ナナクサルンバ

登録日:2020/01/07 Tue 21:40:50
更新日:2023/03/08 Wed 19:59:50
所要時間:約 7 分で読めルンバ





※推奨BGM:爆竜戦隊アバレンジャー



お正月っていいですケラねー。羽子板になったり鏡餅になったり。

確かにめでたい…ってトリノイドだぞ!?

なんか変な踊りケラ。


次回

あけましてアバレルンバ


七草粥もおいしいケラ!






俺はただのこんなトリノイドではないルンバ~!

デズモゾーリャ様復活記念のおめでたーいトリノイドであルンバ!


ナナクサルンバとは、特撮テレビドラマ『爆竜戦隊アバレンジャー』第45話「あけましてアバレルンバ」に登場する怪人である。

CV:梅津秀行 / クリーチャーデザイン:さとうけいいち

なお、本エピソードの監督は中澤祥次郎氏が、脚本はあの浦沢義雄氏がそれぞれ担当した。
浦沢氏は全編を通してシュールコメディな作風を貫いた『激走戦隊カーレンジャー』のメインライターなどを務めた事で知られるが、本エピソードの内容はつまりそういうことである。



【おめでたいデータ】

所属 邪命体エヴォリアン
分類 等身大型邪命体トリノイド第22号
身長 293cm
体重 279kg
エヴォリアンカラー 薬膳エキス入り色とりどり春の七草色
サル科ウッキーエキス入りファンキーモンキー色
民族舞踊エキス入り陽気なキューバルンバ色
得意技 ルンバビーム
日光凶悪猿攻撃
お年玉爆弾
春の七草フラッシュ



【おめでたい概要】

邪命神デズモゾーリャの復活を記念して創造の使徒ミケラが生み出した、おめでたい専用のトリノイド。
サルを模した大きな頭に真ん丸な赤い目をした、あまり邪悪そうに見えない外見をしている。
胸にはマントヒヒを彷彿とさせる顔が描かれ、更に身体中に春の七草があしらわれており、腰の太鼓には製造番号である「22」が確認出来る。

性格は大変陽気で、発言の語尾「ルンバ」とつける。
おめでたい匂いを嗅ぎ取る能力があり、正月ムードの地球に現れると、道行く人を次々と襲っては胸から放つ「ルンバビーム」でルンバを踊らせた後、正月にちなんだ縁起物に変えていた。
なお、縁起物にされた人々だが、この状態でも会話や移動が出来る。……なんで?
彼らを元に戻すにはナナクサルンバを倒す以外に、整体師のアバレブルー/三条幸人の整体を受けることでも可能。……整体って凄い。
また、おめでたい場所に現れてしまう習性も備えており、それが理由で数々の悲(喜)劇が生まれた。
なお、『アバレンジャー』本編におけるトリノイドとしては最も後に創造された個体である。



【おめでたい劇中での動向】

黎明の使徒リジュエルの肉体を使い、復活を遂げたデズモゾーリャにミケラ、ヴォッファ共々祝福の言葉を贈るが、
当のデズモゾーリャはナナクサルンバにアナザーアース(地球)の侵略を命じた。エヴォリアンに正月はないのか!ありません!

命令に困惑する部下3名だが、それもそのはず、ナナクサルンバはあくまでデズモゾーリャ復活を祝うためだけのトリノイドで、地球侵略用に創られた存在ではなかったのだ。それでいいのかミケラ。

次元の扉を通過して地球の住宅街の路上に現れると、早速正月特有のおめでたい匂いを嗅ぎ取りつつ、伯亜凌駕樹らんるアスカが初詣に訪れていた神社にたまたま出現。
境内で若い男女の参拝客に「おめでとうございます~」と言いながらちょっかいをかけるも、ルンバビームを放つ寸前にらんるの鉄拳で敢え無く吹っ飛ばされてしまう。
新年早々トリノイドをよこすエヴォリアンに憤る3人が変身すると、ナナクサルンバは「デズモゾーリャがリジュエルの肉体を通して復活した」とを告げる。
アバレンジャーはデズモゾーリャが地球とダイノアースの両方に自らの邪命因子を残していた事を知らなかった上、前々回までのエピソードで仲代壬琴を媒体にしたデズモゾーリャの復活を(一時的とはいえ)阻止した事もあってこの事実に驚愕。

そしてナナクサルンバは本項目冒頭の発言と共に「地球をおめでたくする」と宣言し、ルンバビームを放って鏡餅に変えてしまう。
勝ち誇るナナクサルンバだが、今度は一人恐竜やのこたつみかんを味わっていたところ、次元の扉反応に気付いたアバレブルーと交戦。
再びルンバビームを放つも、回避されたばかりか、逆にアバレイザーの一撃を受けて不利と見るや、なんと放屁して逃走し、道行く人々を次々とルンバビームで縁起物に変えていった。

恐竜やの関係者も被害に遭っており、伯亜舞は年賀状に、今中笑里とカスミは羽子板に、スケさんは凧に、横田さんはコマにそれぞれ変えられてしまっていた。地味に一人だけ無事なワニもいるが。
ちなみに彼らも幸人の整体で元に戻っているが、紙にされた舞に至ってはくしゃくしゃに握り潰されていた。
……それでも(たぶん)無事に治るのだから整体って凄い。

その後、ナナクサルンバは幸人の提案でアバレンジャーが街中に用意した等身大の鏡餅と門松のベニヤ板からのおめでたい匂いを嗅ぎ取って誘き出され*1、そのままアバレンジャーとの戦闘に突入。
ルンバビームを放つも、先述のベニヤ板で防がれ、続けて空のぽち袋に見せかけたお年玉爆弾を投げつけるも、あっさり返却されかえってダメージを受けてしまう。
すると「日光凶悪猿攻撃」と称して何故日光の猿を知っているのか突っ込んだイエローから順にアバレンジャーに引っかき攻撃を行うも、ブラックに反撃を食らい、
更にレッドの「猿には猿回し」という提案でアバレンジャー達は猿回しセット一式を準備し、レッドの拍子に合わせて否応なしに踊り出してしまう。
とうとうブラックの「飛べ!」という指示に従ってブルーとイエローが抱える大きなリングを潜り抜け、ブラックが立てかけた梯子の頂上まで登っていたところを残り3人のアバレイザーによる集中砲火を受けて転落。

反省!よく出来た……。

後は反撃も出来ないまま「スーパーダイノダイナマイト」を受けて爆散し、縁起物にされた人々も元に戻ったのだった。

その後、ジャメーバ菌の雨で再生・巨大化すると、踊りながら両手に持った計4本のマラカスで地響きを発生させ、爆竜の召喚を妨害。
するとブルーの「ルンバにはアレ」との提案で、アバレンジャー達4人は雅楽を演奏
一瞬怪訝に思うナナクサルンバだが、対抗心を燃やして更に情熱的に踊るも、ヤケを起こしてマラカスを投げつけた事で地響きが収束。


直ぐさま爆竜ブラキオサウルスが召喚され、そのままアバレンオーと格闘戦を繰り広げる中、全身にちりばめられた七草からそれぞれ破壊光線を放つ「春の七草フラッシュ」で攻撃(この時、ご丁寧にも各七草の紹介テロップが入る)。
地上にいたブラックが手帳とペンを手に感心しながら七草の勉強をするという浦沢ワールド全開の中、大ダメージを受けたアバレンオーは各爆竜に分離し、搭乗していたアバレンジャーも地面に投げ出されてしまう。

だが、ナナクサルンバ自身も体力を消耗して休憩した隙を突く形で、アバレンジャー側は「お正月攻撃の疲れをとる」ために七草粥を準備。
突如背景とBGMが某3分クッキングそっくりになり、変身した姿のままのアバレンジャーが料理した超特大の七草粥を口にした3匹の爆竜達は見事復活。
直後、元々体形と色味が似ているティラノサウルスが風呂敷とカツラを身に纏って獅子舞に扮し、ナナクサルンバに噛み付きと尻尾による叩き付け攻撃を敢行。
その隙に再び合体したアバレンオーが間髪入れずに放った「爆竜電撃ドリルスピン」を受け、

俺を倒しても、復活したデズモゾーリャ様が必ずお前達を倒す……!おめでとうございま~す!!

……と呪っているのか祝っているのかよく分からない断末魔を残して滅び去った。
なお、この発言によって壬琴はデズモゾーリャの復活を知ることとなってしまうのだが、それはまた別の話。

こうしてお正月の平和は戻ってきたのだが、ナナクサルンバによる縁起物化には副作用があったのか、
凧に変えられたスケさんは凧揚げが上手くなり、笑里とカスミは羽根つきでテニヌを始め、舞は友達に送る年賀状の文字を綺麗に書きあげていた。
そんな舞が空を見上げてナナクサルンバへの感謝を口にすると……。

ルンバ~!

なんとそこには天使の輪っかと羽根をつけたナナクサルンバの幻が陽気に踊っていたのだった。

どっとはらい。



【おめでたい余談】

  • 何の偶然か、放送された2004年は「申年」である。

  • 七草でごまかされているが、春の七草を区分した厳密な形でカウントすると、七草(7)+サル+ルンバの計9種類という、ヘキサノイドよりも多く素材が使われたという結果になる。
    ヘキサノイドは6種類合成した所為で巨大化出来なかったのに……。

  • 本エピソードにおける爆竜ブラキオサウルスの台詞は『カーレンジャー』のオープニングテーマ「激走戦隊カーレンジャー」の一節から取られているが、
    その『カーレンジャー』本編では陣内恭介ボーゾックの美女・ゾンネットから「猿顔(の)一般市民」と呼ばれていたりする。




だ~めだよ~!もっとまじめな追記・修正をしなきゃだ~めだよ~!


あんたが言うな!!


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最終更新:2023年03月08日 19:59

*1 この時のナナクサルンバは恍惚としながらルンバを踊っており、幸人がネタばらしをしても気付かなかった。