フェルディナント=フォン=エーギル

登録日:2019/08/28 Wed 08:30:06
更新日:2025/01/22 Wed 18:03:04
所要時間:約 4 分で読めます






我が名は、フェルディナント=フォン=エーギル!!



出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS


概要

『フェルディナント=フォン=エーギル』とは『ファイアーエムブレム 風花雪月』の登場人物

CV:坂泰斗


『黒鷲の学級』に所属する貴族の美青年。誕生日は大樹の節30の日(4月30日)。第一部開始時点で17歳、身長175cm。

アドラステア帝国で代々皇帝に仕える宰相を世襲しているエーギル公爵家の嫡子。
父親である宰相のエーギル公は、士官学校編の9年前に他の有力貴族らと組んで『七貴族の変』を首謀。皇帝から権力を奪い、自分が実権を握っている。
そのため実質、今の帝国のトップの子供は皇女のエーデルガルト=フォン=フレスベルグではなくフェルディナントである。

四聖人の一人である聖キッホルからエーギル家に代々受け継がれてきた『キッホルの小紋章』を身に宿す。

ちなみに戦闘MAPでの初回行動の度に項目冒頭の勇ましい名乗りを上げるため、作品内でフルネームを覚えているプレイヤーがダントツに多いキャラクターである。
なお、忘れられがちだが2部だと初回行動台詞が変わるので名乗ってくれなくなる。


趣味は貴族らしくあること、武器の蒐集。
また武器の歴史を知る事も好きで、全18巻もあるフォドラの地域ごとの武具の変遷史をペトラが話しかけても気付けないほど熱心に読み込んでいる。

好きなものは乗紅茶正義、貴族に相応しい言動、高所。
嫌いなものは怠惰、貴族に相応しくない貴族。


とにかく自分が貴族である事と、宰相を世襲する高位貴族であることを誇りに思っており、性格も趣味もまさに「貴族」と言った感じ
これだけだと単に貴族主義で平民を差別する選民思想の持ち主に思えるが、フェルディナントはあくまで「民を導き守る誇り高き貴族」を目指しているだけで、
世間知らずな部分こそあれ、私腹を肥やして権力を悪用しようとか、階級差別の様な思想は欠片もない。

そして貴族として自分を高める努力を怠らず、「たとえ皇帝であっても非があれば仕える臣として批判する」と公言するなど、
理想に燃える熱血漢なところもあり、面倒見も良い好青年である。
そのため困っている人物には迷いなく救いの手を差し伸べたり、経験のなかった菓子作りなども調理から材料を揃えるまで自らの力のみで果たして見せたりするなど直向きな努力家でもある。

しかしその「貴族の中の貴族」な性格や言動から、貴族を嫌っているドロテアにはは冷たい対応をされていた。
支援会話では冷たくあしらわれても懲りず、絡んでいった結果、彼の直向きさや「とある事情」の誤解が解けて仲良くなっていった。

また貴族制度を無くそうとするエーデルガルトに対し、上記の誇りから絶対になくてはならないものと信じている。
エーデルガルトは貴族制度を無くすことで「平民から優秀な者を上に登用する」とする考えだが、
フェルディナントは貴族の「優秀な者以外は家を出る厳しい環境」こそが、「継続して優秀な者を生み出す循環」だと考えている。

そういった向上心や国家観の違いゆえか、皇女のエーデルガルトに対しては対抗心を抱いており、何かにつけて自分の方が上だと張り合っている。
食堂でエーデルガルトと一緒になれば早食い勝負をしようとするなど割と見境がなく、彼女は辟易している。
ちなみに悩み相談では「今の帝国には失望している者も多いので、皇帝に新たな人物を据えてみては?」という投書をしており、
父親と同じく反逆の意思があるのではと疑ってしまうが*1、対抗心から勢い余ってのことだったのか、
実際にそういった行動を起こすつもりはなく、皇帝になるエーデルガルトに仕える気ではいる。

このため、権力を奪った父親に対しては思うところがあるようで「国のために尽くしてきた」と称している一方、
許されざることをしたという自覚もあるが、同時に家族としての情も持ち併せているため、複雑な感情を抱いている。
なおフェルディナントの祖先である『戦う宰相』『鉄血宰相』と異名を持つディルク=フォン=エーギルは時の女帝と結ばれているため、実はフレスベルグ家とは親戚である。

このように「国の為なら上の者にも意見を言う」「エーデルガルトに対抗心を燃やす」タイプであるため、エーデルガルト個人への忠誠心から行動するヒューベルトとは犬猿の仲である。
ついでに言えば、フェルディナントが高い所や紅茶が好きであることに対し、ヒューベルトは高所恐怖症、かつコーヒーと思われる飲み物を好むなど、趣味趣向についてもとことん反りが合わない。
しかし、支援を進めていくと……?ちなみに彼らは生まれた節が同じである。

また、金鹿の学級の一員であるローレンツとも支援があり、
考え方は異なれどお互いに理想の貴族であろうと心掛けているという似た者同士であることから、紅茶を飲み交わしながら意見交換するなど終始仲良く進む。

意外と鋭い所もあり、ルミール村で主人公が山賊に襲われる級長たちを偶然救った出来事について、「級長の中に前もって傭兵団の存在を知っていた人物がいたのでは?」と考察している。
要塞や砦ではなく村に逃げ込むのは、民間人への被害を増やすだけで考え辛いため、「山賊を撃退できる武装勢力が村にいる」と知っている人物がいたのでは、といったもの。
なお本編ではこの傭兵団の存在を知っていた人物が誰なのかは結局のところ不明なため、プレイヤーの間でもエーデルガルト説とクロード説とで分かれている。
その後無双にて、三人が村に行く事になったのはエーデルガルトがルミール村の存在を明かしたからだと判明。
フェルディナントの推測が正しいのなら、傭兵団の存在を事前に知っていたのはエーデルガルトということになる。



なおエーギルと名前に入っているが、別にそれを欲するネルガルに付け狙われてはいない。

性能

総合成長率は高く、一番高いのはHPと速さの50%で次いで力の45、技・幸運・魅力の40と続く。全体的にバランスが良い。
技能資質は剣・槍・斧・馬術が得意で、重装の才能を秘めているなど、典型的な騎馬系ユニット向き。

紋章は戦技使用時、たまに相手は反撃不可となる『キッホルの小紋章』*2
個人スキルはHPが満タンの時、命中・回避+15される『自信家』。これはFEifツバキの『完璧主義』と同じ効果。

個人スキルのおかげで回避率が高く回避壁として活躍できるうえ、守備自体割と高めなので当たっても致命傷は負わずに済む。
しかし魔防の方はたいしてないため、魔道士の前に飛び出すのは避けた方が無難。


剣・槍・斧・騎馬に加えて、才能開花で重装も得意になるなど、前衛に必要な才能はほとんど揃っているので、どんな型にも育てやすいという優良キャラ。
剣士に育てて回避させまくるのも良いし、騎士で槍を振り回すのも良いし、重装でガチガチに固めてもよいと何でもあり。
唯一飛行のみ得意ではないが、後述の戦法を考えるとこちらを育てても十分すぎるほどの旨味がある。
斧が得意なので、物理火力を底上げできる『鬼神の一撃』を習得できるブリガンドになるのが容易なのも嬉しいところ。

戦技もなかなかに良いものが揃っており、特に槍の『連撃』は強力。こちらは敵の速さがバカ上がりして追撃が非常に出にくいルナティックで力を発揮する。
剣は必殺率の高い『両断』。斧は命中率の高い『明鏡止水』が光り、多種多様で痒い所に手が届く素敵仕様。
なので一芸秀でさせても良いが、せっかく才能が有るので2種くらい並行して伸ばしておくと抜け目ない攻めを行うことが出来る。


速さが良好なので、本作のソシアルナイト系の欠点である速さペナルティをある程度相殺できる(長所を殺すという言い方もできるが)。
逆に長所を伸ばすためソードマスター・アサシン方面に進むのも手。高い速さと個人スキルがうまくかみ合い、攻撃を避けまくる回避盾として運用できる。
さらに踊り子を経由して剣回避+20を取得した場合、ルナティックでも通用する回避盾へと変貌
これに加えてドラマスにした場合、個人スキル+『回避+10』+『剣術 Lv.〇』+『剣回避+20』+『警戒態勢(+)』と、
回避スキルがとり揃うことであらゆる攻撃を回避する最高の回避盾と化す
下手な物理壁よりもよほど安定するので、壁役に困っている場合はぜひ育成を考えたい。

また彼の外伝でクリアでもらえる『オハンの盾』は、防御力もさることながら毎ターンHP回復が付いている。
個人スキル『自信家』はHPが満タンでないと解除されてしまうが、レベルアップでHPが成長して上限が上がった場合でも解除されてしまうので
そういった地味な減りをちまちま回復してくれるのでかなり相性が良い。
ついでにキッホルの紋章を持っているので、セテス外伝でもらえる『アッサルの槍』のHP回復の効果も万全に受けることが出来る。
両方とも重量がそれなりにあるので、追撃しにくくなるのが気になる場合は、重装の技能を伸ばすことでもらえる『重さ-3』や『重さ-5』を活用しよう。

黒鷲の学級は級長以外が軒並み脆い傾向があるので、学級内では貴重なタフな前衛でもある。
銀雪の章(教会ルート)ではなおさら重要な戦力となる。
なお、ほかの学級で使いたい場合はスカウト難易度は最高レベルに高い*3のでご覚悟のほどを。
それでいてスカウトしないと敵将マーク付きのボスで登場=戦死が確定する。貴族の責務は重かった。

支援会話
第一部の間はやや未熟で先走りやすい所が目立ち、また権力を握った大貴族の嫡子という立場に縛られている。
ほとんどの支援において本格的に関係が深まるのは立場が大きく変化する第二部になってから。そのためか第一部の間は支援C止まりというパターンが多い。

エーデルガルトには対抗意識から(半ば一方的に)ぶつかり合うも、彼女との決闘に敗北したことから自己を見つめなおし、強い信頼を結ぶ。
ペアエンドでは結婚するが、二人の子供は親と違う道に進んだようだ。
ちなみにエーデルガルトの彼以外とのペアエンドで子供がいることを言及しているものはあまりない。

ベルナデッタが引きこもりを恥じていて脱引きこもりをしたいと考えていると思っており、自らベルナデッタの元へ赴く。
しかしベルナデッタが自分の意思で引きこもっていると知れば、その事を謝っている。
ペアエンドを迎えれば、甘えんぼな妻のために帝都と領地を頻繁に往復するという大変な生活を送りつつも、その顔は幸せそうだったと言う。

マヌエラとの支援は、彼女がかつてフェルディナントの憧れの人であったことから始まるもの。
出色は彼女とのペアエンドで、帝国ルートでマヌエラとペアエンドになった場合、
マヌエラの方が宰相になり、マヌエラの夫となったフェルディナントが領地で子育てに励むというまさかの主夫エンドとなる。

ヒューベルトとは上記の通り犬猿の仲だが、時が経つにつれお互いの信念を認め合い、お互い紅茶とテフを贈り合うまでの仲になる。
ペアエンドではそれぞれ慈悲深い宰相と冷徹な宮内卿として帝国を支え、その仲は皇帝すら嫉妬する程だと言われている。
ちなみに、彼らのペアは作中3組しかいない同性同士の支援A+の1つ。*4

黒鷲の学級の生徒以外との支援関係は少ないが、なにげにヒーラー枠の生徒(メルセデスマリアンヌフレン)を全て網羅している。
特に意識していなくても、彼のHPを回復させていたら、いつの間にか支援値が上がっていたということも。


台詞

  • ぐっ……恥ずかしい話だが、私はこれが苦手でね。いつも挑戦はするのだが……。
  • 先生! もっと私の歌を聞いてくれ! どうだね、この天馬も喜び舞う歌声は!
  • 真の貴族ならば、いかに祈りを捧げ、いかに信仰に対するかを自ら決めねばならん。他人に与えられる信仰など、本当の信仰ではないと思わないかね?
  • ルミール村……確か、エーデルガルトが先生と出会った場所だったな。
    今更ながら考えてみると、先生たちが村にいなければ大惨事になっていたはず……。
    あるいは、村に傭兵団が滞在していると、3人の誰かが知っていたのかもしれんな。まあ……もはや真偽は闇の中だ。我々にできるのは、想像のみさ。
  • ……エーデルガルトに父のことを聞いた。宰相を罷免、帝都で軟禁されていると。
    確かに父は、欲深く強引なところもあった。あったが……
    それでも帝国のために尽力してきたはずだ。この仕打ちは、あまりにも……。
    先生、教えてくれ。私はどうすれば良いと言うのだ!
    次のエーギル公として、ただ彼女に従い、戦いに身を投じるべきなのか!?
  • 貴方が、どうしても貴族をなくすと言うなら、それに代わるものを私は作る。
    例えば、多くの民に教育の機会を与え、そこから徐々に上に立つ者を選ぶとか……。
    環境が、人を、作る。私はそう信じるよ。



私はフェルディナント=フォン=エーギル……。

誇り高きエーギル家の嫡子さ! ふっ、すべて私に任せてくれたまえ。


出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

FEHには2020年3月に実装。イラストはさいのすけ氏。
青属性の槍騎兵ユニット。★4ピックアップ枠であり、その後も恒常で★3★4で引ける。

イベント「想いを集めて」では、真に貴族の中の貴族となるため他の貴族の紹介をエクラに頼んだ。
一人目はリン、二人目はよりによってオリヴァー
父親にクリソツすぎて「あの男は駄目だ」とぼやいてた。*5
その後他の多くの貴族を紹介された後の彼は満足そうだったが。

武器スキルは敵から攻撃された時、戦闘中、守備+7の『守りの槍+』。
2024年1月には専用武器『自信家の長槍』が実装。
戦闘開始時自身のHPが25%以上なら、戦闘中攻撃、速さ、守備、魔防+4、かつ自分が攻撃、速さ、守備、魔防の弱化を受けていれば、攻撃、速さ、守備、魔防が弱化の値の2倍だけ上昇(能力値ごとに計算)、
かつ戦闘開始時自身のHPが50%以上なら、戦闘中、絶対追撃、75%以上ならさらに戦闘中、ダメージ+7(範囲奥義を除く)。
特殊錬成はHP+3、自分から攻撃した時または周囲2マス以内に味方がいる時、戦闘中攻撃、速さ、守備、魔防+4、最初に受けた攻撃のダメージを40%軽減、敵は追撃不可、
戦闘後、自分は7回復。

Aスキルは攻撃-3、守備+5の『守備の城塞3』
Bスキルはターン開始時、周囲1マスに味方がいなければ自分の速さ、守備+6(1ターン)の『速さ守備の奮起3』



追記・修正は皇女に早食い勝負を挑んでからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • フェルディナント=フォン=エーギル
  • 坂泰斗
  • アドラステア
  • FE
  • 風花雪月
  • 貴族
  • 貴族の中の貴族
  • 公爵
  • 熱血
  • いい奴
  • 名門貴族
  • 自信家
  • 負けず嫌い
  • FEヒーローズ
  • 愛すべき貴族
  • 黒鷲の学級
最終更新:2025年01月22日 18:03

*1 しかも「フェルディナントがいい」と返答すると満足して好感度が上がる。

*2 30%の確率で反撃を封じる

*3 よりによって教官が偏っていて上げにくい主人公の「重装」技能を求めてくる上に支援段階が第一部ではCまでしか進まず、条件がほとんど緩まない

*4 あくまでAの後の顛末が描かれるのが支援A+なので同性同士のペアエンドは他にも多数ある。

*5 余談だが、この際本編ではエーギル公としか語られなかった父親の本名が「ルートヴィヒ=フォン=エーギル」と判明した