登録日:2015/04/06 Mon 00:09:00
更新日:2025/04/19 Sat 10:12:15
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音響戦士とは
遊戯王OCGに存在するテーマの一つ。
概要
音響の名の通り、
ベースやドラムなど、バンドなどでよく使う楽器がモチーフのモンスターたち。
風属性・
機械族で統一されている。
主に
S召喚と
P召喚を得意とするが、展開においては必然的に
X召喚と
L召喚も使用する。
これは偶然ではなく、このテーマの最大の特徴、
召喚条件が汎用的ではないモンスターであってもEXデッキから出せるということに寄与している。
自分自身や仲間のレベル・属性・種族を変更する3体のチューナー、《音響戦士ベーシス》《音響戦士ドラムス》《音響戦士ピアーノ》のおかげで、縛りをクリアできるのだ。
さまざまなジャンルの楽曲を演奏するような見立てがあるのかもしれない。
歴史
花形といえる《音響戦士ギータス》や《音響戦士マイクス》らが登場したのは、実に4年以上も後、第9期でのことだった。
彼らの登場によって、リクルートや蘇生、そしてP召喚といった展開手段を手にすることになった。
テーマカードを中心に動いてもS召喚に到達できるようになり、音響戦士というデッキテーマはここから生まれたといえる。
P召喚登場当初の頃のルールでは、Pモンスターを持たないテーマのデッキにもP召喚の要素を取り入れる需要があり、汎用の出張パーツとしての地位も《音響戦士ギータス》によって確立された。
その後、
第11期のパック「DIMENSION FORCE」にて、新戦士である《音響戦士ディージェス》と《音響戦士ギタリス》、そしてSモンスター《音響戦士ロックス》が登場した。
《軌跡の魔術師》のようなP召喚の展開力を増すカードも同時に登場したことで、召喚条件がバラバラなモンスターを一挙に複数並べるという動きが現実のものとなっている。
カード
●メインデッキのモンスター
音響戦士ギータス
ペンデュラム・効果モンスター
星3/風属性/機械族/攻1500/守 100
【Pスケール:青7/赤7】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札を1枚捨てて発動できる。デッキから「音響戦士ギータス」以外の「音響戦士」モンスター1体を特殊召喚する。
【モンスター効果】
(1):このカードが召喚に成功した時、自分の墓地の「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
音響戦士の核となる重要モンスター。
P効果として、手札をコストに音響戦士をリクルートできる。
《音響戦士マイクス》をリクルートして召喚権を追加できるのはデッキを問わず有用で、しかもスケールも高いため、出張セットとしても用いられる。
他にも、使いたいレベル帯に合わせてチューナーを呼ぶも良し、《音響戦士ディージェス》や《音響戦士サイザス》をリクルートしてX召喚に繋げるも良し。
モンスター効果としての、通常召喚時の
蘇生も便利。
X素材や手札コストとして墓地に行ってしまった《音響戦士ディージェス》や《音響戦士マイクス》を蘇生し、L召喚などによってEXデッキに届けることができる。
《音響戦士ピアーノ》か《音響戦士ベーシス》を蘇生して《
メタファイズ・ホルス・ドラゴン》を出すなら、無効効果とコントロール奪取効果の両方を与えられる。
音響戦士マイクス
ペンデュラム・効果モンスター
星5/風属性/機械族/攻2300/守1100
【Pスケール:青1/赤1】
(1):もう片方の自分のPゾーンに「音響戦士」カードが存在しない場合、このカードのPスケールは4になる。
(2):自分エンドフェイズに、除外されている自分の「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードは自分フィールドの音響カウンターを3つ取り除き、手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにモンスター1体を召喚できる。
出るだけで通常召喚権が増えるため、《音響戦士ギータス》から出す役として特に出張採用されやすいモンスター。
《音響戦士ギータス》のモンスター効果は特殊召喚では使えないため、ちょうどその補助ともなる。
ほとんどの場合、P召喚されるか、《音響戦士ギータス》からリクルートされてくることになるだろう。
音響カウンターが3つある場合は、自力で手札から出てくることもできる。
上級モンスターらしく攻撃力も2300と高めなので、お互い困窮した時はアタッカーとして活躍することにもなる。
スケールが上がるデメリットを持つが、《音響戦士ギタリス》が登場してからはPゾーンに置くことは珍しい。
それでも、リソース回復を重視するデッキならP効果は役に立つ。自身の効果で除外された《音響戦士サイザス》を手札に戻せるため、毎ターンのようにチューナーを再利用できる。
音響戦士サイザス
リバース・効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻1200/守1900
(1):このカードがリバースした場合に発動できる。デッキから「音響戦士サイザス」以外の「音響戦士」モンスター1体を手札に加える。
(2):1ターンに1度、「音響戦士サイザス」以外の自分のフィールド・墓地の「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。このカードはエンドフェイズまで、そのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。
(3):墓地のこのカードを除外し、「音響戦士サイザス」以外の除外されている自分の「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
音響戦士モンスターの「サーチ」「名称・効果のコピー」「帰還」を一身に備えた万能のカード。
しかも3つのいずれにも名称ターン1制限がない。
……なんて言い方をすると禁止級カードに聞こえるが、実際にはじゃじゃ馬とでも言うべき、取り扱いの難しい機材である。
まず、サーチ効果が発動するのはリバースした場合。
確かに防御力は高いが、セットしたモンスターを相手が除去せずわざわざ殴ってくれるなど、登場当初の環境だったとしても当てにできない。
そしてコピーについてだが、モンスターゾーンで使える音響戦士の効果は、どれもこれも召喚・特殊召喚時の誘発効果である。
このカードが使えるのは、《音響戦士ベーシス》&《音響戦士ドラムス》&《音響戦士ピアーノ》の、レベル・属性・種族を変更する効果3種しかない。
現実の電子音楽史でも、ギターやボーカルはシンセサイザーでの再現が難しいとされてきたのは確かだが……。
帰還については有用さが分かりやすいが、それも除外ゾーンに自力で行ける上記の3体にアクセスできて初めてのこと。
《音響戦士マイクス》のように、展開過程でよく使うモンスターが除外ゾーンに行く(のにこのカードは除外されず墓地に行く)場面はなかなか想像しづらい。
だが、このカードを本当に上述のような万能モンスターに変えたのが、次に紹介する《音響戦士ディージェス》である。
音響戦士ディージェス
ペンデュラム・効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻1200/守1200
【Pスケール:青8/赤8】
このカード名の(2)のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分フィールドの裏側守備表示の「音響戦士」モンスター1体を選んで表側守備表示にする。
(2):「音響戦士」モンスターの効果が発動した場合に発動できる。Pゾーンのこのカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
このカード名のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「音響戦士ディージェス」以外の「音響戦士」モンスター1体を裏側守備表示で特殊召喚する。
自分のフィールドゾーンに「アンプリファイヤー」が存在する場合、代わりにデッキから「音響戦士ディージェス」以外の「音響戦士」モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚できる。
6年の沈黙を破り、第11期に登場した新顔。
コイツの登場で、音響戦士のPモンスターにレベル3・4・5が揃うこととなった。
一見すると不思議が多いモンスターである。
リクルーターと思いきや、裏側表示で呼び出すことになるためS・X・L素材のどれにもできない。
しかも、ロックバンドじみた音響戦士たちの中にあって、DJコントローラーがモチーフである。
その正体は、とにかく《音響戦士サイザス》のパワーを最大限に引き出すことに特化したモンスター。シンセサイザーの取り扱いに長けたDJなのだ。
- モンスターゾーンのこのカードで、《音響戦士サイザス》を裏側表示でリクルート
- このカードを(《音響戦士ギタリス》などで)再び手札に加え、今度はPゾーンに置く
- P効果で《音響戦士サイザス》をリバースし、《音響戦士サイザス》で音響戦士をサーチ
- 《音響戦士サイザス》の効果が発動した誘発効果で、《音響戦士ディージェス》がモンスターゾーンに戻ってくる
という、盤面を1周して戻ってくるパフォーマンスが最大の見せ味。
ここから、軌跡の魔術師や《
ギアギガントX》を使って音響戦士をもう1体サーチできるので、Pスケールが容易に完成する。
リバースにかかわる部分だけはターン1制限もないので、手札に《音響戦士ディージェス》と《音響戦士サイザス》がいるなら、サーチを2回も行える。
X素材となることで、Pモンスターでありながら墓地に行く機会が多く、《音響戦士ギータス》による蘇生が狙える。
自力での除外こそできないが、何らかのカードの除外コストとすることで、《音響戦士サイザス》による帰還もできるようになっている。
《アンプリファイヤー》があれば表側表示でのリクルートも可能なので、動きの選択肢が広い。
効果は無効になるので、この場合は普通に素材にしよう。《
ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》にも《音響戦士ロックス》にもし放題。
ただ、《アンプリファイヤー》を採用するような音響戦士特化のデッキほど、《音響戦士サイザス》のリバース効果を使うために裏側を選択することも多そうである。
音響戦士ギタリス
ペンデュラム・チューナー・効果モンスター
星3/風属性/機械族/攻1100/守 500
【Pスケール:青0/赤0】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカード以外の「音響戦士」カード1枚を対象として発動できる。そのカードとこのカードを持ち主の手札に戻す。
【モンスター効果】
このカード名の(1)(2)のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のフィールドゾーンに「アンプリファイヤー」が存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを持ち主の手札に戻す。
《音響戦士ディージェス》と同期となる、ギター担当その2。
0というPスケールを何の制限もなく行使できるのも強いが、
着目すべきはモンスター効果・P効果のどちらもセルフバウンスであること。
ペンデュラムなのに破壊ではなくバウンス? と思うかもしれないが、音響戦士にとってセルフバウンスは単なるスケールの張り替え以上の意味を持つ。
《音響戦士ギータス》と《音響戦士ディージェス》はP効果とモンスター効果の両方が強力で、何なら2つがコンボじみているため、なるべく早く両方使いたい。
《音響戦士ディージェス》での例は先述の通りだが、《音響戦士ギータス》についても
- 《音響戦士ギータス》のP効果で、手札の音響戦士を捨てて《音響戦士ギタリス》をリクルート
- 《音響戦士ギタリス》でPゾーンの《音響戦士ギータス》をバウンス
- 《音響戦士ギータス》を召喚し、さっきコストにした音響戦士を蘇生
とできるため、モンスターが3体並ぶ。しかも少なくとも1体はチューナー、2体はPモンスターである。
また、《アンプリファイヤー》がある場合には手札から特殊召喚できる。
《音響戦士マイクス》と違って音響カウンターの消費を必要としない一方、1ターンに1度しかできず、チェーンブロックを作ることに注意。
音響戦士ベーシス
チューナー・効果モンスター
星1/風属性/機械族/攻 600/守 400
(1):1ターンに1度、フィールドの「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。ターン終了時まで、そのモンスターのレベルを手札の枚数分上げる。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの「音響戦士」モンスター1体を対象として発動できる。ターン終了時まで、その自分の「音響戦士」モンスターのレベルを手札の枚数分上げる。
手札の枚数だけ音響戦士のレベルを上げるチューナー。
元々のレベルが1であるというのは優秀で、《音響戦士ギータス》とは違った意味で出張にも適している。
【レベル1】デッキであれば、《金華猫》で蘇生するだけでそれなりのレベルのSモンスターに繋げられる。
《ロード・シンクロン》でもリクルートできるため、先述のように古くから【ジャンクドッペル】において活用されてきた。
漫画
Dチーム・ゼアルでも、同デッキにおいて《ワン・フォー・ワン》でリクルートされるという形で登場した。
《地獄の暴走召喚》はできるが、《機械複製術》にギリギリ対応していないことは惜しい。
音響戦士ドラムス
チューナー(効果モンスター)
星2/風属性/機械族/攻 700/守 700
属性を1つ宣言し、フィールド上に表側表示で存在する「音響戦士」と名のついたモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターは宣言した属性になる。この効果は1ターンに1度しか使用できない。
また、属性を1つ宣言し、自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、自分フィールド上に表側表示で存在する「音響戦士」と名のついたモンスター1体は宣言した属性になる。
音響戦士の属性を変更させられるチューナー。
S素材だけでなく、それ以外の条件についても属性縛りの重要さは大きい。
闇属性主体でないにもかかわらず《
覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》を出せるようになるのは、ペンデュラムデッキにとってあまりに強力。
あちらが役目を終えたら、《音響戦士サイザス》で帰還してちょうど《
フルール・ド・バロネス》にできる。このためだけに採用する価値もあるほど。
また、属性を何にでもできるというのは、属性の種類を参照するカードでこそ最も活きる。
このカードと《音響戦士サイザス》をP召喚に絡められたなら、《
ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》まで一直線である。
単純に、《音響戦士サイザス》のおかげでフィールド・墓地・除外ゾーンを何度もぐるぐるでき、
《音響戦士ギータス》でリクルートもできるので、属性変更という機能を除いてもなお扱いやすいチューナーである。
音響戦士ピアーノ
チューナー(効果モンスター)
星3/風属性/機械族/攻 900/守1300
種族を1つ宣言し、フィールド上に表側表示で存在する「音響戦士」と名のついたモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターは宣言した種族になる。この効果は1ターンに1度しか使用できない。
また、種族を1つ宣言し、自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、自分フィールド上に表側表示で存在する「音響戦士」と名のついたモンスター1体は宣言した種族になる。
音響戦士の種族を変更させられるチューナー。
種族は属性よりも種類が多いため、より突飛なモンスターたちを並び立たせることが可能。
炎族のような珍しい種族にもなれるので、他の音響戦士と一緒に《
重爆撃禽 ボム・フェネクス》を正規融合できたりもする。
レベル3チューナーという点では《音響戦士ギタリス》とかぶるが、むしろ音響戦士にレベル3が3体もいることは好都合。
2体を悪魔族にすることで《DDD磐石王ダリウス》がX召喚できるので、先述のように《DDD赦俿王デス・マキナ》に繋げられる。
X素材の片方が《音響戦士ギタリス》であれば、《DDD赦俿王デス・マキナ》が相手ターンのお勤めを終えて自主退場した後、Pスケールに0と10がすぐ並ぶことになるだろう。
《一族の結束》がメジャーカードだった頃は、墓地のモンスターの種族を統一したままフィールドに複数の種族を並べられるという点でも有用だった。
また、《
マジェスペクター・ユニコーン》が一度禁止指定される以前の
マジェスペクターに《音響戦士ギータス》と共に出張し、魔法使い族になることであちらの魔法・罠のコストにするというコンボも存在した。
●魔法カード
アンプリファイヤー
フィールド魔法
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、「音響戦士」カードの持つ効果が発動する度にこのカードに音響カウンターを1つ置く。
(2):フィールドの「音響戦士」モンスターの攻撃力は、このカードの音響カウンターの数×100アップする。
(3):1ターンに1度、自分フィールドの音響カウンターを以下の数だけ取り除き、その効果を発動できる。
●5つ:フィールドの「音響戦士」カードの数×300ダメージを相手に与える。
●7つ:フィールドの「音響戦士」カードの数まで、相手のフィールド・墓地のカードを選んで除外する。
音響戦士が効果を発動する度にカウンターを乗せ、音響戦士を強化する。さらにカウンターを取り除いてバーンか除去の効果を使える。
P効果とモンスター効果のどちらの発動でもカウンターが貯まるうえ、中には同名ターン1制限がないものもあるため、無事にデッキが回っている限りどんどんカウンターが貯まる。
ただし、魔力カウンターとは異なり、音響戦士をPスケールに置いただけではカウンターが貯まらないことに注意。
《音響戦士ギタリス》や《音響戦士マイクス》が手札から自力で出てこれるようになるという役割も、それらに劣らず重要である。
《
幽鬼うさぎ》あたりを警戒するなら、あえて効果を発動しないという戦術も取りうる。
「Amplifier」は楽器の音量を調整する「アンプ」の正しい名称。
英語名では「Symph Amplifire」となっているため、「火」とのダブルミーニングでもあるようだ。
イラストでは、《音響戦士ピアーノ》がおらず当時は登場していなかった《音響戦士マイクス》の姿がある。《召喚制限-ディスコードセクター》における不協和音の件で《音響戦士ピアーノ》はハブられたのだろうか…?
ゲネラールプローベ
永続魔法
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、「音響戦士」カードの持つ効果が発動する度に、 このカードに音響カウンターを1つ置く。
(2):自分フィールドの音響カウンターを3つ取り除いて発動できる。デッキから「音響戦士」モンスター1体を手札に加える。
(3):自分が「音響戦士」モンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「アンプリファイヤー」1枚を手札に加える。
《アンプリファイヤー》に続く音響カウンター貯蓄用カード。
音響戦士のサーチと、召喚・特殊召喚をトリガーとした《アンプリファイヤー》のサーチができる、いわば音響戦士版の簡易《六武の門》。
貯まったカウンターは《アンプリファイヤー》と合計して使えるため、このカードのおかげであちらの「7つ」の効果にも手が届きやすい。
しかし、手札に2枚いないと動き始められない音響戦士にとって、最初のサーチを起動するまでのハードルが効果発動3回というのは高い。
召喚・特殊召喚に誘発して《アンプリファイヤー》をサーチしても、そのモンスターの着地時の誘発効果の発動前に《アンプリファイヤー》を発動できないのが非常にもどかしい。
《ゲネラールプローベ》と一緒に引いて音響カウンターを3つ溜められるカードは《音響戦士ギータス》しかない。
ゲネラールプローベとは、本番前のリハーサル、いわゆる「ゲネプロ」の正式名称のこと。
イラストは《音響戦士ディージェス》と《音響戦士ギタリス》がスタジオに現れた場面である。新メンバーなのだろうか。
●エクストラデッキのモンスター
音響戦士ロックス
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星7/風属性/機械族/攻2500/守1500
【Pスケール:青10/赤10】
このカード名の(1)のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のスタンバイフェイズに発動できる。自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体を手札に加える。
(2):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。そのモンスターとこのカードを破壊する。
【モンスター効果】
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)(2)のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体を手札に加える。
(2):自分のフィールドゾーンに「アンプリファイヤー」が存在する場合に発動できる。フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。このカードを自分のPゾーンに置く。
ついに現れたカテゴリシンクロにして音響戦士の切り札。
音響戦士たちが集まってフェスを開催している様子のカード。相変わらず《音響戦士ピアーノ》はハブられているが……。
EXデッキのPモンスターを回収できるため、素材となった《音響戦士ディージェス》や《音響戦士ギータス》をPゾーンで再利用できる。
全部がPモンスターばかりではない音響戦士デッキでは、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》より出しやすい相互互換となる。
相手ターンにも活躍させるならPゾーンに置いておくことになる。
Pモンスターをもう1枚回収したうえで、自分フィールドのモンスターを戦闘から守れる。
ただ、このカード自体が《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》《軌跡の魔術師》《フルール・ド・バロネス》の素材に適しているせいで、モンスターゾーンのこのカードを破壊するのは意外と難しい。
《アンプリファイヤー》がある状況なら、3000~4000打点とターン1破壊効果を持ったエースにもできる。
場合によっては自分自身を破壊する場面もあるかもしれない。
ついでに、音響戦士の名を持ったSモンスターであるため、属性や種族の縛りを持ったSモンスターを素材とするモンスターであっても、やろうと思えば強引に出すことができるようにもなった。
何なら、
「ウォリアー」と名の付くSモンスターなので、《ラッシュ・ウォリアー》で2倍パンプできたり、《
スターダスト・ウォリアー》の後続で出せたりする。
相性のいいデッキ
「P召喚によって複数のカテゴリを取りまとめる」というコンセプトが共通している。
それゆえに、《音響戦士ベーシス》&《音響戦士ドラムス》&《音響戦士ピアーノ》の効果も活かしやすい。
レベルを上げれば儀式召喚の素材、属性を変えれば「
シャドール」融合モンスターたちの素材、
そして種族を変えれば、《
相剣大師-赤霄》などの素材となれる。
マシンナーズの横並び力の低さを音響戦士が、音響戦士の妨害への脆さをマシンナーズの臨機応変さが、それぞれ補いあえる。
《
クリフォート・ゲニウス》による万能サーチを安定して行えるのも心強い。
意外なシナジーを持つのが、《マシンナーズ・ルインフォース》の召喚条件と《音響戦士サイザス》の墓地効果。
X素材となった《音響戦士ディージェス》と《音響戦士サイザス》が墓地にいることが多いので、《音響戦士ディージェス》を《マシンナーズ・ルインフォース》の蘇生コストにすることで、《音響戦士ディージェス》を再利用できる。
どちらもS召喚・P召喚の要素を持ち、お互いを《ギアギガントX》経由でサーチできる。
「魔法・罠カードを採用しない」というテーマコンセプトのため、なんとかモンスターカードの効果だけで相手の妨害を掻い潜らないといけない縛りを抱えているのだが、
《音響戦士ギータス》によってその戦術を補強できる。召喚権を使わずに相手にとってのマストカウンターとなるため、初動の露払い、妨害への立て直しにと役立てよう。
《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》というパワーカードを取り入れやすくもなり、鬼に金棒。
Pゾーンに陣取りつづける《超重僧兵ビッグベン-K》は破壊コストにしやすい。
純構築ではたかだか《超重神童ワカ-U4》を回収するにとどまる《超重武者ドウC-N》も、音響戦士モンスターがEXデッキにいる状況ならできることが多い。
ついでに、“超重”武者が“音響”戦士のおかげで“ヘビーメタル”フォーゼを手にできるのは名前的にも面白い。
「ヴァリアンツ」モンスターのPスケールは全て1なので、上スケール役として《音響戦士ギータス》が採用されやすい。
邪魔になったら《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》や《音響戦士ギタリス》で手札に戻し、必要な時に《ケンドウ魂 KAI-DEN》などに張り替えられる。
ただし、ヴァリアンツのモンスターを手札コストにしても、墓地での使い道が少ないことには注意しよう。
音響戦士から見た場合、EXデッキ以外からは「ヴァリアンツ」以外のモンスターを特殊召喚できなくなる制約をなんとか迂回する必要がある。
それでもなお、召喚権を使わずに場に出せる貴重なレベル4・機械族のPモンスターである《ヴァリアンツV-ヴァイカント》は魅力的。
ソリティア型デッキで、展開の最後の詰めとなるS・X・L召喚に使おう。
音楽にまつわる2つのPテーマのコラボ。音楽ジャンルとしてはネオクラシカルメタルあたりだろうか?
このデッキでの《グランドレミコード・ミューゼシア》は、P効果が控えめな「ドレミコード」モンスターを、P効果が強力な音響戦士モンスターに交換できるという、わかりやすくお得な効果となる。
メインデッキの音響戦士たちのPスケールは、ちょうど下側と上側に奇数と偶数が2体ずつ存在しているため、必要なものを手札に呼び込みやすい。
どちらも風属性・機械族・シンクロ軸である2テーマの混合デッキ。
EXデッキに多様なレベルのSモンスターを採用することになるため、《音響戦士ベーシス》を採用してもレベル変動効果が腐りにくい。
レベルを上昇させた《音響戦士ロックス》は《HSR/CWライダー》の素材にしやすく、その《HSR/CWライダー》は《音響戦士ロックス》をリクルートできる。主力も相互に助け合う仲にあるといえる。
《SRドミノバタフライ》では、除外された《音響戦士サイザス》を手札に回収してP召喚につなげるという動きができるため、《音響戦士ベーシス》の使い回しに拍車がかかる。
しかも《HSR-GOMガン》と《音響戦士マイクス》とで、通常召喚のチャンスは3回もある。《幻獣機アウローラドン》を出した後に召喚・アドバンス召喚が2度も3度もできるデッキはそうあるまい。
《音響戦士ギータス》たちが登場した頃から【音響ガジェット】として知られる構築。
近年のカードのおかげでますますP召喚までの道のりは安定している。
普段は召喚権不足に悩まされる3色ガジェットたちが、その軛から解き放たれてフィールドに大量放出され、
しかも追加の召喚権を残せるのだから、今なお圧巻というほかない。
アンティーク・ギアとの繋がりも無視できない。
《古代の機械弩士》からアクセスできる《
無限起動スクレイパー》は、《音響戦士マイクス》と一緒に《無限起動リヴァーストーム》にできる。
《古代の機械熱核竜》をサーチし、「ガジェット」モンスターと《古代の機械箱》とでアドバンス召喚してみるのも面白い。
「ブンボーグ」Pモンスターには、カテゴリ内モンスターしかP召喚できない縛りがあるせいで、デッキテーマを混在させると動きづらい。
しかし、ブンボーグ以外のモンスターで両側のスケールを賄えるならその限りではない。
特に、普段は地味な《ブンボーグ006》が、《音響戦士ディージェス》以外で《音響戦士サイザス》のリバース役を担える貴重なモンスターとして大活躍できる。
《音響戦士ギータス》でのP召喚範囲なので、一度EXデッキに加えてしまえば取り回しが良い。
出張としては、《水晶機巧-ハリファイバー》なき時代においても《ブンボーグ001》は有用。
P召喚後の《幻獣機アウローラドン》を目指す構築であれば、1体で2回も蘇生できる。
EXデッキ消費1枚だけでこれを実現できた《水晶機巧-ハリファイバー》のヤバさもわかる
もちろん、ブンボーグ本来の得意分野は打点の確保。
EXデッキ枠不足に悩まされているなら、数種類のブンボーグを採用することで、メインデッキの下級モンスターだけでフィニッシャーを生み出せるデッキとなる。
機械族・シンクロ軸のテーマ。
テーマの特徴が「表示形式を変更する」という動きであるため、こちらも《音響戦士サイザス》のリバースに転用できる。
Sモンスター全員がリクルート能力を持っているというのは、今なお目を見張る。
レベル7シンクロを目指せるようにしておけば、《音響戦士ロックス》と《カラクリ将軍 無零》の両方に使えるので隙を生みにくい。
《音響戦士ギータス》と適当なレベル3チューナーが手札にあるだけで、レベル7Sモンスター2体とPスケールを揃えたりできる。
《
No.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホーク》が止められたならP召喚、という二段構えも狙っていけるだろう。
追記・修正は過激にファイヤー!
- 音響ガスタってのも聞いたことがある、グリフ使うくらいしかわからないけど… -- 名無しさん (2015-04-06 01:01:05)
- 登場時期的に某きららアニメ意識した・・・・・・・・って事はないよな。 -- 名無しさん (2015-04-06 01:06:50)
- ↑「上映後ティータイム」って言うデッキレシピがあってだな… -- 名無しさん (2015-04-06 03:16:55)
- 音撃戦士だと鬼になっちゃうな -- 名無しさん (2015-04-06 12:47:29)
- 後はマイクだけか -- 名無しさん (2015-04-06 13:48:15)
- 音響ガスタはギータスのコストにすると更にガスタを展開できるグリフ、墓地に居る音響チューナーを釣り上げられるピリカを主軸に展開するデッキかな どっちかというとガスタ主軸になる -- 名無しさん (2015-04-06 19:44:41)
- 音響ブンボーグは相性がいいように見えてお互いの要素が絶妙なレベルで噛み合わないから難しい。ブンボーグの要でもある複製術は音響戦士に未対応で腐る可能性が高くなり音響戦士がシンクロを決めればブンボーグの攻撃力が犠牲になる。厳しい。けど楽しい。それが音響ブンボーグ -- 名無しさん (2015-04-06 19:57:00)
- 超重武者でもいける。色んなシンクロ出せるようになるし、ドラムスで地属性にすればスサノ-Oもシュテンドウ-Gも出せる。チューナー不足も自然と解消されるし割とピッタリだと思う。 -- 名無しさん (2015-04-07 12:19:59)
- 名前の響き的に某ライダーを思い出すな -- 名無しさん (2015-04-07 22:52:48)
- てっきり音撃戦士かと思ったw -- 名無しさん (2015-04-08 02:54:29)
- 音響ガスタハストル楽しいです -- 名無しさん (2015-04-08 13:21:03)
- レベルと属性変更のお蔭で各種召喚の潤滑剤にはピッタリ、単独で組むとパンチに欠けるが -- 名無しさん (2015-04-08 13:45:29)
- 個人的にあんまり出張前提でカテゴリは出さないで欲しい。蟲惑魔にも言えるが、カテゴリはカテゴリ内で完結出来るスペックとカードプールを与えてくれ…。 -- 名無しさん (2015-04-08 20:09:59)
- 音響カラクリも中々楽しい、ギータス便利すぎてヤバい -- 名無しさん (2015-06-01 20:06:28)
- 音響スクラップも強い。概ねマイクス使って召喚権増やせるからキマイラ連発でスクドラ連打できる。問題は手札がマッハでなくなることと、マイナーすぎて誰とも盛り上がれないことやね…… -- 名無しさん (2015-10-25 00:42:24)
- 純構築の部分の記述が、控え目に言っても頭おかしいんだが・・・ -- 名無しさん (2017-07-04 21:46:12)
- 魔人でエクシーズ召喚は無しか。遊馬のカードならビジュアル的に合うかも -- 名無しさん (2017-07-05 00:35:14)
- 今更だけどマイクスとギータスの説明が同じじゃね?両方ギータスの説明になってる -- 名無しさん (2017-07-24 01:55:04)
- マイクスのテキストがギータスになってるね -- 名無しさん (2017-07-24 02:20:56)
- ↑修正しました。 -- 名無しさん (2017-09-04 22:49:19)
- 今見られる汎用カードやテーマに合うように更新しました。もし必要だった昔のカードの記述があればログから復活させてください -- 名無しさん (2023-01-07 16:59:05)
- 超重武者の初動枚数に規制がかかったから空いた枠に入れる役として注目される説 -- 名無しさん (2023-07-05 19:51:17)
最終更新:2025年04月19日 10:12