登録日:2022/05/07 Sat 20:40:28
更新日:2025/01/27 Mon 05:57:39
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遙か太古より在りし地、フォドラ。
天上より女神の見守るといわれるその大地は、
三つの勢力によって統治されていた。
千年以上の歴史を持ち、フォドラの南半分を支配する、
アドラステア帝国。
その帝国の北側、寒冷な大地を王と騎士たちが治める、
ファーガス神聖王国。
そして大陸の東側で、王を戴かず有力貴族による共同体を成す、
レスター諸侯同盟領。
かつては戦乱の嵐が吹き荒れた大地も、
今は三勢力の均衡により平穏が保たれていた。
……貴方、帝国で働く気はない?
何を隠そう、私はアドラステア帝国の……
今、ファーガス神聖王国は、お前のように優秀な者を必要としている。
是非、俺と共に王国へ……
そこまでだ。まったく2人とも手が早いな。
会ったその日に口説くなんてさ。
舞台、登場人物
ガルグ=マク大修道院/ガルグ=マク士官学校
物語の舞台となるのは、天上より女神の見守るとされる地「フォドラ」。過去作のように大陸ではなく、異国とは地続きになっている。
内乱などを経て現在は3つの勢力により均衡が保たれており、また各勢力はパルミラ、ダグザ、ブリギットなど近隣諸国とも断続的に対外戦争を繰り広げてきた。
更に断片的に触れられるだけで直接訪れる機会は無いが、モルフィスなどにも異民族が住んでいる。
「ガルグ=マク大修道院」は、フォドラ全土の民に広く信仰され、その社会秩序や価値観の形成など様々な面に影響を及ぼしている宗教「セイロス教」の総本山で、立地的にも立場的にも各勢力の中心となる建物。運営は枢機卿たちによって行われているが、誰がそうなのかは非公表。
本編開始の1000年ほど前に落成した由緒正しき聖地で、敷地は非常に広大。大修道院が擁している騎士団さえも把握していない抜け道や隠し扉が至るところにあるほか、地下には「地上で暮らせぬ者たちの楽園」と称される地下街「アビス」が広がっている。
青海の節(7月)には、最も重要な儀式と位置付けられる「女神再誕の儀」が行われるにあたり大修道院が一般開放され、フォドラ各地から信徒が聖地巡礼に訪れる。ちなみに作中ではこの節の26の日に挙行されるが、この日は現実の本作の発売日(7月26日)でもある。
また大修道院はセイロス教の中央教会も兼ねており、支部として王国に西方教会、帝国に南方教会、同盟に東方教会がある(北方教会は置かれていない模様)。
だが、特に西方教会とは教義などを巡って敵対状態にあり、実際にその関係者らとも何度か戦う事になる上、南方教会とも疎遠になりつつあるらしい。更に東方教会はシャミアに「存在感がないからな」などと言われてしまっているほどで、また騎士団は擁していないとのこと。
このように各支部の影響力や発言力は等しいわけではなく、また同じ信仰を持ちながらも決して一枚岩ではない事も窺える。
第一部では5年後に落成千年祭を控えており、この事から第一部の中盤で受け持ちの学級の級長が「千年祭の時にまた皆で集まろう」と提案。そしてこの約束が第二部序章へと繋がっていく……が、第一部ではしっかり整備され威容を誇っているのに、第二部では戦いの爪痕がそこかしこに残っており補修も途上のまま、という痛々しい光景を目にする事になる。
士官学校は男女共学、修学年数は1年で全寮制(余談だが寮は学級別及び男女別ではなく、異性同士の生徒の部屋が普通に隣り合っている場合がある)。正式な校名はキャラの略歴を見るに「ガルグ=マク士官学校」のようだが、単に「士官学校」とだけ呼ばれる場合がほとんど。
隣国パルミラからの侵略を受けた約200年前、当時の大司教の「国家の枠にとらわれず、優秀な者を育て外敵の脅威に備えねばならない」という発案により士官学校が併設されるに至り、主人公はそこで教師としての道を歩む事となる。
大修道院に所属する者には、身分を問わず士官学校の教官・生徒も含めて奉仕活動への従事が義務付けられており、その一環として主人公らは教会から与えられる「課題出撃」を毎節行うというわけ。
全校生徒の人数は不明だが、ユニットとして登場するキャラ以外のモブ生徒も、散策中に見かける人数やムービーを見るに少なくとも百数十名はいる模様。
最年少の生徒が15歳、最年長の生徒が20代前半である事から、主にそれくらいの年齢の者を受け入れているようだ。
制服は、灰狼の学級を除いては紺色味を帯びた黒と金のダブルの
軍服風のトップスに、ボトムは男子生徒ならズボン、女子生徒ならスカート。それぞれの学級の級長たちは学級の色の
マントも纏う。制靴は大多数の生徒が履いている事からブーツだと思われる。
服装に関してはさほど厳しくないのか、特に女子生徒のスカートは形や丈に指定は無いと見え、膝丈のみならずミニ丈+
スパッツなどバリエーション豊か。その他、コサージュやサスペンダーを使うなどしても構わない様子。
ちなみに灰狼の学級の制服の共通点は白基調である事ぐらいで、デザインは各々個性的。
学級は3つあり、名前の表記は
日本語だが、読みは各学級の名前に含まれている動物の名前を
ドイツ語に訳した語に、これもドイツ語で「学級」などを意味する語「
クラッセ」を付けて「○○クラッセ」となる。原則として住んでいた国別の学級に属するが、生徒本人が希望し受け入れ先の担任も認めたら他の学級へ移る事もできる。
入学試験や卒業試験の有無は不明で、現実の学校のように
夏休みなどの長期休暇は無い。モニカのように何らかの事情があれば復学が許可されるケースもあるが、ユーリスのように素行不良で退学処分にされる事もある。また、バルタザールによれば入学にあたっては紋章を調査されるほか、マリアンヌの養父のように多額の寄附金を積めばある程度の要望は通るらしい。
ゲーム中では開催されないが、ツィリルの単独エンドでの記述やハンネマンの発言からして入学式・卒業式は挙行されている様子。
生徒は王侯貴族及びその血を引く者が多いが、騎士や平民の子弟らにも門戸は開かれている。
とはいえ入学金は平民には高額らしく、特に平民出身キャラからはそういった話を聞く事が多い。正確な額は明かされていないが、平民とはいえ豪商とされる家の子であるイグナーツさえ高いと言っているほどで、またイングリットやアネットのように貴族やそれに連なる出の者であっても、実家の経済事情次第ではやはり重い負担になっている。加えて、ドロテアとマヌエラの支援会話の内容や、レオニーが外伝で話していることからして、それなりの「後ろ盾」も要るようだ。
入学する動機は勉学や将来の目標の為というのはもちろん、コネクション作りなどを目的とした親の意向、はたまた人探しまで実に様々。
様々な催しもあり、特に飛竜の節(10月)に行われる「鷲獅子戦」は伝統ある一大行事。大司教も観覧する学級対抗の大規模な模擬戦で、これに優勝する事は学級の名誉とされ褒賞も与えられる。
また、星辰の節(12月)には舞踏会が開かれるが、その際に敷地内の「女神の塔」において男女2人で願い事をすると必ず叶う……という噂が伝わっている。
これまでの『FE』シリーズでは、
ゲームの設定としてフルネームがあるのは
アルム、
セリス、
リーフ、
エリンシア、
サナキ、
ジルなど少なく、本編では言及されず小説版などで設定されている者もいるが、それでもシリーズ全体として見れば圧倒的に少ない。
また、年齢も主人公などを除いてはほとんど明かされた事がないキャラクターが殆どであった。
しかし、本作では
大半のキャラにフルネームが設定され、年齢も明らかにされている。
なお、王侯貴族出身キャラにはミドルネームが付いているが平民出身キャラには無い。
当wikiの『FE』関連のキャラの項目名が大体フルネームで作成されていない事からもわかる通り、これは本当に異例。
またユニットのステータス画面では好きなものなどについての情報を閲覧でき、これがお茶会の選択肢のヒントになる事も。
ただし『覚醒』や『if』で話題を呼んだ「
軍の中で一番…」の設定は今作には無い。
CVについては、過去の作品に出演した経験がある声優が多く起用されているのも特徴。
育成の自由度が高い今作において、中の人が過去作で演じたキャラが得意としていた技能を伸ばして再現してみるのも楽しい。
個別項目があるキャラはそちらも併せて参照の事。
CV:小林祐介(男)/
伊藤静(女)
その名のとおり、本作の主人公となる
先生。プレイヤーの分身。
年齢は不明だが外見からいって20代前半くらい。ゲーム内で明言はされないが姓は両親と同じ「アイスナー」だと思われる。
デフォルトネームは男なら「
ベレト」、女なら「
べレス」と、この手の主人公としては初めて男女区別された。男女まとめて呼ぶ時は「ベレトス」と呼ばれる(海外版ではどちらもベレス)。
本作では主人公の性別、名前は自由に設定できるものの、デザインに関しては男女それぞれ固定となる。成長率のエディットも不可能なうえに、パーツやボイスなども選べない。
その為公式にマイユニットとしては扱われない。
中級の専用職として新たに「クロームハート」になっている。魔法剣士タイプ。
シェズの傭兵団を壊滅させ、彼/彼女を死の間際まで追い込んだ恐るべき強敵として登場する。
その戦闘能力は非常に理不尽なレベルで、前半では初見で下手に仲間キャラを突っ込ませたらすぐに床を舐めてリセットするレベル。
シナリオ内でも最強格のベルグリーズ伯をもってしても疲労させるまでしかいかず、また大軍を用いなければ足止めもままならない。さらにここまで本編と違いソティスの力が全く目覚めていない状態なので、素の能力自体が非常に高いことがうかがえる。
各ルート中盤でシェズと対峙する場面があり、一度は追い詰められるもののその直後にソティスの意志により天刻の拍動を発動して形勢を逆転させる。
この時シェズに強烈な腹パン裏拳を見舞っており、格闘術が得意という忘れがちな設定を見せつけた。
「天帝の剣」は本編中では全く登場せず、途中、父ジェラルトからもらう「白銀の剣」が事実上の専用武器になる(が、装備制限はない)。
作中では先生となることもなく、ジェラルト傭兵団ごと主人公の敵対勢力に雇われ、中盤過ぎまで激突を続けることになる。
誰が呼んだか呂布先生。
主人公で無くなったからか台詞も多いが、抑圧が少なくストレートな物言いをする、ある意味らしい喋り方であった。
シェズにとっては仇敵と言える存在だったが、時間の経過と共に彼/彼女を仲間に加えるのも悪くないという考えが生まれ始め……?
手順がかなり複雑だが全てのルートで仲間に加えることができる。
本編でそうだったように、料理や遠乗りに誘うことももちろん可能。元主人公の特権か、全てのキャラと支援Aまで到達可能(ただし会話が発生する相手はシェズとジェラルトだけ)。
当然先生ではないため、仲間から呼ばれるときは呼び捨てで、前作クリア済だとかなり新鮮。
ジェラルト=アイスナー
CV:
大塚明夫
主人公の父。クラスは
パラディン。
かつてはセイロス騎士団最強の団長とも名高い騎士だったが、本編開始前までは傭兵として主人公と共に各地を転々としていた。
休日は釣りに興じ、各地の酒場ではツケで大酒を飲む、という大雑把な「親父」である一方、自分の事は我が子や弟子にも一切話さず、実年齢すら知る者がいないという極端な秘密主義者でもあった。
主人公の父にして元騎士団長で今は傭兵、亡き妻は修道女・謎の出自があるという点は、『
ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』の
グレイルの
オマージュか。
中の人は本作のナレーションも兼任している。また、『if』にて
父親を演じている。本編新作としては連続大塚ボイスの父親で、OVA版『紋章の謎』のコーネリアス王(
マルスの父)も含めると3度目の主人公の父親役となる。
FEにおいて「主人公の父親」である時点でもう悪い予感しかしないが
やっぱり死ぬ
。
しかも因縁の相手と戦って散ったグレイルとは違って、不意打ちで暗殺されるという非業。
主人公が「天刻の拍動」を使い、殺される寸前に時間を戻して殺害を阻止しようとしても更に妨害されて死ぬ
という、どうしようもなく避けられない運命だった。
2回目使えば?とか言うのはナシで。
個人スキルがある上、好感度の概念がある事からもしかしたら仲間になるのかもと思った人もちらほらいたようだが、残念ながらミスリード。
遺体は修道院の敷地内に既に葬られていた
はずだった妻・シトリーの墓に一緒に埋葬された。
また、生前主人公に「いつか誰か大切な人ができたら渡してやるといい」という言葉と共に指輪を遺しており、これに従い第二部の決戦(決断)の前には両親の墓を訪れ、戦争の後に誰に指輪を渡し一緒に生きていくか(=
誰と支援Sになるか)を決める事になる。
年齢不詳である理由は
瀕死の状態に陥った際にレアの血を受けて不老になっていたから
。
つまりジェラルトもほぼ「女神の眷属」と化していた、という事になる。元々は王国のいち兵士だったはずのジェラルトが、アドラステア皇族にしかないはずの「セイロスの紋章」を持っていたのはそんな経緯がある為。
また、実年齢は100歳を優に超えていたらしい。その間見た目もほとんど変わっていないようで、事情を知らないアロイスはその事を不思議がっている。
だがレアは命の恩人とはいえ、彼女に不信感を抱くようになるとある出来事があったので、本編開始の21年前に発生した大火事の混乱に乗じ、我が子を表向きには死んだ事にして密かに大修道院から連れ出した。そしてそれ以降はセイロス教会とは距離を置いていたのだった。
主人公がセイロス教の事や自身の年齢さえ知らなかったのは、ジェラルトが意図的にセイロス教から遠ざけ、また年齢を曖昧にしておく事により正体が露見しないようにしていたから。
ユニットとしては一部の章で友軍として参戦するに留まり、残念ながらプレイヤーが操作する場面は無いが、生存中の散策時に大修道院にいれば父から教員研修を受けられる。
心情的には別れの時が来る前になるべく受けておきたいところ。
余談だが大変な愛妻家で、日記の中では妻について盛大にノロケまくっている。また、これを読んだソティスは「顔に似合わずチマチマした字を書きおる」と評している。
級長三人組がルミール村まで逃げこまない関係上彼らと出会わず、ガルグ=マク大修道院と関わることなく傭兵として戦い続ける。
基本的にシェズと敵対する国に雇われてベレトスと共に戦いを挑んでくるが、息子or娘と違い「ちょっと強いボス」くらいなものである。
それでもクラスはホーリーナイト=序盤では場違いな最上級職ではあるが。
そして戦いを続けている間にジェラルトはシェズと一騎打ちとなる。
善戦するも相次ぐ戦いの結果腕が動かなくなり、槍を拾えず命を落としてしまう。
(無事仲間に出来た場合は、長年戦い続けていたせいで身体のあちこちにガタが来ていたという話が聞ける)
父の死は、本編以上にドライなベレトスにも衝撃で……。
その一方で手際よく戦うことができれば彼らを殺さずに済み、情勢を顧みてシェズ達の国に雇われベレトスと一緒に仲間となる。
ただしあくまで雇われている&教団と距離をとっているというわけか支援は皆無に等しく、シェズとベレトスを除けばレオニーにマヌエラくらいである。
レオニーが仲間にいるとその故郷である村を救う外伝が発生し、彼女に対し色々と教えたという詳細が判明。
しかしその時いなかったはずのベレトスやアロイスに関して「お前も記憶にあるだろう」という不可解な言動をする。
それは100年以上生きている為時間間隔がズレているためでもあるが、ある意味では2人がずっといることがジェラルトにとって自然な事だと認識している証拠とも言えるだろう。
余談だが、およそ300年前にタルティーン平原でレアの血を受けた事が示唆されており、おそらくは751年の鷲獅子戦争、タルティーンの戦いにおいてであると考えられる。
CV:
黒沢ともよ
主人公の脳内に存在する謎の少女。主人公以外の人は存在を感知できず、またユニットとして登場することもない。
古風な口調で話す、所謂
のじゃロリ。誕生日は主人公と一緒。
記憶がなく、自分の正体もよくわかっていない。
主人公と肉体を共有しており、主人公を守る為に「天刻の拍動」の力を授けたり、魔獣と出くわした主人公に助言をしたりする。
本編では傲慢ながらも人情を理解し、結果「わがまま」「偉そう」程度の可愛い範疇に足を突っ込んでいたが、無双ではベレトスの中で眠っていた期間が長かったせいか、より「神/王」としての振る舞いを見せている。
冷静に考えればいろいろ察せるクロードと異なり、出番が少ない割に完全にキャラが違うため割と困惑する。
ストーリーによってはベレトスの体を使ってシェズと最終決戦に臨むが……?
ストーリークリア後は、特典としてフリー戦闘でのみ使用可能なおまけユニットとして開放することができるようになる。
初期クラスは汎用クラスのグレモリィで、クラスチェンジしても特別なクラスに就けるわけではないが、「天帝の覇剣」の力をベレトス以外で唯一引き出すことができ、戦技「破天」なども使える。自分の体で作られた武器を振るうというのはどんな気分なんだろう。
なおプレイアブルのソティスは本編軸の性格に近くなっているようで、ベレトスとの専用の掛け合いも用意されている。
主人公(『無双』)
CV:畠中祐(男)/
富田美憂(女)
『無双 風花雪月』の主人公。デフォルトネームは男女共通で「
シェズ」。クラスは二刀流で戦う専用職「フリューゲル」(ドイツ語で「翼」という意味)。
レスター諸侯同盟のコーデリア領出身で、ベルラン傭兵団に属する傭兵。
常に命のやり取りをしている傭兵であるためどこかドライな性格だが、人情が無いわけではない。
しっかりと律儀な一面も持っており、クロードに雇うと約束された場合、2年間彼の領内で仕事をやりくりしながら過ごしたりもしている。
流石に開戦ギリギリで我慢の限界が来ていたが。
ちなみに帝国ルートのシナリオ内の会話で、シェズの身分は名字すら持たない平民であると明言されている。
ちなみにかなりの
方向音痴。
生きるため戦いに明け暮れていたある日、ジェラルト傭兵団と対峙する。
だが本編主人公こと「灰色の悪魔」の圧倒的な強さの前に仲間たちは次々と命を落とし、自分もそうなるはずだったその瞬間、突如語りかけてきたラルヴァによって不思議な力に目覚め、辛くも生き延びる。
灰色の悪魔へのリベンジを胸に修行を積んでいたある日、賊に追われる三人の級長と「偶然の出会い」を果たし、紆余曲折あって彼らと共に戦うこととなる。
「歴史の波間に消えるはずだった傭兵」と呼ばれており、本編の世界ではおそらくジェラルト傭兵団との交戦などで特に何事もなく死んでしまった可能性が高い。
ラルヴァに与えられた不思議な力はかなり不穏なものらしく、後述する「闇に蠢く者」の幹部とシェズを交戦させた際、その殆どでシェズの異能に心当たりを見せる台詞が用意されている。
これについてはラルヴァのネタバレ項を参照。
余り豊かではない村の出で両親を早くに亡くしたらしいが、そこで「育ての母親」に育てられた。
身寄りのない根無し草の割に早期から貴族の事に理解があったり、読み書きができたり、料理が得意だったりと、フォドラの平民としては相当に教養があるのは件の養母の影響が強い。
またその「育ての母親」は貴族らしい上品さを持った女性だが、自分の事や過去の事を語りたがらなったらしい。
そしてシェズ自身も年齢不詳で、その割に2〜3年以上前を一纏めに「昔」と言っているなど、過去の記憶は異常なほど大雑把だが……。
ファンの間では、この謎に包まれた養母の正体は「ダスカーの悲劇」で姿を消したアンゼルマ(パトリシア)ではないかと推測されている。
ラルヴァ
CV:田村睦心
シェズの脳内に現れた謎の人物。要するに『無双』版ソティス。
彼(?)もまた
記憶が無いらしく、シェズに対してはその迂闊さを皮肉りつつも、灰色の悪魔へのリベンジのために協力してくれる。自称「
運命共同体」。
自分の考えを述べたり色々助言の振りをしてナチュラルに誘導したりしようとするものの、基本的にシェズの選択については賛同……どころか全肯定してくれる。
シェズの特権である味方砦への即ワープ「無間の瞬動」や、専用兵種での双剣の生成、覚醒時に姿が変わる仕様はラルヴァから与えられた力によるものだが……?
その正体はアガルタの民「エピメニデス」の分身。
かつて「女神の眷属」との戦いの中、セイロスによって紋章ごと焼きつくされて消滅してしまったエピメニデスが、
(『無双』のOP終盤で闇魔道士たちを率いているのがおそらくその時)、
その予備策として「世界の循環」と称する魂の再利用の秘術によって生み出していた複製がラルヴァで、同時に用意された器が「造られしもの」シェズであった。
ラルヴァが「灰色の悪魔」の討伐を促していたのも、無意識下で獣魔ことソティスの器である事を感じ取っていたからだった。
(実際、灰色の悪魔を倒さなくても進める場面の一部で「今なら孤立している」と彼/彼女を倒すように誘導しサイドミッションが出ることがある)
とはいえシェズが灰色の悪魔との「共闘」を望んだ場合、若干の難色を示すものの完全にその考えを否定せす、念願かなって彼らが仲間になった場合は素直に喜んでくれる。
ただしその場合、ラルヴァは決戦の直前に行動を起こしてシェズの体を乗っ取り、自軍がシェズを止めるついでに撃退したソロンを生贄にして大禁呪・ザラスの闇を発動。
これによって同じ地に居合わせた三級長も一網打尽にし、本体であるエピメニデスとしてシェズを完全に掌握すべく動き出す。
なお、
ラルヴァ・エピメニデスを退けたうえでクリアすることで、フリー戦闘でのみ使用可能なおまけユニットとして開放することができるようになる。
敵対時の専用クラス「アヴェスター」は残念ながら無いが、ラルヴァの性別はシェズと連動しており、初期・得意クラスはシェズが男性の場合は男性専用職のダークビショップ、女性の場合は女性専用職のグレモリィとなる。
つまりシェズ子時空ではボクっ娘である。
開放後に周回でシェズの性別を変更した場合、選択可能なクラスが切り替わり、もう片方の得意クラスは上級職から未獲得状態でスタートしている。
なお、
まさかの外伝持ち
。開放後、次ループで灰色の悪魔が加入しない途中分岐に入ると発生する。
これによると、少なくともタレスとは反りが合わないらしい。ただし、ラルヴァ外伝は解放王時代(1000年前)が舞台で他の名有りの同僚が登場してこないため、彼が言及している「タレス」が本編のタレスと同一人物といえるのかは判然としない。
アドラステア帝国/黒鷲の学級
フォドラの南半分を占める大国。大陸の3つの勢力の中では最も領土が広く歴史も長い。ファーガス神聖王国、レスター諸侯同盟を大幅に上回る国力を誇り、大陸全土において帝国暦という暦が使われている事からもその影響力が窺える。
建国記念日は大樹の節1の日。初代皇帝の名前はヴィルヘルム、帝都の名前はアンヴァル。マヌエラやドロテアがかつて在籍していたミッテルフランク歌劇団もここを本拠地としている。ちなみにエーデルガルトが悩み相談に寄せるところによると、アンヴァル伝統菓子は甘すぎるそうだ。
第一部開始時点での現皇帝はイオニアス9世(エーデルガルトの父)だが、本編開始の数年前に有力貴族らが起こした「七貴族の変」により実権を奪われている。
また、皇帝は大司教より戴冠を受けるものとされているが、本編の100年ほど前から南方教会が内乱に協力していた関係からセイロス聖教会との関係が疎遠になりつつある。
黒鷲の学級には、そこに属する生徒が集まっている。金鹿の学級と同じく、男女半々ずつ在籍している。またほとんどの生徒が貴族出身で、家名は北欧神話に関連する語句から取られているものが多いほか、ミドルネームは全員「フォン」で統一されている。
学級の名前の由来は、アドラステア帝国の国章に描かれた双頭の鷲と、昔の帝国の鎧の色である黒……だが、学級の色は赤。国及び学級の名前に入っている色の名前と学級の色が一致しないのが地味にややこしい。
元々は帝国がフォドラ全土を治めていたが、反乱を経てファーガス神聖王国が独立し、更にはそこからレスター諸侯同盟が派生する形で現在の3つの勢力が成立したという歴史がある。
ちなみにこの学級を選んだ場合、何と
更に中盤の選択肢次第で第二部が更に2ルートに分岐する
。
1つは教会に与する教会ルート、もう1つはエーデルガルトに味方する帝国ルートとなっている。
なお、帝国ルートに分岐する条件は、2月までにエーデルガルトとの支援をC+以上(Bになる状態?)にした上で、2月に発生する2度の選択肢を正しく選択する事。つまり
帝国ルート=隠しルート
である。
一方、
普通にプレイするとエーデルガルト(とヒューベルト)が永久離脱してしまう
=
ロード枠が裏切るという、今までの『FE』では考えられない展開が待ち受ける事になる。
また、帝国ルートは他のルートと比べると第二部が飛び抜けて短く、他が9~10章ある中でたった6章しかない。
内側に問題を抱えていたり歴史の真実に迫ったりする他のルートに比べて、戦争を決着させるだけで済む為ストーリー上やる事が少ないせいもあるとは思われるが。
このルートに進むと第一部の孤月の節(3月)は育成の機会が無い。とはいえ他のルートでもこの節での育成は1度しかできないので誤差の範囲ではある。
なお、教会ルートに入るとエーデルガルトとヒューベルトが離脱してしまうのは前述の通りだが、帝国ルートでは教団関係者のセテス、カトリーヌ、ツィリルをスカウトできなくなり(教会ルートでもルートが確定する孤月の節(3月)までは彼らを仲間にできない)、先に強制加入しているフレンも永久離脱してしまう。また、何故かヒルダもルート確定までスカウトできなくなる。。
主人公と同性婚できるエーデルガルト、ドロテア、リンハルトは黒鷲の学級所属で、この学級に所属していないメルセデスとイエリッツァも元は帝国出身……と、帝国関係者はバイセクシャルキャラが多い傾向にある。
その他、学級内で生徒同士の同性ペアエンドを一度に全員成立させられるのはこの学級だけ。
CV:加隈亜衣
アドラステア帝国の第四皇女にして次期皇帝でもある、黒鷲の学級の級長。級長トリオの紅一点。
凛とした性格で、若いながらも既に将来の統治者としての風格を漂わせている
が、若干中二病のケも……。
ファーストネームが長い為、プレイヤーからは「
エガちゃん」呼ばわりされる事もしばしば。
斧使い
かつ第二部以降の
専用兵種はアーマー
という
ヘクトル以来のロードで、成長もそれに準じる。
さりげなく魅力成長率トップ。魔力・魔防も必要以上に育つが、境遇故か幸運だけ若干伸びが悪い。
中の人は『if』にて
フローラを演じている。
シェズが黒鷲の学級に加わったこと、そしてモニカが救出されたことにより帝国の運命は大きく変わることになる。
まず、闇に蠢く者とその協力者を帝国から一掃する予定を前倒しで実行。壊滅とまではいかなかったものの、闇に蠢く者は勢いを大きく削がれることになる。
ちなみに、本編と違ってアイムールを持っていないのは闇に蠢く者と早々に敵対したせい。
結果として背後の脅威がなくなったため、本編紅花の章とは違ってメンタルに余裕があり、また王国と同盟が自国の危機に苦戦する一方で帝国の改革が順調に進む。
その結果、わずか2年で教団への宣戦布告の用意が整い、若干のトラブルこそあれど帝国は快進撃を続けることになる。
しかし王国ルートでは闇に蠢く者を殲滅できていなかったことが仇となり、帝国は彼らによって事実上乗っ取られてしまう。
エーデルガルトは皇帝の実権も自らの記憶も、そして仲間達までも失い、最後までお飾りとしてこき使われる羽目に……。
CV:
小西克幸
今作の小西。宮内卿ベストラ候爵家の嫡子。貴族だが紋章は宿していない。
幼い頃からエーデルガルトに仕えており、彼女の従者にして参謀役。
決して盲信しているわけではないが、常にエーデルガルトに付き従い彼女の利益の為に行動する、良く言えば忠臣、悪く言えば
腰巾着。寮の部屋も主君の隣という徹底ぶり。この設定からすれば当然だが、他の学級にスカウトできない。
片目を隠しているなど第一印象からして怪しげな外見で、中身も冷酷
かつ陰気。邪魔になりそうな者はすぐ消そうと画策するが、エーデルガルト曰く「筋は通っている」との事。
完全に情が無いわけではなく、主君第一に反しなければ人並みに交流もするし、好意を示す事もある。
紅茶派ではなくテフ(≒フォドラ版
コーヒー)派。料理の好みも甘い物はNGで、辛い物などを好む。
年齢は級友たちよりもやや上で、士官学校編(第一部)開始時点で既に20歳。大人びた印象からするとこれでもだいぶ若い。
数少ないデフォルトで闇魔法を覚える一人で、当然魔道士タイプ。
中の人は『if』にて
マークスを演じており、エーデルガルトの中の人とは今作においては主従関係が逆転した役どころになっている。
CV:坂泰斗
帝国の宰相を務めるエーギル公爵家の嫡男で、その家柄に強い誇りを持っている。「キッホルの小紋章」を宿す。
負けず嫌い、かつ同名の個人スキルまで持っているほどの自信家で、皇女たるエーデルガルトにさえ対抗意識を燃やすほど。(ただし当の彼女はそんな彼に辟易しているが)
貴族である事に拘る言動から「我の強い偉そうな貴族」の典型のようにも見えるが、ノブレス・オブリージュをしっかり弁えており「民を導き守るもの」という貴族観が芯にある為、知れば知るほど憎めない人物。
また、戦闘フィールド上では体力に余裕があるときに選択するたび
「我が名は、フェルディナント=フォン=エーギル!!」
と声高らかに名乗りを上げる為名前がとても印象に残る。おかげで今作で最もフルネームを覚えられているキャラではなかろうか。
雰囲気通り騎兵向き(重装も可)な技能傾向で、成長率は意外にもやや速さ寄り。
HPも伸びやすく、専用スキルも相まって回避壁向き。
趣味は武具の手入れや乗馬。そして大の紅茶党でもあり、ローレンツやヒルダとの支援会話では実際に紅茶を淹れて相手をもてなしている。
一方、エーデルガルトの
腰巾着忠臣でテフ派のヒューベルトとは当然相容れない、かと思いきや支援を進めていくと……?
自室には手入れ中と思われる解体された甲冑や工具類がある。とはいえ、いかにも作業中といった感じでそれほど乱雑な印象は受けない。
リンハルト=フォン=ヘヴリング
CV:堀江瞬
内務卿ヘヴリング伯爵家の嫡子。「セスリーンの小紋章」を宿す。
常に眠たげで気の抜けた話し方をし、個人スキルや落とし物まで眠りに関するもの。しかし、紋章学など興味のある分野に関しては寝る間を惜しんで没頭する。
面倒臭がりで努力も苦手だが、周りの人間がそうする事自体は決して嫌っていない。性格が正反対で猪突猛進なカスパルとは一番仲が良い事からもそれが窺える。
とはいえリンハルト本人も「本音しか口に出さない」タイプなので、ある意味では似た者同士か。
良くも悪くも貴族らしくなく、部屋の階数や位置にも無頓着なのか1階の部屋を選んで暮らしている。
また、自室は読みかけの本やメモが散乱しておりかなり汚い……が、ベッドの周囲だけはやけに片付いていて、就寝スペースがきちんと確保されている。おまけに眠りにこだわっているだけあり、
他のキャラの部屋には無い掛け布団まで完備。
紋章学と
睡眠以外の趣味は
釣りで、そのせいかリンハルトの部屋の前にはよく釣り餌が落ちており、落し物にも「魔法で動く疑似餌」なるものもある。
ポジション的には普通の風魔法使いタイプだが、自尊心や魅力が「生きるのに邪魔」という考えを持っているせいか、魅力の初期値・伸びともにワーストクラス。これはドロテアとは正反対の考えで、彼女にとってはかなり衝撃的だった様子。
流血沙汰も苦手なのか物理武器は一つも得意とせず、戦技も共通のものしか覚えない。
……と思いきや、一番肝心な魔力が専門にしては意外と伸びないことや個人スキルの「居眠り」(行動せずに待機すると、最大HPの10%回復)が死にスキル、男性のため一番相性が良いであろうグレモリィになれないなこともあって、高難度では厳しい立場。
しかし魔道士にしては守備が伸びやすく、引き次第では硬いヒーラーになる事も。
紋章への興味は筋金入りで、その調査の為には男主人公との同性婚も辞さない。
とはいっても主人公の性格も気に入った上での事で、リンハルトにとっては性別など紋章や相性の前では些事らしい。
他学級の生徒や教官との支援会話も、リシテア、マリアンヌ、フレン、ハンネマンなど、紋章(学)絡みの話が多い。
帝国ルート以外の第二部では、5年間実家で惰眠を貪っていた中、約束の日の為に突如実家を単身で出奔し、帝国にとって敵対勢力である自軍に合流する。
しかも教会ルートだけだが「家の金目の物をくすねてきました」と言って軍資金5,000Gをくれる。でかした。
本人は相変わらずのらりくらりとしているが、案外胆の据わった男なのかもしれない。
また身長は5年前と変わらないものの、髪はフェルディナントに負けないくらいかなり伸びている。
リンハルトの外伝の発生条件は、レオニーが自軍にいる事。
DLCストーリー『煤闇の章』では紋章学の探究者兼、唯一の白魔道士として初期参戦……した為に、メインヒーラーとして
それこそ本当に永眠しかねないほどこき使われる羽目に。
おかげで、本来は灰狼の学級のテーマ曲である『煤闇の章』マップ
BGMには「リンハルト過労死のテーマ」のあだ名が付いているほど。
カスパル=フォン=ベルグリーズ
CV:村上聡
軍務卿ベルグリーズ伯爵家の次男である小柄な少年。紋章を宿していないうえに長男でもない為、家督の継承権が無く、武勇で身を立てようと考えている。
リンハルトとは幼馴染同士で小さい頃からの親友だが、彼の父とベルグリーズ伯は息子同士とは正反対に不仲らしい。
第一部では模擬戦の舞台、そして第二部では血の同窓会の会場となるグロンダーズ平原は彼の実家の領地。ちなみに平原は同国の穀倉地帯でもあるが、模擬戦はさすがに田畑より遠い荒れ地の方で行われるようだ。
正義感の強い性格だが、やや思慮に欠け即断即決で行動する傾向が強く、喧嘩っ早すぎるのが玉に瑕。
斧と格闘が得意で、わかりやすく前衛向けに伸びる。こっちも割とコンウォル気味なのでヘタれる事もしばしば。
意外にも力・技・速さの個人成長率は主人公と同値なのだが、パラメータの初期値が低めなのが欠点。
資格試験合格時の最低保証を利用して能力の底上げを図るのも手。
格闘得意のユニットの中では技と速さが伸びやすいほうで、アタッカーとしての素質は十分ある。
父は過去のブリギット・ダグザとの戦争で指揮を執っており、この戦争でペトラの父が戦死している。つまり彼女にしてみれば仇の息子も同然。
その事を後から知って気まずい感じになるが、ペトラは全て承知のうえで何事も無かったかのように接してくる。
(ただ、支援Aでは憎悪を抱きながらもそれを抑えていた事が明らかになる)
その他、血の繋がらない親族に当たる後述のランドルフとその妹・フレーチェが登場するものの、面識はあるが親しくはない様子で、同盟・教会ルートでは彼を撃退した事についても「そういうものだ」と受け入れている。
とはいえ王国ルートの場合は、ディミトリがランドルフをレスバで甚振り倒す様子を目の当たりにしてしまっているのでさすがにショックを隠し切れずにいて、その直後の散策で話しかけた際に誤った選択肢を選ぶと好感度が下がってしまう(その後、正気に戻ったディミトリにはその件の事で謝られたそうだが)。
159cmと小柄だった身長は、5年後には173cmまで伸び、幼さの抜けた精悍な雰囲気になる。
しかし他の黒鷲男性陣は5年前でも175cm以上ある為結局一番小さいまま。
情が深い一方で殺し合いについては割り切りが良い節もあり、戦争編になると物騒な発言が増える。
敵対時の死亡台詞「気にすんな……そういう……喧嘩だろ……(意訳)」に若干救われたプレイヤーは多いと思われる。
カスパルの外伝は、自軍にメルセデスがいる事で発生する。
二人の間には支援会話もない程度の関係なうえ、カスパルが性能的に進んでスカウトされにくい+帝国ルートでは発生しないことから、知らないと行きにくい外伝ナンバー1と評判。
なおペアエンドのほとんど、というか全部コミカルなものとなっており、変な伝説として残りがちである。
CV:辻あゆみ
教務卿ヴァーリ伯爵家の一人娘で嫡子。一人称は「ベル」または「あたし」。「インデッハの小紋章」を宿す。
教務卿とは書庫の資料によれば帝国とセイロス聖教会との交渉役だが、彼女自身は特に信仰心は篤くも薄くもない様子で、実際信仰の技能は普通。
シリーズ初の引きこもり娘。人見知りの激しい性格で、誰かに話しかけられると被害妄想に怯えてすぐ逃げ出してしまう。
また休日はほとんど自室に引きこもっているので、散策中の会話はドア越しに行う事が多い。通称「
可愛い声のするドア」。
他の生徒たちや教職員らの部屋はドアが開いている
ので先生は自由に堂々と出入りできるのに、ベルナデッタだけはドアを固く閉ざしており、ほとんどの節で部屋には入れて貰えない。
……が、節によっては
身の潔白の証明の為渋々だが自ら扉を開けて入れてくれる事もあり、大きなクマの人形が目を引く。
第二部では精神面の成長に伴い、自室以外の場所にいるケースが増えている。おまけに第二部までの間に何があったのか、全ての女子生徒キャラの中で一番背が伸びている。
趣味・特技は料理や裁縫などで、筋金入りのインドア派ゆえか家事・文学・美術スキルに優れている。
植物の趣味は
食虫植物、特にウツボカズラを好むなど個性的。これらを模した人形も作っているらしい。
劇中でも逃げ足が早いだけあってか技と速さが良く伸びる……というより大体この2つが突出して良く伸びる、今作の弓兵のテンプレートのようなステータス。
個人スキルで攻撃アップが期待できるが、耐久面の伸びは悪いので過信は禁物。
得意武器は槍と弓だが、大抵は後者を使う事になる。また馬術の「才能開花」も期待できる。
中の人は『if』にて
あのエポニーヌを演じている。
彼女を名家に嫁がせたい父親による虐待にも近い教育や、仲良くなった平民の男の子が父親の介入で行方不明になった一件がトラウマとなって、人、特に平民と付き合う事を恐れるようになり、やがて人と関わらない引きこもりとなってしまった。
そんなベルナデッタが士官学校にやってきたのは、母親に命じられた従者が、ベルナデッタが寝ている間に彼女を袋に入れて士官学校に運び込みダイナミック入学させた為。
とはいえ、母親の事は嫌ってはいないらしく(上記の袋詰め入学もあくまで娘の将来を案じての行動である為)、帝国が戦場になる際には心配はしていた。
とんでもないクズ父親と思われていたヴァーリ伯は、実際エーデルガルトにも問題視されていたらしく、彼女が皇帝になると早速遠ざけられてしまう(フェルディナントによればベルナデッタの母親が皇帝派に鞍替えしたとの事)。だが、それに対するベルナデッタの反応は他人事のように冷ややかなものだった。
その後エーデルガルトが戦死すると堂々と舞い戻ってきた。わかりやすい男である。
とはいえやっぱり新しい支配者によって失脚させられたらしく、エンディングではベルちゃんがしっかりヴァーリ家の当主となっていた。やったぜ。
なお、嫌いな人間や支援関係に無い相手に対しては意外とドライな一面があり、同盟ルートでは「エーデルガルトさんが死んだ、それはいいのですが」と仮にも同じ学級で祖国の主君だったとは思えない片付け方をしたり(続くセリフでは父親が復権してしまったと嘆いているので、ベルナデッタの中では「父親が戻ってきてしまったこと>>>エーデルガルトの死」なのだろう)、同盟ルート以外では(他学級だから関わりが無かったのだろうが)クロードの事を一瞬忘れていたりもする。
CV:長妻樹里
黒鷲の学級で唯一の平民だが、かつてミッテルフランク歌劇団で歌姫として活躍していたという異色の経歴の持ち主。
教師であるマヌエラを、自分を見出してくれた歌劇団出身の先輩として慕っており、実際そう呼んでいる。彼女が士官学校に勤めているのも入学の動機の一つだったようだ。
平民だが、王侯貴族出身者に対しても例えばエーデルガルトの事は「エーデルちゃん」、フェルディナントの事は「フェルくん」と呼ぶ。相手の名前が長いと一部略したり、自分よりも身分の高い相手の事も遠慮せずフランクに呼んだりするあたりはハピに似ている。
作中世界では紋章持ち貴族に多いとされる魔法の適性があり、平民ながらに黒魔法のバリエーションが非常に豊富な魔道士タイプ。成長率はやや低いが、個人スキルが便利で、実用的な魔法を多く覚える為扱いやすいユニット。
加えて「女神様に歌なんて捧げたくない」とまで宣うほどの信仰嫌いだが、先生に対してはまんざらではないらしく、苦手科目の信仰も「才能開花」に至る。
ただ、守備はかなり伸び悩むので最前線には出さない方が無難。また、舞台で人々を魅了していたはずの歌姫だった割に魅力の伸びは並。
ちなみに、女子生徒の中では最も長身。その他どちらかというと「憧れられやすい」美しさらしく、彼女のファンには女性も多い。実際、『無双』ではドロテアやマヌエラの「おっかけ」「信奉者」であったならずものを調伏しながら進んでいく外伝もあるが、普通に女性が混ざっている。
CV:
石上静香
フォドラの西方、ブリギット諸島を治める王の孫娘。リシテアと並び最年少タイ。
フォドラの外の人間だが帝国に留学しているので黒鷲の学級に在籍している。
身分上は紛れもなく王族なのに、初期クラスは貴族ではなく平民。これは、フォドラ社会では貴族=紋章を持つ土着の家系であるがゆえ。
落とし物に「書き込みの多い辞書」があるように勉強熱心だがフォドラの話し言葉にはまだ馴染めず、片言で話している。
自室には毛皮の絨毯が敷かれている。母国から持ってきたか、あるいは趣味の狩りで自ら仕留めた獲物だろうか。ちなみに第一部のクエストには、ペトラの部屋に忍び込む必要があるものも。
速さ成長率60%を始め技・HP・幸運が伸びやすい。一方で魔法絡み(特に魔防)の伸びがとことん悪い。
専用スキルも相まって徹底的に必殺を狙う生粋の剣士・盗賊系ユニット。更にとにかく素早い為回避盾としての適性も非常に高い。
士官学校に入ったのは、外務卿ゲルズ公の執り成しによるもの。
だが「留学」とは表向きの理由に過ぎず、現実的には帝国がブリギットを牽制する為の「人質」の側面を持つ。
ペトラ本人もその事は理解しているが、その中で少しでも力を付けて未来の祖国を守る為に勉学に励んでいるのだ。
母国も母国で政情不安定なのか、暗殺や襲撃は日常茶飯事だったとの発言も。
5年後には多少フォドラ語が上達したらしく、てにをは言葉や「です、ます」を付けるようになるなど聞きやすくなっている。セリフも辿々しくなくなっており、すごく難しい言葉も使うようになった。
慣用句やことわざの意味の解釈を文字通りに取ってしまう事があるのは相変わらずのようだが、読み書きは本人曰く「完璧」と自信を覗かせる。フォドラ語の読み書きに自信ネキ。
実際、第二部の悩み相談の投稿では問題無くフォドラ語文章を使いこなしており、「まさか……ペトラ?」と答えると支援値が上がる。
残念ながら『無双』では勉強時間が足りなかったらしく、ほぼ学生時代の喋り方のままになっているが……。
ファーガス神聖王国/青獅子の学級
フォドラ大陸北西部に位置している、崇高な騎士の国。大陸の北部に位置する為寒冷な気候の
メシマズ国家。
数百年前の「鷲獅子戦争」に勝利を収めて帝国から独立したという経緯がある
建国記念日は赤狼の節23の日。初代国王の名前はルーグ、王都の名前はフェルディア。メルセデスたちがかつて学び、支援会話などでも度々言及されている
魔道学院もここに置かれている。アネットによれば、魔道学院で優秀な成績を修めると士官学校入学の推薦を受けられるといい、実際に彼女はそのルートで入学を果たしている。
また、異民族に長らく悩まされてきているが、そうした相手に対抗する為の力を求めるようになった結果、3つの勢力の中で一番紋章と遺産を重視する風潮が強くなった。
独立の経緯によりセイロス教は同国において国教とされており、その為セイロス聖教会(中央教会)とは概ね友好関係にある。
青獅子の学級には、この王国に属する生徒が集まっている。騎士道を重んじ清廉を尊ぶ国柄で、武芸(主に槍術)を得意とする生徒が多い事も特徴。なおこの学級だけ、男子生徒の方が女子生徒よりも多いほか、ミドルネームには全く統一性が見られない。その他、料理を得意とするキャラが最も多い。
学級の名前の由来は、ルーグが
青い外衣を着ていた事に由来する彼の尊称「獅子王」から。
シナリオ中では、この学級を選ばなくても第一部の課題出撃では王国に関わる戦いが2回あるため、印象に残りやすいかもしれない。
現在は摂政が置かれているが、王座の空位による混乱で国全体がやや不安定になりつつあるようだ。
これは本編開始の4年前に起こった「ダスカーの悲劇」という事件が原因であるが、この一件は青獅子の学級の生徒のほぼ全員にも何らかの形で悪影響を及ぼしている。
本編開始の4年前にファーガスの隣国、ダスカー地方で起こった国王暗殺事件。
現場には前国王のみならずその後妻、フェリクスの実兄にしてイングリットの婚約者でもあったグレンなど多くの護衛も同行していたが、ディミトリを除き皆帰らぬ人となった。
CV:
石川界人
ファーガス神聖王国王子にして次期国王である、青獅子の学級の級長。「ブレーダッドの小紋章」を宿す。
まっすぐで誠実な性格だが、時折暗さを垣間見せる事も……。
エフラム以来の槍ロード。馬術の才能を秘めているが、専用兵種は歩兵。
設定でも
馬鹿力とされているが実際最強の力成長率を持ち、魔法関連と幸運以外は水準以上の逸材。
余談だが、全味方キャラの中で一番フルネームが長い。
実はディミトリが士官学校に入った理由は、両親や親友、多くの国民を喪い自分1人が生き残った「ダスカーの悲劇」の復讐の為。
騎士道を体現する人物のように見える彼の心の中には、常にその一件への悔恨と憎悪が渦巻いている。
そして、その復讐相手は目と鼻の先にいたのだった……。
第二部の王国ルートではクーデターで国を追われて流浪の身となる。
髪が伸びて右目に
眼帯をし、目の下には色濃い隈を浮かべ、
復讐心に囚われて憎しみのままに槍を振るっていた。
かつての好青年の面影は失われ、完全に狂気に取り憑かれていたようだったが、主人公との再会やとある一件などを経て立ち直っていく。
なお、立ち直るまでは出撃と辛うじての意思疎通、資格試験受験はできるものの授業や自習に参加しないし、目標設定をしたり支援会話を聞いたり散策中に食事などのアクティビティに誘ったりする事も一切できない。
反面、帝国ルートでは何事も無く空位だった王の座に就いて教会の勢力を迎え入れ、大ボスの一角として立ちはだかる。
クーデターが起こらなかったので眼帯姿にならず狂ってもいないが、変わらず復讐に取り憑かれており、第一部後半と大差無い状態になっている。
……ここまでは良い(?)が、眼帯かつ自軍でない残り2ルートでは何と
いつの間にか死んでいて、その死は直接描かれずモブ伝令兵や仲間の口から報告されるだけ
。ロード枠がナレ死を遂げるとはさすがに新しすぎる。
それでも、同盟ルートなら戦死のきっかけとなるグロンダーズの会戦で直接相対して、一旦は自軍の手で撃退する事になる為まだマシな方。
だが、教会ルートに至ってはその戦闘すら本編では全カットされ、全くと言って良いほど関わらないうちに戦死してしまう。
もっとも、(元)級長が三人共不在の新生軍では血の同窓会に関わらない為致し方ない展開ではある。
ただし、同じく生死不明になったままそれ以降特に語られないクロードと違い、その直後のイベントで亡霊のような形で姿を表し主人公に後悔を告げるシーンが用意されている。
王国ルートでは「お前(主人公)がいなければ俺はどこかの戦場で無様に死んでいた」と語っている(そして実際その通りになる)ように、復讐心に囚われて酷く自暴自棄になっていたが故の末路を表した展開と言えるだろう。
本作ではディミトリが復讐鬼となるトリガー(ルミール村の惨劇、炎帝の暗躍、ドゥドゥーの死亡など)のイベントが軒並み発生しない。
かつ「ダスカーの悲劇」の首謀者が伯父リュファスだと早々に判り、彼を倒す事で早期に復讐を一段落させるため、本編とは対照的に憎悪に囚われる場面が全くと言っていいほど無い。
その代わり、2年後に王位継承を無事に終えて国王となった彼は、王国が抱える問題、そしてその根幹に巣食う「闇に蠢く者」の陰謀をくじくため、腰を据えて向き合っていくことになる。
士官学校編の短縮もあったものの、青獅子の学級は最初からディミトリと信頼関係で結ばれている者が過半数で、それ以外も王国のため素直に付き従ってくれる善良な面々が揃うため、人間関係での影響は殆ど見られない。
むしろ「ダスカーの悲劇」の真相を明らかにして、元凶を討つという強固な大義の下で、本編以上に一致団結している。
何もかも一人で背負いがち、といった精神的な危うさそのものは伯父を倒した事を境に強まってしまったようだが、総じて本編に比べると健やかで、従来の『FE』シリーズらしさを感じられるルートといえる。
CV:高橋英則
ディミトリの従者を務める青年。ヒューベルト同様、他学級にスカウトできない。
ガタイが良い上に寡黙で強面故誤解されがちだが、その心根は優しい。
料理が得意でその腕前はかなりのもの。また、植物が好きで温室で見かける事が多い。
支援会話でもシリアスなもの以外では大概料理や植物の話になる。
自室は1階に位置しており、主人公の隣人でもある。ついでに主君ディミトリの部屋の真下でもある。
王国の北西、ダスカー地方の出身で、4年前の「ダスカーの悲劇」により国王殺しをした大罪人の民族と扱われている為、それを負い目に感じている。
厳つい見た目通り、典型的
アーマーナイト成長の持ち主。固い・強い・遅い・魔法には滅法弱い。
ちなみに全味方キャラの中で最も長身。
中の人は『覚醒』、『if』にて
ウード/オーディンを演じている。声優ってすげぇ!
王国ルートではディミトリを処刑から救う為に犠牲となっており、第二部が始まって生徒たちが駆けつける中でドゥドゥーだけは現れずお通夜ムードに……。
しかし第一部で特定の条件を満たしていれば一命を取り留めており、数章後に参戦する。逆にフラグを回収していなければ本当に死亡してしまい、永久離脱となる。
スカウトできない上に使えるルートでも(一時)離脱するので、多少出番的に冷遇されているとも言える。
だがその分他のルートではシナリオ上での出番が多く、いずれのルートでも印象に残る活躍をする。
CV:帆世雄一
フラルダリウス公爵家の次男で嫡子。「フラルダリウスの大紋章」を宿す。
グレンという兄がいたが、「ダスカーの悲劇」で亡くしている。またそのせいで父ロドリグとの間に確執ができ、「親父殿」などとよそよそしい呼び方をしている。
周囲との馴れ合いを好まない無愛想な一匹狼で、剣の腕を磨く事を生きがいとしている、貴族らしからぬ性格の武闘派。
今回の
ナバール枠で、この枠では歴代でも上位に入る身分の高さ。成長率も良い意味でナバールのそれ。
ディミトリ、シルヴァン、イングリットとは幼馴染同士。特にディミトリの事は、クラスメイトのほとんどが「殿下」と呼ぶのに対して、仮にも主君ながら「
猪」呼ばわりして挑発的に接することもある。
理想主義、形式主義的な思想を嫌い、合理主義、実践主義的な発想で動いており、「得物にこだわるなど愚かしい」と考えている。
なおこう見えて子供には優しい一面もある。
ディミトリへの入れ込みぶりはかなりのもので、スカウトして引き抜いた場合もほぼディミトリの話しかしない。やはりツンデレだった。一応彼が死んだ後は状況に応じた話をしてくれるが。
王国ルート以外でスカウトすると、第二部では実家を出奔する事になる。
その反面、諸々のしがらみから解放され身軽になる為か、特定のキャラとのペアエンドで様々な可能性を見せてくれるキャラでもある。
ロドリグが政治的事情から早々に家督を譲ったことで、本編では後日談で背負うフラルダリウス公爵位を序盤から背負うことに。
そのため、王国ルートでは王国の事実上のナンバー2となったフェリクスを全編において見ることとなる。
そういう立場もあって他ルートでは加入しないが、その分ディミトリに対するツンデレ側近ぶりは王国ルートでたっぷり見られる。
アッシュ=デュラン
CV:井上雄貴
ガスパール領の城主、ロナート卿の養子。そばかすが特徴的。真面目でひたむきな性格で、勉学に勤しむ。
平民出身で、生まれは貧しく両親を亡くしており、弟妹を養う為に盗みを働いていたが、ロナート卿に出会い養子として迎え入れられた事で、彼に強い恩義を感じている。
読書が趣味で、特に騎士道物語を好む。また養父や本の影響で騎士に憧れている。
弓を得意とし、同じ弓得意のベルナデッタとは主要能力の成長率も酷似している。ただし専用スキル「生きるための知恵」(鍵が無くても扉・宝箱を開けられるようになる)が非戦闘向けゆえ、他の何かしら一芸をもっている弓系ユニットと比べると見劣りしがち。
しかし弓に加えて斧も得意なので、「鬼神の一撃」が覚えやすく、成長率補正的にも力を補いやすいのは利点。
実は物語開始前に、アッシュの義兄にしてロナート卿の実子クリストフは「ダスカーの悲劇」に連座した廉で教団に処刑されており、教団に恨みを持つロナート卿は第一部序盤で教会に反逆するも討伐される。
この一件はアッシュの心に暗い影を落とす事となり、時折暗い表情を見せるようになってしまう。
この件については外伝やカトリーヌとの支援会話でも触れられる。
王国ルートと帝国ルート以外では他の生徒と異なり第二部開始時に強制離脱し、後々敵同士として戦場で再会する事になる。帝国ルートでもスカウトしていなければ敵として登場する。
同盟ルートと教会ルートの場合は、第一部でスカウト済みなら撃破時に勧誘できる。
もっともこれはアッシュ個人がどうのというよりは上がローベ伯であるせいだが。(下記のグェンダルも同様の理由で敵対する。)
なお、自学級に在籍していないと必ず敵対する事になるのは、級長・腹心以外の生徒ではアッシュのみ。
序章が終わったあと、早々にディミトリに取り立てられて地元のローベ家ではなく王家直属の騎士に叙勲される。
本作でもロナート卿の教会アレルギーが発揮されてしまう影響で養父と戦うこととなる。
アッシュ自身に関しては青燐以外の他2ルートでも説得されると全ルートで加入可能。
……だが「王国の騎士になったのに裏切って王国と戦わなくてはならない」というアッシュにとっては非常に辛い事態で、別勢力では大抵端っこの方で後悔していたり暗い気分になっている。
特に王国以外のキャラで支援Aまで行くのがシェズとユーリスのみ、それ以外はラファエルがBまでで残りはC止まり&支援会話なし(とある隠しキャラもAまで伸びるが全員共通&支援会話ほぼなしなので割愛)という余りにも酷い状況なのは逆にネタになった。
しかも青獅子組は転籍するキャラが突出して少なく、帝国編限定でメルセデスが加わって最大2名のみ(今回は彼女との支援はB止まり)で、同盟ルートだとアッシュ1人だけなのが孤立度に拍車を掛けてしまっている。
とにかく生き残れ、というディミトリの願い通りというのがかえって痛々しい……。
CV:古川慎
「ゴーティエの小紋章」を宿す、ゴーティエ辺境伯の次男で嫡子。兄である長男は存命だが、紋章を持たない事を理由に廃嫡されている。
明るく気さくな性格でかなりの女好き。女性を口説く事が趣味で、序盤に彼から受注するクエストも(女性主人公であっても)「女子を食事に誘う」というもので、このクエスト中だけは男性キャラは選択肢に表示すらされない。
訓練などでは怠惰に振る舞う問題児でもあり、シリーズでたまにいるナンパ男役の枠。
そのせいか、学生寮の部屋割りでは2階の最奥(主人公の自室の真上)に追いやられており、悩み相談では部屋割りについて不満を漏らす事も。
「部屋割りを考えよう」と回答すれば支援値は上がるが、必ずそうするとは言っていない。
女好きは性能面と攻略面にもしっかり(?)現れており、同名の個人スキルを持っている上、女性主人公であれば能力に関係無く即スカウトできる。
これらの要因から
スカウトランキング1位常連
の男。
適性は騎兵系で、成長率もフェルディナントに似た感じ。シルヴァンの方がHP・魔力関連の伸びが良い代わりに技と幸運の伸びが悪い。
ただ、女性相手の支援は手は早いもののほとんどBで止まる。一見笑い話だが、それには深いわけがあって……。
紋章を持って生まれたシルヴァンは、
「それによって兄・マイクランが廃嫡され、大いに憎まれて何度も殺されかける」
「大貴族の家督を継ぐ事を強いられ、自由な暮らしは許されない」
「自分自身の魅力に惹かれてではなく、血筋・地位目当てに女が群がってくる」
といった恵まれたがゆえの苦労を経験してきた為、紋章持ちという身分に嫌気が差している。
紋章を持ちながらそれに気付かず傭兵という自由な身分でいられた主人公に対して「
妬ましくて殺してやりたいとさえ思う
」と冗談交じりに口にする事も。
特に3つ目が重要で、支援会話において
本当はむしろ「女性」を嫌悪しているのではないか
と指摘されており、シルヴァンはそれを否定していない。
もちろん支援会話の対象となる女性陣とイコールで結べるものではないとはいえ、示唆的である。
ちなみにその中で支援Aまで結べる女性陣は女主人公、イングリットおよびメルセデス、ドロテアのみと、いずれも女性同士のペアエンドを持っているキャラばかり。
戦争が早くに始まったことに加え、一国の王として国を導く立場となったディミトリやそれを補佐する公爵フェリクスの姿を見て吹っ切れたのか、女癖の悪さは鳴りを潜め、普通に聡明な若騎士になる。なおこの姿を見たイングリットは感動していた。しかしこちらの世界線でも以前ユーリスを口説いたことがあるなど、根っこはやはり……。
前作では落し物や名鑑などで断片的に触れられるだけだったスレン人とのあれこれも掘り下げられており、彼らから民を守る術を考える傍ら、融和の道も模索しているようだ。
また、兄マイクランとは腹違いであること、その母は第二子を身籠っていた折スレンの襲撃によって命を落としていたことが判明した。
その他『貴族名鑑』の断片によればゴーティエ領は牧畜が盛んだといい、食堂のメニューに同地産のチーズが使われているものがあったのはそのためだろう。
CV:
花守ゆみり
「ラミーヌの小紋章」を宿す、おっとりとした口調で話すお姉さん。本人曰く「他の生徒より少しだけ年上」らしい。実際、バルタザール追加以前は生徒の中では最年長だった。
帝国貴族の生まれだが、色々あって王国に移り住み現在は平民として過ごしている。
優しい性格で面倒見が良く、お茶会をよく開いている。現に彼女の部屋には椅子が何脚もあり、日頃から来客が多い事が判る。ちなみに、その他の趣味はお菓子作りや
怖い話の披露などで、落とし物もこれらに関連した内容のものである。
ただしお菓子に縁が深い者同士であるリシテアとの支援は『無双』までお預け。
教会育ちで修道士を志しているだけあって根っからの僧侶タイプで、数少ないリザーブ習得者。
その他、第一部時点で死神騎士と戦闘させると何故か会話が発生するが、一体どのような関係があるのだろうか……?
女性主人公と同性婚エンドを迎える女性キャラの1人。
親友のアネットやDLC追加キャラのコンスタンツェとのペアエンドもある。
敬虔なセイロス教徒だが、スカウトした上で帝国ルートに行っても離脱はしない。
帝国ルートは
もう1人のリザーブ習得者が離脱してしまう
為、そういう意味でも極めてありがたい存在になる。
メルセデスの外伝は、カスパルが自軍にいる事で発生する。
カスパルの項で記したように行きにくい外伝だが、ちゃんと見ておきたい。
CV:田中貴子
王都の魔道学院を優秀な成績で卒業した才女。ドミニク男爵の姪。「ドミニクの小紋章」を宿す。
努力家で才覚も確かだがそそっかしい
ドジっ娘。
メルセデスとは魔道学院時代からの付き合いで、「メーチェ」「アン」と愛称で呼び合う仲。
ディミトリによる紹介では才媛と評されるが、どちらかというとリシテアのような天才型ではなく秀才型。
魔道学院出身だけあって魔道士タイプ。ただ、成長率が魔力と技の50%以外は全て35%以下と、割と偏った成長をする。
それと何故か斧の適性があるが、これはドミニク家の英雄の遺産「打ち砕くもの」が斧(しかも魔法武器)である為。要するに
ボルトアクス使いの素質持ち。
『無双』では最終得意兵種のグレモリィにして奥義を発動すると、
本来システム上装備できないはずなのに、どこからともなくボルトアクスを取り出してぶん回すモーションが入る。
下記のギルベルトの実の娘。
士官学校に入学したのも、敬虔なセイロス教徒である父親がガルグ=マク大修道院にいる可能性を期待しての事だった。
彼女の外伝≒遺産入手はギルベルトの外伝でもある為、必然的に王国ルート限定となる。
CV:
石見舞菜香
ガラテア伯爵家の息女。「ダフネルの小紋章」を宿す。
ディミトリからは「下手な騎士よりも騎士らしい」と言われるほどに高潔な性格の持ち主。
本人も騎士に憧れているが、財政難に喘ぐ実家からは有力貴族と結婚するよう求められて辟易している。しかし同時に「苦労して育ててくれた事に報いなくては」とも考えており、その考えと夢の狭間で苦悩する様子も。
実は
食いしん坊でもあり、食べ物の事となると目が無く、特に肉類が好き。
それ故食堂のメニューの好き嫌いが異様に少なく、嫌いなメニューはわずか3品しかない。大半のキャラが苦手とする「ザリガニのフライ」も平気。
技能・成長率・設定の全てにおいて
ペガサスナイト向き。というか「槍と飛行が得意で物理寄り成長の女性キャラ」が他にいない為、普通は
彼女が作中唯一のペガサスナイト
という立場になりがち。
物理魔法含めてバランスの良い成長率を持ち苦手技能も無い為、育成の自由度が高いユニット。
フェリクスの亡き兄・グレンは婚約者で、彼が生きていたらフェリクスの義理の姉になるはずだった。
イングリットの父が娘に有力貴族と結婚するようしょっちゅう促すのは、グレンの死により目論見が御破算になったからなのかもしれない。
第一部の模擬戦で敵として登場する際のクラスはペガサスナイト。
……だが、敵のペガサスナイトだけは中級職でありながら上級職相当の性能と無駄に優遇されたチート仕様で
味方時よりも移動力が1多いほか「槍の達人」まで持っている。
イングリットの唯一の欠点ともいえる火力不足が解消されている為、放っておくと無双されて経験値をごっそり持っていかれる可能性が高い。
その一方、ルナティックでは斧持ちに「槍殺し+」があり、逆に袋叩きにされる事も。
第二部での敵対時の兵種もファルコンナイト(最上級)ではなくペガサスナイトだが、同様に強化版である。名前から中級職と勘違いして甘く見ると危険。
前作の外伝で兄たちがいることは言及していたが、『無双』では父親の名前がグンナルということも判明。
ランベールやロドリグよりも年上で、当時やんちゃしていた彼らを説教したこともあったらしい。
ダスカーの民との融和が本編よりも進んでいる影響でイングリット自身もダスカー人への偏見を改めており、
プロフィール中の嫌いなものから「ダスカーの民」という表記が無くなっている。
これにより、本編と『無双』とで印象が異なる者の一人と言えるかもしれない。
レスター諸侯同盟/金鹿の学級
レスター諸侯同盟は、フォドラ大陸北東部に位置している、様々な貴族の領地が寄り集まった国家。
有力貴族の相互扶助によって「三日月戦争」を経てファーガス神聖王国から独立したという経緯がある。その一方で、同盟と謳いつつも隙あらば他の諸侯を出し抜かんと画策している、身勝手な連中の集まりでもある。
成立(建国)記念日は角弓の節8の日。初代盟主の名前は不明。事実上の首都であるリーガン領都のデアドラは、風光明媚な「水の都」として国外でも知られている。
第一部開始時点での現盟主はクロードの祖父・オズワルドだが、これは嫡子だったゴドフロアが本編開始前の不慮の事故で他界したため。
他の2国のように皇帝や王1人が政治を行うのではなく、円卓会議において議決権を持つ有力な「五大貴族」によって治められている。ちなみに帝国暦1180年には、「五大貴族」の子息・息女が全員この学級に揃い踏みしている。ミドルネームは「フォン」と付く者とそうでない者とが半々ずつといったところで王国よりは統一性があると言えるか。セイロス聖教会との関係は概ね良好なようだ。同盟の気風として弓を使う者が多い。
金鹿の学級には、そこに属する生徒が集まっている。黒鷲の学級と同じく男女半々ずつ在籍しているが、平民出身者が最多である点や、主人公と同性婚ができるキャラが1人もいない点では対照的と言える(あと、料理が得意なキャラもいない)。
学級の名前の由来は、レスター地方を守護する聖獣・金鹿から。
CV:豊永利行
レスター諸侯同盟の盟主であるリーガン公爵家の嫡子にして、金鹿の学級の級長を務める
褐色肌の青年。
ちなみに、リーガン家はブレーダッド家の分家なので、劇中では特に触れられないが実はディミトリとは遠い親戚同士という事になる。
一見明るくさっぱりとした好青年だが、自身を
「猜疑心の塊」と称して飄々と振る舞う。
自室が汚く、読みかけの本や工具などが散乱している。
ベッドの上まで本で埋まっており、そのままでは満足に寝られなさそうな印象。
『FE』初の弓ロード。成長率的にもいかにも弓兵系、しかも専用兵種では弓使いのまま竜騎士になるという異例さの塊。加えて、
シリーズ史上初の褐色肌のロードでもある。
余談だが、パッケージイラストで1人だけ
さかさまに描かれている事が微妙にネタにされた。
ちなみに戦闘時に敵の攻撃を回避した上で反撃すると、バク宙で敵の攻撃を避けながら弓で反撃するモーションを一定の確率で拝む事ができる。さかさまポーズの元ネタはこれだろうか。
実はリーガン公爵家の嫡子として彼の存在が公表されたのは本編開始の1年前。
元々はリーガン公爵家の公女ティアナが、東の異民族であるパルミラという国の王と駆け落ちした末に産まれた子で、父の側の環境で育てられてきた。
つまりクロードは、盟主にして敵国の王子なのだ。
パルミラとフォドラの各勢力が対立している事から「周囲からのフォドラ人に対する差別と、両親の放任主義によって今のしたたかな性格が形作られた」とは本人談。
第二部では、祖父の死去に伴いレスター諸侯同盟の現盟主として成長を遂げ、分裂寸前の同盟をギリギリ繋ぎとめる手腕から「卓上の鬼神」と仇名されている。
他の2人の級長に比べ、顎や頬に髭をたくわえるようになったくらいで、外見の変化はあまり無い。
またエーデルガルトやディミトリとは対照的に、クロードの戦いは他勢力とは趣が異なる(『if』の『インビジブルキングダム』的な意味で)うえ、
本人もどのルートでも生存の可能性が残されている。
王国ルートでは一旦グロンダーズで剣を交えるも、終盤ではディミトリと先生にある驚くべき頼み事をしてくる。
帝国ルートでも、先生でクロードのHPを0にすれば彼を生存させるかさせないかの選択肢が示される。
デメリットも無いし、何より金鹿の学級の生徒たちが喜ぶので、何か拘りが無ければ見逃してあげるのがおすすめ。
教会ルートでは主人公らが要衝を落とす事を交換条件に、親帝国派であるグロスタール家の兵を引き付ける形で間接的に手を貸してくれる。が、その翌節「グロンダーズの会戦の後生死不明となった」との報告がなされて以降の動向は不明。死亡が確認されていないという事だから、他のルートのように密かに逃げ延びている可能性も……?
帝国の戦争、王国の内乱と大陸が混乱に陥る中、同盟にはパルミラ軍の襲来という危機が訪れる。
敵軍を率いる王子シャハドとは浅からぬ因縁がある。
それ以前に、同盟の危機によって士官学校での生活がほぼ失われたことが、クロードの野望を大きく変えてしまうことになる。
具体的には、
- パルミラ軍の侵攻が他2国の内乱と同時期だったため、同盟単独で立ち向かう羽目になり、ひいてはたった2ヶ月での学校休止の一因になる。
- ガルグ=マクで知識を得る機会がごっそり奪われたせいで、フォドラの歴史とその謎の存在を知ることができず、セイロス教などに対する偏見も拭えずじまい。
- 同盟内の学友と親交を十分に深めることができず、同盟貴族どころかクラスメイトとの溝が埋まっていない。
- そのせいで盟主を継いだ身でありながら同盟は本編以上に空中分解寸前で、開戦後5年もたせた本編と違い開戦直後の時点で実は崖っぷちの状態だった。
そしてパルミラとの決戦で総大将シャハドを自ら討ったことがトドメとなり、密かに本編で守り通した野望は事実上の頓挫に至ってしまっていた。
それでもシェズがついていた場合はなんとか立ち直り、やがて大きな改革を経て改めて戦乱に臨むわけだが、
この挫折の影響は甚だしく、クロードの行動原理が厳密には「『レスターのために』世の中を覆す」という域に収まり、その行動も最終的に「中央教会・大司教レアの打倒」という、本編と比べてしまうととても平和的とは呼べない形となっている。
『無双』ルートによる変化は世界全体に及んではいるが、他の2勢力が良い方向に向いたのとは対照的にクロードだけ難易度ルナティックという状況と言っても過言ではなく、そのギャップが比較的悪い意味で話題を呼んだ。
これによって先生との出会いと士官学校での経験が彼と同盟にとって大きなプラスとなった=「先生が居ないとクロードはマジで詰んでいる」ということがはっきりした。
ローレンツ=ヘルマン=グロスタール
CV:渡辺紘
盟主リーガン家に次ぐ有力貴族、グロスタール伯爵家の嫡男で「グロスタールの小紋章」を宿す。
つり目と胸元の派手な赤バラのコサージュが特徴的。コサージュはよほどお気に入りなのか、第二部で服装も髪型も変わるキャラが多い中、第一部から引き続き身に着けているほど。
趣味はクロードの監視、詩を書く事、紅茶。
典型的な貴族主義者で自信家、他人との会話でも事あるごとに貴族、平民である事を強調する。礼儀や作法にもうるさい。
しかし、決して平民を蔑ろにしているわけではなく、困っているものには手を差し伸べる事を厭わない、ローレンツなりのノブレス・オブリージュの信念を持っている。
この為か、考え方が似ていて趣味も同じフェルディナントとはすぐに意気投合している。
また勉学と鍛錬の傍ら、自身に見合う女性も探しているが、女子からの受けは悪く苦情が出るほどで、先生とローレンツの支援はその事を彼に告げて諌めるところから始まる。
まとめると、何かと誤解されやすく、第一印象で損をするタイプと言える。
成長率は意外な事にHPの伸びがかなりのものを見せ、次いで技や魔防。守備や速さも並程度はあり、育ち方次第ではHPで耐えそれなりに避ける耐えるユニットになる。ただし幸運だけは伸びが悪い。
騎士然とした雰囲気に反して力と魔力が拮抗し、実は魔道士としてもいける。本作の最上級職にはローレンツの適性に合った兵種もありうってつけ。
また、DLCで追加されたクラスはいずれも魔法が使える兵種で、もともと物魔両刀の彼との相性は悪くない。バトルモンクは苦手とする格闘術を要求されるものの、資格さえ取ってしまえば運用上は問題無く使いこなせるだろう。
ちなみにグロスタール家に伝わる英雄の遺産は
杖なので、もともとは魔道士の家系だったようだ。
ローレンツ自身も、かつて短期間ながらファーガス神聖王国の魔道学院に留学していた時期があるが、同国の政情不安によりやむなく中退・帰国している。
その為メルセデス、アネットらとは士官学校入学前から面識がある。ただしメルセデスとの支援は発生するが、アネットとの支援は『無双』までお預け。
なお、自学級に所属していない状態では、騎士を目指すカリキュラムをこなしているようで、貴族→兵士→ソシアルナイト……と進む。
比較的平坦な成長率配分ゆえにプレイする度に思わぬ成長を見せる一面も。
事ある事にクロードに突っ掛かり、ローレンツの実家グロスタール家もちっぽけなプライドを守る為に反クロード派を掲げている。
……と見せかけて、実はローレンツもグロスタール伯もクロードの事は認めているが、あえて彼の敵を演じて不安定な同盟を守っているのだと本人の口から明かされる。
言動から
『覚醒』の貴族的なあの人を彷彿とさせるが、そちらに比べておふざけは少なめ。
グロスタール家の所領が帝国領に近いため、第二部では親帝国の立場を取っている。よって、同盟ルートと帝国ルート以外では第二部開始時点で強制離脱するが、後の節で敵として現れたローレンツを撃破すると勧誘するか殺すかの選択肢が出る(第一部でスカウトしていた場合のみ)。
この時のクラスはパラディンで、装備武器は銀の槍。さらに最上級試験パスを持っている。
だが、残念ながら自軍に復帰させてもこれらの資格や所持品は何故か持ってこない。
詩の才はかなりのものらしく、ローレンツの書いた詩を書き留めたノートを偶然読んでしまったマヌエラも絶賛するほど。
余談だが、ローレンツが魔道学院を卒業する前に中退・帰国している事は前述の通りだが、帝国軍の襲撃によるガルグ=マク陥落の余波で、士官学校も正式には卒業できていないものと思われる。(この点は全生徒に当てはまるが。)
その為、ローレンツの経歴には2度も"中退"という文字が刻まれてしまう事に。
CV:大泊貴揮
同盟の元商家の息子。一人称が一人称なので通称「オデ」。
両親を事故で亡くしており、妹・マーヤや祖父を養う為に騎士となる道を選んだが、そんな暗い過去を感じさせない、間抜けで明るく人懐っこい性格。
妹の面倒をよく見ているせいかお節介なところがあり、本人は100%善意で行動しているが時に煙たがられてしまう事も。
食事と筋肉をいじめる事をこよなく愛しており、常に洋服のボタンがはち切れそうなほどの巨漢。
散策時には食堂や訓練場にいる事が多い。喜ぶ贈り物も食べ物・鍛錬関連のものとブレない。その反面、座学は大の苦手。しかし騎士になるという志は高く、苦手な事に対しても前向きに取り組む気概を持っている。
ドゥドゥー同様、見た目通りの物理特化成長。魔力絡みと速さはとことんダメ。
HPの成長率は堂々のトップで、特定の兵種に就くとなんと100%越え。レベルアップ時に必ず上昇して低確率でもう1回上昇するという意味。
しかしそれ以外の成長率配分が極端でわりと2ピン常連になりやすいのが難点。
一応、必要な能力がしっかり伸びてくれやすいのが救いだが、あまりにも2ピンが続くようだとさすがに厳しくなってくる。
実は両親が亡くなったのは単なる事故ではなく、クラスメイトの親であるグロスタール伯が一枚噛んでいる可能性が高い事が発覚する。
が、ラファエルはその事について「親同士の事だから関係ねえ」と言い切る。
本編ではローレンツ本人はこの事を知らないが、いずれにせよラファエルは妹を養うべく割り切っているので、支援などでは問題無くコミュニケーションをとっている。
そんな上述のイベントを見たプレイヤーには名前と絡めて「守護天使」などと称される事もしばしば。
本編で少しだけ語られた両親の死について掘り下げられている。
リーガン公やラファエルの両親達に魔物をけしかけたのは、グロスタール伯がかつて雇っていた傭兵団だった。
とはいえ、グロスタール伯はリーガン公を殺害しようなどとは考えておらず、元はと言えばグロスタール伯のとある家人が独断で「リーガン領に向かう商人を脅して引き返させろ」と指示したため。
さすがの傭兵団も商人相手に武器で脅す訳にはいかず、仕方なく魔物を利用して商人を追い返す方法を取っていた。
しかし、当のリーガン公は魔物に怯むどころか武器を取って戦い始め、商人達も彼を見殺しにはできないと共に戦い、その結果命を落とした……というのが事件の真相だった。
なお、傭兵団に指示を下した事件の真犯人と言える家人は行方を眩ませており、それ以上の真相は闇の中である。
これらの経緯が判明した後、ローレンツとイグナーツはグロスタール伯に代わってラファエルに謝罪しようとしたが、
ラファエルは本編と同様、両親は事故で死んだと既に吹っ切れており、「家人が勝手にやった事なら二人は何も悪くねえ、それよか肉だ!」と話を終わらせるのであった。
イグナーツ=ヴィクター
CV:矢野奨吾
同盟の豪商であるヴィクター商会の次男坊。本作の眼鏡キャラその1。
兄が家を継ぐ為、家の意向で騎士になるように言われている。
しかし彼自身は絵を描く事が好きで、画家になりたいという夢との板ばさみに悩んでいる。ただ、絵を描くのが好きな者同士のベルナデッタとは支援が無い。
個性的な生徒が多い金鹿の学級の中では大人しく影が薄い方だが、美術方面に関心が強い故か、美しい建築物を前にするとハイテンションになる一面も。
また、女神に恋心めいたものを抱いてもいるようで、実際落し物に「女神宛の恋文」なるものがある。
ちなみに眼鏡を外したときの顔は美少女と見間違えるほど
可愛い。
得意武器は弓。という事で今回のアーチャーの例に漏れずベルナデッタやアッシュに近いが、イグナーツは幸運と技の伸びが良く、命中・回避・必殺といった確率まわりに強い。
他の弓兵に比べると火力面で劣るが、個人スキルもあいまって命中関連に優れる。
ハード以下の難易度では命中過多に陥りがちではあるが、ルナティックではその真価を発揮する。
弓矢(射撃)の素質がある事や眼鏡におかっぱという容姿から「
のび太」の愛称で呼ばれる事も。
弓の他は剣や理学(「才能開花」が期待できる)も得意で、魔法のラインナップも悪くない為、意外と多彩な才能の持ち主。『無双』では、母親が天馬騎士だったことが発覚。
しかし唯一苦手な技能が飛行術なので、飛兵向きの才能は遺伝しなかったようだ……。
第一部では女性声優のような高めの声だが、第二部では低い男らしい声になる……と思いきや、
お茶会の時は元に戻る。逆に第一部時点で一部の支援会話やグループ活動時に男らしい口調になる場合もあるなどバラつきが見られる。アップデートでの修正が待たれるところ。
第二部では顔つきもやや精悍になり、こちらは「
ポッター」の愛称で呼ばれる事も。
ラファエルとは実家の縁から幼馴染の関係だったが、本編開始時点では距離を置いている。
というのも、彼の両親が死ぬきっかけとなった商談は本来ヴィクター商会に舞い込んだものだったが、それを予定が合わずにラファエルの両親を紹介した結果……という経緯から罪悪感を感じている為。
だが、昔と同じように接して欲しいというラファエル自身の頼み(というか一喝)もあり、支援を進めていくと再び仲良くなる。
CV:
悠木碧
コーデリア伯爵家の長女。
年齢は15歳と、作中における3学級の生徒の中ではペトラと並ぶ最年少ながら魔道の才能に長けている天才
&努力家。何の偶然か、中の人も
あの魔法少女。
弓の技能を鍛えまくれば再現できなくはないです。
その言動には、どこか成長を焦っている部分も見られ、かと思えば将来に悲観的な部分も覗かせている。
子ども扱いされる事とお化けが嫌い。でも
甘いものが大好きで、お茶会に誘うと
カップに砂糖を入れまくる。
「子供じゃないんですから好き嫌いなんてあるわけない」などといった発言をするが、実際には食堂のメニューの好き嫌いが死ぬほどきつい偏食家。
得意技能は魔法(理学&信仰)と指揮のみ。しかし、個人スキルとして戦闘での獲得技能
経験値が2倍になる「天才」を所持しており、スキル回収や兵種マスターのペースが早い。剣術の「才能開花」も期待できる。
また、不得意技能であっても戦闘で他のキャラの普通程度には伸びる。
成長率も魔力・技・速さに異常に偏っており、残りは全て成長率25%以下と壊滅的な超特化型魔法ユニット。
習得魔法も数少ない闇魔法使いだが、白魔法もかなり優秀。生徒の中でもやれることがはっきりしているおかげで、魔法職にして適当に育てるだけでシンプルに強力なアタッカーになる。
特に闇魔法ダークスパイクΤは騎馬特効を持っているので、とある難敵の対処に使える。
本来紋章を2つ宿す事はあり得ないのに、加入後名簿を見れば判る通り2つ持っていて、その理由がまた壮絶。幸運が全然伸びないのも頷ける。
そのせいで
寿命が残り短い
事を知っており、事実ほとんどの後日談では爵位を返上し両親と共に表舞台から姿を消すという、早死にを暗示させる内容となっている……。
だが、特定のキャラとペアエンドを迎えると紋章を消す事に成功したり、糖尿病寸前だった食生活が改善されたりなどで寿命問題が解決する事もある。
逆に、学園編でロストすると5年持たず早死にしてしまう。大事にしてあげよう。
実はエーデルガルトとの関係が深いキャラでもあり、彼女と対峙した際にも専用の戦闘前会話があるほど。
また面識がないが実は共通点の多い死神騎士をダークスパイクΤでメタっていたり、ローレンツから伝家の遺産「テュルソスの杖」をパクったりと攻略面でのネタも良く語られる。
CV:秦佐和子
同盟貴族エドマンド辺境伯の養女。
引っ込み思案で無口な上、人と関わり合う事を避けたがっている。そのせいか、序盤での級長たちによる学級紹介ではクロードに「あいつの声すら聞いた事のない奴も多いだろうぜ」と言われている。
一方で、
動物に対しては自分から語りかける事が多く、厩舎にはドルテという仲良しの
馬がいる。
信心深く、女神への祈りも欠かさないが、その祈りは
懺悔でもあり、自身の救済を願っているという。
また、生徒の中ではマリアンヌのみが、
紋章を持ちながらその紋章の正体が謎というミステリアスな一面もある。
技能・成長は僧侶型。リシテアが火力特化型ならこちらはバランス寄りの魔法習得ラインナップ。
力の伸びは悪いが武器の扱いにも長け、最初から何故か剣術のみE+で、槍術の才能も秘めている。
動物好きなだけに馬術・飛行の適性もあり、DLC追加職のヴァルキュリアやダークペガサスも目指せる。
金鹿の学級における初期ヒーラー枠である点や、個人成長率による制約は多少あるものの、育成の自由度自体は高め。
マリアンヌの持つ紋章は「獣の紋章」と呼ばれる忌むべき物とされ「この紋章を持つ者は夜な夜な獣として現れては人間を食らう」などといった荒唐無稽な迷信がある。
その為、紋章学者の男に父親の代から常に罵声を浴びせられており、そのせいで引っ込み思案な性格になってしまった。
魔道士向きであるにもかかわらず多少だけ剣術の心得があるのは、こうした紋章絡みのトラブルから身を守る為(自ら学んでor家の意向で学ばされていた)と思われる。
しかし、「獣の紋章」を持つに至った英雄は魔物となって今も生き残っており、霧深い森の中でずっと殺戮の衝動に耐え忍んでいた。
外伝をプレイし彼に立ち向かう事で紋章の真相が明らかになり、ようやくマリアンヌは二つ名のごとく「呪縛解けて前へ」進めるようになる。
上記の外伝は貴重な武器をゲットでき、そして呪縛が解けた彼女が晴れやかな表情を見せてくれるチャンスなので、是非仲間にしたいところ。
またどういうわけか、同盟ルート以外の第二部では一切登場しない。つまり、第一部の模擬戦や武闘大会以外で
敵ユニットとして一切出てこない
のはマリアンヌだけ。
CV:
桑原由気
諸侯同盟内でも生粋の武闘派、ゴネリル公爵家の息女。同盟きっての猛将として名高いホルストを兄に持つ。
『聖戦』の同じ名前のおばさんのように子供狩りをしたり、ボルガノンをぶっ放したりはしない(ちなみに本作にもボルガノンはあるが彼女は覚えない)。
ゴリラに語感が似ているラストネームが良くネタにされるが、「ゴリネル」ではなく「ゴネリル」である。
あと野球好きな人にはミドルネームもネタにされる。ウラディミール的な意味で。
当然
ゴルネリでもない。
ピンク髪の
ツインテールが特徴。甘え上手な性格で、大変な仕事を男子にお願いして楽をしようとする事が多い。
とはいえいわゆるぶりっ子ではないし、他人を利用するだけ
というわけでもなく、女子に対しては面倒見の良い、金鹿の学級のお姉さん的な存在。
散策していると
「せーんせ!」と人懐こく呼びかけてくれるのがかわいい。
相当な武人として名高く何につけても万能な兄がいるが、そのせいか自身を過小評価しがちなきらいがある。
得意分野は
斧(と槍)
。HP・力・速さと前衛向けの能力が伸びやすい。
指揮が苦手な事とは裏腹に魅力もロード枠に匹敵するレベルで伸びる。第一部の舞踏会には魅力のステータスが影響してくる上本人も意欲を見せているので、彼女を学級代表に選んでみても良いかも。
ただ、お約束で魔力関連の伸びは悪い。斧得意の都合上技も伸び悩みがちで、何らかの命中のフォローが欲しい。
中の人は『if』にて
エルフィ、
オフェリアを演じている。
名将の兄が近くにいたせいで、本人は楽して生きようという考えになったらしい。
しかし血筋はしっかりと受け継がれており、上手く育てると最強クラスの物理アタッカーとなりえる。
ゴネリル家は斧術の伝統を受け継いできた家系で、ヒルダ本人も小さい頃から斧術を学ばされていたので斧の扱いには慣れているとの事。
また、彼女の外伝をクリアすると実家の英雄の遺産であるフライクーゲルを託される。
しかしヒルダは「フライクーゲルが時折ピクピクと動いているのがかわいくない」という理由で先生に扱いを委ねるのだった。
レオニー=ピネッリ
CV:
野川さくら
グロスタール領サウィン村出身の、活発な性格の少女。金鹿の学級の女子生徒では唯一の平民、かつ学級全体でも最年長。
かつて出会ったジェラルトを師匠と慕い、一番弟子を自称し、立派な騎士となる為、村中から借金をしてまで士官学校へと入学した。
そんな経緯がある為、修行と倹約に日々努めている。猪突猛進な少女と見せかけて意外と頭も切れる。
散策時にはジェラルトと一緒にいる事が多い。
彼の一番弟子を名乗るだけあってか、魔力関連以外は全て成長率40%以上・速さ成長率60%という逸材。技能的にも師匠と同じ騎兵向き。
回避が強いバランスのため
ペガサスナイト系も悪くない。
前衛向けの人材が少ない金鹿の学級では、切り込み役や釣り出し役として重宝する。
特にローレンツを魔道士にしている場合は物理役としての需要が増す。
槍や馬術のほか弓術も得意で、序盤のムービーでは弓の手入れをしている。
ショートカットでボーイッシュな少女だが、5年後は髪を伸ばして美女になっている。
実際にジェラルトの教えを受けていた時間はそう長くはないものの、本人はその後も彼の教えを元に訓練を重ね、第二部開始前までも傭兵として活躍していたようだ。
ジェラルトの一番弟子を自称しているが、彼本人もレオニーのいないところで「俺の唯一の弟子」と認めていた。
またリンハルトの項でも述べたが、レオニーの外伝は彼が自軍にいる事が条件。
相変わらず同盟に所属しているが、帝国シナリオでの扱いが特殊。
というのもほぼフリーの傭兵として戦っており、一見してクロード達と同級生だったとは思えない。同盟との最終決戦にも駆けつけないし……。
士官学校での交友がないので一足早く傭兵暮らしに戻るのはまあ自然ではあるが。
そんな帝国編ではとある街を守るために協力してくれるが、途中メトジェイの毒にやられてしまう。
ここで彼女をうまく撤退させることができれば仲間にできるが、ジェラルトを殺害してしまっていると説得に耳を貸さず、仲間にできなくなる。
逆にジェラルト親子が加入していれば外伝が出現し、念願の共闘が叶う。支援も勿論ある。
向こうからは時期は短いものの割りと可愛がられていたらしい。
アビス/灰狼の学級
DLCで配信されたサイドストーリー『煤闇の章』の舞台「アビス」は、地上の法も及ばず、様々な事情で地上に居場所を失った人々が集うとされるガルグ=マク大修道院の地下街。
灰狼の学級はそこで開講されている第四の学級。セイロス聖教会の修道士アルファルドの提言により創設され、士官学校から除籍された生徒など訳ありの若者たちが在籍しているが担任はいない。
生徒たちはいずれも珍しい紋章を宿しているようだが……?また、全員理学と信仰のいずれか、またはそのどちらも得意技能である。
学級の名前の由来は、セイロス教の女神が住まうとされる「青海の星」を守る灰色の狼から。なお、この学級の旗はエキスパンションパスのロゴとしても使われている。
この学級の生徒は『煤闇の章』の一定章をクリアするごとに本編でのスカウトができるようになる。
第一部の間にスカウトしなかった場合、第二部には登場しない。
彼らはほとんどの節でアビスにいるが、節によっては誰か、あるいは全員が地上に出てくる事もある。
どのルートでも主人公とは別の勢力に協力した散り散りの状態、つまり最初は敵対する形で出会う。
説得(のための作戦の遂行)によって全員自軍に加えることが可能だが、各々の登場タイミングはルートによってまちまち。
CV:榎木淳弥
灰狼の学級の級長ポジション。中性的な見た目の青年。「オーバンの紋章」を宿す。
王国貴族ローベ伯の養子で、元は青獅子の学級の生徒だったが、問題を起こして退学となった過去を持つ。
剣術と理学・信仰に適性を持つ万能型で『煤闇の章』におけるクラスは
トリックスター。
特に速さ成長率は全キャラトップの65%。HP・守備の伸びが少々不安だが、本当にわかりやすく万能に伸びる。
習得者が限られるうえに総じて技能レベルAでの習得となる「風薙ぎ」を彼のみ技能レベルC+で習得でき、第一部で死神騎士を倒したい時はキーマンとなりうる。
現在はフォドラ西部の犯罪組織のボスで“人食い燕”の異名を持つアウトロー。
また、ベルナデッタが支援で語っている「平民の友達」とは実は彼の事。
主人公と同性婚ができるキャラの一人でもある。
CV:
木村昴
筋骨隆々の男性。自称“レスターの格闘王”。同盟貴族アダルブレヒト家の元当主。「シュヴァリエの紋章」を宿す。
美女と酒、賭け事に目が無い。
借金まみれ&懸賞金を掛けられている為、借金取りや賞金稼ぎから逃れる為にアビスへと落ち延びてきた。
士官学校の卒業生で、ヒルダと彼女の兄ホルスト卿とは旧知の仲。ヒルダからは「バル兄」と呼ばれている。また、リシテア本人とは士官学校に入るまで面識は無かったが、かつて彼女の両親に助けられた恩があるという。
士官学校卒業生故に年齢は第一部開始時点で既に26歳と、バルタザールの登場前は生徒の中では最年長だったメルセデスより年長でカトリーヌと同い年。
“格闘王”と称するだけあって格闘の他、外見通り斧や重装に適性を持つ。
また、信仰に適性があり理学も「才能開花」が期待できる。剣術も得意で、目指せる職種は多い。
成長率はアーマー寄りだが、速さと魔防も人並みには伸びる。しかし技と幸運が伸びないのでノーコン気味なのが難。
『煤闇の章』での初期職は格闘と魔法が両立できるバトルモンク。
CV:ブリドカットセーラ恵美
ダグザ=ブリギット戦役で没落した帝国貴族・旧ヌーヴェル子爵家の令嬢。「ノアの紋章」を宿す。
プライドが高く「ですわ」口調で喋り、また事あるごとに
「おーっほっほっほ!」と高笑いするという、今どきかえって珍しくなったテンプレの
お嬢様キャラクター。
お家復興の為に日々魔術の研究に勤しんでいる。
『煤闇の章』での初期職は飛行と魔法が両立できるダークペガサス。
サンダーストームを習得できるキャラで、コンスタンツェ追加までは物理適性の高いヒルダや理学が苦手なマヌエラしか習得できなかった為、唯一の有力な使い手となる。
……が、その代償なのか
魔力以外全ての成長率が軒並み悲惨。
実は二重人格者。こうなったのは徹夜で勉強しまくった反動だとか。
日の当たらない室内や曇天、夜は先述の人格が顔を出すが、晴天では顔に影が差して陰気でネガティブかつ卑屈な性格となる。
この表現は仕様でも徹底されており、場面によって細かく変わるため、屋外のマップだと彼女のセリフでそのマップの天気が判る。
バイセクシャルでもあり、同性とのペアエンドが結構多いのも特徴的。
特にメルセデスとは幼なじみで、彼女の事は「お姉さま」と呼び慕っている。キマシタワー。
ペアエンドもあるので本当にキテる。
またフェルディナントとも昔からの顔馴染みで、帝国貴族出身である事を始め、フィールド上での選択時にフルネームを名乗る、第二部ではロングヘアになっているなど何かと共通点が多い。
CV:
三澤紗千香
ピンク髪に
褐色肌で常に気怠げな脱力系ギャル。「ティモテの紋章」を宿す。
童顔だが、実は第一部開始時点でコンスタンツェよりも2歳年上の20歳(ヒューベルトと同い年)と意外と年長。
全生徒の中で唯一へそ出し制服を着ているのが特徴。
一人称は「ハピ」で、二人称は先生などに対しては「キミ」だが、相手の名前が長いと独特な略称をつける。例えばコンスタンツェなら「コニー」、バルタザールなら「バルト」。
相手の身分が高くても遠慮無く、エーデルガルトは「ガーティ」、ディミトリは「ディミ」、クロードは「クロ」と呼ぶ。
そんな省エネ主義(?)ゆえか、「ラクそーじゃん」とドラゴンナイトなどへの転向を申し出てくる事もある。
『煤闇の章』での初期職は騎馬魔法職のヴァルキュリア。
飛行も得意なので同じ追加職のダークペガサスも目指せるが、闇魔法使いなのでクラススキル「黒魔法の達人」が活かせないのが少々勿体ない。
成長率は意外とバランス寄りだが幸運・守備の伸びが良くなく、50%を超える箇所が1つも無いのでヘタれる時は割とヘタれる。
元は「ティモテの隠れ里」という集落で暮らしていたが、そこを抜け出したところを「闇に蠢く者」と思しき連中に攫われ人体実験を施された結果、
ため息を吐くと魔物を呼び寄せるチョー迷惑な特異体質にされてしまった。
その後紆余曲折を経て教団により地下へ幽閉されていたが、アルファルドの口添えにより灰狼の学級の生徒となったという。
セイロス騎士団
ガルグ=マク大修道院が擁する騎士団。正式名称は「預言者セイロスの剣であり盾たる白銀の騎士たち」だが、団員も単に「セイロス騎士団」と称している。鎧の色は正式名称にもあるように白銀。
ギルベルト=プロスニラフ
CV:小上裕通
信心深く寡黙な老騎士。敬虔なセイロス教徒でもある。
あまり自分の事を語らず、奥ゆかしい生真面目な性格。釣りと木彫りが好き。
ドゥドゥーやラファエルほど極端ではないが正統派の重騎士タイプ。魔法関連はともかく幸運の伸びがやたら悪いが、境遇ゆえか。
中の人は『覚醒』にて
貴族的なあの人を演じていたが、こちらはおふざけ無しの終始シリアスなキャラクターとなっている。
なお、本編ではユニットとして加わるが『無双』では
ハンネマンやツィリル、アロイスと共にNPC止まりになってしまったうちの一人。
実はアネットの父親で、本名はギュスタヴ=エディ=ドミニク。
元は一兵卒に過ぎなかったが、前国王に見出され王家直参の騎士となった。
そうして王国有数の騎士となったが、「ダスカーの悲劇」の際に国王を守れなかった罪の意識と自責の念から出奔。
ギルベルトはディミトリにとっても縁の深い人物で、一度に多くを失った彼にとって必要な人物だったとドゥドゥーに指摘されている。
「今更妻子に顔向けできない」とアネットの事を露骨に避けていたが、もちろん支援を進めれば仲直りできる。
主人公の性別を問わずコンビエンドがあるが、男性主人公はともかく女性主人公も当然主従エンドを迎え、結婚はしない。
支援関係があるユニットは、主人公を除くと8名しかおらず、しかもそのほとんどがB止まり。イエリッツァほど極端ではないものの交友関係はあまり広くない。
帝国及び同盟の生徒との支援が一切無い点は、ギルベルトの性格や境遇を考えればわからなくもないが、王国の生徒でも支援を結べる相手が限られる点には注意。
第一部では1マップだけNPCとして参戦するが、ユニットとしては王国ルートでしか仲間にならず、帝国ルートでは敵対。
主君をまたしても守れずに自国を滅ぼされた挙句、レアによって王都を燃やされる悲劇に直面する。その上、アネットを自軍にスカウトしていた場合は娘とも殺し合うという、自業自得ではあるが悲惨すぎる状況に立たされる事に……。
その他も教会ルートでは邂逅を果たすものの、ディミトリに付き従い主人公不介入のグロンダーズの会戦で戦死。
同盟ルートでも戦闘マップには出ないけどディミトリに従ってグロンダーズの会戦に参加したようだが、こちらではアネットをスカウトしている場合の会話で生存が示唆されているのが救いか。
よって、親娘共闘が叶うのは王国ルートだけという事になる。
王国ルートではギルベルトが事実上の副官ポジで、イベントシーンでは進行役を務める。その為ロストしても撤退扱いになる。
また、ルート共通のクエストも出撃関連を除き基本的に彼から受注する。
なお、ディミトリが精神を病んでいる時期に主人公が誕生日を迎えた場合、ディミトリの代わりにギルベルトが手紙をくれる。
余談だが、ノーダメージ時のセリフは「仁義か?」と聞き間違いやすいが、「児戯か?」と言っている。
また、ディミトリの教育係も務めていた事から、第二部で闇堕ちから回復した彼と食事をさせると「行儀が悪い」と苦言を呈する……が、ギルベルトも肘を机に立てながら言っているので説得力が無い。
とはいえ現実世界とフォドラは違う世界なので、我々の常識では無作法でもあちらでは別にそうではないのかもしれないが。
早々に王国の危機が起こったことでバレバレの他人のふりなどしている場合ではなく王国軍の武将として復帰し、アネットとの関係修復もショートカットされる。そのため、ほぼ全編を通して「ギュスタヴ」名義である。
アロイス=ランゲルト
CV:坂巻学
かつてジェラルトの部下であった騎士。
自称
「あなたの右腕」。
そして、先生が先生になるきっかけを作った張本人でもある。
明るく声が大きく、ジェラルトの影響か冗談好き。支援会話でもしばしば口にし、くだらない冗談(※ディスっているのではなく落し物の説明文に本当にそう書いてある)が書き留められた「謎の帳面」が落し物にあり、悩み相談にも駄洒落を交えるほど。
……だが周囲からの受けは悪い。ある節での会話で判るが、フレンにはダメ出しされまくっていたとか。
しかし、清廉潔白で民に優しく子供が好きというシンプルに良い人故、多くの部下にも慕われており、その明るさに救われている者も少なくない。お人好しで騙されやすい反面、ベルナデッタに初対面でも怖がられない数少ない人物。
また、これもジェラルトの影響で釣りが趣味だが、全く釣れない(※これもプロフィールにもわざわざ書いてある)。その他の趣味はコイン集め。
加えてシャミアによれば「踊るのはてんで駄目だが、見るのは好き」だそうで、第一部で行われる学級対抗舞踏大会では彼女やマヌエラとともに判定人を務めている。
実は妻子持ちで娘が1人おり、「妻とは情熱的な恋愛の末に結ばれた」と話す。家族をとても愛しており、妻との出会いを振り返ってノロケる様子も。
序章のクリア時点で登場するが、加入時期はセイロス騎士団の面々では最も遅く、それ故スカウトできる期間も短い。自動加入ではないのでスカウトし忘れに注意したい。
ただ、スカウトが解禁される前でも一部の節を除き修道院内には普通にいて、アロイスと話したり彼から研修を受けたりする事はできる。
初期兵種は斧専門のウォーリアーだが、斧に加えて重装と格闘を得意とするドゥドゥーやラファエルと同タイプ。
成長率もアーマー向けだが、割とバランス寄り。微々たる差だが。
一応、成長率の合計は彼らよりも高いが、50%を超える項目がなく2ピン保証も無い為、ヘタれる時はヘタれる。
加えて仲間になるのが遅いため、彼への愛がなければベンチをあっためていることが多い。
ちなみに「商家の次男として生まれる」と略歴にあるのに、初期職は何故か貴族である。
中の人は『覚醒』にて
カラムと
ギャンレルを演じ分けていた。
『無双』ではNPCとしてのみの参戦。
ジェラルトの死後、彼に代わって主人公を守ると誓った為、スカウトしていた場合は第一部ラストに主人公が行方不明になったのをきっかけに、主人公を探す為に騎士団を辞め、5年後に再会を果たす。
帝国ルートでも会話上はこの流れで合流するが、実際は行方不明になる前、教団と敵対した第一部最後の戦いでも味方のままとなっている。
主人公の性別問わずコンビエンドがあるが、妻子持ちの為当然どちらの場合も主従エンドとなる。
また、ジェラルトは傭兵時代、フォドラ各地で転戦する傍ら、あちこちの酒場にてツケで飲み食いするのが半ば常態化していたようだ。
そしてアロイスはジェラルトの従者という立場上、それらの酒場を訪れる度に支払いを催促され、コツコツと返済していたらしい。何だ聖人かよ……。
この知られざる事実はレオニーとの支援会話で明らかになる。
そしてジェラルトの後継者を自認する彼女に、地位と遺産を譲って立ち去る。何故ジェラルトの実子である主人公ではなくレオニーに借金の話を持って行ったのかは不明。
その他、実は幽霊が苦手で、メルセデスとの支援会話では怖い話の披露を趣味とする彼女に頼んで克服しようと試みている。
シェズに目をつけて士官学校にスカウトするというところまでは本編と同様だが、
学校閉鎖後はなんとセイロス騎士団を脱退し、ジェラルト傭兵団に加わっている。
その関係上、幾度となくプレイヤーの前に立ちふさがることになる。
ジェラルト傭兵団が自軍に加入した後もついてきてくれるが、NPC扱いで一部の外伝で友軍として登場するのみ。
CV:松浦チエ
英雄の遺産の一つ「雷霆」を操る、ワイルドな褐色肌の女聖騎士。レアに強い忠誠を誓っている。
剣士としての実力もさることながら師範としての能力も確かで、複数の生徒との支援会話で稽古を付けており、その中で癖を見抜いて指摘したり、戦いに臨む者としての心構えを説いたりしている。
ちなみに書庫番のトマシュには「性格には難がありますがね」と評されている。
余談だが、全女性キャラの中で最も長身。
実は本作では貴重な、完全な剣士向け技能傾向。
成長率はHP・力・速さが50%以上。ただし守備魔防、そして
魅力
は割と伸び悩む。割と魅力や年齢でネタにされる事も。
なお、カトリーヌを最速で加入させた時のレベルは7だが、レベルに関わらず上級職のソードマスターで加入する為、最低保証によりパラメータの初期値が非常に高くなる。
これに高い個人成長率と補正も掛かるのでアタッカーとしては申し分ない性能を持つが、同じ理由で魔法には滅法弱いので注意。
剣術のほか格闘術も得意だが、女性ゆえに転職先が限られる点がネック。DLC導入済みなら格闘主体の育成も十分選択肢になるが。
本名は
カサンドラという。味方になる王侯貴族出身キャラの中で唯一ミドルネームが不明。
英雄の遺産を扱える時点でバレバレだが、王国貴族カロン伯爵家の令嬢だったものの、諸事情あって今は罪人となっている。
ただ、罪人を出したとはいえ同家は普通に存続しているし、彼女は完全に絶縁されたわけでもないようだ。実際、王国ルート終盤では実家に援助を求める話をつけに行くためガルグ=マクを留守にする週もある。
あえて
偽名を名乗り、カサンドラとしては罪人のまま汚名を雪がずにいるのは、事情を知らない者たちとの余計な軋轢を避ける為と思われる。
またアッシュの義兄クリストフの処刑に関与しており、後にアッシュはそれを知る事になる。
なお、クリストフはカトリーヌの元同級生だった。
CV:渡辺優里奈
カトリーヌの「相棒」。弓の名手でクールビューティーな傭兵。命を救われた恩返しとして騎士団で働く。
実はフォドラ大陸の外、ダグザ生まれの異邦人。なおフォドラ語は非常に堪能。
初期クラスはスナイパー。
カトリーヌほど派手ではないが成長率は技・幸運を始めとして悪くない。ただ、耐久面の伸び(特に守備20%魔防15%)がすこぶる悪い。
それでも本作の弓が使いやすいのもあって、弓使いが足りない時には助かる戦力となる。
こちらも最低保証のおかげで結構強く、場合によっては下手な生徒より強くなることもしばしば。
普段はカトリーヌに振り回されては愚痴を言う毎日だが、支援を進めると「道を違えるのが怖い(意訳)」と打ち明ける彼女に対して、「どうしてもというなら相棒のその先も考えておいてやる」と称してなんとカトリーヌに(事実上)告白する。
なんでも、ダグザでは同性同士で結ばれるのがフォドラの国々よりは普通の事らしい。
セイロス教徒ではなくレアやセイロス教に入れ込んでいるわけでは断じてない為、帝国ルートでも普通に味方してくれる。シャミアにとってセイロス教団は恩義を返すには値するが、命を懸けるには値しないという事だろう。
レアに対しては丁寧語は使うが、本人と対面していてもしていなくても「様」ではなく「さん」付けで呼んでいる。
その呼び方についてはカトリーヌとの支援で咎められているが「直すつもりは無い」と答える。またある場面では、カトリーヌの前でついレアを悪く言ってしまい「アンタじゃなきゃ切り捨てていた」と本気でキレられた。
まさしくクールビューティー、といった印象が強いシャミアだが、ラファエルやレオニーとの支援を進めると思わぬリアクションを見せてくれる。
相棒とは違い、どの勢力にもしがらみが無いことから、本作の教会関係者の中では唯一全てのルートで仲間になる。
また『無双』初報PVの冒頭で流れた「世界の循環を……」というセリフはラルヴァのものだが、その姿が映っていなかったことや声色がシャミアそっくりだったこともあり、当初は彼女が言っているものと思ったプレイヤーも少なくなかったようだ。
セイロス聖教会、士官学校関係者
CV:
井上喜久子
セイロス聖教会の大司教。
穏やかで聖母のような印象を受けるが、教会に敵対する者に対しては容赦のない面を覗かせる。
オープニングムービーで、解放王ネメシスと戦った「聖者セイロス」は、髪色こそ違えど彼女に瓜二つだが……?
その正体は、セイロス教の教祖である聖者セイロスその人。つまり年齢は17歳とry
誕生日が聖セイロスの日なのもそのため。
彼女の目的は、セイロス教の女神にして彼女の母でもあるソティスを復活させる事。
産まれたばかりの子供(主人公)に禁忌と呼ばれる何らかの儀式を行い、ソティス復活の器にしようとしていた。
だがその一連の行動がジェラルトの不信を買う事となり、彼は実子を連れてセイロス聖教会を離れてしまう。
……といったここまでのエピソードの全てで露骨に悪印象を与えてくるが、実際のところはミスリード。
端的に言えば結局、「極めて私的な理由で暗躍し、さらに裏から歴史を操っているが支配者としては至って善人」である。
第一部での散策ではレアからも教員研修を受けられるが、科目は剣術、理学、信仰、そして印象とは裏腹にまさかの格闘術。
はるか昔の戦いを描くオープニングムービーで天帝の剣に絡め取られた剣を投げ捨ててからのステゴロでネメシスを追い詰めたのだから、その実力は推して知るべし。
なお、黒鷲の学級を選択した上で物語を進め、第一部でエーデルガルトが離脱後(教会ルート確定後〜第1部終了までの間)に主人公が誕生日を迎えた場合はレアから誕生日のお祝いを貰える。
ストーリークリア後、特典としてフリー戦闘でのみ使用可能なおまけユニットとして開放することで、満を持してプレイアブルとなる。
ただ見た目がまんまセイロス。初期クラスは本編でも登場した専用クラス「聖者」だが、実質的にソードマスター/エピタフのコンパチ。
特典装備としてセイロスの剣と盾も持参する。特に剣の方は本編では敵専用だったチート武器。
CV:
子安武人
本作の子安。
レアの補佐を務める男性。彼女と対等な立場で意見できる数少ない人物でもある。
容姿は青年~中年といったところだが、何十年も聖教会に勤めており、名簿を見ると年齢不詳。
釣りが趣味だが釣果は振るわないらしい。
厳格な性格だが、生徒やツィリルたちの事を大切に思っており、よくアドバイスやお説教をしている。教会で保護している子供たちの為に自ら寓話を書くといった意外な側面も。
当初は素性の知れない主人公に対し警戒心を抱いていたが、主人公が活躍を重ね、そしてその隠された素性が覗くにつれて信頼を寄せるようになる。
妹のフレンとは歳が離れているせいか、かなり過保護。
いかにも聖職者という風体だが実際は
剣・槍・斧の全てを得意とするバリバリの前衛キャラで、こう見えて
ドラゴンナイト。しかも教会の要職に就いているが、信仰は得意でも不得意でもないしこの技能の初期レベルは最低のEである。
成長率も意外とバランス良く高めだが、幸運と魔防が割と伸び悩む。
教会ルートではセテスが他のルートで言う級長のポジションに本格的に代わる為、出番が非常に多い。
実はフレンは妹ではなく娘。彼女自身様々な者から狙われやすいので、少しでも所在や正体を誤魔化す為にそういうことにしているらしい。
また意外と自信家らしく、「私はそこらの騎士よりは強い」などと自信を覗かせる発言も。
事実、セテスもまた「女神の眷属」である為、歳を取らない。
ただ眷属としての力は1000年の時を経て衰えかけている様子。
諸々の真相はフレンの方のネタバレをどうぞ。
CV:大野柚布子
セテスの妹。お嬢様言葉と
「ま!」という口癖が特徴的。
大修道院で生活しているものの、当初は士官学校の生徒ではなかった。
しかしPVで味方ユニットとして使えていたシーンから判る通り、中盤にとある事情から主人公の担当学級に編入される事になる。
兄セテスが過保護なせいか、世間知らずな面も。フレンも少し辟易しているのか、それにまつわる悩み相談を寄せる事があるし、嫌いなものの欄にはやたらお兄様絡みのあれこれが。セテスェ……。
だが、兄が溺愛しているわりに近年までのフレンの動向を誰も知らないなど来歴に不可解な点が多く、年齢も何故か不詳。
ちなみに実は
料理下手キャラの1人でもあるが、とあるキャラとペアエンドを迎えるとなんと
料理人に転身を果たす。
魔防成長率は本作最高の50%。魔法も充実しており僧侶としての適性が高い。ただし幸運の伸びは最低クラス。
主人公とは威力アップ支援を持つため副官としての起用も悪くない。
上記の通り、セテスは兄ではなく父親。
彼女もまた「女神の眷属」故に歳を取らない。だが戦いによって力を使いすぎた為に「休眠」を必要とする不自由な体になってしまったらしい。
そのため、眠ることに恐怖を抱いているような描写がある。
また、セテスはこの体質を誰よりも理解しているため、教会ルート冒頭で再会した彼から行方不明の間何をしていたのだと尋ねられた際、「眠っていた」と答えるとあっさりと納得してもらえる。(他の級長は大なり小なり疑ったり、冗談だと捉えられたりする)
前述もしたが帝国ルートだと離脱する為、フレンに頼ったり1人しか選べない踊り子にしたりして悲しい事になったプレイヤーは少なくない。
ちなみに主人公の誕生日には級長から手紙を貰えるが、教会ルートで第2部突入後はエーデルガルトもレアも不在になってしまうのでフレンから手紙を貰える。
……そしてここからが真のネタバレ。
実はフレンは、1000年ほど昔に聖セイロスと共に戦った
「四聖人」の1人、聖セスリーンご本人
なのだ。つまりソティスに次ぐ本作のロリババアその2。
誕生日が聖セスリーンの日なのも、イグナーツとの支援会話など彼女や女神の眷属についての話題が上った際、大昔の事のはずなのにまるで直に見て来たかのように語っているのもこのせい。
そして
セスリーンの父親は、同じ「四聖人」の聖キッホル
……つまりはそういう事。
既に亡き母親は普通の人間だったのか、それとも「女神の眷属」だったのかは不明。
ハンネマン=フォン=エッサー
CV:浜田賢二
主人公の先輩教師でもあるナイスミドルな男性。元帝国貴族(子爵)だったが既に爵位は返上している。
ヒューベルトの父ベストラ侯とは知り合いらしい。
一人称は「吾輩」。片眼鏡を掛けており、本作の眼鏡キャラその2でもある。
「紋章学の父」と呼ばれるほどの紋章学の権威で、紋章の事となると冷静さを欠く事もある。通称「紋章大好きおじさん」(※公式)。
しかし基本的には温和な性格で、いたずらに声を荒げる事などない紳士。
彼に言わせれば貴族とは「知る者」で、豊富な知識を用いて民を導く、いわゆる知識人・学者・識者に当たる立場だと考えているようである。
マヌエラとは仲が悪く、事あるごとに年甲斐もなく些細な事で口喧嘩をする。
ハンネマンが唯一怒りを顕にしたのもマヌエラに馬鹿にされたり、逆に彼女が命の危機に瀕したりした時。ちなみに料理は苦手だが掃除は得意と、こんな点でもマヌエラとは正反対。
それを表すかのように、彼らの外伝のタイトルも『氷炭相容れず』となっているほど。
魔道士型で、例によって歳の割には十分な成長率を誇る。唯一、
歳のせいか速さの伸びだけ悪すぎるのが懸念材料。
守備も紙なので物理攻撃を受ければまず追撃を喰らって落ちる。良くても瀕死の重傷を負う。位置取りには細心の注意を払いたい。
長射程の魔法を覚える為、杖に頼らなくても射程を確保できる点はそれなりに優秀。
理学のほか弓術と馬術も得意な為、スナイパー、ダークナイト、ボウナイトあたりの兵種も目指せなくはないです。
意外にも
格闘術も不得意ではない為、手間はかかるがウォーマスターにして戦技「切り返し」を習得させると魔法火力に磨きがかかる。
中の人は『覚醒』にて
グレゴとレンハ、『if』にてアサマとナハト、更に『ヒーローズ』でも
キルロイを演じている。
なお、『無双』ではマヌエラとともに帝国軍に移籍しており、こちらではNPC専用キャラとなる。
また、現在では兄が実家の当主を務めているようだ。
ハンネマンの妹は、紋章を持っていた事が原因で悲惨な人生を送り命を落とした。
その為紋章が生み出す格差社会を嫌悪しており、教会に属する紋章学者でありながらエーデルガルトの反紋章主義の思想に強く共感する側の人物である。無論、他のルートでも普通に味方になってはくれるが。
そしてその果てに、エピローグでは所持すれば紋章と同等の力を発揮できるようになる「魔道具」を発明し、「魔道具の父」ともなった事が語られる。
それが後世のフォドラにどれほどの影響を与えるかは想像に難くなく、見ようによってはフォドラの歴史において級長たちにも匹敵しかねない超重要人物である。
そして
この「魔道具」は2周目以降に特典アクセサリとして手に入れることができる。
紋章よりも特殊効果の発動率が低く、専用戦技の武器の消耗が多くなるという性能からすると、本当の意味で同等の力は発揮できないようである。それでも世紀の大発明である事に違いはないが。
平民キャラに紋章を持たせるも良し、本来の適合者とは別のキャラに遺産を持たせるも良し。
マヌエラとはペアエンドがあり、この場合熟年ケンカップルになる。
CV:小島幸子
主人公の先輩教師でもある美女。
かつてはミッテルフランク歌劇団の歌姫で、現在は士官学校教官兼校医でもある才媛。
年齢は「ヒミツ」だが、ハンネマンとの会話からプレイヤーには年齢がバレてしまう。
男に飢えているようで、様々な騎士にアプローチをかけているが上手く行った試しは無い。
片付けも苦手で、部屋を見ただけで男に幻滅されたとか、部屋が散らかっているので外にいるとか、嫌いなものに「片付け、そして片付け」と大事な事なので2回言われているなどネタに事欠かない。ただし料理は得意。
初期職はプリーストだが、成長率は速さ60%を筆頭に力=魔力と、僧侶らしからぬもの。「Mシールド」や「ワープ」といった小回りの利く魔法は覚えるくせに「リブロー」も「レスト」も覚えないため、あまり回復役に向いてない始末。
実はイングリットの成長率に近く、彼女に比べてHPと魅力で上回る反面、幸運と魔防で劣る。特に魔防ははっきりと差が出る。
得意武器は剣だけだが飛行得意なので、
ペガサスナイトという選択肢も浮上してくる他、信仰が得意なのでDLC追加職の
トリックスターにも適性がある。
経歴も能力も踊り子向きだが、本編では生徒しか就けないのが悔やまれる。『無双』ではその制限が無いので実現するが。
初期職が魔法系のわりに理学は苦手。剣術と理学が得意なドロテアとは対になっている(ただしドロテアは信仰の「才能開花」がある。)
マヌエラは生徒ではない為「才能開花」も無い。が、頑張って理学レベルAまで育てると……
マヌエラをスカウトせずに進めた場合は、王国ルートのみハンネマンと共に帝国軍に所属し敵に回るが、プリーストだった第一部とは打って変わってアサシンとして出てくる。
歌劇団で剣舞を得意としていた事から剣術適性が高く(やはりこれもドロテアと同じ)、剣で戦うアサシンとして登場する事は設定に適ってはいるが、マヌエラに魔術師というイメージを持ったプレイヤーを驚かせる事になった。
ツィリル
CV:河西健吾
レアの従者として働く少年。フォドラ・レスター地方の更に東にあるパルミラ国出身の戦災孤児。今作で仲間にできるユニットの中では最年少。
まだ幼いが、敬愛するレアの役に立とうと、シャミアから弓の手ほどきも受けている。
先生には基本塩対応だが、接するうちに少しずつ心を開いてくれるようになる。
今作の良成長枠。仲間にしたあと「お前がそうかよ!」と思った先生もいるのでは。
……が、実は
良成長による補正込でやっとまともな成長率という調整のせいで過去作ほどの恐ろしさはない。
しかも初期兵種がEPにかかわらず平民固定の為、中の人が同じな
宇宙ネズミばりに暴れるかただの従者で終わるかは人次第。
困った事に、成長率補正が無い平民というクラスと、本人の「良成長込みでやっと一流」の成長率がシステムと悪い意味で噛み合ってしまっている。おまけに教会ルートだと仲間にできるのは
第一部終盤という致命的な欠点が……。
早期に仲間にできれば、良成長含めれば級長手前くらいになる成長率を生かしかなり強くできる。
得意科目にも恵まれており、槍・斧・弓・騎乗・飛行が得意なためドラゴンナイト系にもアーチャー系にもソシアルナイト系にもできる器用なキャラ。
中の人は『if』にて
ジークベルトを演じている。
なお、『無双』では教会軍に属するNPC専用キャラ。
敵対時のクラスからするとドラゴンナイトが想定されているようで、スカウトしていると実際に「パルミラでもドラゴンの世話を任されてたから」とドラゴンナイトになりたいと申し出てくるが、イメージからすると異色と言える。本作ではクラスによる武器制限が無いので弓+ドラゴンナイトにすればいい話だが、それだとクロードと丸かぶりする点がネックか。
大修道院に来る前はヒルダの実家・ゴネリル領で下働きをしていた時期があり、その縁で彼女とも支援がある。
また、フォドラ語を話すのはほぼ難無くできているが、実は読み書きはできない(この点、読み書きは完璧でも話は片言というペトラとは対照的)。
このせいか、悩み相談でも他のキャラのように文章を書くのではなく絵を描いて悩みを訴えるが、リシテアとの支援では彼女に教わりながら段々と身に着けていき、最終的には手紙を書けるようにまでなる。
前述の通り、NPCとして登場しプレイアブルにはならない。
ギルベルトは王国軍へ、アロイスはジェラルト傭兵団に移籍したために教団の幹部の数が必然的に減っており、彼の負担が増えている。
王国ルートではレア撤退の殿を務め、激戦に晒されたせいで過労死寸前。
イエリッツァ=フォン=フリュム
CV:伊丸岡篤
鍛錬担当の士官学校教師で剣術師範。本作の仮面枠。
剣術と槍術に秀でていてるが、他人との関わりを嫌う傾向がある。
主人公に騎士団を配備するチュートリアルクエストを発注し「仲間にも気を遣ってやれ」と説いておきながら、直後に「やはり孤独こそが戦い…」などとのたまったのは語り草である。どっちだよ。
意外にも子供には優しいらしく、イエリッツァから剣術の指南を受けたと話す少年もいる。
フェリクスやカスパルも彼を尊敬している為、なんだかんだで教師として優秀なのかもしれない。2人との支援会話が無いのが惜しまれる。
DLC第3回配信無料アップデートにて、帝国ルートでのみ仲間になるプレイアブルキャラとして追加された。同時に第一部よりイエリッツァから教員研修が受けられる微修正もされている。
死神騎士の正体で、メルセデスの異父弟「エミール」。
イエリッツァ=フォン=フリュムは偽名で、エーデルガルトの意向に従い帝国貴族フリュム家の養子になった事に依る名前。
かつてのフルネームはエミール=フォン=バルテルスと思われる。
当初の支援会話対象者は主人公とメルセデスの2名だったが、後にベルナデッタとコンスタンツェとの支援も追加された。
また、男性主人公と同性支援Sにできるキャラクター。姉と同じくバイセクシャル疑惑がある。
得意技能は剣術、槍術、格闘術、馬術で、飛行の「才能開花」が期待できる。
デフォ職が騎兵なので格闘術の才能は若干活かしづらい。
また専用クラスとして「死神騎士」を持つ。
パラディンとダークナイトのいいとこ取りのような性能で、魔法も使える物魔両刀の騎乗職。
敵の時に非常に厄介だったスキル「応撃」は加入時点では持っていないが、「死神騎士」をマスターする事で手に入る(思い出す?)。
物理で運用するのが主だが、魔法もサブウエポンとしては十分に通用し、実はエーデルガルトと同じく黒魔法と闇魔法の両方を習得する。
弱点は技、幸運、魅力の低さ。特に魅力は実質上級加入にもかかわらずレベル1のエーデルガルトと同値という有様。「応撃」があるとはいえ、それでも自軍基準だと迎撃は得意な方ではない。
魔防の初期値は上級職の最低保証よりも若干高い値だが、成長率は平凡で魔法に強いとまでは言えない。
加えて今作は
ペガサス系以外の騎乗職が共通で速さ成長率にマイナスされる
という厄介な仕様があり、完成までにはクラスに多少気を遣う必要がある。
個人スキルではないが、リシテアと同じスキル「天才」を加入当初から会得している。
おそらく第2部が最も短い帝国ルート限定で、最も使える期間が短いユニットであるがゆえの配慮だろう。
その他、追加クエストには彼と2人だけで出撃するものもある。
死神騎士としての活躍から本作のネタキャラとして愛されていたイエリッツァだが、プレイアブル化に伴って明かされた素顔が中性的な美形だったのに加え、公開されたプロフィールにて趣味が猫の世話だったり、甘い物が好きだったりと嗜好が女子っぽい事が判明し、新たなネタを獲得した。
バルテルス家では虐待に近い冷遇を受けていたらしく、死神騎士としての自我が芽生える原因となったようだ。
更に食堂の好物メニューは上述の甘い物のほか、極めて珍しく「雑魚の串焼き」と「ザリガニのフライ」を含んでいる。
説明文に「好む者は少ない」「味の方は……」などとはっきり書かれるこのメニューが好物扱いである稀有な人物という事はつまり、滅茶苦茶ハードな幼少期を過ごしたのだろうと思わずにはいられない……。
こちらではベレトスの代わりに主人公シェズが生徒として入学してくることで、彼/彼女が選んだクラスの先生となる。
しかし、本来生徒にやらせるはずの盗賊退治を半分一人でやっちゃう等相変わらずフリーダム。そして初っ端から武器をやたらと禍々しくする固有スキルでこっそりネタバレしている。
ところが、それが歴史を3年ほど早く、そして大きく揺り動かす事件へとつながる……
そして帝国編ではデフォルトで仲間になる。
とはいえあんまりにも無口なせいかストーリーへの関わりはそこまでなく、生徒集合シーンでも基本的に省かれてるし、また支援会話もかなり少ない。
今作ではダークナイトが彼専用クラスに置き換えられている。
ただメルセデスへの思いは一貫しており、帝国編で彼女を説得可能・王国編では逆にイエリッツァを仲間にできる。
同盟編でも、最終決戦に乗り込んできたメルセデスを説得すべくまさかの乱入を果たす。
モニカ=フォン=オックス
CV:高野麻里佳
アドラステア帝国・オックス男爵家の嫡子。昨年度の士官学校の生徒だったが、在学中に行方不明になっていた。
今年度の途中になって無事な姿で発見され、黒鷲の学級に再編入されることとなるが……。
中の人は『if』にて
ミドリコを演じている。
実は本物のモニカはすでに死亡しており、「闇に蠢く者」のクロニエに成り代わられている。
以降の経緯はそちらのネタバレを参照のこと。
本編よりずっと早く無事に発見される。つまり、発見されるのがまだ暗殺されて成り代わられる前の、本物のモニカになっている。
この件によって「闇に蠢く者」の存在が早々に明るみに出ることとなり、これがエーデルガルトの行動、ひいてはフォドラ全土にとっての重大な分岐点になる……。
帝国ルートでのみ仲間に加わる魔道士ユニットで、本編では誰も宿している者がいなかった「マクイルの小紋章」を宿している。また、
記憶力がものすごく良い
ことも判明。
なお本人は
忠義心が溢れすぎて愛が重い
性格。要するにヒューベルトとは違うベクトルでエガちゃん大好き。
他方エーデルガルトの敵に対しては容赦がなく、また彼女が重用する人物にもストレートに嫉妬をぶつける。
中盤でエーデルガルトが暗殺されそうになった際犯人に魔術師なのに突っ込んでいってヒューベルトの魔法がぶつかりそうになり喧嘩するという大問題児である。
だがその忠誠心は確かなもので、『無双』では闇に蠢く者との決別を決意したエーデルガルトの意を受けたイエリッツァ先生が彼女を見つけたお陰で救出されるが、
シェズ加入から始まった賭けが成らなければエーデルガルトは彼女を本編と同じように見捨てるつもりであった。
しかしその事を聞かされてもモニカは全く堪えず、むしろ「エーデルガルト様の為であるなら命は惜しくない」とまで言ってのけた。
そんな彼女だからこそ命を救われた事に多大なる感謝を覚え、より忠誠を誓ったのであろう。
けどエーデルガルトの事はやっぱり主従関係以上に好いているらしく、エーデルガルトのため息の回数まで覚えていたり、膝枕を要求するシーンもあったりする。
トマシュ
CV:ふくまつ進紗
40年以上もガルグ=マク大修道院の書庫番を務める好々爺。
長年務めているだけあって、大修道院きっての事情通。当然裏事情にも詳しく、割とやばい事を教えてくれる時もある。よく書庫を利用しているクロードや勉強熱心なアネットが時折トマシュの事を話題に出している。
しかし、トマシュはコーデリア伯爵家の推挙によりガルグ=マクに出仕しているとの事だが、同家の令嬢であるリシテアは「入学前に面識は無く屋敷で見かけた事もない」と話していて……?
アルファルド
CV:
平川大輔
DLC追加シナリオ『煤闇の章』に登場するセイロス教会の修道士。
アビスの管理を担当し、灰狼の学級を創設した。穏やかな人格者で、この学級の生徒や荒くれ者揃いのアビスの住人たちからも尊敬されている。
古参の教団幹部でもあり、主人公の両親とは旧知の仲。
アビスの面々との共闘を描く『煤闇の章』では一度だけアルファルドと共闘する場面がある。クラスは修道士。
初級職であるが見た目とは裏腹に魔法の腕は確かで、1章だけのスポット参戦とはいえ十分に戦力になる。
『無双』では登場せず、拠点の会話で言及されるのみ。
一見人の好さそうな人物に見えるが、『煤闇の章』を進めるととんでもない野望を抱いている事が明らかになるほか、生前のシトリーに想いを寄せていたことが判る。
敵対時のクラスは共闘した時とは変わって専用クラスの「フェアラート」。
そして、最後は"渇望の代償"を払う事に……。
ちなみに「アルファルド」とは、アラビア語で「
孤独な人」という意味だそう。
うみへび座の恒星の名前でもあり、最も明るい星ではあるが、本体はさほど明るい星ではないのに周りが暗い星ばかりなので明るく見えるという。
また、「フェアラート」はドイツ語で「
裏切り」を意味する。
本編では不祥事を起こして解任されたと言われている他、追加クエストでは教団を立ち去る直前のアルファルドに一度だけ会えるが、「修道士」名義で名前を伏せており、クエストを達成するとどこかへと姿を消す。
なお、『煤闇の章』をクリアしているとそれと同時期に主人公の母の墓が手入れされており、それまでは読めなかった墓碑銘がちゃんと読み取れるようになっている。
シトリー=アイスナー
ジェラルトの妻で主人公の母。本編開始時点で既に故人。容姿は『煤闇の章』の終盤の回想でのみ明らかになる。
生前はガルグ=マク大修道院の修道女で、体が弱く大修道院の外へ出た事がなかったらしい。そこに現れたジェラルトと恋に落ちやがて主人公を身籠るが、出産の際に命を落とした。享年21歳。
ジェラルトによれば「優しく料理上手で花が好きだった」との事。
実はレアがソティス復活を目論み生み出した12番目の素体。
とはいえレアは愛情を持って接しており、本人も慕っていたようだ。
しかし、早くに命を落とした彼女を土の中に閉じ込めることができなかった、というレアの未練がアルファルドの運命を狂わせることになる……。
このレアの行動の一番の被害者は、シトリーのいない墓にずっと墓参りをして、死後はひとりで埋まることになるジェラルトであろう。
謎の勢力
炎帝
数々の騒動の陰で暗躍する謎の騎士。
タレスらとは行動を共にするものの、彼らの行いに関しては苦言を呈する事も。
炎の伝説のポケモンではない。
その正体は前述の通りエーデルガルト。
CVもしっかり加隈氏だが、音声加工のかかり方が物凄く声だけでは判らない。
一切登場しない。
士官学校編がほぼスキップされたことに伴い、本編で炎帝として登場したイベントがその起点含めて跡形もなく切除されたので当然と言えば当然である。
なお、過去の出来事なのでおそらく行っていると思われるダスカーの悲劇への関与についても、
ディミトリが炎帝と再び相見える可能性が戦いの中で潰え、すべての元凶となる「闇に蠢く者」と対峙するに至るため、特に触れられることはなくなる。
後述する実母アンゼルマについてディミトリから言及された際にも淡々と答えており、
そもそも本編において「炎帝が力を得るために行った」とタレスが言及する以外に、
「ダスカーの悲劇」に炎帝が直接的に関わったような描写・台詞は無いため、この事件は「闇に蠢く者」の独断で引き起こされた可能性が上昇している。
ドクロの仮面に
大鎌を持った謎の騎士。街で流れる「死神に人々が攫われる」という怪談のもとにもなっている。
登場する度に貴重な「闇魔法試験パス」を持ってきてくれる、通称「
闇魔法試験パスおじさん」。
ただしそんなユーモラス(?)なあだ名とは裏腹に、序盤でもかなりの高ステータス+キラーランスの強化版ともいえる高必殺の武器+遠距離反撃(「応撃」のスキル)を持っている為、
下手に攻撃すると反撃でほぼ即死という強敵。倒すにはそれなりの準備が必要。
特に「応撃」はサンダーストームなどの遠距離魔法にもしっかり反撃してくる厄介な能力。
ダークスパイクTやホースキラーといった騎馬特攻武器で反撃もさせずにワンパンで倒したいところ。
十分な火力が出せないなら、回避補正つきの戦技を使うと、必殺回避も同時に上がる仕様を利用すると幾分削りやすくなる。
その正体はイエリッツァ、もといメルセデスの異父弟・エミール。
ただし、第一部時点では死神騎士が逃げたと同時期にイエリッツァが仮面を落として消えた為に、状況証拠からほぼ間違い無いと推察されるのみ。イエリッツァ実装前の帝国ルートでは味方にもかかわらず戦争編に一切登場しなかったので、プレイングによっては彼の正体が明かされないままエンディングを迎える可能性もある。
ちなみに、イエリッツァが実装されるまでは、エミール=死神騎士と判明するのはカスパルとメルセデス両名が自軍にいる状態(少なくとも片方はスカウトする必要あり)、かつ帝国と敵対するルートで発生する外伝のみだった。
一応、第一部時点でメルセデスと死神騎士を戦わせると戦闘会話が発生したり、イエリッツァがメルセデスの名前を呟いたりするなどの伏線は張られている。
なお、王国ルート限定で上記外伝をクリアした場合には姉弟の追加イベントが発生する。
上記の通りおじさん呼ばわりされているが、第二部開始時点でもまだ26歳である事から、学園に潜入していた頃は21歳なので(生徒の弟なので当然だが)生徒でもおかしくない歳。
物語中盤、噂通りにフレンを攫って学園の隠し部屋に拉致した。その際マヌエラにも危害を加えたが、幸い2人の命に別状は無かった。
強者との戦いを求める戦闘狂ながら、こちらから手出ししない限り弱きものは殺さないというポリシーも併せ持つ。
それに加え、かつて怪我を負わせたマヌエラに問い詰められた時には素直に詫びるなど、変な所で律儀な一面も。
威圧的で不気味な見た目に反して、随所で見せる人間味、騎馬特効魔法のダークスパイクΤを覚えるリシテアに滅茶苦茶弱い、ややこしい場面で唐突に乱入してエーデルガルトに怒られる、第一部終盤で帝国に味方した際にNPCとして登場した……かと思えばカトリーヌに秒殺されるなどのギャップから、本作屈指のネタキャラとして愛されている。
なお、『ヒーローズ』にもしれっと登場しているが、ネタバレ防止の為CVは伏せられている。
タレス
「闇に蠢く者」の祭司の1人にして、リーダー的存在。
なお、「闇に蠢く者」の殆どの名有りユニットは(『無双』で追加された者も含め)古代ギリシャの哲学者の名前から取られている。
アランデル公を暗殺し、擬態していた。
人間の時から強敵感を醸し出しており、タレスとしても冷酷無慈悲な紛う事なき悪役。
クラスは彼専用の"アガスティア"。
……だが王国ルートでは正体を現さず、とある街の様子を見に行った先で、急遽転進してきた王国軍にアランデル公として討伐されて死ぬ。
王国としては彼から情報を聞き出したかったのに勝手に死んだ事から虚弱体質とかあら死んでる公とか言われている。
とはいえ「犬死に程愚かしいことはない」と追い詰められてもクロードを討とうとする気概を見せたり、撃破時は自らの野望が打ち砕かれたことに驚きはするものの「せいぜい義姉弟で殺し合え」と、後に訪れるであろうディミトリとエーデルガルトとの戦いを予見した不敵な台詞を吐いて果てたりと、まだ大物らしさは残っていた。
問題は別ルート。教会ルート及び同盟ルートではその正体を現すも、ヒューベルトの遺言により本拠地を襲撃されて死ぬ。
しかもその最期ときたら、ヒューベルトに本拠地を逆探知される原因でもあった「光の杭」(魔法弾道ミサイルのようなもの)を自分の場所に落として自軍を道連れにしようとするも失敗し、自分だけ瓦礫に押しつぶされるというアホ極まりないもの。
その死体も白目を向き口を大きく開けながら体が潰されているという、普通に考えたら悲惨な状況なのにどこか不謹慎ながら笑ってしまいたくなるようなものであった。
ちなみにこの光の杭で厄介な存在が目覚めるが恐らく想定外。
立場上味方である帝国ルートでは直接対峙する事はないが、後日談で滅ぼされる。要はナレ死。
……と、どのルートでもあっけない死を迎える為、死神騎士ほどではないがネタキャラ扱いされている。
ついでに言うと、部下の多くがタメ口だったり、呼び捨てにされたりと、首領として尊敬されているかどうか怪しい場面がある。(特に『無双』で顕著)
ちなみに「闇に蠢く者」とはヒューベルトが独自に命名したもので、作中では彼との会話及びステータス画面以外ではこの呼び名は用いられていない。
タレスらは自身の事を「アガルタの民」と称しており、それ以降作中の後半では「闇に蠢く者」に属する兵士たちは「アガルタ兵」という名称で表示されるようになる。
また、本拠地であるシャンバラはゴネリル領付近にあり、これを知ったヒルダは当然気味悪がっていた。
「アガルタの民」という言及がなされないため、終始「闇に蠢く者」表記である。
本編とは変わって割とまともな立ち回りをし、帝国・王国ルートでは彼らの陰謀との戦いも本筋に含まれるようになるためラスボスとなる。
また、ラルヴァ外伝の描写では解放王の時代から「タレス」という人物が存在している旨が言及されているが、本編に登場するタレス本人だとすると、女神の眷属といった当の"獣"たちに迫る超長命を保持していることとなる。
何らかの秘術(体の乗っ取りなど)またはラルヴァのような転生の秘術で1000年以上生きながらえているか、あるいはラルヴァ外伝で言及される「タレス」は本編とは別人で、彼が先人の名前を襲名しているのかは現状では判然としない。
クリア後には彼のものという説明がある謎の魔法剣「リジルの剣」を入手できるようになる。ただし、ゲーム内で彼が使用したことは一切ない。
しかもこの名前は、前作『
FE無双』のNPCであるダリオスが持っている剣と同名だが、その関係は益々謎。
「闇に蠢く者」の祭司の1人。老獪な性格の魔道士。
作中ではトマシュを暗殺して成り代わっている。
トマシュ本人はガルグ=マク大修道院の書庫番を一時退職し、故郷に帰っていたが、恐らくそのスキに本物を始末したのだろうと推測されている。
とあるマップでは当初はトマシュとして登場するが、数ターン後にソロンへと変化し正体を現す。
トマシュ時に比べほぼ全ての能力値が大幅に上がるが、幸運と魅力だけは下がる。
敵ユニットとしては敵専用の曰くありげな「キルケの杖」なるものを装備している。
しかし、重さが設定されている割に何の効果も無い事がしばしばネタにされる。
第1部の最後で「ザラスの闇」なる大禁呪を使い、主人公を幽閉する。
ちなみにベレトスの『スマブラ』参戦ムービーはこのシーンから分岐しているが、サークライ節によって容赦なくキャラ崩壊させられる。
また、しばらく後には『ヒーローズ』にも出てきた。
……だが、死神騎士や炎帝はわざわざCV:???になっているにもかかわらず、ソロンは全力でネタバレをかましている。
まあ正体がトマシュではネタバレってほどでもないかもしれないが。
早々に救助されたモニカの証言により、いきなり彼の正体が露見。
トマシュを尋問しようとセイロス騎士団に取り囲まれた際、姿を捨てて正体を現し大修道院から逃走した。
その後しばらくは出番なしだが、終盤であるキャラを仲間に加えた場合の隠しステージで
本性を現したラルヴァがソロンを生贄として「ザラスの闇」を発動。
本編では使う側だったソロンが生贄にされる側になるという皮肉な最期を遂げたのだった。
しかし、条件を満たさないとソロンとの戦いごと丸々カットされて決着が付けられなくなる。
今作ではキルケの杖にきちんと特殊効果が設定されて地味に強くなっているが、クリア特典で入手できるコルネリアの杖とは違い、現状なぜかクリア後でも入手できない。
「闇に蠢く者」の使徒。子供じみた残忍な性格を持つ、淡紫色の肌とボディラインが出てる格好をした女性。
主人公にとってはとある大事な人を殺した仇という事で、クロニエを追う展開になる。
最初は主人公を
挑発するも、すぐに追い詰められてしまう(能力的にも大した事はない)。
そこにソロンが現れ、彼に助けを求めるクロニエだったが、逆に主人公を闇の世界に閉じ込める為の生贄として使われてしまい、最後は皮肉にも主人公に助けを求めながら消滅した。
そして「ザラスの闇」に囚われた主人公は、大事な人を再び喪う事に……。
『ヒーローズ』に最速参戦した事で印象に残った割に非常にあっけなく早々に退場する為、その事で弄られがち。
1章限りの敵将なのに早期参戦した
ウルスラのような前例もあるので、そこまでおかしな事ではないが。
トマシュと同様彼女もガルグ=マク大修道院に正体を偽って潜入しており、その姿が前述のモニカ=フォン=オックスである。
モニカとして振る舞っている間はエーデルガルトに不自然なまでにベタベタしており、他学級のヒルダさえモニカの言動を訝しむほど。
ヒューベルトには苦言を呈されていたが、モニカもといクロニエは気に留めるふうでもなく軽く受け流すだけだった。
黒鷲の学級に復学したのに、
この学級の担任であってもモニカを指導できない(自軍ユニットとして加わらない)
などの不可解な点に加えて、特に『
ファイアーエムブレム 聖魔の光石』をプレイ済の先生は
モニカという名前だけでもう怪しいと思ったかもしれない。
そして実際その通りだった。
敵ユニットとしては上級職のアサシンで、耐久力はそれほどでもないが、攻速と回避率が高め。
専用装備「アサメイの剣」で武装している。これは必殺率の高い「鉄の剣」といった性能で、先手を取らせると危険。
なお、難易度ハード以上では動く為、地形効果のある周囲の森を利用するなり計略で保険を掛けるなりすると良い。
『ヒーローズ』では大英雄として、なんと主人公・級長など重要なキャラを差し置いて『風花雪月』から最速の参戦を果たした。
専用武器「アサメイの短剣」(暗器使いにされている為微妙にアレンジ)の効果が「HP99%以下の敵に対して反撃で先制攻撃(+自己バフ)」というなかなか強烈なもの。
これとデフォルトで持っている「攻め立て(自分のHPが一定以下の場合は追撃が攻撃直後に発生)」も組み合わせれば「事前に敵にダメージをばら撒けるユニットと併用し、単騎突撃して先制+追撃によって完封」という戦法が取れる。
主に飛空城で(守備が高いユニットがいない部隊相手に限るが)無双が狙える、本編の雪辱と言わんばかりに高く評価されている配布キャラである。
ミュソン
「闇に蠢く者」の魔道士。
ソロンやクロニエと比べると格下の幹部。本編では帝国ルート以外で登場。
基本的に出番は少なく、登場するルートいずれもボスまでの道中に立っている
中ボス的な立ち位置。
DLC追加のユーリス&コンスタンツェ外伝ではゲルズ公襲撃の指揮官として登場し、洗脳を行ったり人間を魔獣に変える残虐な魔術を使ったりしていた。
なお、外見は汎用男性ウォーロックのもの。
特筆すべきは王国ルート終章での登場。ラスボスの遠距離攻撃がある中で、彼自身もこちらのユニットを一撃でHP1にする遠距離魔法「ボーアX」を使う。
距離を詰めればさほど強くない為、騎馬や飛兵で一気になだれ込んで倒そう。基本は回避で対策することになるが、計略「応撃の備え」を用意しておくと簡単に倒せる。
ちなみに汎用グラフィックキャラだが、王国ルートでは撃破後に固有グラフィックキャラと同じ死亡時ムービーが挿入されている。
なお、バトル画面で拡大して顔を見ると第二部冒頭で主人公と話していた村人の流用だった為「ミュソンの正体は村人」などとしばらくネタにされていたが、後のアップデートで別の汎用モデルと差し替えられた。
無双でも引き続き登場。「ボーアX」を没収されてただの敵将に
と思いきや、ルートによっては他の構成員よりも出番が多く、イベントシーンにも出演し本編よりも顔がはっきり見えるなど、相変わらず存在感が有る。
汎用グラフィックのため若く見えるが高齢であり、クロニエに対して近頃の若者はと地味に俗っぽい愚痴をこぼす場面がある。
また王国ルートではシェズの秘密の大きなヒントとなる発言を残す。
その他の構成員
『無双』では王国ルートのみ敵将で登場するが、闇に蠢く者ではなく帝国の将扱いされている。ボルトアクス将軍なのは相変わらず。
だが、鎧などの色が闇に蠢く者の黒色で登場ステージ名が「闇の奇襲」、帝国軍と謎の部隊の奇襲を受けるという概要文から、実際は帝国を牛耳ったアガルタ軍者経由で参戦していることがうかがえる。
同盟・教会ルート終盤、アガルタの本拠地シャンバラで登場する幹部。クラスは共にグレモリィ。
シャンバラで登場する巨大兵器・タイタニスやヴィスカムの制御を任されており、撃破すると攻撃が停止する。
『無双』においてピアスの方は軽薄な雰囲気の独自台詞が存在する。
同盟ルートの終章でアガルタの残党たちを率いる。クラスはダークビショップ、『無双』ではウォーロック。
本編では撃破すると増援の魔獣が止まり、残っているアガルタ兵は全員撤退する。
『無双』で存在が明らかになった幹部。王国で活躍した聖女コルネリアに成り代わり、リュファスや西部諸侯を唆して王国を混乱に陥れていた。
コルネリアを倒すとそのまま死亡するので、どういう人物なのか詳細は不明。
余談だが本編の没データに名称とユニットデータが存在はしていた。
『無双』で初登場した幹部。クラスはダークナイト。
名前がかなり特徴的で、一部ルートでは醒めた口調の独自台詞もあるが特別な仕事を任されているわけでもない単なる中ボスで影が薄い。
帝国関係者
イオニアス9世
CV:相馬康一
アドラステア帝国皇帝。エーデルガルトの父。
政変により宰相のエーギル公(フェルディナントの父)らに実権を奪われており、やつれ果てている。
娘の戴冠式を見届けた際の「わしはもう長くはない」との言葉通り、帝国ルートでのエーデルガルトの発言から第二部開始前に病没した事が判る。
『無双』では登場せず。
フォルクハルト=フォン=アランデル
CV:てらそままさき
帝国の摂政を務める人物。通称アランデル公。
妹にアンゼルマがおり、彼女がエーデルガルトの実母、そしてディミトリの継母である。
エーデルガルトの伯父なので、彼女からはそのまんま「伯父様」と呼ばれている。
また一時期姪と妹を伴い王国に亡命していた事がある。
元は小貴族に過ぎなかったが、妹が皇帝の側室となったのをきっかけにのし上がったという。
序盤から登場し、その後も領地の民に圧政を敷いているなど、悪い話ばかり聞こえてくるが腕はかなりのもので、
内政だけでなく用兵にも長ける“辣腕摂政”という通り名を持っている。クラスはダークナイト。
が、実際に戦うと使用回数の少ない魔法しか装備していないせいでガス欠が早く、サンドバッグにされる。
中の人は『覚醒』にてバジーリオを演じている。
先述の通り、その正体は「闇に蠢く者」の首領であるタレス。
作中では直接的に示されていないが、「かつては公明正大で通っていたが、今では領地で悪政を敷いている」
「セイロス教団に毎年多額の寄進を行う敬虔な信徒だったが、
本編開始の数年前を最後に
寄進が途絶えている」といった情報が示されており、
その時期を境にタレスに暗殺された事が推測できる。
アンゼルマ=フォン=アランデル/パトリシア
容貌は不明。故人。
先に述べたように、エーデルガルトの実母にしてディミトリの継母。イオニアス9世が士官学校を訪れた折に見初められ側室として迎えられた。
ディミトリの回想によれば刺繍をよくしていたという。また、ハピはアンゼルマに会った事があるらしい。
その後、政争を逃れ王国へ亡命した際に国王ランベールに見初められ、パトリシアと名乗ってその後妻となるが、この事は王に近いごく限られた者にしか明かされていなかった。
その後「ダスカーの悲劇」で死亡したと言われているが、彼女の乗っていた馬車には、他の馬車とは違い争った形跡が無いという不可解な点があったそうで……?
本編同様に故人、登場もしなかった。
しかし、西部諸侯へ国王暗殺に引き込むための書簡を送っていた事から、積極的に「ダスカーの悲劇」に加担していた事が判明した。
ただ、エーデルガルトとディミトリの会話や、タレスやコルネリアの台詞などから察するに、
「実の子に会いたい」という願いは叶う事の無いまま、闇に蠢く者たちに利用され続けた可能性が高い。
メトジェイ
CV:三輪隆博
帝国に所属する将軍。目つきが悪く妙に鼻につく喋り方をするチンピラ。
炎帝(エーデルガルト)の命を受けガルグ=マク大修道院を襲撃。
……しかし、第一印象のインパクトは大きいものの、倒したらそのマップで死ぬ。
挙げ句「俺はあいつの命令に従っただけ…げはっ!」とか言う小物感あふれる断末魔を上げて死ぬ。
なお、帝国ルートに分岐するのはこいつが出てくる後なので、他のネームドNPC将軍と違って生存の道は限りなく狭い。
所謂ポッと出のボス……どころかこの章のボスは炎帝(黒鷲ルートでは正体を明かしているエーデルガルト)なので
ボスですらない
。
その為こいつを無視して炎帝を撃破すればクリアになり生存するのだが、そんな事をしても何の意味も無いので大人しく経験値になって貰おう。
実際、生存させても後の章で出てくる事もない。本当に何だったんだ?
DLCのサイドストーリー『煤闇の章』ではまさかの登場を果たす。本編での顔見せはこの為だったのかもしれない。
実は正規の帝国軍人ではなく山賊のボスだった事が判明。報酬次第では村一つ滅ぼす事も厭わない残虐な男としてアビスでも有名だったらしい。
このエピソードの時系列は聖墓襲撃の前で、メトジェイの発言から帝国に雇われた模様……だが、
エーデルガルトとの戦闘前会話で彼女本人と関わりが無い事も判明した為、雇い主はタレス・アランデル公、でなければヒューベルトの2説が有力であった。
山賊討伐系のサブクエストや一部のルートの外伝にて度々ボスキャラとして登場する他、帝国、同盟ルートではソロンに扇動された賊徒のひとりとして登場する。
この時の肩書は「賊」で、帝国軍とは関係を持っていない模様。
王国ルートでのみ帝国に属している様子で、傭兵として雇われたバルタザールと共に王国軍の前に立ちふさがるが
メトジェイの卑劣なやり方に我慢がならなかったバルタザールに離反されてしまう。
断末魔の小物感バリバリな台詞も2つ用意されていて、味方陣営にも大した脅威ではないと言われる始末。
しかしこいつの卑劣な毒がレオニーやドロテアの運命を左右し、バルタザールも放っておくとメトジェイの軍勢にやられてしまう為、プレイヤーにとってはいうほど油断ならない敵でもある。
雇い主に関する情報は言及されていないが、帝国、同盟ルートではソロンが扇動していた賊の将として出てくる事、
王国ルートでもタレスが帝国を裏で操りだして以降こいつが帝国軍として出てくるという数少ない手がかりから、本編含め雇い主は闇に蠢くものである可能性が非常に高い。
ランドルフ=フォン=ベルグリーズ
CV:金野潤
帝国に所属する若きレスバ最弱将軍。真面目で家族想いだが、冷静さを欠きやすい性格。
カスパルと同家だが、後妻の連れ子なので立場が低く、冷遇されている為、武功を立てて認められようとしている。
お互い顔と名前は一致するようで、帝国ルート以外ではカスパルとの戦闘会話が発生するも、帝国ルートでも顔を合わせている様子すら見られない。
帝国ルートでは立場上味方同士となるが、残念ながらユニットとしては操作できない。
ちなみにこのルートだと先生とは第一部終盤で初対面を果たすが、5年後に再会した際には新入りと思い込んでうっかり偉そうに話しかけてしまい、その直後に相手が先生と判り慌てるという場面がある。
そして後述のラディスラヴァと共にセイロス騎士団との戦いで戦死する。
他のルートでは当然敵対し、ガルグ=マク籠城戦にて敵将として散っていく事となる。
だが、王国ルートでは……以下はフレーチェのネタバレにて。
こちらでも帝国軍のNPCとして登場。最終的にドラゴンナイトとなる。
しかし彼と妹が生き残るのは帝国ルートでジェラルト傭兵団と共闘の道を歩めた場合のみに限られる。
同盟ルートではセイロス騎士団のカトリーヌと交戦し、劣勢に立たされているところを救出される……かと思いきや、
クロードが教団軍の包囲殲滅を優先したことで救援が遅れ、その間にカトリーヌの急襲によって殺されることに……。
ラディスラヴァ
CV:並木のり子
帝国に所属する女将軍。通称「赤き戦乙女」。美人で一般兵からの人気が高い。
元はエーデルガルトの近衛兵長。「エーデルガルトお気に入りの将軍」と言われており、事実、自身を将軍に取り立ててくれたエーデルガルトに忠誠を誓っている。
要素としては一応、シリーズで度々登場する「赤い髪や赤い鎧の女ドラゴンナイト」枠。
ちなみに『無双』では敵将や友軍が登場する際にフルネームが表示されるが、ラディスラヴァは名前しか表示されない。
同作の帝国ルートで「平民の中には名字を持たない層がいる」と言及されていることから、彼女は名字を持っていない身分だった可能性がある。
先述のランドルフと共に帝国ルートでは味方となるが、戦いの中で彼と同様戦死する。
他のルートではミルディン大橋の守将として登場し、敵対する事となる。
ランドルフのようにある種の見せ場も無いので総じて影は薄い。
フレーチェ=フォン=ベルグリーズ
CV:中島唯
ランドルフの妹で、その補佐を務める。
教会ルート、同盟ルートでは登場すらしない。
帝国ルートでは兄と共にNPCとして登場。兄は死亡してしまうが彼女は生き残る。
しかし王国ルートでは初っ端で兄が戦死した事で、その仇を討つべく村娘に身をやつし、王国軍に下働きとして潜り込む。
そして、グロンダーズの会戦に勝利したものの宿敵エーデルガルトを逃し精神的に不安定なディミトリを、
物凄い顔芸を披露しながら襲撃。
当然の報いと思ったディミトリはその刃を甘んじて受けようとするも、ロドリグが身を挺して庇った為失敗。
そして主人公の反撃によってあえなく死亡した。
ちなみに、ディミトリはランドルフに対し罵声を浴びせた挙げ句に生き地獄を味あわせようとしたが、実際にトドメを刺したのは(それを見かねた)主人公である。
なのでディミトリだけを仇とするのは微妙にズレていて、そして偶然にも兄妹揃って第三者の主人公に斬られる形に。
なお、この一件が無ければディミトリは妄執から解き放たれるきっかけを得られなかった可能性があり、王国軍は無謀な侵攻の果てに全滅という結末も十分あり得た為、
ある意味最大級のファインプレー
。本人の望みとは全くの正反対の結果だが……。
ちなみに上述の通り帝国ルートでも兄は戦死するが、こちらでは悲しみに暮れはしても復讐に囚われる事はなく、兄の執務を引き継ぎ懸命に働いている姿が見られる。環境の違いによるものだろう。
帝国ルートと王国ルート、どちらのルートを先にプレイしたかで印象が大きく変わるキャラと言える。
余談だが、村娘として取り入ろうとした時の発言からすると魔法が使えるらしい。と、思いきや……?
戦闘に参加。魔法系のクラスかと思いきや、本編で見せた暗殺未遂からか「盗賊」または「アサシン」になっていた。
もしかしたら「魔法が使える」発言は暗殺を成功させるための願掛けだったのかもしれない。トリックスターまで届いていればねー……
帝国ルート・王国ルートではどちらも基本的にランドルフとくっついているNPCであり、帝国ルートはほぼ本編と変わらず、王国ルートでは彼女の運命も兄と同様になる。
しかし同盟ルートではランドルフを見殺しにされた恨みから、帝国との条約締結後にも関わらず独断でジェラルト傭兵団を雇い、クロードの命を狙うという暴挙をしでかす。
本編の時からその片鱗は見せていたが、ブラコンというよりかはかなり兄への依存が強く、端的に言って病んでいると言っても過言ではない。
ルートヴィヒ=フォン=エーギル
CV:遠藤大輔
帝国宰相でフェルディナントの父。本編では「エーギル公」とだけ呼ばれており、フルネームは『無双』に先駆け、『ヒーローズ』の『想いを集めて』で判明した。
『無双』では敵将として登場時にフルネームが表示される他、シナリオ内では息子よろしくフルネームで名乗りを上げている。
「七貴族の変」を首謀して皇帝イオニアス9世より国政の実権を奪っているが、エーデルガルトの戴冠式についていくと、即位したばかりの彼女から直々に蟄居を言い渡されるところが見られる。
帝国ルートではそれ以降の出番は無いが、帝国ルート以外でフェルディナントとリシテアの双方が所属している場合、更迭後の動向が外伝で判明する。しかし、その末路は……。
なお、容姿はフェルディナントと似た顔立ちなのは当然だが、
ハゲ&デブ。
中の人は本作のマイクランほか、『覚醒』にて
ヴェイクとシャンブレーを演じている。
本編で受けた屈辱を晴らすかのごとく暗躍。クラスはフォートレスもしくはグレートナイト。
帝国ルートでは政変の最中、立場が危うくなったために逃走を図ろうとするも、エーデルガルトらに阻まれ失敗、捕縛される。
しかし中盤、セイロス騎士団が帝都を襲撃した騒ぎに乗じて脱獄。エーデルガルトに敵対する貴族や闇に蠢く者たちと結託して反乱を起こすも、最終的には敗北した。
王国ルートでは闇に蠢く者たちと早くから結託しており、エーデルガルトの口を
文字通り封じさせた後に、彼女の側近であるヒューベルトや息子フェルディナントも遠ざけて自身に刃向かうものがなくなるよう工作。
(後半の第二部で彼らが登場する戦闘が一つも無い事や、拠点に登場する帝国からの亡命者達の証言からすると、二人とも闇に蠢く者によって暗殺された可能性が高い)
そうして表向き帝国のトップの座に就くが、彼も所詮タレスの傀儡に過ぎず、帝国のほぼ全土が本編のフリュム領のような
ひどい有様に様変わりしていくことに……。
どうしようもない人物ではあるが、しかし息子に対する情だけは本物。
その証拠に帝国ルートでは息子の手で斬られる事になるが、最後の瞬間は観念したかのような安らかな笑顔を見せている。
レオポルト=フォン=ベルグリーズ
CV:楠大典
軍務卿でカスパルの父。フルネーム、容貌は『無双』で明かされた。
息子には尊敬の念を抱かれているのと同時に畏怖されてもいるようで、帝国ルート以外でのカスパルは「親子の情で戦いたくないとかじゃなくて、本当に怖ぇんだって!」といった事を話す。
リンハルトによればベルグリーズ伯は「素手で熊を倒すほどの猛者」だそうなので無理も無いだろうが。話題に上るだけで直接登場しないのが救いかも……?立場上味方同士である帝国ルートなら心強いが、それでも親子共闘の機会は無い。
なお、教会ルートと同盟ルートでは帝国の総大将を務めていたものの、その後同国の降伏に伴い、全ての帝国将兵の責任を問わない事と引き換えに自らの命を差し出した事が語られている(カスパルの兄に当たる長子の動向は不明)。貴族を嫌って憚らないドロテアも、この時ばかりは状況が状況なのでカスパルを気遣う様子を見せている。
無双では満を持して戦場に登場。一人称は「儂」で二人称は「卿」。
前情報に違わず超武闘派でワイルドな巨漢。クラスはウォーマスター。
プレイアブルではないがしれっとキッホルの小紋章を持ち、紋章一致の神聖武器「ヤルングレイプ」を携えている。
ルート次第では道を塞ぐ大岩を拳で叩き割って強引に突撃してくる様が見られる。
ヴァルデマー=フォン=ヘヴリング
CV:内田夕夜
内務卿でリンハルトの父。フルネーム、容貌は『無双』で明かされた。
クラスはウォーロック。長身で眼鏡を身に着けた理知的な雰囲気のおじさま。
文官の長たる帝国内務卿を務め、武官の長であるベルグリーズ伯と共に、文官でありながら必要とあらば戦場に出てエーデルガルトの覇道に力を貸す。
本編の時点で「軍務卿と内務卿は仲が悪い」と言われていたが、実際は皮肉や嫌味をものともせずに自分に意見を言うベルグリーズ伯をへヴリング伯が一方的に鬱陶しがっているだけだった、と『無双』で発覚。
そもそもファーストネームで呼び合っているし、互いの利害が一致している関係からか、共に戦場に出て連携する様子も描かれているほか、外伝では手を組んで息子たちにとある試練を課す。結局仲いいじゃないですか!
グレーゴーア=フォン=ヴァーリ
CV:三上哲
教務卿でベルナデッタの父。フルネーム、容貌は『無双』で明かされた。クラスは聖職者らしくビショップ。
ベルナデッタの項の通り誉められた教育方針ではなく、クソ親父というイメージが強かったが……?
いざ登場してみると、とっても小心者なおっさんだった。不利な状況になると取り乱す事が多く、ある意味蛙の子は蛙といったところ。
しかし自分でなんとかしようとする気概がつく事になるベルちゃんと違い、配下をけしかけたり周囲や妻に泣きついたり、部屋に閉じこもって話を聞かなくなったりすることが多い分性質が悪い。娘を見習え。
元々の教務卿の職自体が窓際感のある情勢だったようだが、エーデルガルトに南方教会の司教の座を与えられる。
本人も最初は重要な役目を任せられたと喜んでいたが、実際は中央教会からの糾弾や刺客の対処など面倒事を丸ごと押し付けられたに等しい状態だった。
エーデルガルトやヒューベルトから「できればヴァーリ伯を守ってほしい」「ヴァーリ伯が死ぬと代わりを探すのが面倒」と言われたり
ユーリスからは南方教会司教の人選について「なんであいつを選んだ、他にいなかったのか」と言われるなど扱いが全体的に雑。
しかしなんやかんやで助けられたらその恩に報いたり、引きこもり気味とは言え司教の仕事自体はきっちりこなし、戦いにおいても籠城戦ではかなりの腕を見せるなどまるっきりの無能ではないことがうかがえる。
というか常に命を狙われる危険な立場にあって、2年も五体満足だった時点で割りと凄いことらしく、
事実あのイエリッツァ先生をして「ああ見えてやつは強かだ」と言わしめている。その直後に「死合いたいとは思わない」と続くが。
因みに帝国、同盟ルートでは敵に狙われている彼を救出するミッションが発生するが
そこでベルナデッタを合流させるとベルちゃんと一緒に慌てふためく彼の様子を見ることができる。
偉そうなことを言っていた分娘には情けない姿を見られたくないのだろうか。
ゲルズ公
外務卿を務める帝国の重鎮。フルネームは不明。外見は汎用の男性メイジ。
当初は設定のみ語られていたが、DLCで追加されるユーリス&コンスタンツェの外伝で登場する。
コンスタンツェとは顔見知りで彼女の両親とも親しかったようで、外伝クリア後にコンスタンツェと久々に対面を果たした際はその変貌ぶりに驚いていた。
かなりの人格者で、ペトラからも慕われている。一方、保管する「ドローミの鎖環」の扱いについても様々な考えを巡らせているなど頭も切れる。
ちなみに、件の外伝ではゲルズ公が死亡するとアウトだが、主人公がある程度彼に接近してからは主人公にくっついて回るという思考ルーチンで動く。
この為、先生を敵の群れに突っ込ませたらゲルズ公もその後を追ってきて必然的に倒されやすくなるので、この外伝での先生の運用には注意したい。
とはいえこのゲルズ公メイジのわりに意外と硬く、多少なら攻撃を耐えてくれる。
帝国ルートのベルナデッタ&モニカの外伝で登場。
彼本人もNPCとして戦場に出るが、相変わらず全身肝っ玉のような文官で、敵に囲まれながら(そしてお互い戦場の隅にいようと)も談笑する程。
ベルナデッタの母とは文官同士ということもあり接する機会も多いのか「彼女にはいつも助けられている」と話す。ちなみにベルナデッタの戦う様子を見て「思っていたよりたくましい」とも評している。
王国ルートでも敵として登場するが、同じマップで敵として立ち塞がるハンネマン、マヌエラ、モニカ等のメインキャラを差し置いて総大将として登場する。やはりゲルズ公、ただ者ではないようだ。
オックス男爵
帝国の小貴族。DLC追加のハピ&バルタザール外伝で登場。フルネームは不明。
英雄の遺産に酷似した謎の武器「ヴァジュラ」を闇市で入手した事から、バルタザールに狙われる。
外見は
トリックスターの汎用男性キャラだが、他にモブの男性
トリックスターがいないので半ば専用グラフィック。
『無双』では名無しの男性
トリックスターも登場してくるため、ようやく専用グラフィック状態が解消された。
昨年失踪した士官学校の元生徒、モニカ=フォン=オックスの父親。
何者かに「英雄の遺産を渡せば娘は返す」と脅迫されていた。
主人公はその遺産を求めて彼と出会うが、上記の理由から説得には頑なに応じず戦う事になり、彼自身は遺産を渡すまいと積極的に振るう。
しかし、紋章を宿していない者が遺産を振るえばどうなるかは、本編でマイクランが身をもって教えてくれたように……。
こちらではモニカが救出されるため、何事もなく健在。
帝国ルートではモニカの口から健在である事が話題に上がるのみで未登場だが、王国ルートでは娘ともども出撃する形で登場する。
バルナバシュ男爵
『無双』にのみ登場する帝国貴族。フルネームは不明。
外見は甲冑を身に纏ったモブのフォートレス。
ルミール村を含むガルグ=マク西側の領地を治めており、土地の影響もあってか帝国軍が占拠したガルグ=マクの守将に任じられている。
小心者なヴァーリ伯に振り回されることも多いが、その立場のためにエーデルガルトやヒューベルトなど帝国首脳と謁見する機会が多く、帝国ルートの終章でもNPCとして参戦するなど、モブグラフィックの帝国貴族の中では圧倒的に出番に恵まれている。
王国関係者
ランベール
CV:松本忍
ディミトリの父親。故人。ミドルネームは不明。生前の容貌はディミトリやロドリグの回想で判明する。
先代ファーガス神聖王国国王。後添いとしてエーデルガルトの実母アンゼルマ(パトリシア)を娶った。
「ダスカーの悲劇」において非業の死を遂げる。
『無双』では
回想シーンでも登場せず、名前が言及されるのみ。ちなみにそのときのロドリグの発言によれば「困っている人に入れ込みやすい」性格でもあったらしく、そのためアンゼルマに肩入れしてしまったのだろうとも推察していた。
ディミトリの実母
先代ファーガス神聖王国王妃にしてディミトリの実母。故人。フルネーム、容貌は不明。
ディミトリを産んで間もなく、本編開始の十数年前に当時王都で流行していた病により没する。
ロナート=ジルダ=ガスパール
CV:安斉一博
王国領ガスパール地方の領主である老騎士。アッシュの養父。フルネームは『無双』で明かされた。
慈悲深い人柄で知られ、アッシュだけでなく領民たちからも非常に慕われている。
かつては敬虔なセイロス教徒だったものの、「ダスカーの悲劇」に連座した廉で実子のクリストフがセイロス聖教会により処刑されている。
その為次第に教団に深い恨みを抱くようになり、第一部序盤で叛乱を起こす。クラスはパラディン。
蜂起の前に士官学校が休止されてしまうが、結局王国が教団の身柄受け入れを選んだことを主な理由に叛乱を起こす。
事情の違いを挙げれば、もう戦時下かつローベ伯が帝国に寝返ったのと同時であること。
寝返るタイミングを打ち合わせていたのに勝手に蜂起する彼のその行いは、王国もローベ伯も帝国のエーデルガルト達すらも困惑させた。
クリストフ=アルド=ガスパール
ロナートの実子でアッシュの義兄。容貌は不明。
先述の通り「ダスカーの悲劇」に連座した廉でセイロス聖教会により処刑されている。
士官学校時代はカトリーヌと同級生だった。
マイクラン
CV:遠藤大輔
とある盗賊団の長。ゴーティエ家に伝わる英雄の遺産「破裂の槍」を盗み出し、王国のコナン砦を根城として暴れ回っている。
クラスはアーマーナイト。
その素性は、シルヴァンの廃嫡された実兄マイクラン=アンシュッツ=ゴーティエ。フルネームは『無双』で明かされた。
人格的にもとても褒められた人物ではなく、弟からの評価も散々。
同じ盗賊のユーリスにも「俺たちと一緒にしないで欲しい」などとこき下ろされている。
とはいえ「紋章持ちが生まれた途端用済みとばかりに廃嫡」というどうしようもない不幸で人格が歪んだ側面も無いとは言い切れず、そこはシルヴァンも同情している。
盗賊団とはいえそれなりの規模の集団を引き連れているし、構成員にもそれなりに慕われていたようだったり、侮っていた相手が実力者だと判ると「ガキのくせに…やるじゃねぇか」と称賛したり、歯車が噛み合えば有能な人間だったのではないかと思わせる一面も垣間見えるし、
実際エーデルガルトも「軍を率いれば有能だった」と述べている。
だが、紋章を宿していないのに「英雄の遺産」を振るった事が災いし、「破裂の槍」が突如マイクランを取り込み、魔物にしてしまう。
変貌した魔物を討伐した後に残っていたのは、彼の死体と、燦々と輝く「破裂の槍」のみだった……。
能力や戦法は立派だが、英雄の遺産は先に述べたようにゲーム内でも「何らかの紋章を宿していないと戦闘するごとに10ダメージを受ける」というシロモノ。
ある意味英雄の遺産のチュートリアルを兼ねている為、遠距離からチクチク攻撃するだけで勝手に消耗していくという割と斬新なボス。そして、難易度ノーマルでは動かない。
真打ちはその後、マイクランが変異させられた魔物なのだが、そういう意味でも哀れな存在と言えるだろう。
本作では遺産強奪をやらかす前に三国の情勢が動く。
しかし破裂の槍が序盤で解禁されないことや、序盤でロナート卿が結局本編と同じことをやらかすため、やはりマイクランも……と思いきや王となったディミトリに人材補充の名目で登用されており、反乱鎮圧のために助太刀に駆けつけ、元鞘に戻って王国の武将として戦うこととなった。
ただしプレイアブルにはならない。
強奪をやらかさなくても「盗賊に堕ちた男」として悪名は知れ渡っているため方々から冷ややかな目を向けられ、平時も監視付きで、王国が「罪人だろうと登用の道がある」と知らしめるプロパガンダとしての一面が明白だが、本人もそれを承知のうえで、何だかんだ言いながらも働いている。
そして、曲がりなりにも名将たる父・ゴーティエ辺境伯の薫陶を受けただけあって能力は本物と評価されるに至る死守を見せ、前述のマイクラン有能説がハッキリ示される事になった。
ロドリグ=アシル=フラルダリウス
CV:菊本平
フェリクスとグレンの父親で、フラルダリウス公爵。「王国の盾」との異名を取る。
貴族らしい風貌に反して飄々としたイケおじで、かなりの人格者。
王国に忠誠を誓っており騎士道精神を大切にしているが、リアリストなフェリクスとはそのせいで確執がある。
士官学校の卒業生でもあり、かつての主君にしてディミトリの父ランベールとは同級生で親友だった。学生時代は一緒に授業を抜け出してやんちゃしていたらしい。
クラスはバリバリの槍+信仰複合職(ホーリーナイト)。フェリクスが理学の才能を秘めているのも血筋なのか。
フェリクスの外伝では、領地に現れた賊から領民を守る為息子と共闘する場面がある。
だが、重くて追撃を受けやすいオーラ装備+移動力の高い騎兵という組み合わせが災いし、最上級職とは思えないほどに打たれ弱い。
彼の長男であるグレンが死んだ際「それこそ騎士の誇りだ」と言ってしまった事が、兄を大切にしていたフェリクスがロドリグと騎士道を嫌う要因となった。
しかしグレンは王を守る為に犠牲となっており、また守らずに帰還したところで後ろ指を差されて生きていかなければならない「
詰み」の状態だったとロドリグは考えており、そういう意味では上記の発言は、自分に言い聞かせるような言葉でもあったのだ。
フェリクスがロドリグを嫌っている事は重々承知の上だが、第一部で士官学校を訪れた折には、先生に「馬鹿息子の事をよろしくお願いいたします」と挨拶してくるなど、息子への思いはしっかりと持っている。
この時フェリクスが「自分の父親を見かけたら俺は不在だと言え」と主人公に頼むのは確執があるせいで反抗期をこじらせてるのかもしれないだろう。
また帝国ルートで敵対した際には、せめて自分の手で葬ろうと勝負を仕掛けてくる……。
そして、仲間として合流する王国ルートでも(プレイアブルにならない事からお察しできてしまう通り)命を落とす。
しかし、ロドリグの死とその言葉は、ディミトリが正道を取り戻す大きなきっかけとなった。
『無双』では王国ルートを選べば序盤からプレイアブルキャラとなる。
初期クラスはソシアルナイトだが、やけに魔力魔防が伸びやすい。
本編のように騎馬系を極めてホーリーナイトを目指すか、別のクラスに就くかはプレイヤー次第。
支援を組むことももちろん可能で、年長として皆を導くような会話が多いが、中でもフェリクスと腹を割って話し合う会話は必見。
他にも、いわゆる前世代であるランベールやマティアスとの思い出話を聞く事もできる。ランベールたちは士官学校在学中、舞踏会を抜け出して訓練場で打ち合っていたというが、前作ではディミトリとフェリクスもそうしようとしていたあたり血は争えないという事だろう。
しかし、あるユニットを加入できないとその時点で戦死してしまい永久離脱となる。
他のルートではNPCが同じ役回りなのに、なぜか王国ルートのみプレイアブルである彼がこの枠になっている。
フラルダリウス公爵家の子息。故人。容貌は不明。
ロドリグの長男でフェリクスの実兄にしてイングリットの婚約者、ディミトリとは友人だった。
……と、次世代の青獅子の学級生徒と非常に縁深い人物だったが「ダスカーの悲劇」で殺害されてしまった。
青獅子の先生はしょっちゅうグレンの名前を耳にする事になるので、嫌でも印象に残るだろう。
フルネームは『無双』の王国ルート終盤、彼が残したと思われる手紙で断片的に判明する。
明言されているわけではないが、ダスカーに同行する、フェリクス、短剣をガラテア領に贈ったなどといったワードが登場する手紙の内容から察するに、書き手が彼であることは間違いない。
グェンダル=ロッシュ
CV:杉崎亮
王国貴族ローベ伯に仕える老騎士。「灰色の獅子」の異名を持つ猛将。フルネームは『無双』で明かされた。
シルヴァンは過去にグェンダルの娘をそうとは知らずに口説き、死を覚悟するほどの怒りを買ったという(なお、何故か何の関係も無いイングリットが代わりに謝って事なきを得たとか)。
帝国ルートでは王国側の将として城塞都市アリアンロッドにてロドリグ、コルネリアと共に敵として登場。クラスはグレートナイト。
それ以外のルートでは主君のローベ伯が帝国に寝返った為、帝国の将として登場する。
ローベ伯は忠誠心もへったくれもない人物だが、グェンダルは如何なる主君であろうとも忠実に仕えるという彼自身の騎士道を持っている。
また老齢故に戦場での死に場所を求めており、いずれのルートでも撃破後は自身に死に場所を与えてくれた事を感謝しながら息を引き取る。
DLC追加キャラのユーリスはローベ伯の養子であった事から旧知の仲。
ユーリスに温情を持って接していた為、彼からは慕われていた模様。
コルネリア=アルニム
CV:
岡村明美
王国に仕える女性魔道士。フルネームは『無双』で明かされた。シルヴァンは「すげぇ美人」と評している。
優秀な学者で、かつて王都に蔓延し、ディミトリの実母の死因ともなった流行り病を防ぐなどの功績で王国の宰相になった。
が、ここ最近はディミトリに摂政殺害の濡れ衣を着せ、民には重税を課すなどの悪行を繰り返している。ちなみにかなり
巨乳。
声のパンチが強いが、中の人は『覚醒』にてエメリナ、
ヘンリーを演じている。声優ってry。
王国ルートでは帝国勢力の将として、帝国ルートでは王国の将として敵対する。
いずれのシナリオでも「闇に蠢く者」と通じているような描写がされている。
また、王国ルートにおいてディミトリが「
ある日を境に性格や嗜好など何から何まで別人のように変貌した
」と語っている事、
敵将として登場した際にステータスを見ると「闇に蠢く者」が共通して所有するスキル「
アガルタの術
」を所持している事から、
トマシュらと同様に本物のコルネリアは過去に始末され、「闇に蠢く者」の一員が成り代わっている可能性が非常に高い。
過去にハピを誘拐して人体実験を施していた事があり、彼女と戦わせると専用の会話が発生する。
加えて、王国ルートではクーデターの首謀者という事もあり、ディミトリの他ギルベルトとも会話が発生する。
ちなみに回想シーンではギルベルトに罵詈雑言を吐いているが、口調の豹変ぶりがめちゃくちゃ怖い。
また専用装備「アスクレピオス」を所持している。専用装備が飾りだったソロンとは違い、守備+3と毎ターン自動回復の補正がある。
王国ルート前半において、王都や西部で起こった内乱の黒幕として暗躍。
また、闇に蠢く者の一員・クレオブロスが成り代わっていることが部下から明言されている。
しかしながら倒しても「コルネリア」のまま死亡するため、結局成り代わっているクレオブロスなる人物が本来どのような人物だったのかは不明。
仮にも組織のボスであるタレスをジジイ呼ばわりし、幾度となく部下を戦場に呼ぶことから組織内での権力は結構高いはず。
ちなみに、英語版でのみアランデル公(に化けたタレス)から、クレオブロスが男性だと明かされているがその真偽は不明。
ドミニク男爵
CV:木田祐
アネットの伯父でギルベルトの兄である王国の小領主。王国ルートのみで登場。フルネームは不明。
姪には「騎士の娘なんて紋章目当ての貴族に買われて終わり」という考えからやや厳しく接していたが、温情も持ち併せており、ギルベルトが失踪した後はアネットと彼女の母親の面倒を見ていた。
第二部序盤に、自身の家の英雄の遺産を借りようと戻ってきたアネットとギルベルト、そして追ってきた主人公の一軍と戦闘するが、コルネリアの体制には密かに不満を抱いており、戦闘終了後はこれだけ戦えば内通は疑われないだろうと遺産を受け渡し、「必ずや王国を取り戻せ」と激励する。
固有名を持つキャラだが見た目は汎用男性パラディンの流用。
シモン
ドミニク男爵の息子でアネットの従兄。フルネームは不明。
男爵の息子でかつ紋章を持っていることが明言されているため、男爵家のれっきとした後継者だが、
本人は
吟遊詩人になるといって聞かずに辺りを放浪している困った人物らしい。
無双の帝国ルートでは拠点に彼と思しき人物が訪れているEPが存在する。
リュファス=ティエリ=ブレーダッド
CV:川田紳司
フルネーム、容貌は『無双』で明かされた。本編では直接の登場はしない。
ディミトリの父方の伯父で王国の摂政を務めているが、彼とは不仲らしい。先々代の国王の長子だが、紋章を宿していない為王位には就かなかった。
王国ルートでは第二部開始前にコルネリアに謀殺されるが、帝国ルートではディミトリの発言から第二部終盤でも生存している事が判る。
同盟ルート、教会ルートでは王国の話題が出た際の会話によれば、ブレーダッド王家としてもろとも鏖殺されたものと思われる。
無双で登場を果たし、クレオブロス・コルネリアに唆されて「ダスカーの悲劇」など、多くのディミトリ暗殺未遂を起こした事が判明する。
しかし彼としても本意ではなかったらしく、今も生きているディミトリを化け物として恐怖し続けていたが、
もはや「恐怖する事」にすら疲れ果てていた彼はすでにコルネリアの言うがままになっており、トマシュの失踪からまもなく王都で武力蜂起する。クラスは専用職の「プランス」。
ガルグ=マクから駆け戻ってきたディミトリたちに鎮圧され、彼自らの手で処刑された。
暗君のように見えるが、死後にランベールの軍略に比肩する内政能力を惜しむ声が出たり、彼に味方した将兵には「主君はリュファス殿下ただ一人」と叫ぶ者がいたり、
アッシュ曰くロナート卿もリュファスに与するかどうかを迷っていたりしたことから、少なくともクレオブロスが現れる前は政治面で実績を残しており、対外的な人望をそれなりに築いていた模様。
マティアス=ラウル=ゴーティエ
CV:
成田剣
シルヴァンの父、ゴーティエ辺境伯。本編では存在が示されるのみの人物で、名前・容貌は『無双』で明かされた。クラスはグレートナイト。
王国の要衝を守る辺境伯の使命に忠実な武人肌で、厳格な印象を与えるがそればかりの人物でもない。
第二部ではフラルダリウス公とともに帝国への抵抗を続けている事がナレーションで語られており、王国ルート終盤では王国内のあれこれを取り仕切っている模様。
クレイマン子爵
フルネームは不明。「ダスカーの悲劇」の後、ダスカー地方を統治。
王国ルート終盤では、その配下が「ダスカーの悲劇」に関与していた事を仄めかしている。
『無双』では王国ルート序盤で早々に「ダスカーの悲劇」への関与が明らかになった西部諸侯の一つとして名前が挙がり、敵モブのソシアルナイトとして登場する。
同盟関係者
ジュディット=フォン=ダフネル
CV:沢海陽子
レスター諸侯同盟の一つ、ダフネル侯爵家の当主。通称「ダフネルの烈女」。フルネームは『無双』で明かされた。
元々はレスター諸侯同盟において議決権を持つ五大貴族に数えられていたが、その座を既に新参のエドマンド家に譲っている。
だが今では落ちぶれたとされるダフネル家にあって、その豪胆さで存在感を示す
女傑。その武勇や
スパイの使い方の手腕には、カトリーヌやシャミアも一目置くほど。
実はクロードの母とは長年の親友同士。彼にとっては、リーガン家の嫡子として認められるまでの間に何かと世話になった所謂後見人でもあるので、ジュディットには頭が上がらない様子を見せる。ローレンツさえ彼女にかかれば「グロスタールの坊や」扱いである。
また、イングリットにとっては戦争まで面識は無かったようだが、彼女の実家ガラテア家はダフネル家の分家筋で遠縁に当たる為か、教会ルートと同盟ルートでスカウトしているとジュディットについて好意的なコメントをする。
帝国ルートでは序盤で敵対するが、同盟ルートでは味方NPCとして合流し、教会ルートでは1マップ限定で護衛対象として登場。王国ルートでは1マップのみNPCとして参戦し、彼女を援護しながら進軍していく事になる。
クラスはまさかのロード。しかも『FE』の伝統レイピア装備のロード。
レイピアロードがNPCというのは当然史上初。
ちなみに、ロドリグとほぼ同じ登場の仕方をする主人公追従AIだが、軽いレイピアを装備しているため、足手まとい扱いはほぼされない。
また、多くのキャラが死にゆく「味方NPC」という不穏な立ち位置にあって、同盟ルートでのジュディットは最後まで生き延びている。
変わらずクロードに同行しており、軍議や戦闘にも参加するなど本編同様バリバリに活躍する。
今作では同盟ルートであっても分岐の結果次第で戦死してしまうことがあり、その場合はクロードの外伝が発生しなくなる。
アケロン=レーテ=フレゲトン
CV:西谷亮
同盟貴族の一員。フレゲトン子爵家の当主。フルネームは『無双』で明かされた。
童顔にひげを生やしたおかっぱというビジュアル全振りなイロモノ男。一人称は「僕ちゃん」。
同盟領と帝国領の境に架かるミルディン大橋は彼の領内にあり、交易で利益を上げているようだが、ローレンツいわく「要地を押さえている強みで、周辺諸侯とはよく諍いを起こして」いるらしい。
中身はまさに小物で節操の無い人物で、その性格から「風見鶏」という不名誉な通り名が付いてしまっている。
戦う機会が何度かある。最初に戦うのは第一部で発生するローレンツの外伝。
アケロンの撃破にはそれほど苦労しないだろうが、敵の数が多いマップなので自軍が育っていないと苦戦する。
第二部の序盤でも登場し、ミルディン大橋での戦いにおいて増援として現れる。
実力のほうは相変わらずからっきしだが、ワープで騎兵ほか数名と同時に出現する為、背後を突かれたり自軍の内側に陣取られたりすると少々危険。
ただ、彼らが出現するタイミングはある程度コントロールできるので、初見殺しの要素が強め。
もっとも、初見でも時を戻せばどうという事はないが。
また、バルタザールがリシテアとの支援で言及している「大橋の北にある小領主の大戯け」はアケロンの事と思われる。
ナルデール
CV:杉崎亮
フルネームは不明。クロードの家臣でリーガン家の家宰。褐色肌に髭を蓄えた、フォドラでは珍しい風貌の男性。
実は本名は「ナデル」といい、フォドラの隣国パルミラで「百戦無敗」の異名を取る名将。
クロードとは旧知の仲で、パルミラの軍勢を率いて同盟軍に加勢する。ただし自軍ユニットとして操作はできない。
後述のホルスト卿とはフォドラの喉元で激戦を繰り広げるライバル同士だが、同盟ルートでは味方となる……だけでなくなんと意気投合、最後は義兄弟の杯を交わしたとか。
逆に帝国ルートではホルストと戦い続けており、彼の手からフォドラの喉元を守る任務がある。
ちなみに、パルミラから訪れた行商人によれば同国ではナデルの人形が人気らしい。
ホルスト=ジギスヴァルト=ゴネリル
CV:増元拓也
ヒルダの実の兄。フルネーム、容貌は『無双』で明かされた。
フォドラの喉元という国境沿いの大砦で異民族パルミラの軍勢を食い止める勇将と名高く、士官学校時代にもその活躍で金鹿の学級を鷲獅子戦優勝に導いたほどだが、妹には甘い一面も持つ。
しかしちょくちょく話題に上がるものの本編には直接登場しない。フルネーム、容貌なども明かされなかったため、DLCでの登場を期待する声が特に大きかった。
直接登場しないのに、そのキャラの立ち方は異常。
ヒルダの事が心配すぎて暴走するのは序の口で、同盟ルートでは今まで戦っていたパルミラの将軍ナデルと義兄弟になったり、急に変なきのこに当たって戦えなくなり、代わりを務めたプレイヤー部隊に変な煙を出したまま会見したりと、話題に出る度に強烈な個性を発揮する。
。
だが名高い勇将である事は確かで、同盟ルートのラスボスである解放王ネメシス(おそらくフルパワー状態、ルナ版ハガちゃんより強い)と対峙し、重傷を負いながらも一命を取り留めた。
彼に所縁のある騎士団「ホルスト勇士隊」は、帝国ルート限定の外伝でしか入手できない。
それ故ヒルダに配備できるようになるのは早くても2周目以降になる。
同盟ルートで仲間に加わる。本編でのナレ活躍っぷりから満を持して参戦となった。
序盤でNPCとして共闘し、その後は帝国軍の猛攻の前に首都陥落寸前まで追い詰められた同盟軍の前に颯爽と登場、そのまま仲間に加わる。
また、本編未登場ながら幾多の武勇伝が話題になった豪傑同士であるベルグリーズ伯と一騎打ちを繰り広げるシーンがあり、その時のムービーは無双同盟ルート前半の見せ場である。
いかにも武芸百般を極めた勇将という風貌で、トゲの付いた鎧を身に着け、筋骨隆々、褐色肌、ピンク色だが炎の様な尖った髪型の大男。
直接的な面識がないであろうラファエルもその凄い筋肉を称賛している。あとすげぇケツアゴ。
そんな見た目とは裏腹に軍略指揮にも長けており、落ち着いた雰囲気を漂わせる人物。
……と、これだけなら"超有能な武将"で済む話だが、本編で断片的に語られた通り、彼はやはりこの世界線でも重度のシスコン。趣味のひとつは「ヒルダを褒め称えること」だし、真顔でヒルダに訓練に付き合ってほしい(ヒルダを背負って屈伸する筋トレ)と言い出したり、妹が少し「様子がおかしく」なっただけで旧友バルタザールの酒に付き合って相談を持ちかけるほどで、「ヒルダに手を出す」なんて冗談を言われようものなら、普段より明らかに低いトーンで「そんな事で仲間を殺したりはしない」と言う。
ちなみにその他の趣味はキノコの採集とその料理で、「傭兵の呼び笛」(前作で支援Sになりたい相手に渡す指輪に相当する重要アイテム)を渡した場合のお礼もやはりキノコにまつわるものであるなど、かなり熱中している様子。
クラスはまさかのソードマスター。
紋章を持たないことは本編でも明かされていたが、実家に伝わる遺産が斧だから斧を使うクラスだろうというファンの予想をいい意味で裏切った。
まぁ、初期装備が飛行特効持ちの剣と徹底的に斧装備のパルミラ竜騎兵をメタっているのは確かだが。
エルヴィン=フリッツ=グロスタール
CV:加瀬康之
ローレンツの父。容貌や名前は『無双』で明かされた。クラスはパラディン。
反盟主派にして親帝国派の筆頭といわれ、リーガン家との対立の陰で何やら暗躍しているようだが……?
同盟ルート序盤、帝国との国境での戦いで形勢不利となったかと思いきや即座に帝国軍に下り、同盟から離反したかのように思われたが、
その後ミルディン大橋を封鎖して軍務卿の隊を孤立させ、クロードの同盟軍と挟撃を図るという石亭の戦いみたいな計略で帝国軍を脅かす。
タチの悪い蝙蝠みたいなムーブだが、
領民第一
というのは一貫している。
またリーガン家との対立構図を見せているのも同盟の不安定な結束を考えてのことなのはローレンツの項で述べた通り。
息子に対しては厳しくも信頼しているようで、最悪の場合は自ら責任を取って領民達の不満を抑え込もうとする、またエドマンド辺境伯と互角に議論を交わしていたなど、レスターきっての知恵者として描かれる。
ちなみに引退後はミルディン大橋で釣りをするなど悠々自適な生活を送っているらしいが、曲がりなりにも立場のある人なので周りは扱いに困っているという微笑ましい話を聞ける。
エドマンド辺境伯
マリアンヌの養父で彼女の遠縁に当たる。フルネーム、容貌は不明。
同盟では舌鋒鋭い弁論家として通っており、グロスタール伯をして「敵に回したくない」と言わしめるほどだとか。良い港を持っていることなどから領地経営も順調らしく、財力の強さなどが度々言及されている。
マリアンヌは血の繋がりが無い事も相まってか、彼の事は余り好いてはいないようだが、エンディングによってはその薫陶を受けて弁論家へと成長する。
その他の登場人物
CV:楠見尚己
作中の時代より1000年ほど前の人物。
かつて女神より「天帝の剣」を授かり、フォドラに現れた邪神を打ち倒して「解放王」と讃えられた英雄。
しかし、自らの力に溺れ邪に染まっていき、大陸全土を巻き込んだ騒乱「英雄戦争」を起こすが、聖者セイロスに討ち取られた。
中の人は『覚醒』にて覇王
ヴァルハルトを演じている。
『無双』では登場せず、名前が言及される他、特定の条件で彼に纏わる装備が入手出来る。
OPでセイロスに倒されている男が彼で、また同盟ルートにおけるラスボスである。
もとは盗賊団の首領で、神祖ソティスの墓を暴き、その遺骸から天帝の剣、その血から「炎の紋章」を手に入れる。強大な神祖の力を持ったネメシスはソティスの末裔である「ナバテアの民」が住む赤き谷ザナドを襲撃して、ナバテアの民たちを虐殺する。
ネメシスによる虐殺の生き残りがセイロス(レア)らセイロス教の聖人たちで、英雄戦争はセイロスによるネメシスへの復讐と母の遺骸の奪還を目的とした戦いだった。
詳細は不明だが、「闇に蠢く者」と協力関係にあったようで、盗賊であるネメシスが神祖の力を手に入れたのは彼らの力添えがあったからと推察されている。
「闇に蠢く者」のアジトの地下に封印されていたが、同盟ルートではタレスの捨て身の戦法の余波により部下の「フォドラの十傑」共々封印が解けて蘇生する。
そして、かつての宿敵セイロスを討たんと軍勢を率いて街や村を破壊して進撃、それを止めようとしたヒルダの兄ホルストにも重傷を負わせるも、最後は先生とクロードの連携により今度こそ倒された。
ネメシスと対峙する最終マップで流れる『神を屠る星』は重厚な男声コーラスが印象的。歌詞の意味は2021年に発売されたオリジナル・サウンドトラックで判明する。
CV:松本忍
名前は不明。読んで字の如く、ガルグ=マク大修道院の正門前に佇む門番。
……ただそれだけのモブだが台詞が毎節用意されており、最序盤から先生の事を何かと気に掛け、大修道院の事をあれこれ教えてくれる。
加えて、大修道院の一般開放を前に「若い女の子がたくさん来るといいなあ」と率直な期待を口にしたり、かと思えば後の節ではある人物の死に涙したりする人間臭さ、職務に忠実な姿勢などから密かに人気。
彼をスカウトしたい、お茶会を開きたい、もういっそ支援Sになりたい、というファンの声も後を絶たない(ちなみに、実は支援のフラグ立てにおいて重要な役目を担う人物でもある)。
それを裏付けるかのように(?)2021年に開催された第5回英雄総選挙においては、
なんと男性部門第1位を獲得してしまった。異常ありありであります!
担当声優は長らく不明だったが、ドラマCDへの登場に伴い、『覚醒』にて
ガイアや本作にてランベールを演じた松本氏である事が判明した。
松本氏曰く「以前から話題になってたのを知っておりましたがモブ故
ゲームのキャラとして感情移入して頂きたかったので声をやっていた事を伏せておりました」との事。ありがとうございます!
なお、顔はほとんど兜に覆われているが、ズームにして下から見上げると素顔が拝める。
死亡フラグを立てつつ5年後も健在。全く変わらない彼の姿に安堵したプレイヤーも多いのではないだろうか。
しかし彼本人は熱心なセイロス教徒である為、教会と敵対する
帝国ルートでは姿を消す。
が、代わりに彼の
双子の弟が門番を務めるようになる。彼の発言で判るが、帝国出身だったようだ。
ドロテアや修道院に身を寄せている子供が門番さんの挨拶の物真似を披露する事も。
前哨基地の門番として登場。話を聞く限りでは本編に登場した彼と同一人物である。
今回はルートに連動して行方も変わり、帝国編でも登場してくれる。曰く「帝国には家族がいるからついてきた」との事。
しっかりと門番しているが、ガルグ=マク大修道院の門番をしていたことは誇りに思っているのか、大修道院が戦場になる際には「あの門がどうなっているか見てきてほしい」とシェズに頼み込む。
ちなみにヴァーリ伯曰く「お気楽な性格」らしい。
また引き継ぎプレイで3ルート目に入るとプレイアブルキャラクターとなる。ユニットの名前が漢字オンリーなのは史上初。
スキルの一つ「本日も異常なし」はなんと一定確率(最終的には確定)で状態異常を無効化する。
…ただまぁ所詮は名無しキャラということでステータス・成長率は控えめで、スキルも(特定の最上級職マスターで得られる隠しスキルを例外的にほぼ全て習得できる以外は)目を張るものがない。あくまでオマケキャラということか。
また、DLCで追加されたアビスの方にも似たような役目の門番がいる。名義は「番人」。
途中から「教団の騎士」と一時期共に門番をする事となる。
こちらはアビスらしく若干ちゃらついていてドライな性格だが、門番としての仕事はなんだかんだでこなしている。ちなみに同盟首都デアドラの出身だとか。
また、最初は煙たがっていた「教団の騎士」を次第に気に掛けるようになるなどの変化も見られるようになる。
教団の騎士相手に軽口を叩き叩かれながらも満更ではなかった番人だが、
教会が不穏な空気に侵される中、騎士は地上へ戻ってしまい番人は今までと同じく一人になってしまう。
その時の番人は「ちょっと寂しい」と溢しており、やはり悪い気はしなかったようだ。
5年後、なんやかんやありながらも番人は無事で、アビスは相変わらず異常ばかりだった。
そんな中彼は例の騎士の事が気になっていた。後に判るが、騎士は戦死したようでその事について番人は悲しがる。
だが、世の中には不思議な縁もあったようで、番人は騎士の妹と出会っており恋に落ちていた。
そして、番人は真面目に彼女との結婚を考えており変わっていく世界を前に地上に出ようと考えていたのだった。
決して語られることのない物語だが、これも一種のドラマであると言えるだろう。
コスタス
CV:永野善一
プロローグで登場する盗賊団“鉄の王”の親玉。
いわゆるガザック枠だが、歴代のシリーズの同系統のボスと比べると妙なところで異彩を放っている。
- ただの賊なのにムービーに出演(しかも2回も)。
- 一度倒しても、直後のムービーで何事も無かったかのように起き上がる。その後、猛ダッシュでエーデルガルトに襲い掛かり、それを庇った主人公を殺しかける。(ソティス曰く、天刻の拍動で時間を巻き戻さなければ死んでいた。)
- 1章限りの出番ではなく、セイロス騎士団や傭兵団から逃げおおせて生き延びる。
- 再戦時は専用の騎士団を配備しており、彼をズームしてみると100人以上の部下を連れている(状況的には騎士団に追い詰められているのに)。
- そもそもコスタス自身が大規模な集団を率いている描写がストーリー中で度々見られる。
- (ゆくゆくは仲間に引き入れる目的があるのかもしれないが)孤児を引き取って育てているらしき描写がある。終盤に聞けるディミトリとの支援会話では、コスタスのもとで育てられた子供が敵討ちと称してディミトリを襲撃していた事が判る。
- DLC追加マップのアビスでは、彼を「コスタスの旦那」と呼んでいる元部下の盗賊と会える。上述の子供の件と併せて仲間には慕われていた模様。
- 地味に剣レベルがC。キルソードを使えるレベルに達している。にも関わらず装備は斧のみ。
- その再戦時には回復床に陣取り、装備している斧も射程1のものだけ。早い話がボスチクの恰好の標的。(本作では意図的なボスチクが難しい環境が多く、特に難易度ノーマル以外だと序盤でこの稼ぎポイントは大きい。)
- 難易度ハードまでは嬲られまくっていたが、難易度ルナティックでは攻撃範囲に入ると動く。しかも計略も使ってくる。先生も
茶葉をキメる前なのでそれほど魅力が高くない序盤ではマトモに相手できるのが級長とユーリスくらいという、最初の大きな壁として立ち塞がる。
と、少し数えるだけでもこの好待遇(?)ぶり。本当に彼は序章のボスなのだろうか……?
本編と同様に初陣(こちらではEP1)のボスを務めるが、本編のような大金星未遂も生存力もなく、普通に討ち取られてしまう。
ただし、彼の登場するステージはチュートリアルを兼ねているため、特効のチュートリアルを兼ねて配下に上級職のドラゴンナイトがしれっといる、クロードから盗賊団ではなくまるで軍だと評されるほどの手下の多さなど、コスタス個人ではなく彼の率いる軍団という面で存在感を発揮している。
また、『無双』では帝国最強と謳われる軍務卿に匹敵する強者として描かれている影響で、本編で大金星未遂を上げたコスタスの株が相対的に爆上がりする珍現象も発生した。
なお、『無双』ではクラスごとに武器が1タイプに固定されているため、斧が持てない盗賊からブリガンドに変更されている。さすがのコスタスも仕様の壁には勝てなかったよ……。
バジャルド=ダビーノ
CV:木田祐
第二部に登場する盗賊の親玉。フルネームは『無双』で明かされた。
元は修道院に出入りしていた商人で、名字持ちや盗賊らしからぬ妙に慇懃な口調はそれ故か。
帝国ルート以外だと、戦争で荒廃したガルグ=マク大修道院を根城にしている。
帝国ルートでは出番が無いかと思いきや、アップデートで追加されたアンナ外伝に登場した事により結局全ルートで敵将として登場する事になった。
CV:世戸さおり
シリーズでお馴染みの商人のお姉さん。中の人は『覚醒』から続投。ジェラルトとは知り合いだという。
戦闘準備画面でのショップや第二部では秘密のお店を開いている他、一部のキャラの支援会話にも登場する。
DLCで『覚醒』や『if』と同じように仲間にできるが、支援会話は主人公含めて一切無い特別枠。
ちなみに初期クラスは盗賊(仲間入りが早いと剣士)。それで良いのか。
『覚醒』で剣、『if』と『無双』で弓、『ヒーローズ』で斧を使用していた事を反映してこれら3種類の武器が得意。『覚醒』や『if』では杖も使えた為か信仰も得意と得意分野は割と幅広い。更にクラスチェンジで馬に乗る事も多かった為なのか、馬術も「才能開花」する。
また、アンナを仲間にすると、教団関係者でも士官学校教官でもないのに第一部の時点で既に彼女から教員研修を受けられるようになる。
なお、ロストすると修道院に駐在している商人が別人に変わる。
単独行動が多い為なのか、指揮は苦手。あと前作までの魔道書と勝手が違うのか理学も。
従来の作品では魔法寄りの成長をする事が多かったが、これによって今回はすっかり物理ユニットというスタンスが定着している。
今作ではなんと年齢が判明。第一部で25歳、第二部では31歳となんだか形容しがたいお年に。
『覚醒』や『if』で語られた姉妹設定が今作にもあるのかは不明だが、歴代のアンナさんはだいたいこのくらいの年齢なのだろうか……?
しかしながらフルネームは不明で、正体不明の謎の紋章「エルネストの紋章」を持つなど相変わらず謎は多い。
『無双』では秘密の店……というか行商人の本業に専念しておりNPCとして登場。
ベルラン傭兵団
フォドラで活動している、レスター諸侯領の傭兵団。『無双』の主人公シェズが最も長い期間所属していた。
同作のプロローグにてジェラルト傭兵団と戦い、その戦いでシェズを除いた主要人物は全員死亡し、壊滅する。
なお、構成員はシェズを除いて全員がモブグラフィックなので、彼らの行く末を早くから察したプレイヤーも多かったとか。
- ベルラン
- ベルラン傭兵団の団長。性別は女性だが一人称は「俺」なのでオレっ娘かも。クラスはボウナイト。名の知られた傭兵であったようでジェラルトから「女傑」と言われている。
- レスターで一番の傭兵団になる事を夢見ていたが、ジェラルト傭兵団の一員である灰色の悪魔との戦いに敗れる。
- 兵種が最上級職のボウナイトである事から、団長として相応の実力はあったと思われる(要するに相手が悪過ぎた)。
- ゲッツ
- 男性団員。灰色の悪魔についてシェズに教えたのも彼。クラスはブリガンド。
- 各ルートの終盤、彼と同じ顔でよく似た名前の傭兵が登場し、シェズが驚く場面があったりする。
何の関係もない赤の他人であったが。
- その名前から、プレイヤーからは時折坂野と呼ばれる事も。
- リザリ
- 女性団員。クラスは弓を扱う戦士。
シャハド
CV:斉藤壮馬
『無双』で初登場したパルミラの王子。クラスは彼専用の竜騎士「グルガーン」。
かなり傲慢な性格で、フォドラ人を「蛮族」と見下して憚らない。「カリード」という人物と何か因縁があるようだが……?
パルミラの次期国王になる野望があり、武勲を立て父王に認められようと同盟への侵略を目論む。
しかし、パルミラ軍の将ナデルはシャハドに付き従ってこそいるが、後先を考えずに行動する彼を快く思っておらず「多くの兵を動かせるほどの器もない」と内心軽んじている。
裏設定で先に明かされていた通りカリードというのはクロードの本名。
つまりシャハドはクロードの異母兄である。
シャハドは一度目の戦いではクロードが自分の弟である事には気付かず、彼に向かって「出来損ないの弟に似た面」だと言い放っている。
このことから二人は幼少期に別れて以来、これまで一度も顔を合わせていなかった可能性が高い。
カリードもといクロードの母親はフォドラ人で、その血を引くクロードを「出来損ない」呼ばわりしているあたり、兄弟にもかかわらず関係は最悪だったと思われる。
前作でクロードを「異物」扱いしていたうちの一人でもあるのかもしれない。
同盟ルートの中盤では再びパルミラの大軍を率いて同盟領に二度目の襲撃を仕掛け、この時ようやく目の前にいる相手が自分の弟だと気付いている。
だが、同盟に徹底抗戦された上にナデルに離反されてしまい、敗北。それでも降伏しようとはせず、自身と手を取り合おうとしたクロードに向かって剣を投げつけるもシェズに防がれ、最期は彼を殺す事を決意したクロードの弓矢で射抜かれ崖から転落、死亡したのだった。
無双ではクロードの野望が壊れかけの様相を呈していることが暗示され、シェズの存在がなんとかそれをつなぎとめる形になっているわけだが、
その3~5割くらいはだいたいシャハドのせいと言っても過言ではない。
彷徨えし獣
エドマンド辺境伯領の森で人を襲う魔獣。他の魔獣と異なり人の言葉を話す異様さを見せているが……。
『無双』では登場せず。
正体は1000年前、解放王ネメシスや「フォドラの十傑」と同志であった英雄「モーリス」その人。
モーリスはある日突然、怖ろしい獣に変貌して人々を殺した為、英雄としての栄誉を剥奪され、一族も討伐される。
だが、その血を引く一族は少しだが残っており、そしてモーリスの持つ紋章がマリアンヌの「獣の紋章」なのである。
モーリス自身は魔獣と化し、1000年もの間殺人衝動に苦しみながら森の中を彷徨っていたのだ。
しかし解放王の部下という出自の通り、元はセイロスの敵対者であるはずが、登場するマップでは「女神の眷属」である幻影兵が何故か彼の味方をしている。
風を呼ぶもの、動かさざる重きもの
聖人に纏わる財宝「神聖武器」を守護している魔獣。
風を呼ぶものはスレン砂漠、動かさざる重きものはトータテス湖の主。
「彷徨えし獣」と同じく、両者とも獣でありながら人語を解する特異な存在。
『無双』ではどちらもOPムービーでのみ登場し、交戦する機会は無い。
両者とも女神の眷属で、風を呼ぶものの正体はセイロス教の四聖人「聖マクイル」、動かさざる重きものは「聖インデッハ」その人。
かつてのレアやセテス、フレンの同志であり、共にネメシスと戦った後に隠遁した模様。
その為、両者ともにセテス、フレンと戦闘時に特殊会話が発生する。
なおフレンからは共に「おじさま」と呼ばれている。
当然ながら彼女がセス……「しーっ! おじさま!しーっですわよ!」
……である事をわかっている為セスリ……「しーっ! おじさま!しーっなんですのよ!」
ちなみにマクイルは尊大な性格だが、戦闘終了後は寝る(ふて寝?)おちゃめな一面を持っている。
また、インデッハは人格者で挑んでくる人間の相手をするのを楽しんでいる節があるが、セテスに言わせれば「湖の底に引きこもっているような奴」らしい。
そういえばインデッハの紋章を持っていて引きこもりがちな人間もいたような……?
また、マクイルは人間時代には手先の器用さを生かし、「英雄の遺産」に似た「神聖武器」を幾つも作ったほか、それらを手にセイロスに次ぐ武勇を誇っていたと伝わっているなど、さりげなく凄い人物でもある。
ちなみに、マクイルの外伝は同盟ルートのみプレイできる。
インデッハの外伝は条件を満たせば全てのルートで挑戦できるが、帝国ルートの場合「(帝国と敵対している)セイロス教の聖人にまつわるものだから」という事で、エーデルガルトとヒューベルトには内密にした上で赴くのでこの二人だけは出撃できない。
ゾルタン
名工と名高い武器職人。本人は直接登場しないが、その名を冠したAランク武器が手に入ったり、彼の手による工芸品を求められるクエストがあったりする。
3分でフォドラの歴史を解説はしない。
追記・修正をお願いします。
- 項目の分割は要相談ですよ。まあこれぐらい文章量があるなら却下されることはないだろうけど、ルールなんだから形式は守った方がいいかと。 -- 名無しさん (2022-05-07 20:47:23)
- 随分ボリュームがありますね。↑項目としては独立していますし、セーフでよろしいと思います。もちろん繰り返すようでしたら規制で -- 名無しさん (2022-05-07 20:48:17)
- 失礼しました、以後気をつけます -- 名無しさん (2022-05-07 21:01:33)
- (連投失礼)事後報告という形として今からでも項目作成相談スレ?に書き込んだ方がいいでしょうか -- 名無しさん (2022-05-07 21:06:59)
- 「多分事後承諾されるだろう」ということは言えますが、ぶっちゃけ現状は規約違反なのも事実で、削除か存続か結論が出ていない状態です。にもかかわらず、この段階で存続が確定しているかのように既存のキャラクター記事からリンクを貼り付ける行為は正直言ってかなり非常識だと思います。 -- 名無しさん (2022-05-07 22:23:14)
- ↑失礼しました、もうしません -- 名無しさん (2022-05-07 22:36:57)
- ナバール枠には王子がいたことがあるし、ジェイクの恋人のアンナさんは別の世界のアンナさんなのでどこいったも何もない気が -- 名無しさん (2022-05-08 16:38:14)
- ちゃんとまとまってるし読み応えのある記事なんだしええやん -- 名無しさん (2022-07-23 20:32:34)
- 既に項目が作られてあるキャラのネタバレと無双ネタバレの箇所は、冗長だから消してもいいんじゃないかと思う。未だ項目がないジェラルトやシェズ、リンハルトとかはともかく -- 名無しさん (2022-08-22 09:37:00)
最終更新:2025年01月27日 05:57