軽機兵 S91(シムラクルム・ナインティファースト)
[解説]
シームド・ラボラトリーズ社により聖華暦826年に発動された蜃気楼計画(シムラクルム・プロジェクト)を引き継ぐ形で聖華暦841年に正式に流通が開始された第七世代機兵相当の軽機兵。
蜃気楼計画によって普遍的な高性能量産軽機兵として開発されたS90とそのミッションパックで培われた技術を発展的に統合する形で開発されており、この時代におけるシームド・ラボラトリーズ社の技術的な限界を目指した機体といえる。
蜃気楼計画によって普遍的な高性能量産軽機兵として開発されたS90とそのミッションパックで培われた技術を発展的に統合する形で開発されており、この時代におけるシームド・ラボラトリーズ社の技術的な限界を目指した機体といえる。
その開発にはシームド・ラボラトリーズ社とOEM契約を結んでいるアイオライト・プロダクションも部分的に参加しており、機体機能に合わせたフラタニティフレームの最適化が行われているほか、エーテリック・アクセラレーター対応型魔導炉(魔導炉の設計図自体はシームド・ラボラトリーズ初の第七世代機兵 バロン開発の中で入手)の搭載、シムラクルムシステムと呼ばれる試験的なリミッター解除機能などが実現されており、十分に第七世代機兵と言えるだけの機体として仕上がっている。
また、本機は上記のような高性能化を追求したハイエンドモデルと並行して、量産機として成り立たせる為の量産モデルも開発されている。
量産モデルは基本的な構成や武装を同じくしながらも、非常に高価かつ扱いの困難なエーテリック・アクセラレーターやシムラクルムシステムの搭載を見送るなど、簡易化が図られており、第六世代機兵扱いにはなっているものの、低コストかつ普遍的な高性能軽機兵というS90のコンセプトを踏襲したものとして仕上がっている。
量産モデルは基本的な構成や武装を同じくしながらも、非常に高価かつ扱いの困難なエーテリック・アクセラレーターやシムラクルムシステムの搭載を見送るなど、簡易化が図られており、第六世代機兵扱いにはなっているものの、低コストかつ普遍的な高性能軽機兵というS90のコンセプトを踏襲したものとして仕上がっている。
- ハイエンドモデル
- 量産モデル
主な装備
- 可変速振動剣(V.S.V.L=Variable Speed Vibration Longsword)
本機に採用されたV.S.V.L(ヴァスヴィル)は切断する素材の固有周波数に同期させるように刀身の振動周波数を変化させ常に最高効率での切断を目指すというもの。
当然、刀身自体に対象の素材を特定する機能を持たせることは技術的にもコスト的にも現実的ではないため、あらかじめ錬金金属を含め、一般に機兵に用いられる素材の固有周波数とどのような機体にどのような素材が用いられているのかというデータを魔導制御回路に入力しておき、機種と部位を判別することによって適切な振動周波数を割り出すという仕組みがとられている。
もちろん、特注機や新型機などデータにない機体に対しては適切な振動周波数を割り出すことが不可能であるため、その場合には単に高速振動剣として使用されることになる。
本機を象徴する武装の一つであり、性能差はあるもののハイエンドモデル、量産モデルどちらにも同名の武装が装備されている。
- アームプレートシールド
左腕装甲と一体化し、覆うように装備された盾。
軽機兵として十分な機動性と生存性を両立させるため、本機では機体全体の装甲を強化するのではなく、左腕を覆う盾を装備することで、左腕自体を盾として用いるという方法が採用されている。
軽機兵として十分な機動性と生存性を両立させるため、本機では機体全体の装甲を強化するのではなく、左腕を覆う盾を装備することで、左腕自体を盾として用いるという方法が採用されている。
また、この盾は左腕に直接取り付けるというその構造のため、装備していても左手が埋まらないという特徴を備えている。
これにより、S91は盾による防御という選択肢を残したまま両腕で武器を扱うという攻撃的な戦法を取ることが可能となった。
これにより、S91は盾による防御という選択肢を残したまま両腕で武器を扱うという攻撃的な戦法を取ることが可能となった。
さらに、先端には打突用の衝角が取り付けてあり、近接戦において打撃武器として用いることも可能である。
- ファタ・モルガナ魔導砲
指揮官機やエース級操手機仕様であるハイエンドモデル用に用意された魔導砲。
アサルトライフルに近い仕様で3点バースト射撃とマニュアル射撃を切り替えての使用が可能である。
また砲身下部には銃剣が装着されており、ファタ・モルガナ魔導砲自体を簡易の近接武器として使用することも想定されているため、砲身には高い剛性が持たされている。
アサルトライフルに近い仕様で3点バースト射撃とマニュアル射撃を切り替えての使用が可能である。
また砲身下部には銃剣が装着されており、ファタ・モルガナ魔導砲自体を簡易の近接武器として使用することも想定されているため、砲身には高い剛性が持たされている。
- ロギ魔導砲改
苛酷な環境での使用を考慮し、部品の公差が大きく取られ、卓越した信頼性と耐久性、および高い生産性を実現した魔導砲であったロギ魔導砲の改良モデルで、初速と威力が強化されている。
その量産性の高さから数多くの同盟軍機に採用されており、S91でも量産モデルにおける基本装備として採用されている。
- ボクス魔導散弾砲
散弾を撃ち出す特殊な魔導砲。小型の魔獣の群れの掃討に使用されることが多い。目標の内部にとどまり破裂するタイプの弾も存在する。
こちらも同盟軍機に採用されることの多い装備で、量産モデルの基本装備の一つ。
- アンカーネイル
右腕部に装備されるワイヤー射出式のアンカー。
レンフルーやエディンバラ、シームド・ラボラトリーズ社製品ではアルタキエラやオートクレールなどに代表される最低機兵の流れをくむ超小型軽機兵用の装備を流用したもので、地形に撃ち込んでの移動補助に用いるほか、中距離における射撃兵器の代わりや鞭のように使用するなど、使い方次第でさまざまに応用できる武装。
レンフルーやエディンバラ、シームド・ラボラトリーズ社製品ではアルタキエラやオートクレールなどに代表される最低機兵の流れをくむ超小型軽機兵用の装備を流用したもので、地形に撃ち込んでの移動補助に用いるほか、中距離における射撃兵器の代わりや鞭のように使用するなど、使い方次第でさまざまに応用できる武装。
その分、扱いには癖があり、使いこなすためにはある程度の習熟が必要。
ハイエンドモデル、量産モデルどちらにも装備されている。
- 携行型大型バンカーラム
城壁や陸上戦艦の持つ魔導障壁に対し、単機で大打撃を与えることを目指した破城槌といえる装備で、技術系等自体は異なるものの、600年代において帝国で開発されたラム・レギオンと設計思想は似通っており、一種の収斂進化と呼べるものである。
その構造自体は非常に単純で、張力に特化した調整が施された魔力収縮筋を複数本内臓することで破城槌として十分な威力を確保したといつもの。
当然その貫徹力は対機兵に用いた場合でも非常に有効で、砲身下部には装兵などの移動する標的に引っ掛け固定するためのアンカーフックが取り付けられている。
特殊機構
- シムラクルムシステム
エーテリック・アクセラレータを最大効率で稼働させることで通常時よりも出力を飛躍的に高めるというもので、指揮官、エース操手用のハイエンド版にのみ搭載された一種のリミッター解除機能である。
使用時には魔力収縮筋の性能限界近くまで筋力が増幅されるため、運動性能をはじめとして基礎性能が大幅に底上げされることになる。
使用時には魔力収縮筋の性能限界近くまで筋力が増幅されるため、運動性能をはじめとして基礎性能が大幅に底上げされることになる。
また、シムラクルムシステムの発動に伴って発生する熱量の処理として、胸部、脚部などに配置されたラジエータに熱量を集めた上で、ラジエータに刻まれた水属性ルーン魔術を発動させて急速冷却するという機構が採用されているのだが、ラジエータでの冷却時に発生する魔力反応を伴った水蒸気が蜃気楼を引き起こし、視覚的にも魔力反応的にも捉えられる残像が発生するという開発時に意図されていなかった副産物的機能が試験運用中に発見されている。
添付ファイル
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