D-HERO ディスクガイ(遊戯王OCG)

登録日:2021/05/04 Tue 10:45:00
更新日:2025/01/17 Fri 18:55:24
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D-HERO(デステニーヒーロー)ディスクガイは遊戯王デュエルモンスターズGXに登場するD-HEROシリーズのモンスターカード。
DSソフト『遊戯王デュエルモンスターズWORLD CHAMPIONSHIP 2007』の付属カードで登場した。


【テキスト】

D-HERO ディスクガイ(エラッタ前)
効果モンスター
星1/闇属性/戦士族/攻 300/守 300
このカードが墓地からの特殊召喚に成功した時、自分のデッキからカードを2枚ドローする。


【概要】

効果を見れば分かる通りセメタリー(墓地)から蘇生したら2ドローという生きた「強欲な壺
蘇生カード1枚と引き換えに素材活用できるコイツとカード2枚をデッキからもらえるのでアドの塊。
優れている、というか「闇属性でレベル1の戦士族で低ステータス」とこの上ない程に優れすぎているステータスゆえにサーチするのも墓地に落とすのも蘇生するのも簡単。だからループを組むのも簡単。
生還の宝札とのコンボで3ドローはもはや鉄板。
《リミット・リバース》にいたっては蘇生→2ドロー→守備表示にすればまた墓地に勝手に戻ってくれると言うことなし。

OCG化によって乏しい弱体化をされたバブルマンとはなんだったのか。
後にバブルマンも活躍するが……(ただし、こちらはドロー効果はあまり使われない)。

もちろん【D-HERO】以外のデッキでも大いに役立ち、ある時は、かの【ドグマブレード】の一員として、ある時は【光と闇の竜】や【創世神】で真っ先に蘇生されるドローソースとして猛威を振るった。
というか、本社より出張先での活躍が多い。*1
様々なサーチ手段があり、ドロー後も色々な利用方法があるのだから非常にたちの悪いカード。さらにたちの悪いことに、2007年11月に発売された「PHANTOM DARKNESS」の闇属性強化が頭一つとびぬけていた。
普通こんな便利なカードは周囲のギミック含めて規制がかかるものだが、《終末の騎士》だの《ダーク・アームド・ドラゴン》だのが当時のデフレ環境にぽんと放り込まれたのだ。もう地獄絵図である。
最近はコンボパーツとしての活躍ばかりが想像されがちだが、この時期はアドを稼ぐことすら難しい時代なので単純に使ってもぶっ壊れて強かった

一番たちが悪かったのが、この時代特有の有用カードのプロモーション商法だろう。雑誌や漫画や攻略本ならまだしも、ゲームのオマケなので高いのなんの。
ディスクガイに限らず、
など、当時のプレイヤーはこのプロモーション商法で財布を虐められたものである。


【アニメ】

エド・フェニックスが使用。
大体、墓地へ送られ蘇生されてドロー効果を使われている。
エドのデッキは(アニメオリジナルカードもあるが)純正の【D-HERO】なのだが、それでも簡単に効果を使えてしまうあたり、このカードの恐ろしさがよく分かる。


【そして禁止へ…】

もっぱら空気の読めない男こと「エアーマン」と当時最強のドローカードだった《デステニー・ドロー》を絡めたお手軽爆アドデッキ回転エンジンとして出張しまくるがそんな奴が許されるわけもなく、登場から半年ほどの2007年9月1日で制限カードに指定される。
しかし《増援》《おろかな埋葬》が無制限だった時代も長かったのでほぼノーダメージ。それどころか高額カード*2が1枚で済むようになったと喜ばれる有様である。
当時D-HEROシリーズを使ったデッキは決して弱いデッキではなかったのだが、その真相は「このギミックを搭載できるデッキが強い」というもの。
【D-HERO】にとっては酷いとばっちりだが、1枚になろうとも先述の通り墓地へ送るのも蘇生するのも簡単すぎるので、生ける強欲な壺であることには変わりなく……。


ディスクガイ「はぁ……もう働きすぎて死にそうだ。」

ドレッドガイ「やあディスク君、最近頑張ってるね。」

ディスクガイ「どうも、部長。ほぼ毎日ドグマブレード社へ出張しているから、たまには休みが貰えたらいいな…って貰えるわけないんですけどね!」

ドレッドガイ「朗報だ、ディスク君。さっき本社から通達があった。これから君は休めるぞ。永遠にな。

ディスクガイ「やった!………え、永遠…?」

ドレッドガイ「だって各所から苦情が入ってるんだもん。強欲な壺を禁止にした意味無いだろって。君のせいで会社全体の評判が下がってるんだ。」

ディスクガイ「え、だってあれは早埋のせいじゃ…」

ドレッドガイ「大丈夫、早埋も禁止になるから。あと、君は出張先で働きすぎだ。おかげで部下達は君に仕事を押し付けてやる気が無いんだ。」

ディパーテッドガイ「働きたくないでござるー」

ディスクガイ「それは、空気男がもっとい給料の良い仕事を紹介してくれるから…てゆーか、こいつは元からダメでしょ!」

ドレッドガイ「はいはいとにかくディスクガイ君、2008年9月1日を以てあなたを禁止カードに指定します。今までお勤めご苦労様でした!」

ディスクガイ「MA☆TTE!!


こうしてディスクガイは、2008年9月1日で禁止カードとなった。当たり前である。
何気にHEROモンスター初の禁止カードである。

D-HERO専用に調整された「ディバインガイ」の登場や、サポートの多い闇属性・戦士族・レベル1・HERO*3という優秀さから、
釈放には弱体化エラッタ以外ないという見方が強かった。


追記・修正は2枚ドローしてからお願いします。









それから10年


ドレッドガイ「久しぶりだね、ディスクガイ君。君もエラッタを受けてもう一度働いてみないか?」

ディスクガイ「え、復帰できるんですか!?」


(2018年4月1日からの新テキスト)
このカード名の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
このカードは墓地へ送られたターンには墓地からの特殊召喚はできない。
(1):このカードが墓地からの特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。


【まさかの復帰】

その後、10年近く月日が流れた2018年4月1日に4月定例のエラッタ制限カードとして復帰。
同年7月1日に準制限となり、同年10月1日の改定で制限解除された。

「ディバインガイ」と同じくセメタリーに送られたターン中のエフェクト発動ができず、またドローエフェクトはデュエル中に一度のみと制限が大幅に厳しくなった。
1ターン目にセメタリーに落として2ターン目に展開するという形になるため、先攻ぶん回し系のデッキとの相性は微妙。

その分ドロー枚数は据え置きの2枚なので、Lv1の蘇生を得意とするデッキならば投入の余地はあるだろう。

現在のD-HEROでは「ドリームガイ」と同じサポートを受けつつ、「ディバインガイ」と同じターンに4枚ドローを狙うのが理想。「デッドリーガイ」や「イゾルデ」などの一般的ギミックがそのまま使える。

第10期で登場した「クロスガイ」はリンク召喚時の蘇生エフェクトがあるので、それを活用できる。
ただし、それ以外には蘇生の手段が特に多いわけではない(そのくせ蘇生したいモンスターは非常に多い)ため、主力の「ディストピアガイ」などに回す蘇生カードが無いという状況に陥らないよう気をつけたい。

「ドローガイ」にもいえるが「フュージョン・デステニー」で「ドミネイト」の素材にし、そちらでデックトップを操作してから蘇生させれば狙ったカードを引けるので覚えておきたい。


ちなみに、「幽獄の時計塔」で特殊召喚されたドレッドガイも蘇生エフェクトが使えるが、ディスクガイではステータス上昇にほとんど貢献できないので相性は悪い。


余談

ゲームの付属カードだったので当時のデュエリストの財布を大いに泣かせた。
といってもD-HERO自体《デステニー・ドロー》《D-HERO ディアボリックガイ》D-HERO Bloo-D》などの値段が高く、当時としては相当な高額デッキだった。
そもそも当時のアニメキャラのカテゴリデッキは【サイバー・ダーク】【E・HERO】【ビークロイド】など、大体そんなところがあった。
値段は高い、使うのは難しい、そのくせあんまり強くなかったため、遊戯王5D's以降は「カテゴリデッキやアニメ登場キャラのカードも強い」という路線になって成功を博すのである。やり過ぎた奴らも多いが


追記・修正は、やっぱりディスクガイを蘇生させてドローしてからお願いします。

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  • 攻撃力と守備力の数値が同じ
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最終更新:2025年01月17日 18:55

*1 ただしこれは当時はディスクガイに限った話ではなく、ダッシュガイ(推理ゲート・フルモンスター)、ディアボリックガイ(生け贄多用デッキ)、ドグマガイ(ドグマブレード)など出張先での活躍の方がめざましいカードは多い。ダイヤモンドガイに至っては新しく立ち上げた自社でのほうが華々しく活躍している。そもそもサイドラ、ドリルロイド、ユーフォロイド、エアーマン、黄泉ガエルなど当時のカテゴリなんてそんなカードがやたら多かったのである。

*2 1000円でも高額と扱われた当時に2500円程度。ただしこれはゲームの付属カードという特殊な入手方法が影響している。

*3 ちなみにD-HEROには他にドリームガイ、ダークエンジェルが該当