スネ夫のママ

登録日:2025/03/25 Thu 10:39:34
更新日:2025/04/27 Sun 23:39:38
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スネちゃま、ついに私の項目が出来たザマスよ。


スネ夫のママとは、漫画ドラえもん』の登場人物。

概要ざます

スネ夫とスネツグの母親でスネ樹(スネ太郎)の祖母に当たる人物。
下の名前はのび太以外のレギュラーのママキャラと同じく不明。

外見は(骨川一族ほとんどがそうだが)スネ夫によく似ている。

最大の特徴は語尾にざますをつける等の、いわゆる山の手言葉を使用している事。
昭和も遠くなった現代、“ざます調のキャラ”といえばまず彼女を思い浮かべるものも多いだろう。

パーマをかけた髪型が特徴で、原作や日テレ版では全体にパーマをかけていたが大山版アニメ以降はややおとなしめの髪型に変わった(後に原作漫画も追随)。

大山版アニメでは眼鏡をかけていたが、原作の目に横線(眼鏡のつる)が入っただけでさほど印象に変化はない。

配役ざます

CV:高橋和枝(日テレ版)/鳳芳野(大山版1979.4 〜1991.3)/横尾まり(大山版1991.4 〜2005.3)/高山みなみ(わさドラ版)


人物像ざます

自慢話が大好きという典型的なお金持ちの奥様。
ママ友の玉子にも自慢話をふっかけることもあるが息子ほど高頻度ではなく、屈託なく仲良くしている場面も多い。
静香やジャイアンの母親とも子供達と同様仲が良く、よく4人で井戸端会議に花を咲かせる描写も多い。

他の3人の母親が子供に対してはやや厳しいのに対し、スネ夫のことは「スネちゃま」と呼んで溺愛しており、人前でも平気で幼子を可愛がるように接するが、先生が自宅に来たときは「スネ夫」と呼ぶなどTPOも弁えている。
まだ小学生のスネ夫に月のお小遣いを1万円もあげ、ご存知おもちゃを相当数買い与えている。
だが一概に甘いわけではなく、叱る時はちゃんと叱り、「鉄人兵団」では夜遅くまで外にいたスネ夫を締め出す場面もある。
特に教育面に関してはかなり厳しい教育ママであり、塾や家庭教師をつけているのは彼女の意向である。
成績不振に陥った場合は玉子などと同様厳しく叱責することもある。

スネ夫自身も何かにつけ「ママ〜!」と叫ぶシーンが描かれるなど大のマザコンである。
だが、もちろん不満がないわけではなく、叱られたりすると「オニババ」「子どもの気持ちなんか全然わかっていない」と言ったり、機嫌が悪いと八つ当たりすることもあることを愚痴ったりする場面もある。
無論スネ夫ものび太やジャイアン同様母の怒りを恐れている場面はあり、悪い点を取ると発覚を免れるために嘘をつくシーンも存在する(「アトカラホントスピーカー」)。
実際に映画「日本誕生」では全ての科目に家庭教師をつける(では英語、フランス語、中国語の3ヶ国語を習わせる)と言い出した結果、スネ夫はのび太たちと共に家出をすることになってしまった。

次男のスネツグは養子に出している(しかも近しい親族の家*1とはいえアメリカに移住させている)が、これは「そもそも初期の3つのエピソードにしか『スネ夫の弟』が登場せず、かつこの時は3回とも無名のキャラクター」「そのためF先生が弟がいる設定の存在を失念、小学館側も見落としてスネ夫が一人っ子なのがほぼ前提のエピソードを掲載してしまった」「そのあとで担当編集が矛盾に気づいて指摘したため急遽設定をつけて解消した」というものすごくメタい理由によるものなので100%がママの本意としての展開なのかは少々疑問。
実際に上で言及した3エピソードでは嫌味で嘘つきなダメな部分ばかりスネ夫にそっくりの、お世辞にもできた子供とは言いにくいキャラ造形だったのが、アメリカ移住後の登場では良い意味で純粋、スネ夫の実力や創作関係を中心とする素晴らしい感性を心から信じ期待できるいい子に変化しており、少なくともスネツグのためにはなっている。
また作中設定では「スネ夫の叔父の家には子供がいないため」という事情もあった様子。成金みたいな感じに見えて、嫡子系・傍系関係なしに世継ぎとかを早いうちからしっかり気にする家なのかもしれない?

スネ吉を始めとした骨川一族の例に漏れず非常に多趣味であり、その中の一つに宝石集めがある。「野生ペット小屋」では一千万するダイヤも所持している描写がある。

服装面でも高級服を多数所持しており、それを着るに相応しいようにジョギングなどの努力も惜しまない。だが息子を溺愛しているゆえにどんな高級品よりもスネ夫が初めてデザインしたTシャツを大事にしている(脱出!恐怖の骨川ハウス)。
「ためしにさようなら」ではお選別に相当な大金をはたいているなどそういう部分にはきちんとお金を出すようである。

その他料理教室にも通っている描写もあり、「試しに」夕食にフレンチのフルコースを夫と息子に振舞ってみたりまるでウエディングケーキのような何段重ねのケーキを誕生日どころかそれ以外でもおやつとして出すこともあり、腕も相当に高いことが伺える。

その一方、彼女の欠点としてケチくさい場面が多々見られる。
例を挙げるとひどい雨漏りがしたりヤブカやゴキブリが湧くボロ別荘を借りたり(「録験機で楽しもう」「サハラ砂漠で勉強はできない」)、「物体変換銃」では空き地にあった(道具によって変化した)ヤカンを持って行こうとしたり、「ペタリ甲板」では船底に穴が空いたヨットをレンタルしたり、「弱いお化け」では飼い犬が持ってきた骨でスープを作ろうとするなど衛生観念どこ行ったのシーンがあったりする。
もしかすると結婚前は庶民であり、結婚後もその癖が抜けていないのかもしれない。

そのためなのか、同じく教育ママで庶民派かつ「息子の所業の巻き添えを喰らう」という意味でのオチ要因歴がある玉子とは息子たち同様気が合う所もあり、後述の「空飛ぶマンガ本」のように親同士で同盟を組んで息子たち+ドラえもんと争う、なんてことも。わさドラに移行してからは原作で玉子と絡んでいた一発キャラの役を担うことが多くなっている(例:むりやりアスレチックハウス)ので、余計にその感じが強い。

スネ夫のことをスネちゃまと呼ぶのは有名だが、かなりレアだが「海底鬼岩城」ではドラえもんのことをドラちゃまなどと呼んでいるシーンもある。
また、わさドラではしずかをしずかちゃまとよんでいるシーンも。
ざます口調はあまりにも有名だが、何にでもおをつける癖もある(おフランス、お軽井沢など)。

ジャイアンの母ちゃんとは異なり息子のいじめをとっちめる場面はほとんどなく、息子のおもちゃ等を奪うジャイアンに対して苦情を入れているシーンもない。
とはいえさすがに自ら息子の悪事を目撃したり知ったりした際はジャイアンの母ちゃんよろしく追いかけ回したり探す場面*2も見られる。


私が活躍するエピソードざます

◇はアニオリ回ざます。

◆㊙︎スパイ大作戦

てんとう虫コミックス第1巻収録。
初登場。
スネ夫の嘘をまんまと信じて感心するが、おねしょ癖で寝る時にオムツを履き忘れたスネ夫を叱る。
わさドラ版では時代の変化もあってか「トイレをする時に戸を閉めない」「大をするときに下を全部脱ぐ」に変更されている。

◆ママをとりかえっこ

てんとう虫コミックス第2巻収録。
スネ夫・のび太・静香ちゃん3人共にママに叱られてしまい、空き地でママへの不満を言っていがみ合う3人を見かねたドラえもんが「家族合わせケース」でママを交換し、その結果静香が骨川家になり変わる。

その後怒りすぎたと反省したようで叱られ賃としてお小遣いを渡し、「ママを嫌いにならないでほしい」とフォローしている。

一方スネ夫は野比家になるが帰った時にはおやつを用意されており、のび太は大げさだなと呟いていた。

結局はお互いの母親の良さを確かめ合って再認識し、最後は元に戻ることになる。

◆大ピンチ!スネ夫の答案

てんとう虫コミックス第28巻収録。
テストで久々に100点を取ったスネ夫だったが、後で見せびらかしてやろうとのび太とジャイアンにはわざとらしく悪い点を取ったと嘘をついた結果2人は答案を見てやろうと画策。スネ夫は暗号文を残して裏山の千年杉埋めるが、家では彼女に低得点を疑われる事態になっていて、結局最後はテストの隠し場所まで連れて行くことになる。
居場所を白状させられたんだと思い込んでいるのび太達はスネ夫の秘密を守ろうとドラえもんが秘密書類やきすて銃で照準を合わせて引き金を引いた次の瞬間大爆発して吹き飛ばされ黒焦げになってしまい、明確な点数を知ることは出来なかった。
彼女に疑われるくらいには普段の成績が特段良くない事を示唆される回でもある。

ちなみに判明しているスネ夫のテストの点数は以下の通り
+ ...
エピソード 点数
大ピンチ!スネ夫の答案 100
神さまごっこ 90
いちやづけ(のぶドラアニオリ) 30
アトカラホントスピーカー(原作) 24
(のぶドラ、わさドラ、わさドラ2回目 25、13、10
ミミダケとシャベリップ(ないしょ話...原作) 20
ムシャクシャタイマー(のぶドラ1992年版) 0
ムリヤリ借用書(のぶドラアニオリ) 0



◆ハツメイカーで大発明

てんとう虫コミックス第30巻収録。
ハツメイカーで作られた絶対負けないファイタースーツ同士によるスネ夫ととジャイアンの喧嘩を仲裁しようとしたドラえもんだが、見向きもされなかったため「応援を呼んでくる」と連れてきたのが二人の母。
「近所迷惑ざます、やめなさい」の一喝でジャイアン共々あっさり観念し、その後は相当厳しい折檻を受けたようで、ジャイアンはともかくスネ夫まで痣だらけの顔になっており、彼女がスネ夫に体罰を加えた非常に珍しいシーンだったりする。
そして言いつけたドラえもんへの仕返しに向かうのだった。
「どんな強いいじめっ子にも勝てる道具」に乗っているのに勝てないものなのだろうか。
なお、のぶドラ1982年版では正月スペシャルとして放送されたためストーリーに正月要素が加わっており、スネ夫を連れ戻した後はのび太、ドラえもん、ドラミちゃんが羽根つきをするシーンで終わっている。

◆つめあわせオバケ

てんとう虫コミックス第31巻収録。
夏休みに珍しくのび太も別荘に誘われ、彼らを別荘に連れて行く。だが別荘にはクーラーも扇風機もなく、彼女のケチな部分がここでも出ている
1995年8月18日放送のアニオリ展開では、夫からなんとも悪趣味だが山奥の不気味な沼でプロポーズをされたと語っている。

◆空飛ぶマンガ本

ドラえもんカラー作品集3巻収録。「野比家と骨川家は何かと馬が合う」というエピソードの筆頭格。
「息子たち(のび太とスネ夫)の勉強が捗らないのはマンガのせい」と玉子と共に結論づけ、協力してマンガの全処分を計画。しかしそれをドラえもんから知らされたのび太もまた無生物さいみんメガホンを使ってスネ夫に報告しており、ここにマンガ本を巡る子供と親の一大戦争の火蓋が切って落とされることになった。
漫画版は野比家間の攻防やジャイアンの回避のみに重点がおかれているため物足りなさを感じさせるが、わさドラ版では中盤にスネ夫ママが合流しつつ、「玉子が漫画を隠した場所をのび太とのほんの僅かな会話で見抜く」「のび太が土管を暴れ馬にするも、これに対してママ軍団はスネ夫ママが乗馬スキルを使うことで対抗する」オリジナル展開を組み込むことでドタバタ感と全体の充実感をより強めている。

◇豪華!スネ夫の貧乏バースデー

2010年2月5日放送。
スネ夫が誕生日を迎えてのび太たちが参加することになるが、金持ちなのも相まってプレゼントに難儀する上スネ夫があれこれ言うためみんなが怒って帰ってしまい、落ち込んだスネ夫はもしもボックスを使って「もしも僕んちのお金が全て無くなってしまったら」の世界を作り、貧乏生活...というより洞窟で3人とチルチルとともに弥生時代並みの生活を体験した。
それを見て一同はスネ夫を見直しプレゼントを持って向かうもまたしてもスネ夫はプレゼントにあれこれ言ってしまい...。

◇ママママバトルざます

2012年1月20日放送。
テストでまた悪い点を取りママにこっぴどく怒られたにも関わらず誰かに勝とうという競争心が全くないのび太に対して競争心が湧く「しゅくテキ」を出すが、手洗い時にのび太が抜け出した隙にママが食べてしまい、買い物に出かけた時に目が合った結果カレー対決をすることに。
買い物戦ではリードして勝利し、最後は料理対決をすることに。
だが対決に夢中になってパパの分を作り忘れてしまい、野菜を足して合作カレーを完成させ鶏のだしも出て美味しいとのび太達に賞賛され和解...したと思いきや今度は子ども同士で争わせると言い出し、のび太とスネ夫に勉強をさせるオチとなった。

◇のび太の惑星探査ミッション

2021年9月4日放送。
この年は中国・アメリカ・UAEの三か国が打ち上げた火星探査機が火星に上陸し、探査を開始したという時事ネタにちなんだエピソード。
しずかちゃんと出木杉が自由研究に熱中しているのを見てやきもちを焼いたのび太が、それを題してジャイアン、スネ夫と共に「惑星探査キット」を使って小惑星から自分たちの大切なものを回収するというミッションを行うことに。のび太はオシシ仮面のマンガ、ジャイアンはマイクと無難なものを選ぶ一方、スネ夫は何を血迷ったのか彼女の一番のお気に入りの数千万はしそうな「ナポレオンの涙」という相当大きいダイヤがついた指輪を選んでしまう。
そして最悪なことにスネ夫だけ地球の軌道から外れてしまう事態になり、ジャイアンとのび太の探査機をぶつける形で自分のものを犠牲にして機体の総重量を減らし、なんとかスネ夫の家の庭に落下させることに成功。
その頃庭で指輪を探していた彼女に直撃してスネ夫の答案回よろしく大きなクレーターもできてしまうほどの大爆発を起こす。だがもちろんギャグ補正により無事で指輪も見つけることができた。

余談ざます

現在の放送枠へ移動後は、局は違うが高山が主演の『名探偵コナン』が後続番組となった。
高山は前枠の『クレヨンしんちゃん』にも準レギュラーの本田ケイ子(通称:おケイおばさん)役で出演している為、エピソードによっては3番組連続で高山の声を聴くことが出来るようになった。
加えて、2025年4月期からは同じ高山主演の『YAIBA』の新作アニメが始まったため、4番組連続出演のグランドスラム達成が一部で期待されているとか。

大山版の担当声優である横尾とわさドラ版の担当声優である高山は、『ミスター味っ子』では親子役として共演している。

作品内で同じくざます口調のキャラとして3巻収録作品に丸井マリの母親がいる。夜中の2時までという無茶なスケジュールを娘に課し、それに嫌気が差して家出されるという点がどうも日本誕生での彼女と共通している。
その後母親自身が丸井マリに道具の力で入れ替わり、娘をあまりに大変な仕事を押し付けたことを自身で痛感して和解している。




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最終更新:2025年04月27日 23:39

*1 スネ夫から見て叔父。

*2 「実物立体日光写真」、「ないしょ話...」「魔女っ子しずちゃん(2017年わさドラ版)」など