超量(遊戯王OCG)

登録日:2015/01/13 Wed 02:52:44
更新日:2025/04/05 Sat 13:29:13
所要時間:約 14 分で読めます







ぼくたちには、ヒーローがいる!!! (逆ギレ)




超量(ちょうりょう)とは遊戯王OCGで登場したカード群である。

▼概要

X召喚をメインとしたテーマであり、Xモンスターは全てロボットのような外見なうえに、機械族で統一されている。
エクシーズメインのテーマでありながら、レベルの同じ下級モンスターが1体もいないという、極めて異質な特徴を持つ。
一般モンスターのヒーローチックな見た目や合体ロボを使役するという要素から分かる通り、
モチーフとなったのは、東映の特撮番組「スーパー戦隊シリーズ」であることは明らか。
壊獣が日本に上陸したため怪獣vs戦隊ヒーローの夢の決戦も実現できるぞ!壊獣の性質を考えれば恐らく勝負にすらならないだろうが…
他にもHEROとかメタルフォーゼとかブンボーグとかと組んでチーム戦に出るのも面白いかもしれない。
ちなみに超量と同じブースターSPに収録された幻影騎士団RRの使い手であるユート黒咲の中の人は「スーパー戦隊シリーズ」に出演していた経歴を持っている。

また、もう1つのモチーフに画像処理が挙げられる。
一般モンスターの名前には「レイヤー」や「アルファ」など、画像処理に関連する名前が付けられているほか、
超量士3名のカラーは加法混色に使われる色である。
そのため、今後出るであろう追加戦士は白(光の三原色)及び黒(色の三原色)という説が有力であり、実際に前者が登場することとなった


▼モンスターカード

超量士(ちょうりょうし)」カードは、共通して召喚と墓地送りをトリガーとして発動する効果を持つ。
特に墓地送りは、デッキだろうがORUとして送られようが、何処から送られようと問題なく発動できる。

下級モンスター

  • 超量士(ちょうりょうし)ブルーレイヤー
効果モンスター
星3/水属性/サイキック族/攻1200/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した時に発動できる。
デッキから「超量士ブルーレイヤー」以外の「超量」カード1枚を手札に加える。
(2):このカードが墓地へ送られた場合、
自分の墓地の「超量」カードを3枚まで対象として発動できる。
そのカードをデッキに戻す。

超量のサーチとサルベージを担当するカード。
特に、(1)のサーチ効果は種族も属性も見事にバラバラな超量モンスター達を運用するうえでの生命線である。
一応、キーカードである《超量機艦マグナキャリア》のサーチにも使える。
(2)の効果は、枚数は任意に決める事ができ、同名カード含むモンスター・魔法・罠を自在に拾える。
リカバリー力に優れているため、蘇生やリクルートなど、常に手元に置く手段は用意したいところ。

帝との混合デッキで容易くサーチ出来る《緊急テレポート》とのコンボが猛威を振るったため、あちらが規制される間接的な要因となった。


  • 超量士(ちょうりょうし)グリーンレイヤー
効果モンスター
星4/風属性/魔法使い族/攻1600/守1400
「超量士グリーンレイヤー」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。
手札から「超量」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):このカードが墓地へ送られた場合、手札の「超量」カード1枚を捨てて発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。

モンスターの展開と、手札交換を行う効果を持つ。
(2)の効果は、先に述べた通り超量士は墓地に送ることで発動する効果を持つため、こいつらをコストにすれば、
実質1:1以上のアドを稼ぐ事が出来る。
エクゾディアの影響で魔法使い族のサーチが乏しいため、《超量士レッドレイヤー》ほどではないがサーチしにくい。
相方である《超量機獣エアロボロス》のスペックが微妙だが、激戦区であるランク4のX召喚に使えるため、投入枚数はEXとの相談になる。


  • 超量妖精アルファン
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 0/守 0
「超量妖精アルファン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、自分フィールドの「超量」モンスター1体を対象として発動できる。
自分フィールドの全てのモンスターのレベルは対象のモンスターと同じレベルになる。
(2):このカードをリリースして発動できる。
デッキから「超量」モンスター3種類を相手に見せ、相手はその中からランダムに1体選ぶ。
そのモンスター1体を自分フィールドに特殊召喚し、残りを墓地へ送る。

スーパー戦隊のマスコットキャラをモチーフにしたと思われるモンスター。
(1)の効果はレベルのバラバラな超量のレベルを揃える効果。《超量機艦マグナキャリア》が無い場合のX召喚用効果である。
(2)の効果は《苦渋の選択》をオミットしたような効果である。
とはいえ、相手が選ぶカードはランダムなため、ギャンブル性が高い。
よってリクルート目的では使用されない、むしろリクルート自体はおまけ扱いで実質的には墓地送りと召喚によるアドの荒稼ぎとして使用される。
《金華猫》との相性が抜群によく、召喚権を代償にデッキの回転数をガンガン上げることができる。


上級モンスター

  • 超量士(ちょうりょうし)レッドレイヤー
効果モンスター
星5/炎属性/戦士族/攻2000/守 800
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した時、
自分の墓地の「超量」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、
「超量士レッドレイヤー」以外の自分の墓地の「超量」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは効果を発動できない。

一般超量のなかでは唯一の上級モンスター。
(1)の効果は、相手のモンスターに左右されないため、《サイバー・ドラゴン》の上位互換。
また、(2)の効果でサルベージができるため、アドを稼ぎやすい。
《超量士ブルーレイヤー》と異なり戻す先は手札なので、モンスター・魔法・罠を拾うのが中心になる。
こちらの方は、同名カードも拾う事が可能。
(3)の効果は、同名以外の超量モンスターの蘇生。
Xモンスターも蘇生可能だが効果が無効化されてしまうため、戦力として運用できるのは《超量機神王グレート・マグナス》くらい。
そのため、《超量機艦マグナキャリア》と併用して、一般超量を即エクシーズするのが基本になる。

戦隊の顔である赤だけにレア度は高いため、収集にはサイフポイントをそれなりに払う必要がある。
なお、レベル5戦士族で《増援》の対象外のため、超量のなかで特にサーチ手段が乏しい。
また、(1)の効果はヒーローショー前作戦士の《超量士レッドレイヤー》がゲスト出演するシチュエーションも再現できる。


最上級モンスター

  • 超量士(ちょうりょうし)ホワイトレイヤー
効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻2400/守2400
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、光属性以外の「超量」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
このカードを手札から守備表示で特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「超量」モンスター1体を墓地へ送る。
このカードの属性・レベルはそのモンスターと同じになる。
(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分のデッキ・墓地から「超量妖精アルファン」1体を選んで手札に加える。

10期で登場した追加戦士にして最上級モンスター。
他の超量士をコストにした自己召喚効果を持つため、腐ることは少ない。
さらに連動して超量専用の《おろかな埋葬》+レベルと属性のコピー、場所を問わず墓地に送られた場合の《超量妖精アルファン》のサーチ、とデッキの回転を大きく上げてくれる。
イラストはマスクの部分にヒゲを蓄えた白い戦士。
なのだが……(後述)。


▼エクシーズモンスター

超量機獣(ちょうりょうきじゅう)』は、共通してX素材が無い場合は攻撃できない、対応する「超量士」をX素材として補充できる(搭乗させる)効果、
特定のカードを素材とした時のみ誘発即時効果(相手のターンにも発動できる)となる効果を持つという特徴がある。
Xモンスターとテーマデザインの都合により、マシンの機能(効果)を発動するたびにパイロットを射出するという何ともトンチキな仕様となっている。
なお、後の本家スーパー戦隊シリーズ本当にそんな必殺技登場している。

  • 超量機獣(ちょうりょうきじゅう)マグナライガー
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/炎属性/機械族/攻2600/守2000
レベル5モンスター×2
(1):X素材が無いこのカードは攻撃できない。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
このカードが「超量士レッドレイヤー」をX素材としている場合、この効果は相手ターンでも発動できる。
(3):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
自分の手札・フィールドの「超量士」モンスター1体を選び、このカードの下に重ねてX素材とする。

《超量士レッドレイヤー》のマシン。
(2)の効果で、相手のモンスターを破壊できるカード。
自分のターンに相手のフィールドを空けて、ライフを削る使い方が基本になるが、
あえて《超量士レッドレイヤー》を素材としたカードをチラつかせておくことで、牽制にもなる。
超量のメインアタッカーの1体だが、効果の使いところが多いのが災いして、
考え無しに乱発すると素材切れを起こして攻撃できなくなるのが難点。
滅多に機会は無いが、強固な耐性を持つ《超量機神王グレート・マグナス》を自力で破壊できる手段を持つ数少ないカードである。

なお、ランク5のため《超量機艦マグナキャリア》無しの召喚は工夫がいる。
《クイック・シンクロン》や《THEトリッキー》は、《超量士レッドレイヤー》召喚後に出すことで、
手札コストでアドを稼ぐと同時に生のX召喚ができるため採用価値はある。


  • 超量機獣(ちょうりょうきじゅう)グランパルス
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/機械族/攻1800/守2800
レベル3モンスター×2
(1):X素材が無いこのカードは攻撃できない。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
このカードが「超量士ブルーレイヤー」をX素材としている場合、この効果は相手ターンでも発動できる。
(3):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
自分の手札・フィールドの「超量士」モンスター1体を選び、このカードの下に重ねてX素材とする。

《超量士ブルーレイヤー》のマシン。
《サイクロン》に近い効果を持つカード。
火力に乏しいため、X素材を使いきっても強固な守備力から壁として使えるためさほど気にならず、扱いやすい。
相手のカードを破壊するだけでなく、自分のPゾーンの張り替えなどにも使用できる。

《FA-ブラック・レイ・ランサー》を採用していれば、下敷き効果で不意打ち気味に攻勢に転ずることは可能。


  • 超量機獣(ちょうりょうきじゅう)エアロボロス
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/機械族/攻2200/守2400
レベル4モンスター×2
(1):X素材が無いこのカードは攻撃できない。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、このカード以外のフィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを裏側守備表示にする。
このカードが「超量士グリーンレイヤー」をX素材としている場合、この効果は相手ターンでも発動できる。
(3):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
自分の手札・フィールドの「超量士」モンスター1体を選び、このカードの下に重ねてX素材とする。

《超量士グリーンレイヤー》のマシン。
月の書》に近い効果を持つモンスター。
ランク4なので、混合デッキでは出す機会が多いのだが、ステータスが《超量機獣グランパルス》と《超量機獣マグナライガー》の間となっており《モリンフェン》のようにいまいちパッとせず、《超量士グリーンレイヤー》無しでは《鳥銃士カステル》の下位互換になってしまう。
火力も高くないので、X素材を使い切る覚悟で、《超量機神王グレート・マグナス》へのつなぎとして利用したい。


《超量機艦マグナキャリア》無しでも即座に召喚を可能にする《ゴブリンドバーグ》、自己蘇生可能な《Emトリック・クラウン》は入れておいて損は無い。


  • 超量機獣(ちょうりょうきじゅう)ラスターレックス
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/光属性/機械族/攻2700/守1900
レベル7モンスター×2
(1):X素材が無いこのカードは攻撃できない。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
このカードが「超量士ホワイトレイヤー」をX素材としている場合、この効果は相手ターンでも発動できる。
(3):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
自分の手札・フィールドから「超量士」モンスター1体を選び、このカードの下に重ねてX素材とする。

《超量士ホワイトレイヤー》のマシン。
他の超量機獣と同じ共通効果と、固有効果は要するに《ブレイクスルー・スキル》。
打点も高く決して悪くないカードであるが、問題はコイツ、せっかくの新規なのに超量デッキでは優先度が低い。
《超量士ホワイトレイヤー》は《超量機艦マグナキャリア》とのコンボであらゆる超量機獣を呼び出せるのだが、コイツの場合前提として《超量士ホワイトレイヤー》がいるため、他の超量士との連携が取り辛い。
単独でのアタッカーに使いたいところだが、元の攻撃力が高い分(1)のデメリットが痛い。
《超量機神王グレート・マグナス》を狙う構築の場合はピン差しでよいだろう。


  • 超量機神王(ちょうりょうきしんおう)グレート・マグナス
エクシーズ・効果モンスター
ランク12/光属性/機械族/攻3600/守3200
レベル12モンスター×3
(1):このカードのX素材の種類によって以下の効果を得る。
●2種類以上:1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズにこのカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
フィールドのカード1枚を選んでデッキに戻す。
●4種類以上:このカードは「超量」カード以外のカードの効果を受けない。
●6種類以上:相手はカードの効果でデッキからカードを手札に加える事ができない。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の墓地から「超量機獣」Xモンスター3種類を1体ずつ選んで特殊召喚する。

見ての通り戦隊の合体ロボを再現した、非常に高いステータスと強力な効果を持つ超量の切り札。
ヒーローが乗ったロボの合体を「X素材の種類が増えるごとに強力な効果を発揮する」という形で見事に再現している。
レベル12モンスター×3という、もはや普通に召喚させる気がない素材指定があるため、原則として召喚には《超量機艦マグナキャリア》が必要。
RUMを使っても、6種類どころか4種類そろえるのも極めて困難なため、実質超量専用である。

X素材2種類を揃える事で使用できる効果は対象を取らないデッキバウンス。対象を取らないデッキバウンスの強力さは《クイーンマドルチェ・ティアラミス》で周知の通り。
しかもあろうことか《超量機神王グレート・マグナス》はこの強力無比な除去効果を相手ターンにすら使用できる。対峙した相手はいつ飛んで来るか分からないデッキバウンスに怯えながらカードを展開しなければならない。え?何で「選んで」デッキに戻すなのに対象を選ばないのかって?KONMAI語だよ

X素材4種類を揃える事で適用される効果は昨今良くある完全耐性。しかも自身は超量関係のサポートを受け放題というチートっぷり。サポートあんまり無いけど。ただし、逆を言うと相手の超量の効果は受けてしまう為、諸刃の剣でもある。当たり前だが、この効果が適用されているということは、当然上述のデッキバウンス効果も使用可能な状態であるため、実際の強固さは他の完全耐性持ちより強力である。

X素材を6種類そろえることで適用される効果は、サーチやドローのロック。昨今良くある1ターンでサーチとドローを繰り返し、物量で圧殺するデッキ達にとっては悪夢のような効果。
相手はその時の持ち弾のみで対処する事を強いられる。だが強力な除去効果と強靭な耐性を持つ《超量機神王グレート・マグナス》を突破出来るカードを呼ぶには、大抵デッキを回転させなければならない為、状況によっては即詰みに追い込まれる。
6種類以上の素材を持つ《超量機神王グレート・マグナス》と対峙した際は防戦に徹してX素材を減らし、機を待つしかない。大抵その前に押し切られてしまうが
また、仮に倒しても、墓地に行くと同時に分離……もとい壁モンスターを3枚置き土産に残す効果を持つため、こちらの対処も用意する必要がある。



▼リンクモンスター

  • 真超量機神王(しんちょうりょうきしんおう)ブラスターマグナ
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
 
◣ ▼ ◢
リンク3/光属性/機械族/攻2500
【リンクマーカー:左下/下/右下】
「超量」モンスターを含む効果モンスター2体以上
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):リンク召喚したこのカードは相手の効果では破壊されない。
(2):同名カードが自分フィールドに存在しない「超量」XモンスターがEXデッキからこのカードのリンク先に特殊召喚される度に発動する。
自分はデッキから1枚ドローする。
(3):このカードのリンク先のXモンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。
そのXモンスターと元々の属性が同じ「超量」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。

10期に入って登場した超量リンク。《超量機神王グレート・マグナス》と《超量機獣ラスターレックス》の合体形態。なお、《超量機獣エアロボロス》は背中と武器担当
(2)のドロー効果と(3)のリクルート効果により、立てておくと戦線維持が楽になる。効果破壊耐性の関係もあり、一応蘇生は可能なもののそうする意味はほとんどない。

下向きリンクマーカーを3つ持っているので「超量機獣」を3体並べられるが、リンクマーカーを3つとも埋めてしまうと《超量機神王グレート・マグナス》を呼べなくなってしまう*1ので要注意。

ちなみに、《超量機神王グレート・マグナス》よりもステータスは低い。
既存カテゴリのLモンスターのテンプレートである「そのテーマをサポートするためのリンク」という位置づけなのだろうが、それなら《超量機神王グレート・マグナス》の強化型より、《超量機獣ラスターレックス》の変形とかでよかったのでは……?


▼魔法カード

  • 超量機艦マグナキャリア
フィールド魔法
(1):手札を1枚捨て、自分フィールドの「超量士」モンスター1体を対象としてこの効果を発動できる。
その自分のモンスターと同じ属性の「超量機獣」Xモンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
(2):フィールドゾーンのこのカードを墓地へ送り、自分のフィールド・墓地の「超量機獣」Xモンスター3種類を1体ずつ対象として発動できる。
エクストラデッキから「超量機神王グレート・マグナス」1体を特殊召喚し、その下に対象のモンスターとそのX素材を全て重ねてX素材とする。

手札をコストにXモンスターを出せる効果と、《超量機神王グレート・マグナス》を降臨させる効果を持つ。
モンスターを1体だけでX召喚できるが、超量機獣は素材1枚では使いにくいため、
《超量機神王グレート・マグナス》の素材を揃える役割の方が大きい。
とはいえ、(2)の効果は非正規召喚なため、《超量機神王グレート・マグナス》は蘇生できなくなるため、注意。
何せ簡単な正規召喚にしてしまうと、高火力の《超量機神王グレート・マグナス》が《超量士レッドレイヤー》の効果で何度も蘇ってしまうので、しょうがない。

墓地からも《超量機神王グレート・マグナス》の素材を確保できるため、フィールドがガラ空きでも超量機獣が3種類墓地にあれば緊急措置的に召喚は可能。
ただしその場合、《超量機神王グレート・マグナス》のX素材が少なくなり、真価を発揮できなくなるので、
《超量機神王グレート・マグナス》メインのデッキでは《エクシーズ・リボーン》などで、X素材を持つ超量機獣をいつでも確保できるようにしておきたいところ。

超量のキーカードであり、これ無しではX召喚の能率が非常に悪くなる。
純超量では同名カードでのみ普通のX召喚が可能なのだが、後述するように各自の効果に「1ターンに1度」の縛りがあるため、
同一ターンの間に連続で同じモンスターを出してしまっては召喚で得られるアドが相殺されてしまう。
一応《超量士ブルーレイヤー》の効果でサーチ及びサルベージは可能なので、多少無理をしてでも《超量機艦マグナキャリア》をサーチできる構築にするか、
逆に《超量機艦マグナキャリア》無しでもX召喚できる手段を持っておいた方が良い。
後者の場合は、《音響戦士ギータス》+音響戦士のサーチや、レベルを変化させる《リトル・フェアリー》など、手札コストがトリガーのモンスターと組ませるとベター。
《未来への思い》は手札を温存したまま複数の超量士をそろえることが可能なため、特に相性が良い。


  • 超量必殺アルファンボール
通常魔法
(1):自分フィールドに「超量士」モンスターが3種類以上存在する場合に発動できる。
相手フィールドのカードを全て持ち主のデッキに戻す。
その後、相手はエクストラデッキからモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
(2):自分の墓地からこのカードと「超量妖精アルファン」1体を除外して発動できる。
デッキから「超量機艦マグナキャリア」1枚を発動する

レイジング・テンペストで追加されたカード。戦隊には必須の必殺技カードである。
フルバウンス可能なカードは遊戯王には複数あるが、そのなかでも発動条件は比較的緩い部類に入る。
しかもバウンス先は手札ではなくデッキ、自分フィールドを巻き込まない、カードの種類や状態を問わない、全体除去なので当然対象を選ばない等、単純な除去性能だけで言えば他テーマの必殺技カードは勿論、広大なカードプールを誇る遊戯王OCG内でみても最強クラスのカード。
必殺の名に偽りなしと言えるだろう。ちなみにこのカードは名前に「超量」の文字が入っている為、自分たちの切り札である《超量機神王グレート・マグナス》すら除去出来てしまうのは内緒
ただし、発動してしまうと相手が巨大化(NOT装備カード)してくる………もとい、EXデッキから切り札を無条件で出してくる。
しかし、手札が3枚以上あれば(2)の効果で発動したキャリアを使って、大抵のモンスターを倒すなりバウンスなりできる《超量機神王グレート・マグナス》を召喚できる。
まさに、敵も自分も最後の手段を繰り出す、特撮のお約束を無駄に完全再現したカードである。

とはいえ、このデメリットは非常に危険であり「特殊召喚を封じる」類いのモンスターを出されるとこちらが積んでしまう。
無論、相手にとってもメリットばかりという訳ではなく、《氷結界の龍 トリシューラ》のように「召喚方法が効果のトリガー」なカードは出しても無意味だし、
CNo.88 ギミック・パペット-ディザスター・レオ》のような例外中の例外を除く大半のXモンスターはORUを持たないままバニラ同然の状態で駆り出されることになる。


  • 超量要請アルファンコール
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の「超量」モンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。
EXデッキから「超量機獣」Xモンスター1体を特殊召喚する。
その後、そのXモンスターカードにカード名が記された「超量士」モンスター1体を自分の手札・デッキ・墓地から選び、効果を無効にして特殊召喚できる。

10期で登場した速攻魔法。超量モンスターが戦闘破壊された時、超量機獣とそのパイロットをリクルートして来る。
超量機獣の効果でパイロットの方を素材にすれば、その効果を直ちに使用できる。

イラストは《超量士ブルーレイヤー》が倒されたところに、《超量機獣ラスターレックス》と共に《超量士ホワイトレイヤー》が救援に来た場面の模様。
《超量士ホワイトレイヤー》の効果に《超量妖精アルファン》のサーチ効果があることと効果の類似、イラストにいないはずの《超量妖精アルファン》の名前があることから、《超量士ホワイトレイヤー》は《超量妖精アルファン》が変身した姿だと思われる。妖精の追加戦士は一時間早いのでは
見た目が違いすぎるが、変身すると身体つきが変わるのは偶にある事。


▼罠カード

  • 超量機神剣-マグナスレイヤー
通常罠
(1):自分フィールドの「超量」Xモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
(2):このカードを装備したモンスターは、攻撃力がそのモンスターのランクの数×100アップし、守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
(3):自分バトルフェイズに、装備されているこのカードを墓地へ送って発動できる。
このカードを装備していたモンスターはこのターン、1度のバトルフェイズ中に3回攻撃できる。

攻撃力アップと貫通効果、そしてこのカードと引き換えに攻撃回数を増やす効果を持つ。
巨大ロボには必須の必殺技である。
主な装着者は、ダイレクトアタックがしやすい《超量機獣マグナライガー》か、素の攻撃力が高い《超量機神王グレート・マグナス》になるだろう。
イラストの通りに、《超量機神王グレート・マグナス》にこのカードを装備した場合、総ダメージ量はなんと「12000」にも上る。しかも初撃は貫通効果持ちであるため、大抵の場合、発動時点で勝負が決する。文字通り「必殺」なカードである。
《超量機神王グレート・マグナス》自体が強すぎて使う前に相手が死んでる事も多いけど


  • 超量合神-マグナフォーメーション
永続罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分メインフェイズ1の間、相手はフィールドの「超量」カードを効果の対象にできない。
(2):自分フィールドの「超量」Xモンスター1体を対象として発動できる。
対象のモンスター以外の自分フィールドの表側表示モンスター1体を選び、対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。

自身含めた「超量」カードに効果対象耐性を与え、「超量」Xに素材を補充させる永続罠。
所謂、合体シーンのお約束。

(2)の効果は、元々「超量機獣」がX素材補充効果を持つので、
専ら《超量機神王グレート・マグナス》専用か、相手ターンで使用した《超量要請アルファンコール》とのコンボ前提の運用となる。


【戦術】

一般的なエクシーズメインのデッキと異なり、同名カードを揃えなければ、超量モンスターのみのX召喚が難しいテーマであり、
《超量機艦マグナキャリア》の効果で「超量機獣」を出し、効果でX素材を補給しながら戦うのが基本となる。
RRテラナイトと比較すると、単純な展開力は大人しめなのだが、召喚・特殊召喚だけでなく墓地送りからもアドを稼げるのがメリット。
各自1ターンに1度の縛りがあるが、『強制終了』などを駆使して相手のターンでも蘇生や墓地送りをすれば、超量士の効果を発動することが可能。
そのため、デッキ構築の際には「相手のターンに墓地に送るカード」と「相手のターンに特殊召喚できるカード」との併用が望ましい。
再度自分のターンが回ってくるまでに効果を発動させた回数次第では、状況次第だが消費した超量の数を上回るアドを獲得できる。

動かす際に念頭に置かなければならないのは、遊戯王でも類を見ないリソースサイクルである。
超量モンスターは《超量士ブルーレイヤー》の効果で「デッキ→たまにフィールド→墓地→デッキ(以下無限ループ)」という形で循環するため、
手札の消費量にさえ気をつければ、持続的なリソースの確保が実現できる。
大雑把に説明すると、

  • 《超量士ブルーレイヤー》を召喚することでデッキから「超量」カードをサーチする。
  • 《超量士ブルーレイヤー》を墓地に送り、他の消費したカードと一緒にデッキに戻す。

………一見すると、《超量士ブルーレイヤー》が過労死しているようにしか見えないが、この流れでサーチとサルベージを繰り返すことで「デッキの弾切れ」が事実上なくなる。
あとは、《超量機艦マグナキャリア》などのせいで消費の激しい手札を補充する手段を用意しておけば、長期に渡り切り札を出すためのリソースを維持し続けることができる。

加えて、一見ロマンにしか見えない《超量機神王グレート・マグナス》の召喚難易度が低いところが強い。
さすがにX素材を6枚以上揃えるのは専用構築が必要だが、デッキバウンス発動分であればフツーにプレイしていても自然と召喚条件を満たしてしまうことはよくある。

主に超量機獣の誘発即時効果を利用しながら相手の手をことごとく潰していくカウンタービート系のデッキと、
他のテーマと複合しつつ、隙を見て《超量機神王グレート・マグナス》を召喚するタイプが基本型となっている。
なお、いずれの型でも《超量士ブルーレイヤー》の重要度は高く、こいつのためのサポートカードは必須となる。


【弱点】

墓地利用でアドを稼ぐカード群であるため、墓地を封じると途端に機能を停止する。
また、現在はモンスター層が4種類と薄いうえに、種族や属性がバラバラなため、
《超量士ブルーレイヤー》以外のモンスターに対する汎用サーチ手段が乏しく、ピンポイントなサーチやリクルート手段で、
各カードのデッキ投入絶対値を底上げしなければならないのも欠点。
ただし、超量をサブに置いた混合デッキではその限りでは無い。

《超量機艦マグナキャリア》の性質上、手札消費が激しいため、手札が枯渇した場合に備えて、
後半では《超量士レッドレイヤー》や《超量士ブルーレイヤー》のようなハンドアドバンテージを稼げるモンスターの使い方に注意しよう。

そして最大の敵は多くのデッキに影響を与えた新マスタールール
超量機獣が複数出撃しにくくなってしまった為、切り札たる《超量機神王グレート・マグナス》への合体の難易度が上がってしまったのである。

Lモンスターを採用してマーカーを確保する手もあるが、ただでさえカード消費が激しい超量にL召喚で更なるカード消費を要求するのは辛いものがある。
トークン生成カードを使えばL召喚の消費は抑えられるだろうが、トークン並びにLモンスターはX召喚には使えない為、うっかりメインモンスターゾーンに残してしまうと逆に邪魔になってしまう。

最早デュエルモンスターズ界には正義はないのだろうか…






???「待たせたな!」


《No.27 弩級戦艦-ドレッドノイド》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/水属性/機械族/攻2200/守1000
レベル4モンスター×2体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊したバトルフェイズ終了時に発動できる。
ランク10以上の機械族Xモンスター1体を、
自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。
(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。


流星の如く現れたNo.の1体。
名前的にも効果的にも列車の強化枠として登場したカードだろう。
が、(1)の効果をよく見てほしい。

(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊したバトルフェイズ終了時に発動できる。
ランク10以上の機械族Xモンスター1体を、
自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。

…お判りいただけただろうか。
なんとこのモンスター、戦闘破壊を経由する必要があるとはいえ、EXデッキから《超量機神王グレート・マグナス》を直接呼び出す事が出来るのだ!
しかも自身の上に重ねて出す為、モンスターゾーンが1つで済む為にリンクモンスターを経由する必要がない。
「戦場での合体が難しいなら、合体した状態で出撃すれば良い」と言わんばかりの発想の転換である。

さらに素材指定も「レベル4モンスター×2体以上」と《超量機神王グレート・マグナス》の効果を生かす為にあるかの様な指定でもある。
とにかく並べて《超量妖精アルファン》で《超量士グリーンレイヤー》にレベルを合わせれば素材3〜6枚の《超量機神王グレート・マグナス》にアクセス出来るのは非常に心強い。

最早《超量機艦マグナキャリア》に次ぐ【超量】の新たな母艦とも言える《No.27 弩級戦艦-ドレッドノイド》だが、
《超量機神王グレート・マグナス》がバトルフェイズ終了時の出撃になる為、相手ターンを凌がなければ攻撃に参加出来ない点には要注意。
3体以上を素材にした《No.27 弩級戦艦-ドレッドノイド》に重ねて《超量機神王グレート・マグナス》の耐性を起動させておきたい所である。

超量そっちのけでランク4主体のデッキに《超量機神王グレート・マグナス》が出張するフラグ?知ら管


【派生デッキ】

現状では、カード層が薄く、必須カードも《超量士ブルーレイヤー》のサポートカードくらいであるため、
デッキに他テーマを組み込んでカスタマイズしやすいスペースが残っている。

《緊急テレポート》→《超量士ブルーレイヤー》→《超量士レッドレイヤー》→《帝王の開岩》サーチの流れで《天帝アイテール》を召喚するデッキ。
一時期環境で猛威を振るったが、《緊急テレポート》が規制されてから大きく勢いを落とした。

イグナイトはレベル3~5が揃っており、さらにP効果で《超量士レッドレイヤー》のサーチも可能なため、使いやすい。
P召喚で素材も気軽に呼べるため、《超量機艦マグナキャリア》無しでもX召喚できる。

《超量機獣グランパルス》を利用して、相手ターンにアーティファクトを破壊するデッキ。
召喚したアーティファクトは《超量機獣マグナライガー》の素材に使用する。

シンクロとの複合デッキ。音響戦士はレベル3~5が揃っているだけでなくレベル調節の効くベージスがおり、X召喚にも転用できる。
特に《音響戦士ギータス》のP効果は手札コストが必要なため、デッキからのサーチと超量士の墓地送りを同時に可能にする。
例によってEXを圧迫してしまうのは注意。

  • 超量千死蛮巧
《RUM-千死蛮巧》で、墓地に落ちた超量機獣を素材にランク4~6のCNo及びCXを使用するデッキ。



追記・修正はまた来週!

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最終更新:2025年04月05日 13:29

*1 マグナキャリアは「グレート・マグナスを特殊召喚してからX素材を補充する」為、「グレート・マグナス用のリンクマーカーを確保しておく」か「EXゾーンを空けておく」必要がある