ブラス(ダイの大冒険)

登録日:2024/01/21 Sun 01:26:56
更新日:2025/03/18 Tue 15:49:35
所要時間:約 5 分で読めます




勇者ごっこして遊んでるヒマがあったら
魔法のひとつも覚えてみせろ!



ブラスとは漫画『ダイの大冒険』に登場するキャラクター。
CV:田の中勇(1991年版)、滝口順平(劇場版第1作)、緒方賢一(2020年版)

目次

【概要】

デルムリン島に住む、モンスター「鬼面道士」の突然変異種である老人。182歳。
主人公ダイの育ての親であり、彼から「じいちゃん」と呼ばれ慕われている。

かつては魔王ハドラーの邪気によって操られ、(旧)魔王軍幹部の一人として彼に仕えていた。
しかしハドラーが勇者アバンに倒されたことで邪気から解放され、他のモンスター達と島で穏やかな生活を送っていた。
もっとも本編開始以降は邪な企みを持つ者達が次々と島に侵入し、危機に陥ることになる。

『ダイの大冒険』の前身となる読切作品『デルパ!イルイル!』の時から、モンスターでありながら個人名があったり、どういった経緯か魔界の強力なモンスターを封じた「魔法の筒」を魔王から受け取っていたり、本来鬼面道士には使えないキアリー等の呪文を使う描写があった点から、旧魔王軍でも比較的高い地位にあったのでは?と思われていた。
この辺りは後述するスピンオフで詳しく描かれることに。

ちなみに老魔法使いのモンスターといえばザボエラもそうだが、年齢は彼よりも遥かに下で彼の息子であるザムザと同い年。
人間より遥かに長命なモンスター同士でも種族によって老け方が大きく異なるようだ。

また突然変異なだけにか、尻尾があったり、漫画版や新アニメ版では薄い水色の体色になっていたりと、ゲームに登場する「きめんどうし」とは能力だけでなく外見上でもかなりの差異がある。

【人物】

魔王ハドラーが倒れてから4年の月日が流れたある日、デルムリン島に流れ着いた一艘の小舟から赤ん坊時代のダイを救い上げた人物。
籠に付いた名札から名前を見ようとするが、削れてしまっていて読み取れた文字は「D」のみだったため、せめて両親が付けた名前と同じ頭文字にしようと考え、彼を「ダイ」と名付けた。

上述の通り勇者のおかげで魔王の支配から解放されたため、ダイを勇者のために役立てる魔法使いに育て上げようとしていた。
知っての通りダイこそが次代の勇者として世界を救っていくわけだが、ダイが物語初期から多才な呪文を使いこなせたのはブラスの教育の賜物といえる。

デルムリン島の戦いではバロンの操るキラーマシンにメラミを放つもフラグの通り全く効かなかったが、紋章の力を発動したダイのバギクロスですら通用しない相手なので仕方のない所である。
新アニメ版ではでろりん一行やロモス兵たちとの戦闘に参加し活躍している。何故か同じ魔法使いであるまぞっほとは杖で物理戦闘をしていた。

死の淵から蘇り魔軍司令となったハドラーがデルムリン島に現れた時には当然驚いていたものの、ハドラーの方はかつての部下であるブラスをさほど気にした風でもなかった。

その後はザボエラによって魔法の筒に捕らえられ島の外に連れ出されたことで、今度は大魔王バーンの魔力により洗脳されてしまう。
そしてザボエラの口車に乗せられたクロコダインによって人質兼助っ人としてダイと戦うことになってしまう。
しかしポップのマホカトールで洗脳が解かれ、ダイがクロコダインに勝利したことにより救われた。


【戦闘能力】


通常の鬼面道士よりも多彩な呪文を使いこなす。
ただし戦闘での主力呪文がメラミであったことから、極大呪文等は使えないと思われる。

メラミ
キラーマシンとの戦いやロモス城での戦いのほか、アニメ版で追加された戦闘でも使用している。
・キアリー
レオナが受けた魔のさそりの毒を治療するために使用。
・メダパニ
洗脳状態でロモス兵に対して使用し、同士討ちさせた。
バギ
新アニメ版で使用。
まぞっほを吹き飛ばし、金の筒から召喚していたドラゴンの炎に当てさせた。
ベホイミ
本編では未使用。
ダイによると使えるらしいが、効きはあまり良くないとのこと。
これは効果が低いというよりは、ダイの憎まれ口と思われる。


勇者アバンと獄炎の魔王


人間の子供を育てる……か……
いやいや ワシには縁のない話よ

ダイ大の前日譚に当たる本作では旧魔王軍時代の彼の姿が描かれている。
幹部級の地位でありブラスという名前も幹部に昇進した際に授けられたものと判明した。
ハドラーがカール王国に侵攻した頃に昇進したばかりだったようで、ハドラーの邪気を浴びて破壊の衝動に目覚めた当時は凶悪な顔つきだった。

稀少種を集めた他幹部と違ってブラスはただの鬼面道士であり大分見劣りする感も否めない。
同じくハドラーがスカウト対象としたガンガディアやザボエラほど強力な魔法使いではないためか、前線ではなく後方での戦力増強を命じられている。

しかし、破壊衝動に目覚め呑まれていた頃のブラスは、魔法に頼らない空中浮遊能力等の鬼面道士が会得する筈の無い特殊能力を複数備えた稀少な存在だった。
その逸脱した能力がハドラーの興味を引いたらしい。

序盤の時点で戦力となるであろう魔物達が多くいる拠点として目を付けたデルムリン島へと向かっており、当時のアバン達と面識がなかったのはこのためだと判明した。
結構な武勲を上げそうだというキギロの予想は外れた
勇者の名前だけは知っていたのは、身体を復活させるためデルムリン島に来ていたキギロから聞いていたためだということも明らかになった。
後年復活したハドラーがブラスに興味なさげだったのも幹部の中では新参で、あまり印象に残っていないためだったのだと思われる。
アバン一行と魔王軍の決戦ではブラスに代わりハドラーが禁呪法で生み出したグランナードが戦力として追加されることになった。

デルムリン島への旅立ちの際、人間の子供を育てるバルトスに対し、「自分にはそんな機会はあるまい」と思いつつも少し感慨深げに見ている。
ハドラーの邪気を浴び破壊の衝動に目覚めながらも、この次点で既にブラス本来の優しい「人の心」の鱗片を見せていた。

デルムリン島は植物系の魔物が育ちやすい環境であり、栽培した植物系の魔物を訓練相手とする形で他の魔物も育てて戦力を増強していた。
勇者アバンに二度敗北し苗木サイズにまで亜人面樹キギロが戻ってしまった際には、キギロの来訪を快く受け入れてデルムリン島で育てなおした。
キギロにも素直に礼を言われている。

ハドラーが凍れる時間の秘法で封印された際は、ガンガディアがハドラーの捜索を一手に引き受けざるを得ず、魔王軍が使役する魔物達への支配が弱まった魔王軍が各地で人間達に敗走を重ねる事態を招いたが、そのような状況だからこそバルトス共々重要拠点である持ち場を離れるわけにいかず、クロコダインがハドラーを奪還するまで有効な手立てを打てなかった模様。
ハドラー復活後は、来るべきアバンとの最終決戦用に備えるべく育成したモンスター達の中で選りすぐりの精鋭達を魔法の筒に入れて送るように指示を受け、同時にデルムリン島の存在がアバン達に発覚した場合の保険として、上記の遥かなる時空の彼方より来た魔物が入った金の筒がハドラーから送られた。

そして本編で明かされた通り、ハドラーがアバンに倒されたことで多くの魔物達と共に邪気から解放された。
しかし、人間の魔物達への恐怖はすぐには消えないだろうからと、様々な魔物が暮らしていけるデルムリン島を魔物達の楽園にして人間に迷惑をかけずに隠遁生活を送ろうと呼び掛け、これに賛同した温厚な魔物達と共にまさしく人目を避けて暮らすにはおあつらえ向きの陸の孤島のデルムリン島で生活を営むようになる。


【余談】

名前の由来は妖怪「油すまし」で、子どもの頃見た妖怪映画のリーダーから取ったとダイ好きテレビで三条陸が言及している。


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最終更新:2025年03月18日 15:49