登録日:2024/03/06 Wed 00:09:45
更新日:2025/04/13 Sun 07:59:20
所要時間:計測の結果、約 20 分で読めるようです。
画像出典:ウマ娘 プリティーダービー メインストーリー第2部前編「ヒカリ射し、芽吹くとき!」
© Cygames・JRA
モチーフ元は現役5年間で総計51戦・1992年に16レースと過酷な連戦を走りぬき、引退直前の1993年に競走牝馬最高賞金記録を樹立した競走馬『イクノディクタス』。
◆プロフィール
キャッチコピー:管理徹底主義。冷熱併せた敏腕ウマ娘
誕生日:4月16日
身長:163cm
体重:完璧な仕上がり
スリーサイズ:B75・W53・H82
靴のサイズ:左右ともに23.0cm
学年:中等部
所属寮:栗東寮
得意なこと:皆勤賞を取ること、割り箸を綺麗に割ること
苦手なこと:賭け事、自撮
耳のこと:左右の毛並みが必ず均等にそろえられている
尻尾のこと:指し棒の代わりに使うことがある
家族のこと:家族会議ではいつも進行役を任せられる
ヒミツ:①三つ編みの数は正確に決まっている / ②
ハンバーガーの食べ方がヘタ
自己紹介:
イクノディクタスと申します。マネジメントならお任せください。鉄の意志で徹底管理してみせます
キャラクターソング:Excellent Condition
トレーナーへの呼び方:トレーナーさん
美しく、タフに駆け抜けた51戦 鉄の女
週刊100名バNo.21「イクノディクタス」表紙より
◆概要
圧倒的な数のレースをこなしながらも怪我をしなかったことから「
鉄の女」と呼ばれた競走馬「イクノディクタス」号をモチーフとした
ウマ娘。
前髪部分に流星の入った栗毛の三つ編みとおかっぱヘアーに、如何にも理知的なイメージを持たせる大きな丸メガネが特徴的な容姿。左耳に金属状の耳飾りも装着している。
常に冷静で、体調も含め管理することが上手。真面目できっちりしている秘書タイプのウマ娘。
トレセン学園入学時から徹底した自己管理──メンテナンスとマネジメントを心がけており、トレーニングから日々の体調管理まで全てを厳格かつ完璧にこなしている。
そのおかげもあってか突発的な故障とはほぼ無縁であり、他のウマ娘を上回る数多くのレースに出走するなど、比類なき安定感を何よりの武器としている。
そういった姿勢から一見すると冗談の通じにくいお堅いタイプかと思われるかもしれないが、実は意外とノリが良い一面を併せ持っていたりもする。付き合いの長いナイスネイチャにも「顔に似合わず意外とノる」と言及されている。
というか理知的に見えて妙ちきりんな周囲の提案にしれっと悪ノリするような場面も多いため、好悪問わずに事態の規模を大きくすることも多い、
意外にヤベー女という認識を持たれていたりも。たとえるなら「ハンドルはきっちり捌くけどブレーキはなかなか踏まないしアクセルベタ踏みに躊躇がない」、あるいは「メントスコーラやろうと言ったらビニールプールと2Lのコーラを持ってくるタイプ」といったところ。二次創作でははっちゃけた提案に対して、イクノが問題点を指摘し、それを改善した上でよりはっちゃけた代案を出す、というネタも存在する。
もちろんネタ的な面だけでなく、自身の蓄えた知識を周囲に提供することにも積極的で、心身問わずに他の
ウマ娘がレースに復帰できるように手を貸してあげることもあるなど心優しい一面も持っている。
周囲からの愛称として「
イクノ」と呼ばれることが殆ど。
アニメ2期で絡んだチームカノープスの面々や寮のルームメイトである
メジロマックイーンなど交友関係も広く、特にマックイーンは
「勤勉な上にとても他者に心を砕いてくださる方」とイクノのことを高く評価しており、友人としてもライバルとしても良好な関係を築いているようだ。
他にも、ウマ娘きっての不思議ちゃんキャラとして名高い
マーベラスサンデーとも結構仲が良いらしく、彼女からも
「イクノはマーベラスの最高の理解者」と太鼓版を押される程。彼女の展開するマーベラス空間に誘い込まれても順応可能という点からもイクノのヤベー女っぷりがうかがえるだろう。
そんな彼女の目標は、「徹底的な自己管理の下、少しでも長く、多くのレースを走ること」にある。それについては彼女自身の過去の出来事にも理由があるようで…
読書家繋がりからか、同じ眼鏡っ娘のビワハヤヒデやゼンノロブロイとも交流があり、1周年記念シナリオ『Make a new track!!』のイベントでは三人でフリー雑誌を作る企画も行っている。
◆アニメ版での活躍
Season2
第2話においてチームカノープスの3人目のメンバーとして登場。カノープスは学園一のチームを目指しているという目標とそのために必要な計画について自信満々に語っていた。
…尤も、その内容を要約すると「レースにたくさん出まくってとにかく鍛えろ」というものなため知的に見えて脳筋全開。そんな様子を見ていたテイオーからも
「また面白い子が入ったね…」と苦笑いだった。
第9話ではそのテイオーと長話を繰り広げていたツインターボに
とても既視感のあるプロレス風の技をお見舞いしてお仕置きしている。
第4話の大阪杯でテイオーと激突することになり、正攻法では勝てないと踏み先行策をとるがテイオーの圧倒的な実力の前に敗北。その後カノープスのメンバーに「レベルが全く違う」「膝や足首の柔らかさが尋常じゃないからバネが凄くて推進力が桁外れ」などなど、悔しさを滲ませながらも自身とテイオーの実力差について熱弁していた。
後述するアプリでの活躍と比較すると、全体的にどちらかといえば「知的キャラに見えて割とボケ側」というコメディリリーフ的なイメージの方が強いだろうか。
もちろんネタ的な活躍だけでなく、
ツインターボが伝説となった第10話においても、ターボの特訓に協力したり、同じレースを走るターボに檄を飛ばすなどしていた。
◆アプリでの活躍
性能
バ場 |
芝:A |
ダート:G |
距離 |
短距離:D |
マイル:A |
中距離:A |
長距離:D |
脚質 |
逃げ:D |
先行:A |
差し:A |
追込:D |
2024年2月24日にアプリウマ娘がリリースされて3周年の節目に、3rdアニバーサリーの目玉として☆2「Mantle of Steel」として実装。
これまで同じチームカノープスのメンバーであるマチカネタンホイザ、ツインターボが毎年のアニバーサリーにおける低レア追加枠として実装が続いていたことから、イクノディクタスは3年目の担当と予測を立てるプレイヤーも多かった。
とはいえツインターボ実装の2年目において、「更に1年お預けになるのか…」ともどかしい思いをしていたり、Season3でサウンズオブアースやロイスアンドロイスといったカノープスのメンバーが増えたために「3年目も実装されないのではないか…」と不安になるイクノファンも多かった。
適性としてはマイルと中距離を得意とする先行・差し型。
しかし適性を見ればわかるように残りの短距離・長距離及び逃げ・追込についても全て適性Dとなっており、特化した因子を持っていれば片方だけで全て初期Aに補正できる範囲内になっている。
星2であることも含めて因子の揃え方次第でダート以外の足りない部分を幅広くカバーできるのが強みと言えよう。
[Mantle of Steel]
画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[Mantle of Steel]イクノディクタス」勝負服
馬主である勝野憲明氏が所有する競走馬の勝負服「緑、鼠縦縞、袖赤一本輪」がベースカラー。
トップスはベストとフロックコート、ボトムスはジョッパーズにニーハイブーツという、英国式乗馬服を落とし込んだデザインとなっている。
成長補正は根性+20%、賢さ+10%。
所持スキル
覚醒スキル二つがそれぞれ先行と差しに分かれているため、そのままだと統一性が無くそこが難点に見えるかもしれないが、
進化させると双方共通して先行・差しどちらでも発動するようになるため、プレイヤーの好みに合わせて先行と差しのどちらかに特化させることができるのがありがたいところ。
通常スキル:
好位追走、フルスロットル、自制心、(覚醒Lv2)ありったけ、(覚醒Lv4)夏ウマ娘〇
レアスキル:
(覚醒Lv3)レースプランナー(レース中盤で前の方にいると疲れにくくなる/先行)
┗徹底管理プラン(レース中間地点で持久力をすごく回復する/先行・差し)
(覚醒Lv5)勇往邁進(レース中盤に持久力を少し使って速度をすごく上げる/差し)
┗鉄火花(レース中間地点で持久力を少し使って速度をものすごく上げる/先行・差し)
画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[Mantle of Steel]イクノディクタス」固有スキル発動
固有スキルは「打ち、鍛えて」(☆2)→「百錬成鋼」(☆3以降)。
効果は「レースを冷静に運ぶことができるとラストスパートの最中に速度を少し(わずかに)上げ続ける」というもの。
冷静に運ぶ=掛かりさえ発動しなければそれでいいため、運こそ絡むものの条件としては非常に緩い部類。
加えてポジションや順位などにも全く左右されないため、どの脚質でも有効に使えるというのも強み。
固有二つ名は「鉄の女」。
取得条件は「重賞に30回以上出走し、安田記念(シニア級)、宝塚記念(シニア級)を勝利し、根性が1200以上になる」。
根性カンストに加えて重賞30回以上出走という中々ハードな条件。
安田記念と宝塚記念以外は「出走」すれば良いので、敗北を承知でダート重賞などで稼ぐという手もある。
サポートカード
2021年3月18にRと同時にSR【準備運動は怠るべからず】が実装、その後も2021年9月20日にSSR【心と足元は温かく】が、2022年5月30日にはSSR【愛すべき金蘭のつどい】が実装。
2023年4月28日には、イベント「神算鬼謀!?春祭!熱闘鬼ドッジ」の報酬としてSSR【辿り着いた景色】が、
2025年1月31日にはSSR【鉄の乙女も微笑んで】が実装されている。
各種ストイベへの参加機会も多くサポートカードの種類の豊富さから、スピードサポカが新規追加されると全種類コンプリートにリーチの状態だったりする。
SR【準備運動は怠るべからず】
得意練習は賢さ。
固有ボーナスは「賢さボーナスと得意率アップ」であり、固有ボーナス分も含めたときの得意率は55と、他のSRと比べると高い。
しかしながら他の賢さサポカには存在していた【友情回復量アップ】が存在しないという賢さサポカとしては致命的な弱点を抱えており、かなり使いづらいサポートカードとなってしまっている。
サポートカードのイベントでは「トリック(後)」や「逃げ駆け引き」「追込駆け引き」といったスキルが入手できる他、ヒントから「鋭い眼光」を取れるため、チャンミでデバフ役を育成するときには役に立つ。
SSR【心と足元は温かく】
得意練習は根性。
固有ボーナスは「トレーニング効果アップとレースボーナス」であり、それぞれ+5のボーナスが加算される。
実装当初は根性のステータスが重要ではなかったために見向きもされていなかったが、一周年のアップデートで根性のステータスにテコ入れが入ったのに加え、この時の育成シナリオである
Make a new track!! ~クライマックス開幕~ではレースボーナスが重要となったために固有もあわせて15%のレースボーナスを持ち、連続イベントを完走させるとスタミナを+60盛ることもできるため「スタミナも盛れる高レスボの根性サポカ」として当時の根性育成には必須級のサポカとなった。
しかしその後のシナリオでは得意率が35とあまり高くないのが災いし、若干扱いが悪くなっている。
連続イベントを完走させるとレアスキル「大局観(「読解力」上位スキル)」を入手可能。
SSR【愛すべき金蘭のつどい】
得意練習はスタミナ。
固有ボーナスは「編成したサポートカードの絆ゲージの合計が高いほどトレーニング効果アップ」というものであり、編成している全てのサポートカードの絆ゲージを100にするとトレーニング効果20が加算される。
得意率が0なのが弱点ではあるものの、寧ろその得意率の無さからスタミナ以外のステータスを上げる事にも寄与しており、グランドマスターズシナリオのバイアリータークの叡智との相性が非常に良い。
またヒントで貰えるスキルも変更されており「差しコーナー〇」「位置取り押し上げ」といった差しスキルが揃っている。
連続イベントを完走させるとレアスキル「勇往邁進(「フルスロットル」上位スキル)」を入手可能。
SSR【辿り着いた景色】
得意練習はパワー。これによりサポートカードの全ステータス網羅にリーチがかかった。
固有ボーナスは「絆ゲージ80以上の時、スタミナボーナス」というものであり、発動時にはスタミナボーナスが+2される。
得意率50・初期絆30と高い部分はあるものの、トレーニング効果を持っていないためパワーのステータスアップの性能は並程度。その代わり固有が発動するとスタミナボーナスが付くため、スタミナは上げやすくなっている。
連続イベントを完走させるとレアスキル「努力家(「がんばり屋」上位スキル)」を入手可能。
SSR【鉄の乙女も微笑んで】
得意練習は再び賢さ。残念ながらコンプリートはならずであった…
しかし性能の方は目を見張るものがあり、トレーニング効果アップは+10%と控えめだが、固有効果込でスピードボーナス+3、賢さボーナスは自前で+2、スキルPtボーナス+1とボーナスが爆盛りであり、
結果として実装時点環境におけるその他トップ級賢さサポカと比較しても賢さ周りは同等レベル、スピード周りは頭一つ抜けているといった感じで、総合的な練習性能は物凄く高い。得意率も65と及第点、レースボーナスやファン数ボーナスも備えているなどやはり隙が無い。
スキル面については「負けん気」「向こう見ず」「滾る想い」「風切り」など、マイル方面に特化しており、連続イベント完走後にもマイルのレアスキル「姉御肌」が入手可能能と至れり尽くせり。
このため、マイルウマ娘育成時にはぜひとも編成したい1枚として評価されている。
個別ストーリー
──ウマ娘たちが望む限り長く、元気に走らせてあげること。
嘗てそう誓い、トレセン学園にやってきたトレーナーは、情報収集のために日々模擬レースを観察していたのだが、
2度や3度という偶然などではなく、ここ数日の自身が目にした全てのレースに出走している1人のウマ娘──イクノディクタスに注目を向けていた。
たとえ本番ではない模擬レースだったとしても、実戦形式でのそれは如何なウマ娘であっても相応の負荷がかかる筈、
だというのに彼女は間を置かずに走り続けており、もし無理をしているのであれば一トレーナーとしては看過できるものではない。
……なるほど。それでわざわざ声をかけてくださったのですね。お気遣い、痛み入ります。
少々強引な形になってしまったものの、トレーナーの申し出に対し特に不満を見せることも無く、イクノは検査を受けることに。
ところが
保健室の担当医も交えて確認したところ、健康状態は至って正常。常識外れの連戦直後とはとても思えないくらいに安定していた。
よかったです。おかげで、今のマネジメント方針に更に自信が持てました。
結果に安堵しながらそう語るイクノディクタス。
曰く、「1つでも多くのレースに不調なく出走し目標を達成するための自己管理」を何よりも大切にしているのだそう。
次いで目にした彼女のこれまでの『管理』の記録と軌跡…
トレーニングメニューや生活の記録は勿論、周辺環境から備品の状態、ありとあらゆる記録と情報が記載されている上、
各項目の変化に対しての対応方針までもを記載した、常に最新の状態へとアップデートを繰り返している膨大な代物。
これをトレセン学園入学時から1日たりとも欠かすことなく続けてきたと言うのだから、トレーナーも圧倒される他無かった。
誰よりも多く走り、その経験を以て強くなる、それが自分だけができる目標を達成するための鍛錬。
堂々と語るイクノの姿にトレーナーはより一層、彼女に惹かれていくことになる。
ところが数日後、トレーナーはこれまでずっと目にしてきた模擬レースの出走表に、イクノの名前が載っていないことに気づく。
まさか何かあったのでは…と、嫌な予感を覚えたトレーナーは急いで駆け出すものの、すぐにレース場でイクノの姿を発見。
決してケガをした
というわけでなく、今回はたまたま模擬レースよりも優先したいこと──クラスメイトのトレーニングの手伝いをしていたとのこと。
聞けばそのクラスメイト以前に1度ケガをして走れなくなってしまい、体は完治したもののブランクが長かったために精神的に不安定になってしまい満足に走れない状態に陥ってしまっていた。
そこでイクノが協力を申し出て、自身が細かなマネジメントをすることでようやく復帰に至ったのだという。
トレーナーもその行い自体はとても素晴らしいと思えど、イクノ自身のトレーニングに支障は出てないのかと心配していたが、
問題ありません。予定を変更した分のスケジュール修正は、すでに完了しています。それに──
私の行動によって彼女が今後、より長く走れるのであれば……それはとても、喜ばしいことですから。
きっとこの喜びは……巡り巡って私自身の走りにも活かされると、そう思っています。
一切の曇りなく語られたイクノのその思いは、トレーナーにとっても深く深く共感できるものであった。
同時に、そのあまりにも利他的がすぎるとも言えるスタンスは、トレーナーにとってそのまま見過ごすにはあまりにも…
イクノディクタス自身にも、長くレースで走ってもらいたい、そんな思いから自然と言葉が漏れ出す。
それならばとその好意を受け入れてくれたイクノと共に数日後、知識の共有という名目で勉強会を行うことに。
最初の出会いの際にイクノは、目の前にいるトレーナーの「ウマ娘を長く健康に走らせたい」という堅固な意志と、そこから来る豊富な知識を見抜いており、
自身の自己管理に活かすためにもぜひその知恵を借りたいと思っていたのだそう。
それを当然のように快諾したトレーナーはイクノと様々な事柄で知識の共有、意見の交換を交わしていき、
互いが互いに新たな発見をいくつもしながら充実した時間を過ごしていく。
その最中でトレーナーが今のイクノ自身を形作っている理由…どうしてここまでの勤勉さと非凡な自己管理能力を得たのかが気になっていた。
それに対しても快く答えるイクノ曰く、独学ではなく基礎を教えてくれた恩師と過去の思い出を語り始める。
幼少期のイクノは両親からプレゼントされ、相棒と呼ぶ程に大切にしていた1台のスポーツバイクを所有していたのだが、
ある日に起こした転倒事故をきっかけにその相棒を壊してしまった。
あれほど力強く走っていた相棒がいとも容易く動かなくなってしまった現実…物は、命は、壊れてしまったらもう走れないのだということに、とても冷たい感情を覚えていた。
そんな折に声をかけてくれたのがイクノの恩師たる先生であり、相棒のスポーツバイクを修理してくれたのと同時に、
「ものも命もそこにある限り、傷つき壊れても何度だって立ち上がることができる」と、自身の中に芽生えた冷たい感情を解き解してくれた。
そのために重要なのが「メンテナンス」と「マネジメント」なのだと教えてくれた。
以来、相棒の整備のみならず、自分自身の走りにもその教えを活かすことで今日までの自分自身を積み上げてきた。
そしてその積み重ねの先に見据えている自分自身の目標こそが──
──誰よりも長く走り続け、誰よりも多くの勝利を重ねる。
それこそが、私の導き出した──自身の競走能力と先生の教えを証明する、最上の『目標』です。
彼女の持つ堅実さとはいっそ正反対といえる壮大な目標。
しかしトレーナーはそれを語るイクノの目に宿る固く強い意志に満ち満ちた光を見て、決して夢物語などではないと確信していた。
故に、自身もまた同様の決意を胸に宿す身として、トレーナーとして目の前のウマ娘にこの言葉をかけるのはある種の必然であった。
……………………ありがとうございます。そう言っていただけて、本当に光栄です。
──そんなやり取りから数ヶ月後、桜並木の下を搔い潜りトレーナーはレース場へと足を運ぶ。
「3ヶ月後の選抜レースで最も確度の高い勝ち筋を実証して見せる」「自身がレースでの実力を示さなければフェアではない」
それがあの日のイクノとの約束だった。
そして迎えるイクノの出走レース、芝1000mの短距離、一瞬のスピードが勝敗を決するその戦場を駆けていく。
脳裏に過るのは周りに多くいる自身よりも才能に溢れたウマ娘たちと、今日まで自身が積み上げてきた研鑽の数々。
才能に劣る自身がこの世界で勝ち抜くためには、己の強みを極限まで活かし、その一点で貫くのが唯一の道。
やると決めたら必ずやり遂げる、鉄の如き強く固い意志、それこそが嘗て恩師の先生にも言われた自分の強みなのだから。
(──私は今日、この選抜レースで勝つために、多くの模擬レースを走り、自分が今できる最強の走りを掴んだ)
(鉄は叩けば叩くほど強くなる。今こそ示してみせる、私の強みを──)
残り600m地点を超えた辺りでイクノは猛加速、見事集団から抜け出て1着を勝ち取って見せた。
今までの積み重ねから導き出した、今の自分ができる最強の走り、それによって見事に勝利を飾ったのだ。
後、その圧倒的な走り魅せられた数多くのトレーナーたちがぜひともとイクノにスカウトを申し出ていたが、
それらの誘いを受けることなく、イクノの心は既に決まっていた。
…………ええ、こちらこそ。よろしくお願いします。トレーナーさん──
トレーナーとイクノディクタス、交わされた両者の握手は何よりも固い誓いであった。
育成シナリオ
メイクデビュー→阪神JFで5着以内→桜花賞で5着以内→フローラSで5着以内→オークスで5着以内→秋華賞で3着以内
シニアに入り、大阪杯で3着以内→天皇賞・春に出走→安田記念で3着以内→宝塚記念で3着以内→オールカマーで3着以内
エリザベス女王杯で1着→マイルCSで1着→有馬記念に出走
とシニアの上半期でもぎゅうぎゅう詰めとなっている。目標レース総数は脅威の
14と全ウマ娘の中でもぶっちぎりである。
これは1993年のローテが元ネタであり、大阪杯~宝塚記念まで連戦した事が元ネタ(もっというなら日経賞も走っていた)。
ちなみに史実では1992年に脅威の16戦・1月以外毎月レースで11月にGⅠ3連戦という過酷なローテーションも行っていたが、ウマ娘の仕様上秋ローテはフル再現不可能のためオールカマー・マイルCS・有馬記念のみ採用され、代わりに史実では当時4歳(現3歳)限定だったエリザベス女王杯が追加された。
また4戦連戦させると他のウマ娘なら不満が飛ぶ(当たり前だが)が彼女は不満を漏らす事なくこなそうとする。
※ただし、連続出走ペナルティはキッチリ加算されるので注意。
そんなわけで他のウマ娘の育成シナリオと比較して練習に割ける時間が短いのだが、その代わりとしてメイクデビュー後に固有のバフコンディションである「鉄心の挑戦者」を取得し、目標レース後におけるステータス上昇が他のウマ娘と比較して段違いに高いため、目標をこなしていくだけでもそれなりのステータスを確保できるのがありがたい…のだが。
2025年2月の4thアニバと共に追加された第10のシナリオ「The Twinkle Legends(通称レジェンズシナリオ)」は、「育成目標は各ウマ娘固有の物を用いるが、大筋の流れはシナリオ共通固有のものを適用する」という今までにない特殊な仕様が用いられたのだが、これがイクノディクタスの育成には大きな逆風となってしまった。
というのも、この仕様によって育成目標以外の固有イベントや特殊ステータス取得などが発生しなくなったために、上述した「鉄心の挑戦者」が取得できなくなってしまったのである。
加えてこのシナリオは固有ギミックである三伝説の心得とそれを得るためのゲージを如何に貯めるかが重要な要素の一つになっているのだが、友情トレーニングやグループサポカの固有イベントでゲージが一気に3貯まるのに対し、レース出走時には1しか貯まらないという仕様の関係上、育成の上でレースに出走することに旨味が無いというのが共通認識となってきている。
これらの要素が統合されていった結果、イクノディクタスの育成においては
- 多数のレース出走が強制されるために心得ゲージを貯めにくい上に練習回数も減ってしまう
- 他シナリオではそれをカバーするための鉄心の挑戦者が取得できない
- 目標レースの大半がシニア期に集中しているため、ギミック効果が大きくなり1回の練習で大量のステータスを稼げる機会が必然的に減少してしまう
等の理由により、本シナリオに限って育成のハードルがかなり上がってしまっているのである。
また、シニア期中盤に挑むことになるオールカマーでは、ツインターボの育成シナリオと同様に伝説のアニメ2期第10話のシチュエーションが元になっており、テイオーの再起を促すために奮闘するツインターボに協力する傍ら、自身もまた1人のウマ娘として全力でレースに挑むことでまた違った歴史を辿ることになるため必見である。
◆関連キャラクター
上述した個別ストーリー内でも語られている、幼少期のイクノが出会った恩師。
ウマ娘メインの整体師を営んでいるらしく、趣味でスポーツ器具や
自転車の整備も請け負っていたことから、イクノのスポーツバイクの修理を行い、その際にメンテナンスとマネジメントの大切さを説いたことが、今日に至るイクノの在り方の原点となっている。
モデルは実馬イクノディクタス号が3歳(現2歳)時に発症した屈腱炎を装蹄によって見事治療してみせた「馬の神様」こと福永守装蹄師か。
寮のルームメイト。マックイーンの体調管理に関わるなど関係はとても良好。
マックイーン自身の項目でも触れているように、
メジロ家の誇りにかけて常に完璧なレースと日々の自己管理を心がけようとしているマックイーンの視点では、同様のスタンスを持ちながらそれを見事に体現してみせているイクノには強い尊敬を向けてもいる相手でもある。
イクノ自身の育成シナリオでも大阪杯や天皇賞(春)、宝塚記念といった数々のG1レースで頭一つ抜けた強力な
ライバルとして立ちはだかってくる。
史実は同期で、何度か一緒に走っている上に産駒(1995年生まれの初仔:キソジクイーン)もいる。
アプリ版で判明した友人。史実ではこっちとの間にも産駒(2006年生まれの10番仔:インターアリオス)がいる。
共に友人であり、アニメでは「カノープス」のメンバーとなる善戦ウマ娘達。特にネイチャ・ターボ・タンホイザのカノープス初期登場組とは史実でも対戦経験があった。
特にツインターボとは彼女の言う間違った格言を拡大解釈して説明できるほど息ぴったり(?)で、そのたびにネイチャにツッコミを入れられている。
三人ともよく図書館に集まる読書好きの読書仲間。
『Make a new track!!』のイベントでは三人で読書をしない人たち向けに読書を薦める為にフリー雑誌を作った。
……のだが、読書好きからは好評というオチに終わってしまっている。
また眼鏡繋がりのホーム会話もあり、いつもと違う眼鏡でも似合うかどうか客観視してもらう為に、三人で似合う眼鏡を探しに行こうと話し合ってる。
◆余談
史実のイクノディクタス号には「
ディクタス」という父馬と「ノーザンテースト」という母の父(マチカネタンホイザ号の父)がいるが、ウマ娘内には史実で祖父にディクタスを持つ
ナリタトップロードと
ヒシミラクルがおり、
『
ウマ娘 シンデレラグレイ』には2人の父でイクノディクタスと同じ父・母父を共有する「サッカーボーイ」をモデルにしたと思しき「
ディクタストライカ」、及びモブとしてディクタス産駒重賞馬「ディクターランド」の立ち位置にあたる「ディクタアース」が登場している。
また
ナカヤマフェスタ・
ゴールドシップ・オルフェーヴル・
ドリームジャーニーは父の母の父がディクタス(共にサッカーボーイ号の全妹の孫)だったり。
記事の管理・修正の程、宜しくお願いします。
- 作成乙です。色々粗削りっぽいし、自分も時間のある時に適宜内容や画像を追加していきたい。 -- 名無しさん (2024-03-06 07:18:42)
- これ思ったんだけどさ、対応ウマ娘にティアラ路線のタグ付け直したほうがいいかな?結構多いし、なんならラモーヌのサポカや新シナリオで結構明確になったと思うんだ。 -- 名無しさん (2024-03-06 17:03:24)
- ↑規約などの問題がなければ、個人としては特に異論はありません。 -- 名無しさん (2024-03-06 21:02:09)
- ↑了解。なら随時足していこう。 -- 名無しさん (2024-3-06 21:08:00)
- ごめん。気づいてしまったんだけど記事の初版制作者、どうもpixiv百科事典の同名項目の内容を完コピしてる部分が結構あるんだけど、どうしようか? -- 名無しさん (2024-03-06 21:12:05)
- ↑個別ストーリーや関連キャラクターの部分を書き込んで行けばなんとかなるんじゃないかな。出来てしまった以上、こっちのスタイルに書き換えていくしかない。 -- 名無しさん (2024-03-06 21:22:25)
- とりあえず現状できる範囲でいくらか修正。個別ストーリーなどは時間のある時に追記予定はあるけど、他の人が先に書けるならお願い。 -- 名無しさん (2024-03-06 22:26:40)
- そういや同じ低レア実装のビコーペガサスの項目って… -- 名無しさん (2024-03-07 22:59:44)
- ↑…すまない…なんでかイクノもビコーも当たらずにドゥラやヴィブロスが来て書けないんだ…本当にすまない…。 -- 名無しさん (2024-03-07 23:04:19)
- 個別ストーリーその他諸々追記完了。ところで史実を知らんから何とも何だけど、やっぱりイクノの先生にも元ネタがあるのかね。 -- 名無しさん (2024-03-11 23:34:57)
- ↑どうだったかな。もしかしたら種牡馬時代の話かも -- 名無しさん (2024-03-11 23:45:17)
- ↑2 装蹄師の福永守という方が元ネタだと思います(デビュー前のイクノディクタスは屈腱炎で安楽死を検討されていたが福永氏のお陰でデビューを迎えることができた) -- 名無しさん (2024-04-02 13:18:27)
- ↑ 尚、イクノディクタスがデビュー前に罹ったのは屈腱炎ではないという話もある -- 名無しさん (2024-04-02 13:20:26)
- ツインターボにキン肉…もといイクノバスター仕掛けてたのには草生え散らかしたわ -- 名無しさん (2024-04-18 08:22:22)
- ↑4 イクノはメスだぞ -- 名無しさん (2024-04-20 20:39:18)
- 父親が「自動車の修理工」っていうのも何か元ネタがあるのかな…? -- 名無しさん (2024-06-02 16:38:20)
- 会長と似た方向性の夢を掲げ、トレーナーと2人でそれを現実的な形で実現。初期勢故に仕方ない部分もあるが、会長は大口なだけという印象を強めてしまった。会長含め初期勢の育成シナリオをブラッシュアップして欲しいと心から願う。 -- 名無しさん (2024-09-19 12:57:01)
- ソードブレイカー使いそう(中の人繋がり) -- 名無しさん (2025-02-18 14:53:48)
- レジェンズシナリオの育成について追記。内容的にどうしてもネガティブ寄りな話題なので、気になる方は適宜添削・修正などをお願いできれば。 -- 名無しさん (2025-04-13 07:59:20)
最終更新:2025年04月13日 07:59