ガンキャノン

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ガンキャノン - (2020/04/27 (月) 18:43:08) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/09/07 Mon 00:50:35
更新日:2024/04/11 Thu 16:12:08
所要時間:約 6 分で読めます






「ガンキャノン、行くぜぇ!」


ガンキャノン
GUNCANNON
型式番号:RX-77-2
所属:地球連邦軍
製造:地球連邦軍
生産形態:試作機(量産機原型)
全高:17.5m
本体重量:70.0t
全備重量:144.8t
出力:1,380kw
推力:51800kg
センサー:不明
有効半径:6,000m
装甲材質:ルナ・チタニウム合金

武装
240mmキャノン砲×2
スプレーミサイルランチャー×2
60mmバルカン砲×2
ビームライフル(ガンキャノン専用)
ハンドグレネード(ファイア・ナッツ)

搭乗者
カイ・シデン
ハヤト・コバヤシ(劇場版)
リュウ・ホセイ
アムロ・レイ(緊急時に一度)


一年戦争のV作戦により開発されたガンダムガンタンクと同じRXシリーズモビルスーツ(MS)の一つでコア・ブロック・システムが採用されている。

地球連邦軍初のMSガンタンクは、次世代の主力戦車(MBT)として開発が進められていたRTX-44を急遽転用したものであったため、MSとしては機動力が低く種々の問題を抱えるであろうことは明らかであった。
このため、続くこの機体では、ガンタンクにおいて発生した機動性の問題を解決すべく二足歩行型として開発に着手した。

このとき地球連邦軍では二足歩行型試作ロボット「RXM-1」が開発されていたため、このデータを基に開発が進められた他、鹵獲したジオン公国軍ザクの実戦データも反映(後にザニーの設定で頭部バルカン砲やセンサー周りもテストされていたと設定)された。
こうして完成したガンキャノンは、ジオン公国軍のMSと比べてもひけをとらないものとなり、初期試作型のRX-77-1に続いてRX-77-2として本機がジャブローで6機製作され、そのうち3機がテストのためにサイド7へ送られた。
その後、テスト中にジオン公国軍の強襲を受け、2機が破壊され、残った1機がホワイトベースで運用されることとなった。

TV版では主にカイが搭乗し、ガンダムの影に隠れながらもハヤトのガンタンクとともにそれなりの活躍を果たす。
キャノンによる砲撃はもちろん、時にはそのガッシリとした体格と装甲を生かして敵MSに肉弾戦を仕掛けたり(一応言っておくが白兵戦用のサーベルなどは装備していない)、そのへんのを持ち上げてぶん投げたりしていた。
中期からはカイも手馴れていき、黒い三連星のガイアが弾切れになるまで一対一で渡り合うほどになった。

一度だけ、セイラがガンダムを持ち出して勝手に出撃してしまった時には、救出に向かうためにアムロが搭乗。ザクをステゴロで完封し、パイロットのコズンごと鹵獲に成功するという功績を上げる。一部ゲーム作品パワーファイターぶりはこのあたりが元になっている。

本機のビームライフルはガンダム用と比べ射程の長い(本機用ライフル射程30㎞、ガンダム用ライフルは射程8㎞)仕様が採用されており、ガンダムに比べ取り回しが悪く高機動射撃の撃ち合いに向かない分、狙撃用扱いされるレベルの高命中精度を有していた。
その後戦いの場が宇宙に移り、それなりに活躍してそれなりにやられながらア・バオア・クーの最終決戦まで戦い抜いた。
最後はタンクとホワイトベースの防衛にあたるが足をやられて身動きがとれなくなり、脱出に際しそのまま放棄された。

劇場版でも基本的にTV版と同様だが、宇宙でタンクはどうなんだという理由から「めぐりあい宇宙」で宇宙へ移るにあたってもう一機が搬入、ガンタンクの代わりにハヤトの乗機となる。
小説版からの逆輸入でカイ機が108番機、ハヤト機が109番機とされた。やはりア・バオア・クーで大破、放棄される。
このア・バオア・クーの戦いにおいては、WB隊とは別の部隊の所属と思われる203番機の存在も確認されている。
実はV作戦開発機体の内ガンダム→ジムやガンタンク→量産型ガンタンクの様な原型機からの変更をせず原型機そのままの状態で量産がされた唯一の機体だったりする。

機動戦士Ζガンダム』では、ハヤトが館長を務める戦争博物館で展示されている108番機の姿が見られる。
劇場版のみの存在である109番機ではなくTV版にも劇場版にも登場する108番機とすることで、『Ζガンダム』をTV版と劇場版のどちらの続きと取っても問題ないような描写となっている。
別のシーンでアムロが軟禁されている北米のシャイアンについて「実家から近い(=アムロの実家が北米にある劇場版の続きである)」という趣旨の発言があったせいで台無しになっているが

ゲーム等では機体の鈍重なイメージやゲームバランス上無視されることも多いが、実はキャノン砲は連射可能な設定になっており実際結構な速度で連射している場面が頻繁に見られる。あまり当たらないけど
ただアニメではキャノンの描写がビームのようにもなっていたので単に設定が曖昧だったか、後付の可能性もある。

デザインモチーフは小説『宇宙の戦士』のパワードスーツ(スタジオぬえによる挿絵)。というかガンダムの没デザインの一つ。

【バリエーション】


●RX-77-1A ガンキャノンA
試作機の一つ。
機動力を維持しつつ防御力を高めるための実験機と言われる。


●RX-77-3 ガンキャノン重装型
その名の通り重武装。機体色は青。
基本構造はそのままに装甲が強化され、火器も性能が上がった。
しかし、コストが高くなり、機動力も改善されないままだった上に戦争が早く終わったので数機しか生産されなかった。

機動戦士Ζガンダム』ではジャブローの防衛部隊としてザクタンクジム・スナイパーカスタムと一緒に出撃。ネモに飛び蹴りをくらわせた。


●RX-77-3D ガンキャノン重装型(タイプD)
重装型を更に改造。色は黄色。
背中と脚にスラスターを増設し、機動力を向上。おかげで汎用機としても運用できるようになり、それに合わせてシールドも追加された。

その高い性能が認められて制式採用され、北アフリカ戦線などに投入された。


●RX-77-4 ガンキャノンⅡ
両肩のキャノンを片肩のみビームキャノンに取り替え、もう片方の肩をセンサーに変更した機体。
頭部周りも変更され、背部スラスターも強化されて重力下での短距離ジャンプが出来るようになった。

塗装は黒を主体にした暗い色だが『オレら連邦愚連隊』にはトリコロールカラーの機体が登場。


●RX-77D 量産型ガンキャノン(ガンキャノン量産型)
ポケットの中の戦争』に登場。その名の通りガンキャノンの量産機。
装甲材質がルナチタニウム合金からチタン合金セラミック複合材に変更されてコストの削減に成功。背中のキャノン砲が収納できるようになった。
尻にはキャノン砲発射時に使用する駐鋤があり、携行武器はジム・コマンドと同じ90ミリマシンガンを装備。

劇中では戦艦グレイファントムのスカーレット隊の機体として颯爽と出撃した…が、すぐにケンプファーに撃墜された出オチ機体であった。

ゲーム『コロニーの落ちた地で…』には灰色に塗装された量産型ガンキャノンを入手できるミッションがある。

漫画『オレら連邦愚連隊』ではネメシス隊カラー(ブラックブルー)の量産型ガンキャノンが登場。

また「ガンダムバトルシリーズ」では割と早くから使え、必殺技が反応弾・MGの威力・弾数が高い等なかなか良い機体。


●RGC-80 ジム・キャノン
ガンダムの量産機がジムであるように、ガンキャノンの量産機はジム・キャノンである。
右肩にのみキャノン砲を装備。
一年戦争中に約48機が生産され、投入された。

この機体が作られる前に、見た目がガンキャノン寄りな試作型も存在していた。


●RGC-83 ジム・キャノンⅡ
ジム・キャノンだが見た目がかなりガンキャノンっぽい機体。
基本フレーム等はジム・カスタムとの共用化が図られており、武装もジム・カスタムと同じジムライフルとサーベルとシールドを装備。
見た目はFAアレックスっぽい。

劇場版Ζガンダムにもエゥーゴに渡った機体がジム・カスタムと一緒に出演している。


●MSA-005K ガンキャノン・ディテクター
名前こそガンキャノンだが、正しくはメタスの兄弟機。
背中にキャノン砲、赤いボディとフォルムは確かにガンキャノンだが

メタスの兄弟機である。

大事な事なので二回言いました。

詳しくはメタスの項目を参照。


●F71 Gキャノン
名前や見た目からしてガンキャノンの派生機っぽいが、実際はサナリィ製ガンダムの量産型であり、ヘビーガンと生産ラインが共通している。
外見、特に頭部がガンキャノンに似たのは、機能を限定した結果だから、もしくは設計者の趣味だと言われているが、定かではない。


●キャノンザク
ザクキャノンではない。繰り返すがザクキャノンではない。

THE ORIGINにて登場。捕らえたコズンのザクにガンキャノンの頭をくっつけて改修した機体。連邦・ジオンの驚異のメカニズムである。*1
首から下はまんまザクなので、ガンキャノンの項目に書くべきかどうか……。
こんなナリだがビームライフルを使うことが可能。

マゼラアタックを撃破した直後、旧ザクに頭部を破壊される(余談だが、以前やられた時にトラウマになっていたのか、カイは悲鳴を上げていた)。

最終的には、ガンダムたちと一緒にギャロップを押し出したところで出番は終了、以降どうなったかは不明である。
まあ十中八九廃棄されたのだろうが。ただの首のないザクだし。


●CB-0000G/C リボーンズキャノン
●CBY-077 GNキャノン
それぞれ『機動戦士ガンダム00』シリーズに登場する機体。
詳しくは項目参照。


●戦士ガンキャノン
(CV:子安武人)
SDガンダム外伝に登場するガンキャノン。
ラクロア騎士団に所属する戦士で、ガンキャノンの名を冠してはいるがキャノン砲はついていない。
伝説の巨人編ではブラックドラゴンに憑依される、というオイシイ役どころを貰っておきながら、特に行動を起こすことなくフェードアウト。
戦士系の枠は闘士ダブルゼータに取って替わられるのであった。



【ゲームでの活躍】


  • 機動戦士ガンダム 連邦VSジオン
格闘武器は持っていない為、蹴り主体で戦う。
メイン射撃はビームライフル、サブ射撃は240mmキャノン。
特にサブ射撃はリロードが早く、威力も高い為、実質メイン射撃として扱える。
また、精密射撃も可能。

コスト1000で搭乗。
連ジと同じくビームライフルとキャノンで戦う。
コスト1000のわりに機動性がそこそこ高く、サブ射撃のキャノン砲が一瞬足を止めること以外の性能が非常に優秀なので中距離でプレッシャーをかけやすい。
ビームライフルは空気武装になってしまった。
本作では特殊格闘コマンドで大岩を持ち上げて投げつけるという技が使える。
岩の誘導は強いが弾速は非常に遅く、投げ終わると大きな隙を曝す所謂ネタ技である。
空中で使うと何もない空間から突如として岩を持ち上げるので腹筋に悪い。
PSPソフトの『NEXT PLUS』でのNEXT PLUSモードのあるステージでは、岩投げしかしてこない大量のガンキャノンを倒すネタステージが存在する。

同時期の機体の中でも射程と火力に優れ、長く戦線を支えていける。
最大射程はガンタンクに劣るが、死角が射程1にしか存在しないこちらの方が使いやすい。

初期の作品に登場した時は殆ど序盤の数合わせであり、原作ではグリプス戦役以降に開発されたMSよりも、脆かった。
後のGCなどでは性能が高めに調整され、ガンダムやガンタンクとの合体攻撃も加わり、運用次第で長く活用できる。


ガンプラ

放映当時、1/144、1/100で発売されただけでなく、1/250の情景シリーズでも発売された。
HGUCではガンダムを差し置いてシリーズ第1弾を務める。
お馴染みの両手をついた発射ポーズを再現するための平手が付属するなど、トップバッターながら高い完成度を誇る。
現在では当たり前になっているが、頭部バイザーにクリアパーツが使用されていないのが欠点。

MGガンキャノンは、劇中の印象に近い体型、発進時の体勢が取れる広い関節可動範囲、コアブロックシステムの再現、豊富な武装など、ガンダムVer2.0と比べてもヒケを取らない名キットである。

HGUC第一弾として発売されてから16年の月日が流れ、完全新規によるリメイク版が発売された。
現在の技術を用いただけはあり、可動範囲は凄まじく、劇中のあらゆるポーズが可能。
バイザーはちゃんとクリアパーツで再現されているので、バイザー内部はガンダムマーカーシルバーで塗ってやろう。
更に、マーキングには「108」「109」でけでなく、あの「203」も付属する。
残念ながら、一般販売版では旧HGでは付属していたスプレーミサイルランチャーは付属しておらず、プレミアムバンダイ限定のリアルタイプカラーに付属する。
どうしても一般ルートで欲しければ、旧HGの物を加工して取り付けよう。ただし、一筋縄では行かないので、腕に自信があればの話だが。
勿論、平手は両手付属しているのだが、角度までは調整されていないので、人によっては若干気になるのが玉に瑕。
また、近年のゲームでの印象が反映されてか、外観がやや細めなのが好みの分かれる点である。
それでもガンプラとしては高水準な完成度を誇るキットなので、旧HGと並べてガンプラの進化を堪能するのも良いだろう。




追記修正は両手をつきながらお願い致します

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