登録日:2019/10/27 Sun 00:50:00
更新日:2025/03/20 Thu 17:23:55
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【概要】
一部の家系が遺伝によって伝えてきた、独特の術の素地となる体質などの総称「
血継限界」の一種。
作中では
木ノ葉隠れの里の創設者である千手一族の一人・
千手柱間が発現させた秘術とされる。
水遁と土遁の2つの性質変化を組み合わせて木の性質変化を発生させるが、他の性質変化による組み合わせと異なり木遁は
「樹木」すなわち「生命体」を発生させる、つまりカタチあるものに命を吹き込む「陽遁」の亜種である。
つまり発動するためには「水と土の性質変化」「千手一族のDNA」に加え、
「六道仙人の息子である大筒木アシュラのチャクラ」が必要となるため、アシュラの転生者であり、かつ千手の血を引く柱間しか使うことが出来ない。
また、三つの性質変化が合わさっているとも言えるため、実情としてはより上位の
血継淘汰に近い。
仙術との相性も良好であり、自然エネルギーを併用することで甚大な規模の術を行使することが出来る。
チャクラを生命エネルギーに変換し新たな生命を生み出し操っているため、
我愛羅の砂のような「物質を操る術」の一種とも言え、
輪廻眼餓鬼道の封術吸引のような能力でも
吸収できない。
作中で初めて木遁が登場したのは第一部の木ノ葉崩しで
穢土転生で蘇った柱間が使用した時だが、この時点で血継限界という設定は
「特定の人物・一族にのみ受け継がれる秘術」という扱いだった。
第二部で
大蛇丸による
柱間細胞移植実験で適合した
ヤマトが登場し、2つの性質変化を先天的に持ち、それらを組み合わせることで新たな性質を生み出すことも
血継限界に含まれることや、木遁は水遁と土遁の性質を組み合わせることで発動できることが語られた。
以降は長年作中の登場人物や読者達に「木遁=水遁+土遁」だと思われていたが、作中終盤になると水遁と土遁に加え、「大筒木アシュラのチャクラ」が必要であるという設定が新たに追加された。
なお、水遁と土遁の組み合わせで生じるのは本来「
泥遁」と呼ばれる泥の性質変化で、木遁は柱間が「アシュラのチャクラ」を持っていたからこそ為しえたイレギュラーである。
泥遁はとある里に住む一族が継承していたが、「最強の忍者」「忍の神」と呼ばれた高名極まる柱間の木遁と組み合わせこそ同じながら全く別の性質変化が発生した珍例とされた。
そのためこの一族は「同じ組み合わせなのに木遁ではない」と故郷で迫害され、最後の生き残りである飴雪もジャシン教の教義に従い殉教したため、完全に断絶している。
ちなみに小説版「暁秘伝」で登場した泥遁の術はいずれも、
ヒルゼンや
自来也が土遁単体で似たような術を行使している(例:土遁・黄泉沼など)。
類似した技(生命を作り出す)に、
三尾の力を使った
四代目水影のやぐらが放った「
珊瑚掌」がある。
【使用者】
本編では先天的に使える柱間をオリジナルとして、
柱間細胞の移植で扱えるようになった忍が主に確認されている。
他にも柱間の血脈を過去に遡った
大筒木一族の系譜や、木遁の根源である
人神樹などが使い手として登場しており、主に「柱間」「大筒木」「神樹」の三種類に分類される。
柱間系列
忍の歴史上唯一、木遁を使用できた忍。
オリジナルであるため拒絶反応などのリスクは当然なく、また本人が尾獣並みの莫大なチャクラ量を誇るため、術の規模自体もとんでもない大規模になり極めて強力。
そこに自然チャクラを練り上げる仙術が入る&チャクラを任意で補充できることで、もう……なんていうか……うん……。
そりゃ木ノ葉隠れが最強の里にもなりますわ。
一応それでも疲弊の概念は存在するらしく、マダラ&九尾を相手取ってかつ封印する大仕事では肩で息をするほど疲労している。
それで済むのがおかしい?うん。
大蛇丸の細胞移植実験の過程で60人の実験体の中、
柱間細胞に唯一適合できた存在。
拒絶反応を抑えながら細胞を利用している他の移植者と違い、リスクのようなものは見られず完全に制御できている。
木遁で比較すると比較対象が柱間しかいないのでチャクラ量が少なく見えてしまうが、彼自身は並の上忍と同等以上のチャクラ量を誇り、「〇〇の術!」だけで巨大な崖と滝を創造してしまう規模の術を行使可能。
そもそも
柱間細胞を持っている時点でエネルギー量で一般人に劣る事はまずあり得ない。
なお、ヤマトが行使する木遁の術は樹木が生えてくるのではなく、何故か
角材が生えてくる事が多い。
柱間の細胞を埋め込んだことで発動可能になった。
柱間のように樹界降誕等を使用出来る。
ただし、生前に自分で埋め込んだのはほんの一部であり、
輪廻眼を開眼するギリギリの量で、木遁の行使までには至っていない。
木遁を使用できたのは、第四次忍界大戦時に
薬師カブトの強化改造
穢土転生で生前より多量の
柱間細胞を植え付けられた状態で転生されたため。
マダラと出会った際、損失した右半身に
柱間細胞を培養して作られた人造右半身を移植されたことで木遁を使用可能となった。
細胞の量で言えばダンゾウ等よりよっぽど多量に移植しているはずだが、目立って副作用が出ていた様子は無い。
右腕に
柱間細胞を移植いているが、移植したシスイの万華鏡写輪眼を低リスクで使用するために移植している。
ダンゾウはあくまで移植した万華鏡写輪眼をノーリスクで扱うために
柱間細胞を移植したに過ぎず、尚且つ他の移植者と異なり完全に適合しているわけではなく、瀕死に追い込まれた際に木遁が暴走している。
猿飛木ノ葉丸の
幼馴染でチームメイト。
『
BORUTO‐ボルト‐』単行本4巻の得意忍術項目に「木遁・緑色の術」と幾つか載っていたため、恐らく何らかの理由で
柱間細胞を移植された可能性があるが、原作・アニメ共に使用描写がないので詳細不明。
一応、アニメでは水遁と土遁の術は披露しているが。
神樹系列
柱間細胞を培養して生み出された
人造生命体…だったのだが、後に太古の人間が永い時をかけて神樹に作り替えられた成れの果てであると発覚。
一応、素でも限定的ながら木遁を使用できるようだが、殆どの個体は柱間細胞や細胞移植者であるヤマトを取り込む等して強化されている。
十尾が自我に目覚めた
人神樹のリーダー。
十尾そのものの化身として神樹の力である木遁の扱いに長けており、印すら結ばずに発動する事を可能にしている。
うちはサスケを原型とする人神樹。
捕食の標的である
うちはサラダを取り込もうとした際、右腕を根のような形に変形させていた。
風祭モエギを原型とする人神樹。
羽織っている紫色のマントは鋭利な木状に変形でき、攻撃手段に利用できる。
また、世界の何処かに在るとされる「木々」の声を聴ける感知能力も持っている。
「神・樹海降誕」を使用したことからここに記載する。
カグヤと同じ
大筒木一族に連なる者であるためか、木遁とは明言されていないものの
神樹を利用した近い術を使用できる。
作中では切り倒されていた神樹の切り株から蛇状の怪物を多数生やす「犬飼健命」を使った他、神樹の材質を部分的に変化させて対象を拘束したりした。
【術一覧】
木遁の中でも基本的・小規模なもの。
樹木を伸ばしたりして相手を攻撃したり、動きを封じたり、足場を作ったりする万能な術。
腕を急成長する大木に変化させて敵を攻撃する。
先端が文字通り枝分かれするため奇襲や拘束にも向く。
木でできた
分身を作り出す。
極めて精巧な分身であり、
影分身 と性質は同じだが耐久力が高いため、戦闘に投入されることもあるが、これを見破るにはマダラクラスの瞳力が必要。
なお、ヤマトもこの術は使えるが、柱間はオリジナルと分身が常に情報を共有しており、マダラの場合は何と
分身全員が須佐能乎を使用可能。
木製の牢獄を作り出して敵を閉じ込める。
捕虜を確保したりナルトの先走りを止めるのに使用。
木遁で家を作り出す。
内装までオール木製のエコ仕様、野営に最適な術。
ヤマト自身は「野宿のための小屋」と言うが、その実二階建ての旅館レベルの家が出現する。
四柱家の術の強化版。
周辺一帯に家屋を作り出す。
全部似たような外装・内装になるので災害後の復旧に使うのが普通。
ヤマトは
ペインによって破壊された木ノ葉の里の復興時に使用したが、チャクラ不足のため一回でかなりバテていた。
木遁の術でひも状の樹木を作り出し、相手を縛り付ける。
樹木を急成長させて相手を飲み込み動きを封じ、そのまま潰して殺す術。
樹木は相手の絶命後も伸び続け、最後には大樹に変貌する。
樹木を絡み合わせて壁にする。
シェルター状の木製ドームを形成して攻撃を防ぐ、または敵を捕獲する。
榜排の術に似ているが規模は小さい。
木でできた巨大な仮面を生み出し、その中に入ることで外部からの攻撃を防ぐ。
地面から巨大な木の腕を生み出す術、「ほていのじゅつ」と読む。
作中では腕のあまりの大きさと数で、地形が滅茶苦茶になった。
木の龍を作り出す。
この龍には、
象またはマカラや獏のような鼻が見られる。
チャクラを吸収する性質を持ち、
写輪眼で強引に
洗脳した尾獣相手なら完全に押さえつけられる他、拘束した相手の
輪廻眼・餓鬼道の封術吸引すら無効にする何かおかしいくらい強力な術。
文字通り、木の巨人を作り出す術。
マダラの完成体須佐能乎と同等の巨体を誇り、木龍とセットで召喚されている場面が多い。
小規模であれば尾獣玉を受け止め、投げ返すことすら可能なほどのチャクラで構成されている。
また、柱間の封印術を付加させる事もできる。
陽遁のチャクラで木遁を最大活性、拳に乗せて叩き付ける。
ナルスト4で使用。
本来は木人に使わせるものだが、生身でも使える。
地面から捻じ曲がった大樹の槍を出現させて敵を貫く。
「地獄に居る」のシーンで描かれている樹木はこれ。
木分身の応用。
小石サイズの「種子」を分身として相手の靴などに仕込み、位置情報などを特定する。
対
尾獣用の封印術。
柱間のチャクラに反応する封印石を利用して九尾のチャクラを押さえ込む。
柱間のものは木人で直接尾獣を押さえつけるが、ヤマトのものは獣型の樹木が九尾チャクラを喰らって弱体化させる。
ペインによる襲撃事件の際、暴走したナルトが封印石を破壊してしまったため、以後発動不能になっている。
柱間の細胞を植えつけられたオビトが使用した。
敵に先の尖った鋭い枝を投げつけ、当たると同時に印を結んで一気に枝分かれさせ、串刺しにするという作中でも上位にあたる殺傷力・グロさを誇る術。
作中ではオビトが初めて使用し、霧隠れの暗部たちを血祭りにあげた。
なおアニメでは流石にグロイのかテレビ放送では音、
血の色を規制している。
応用として自身とリンク状態である十尾の手から掃射させており、広範囲と圧倒的な数で多くの忍を串刺しにさせた。
対尾獣用に編み出した木遁仙術。
九尾を遥かに上回る大きさの千手観音を呼び出し(頭に木人が乗っている)、千本の腕で凄まじい攻撃を繰り出す『頂上化仏』を使う。
攻撃後、背の無数の腕は取り外して身軽になれる。
威力と規模の分柱間自身のチャクラの消耗も尋常ではないらしく、この術に加えて耳順術を放った柱間は肩で息をするほど疲弊していた。
穢土転生ではチャクラが足りないのかあるいは描くのが面倒すぎるからか、回想でしか使用していないが、ナルスト4では穢土転生バージョンの最終奥義に設定されている。
その名の通り樹海を作り出す術。
上の木遁の術をそのまま強化したもの…らしい、「闘の書」によると秘伝忍術。
攻撃・防御・相手の動きを封じるなど万能である。
ゲームではこの術で生み出した大木の中に相手を閉じ込めたあと、火を付けて爆発させるという派手な演出がある。
ナルスト4では生前バージョンの最終奥義に設定されており、樹木で敵を拘束した後金剛拳で粉砕する。
樹界降誕の派生と思われる術、「降
誕」ではなく「降
臨」。
樹海の中に吸うと動きを封じる花粉を撒き散らす花を幾つも咲かせる。
即効性がある反面中毒性は低いようで、外部の花粉を除去されてしまうとすぐに回復する。
作中では里創設前のマダラとの最後の戦いで使用した他、
穢土転生で甦ったマダラも使用している。
マダラは火遁・業火滅失で着火して大火事を起こした。
無限月読にかかった対象を捕縛する木遁忍術。
術者のチャクラではなく神樹の蔓を用いて発動する。
その実態は捕縛した者全員を白ゼツへと変化させる恐るべき術。
- 木分身の術が重複してるな -- 名無しさん (2019-10-27 08:26:42)
- 真数千手の作画の時、アシスタントはどんな反応したんだろうね。見開きでバカでかい仏像に腕一杯描くとかねぇ。 -- 名無しさん (2019-10-27 22:05:23)
- 角材w言われるまで意識してなかったが、そう考えるとなんか面白くなってくるw -- 名無しさん (2019-10-28 15:39:50)
- 木龍は大きく強くカッコいいと三拍子揃った傑作術だと思う(異論は認める)。 -- 名無しさん (2019-10-29 17:44:43)
- ヤマト隊長も木分身で情報のリアルタイムの共有できてたよな?で、それが白ゼツの正体の伏線になってたよな? -- 名無しさん (2020-05-31 08:54:47)
- 神樹の力が先祖返り。チャクラを吸う木龍然り、化け物染みた生命力然り、神樹のない所でこのレベルの木遁を発動するとはな…大した術だ -- 名無しさん (2022-01-09 09:53:31)
- 木属性の希望の星 -- 名無しさん (2022-02-19 09:57:36)
- こちらの項目と千手柱間から作中の扱いなどの記述を加えて柱間細胞を分割したいと考えています。 一週間待って反対意見がなければ作成に取り掛かります。 -- 名無しさん (2023-02-27 22:11:50)
最終更新:2025年03月20日 17:23