ジョジョの奇妙な冒険 Part9 The JOJOLands

登録日:2025/04/17 Thu 09:30:00
更新日:2025/04/21 Mon 11:21:51
所要時間:約 7 分で読めます





ホラを吹いている様に聞こえるかもしれないが

これは ひとりの少年が亜熱帯の島々で大富豪になっていく物語──

この『ジョディオ・ジョースター』が……


♦︎概要

荒木飛呂彦のロマンホラー漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の第9部。ウルトラジャンプで2023年3月号から連載開始。

タイトルは前作ジョジョリオンの最終回の荒木氏の巻末コメントにて「新『JOJOLANDS(仮)』でお会いしましょう。」と告知されており、2023年1月元旦にジョジョの作品公式Twitterにて主人公の「ジョディオ・ジョースター」のビジュアルが描かれた荒木氏直筆の年賀状が公開。

時系列は不明だが、作中にて新型コロナウイルスについての言及があり、恐らく2020年以降のハワイが舞台となっている。

♦︎ストーリー

太平洋に浮かぶ火山の島ハワイのオアフ島に住む15歳の少年ジョディオ・ジョースターは、「大富豪になる」という野望を秘めている。
ジョディオは大富豪になるには、この世の理である「仕組み(メカニズム)」の頂点に立つ事を意味していると考えており、それが今は姿・形が見えなくともいつかは現れてくると彼はそう信じている。

ある日、ボスのメリル・メイからとある別荘のダイヤモンドを盗んでくるよう指示が入り、ジョディオは仲間達と共に別荘へ向かうが、そこで一同は奇妙な現象に遭遇し、予測不能な物語が幕を開ける…

♦︎登場人物

【ジョディオチーム】

本作の主人公で9人目のジョジョ。15歳。
F・Fの様に貼り付いた紙粘土のようなグレーの髪が特徴の少年。また、歴代ジョジョの中でも比較的現代チックな顔立ちをしている。
兄のドラゴナの事を大切に思っており、彼に危害を加えようとする者はたとえ警察であっても容赦なく攻撃をしたりする。
仕組み(メカニズム)」の頂点に立ち大富豪になる事を野望として抱いている。
スタンドは質量を持った雨を降らせる「11月の雨(ノーヴェンバー・レイン)」。

  • ドラゴナ・ジョースター
ジョディオの兄。18歳。
一見女性の様に見えるが、男性である。女の子向けのファッションを好み胸のふくらみは美容注射でできたもの。お陰様で1話で飛んだモブ警官にセクハラされかけた
好きな座右の銘は「決して無理はしないけれどあきらめる事もしない」。
幼い頃からジョディオと共に麻薬の売買や運び屋の仕事をしている。
スタンドは物体を引っ張ってスライドする事ができる「スムース・オペレイターズ」。

  • パコ・ラブランテス
ジョディオの仕事仲間。
ジョディオと同じ学校に通っている19歳。昔は太っちょだったらしいが今ではムキムキの体格。左耳が父親のDVによって欠けている。
スリをスタンド能力を用いてよくやるらしく、盗みが大好きのゲス野郎とジョディオからそう言われている。
仕事では、リーダーシップを発揮して仲間達に指示や作戦について的確に伝える。
スタンドは筋肉を自在に操作する「THE ハッスル」。

ジョディオの通う学校の先輩。17歳。
ジョディオを通して度々麻薬を購入しており、その縁からメリル・メイの推薦によりジョディオチームに加入。常にテンションが高いお調子者だが薬物中毒ではない。
その一方で、相手のスタンド能力についていち早く見抜いたりするなど、理解力や洞察力はかなり高い。
スタンドはウサギ以外の人物が望む物に変身できる「THE() MATTEKUDASAI(マッテクダサイ)」。

チーム最年長の21歳。
昔、フアラライ山の麓で弟のマウカとサイクリングに行った際に、マウカが突然行方不明となり彼の居場所に繋がる手掛かりとなる「溶岩」をジョディオ達から盗むため、当初はジョディオ達とは敵対していた。
だが、ジョディオに返り討ちにされ一時は窒息寸前になったものの、ジョディオ達に仕向けた「ワイルド・キャット・サイズ」が殺されていなかった事から、パコが「いいヤツ」と判断し、彼を助けて話を聞きチームに加入させる。
スタンドは皮膚をパズルの破片のように崩し、変装や風景と一体化する事ができる「ビッグマウス・ストライクス・アゲイン」。

  • メリル・メイ・チー
どっしりとした巨体の女性。49歳。
表の顔はジョディオの通う学校の校長で、ファッションブティックの経営者を副業として行なっている。*1だが、その裏の顔はジョディオ達のボス。
慎重で用心深い性格らしく証拠は一切残さない為、仕事の内容や目標については基本口頭で伝えるのみ。なので、ジョディオ達は彼女のメールアドレスすら知らない。
父親と離縁し生活が苦しくなった幼い頃のジョディオとドラゴナに声をかけて、彼らを裏稼業の世界へ誘った。

【HOWLER社】

  • アッカ・ハウラー
HOWLER社現社長。
特徴的な顎鬚とリーゼントヘアーを携えた男。42歳。
かなりの成金であり、ジェット機に乗ってる時に美女のキャビンアテンダントを侍らせて北海道の出汁をグリンピースをスポイトに入れて出汁と一緒に滴らせるというよくわからないやり方で飲み比べをしたり、更には「北海道を全部買ってやるよ」とぶっ飛んだ発言をしたりする。
また、土地の差し押さえ手続きを報告に来た銀行員が、裏で行われていた数々の不正を棚に上げられ金を回収されることを告げると、「悪党に関してはオレと同等のくせにッ!!」と開き直ったりするなど下衆な一面が時折垣間見える。
スタンド能力は不明だが、彼のスタンドと思わしきビジョンが17話で登場している。

ハワイの捜査官。
ハウラーの協力者の1人で、その見返りとして金を貰っている。賃金以上の余計なことはしない主義。
主に目標の始末を仕事としており、始末のために無関係の人間を巻き込むことに躊躇がなく、平然と銃弾を放つ。
スタンドは銃弾の発射スピードを操作する「グローリー・デイズ」。

  • ルル
11歳の少女。
欲しい物があるとすぐに駄々を捏ねたり我儘な子供らしさもあるが、状況を見て冷静に判断する一面もある。
ボビー・ジーン捜査官と共にDEEDの原本を閲覧した人物を確認するために彼と同行。
スタンドは特定の物にあらかじめ仕掛け、それに触れた者の体内に遠隔自動操縦で侵入し病気を引き起こす「バグス・グルーヴ」。

【その他】

  • バーバラ・アン・ジョースター
ジョディオとドラゴナの母。
ジョセフ・ジョースターの娘で、前作に登場した吉良・ホリー・ジョースターの妹。*2
ある事件により夫が家を出て行ってしまったため、女手一つで2人を育てている。なお、2人が裏稼業をしている事は知らない。

600万ドルのダイヤモンドを持ってハワイの別荘に訪れていた漫画家。謎の「溶岩」についての研究もしていた。
当初はダイヤを盗みに来たジョディオ達を捕まえようとしていたが、ジョディオが溶岩をダシに取引をし、それを砕くなどして憤慨したものの、最終的に彼を気に入って溶岩を託した。
スタンドはおなじみ、相手を本にしてその人の情報を知る事ができる「ヘブンズ・ドアー」。

ちなみに、7部以降は6部以前とは別世界線であり、これまでも6部以前の世界線のキャラと同姓同名ではあるものの容姿が違う人物が登場する事はあったが、名前も容姿も変わらずに登場したのは彼が初である。
立ち位置としては第5部広瀬康一のような案内役にあたる。*3


スタンド使いの。ハワイ生まれの固有種で知能は高いらしい。
チャーミング・マンが使役しており、露伴の別荘に監視として露伴が来る前から見張っていた。
スタンドは体毛を風で飛ばして固いワイヤーの様にして相手絡みつく「キャット・サイズ」。
なお、猫のスタンド使いは第4部に登場した猫草(ストレイ・キャット)以来。

♦︎用語

  • 仕組み(メカニズム)
ジョディオ曰く「力があるけど目には見えない」。それはこの世の富が流れ込んでくる理であり、奪われたり崩れたりしない。だが、今はまだ見えないだけで目の前に「姿・形」として現れてくるとジョディオはそう信じている。
また、ジョディオはこれの頂点に立つ事が大富豪へと繋がる事だと考えている。

  • 溶岩
金目の物や価値のある物を溶岩の所有者に引き寄せる不思議な力を持っている。
露伴はフアラライ山にて金をばら撒き、金が集まった所からこの溶岩を拾った。
チャーミング・マンによると溶岩の破片は大きな「溶岩チューブ」という洞窟*4の裂け目から流れ出たものらしい。

  • HOWLER(ハウラー)
総資産500億ドルを持つハワイのインフラ整備会社。ハワイ中の島の所有権を持っている。
会社設立の経緯としては、ハウラーの七代前のイタリア生まれの漁師のラトラート*5が海難事故によりハワイ島に漂着し、世話をしてくれた娘と結婚。王族の許可を得てフアラライ山の北斜面地域で牧場を開き、アメリカに併合されたと同時にラトラートからハウラーに改名し、HOWLER社の前任となるハウラー牧場を立ち上げる。
1960年代にハワイ島にホテルや金持ちの別荘が立ち並び始めると確実な水供給から牧場の水源が突然脚光を浴び、政治家がハウラー家を社会的に優遇。この勢いに乗ってインフラ会社の「HOWLER社」が設立され、事業を拡大していった。


姿・形はあるが目には見えない(パワー)

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─どこかのWiki篭り─

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最終更新:2025年04月21日 11:21

*1 店で売ってる物は全て彼女が1人でデザインしたもの。

*2 前作で登場した家系図にはバーバラの名前は書かれておらず、さらにホリーはジョセフのひとり娘と言及されていたため、こちらの世界線でもジョセフが同じ過ちをしてしまった可能性がある。

*3 『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』より

*4 「溶岩洞」とも呼ばれる実在のもの。流れ出た溶岩は進むと共に外側から冷え固まっていく。しかし全体が冷え固まる前にまだ熱い中心は先に流れて行き、また外側が冷え固まり…の繰り返しで洞窟が出来る。

*5 ハウラー家の旧姓。ちなみにラトラートは英語で「遠吠え」を意味する。