テラフォーマー(種族)

登録日:2019/12/07(土) 14:40:07
更新日:2024/04/07 Sun 08:51:01
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じょうじ



テラフォーマーとは、『テラフォーマーズ』に登場する火星で進化したゴキブリである。



《序論》 彼らはなぜ生を受けたのか


増えすぎた人口と深刻な資源不足により、21世紀半ばの地球は危機的状況に陥っていた。
そのため当時の世界各国は共同で火星開発計画を立案し、火星を第2の地球に作り替える「テラフォーミング計画」とした。
寒くて空気も薄い火星を人類が住める星に作り替えるには、地下に眠るドライアイス(CO2)層を破壊し意図的に温暖化を引き起こす必要がある。
そのために核ミサイルによる攻撃や人工衛星によるソーラービームなどが考案されたが、どれも予算や環境への配慮から頓挫。
そこで人類はこう考えた。「そうだ、品種改良したコケとそれを食う生き物を送り込めばいいのだ」と。

こうして地球から送り込まれたのが、劣悪な環境に耐え、貧弱な栄養でも生き延び、太陽光を吸収する真っ黒い体色を持つゴキブリであった。
火星に送り込まれたゴキブリは凄まじい繁殖力を見せて生態系を作り出し、やがてコケは火星を覆い赤い星は地球から観測しても緑色に見えるようになる。
「よっしゃ、じゃあもうゴキブリなんざ要らんわ、人間様のお通りだ」とばかりにU-NASAは2577年に有人宇宙船「バグズ1号」を送り込み調査を行った。
しかし、そこで彼らを待ち受けていたのが、異形進化を遂げ二足歩行する知的生命体と成り果てたゴキブリであった。

ゴキブリ人間___テラフォーマーは、凄まじい身体能力でバグズ1号の乗員を皆殺しにする。
隊員たちが命と引き換えに持ち帰ったテラフォーマーの生首は、後にクローン化されてバグズ手術・M.O.手術の為の遺伝子寛容臓(モザイク・オーガン)を作り出すこととなる。
U-NASAは2599年にテラフォーマー討伐を目的として「バグズ2号」を派遣、クルー全員にバグズ手術を受けて向かわせるも、
結果は小町小吉・蛭間一郎を除く全員が死亡という惨い結果に終わった。
そして、それから20年を経て新たなる希望の舟「アネックス1号」が火星へと向かうこととなり、テラフォーマーと激しい戦いを繰り広げていく。

本来ゴキブリは数億年に渡りその形を保ってきた「生きた化石」である。
たった500年で人間型に(しかも食事のために棍棒を必要とするような形に)進化するなど、自然選択や突然変異ではありえない事であり、
「何者か」が介入し彼らを作り上げたことは容易に推察できる。

人類とは共存不可能な生物であるが、その出自故にある人物からは「人類の都合だけで見知らぬ星に送られて身体を作り替えられるとは可哀そう」と言われている。


《総論》 テラフォーマーズの種族的特異性

◆生物学的特徴


お前 自分ちの台所でゴキブリ見つけたら 拾って食うのか
食わねえだろ でもブッ殺すだろ
冷静に考えたらなんで殺す必要あるかもわかんねぇだろ でもそれでもブッ殺すだろ

そんなもんだ テラフォーマー(ゴキブリ)にとって人間など


成体の平均身長は2m、体重は110㎏ほど。
外見はパッと見筋肉質な色黒の男性に見えなくもないが、外性器や女性の乳房などは存在せず、個体差・性差は人間では区別しづらい。
作者曰く絶滅した原人が外見のモデルらしい。

テラフォーマーは一貫して人間を殺害する。
なぜ殺すのか、それは明らかになっていないが、人間に対して猛烈な嫌悪感を抱いているらしい。
人類が反射的にゴキブリを殺してしまうように、テラフォーマーにとって人間とはいかなる方法を用いても殺害すべき対象である。
故に彼らは、殺した後の人間を捕食したりはしない。ただ殺すために殺すのである。

また、テラフォーマーに襲われる人間には、特定の指向があるらしい。
  • 武器や道具を持っている者は狙われやすい。道具の中でもより高度な物の方が奪われやすい。
  • 負傷している者、集団からはぐれた者は率先して襲撃される。
  • 男性と女性では、女性の方が優先される。外見で惑わされることは無いらしい。特に若い女性が狙われる。

奴らは昆虫から進化した種族故に痛覚や恐怖心*1を一切持たず、「我」の概念が極端に薄い。
個人よりも集団を重んじている所があり、雑兵は作戦の為であれば平然と我が身を肉の盾にでも踏み台にでもする恐るべき統率の良さを見せる。

しかしその体内構造は昆虫よりむしろ人間に酷似しており、シワクチャの脳ミソやびっしりと並んだ歯、背骨や肋骨なども存在する。
原作者によればそもそも外骨格だけで人間並みの巨体を支えるのは無理があり、内骨格を持たなければ活動できないようだ。
多糖類アミロースで出来た甲皮で全身が覆われてはいるものの、その物理的強度はさしたるものではないようで、
銃やナイフにより内臓まで到達するほどのケガを負うし、ロケットランチャーの砲身で殴られれば頭が潰れる。
昆虫はどんな高度から落ちても空気抵抗の影響で死ぬことがないが、彼らは体が大きすぎるため飛べない状態で高所から落ちれば転落死する可能性もある。
勿論人間よりは頑丈だが。

だがテラフォーマーには死への恐怖が全然無いため、体に穴が開こうが手足が千切れようが平気で襲い掛かってくる
それどころか首がもげても生きている個体がいるほど。その生命力の高さはまさにゴキブリというべきか。
また熱にも極めて強く、ゴッド・リーの放った摂氏100度のベンゾキノンを浴びてもほとんどダメージが無い。レンジでチンされても平気だとか。

彼らは命に対する執着があまりに薄い。彼らにとっては配偶者も親兄弟も、見知らぬ同族も全く同じ価値でしかない。
故に彼らは仲間の死体すら平気で喰らう。そこにタブーなど無いのだ。
全く死を恐れず、全ての個体が「群」の為に我が身を投げ捨てていくことこそ、テラフォーマーの最大の脅威であり、弱点でもあるのだ。

体内には液化された脂肪が大量につまっており、これと表皮のアミロースを全身の気門から吸い込んだ酸素と化合させて爆発的な燃焼を行う。
前述の通り集団行動を完璧に行い、不平不満も漏らさないので、
地球侵攻時にはわずかな期間で(膨大な過労死・餓死者を出しながら)オブジェを作るなどの無茶も行った。

ちなみに、ジョセフは火星で栄養補給のためにテラフォーマーの死体を生食してみた所、まるで美味しくなかったらしい。
地球でもモグラ族の斎藤が脳をスプーンで掻き出して捕食している。


【図解】これがテラフォーマーのボディだ
+ ...
  • テラフォーマー脳
人間とほぼ同じ大きさを持つ脳髄。

  • テラフォーマー目
一部の手術個体を除き、一様に同心円状の薄気味悪い形状の眼をしている*2。クジラ型はちょっとかわいい。
暗闇の中でも微細な光子を感知することにより、見通すことが出来る。

  • テラフォーマー口
頬の部分にほうれい線と交差する斜め線があるのが特徴。
主な餌はコケだが、大量に蛋白質を摂取した個体は力士型(後述)に成長する。

  • テラフォーマー食道下神経節
喉の部分に存在する。ここの部分を破壊されると身動きが取れなくなり死ぬ。

  • テラフォーマー肺
生命維持に必要な呼吸はこちらで行う。
よって、気管を締め潰されると呼吸困難になり戦闘不能となる(アシモフによれば死ぬわけではないらしい)。

  • テラフォーマー腕
バグズ手術・MO手術を受けニジイロクワガタの甲皮を持つ能力者ですら、たやすく真っ二つにする怪力を有する。
巻を追うごとに弱体化しているような気がする

  • テラフォーマー手
握力1t、細かい作業も得意。指先には細かい吸盤のような組織を持ち、音もなく壁をよじ登る。
故に市街地での奴らとの戦いでは、3次元的な攻撃が必要となる。

  • テラフォーマー羽
普段は閉じられており、展開することで飛行が可能。
ゴキブリはあまり飛ぶ虫ではないが、テラフォーマーは必要に応じて何時間でもぶっ続けで飛ぶ。

  • テラフォーマー尻
1対の尾葉と呼ばれる感覚器を有し、空気の流れを読む。
これにより高速で移動する脱出艇からテジャスの首だけをもぎ取るなどの芸当を可能とする。

  • テラフォーマー足
100mを2.2秒で走る超絶俊足。加えてスタートダッシュから最大速度までの加速距離がほぼノーモーション。
その脚力から放たれる蹴りはたやすく人体を砕く。
こっちも巻を追う毎に弱体化してる気がする。

  • 免疫寛容臓(モザイク・オーガン)
テラフォーマーの腹の中にある臓器。
テラフォーマーが一世代で大きな進化を遂げる原動力であり本作における最も大事な用語の一つ。
この免疫寛容臓を取り込んだ生物は、他の生物の遺伝子を体に取り込んでも、免疫細胞がその遺伝子を攻撃せず、その力を見に宿すことが出来る。
すなわち、地球で開発されたバグズ手術・モザイクオーガン手術は、この免疫寛容臓(モザイク・オーガン)無しでは作れない物であった。
バグズ1号がクルー全員の命と引き換えにもたらしたテラフォーマーの生首を基にしたクローンから手術用の免疫寛容臓(モザイク・オーガン)は作り出されるため、
これらの手術はそうそう簡単に行えるものではなかった*3
つまり、免疫寛容臓(モザイク・オーガン)を最初から体内に保有するテラフォーマーの場合、このような手術はよほどのヘマをしない限り間違いなく成功する


◆テラフォーマーの知能・文化行動

テラフォーマーの持つ個々の知能の高さは人間と大差なく、人間が落とした道具なども短期間でその使い道をマスターできる。
そのため、バグズ2号のクルーたちはバグズ1号に保管されていた銃火器で攻撃されて何名も殉職し、
「だったら奪われても問題ない道具を詰めておこう」と送り出されたアネックス1号でも捕獲ネットや脱出艇を奪われて被害を出している。
従って、マーズ・ランキング上位ランカーが保有できる「専用武器」も、「奪取されたところで十二分にテラフォーマーが使うことは出来ない」という設計が前提条件になっている。
まあ14位のイザベラは死後に専用武器奪われているんだが、これは使ってた奴が規格外の個体*4だったのでやむを得ないだろう。
また地球で潜伏していた個体は、長い地球暮らしにより知能が上昇しているようで、通常個体ですらパソコンなどの電子機器を平気で使いこなしていた。

社会構造においては、バグズ2号の中で生まれたスキンヘッド型__後に祈る者(インヴォーカー)と名付けられる「王」による統率が行われている。
スキンヘッド型はごく稀にしか生まれない天才中の天才であり、彼らによりテラフォーマー社会は大幅な技術革新を行ってきた。
基本的にテラフォーマーは全裸であるが、服や紐を着用している個体は他の個体よりも格上で、指揮権限らしきものを有している。
特に言及されているわけではないが劇中の描写から紐→褌→袴の順で階級が高くなっているようなので使われている絹糸の量によって階級が決められているようだ。
因みに多くのバグズ型M.O.型のテラフォーマーの多くは紐付き以上の階級ではあるが、
神官テラフォーマーが通常個体であった事からわかるように特殊型でなければ高い階級が与えられないというわけではない様子。


●火星の道具・文明

  • 棍棒
石を削って作った大型の棍棒。当然めちゃくちゃ重いはずだが、彼ら(とミッシェル)は軽々振り回す。
多くはバット型だが、火星のマイマイカブリ型はY字型の物を使用。
元々はコケを剥がして食べるために作った道具であり、人間で言えば箸や草刈り鎌で戦うようなものである。

  • ナイフ
石を削って作ったナイフ。
主に改造手術に使用するが、幼体が武器として使っていたこともある。棍棒だと重すぎるからか?

  • カイコ
本来はバグズ2号の中で非常食として飼われていた蚕蛾。
しかし第2部においては火星で異常進化を遂げ、幼虫は人間のように上下に開く口を、成虫は人間の指のような6本の脚と普通の蛾のように飛翔できる強靭な翅を得た。
正直とってもキモい。
テラフォーマーは石を削って養蚕室を作り、火星のコケを食わせることで人間の養蚕家のように蚕を養殖できるようになった。
これに伴い「絹糸」が発明され、それをより集めた「紐」、紐を結んで作った「投石機」、更には「布」が生まれた。
布は服飾のほか、一団を指揮する「旗」としても使用された…のだが、火星には木々が無いため側撃雷*5を受ける羽目になった。

紐や服を着用している個体は、他の個体より格上の個体である。
他にも衣類の生産だけでなく、火星環境における貴重な蛋白質として食料に用いられ、優れた個体に肉体強化用の食材として与えられる。

  • 銃火器
バグズ1号に積んであったものを使用。マイマイカブリ型は袴の中に隠した小型の拳銃を使っていた。

同じくバグズ1号に搭載されていたものを、生意気にも運転している。
しかも銃火器同様にちゃんと手入れもしていたらしい。教習所もないのによく覚えたものである。
地球に辿り着いた個体も、北海道でハイカーを襲って自動車を乗り回していた。

  • 燃料
バグズ1号やバグズ2号の燃料。スキンヘッド型(\・/)の緻密な計算により、アネックス1号のクルーたちに爆撃を行った。

  • 文字
スキンヘッド型(\・/)が発明した楔型文字のような独特の文字。地球の言語体系とは異なるので、人類が解読することは出来ない。
これにより文化を後の時代に残すことが出来るようになった。また祈る者(インヴォーカー)は地球の文字も何となくだが読めるようになっている。独学すげえ。


《各論》 テラフォーマーの分類

◆通常個体

テラフォーマーの大多数を占める一般個体。第2部以降では旧型とも呼ばれる。
「じょう」「じょうじ」と言った言葉で会話をするが、これはバグズ1号のクルー「ジョージ・スマイルズ」の呼び名を基に作った鳴き声らしい。間違っても女児とかは言ってない
基本的に平仮名の「じょ」「じょう」「じ」を並べ替えて言葉を作っているが、スキンヘッドへの「ジョウジ」強敵の人類への「ジョージ」など特別な呼び名もある。
尚、当初は前述のテラフォーマー文字が吹き出しに描かれていたのを校正で「じょうじ」と読み間違えられた誤植だが、
そっちの方が怪奇で面白いとして正式に採用されたとか。

祈る者(インヴォーカー)の神官?

第2部中盤で登場した神官のようなテラフォーマー。額に祈る者の紋様と同じ化粧をしている。
通常個体でありながら、他の力士型などの指揮官タイプを操る権限を有していた。
恐らくスキンヘッド型(\・/)がアドルフ・ラインハルトの自爆に巻き込まれて死亡。
スキンヘッド型が新たに生まれなかったテラフォーマー社会は、文字を通じて学習する生態に切り替えたため、
その過程で彼が祈る者(インヴォーカー)を真似て新たな指導者になったものと思われる。その後にまた大量のスキンヘッド型が生まれたが。
火星に到達した九頭龍を奇祭で迎えたが逆に大虐殺で返され、アドルフの細胞を取り込んで復活したエヴァの雷撃を受けて感電死する。

ギャグ漫画『てらほくん』においてもてらほくんがこいつのマネをして奇祭を催そうとしたことがある。

・クローンテラフォーマー

U-NASAが先述の生首から培養したテラフォーマーのクローン。
遺伝子寛容臓摘出のほか、戦闘員たちの戦闘訓練にも使用される*6
抑えられているとはいえ常人相手なら瞬殺する程度の能力を持つ。ただし知能までは複製できないので「じ」「じじ」と唸り声を上げるのみ。
彼らの卵鞘が後に大きな事件を巻き起こしていく。

・短期培養型

小説『OUTER MISSION』に登場したクローンテラフォーマー。キイロショウジョウバエの遺伝子を取り込んでいるため目が赤いのが特徴。
スキンヘッド型同様、幼体の期間がなくすぐさま成体として孵化するが、半面寿命が3日と短く、生殖も出来ない。しなくていい。
ちなみに戦闘力は6割程度と通常クローンより弱く、後に改良して8割まで発揮できるクロショウジョウバエのDNAを用いた「タイプB」が開発された。

◆幼体

人間に子供ほどのサイズの卵から孵化したばかりの幼い個体。
成体の半分くらいの身長であり、一族の中で最も扱いは下っ端。
体力も劣るため、戦いの際にはナイフの二刀流を使用することが多い。
スキンヘッド型(\・/)没後、一時的に戦闘訓練を積ませるために成体がロシア班に嗾けたこともある。
学習能力が高く、社会変革を終えた火星の個体ではこの幼体でもM.O.手術を執刀できるようになった。

◆力士型

蛋白質の取り過ぎでムキムキマッチョに成長した成体。平均身長230㎝、体重200㎏超。体が重すぎて飛べない。
力士型という名称は体型から名付けられた。ファンの愛称は「マッチョゴキ」
いわば連中の中でもエリートコースであり、多くの力士型は両腕に三本づつ紐を巻き、他の成体を従えている。
力士型は通常個体の3倍の筋力と瞬発力を持ち、そのパワーは一撃で変態後の能力者を木端微塵に砕き、金属製の壁もバラバラにするほど。
イザベラさんをカウンターパンチ一発で粉々にしたシーンは全国の読者の恐怖と怒りを買った。
ただし甲殻型の装甲を持っていれば耐えることも可能であり、過剰変態で闘う風邪村には再生されて耐え抜かれた。

その力士型に改造手術を上乗せした個体は、本来の体格に加え各個の動物パワー*7を保有するため極めて強力。
作中ではクロカタゾウムシ型、パラポネラ型クモ型に加え、体型からケラ型タスマニアオオガニ型が該当すると思われる。


バグズ型テラフォーマー

バグズ2号クルーたちの死体を基に、バグズ手術が行われたテラフォーマー。
元々彼らの体から作られた遺伝子寛容臓(モザイク・オーガン)からバグズ手術が発明されたことを考えれば、当然の帰結と言える。
つまりは、バグズ2号という「計画」自体がテラフォーマーに………。

犠牲になったクルーたちの変態後の姿のような外見をじょうじ保っており、日常生活に苦労しそうなやつも何体かいる。
多くの個体は腕や首に紐を巻いていることから、通常個体より格上であることがわかる。

結果的に火星の個体はアネックス1号との戦いで全滅したのだが、祈る者と共に地球に来た者は完全に量産されている。
特にオニヤンマ型は万単位に増えており、一々全ての個体に手術したとも思えないので、
バグズ手術を施したテラフォーマーは(ミッシェルのように)子にもその形質が受け継がれるのかもしれない。
実際、小説『OUTER MISSION』ではM.O.手術を受けたライオン型テラフォーマーの子孫もライオン型として誕生していた。


M.O.型テラフォーマー

バグズ手術から発展したM.O.手術を被験したテラフォーマー。
火星ではリーダー(\・/)の死に伴い生産体制に変化が起き、死体丸ごと一個あれば複数体のM.O.手術型テラフォーマーを生産できるようになった。

小説版では人為的にライオンやテルシオペロ(毒蛇)型の個体が作られている。

また、第三部では遺伝子による能力だけでなく、他の生物の肉そのものと融合するタイプのM.O.型テラフォーマーも登場している。
外見は通常の生物にテラフォーマーの目玉を移植しただけにしか見えない。
ある日目が覚めたら別の生き物になっていた__という恐ろしさはフランツ・カフカの小説どおり人類にとっては恐怖以外の何物でもないが、
「個」にして「群」のテラフォーマーは自分も仲間も「肉体」に全く依存しないため、このような非人道的な施術にも耐えられるのだ。
その性質から高橋舜からは「ゴキブリにしか出来んタイプのM.O.手術」と称されている。

パワーは既存の生物の大きさになるまでテラフォーマーが巨大化したに等しく、持久力も増強されている。


スキンヘッド型

生まれながらにして頭部がつるつるに禿げ上がったタイプの個体。
テラフォーマー達の中でもごく一部しか生まれない生粋のエリートであり、他のテラフォーマーを従える権限を有する。
いわばテラフォーマーにとって「天才」たるスキンヘッド型は「王」であり「将軍」であり「法王」である。
中でも最初に生まれた『祈る者(インヴォーカー)』と呼ばれる個体は、テラフォーマー陣営にとっての主役とも言える大暴れを行っている。


《余談》派生作品での登場

  • 実写版
黒目部分がやや大きくなり、肌も土気色になって不気味さが増している。(単行本おまけコーナーでも原作ゴキが不審がっていた)
また、こっちではリーさんに勝っている(原作漫画ではリーが最初に戦った個体は敗死し、別の個体がリーを殺したという設定)。


火星から生身で舞台となる無人星に渡り、そこで息絶えていた宇宙飛行士の死体を用いて手術を行った。
しかしこの宇宙飛行士が物凄くスケベであったため、施術された個体は異常に女性に興味を示すスケベ・オーガン型の通称エロフォーマーとなった。
半分はメスじゃないのか?
火星の個体に比べて性格が大人しく臆病らしく、男と知らず燈のケツを熱心に写真に撮るなど非常にマヌケ。
作中ではロン毛型や体の大きい大リーガー型が登場している他、リーダーはやはりスキンヘッド型のエロフォーマーが務めている。

  • テラフォーマーズ妄想訓練記 教えて! ミッシェル教官
勿論本物(クローン含む)も登場していないが、戦闘訓練用としてテラフォーマーロボが登場したほか、
バーチャル戦闘訓練として全ての敵がテラフォーマーそっくりのRPGなども出てきた。


SD化したかのような謎の生物『てらほくん』として登場。詳細は該当項目参照。


  • ヤングジャンプ×ガンダム40周年スペシャルムービー
2019年11月21日発売のYJ51号で掲載されたコラボ画像のアニメ化。
テラフォーマー軍団の製造した(であろう)テラフォーマーゴッグテラフォーマーアプサラスが登場。
人類側はU-NASA専用百式キングダムガンダムでこれを撃破した。
そんなの描いてる暇があったらええ加減連載を再開してくれ


グルメ界突入記念に作者コンビが食材に応募したことにより登場を果たす。
怪しい生物が山のようにいる妖食界で生活しており、マッピー曰く「火星で進化したゴキブリ」とのこと。
サニーは「キッショー! てか火星にゴキブリいんのかよ!!」と驚いていた。
原始人のように服を着ていたので幹部的な立ち位置なのかもしれない(笑)


勿論登場はしていないものの、『HEROMAN』に出てくるゴキブリ型宇宙人のスクラッグを見て、
忍者戦士飛影』のダミアンが「そういえば、ああいう宇宙人の話も、親父から聞いた事があったな…!」と発言するシーンがある。
『飛影』は火星が舞台なので自然な導入である。
今の流れだとそのうちテラフォーマーズがスポロボに参戦しても誰も驚くまいよ



「じょうじじょじょじょじょじょーうじぃーじょじじょ」(訳:速やかに追記・修正せよ)

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最終更新:2024年04月07日 08:51

*1 勿論引くべき時に引く「理性」もある。

*2 ラハブとの関連からシュメールの像との類似を指摘する声も

*3 地球に潜伏していたテラフォーマーを狩っていたモグラ族は、この免疫寛容臓を密売して生計を立てていた。彼ら自身(斎藤を始めとする幹部格は既にバグズ手術やM.O.手術を受けていた)もそれがバグズ手術・M.O.手術に必要なものだとは思っていなかったらしい

*4 このハゲがイザベラの死体を用いたM.O.手術を受けた可能性もあるわけだし。

*5 雷が木などに落ちた場合、その根元に散逸する放電現象。めっちゃ危険なので、読者諸君は間違っても雷が鳴っているときに木の下に逃げないように。

*6 強さは天然物の7割くらいに抑えているらしい

*7 作中には登場していないが、M.O.手術に適合さえすれば植物や菌類のM.O.型テラフォーマーが出現する可能性もある。