キングキョウリュウレッド/プリンス

登録日:2023/10/22 Sun 14:56:45
更新日:2025/02/02 Sun 11:15:33
所要時間:約 9 分で読めリンチョ!





※推奨BGM:「我ら王様戦隊!」


次回!王様戦隊キングオージャー!

ヤンマ、なんかおかしい……!


王様戦隊(おうさませんたい)(はな)たれた(なぞ)世界(せかい)で―――


君たちは、どこから来たのか……?

ニホンを支配する!!


獣電戦隊(じゅうでんせんたい)キョウリュウジャー遭遇(そうぐう)


俺こそ、キングになる男だ!

聞いて驚け!!


第32話 遭遇!キョウリュウ!


宇蟲王をとっ捕まえてくるぜ!!







荒れまくるぜ~!止めてみなぁっ!!



キングキョウリュウレッド/プリンスは、スーパー戦隊シリーズ第47作王様戦隊キングオージャーの登場人物。
2023年に放送開始10周年を迎えたシリーズ第37作獣電戦隊キョウリュウジャー『キング』ことキョウリュウレッド/桐生ダイゴの系譜を継ぐ、赤いティラノサウルスの戦士でもある。

演:川名輪太郎


◇概要

宇蟲王ダグデド・ドゥジャルダン八つ当たり逆鱗に触れ、惑星チキューから別の世界に飛ばされたギラたち
そこは、未知なる敵デーボス軍と、その侵略に立ち向かう戦隊『獣電戦隊キョウリュウジャー』の存在する地球であった。

遡ること10年前、進化した恐竜獣電竜に選ばれた『強き竜の者』キョウリュウジャーの活躍によってデーボス軍の首領・蝶絶神デーボスは倒され、地球に平和が訪れたはずだった。
しかし、ダグデドが新たに連れてきた兜武神(かぶとぶしん)デーボスによって、世界中から『ブレイブ』が抜き取られる事態に陥ってしまう。
かつてデーボスが恐れていた『ブレイブ』とは、人が誰しも持つ悪に立ち向かう勇気・正義の証。それを抜き取られた人々は生ける屍にも等しい存在となり、それを源とするキョウリュウジャーもまた変身不能に陥る。
さらには彼らと共に戦う獣電竜も、新生デーボス軍の囚われの身となってしまった。

張本人であるダグデドを追い、『キング』こと桐生ダイゴはキョウリュウゴールド/空蝉丸と共に獣電竜プレズオンに乗り宇宙へ旅立つ。
と同時に、『次代の戦士として可能性とブレイブを秘めた存在』として、未来からひとりの青年を仲間たちに託した。
そう、彼こそが『未来のキングとなる男』ことプリンスである。


◇外見・性格

赤いジャケットに白シャツ、恐れを知らぬ戦い方、そして「ブレイブだぜ!」という決め台詞からかつてのダイゴを思わせる。
しかし、プリンス自身はどちらかというとやんちゃで向こう見ずだが、人懐っこくて素直な性格。

生身でも「チェストー!」と巨大ゾーリ魔を叩き切れる勇猛さを持っているが、その有り余るブレイブさゆえ、ガブリカリバーの刀身が折れてしまったほど。折れたぁ!?
そのため、剣の師匠たる立風館ソウジだけでなく、異世界からの来訪者たる王様戦隊さえも「子供」と厳しい評価を下している。
折れたガブリカリバーの刀身に木彫りの刀をそのまま巻き付ける場面から考えるのが苦手な模様。

しかし、『邪悪の王』ことギラとの決闘で、「無謀で無策、無闇な攻撃」を指摘され己を顧み、「みんなを守るこの星のキングになる」と強く決意。
そのブレイブな一撃で勝利し、ギラの身体から放出されたゴッドクワガタのスピリットを得て新たなキョウリュウジャーとなった。

王様戦隊との共闘を経て、兜武神デーボスを討ち果たしたプリンスは、ゴッドコーカサスカブトで惑星チキューに帰還する彼らに「いつかあなたたちに負けないキングになってやる!」と力強く宣言。
同時にプリンスとは自身の愛称であることを公言し、その本名を告げ見送るのであった。


ダグデドはまだ宇宙に君臨してる……まだまだこれからだ。

何があろうと、地球は守る。

俺は……地球のキングだ!!



◇関連人物

キョウリュウグリーン/立風館ソウジ

キョウリュウジャーの先輩の一人にして、プリンスに剣術と戦士の心構えを教える師匠的存在。
プリンスがガブリカリバー/キングガブリカリバーを構える際、逆手持ちに近いものになるのもその影響。
また、勢い任せでガブリカリバーを折ってしまった時には、「剣はただの道具じゃない。大切な相棒だ」と、プリンスの無茶ぶりを諫める場面を見せている。
父から無双剣を、指導者から必殺剣を伝授された彼が弟子を育てていると考えると、かつてイアン・ヨークランドから「グリーンボーイ」と呼ばれていた頃からの成長を感じさせる台詞と言える。

プリンスもまた、兜武神デーボスの猛攻から人々を庇い重傷を負ったのを見て彼を真っ先に心配する場面を見せており、師弟関係は良い方といえる。


キョウリュウピンク/アミィ結月

キョウリュウジャーの先輩の一人。
プリンスにとっては大事な人らしく、獣電竜探索の際に新生デーボス軍に襲われた際は一人で彼女の救出に向かおうとしたほど。


キャンデリララッキューロ

まだまだ未熟なプリンスを見守るだけでなく、鍛えたり励ましたりする役目を担う。
特にキャンデリラは元・戦騎だったこともあるのか、組み手では巨大ゾーリ魔を倒せるプリンスを軽くあしらえる強さを見せている。


クワガタオージャー/ギラ

「生身で獣電竜に打ち勝った者が『強き竜の者=キョウリュウジャー』となる資格を得る」ことをソウジらから教えられ、自ら『邪悪の王』を演じることで獣電竜の代わりにプリンスの相手を買って出る。
そのブレイブを引き出すため、あえて『卑怯・卑劣・最低』っぷりを発揮。キョウリュウチェンジできないプリンスの前で王鎧武装し追い詰めるほど。
プリンスにとっては、ヤンマともども自身をキョウリュウジャーにしてくれた恩人でもある。
この姿に第1話で孤児院のために『邪悪の王』を名乗り悪者を買って出た場面を思い出した視聴者もいたとか
ギラもまた、彼とガブティラの繋がりを見て『クワゴン』ことゴッドクワガタと繋がれるかもしれないと確信し、オージャカリバーを介して交信した。


トンボオージャー/ヤンマ・ガスト

折れたガブリカリバーを修復・改造し、プリンスに「試し切りの相手」としてギラとの決闘を差し向けた。
彼の無鉄砲さを見てかつてのギラを重ねていたのか、「スカポンテング」「スカポンキング」「スカポンタヌキ」呼ばわりすることもあった。


キョウリュウレッド/桐生ダイゴ

先代のキョウリュウジャーの『キング』にして、先代のキョウリュウレッド。
本編で直接対面する描写はなかったものの、ガブティラたちを救出した際にテレパシーで「プリンス!お前はやっぱり、最高にブレイブな奴だなぁ!!」とその戦いを褒め称え、ガブティラを彼に託した。


キングキョウリュウレッド


ブレイブ・イン!

『ガブリンチョ!』

キョウリュウチェンジ!
ファイヤー!

You are the KING! You are the KING! You are the KING!

『KING! キョウリュウレッド!!』


聞いて驚けーっ!

挟撃の勇者!

キング!キョウリュウレッドッ!!

画像出典:王様戦隊キングオージャー 第32話「遭遇!キョウリュウ!」より(2023年10月8日放送)
©テレビ朝日・東映・東映AG

スーツアクター:縄田雄哉

プリンスがキングガブリカリバーとゴッドクワガタ獣電池でキョウリュウチェンジした、『挟撃の勇者』*1
キングガブリカリバーに獣電池を装填しダンスを踊り鍔上部のポンプを引いた後、剣を真上に掲げることで変身する。
変身時の音楽はサンバ調のものだが、従来のキョウリュウジャーのBGMとは少し異なる雰囲気。
『You are the KING』のフレーズも王様戦隊の共通武器兼変身アイテムのオージャカリバーを思わせるものだが、オージャカリバーの場合は王の降臨を讃える荘厳な合唱なのに対し、キングガブリカリバーはサンバ調のリズミカルなものとなっている。
玩具版だとBGMがデカすぎて「You are the KING!」の部分の音声が聞こえづらいという声も。

スーツは一見キョウリュウレッドと同じ姿に見えるが、下半身は赤と白を基調に黄色いギザギザのラインが入ったもの。頭部も小さいトサカ部が生えており、キョウリュウレッド・カーニバルを思わせる。
上半身も右胸部にガブティラのマークが刻まれた左右非対称の赤い甲冑で覆われており、左肩アーマーから伸びた赤いマントもクワガタオージャーを思わせる。

キョウリュウレッドが状況においてガブリボルバー/ガブリカリバー/ガブティラファングといった武装を使い分ける万能戦士だったのに対し、キングキョウリュウレッドはキングガブリカリバーを駆使し飛び掛かる戦法が中心。
その剣から繰り出される剣戟は荒削りながらもソウジ譲りの斬撃っぷりで、かつてのダイゴやギラを思わせる勇猛果敢なものである。

  • ゴッドクワガタ獣電池
キングキョウリュウレッドの変身アイテムである黄金の獣電池。
当初は相棒の獣電竜がいなかったためシリンダーには何も無い状態だったが、プリンスがギラに打ち勝ったことでその中にからゴッドクワガタの力が放出。獣電池に入ることで使用可能となった。
「ブレイブイン」のコードと共にスイッチを押すことでシリンダーが回転。
プリンスのブレイブが注入され、ゴッドクワガタのマークが浮かび上がる。

  • キングガブリカリバー
キングキョウリュウレッドの変身アイテム兼個人武器。
折れたガブリカリバーをヤンマが改造し直したもので、カラーリングも黄色を基調にした元のものからに変わっている。
刀身にはスロットがあり、そこに獣電池を装填した状態でポンプを三回スライドしグリップ部のトリガーを引くことで、『KING!バモラムーチョ!!』の音声と共に飛ぶ斬撃が繰り出される。
技のエフェクトはキョウリュウジャーの共通必殺技「獣電ブレイブスラッシュ」を思わせるもので、チャージ時には王様戦隊の共通必殺技「オージャフィニッシュ」を思わせるBGMが流れる。

ポンプを長時間スライドすることでカミツキ合体モードに移行。
ポンプを三回引き、剣を真上に掲げトリガーを引くことで三体の獣電竜をキョウリュウジンに合体させる。*2

『キングオージャー』第34話ではヤンマがあらかじめもう一本作っていたらしく、ギラが手にすることでキングキョウリュウジンの合体が発動する。


  • 獣電モバックル
ご存知キョウリュウジャーの通信機兼獣電池収納ボックス。
プリンスもこれを所有しており、本編ではアミィとの連絡に使われた。


No.01 ガブティラ

十大獣電竜の一体にして、桐生ダイゴのパートナーであった獣電竜のリーダー。
兜武神デーボスによってステゴッチ&ドリケラともども囚われの身となっていたが、アミィとギラ&プリンスの手で救い出される。
そしてダイゴと共にプリンスのブレイブを認め、彼を新たな相棒として認めた。
ゴッドクワガタ獣電池を「ガブリンチョ!」することでバトルモードへ移行。
さらに、キョウリュウジンに合体後は五人乗らずとも必殺の五連獣電剣が使用可能となった。


◇余談

プリンス役の川名輪太郎氏は、現役高校生の17歳。
幼少期からアクションをたしなんでおり、現在はニュートラル​オドルアクション教室に所属している。
その実力は日本エクストリーム・マーシャルアーツ協会が主催する「オンライン大会2022」のエクストリーム一般部門の上位入賞者にも入るほどで、『キングオージャー』第33話でも見せたバック転が印象的である。
坂本浩一監督にとってはアクション業界の後輩の息子という間柄で、旧知である監督の推薦によって出演が決まった。



追記・修正は地球の王になってからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ガブリンチョ!ッと/

最終更新:2025年02月02日 11:15

*1 「ティラノサウルスやクワガタが顎で挟む」ことや「斬撃の勇者(ソウジ)の弟子」であることに由来するネーミングだと思われる。

*2 ちなみに、キングキョウリュウレッドがガブリボルバーを所持していないため、ステージの右側にあるホルスター部は空のままである。