢)ないしそれに由来することが確実視されており、
デミックスの綴りとは合致しない……が、「偽名+X」のゼムナスのような例もあるので、
逆ミスリードの可能性も捨てきれないのである。
また、マスマスのCVも鈴村氏ではなく杉田智和氏だが、
これも同様にノーバディ化で声変わりした例があるので考証材料としては微妙である。
最終更新:2024年02月18日 11:31