ガンダムMk-Ⅴ

登録日:2011/11/12(土) 09:20:37
更新日:2024/02/09 Fri 12:09:03
所要時間:約 5 分で読めます





ガンダムMk-Ⅴとは『ガンダム・センチネル』に登場するMS。


ガンダムMk-Ⅴ

GUNDAM Mk-Ⅴ

型式番号:ORX-013
所属:地球連邦軍→ニューディサイズ
建造:オーガスタ研究所
全高:25.42m
頭頂高:22.80m
本体重量:39.8t
全備重量:85.31t
出力:5,320kw
推力:33,400kg×2、22,200kg×2、111,200kg(総推力)
センサー有効半径:12,000m
推進機関:姿勢制御バーニア×10

武装:
ビームサーベル(ビームカノン兼用)×2
ビームライフル
インコム
シールド
オプション型ミサイルポッド×4

通称:G-V(ジー・ファイブ)
搭乗者:ブレイブ・コッド


オーガスタ研究所がサイコガンダムの小型普及版として開発したMS。
ティターンズはサイコガンダムの成果に大きな魅力を感じたものの、その莫大なコストやパイロットの問題から早々と作れるものではなかった。
そのため、オーガスタ研が研究していた準サイコミュ・システムを搭載した機体を注文。それに応えた機体がこれである。

最大の特徴はバックパックに搭載された2基のインコム・システムであり、一般パイロットでも擬似的なオールレンジ攻撃が可能である。
ただし、有線式であるためファンネルには劣る上、発するビームも標準の域を出ない。
また、弾数制限もタイトでインコム1基につき3発撃つごとにバックパックへエネルギー充填に戻さねばならない。
それでも「相手の死角から攻撃できる」「自分の意思で制御できる」等利点は多く、ミノフスキー粒子下で誘導兵器が使えない状況では尚更であった。

また、ビームサーベル兼用のビームカノン、シールドブースターなど火力、機動性にも目を見張るものがある等機体自体の完成度は高い。
不安定な要素が多かったサイコガンダム系統としてもバランスのとれた高性能機となった。
本機の発展量産機と言えるドーベン・ウルフのハイスペックぶりや、そのウルフの改修機であるシルヴァ・バレトが凄まじいバランスの良さを見せたのにもそれがうかがえる。
また、これらの機体が武装が追加された上で量産された点を見ると、生産性や拡張性も極めて優秀だった事が解る。

ちなみに、本機の「ガンダム」という名称はあくまで新型を誇張するための名称であり、全体的に過去のガンダムタイプとの共通点は皆無に等しい。
ただ、Mk-Ⅳの設定では「Mk-Ⅳにサイコガンダムのデータを導入して完成させた」としている。
そのMk-ⅣはMk-Ⅲのデータが基に開発され、Mk-ⅢはMk-Ⅱのデータを基に造られており、サイコガンダム系列もプロトタイプサイコガンダムはMk-Ⅱの基本フレームを部分的に流用していたため、直系ではないがMk-Ⅱとの関係も間接的にはある。

3機ほど作られ、その内の一機が本編に登場した機体であり、更にもう一機がローレン・ナカモトの手によりアクシズに渡ってドーベン・ウルフの原型となっている。



劇中での活躍

ペンタでお蔵入りになっていたが、エイノー艦隊の艦に積まれそのままエイノーの裏切りによりニューディサイズの手に渡る。
そしてネロ9機をインコムで瞬殺するというインパクトある登場を果たした。
その後もコッドの手によりその力を存分に発揮し、FAZZ隊を全滅させるなど連邦艦隊を苦しめた*1
また、「我々のガンダム」という言葉で士気が活性化するシーンもあり、「ガンダム」の影響力の高さも示している。
そして、エアーズ脱出の支援のため出撃。EX-Sと交戦し、インコムの代替装備であるマイクロ・ミサイルランチャー(元はゼク・アインの装備)等を駆使し撃破寸前まで追い詰めるが最後はALICEが覚醒して一刀両断され、爆散した。

補足すると、スペックだけ見れば圧倒的過ぎる差のあるEx-Sを圧倒したのはパイロットの力量差が大きい。
この機体もほぼオーパーツみたいなものだが相手はそれを更に凌駕するオーパーツである。
劇中では機体色は青色だがこれは奪取時に塗り替えられたもので本来は灰色、専用ビームライフルも用意されていたがこちらも劇中で使ったものは独自調達したものである。

元はΖΖに登場予定だった「G-V」が没になったため、ここで設定や顔(敵側のガンダムなので悪人面にした)などが変更されて登場した。
なおその「G-V」はドーベン・ウルフとして登場したため、「ドーベン・ウルフの原型」という設定はメタ的にもそうである。



ゲーム

GジェネではZEROから登場。ガンダム系を開発していくとこれに行き着く。武装にミサイルやビームカノンがないため物足りないが(ムービーではミサイル使ってたのにな。)性能は高いため使う価値はある。あとなぜか大気圏突入可能だったこともある。

その後、魂でミサイルを引っさげて帰ってきたときは、燃費がよく、射程が7までまったくスキがない、ミサイルゲーなのでミサイルポッドが極悪などゲーム中屈指の強機体となっていた。

この時の反省から自重したのかWARSではミサイルの消費が増加し、WORLDではミサイル弱体化の煽りを受けるなど幾分弱体化したが、使い易い機体ではあるのでまだまだ現役。あとコッドを乗せると「インコム!」と言ってくれる。この台詞をいうのは彼のみである。「OVERWORLD」ではビームサーベルの抜刀モーションが追加された。
また、Gジェネアドバンスではヤザンが乗ってくる。彼もOT屈指の実力者な上にキャラもあって違和感のない組み合わせではある。


ギレンの野望 アクシズの脅威Vでは連邦、ティターンズ勢力の機体として登場。
ティターンズ仕様は「ニューディサイズカラー」である青色、連邦軍では「オーガスタ研究所仕様」として白く塗られている。
後継機であるドーベン・ウルフにも改造できるが、開発プランを運良く盗めないと不可能。わざわざこんな所まで作りこむ気概が嬉しい。

やはりNT技能無しで使えるインコムが強力で、運動もZに迫り盾を持つため生存性も優れるためOTパイロットでは最終機体候補にも上がるとてつもなく強力な機体。とくにティターンズだとハンブラビガブスレイバウンド・ドックといった原作の後期ワンオフ連中が軒並みガッカリ性能なのでZ本編には出ないMKⅤが余計に頼もしく見える。
性能上こちらでもヤザンやジェリドといったエースパイロット向け。ただコッドは登場しない、残念。
ライバルとしてはZ計画実行で開発できる、原作でも死闘を繰り広げたインコム持ちの「Ex-sガンダム」。
ドーベン・ウルフと比べると射程では若干負けるが、確立で攻撃を防ぐ盾がある関係で性能もこちらが上。


相変わらずというかやっぱりというかガンダムバトルシリーズにもゼク・アインと一緒に参上…ただしパイロットはいない
ミサイル、インコム、大型キャノンなどなど射撃火力はやっぱりキチガイレベル
SPアタックの一斉射撃は素晴らしい、食らったら塵になる。


…ところが格闘のダメージ値がフル改造するとボールに負ける。なにを言っているかわからないと思うがマジで負けるんだよ!!
あの細っこいマニピュレーターのどこにそんな力が…
いや…あの太い腕が非力なのか?ビームサーベルが訓練用なのか?ちなみに次作の「アサルトサヴァイヴ」ではちゃんと相応の威力になっている。


立体化

発表当時で考えればガンダムの名を冠していながら、あまりにもガンダムらしくないデザインが造形師の心を燻ったのか
ガレージキットがいくつか出ており、その後もガンダムコレクションやSDで立体化されるも1/144などのスケールモデルは皆無であった。

2013年5月にROBOT魂のka.signatureで念願の立体化、シルエットや可動は良好であり、インコムは専用のリード線とリレーインコムが付属しており射出状態が再現可能。
またビームサーベルのカノンモードや、ミサイルポッドも付属しておりまさにファン待望の出来。ただ足首が緩いのが難点。
ちなみにビームサーベルの刀身も付属しているが異様にぶっとい。ビームカノンに出来るほどの出力があるのと、この時代は火力過多だったので高出力のイメージかもしれない。

その後前述した灰色で専用ライフルを追加した連邦カラー版や、マーキングプラス版と称したマーキングを追加しながらも
本体色を更に濃い青に一部をメタリック塗装へと変更、緩かった関節を改修、顔などは新規に作り直した事実上ver.2も発売。
マーキングプラス版はMk-Ⅴ好きを満足させる出来となっているのでもし今から手にとるならばそちらをお勧めする。

そして2020年、プレミアムバンダイ限定だが遂にMGでガンプラ化が決定。
前年にはFAZZやEx-Sが登場していたが、まさかの完全新規金型での登場は予想外だったユーザーも多い。
機体各所にある白いラインは整形色で再現され、脚部スラスターはスライド可能で表情がつけやすい。設定上は別装備されていたミサイルポッドとインコムは両立して装備可能で、インコムはしっかりリレー用のワイヤーが付属。
頭部アンテナは随所に干渉しやすいためか予備パーツが入っている配慮もされている。



余談

「ガンダムらしくないガンダム」として00アルケーガンダムと共に名を挙げられることが多い。
実際共通点は多く*2アルケーをデザインした鷲尾氏もアルケーのデザインにMk-Ⅴの影響があったことを示唆するようなコメントをしている。

新SDガンダム戦国伝にて登場した不知火頑駄無はガンダムMk-Ⅴがモデルになっている。また不知火の軽装タイプの頭部はMk-Ⅴの初期案の頭部、兜と仮面は現在のMk-Ⅴの頭部をモデルにしており、不知火発売時まだメジャーではなかったMk-Ⅴのしかも初期案まで網羅していたことにバンダイの本気がうかがえる。




追記・修正はFAZZ隊を全滅させた後にお願いします。

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最終更新:2024年02月09日 12:09

*1 だが、ミサイル攻撃のダメージ及びFAZZ撃破時にメガ・カノンが本体を強打しており、これが後々まで影響する

*2 ガンダムらしくない顔付き、インコムとファング、どちらも使用者を問わない誘導兵器、ビームサーベル兼ビームカノンと仕込銃となるバスターソード、カラバリがパッと見は似ている。Mk-Ⅴは灰色、アルケーはダークグリーンだが