雑記:文或と近代もろもろ、162
8月5日めも。
んーとあれですね、リアルタイムは2020年7月14日、前に打ち込んでいた時から一日間が空いたのかそれとも二日だったのか、と曖昧だったんですが、我ながらなんで曖昧だったんだ、12日に書いて13日が抜けたんだよ一日だよ…。
この雑記そのものは2019年分のノルマです。
なんのためのノルマかとかは気にしないで下さい、なんか文章作れなくなるのでリハビリ前提で設定してるみたいなの、ちょっと間が空きすぎてはいる。
まだもう少しの間だけ諦めないみたいです、諦めないことに意図を見つけ出せなくなったら適当に半年くらいすっぽ抜けるか放置なんだけど、数年間続けている蓄積があるせいかあともうちょっとは粘りたいみたいなのが、義務以上にあるっぽい。
というか説明が上手い人っているよね。
あれ、私もどうも出来ないでもないみたいなんですよ、相手のレベルをきっちり把握してその人に対して理解して貰いたい感じのコンセプト。
ただ、そういう時にもなんか妙にレンジが狭くなってしまうらしく。
とどのつまりは万人向けの文章を書ける人間ではないので経験値を積み上げたいみたいなやつがあるんですよね、この半端な感じの長さはそもそも「どんな長さ」でもよく、同じ容量にすることにしか意味はないですね。
だらだらって続けようとするとどこまでもだらだら連なっちゃうしね。
だがしかし、区切ったところで大抵だらだらしてるんだけど、10日分ずつで区切るのも特には意味がないですね、こっちはわりとはっきり切りがいいけど。
そもそも説明がわかりやすいってなんだろなー、とふと。
8月6日めも。
昔あれ、友人が『君が代』の経緯みたいな漫画流れて来た時に言ってたんですよね、これ、すごくいい話だよね、て、それで私の答えがあれ「うんいい話だね、デマだけど」になるわけですよ。
そもそも日本の国旗だ国歌だってのも明治時代に急遽でっち上げられたものであり、あのじたばたっぷりがもはや「悪意や恣意の入る隙間もないほどにぐっちゃんぐっちゃん」というのをわりと普通に昔から存じ上げているしそれを悪いともなんとも思っていないんですけどもね。
ああ、日本の歴史を恥だと思ってる方が綺麗に刈り込まれたんだなぁ、という感慨に至るわけなんですが。
日本の超絶大伝統とかだいたい明治由来なの飽きたし、それ系の本読んでると飽きたわっておっしゃってるし。
まあそれがわりと15年くらい、にゃ、さすがに5年目くらいまではここの部分はぼろぼろだけど全体としては日本は伝統を大事にするいい国だと思ってましたよ、他国を彷徨っていた時期が長く日本の研究書を読むまでが殊更長かったのでわりとそんな感じでね。
ただねー、最近になってようやく、あれだけ伝統がハイパーぺらい、実情ぐっちゃんぐっちゃんをよくもまあ臆面もなくあんな安っぽい感動に仕立て直したな、恥を知れよ、頭足りないのかみたいな言い分も良くないなって。
ぶっちゃけ研究書を読まないとよくわからない歴史を、研究書を読まないような人たちに対して噛み砕いてる人が多分この国にはめっちゃ少ない。
昔言われたことがあるんですよね、上はいる、中間がいないみたいなこと。
8月7日めも。
で、つらつら考えてみたんですよね、「日本あまりにもわかりすくて誰にでもわかる善意のみの国」ってデマ群、超絶伝統ばっかり国家ってあれ、そんなに悪辣な集団が考えることかなー、と自分の歴史知識を動員してつらつらつらと。
結果として弾き出された結論が、成金で学のない上、さらに落ち目になって来た国民が言いそうなやつだなー、となりました。
一旦明治に築いた文明を捨て去ってぐっちゃぐちゃ国家になったっていう反省の上で江戸回帰するならともかく、めっちゃしれっと全く途切れたことなんかありませんね、と言い張る場合にそれがなんちゃって江戸だということは、特に呆れるようなこともなく、というかよく考えてみて許せないほど嫌なやつでもない。
私が主に許せないのは強者の驕りであり弱者蹂躙と、あと大量虐殺と看板違いです。
というか弱者蹂躙も徐々に変えればいいという感じで即時撤去!! は求めない感じです、男尊女卑そこまで気にならないし、いや、男尊女卑ならね、男系相続みたいなやつ、結婚しない女性にだけ救済求めてけば男メインでいいやー、と(だってどっちかの性別って言われたら私なら男選ぶよ、例外措置は増やしてって欲しい)。
ぐっちゃぐっちゃん明治史を読むことが出来ず、なんかそれっぽい心温まる感じにいい話が流れて来た時に感動するというのが、本気で許せないか考えてみたんですよ。
整理して説明して来なかった人らもわりと悪いのではなかろうか。
というか、研究者たちが出来ないというのはわかるんですよ、わかる、やるべきなのはひょっとしてマニアなのではなかろうか。
どう違うのかすらまとめられないところで馬鹿にする権利はないのではないか。
8月8日めも。
とまで考えたところで、さてそれを使命感を持ってやれるかどうか改めて考えてみたんですよね、すごく満面の「正義の使徒」面をした超絶伝統国家の伝道者たちに対してぐっちゃんぐっちゃん明治史を提示したいか考えてみたんですよ。
無理ですね。
人格徹底罵倒、根本的に存在すらちょっと許されないんじゃない? くらいしか有効な反撃方法が思いつかないです、歴史に詳しい人となら戦えるんですよ皆、知能が低ければ低いほどだんだん相手は強烈になり、意見の強さは苛烈になっていきます。
その知能の低さ以外に攻撃が出来そうな地点がない。
というか多分そこしか相手に言葉が通じない。
そして信じた人たちに関しては全く無理もないのですよね、脳内から溢れて来た宇宙から飛来した伝統により資料を蹂躙したなどの経緯があるわけではない。
そんな戦闘見せられたらあまりの焦点のズレっぷりにビビるのも無理もないですよね、批判とそれは別物では、と言われたら本気で正論ですよ。
というか、なんならちょこっと伝統があるかのように見せかけております、だって死にそうなんだもの!! みたいな瀕死キャンペーンの「歴史」が拝見出来る。
あいつら頭おかしいの? なんでこんなデマを、とリアルに語られながらマジで知識マイナスのど素人を騙した過去すら資料見つかる。
あ、最近じゃないんだ伝統でっちあげ、多分何百回も何千回も、なにも共有すべき価値を提示出来ない時に伝統をでっち上げ続けて来た積み重ねってのも本当にあるんだ、と。
この意識改正のお仕事、フィクションにお任せすべきでは、となるんだ、当面。
8月9日めも。
わりと慣れて来た人間に限りだけど、資料をざっと見ただけで「こっち」「これは除外」とさぱっと切り捨てることがあるんですが、多分だいたい同じ感じにやっている、綺麗に話がつながってるやつは後回しにしてる、ぐちゃっとしてるほうが本物。
綺麗なほうが作り話、ごちゃごちゃしてるほうが実録。
歴史書とかじゃないです実録、嫁姑問題扱ってたり不倫地獄なんかと同じカテゴリ。
ぶっちゃけて日本中世では感じたことないけど、日本近代見ると歴史書扱いしてんじゃねぇよ実録だ実録!! みたいなものに事欠かないんですが、実録の価値を上げるためになのか作家の神聖化が行われている、わからんでもない。
同時に当時の素行が悪ければ悪いほど評価が高いみたいなやつも同時進行している、つまり、他人を踏みにじるほどに偉ぶった人間の神聖化みたいな、その一方的な断罪のどこが悪いんですか彼は神聖なんですよ?! みたいな極めて不毛な会話が連続するので歴史書のない日本中世に帰りたくなるんですが絵地図も読みたくない(日本中世の本は資料をまんま絵解きさせてくる全部結論言わない)。
黙れ不倫地獄! いやまあ実録・不倫地獄より作品がだいぶマシ!! っていうところまでは認める、縁者を踏みにじる権威のある特殊な人だったんですとかはいらん!!!
クズだけど実録よりマシな作品を残したハイ終了!! となり。
それは学問とは別の領域なのではいという気持ちにもなるよなー、でも歴史ってどぶ浚いみたいなもんだしなぁ。
ちょっと時代が古くなると神聖可憐なる「人権踏み躙り」があったと認識することから是正したほうがいい気がする、てか本気で超伝統国家日本のほうがマシだわ…。
8月10日めも。
あれですね、超絶国家日本っていう情報が出て来た時にそこの周辺で「やめろ」「なんだとこの敵国者が! あまりの素晴らしさへの嫉妬か」みたいな争いをやってることがあるけど、止めてるほうがそんな典型的な成金国家のでっち上げみたいなデマ流す「ほど」にはまだ酷くないだろっていう前提がありますよね。
この乖離自体がさらなるヤバい方向に行きそうだなー、と眺めてるけど面倒い。
ちゃんとした伝統を伝えれば多少なんとかなるんではないのかなと思うものの、派手で安っぽくて薄っぺらくないと受け入れて貰いにくい。
過去あるにはあるけどもー、室町とか江戸元禄とか高度経済成長期とか、あのけばけばしめの民衆文化のあの、あとろくでなし芸術家とかめっちゃ受け入れられやすい、社会不適合者ほど伝統権威の極みみたいなこう。
なんだろう、本能に従うと逆になってしまう組み合わせってのがどうもこの世には結構あって、これに逆らってないものは問題なく受け継がれていて、これが噛み合ってないと本能のほうにいずれかの時点で合わされてしまうんだろうな、となるのですが。
伝統の主張はど素人向けアナウンス、とか、芸術家は徹底して社会を拒絶したからこそ権威を振るえるのだとか、その辺ならまだ是正出来そうかしら…。
なんせこの辺は戦後にしかないぽいので、いや、社会と隔絶されてるから芸術家としての価値が高いってのは昔からあるよ、なんか勘違いもあるけど一面にわかる部分もある、ただ、「だからこそ政治家に顔が利く!」部分がいらないんだよね、ねぇよ。
あと戦後のベビーブーム世代に対しての噛み砕き伝統ごっこも、噛み砕き伝統ごっこが普通に群になっていて見たらわかるぽいしな…さすがに今の子のほうが賢い。
8月11日めも。
というか今回打ち込んでる行き違いって、結構な部分が「過去を伝えていく行為」がどこかの部分で混乱したかに起因しているってあれでもあるのか、明治とかはガチめにすでに大正の人たちにはあやふやになってるぽいけど…。
いやうん、そこまで徹底して伝えてないと、さすがに似非伝統を作り出してしまったのも無理もないかもしれない、私、明治時代をざらっとやった程度ですけども(政治だけは前半まではちゃんとした本があったので読んだけど、だいたいどの本もなんか時間軸がちゃんとつながってない)、あのややこしい価値観の乱舞しているところに作り話をする勇気が全く起きないので、作り話をする人らというのはそれをはるかに下回る把握程度と考えるほうが妥当という気もする…。
いや私の例に限らず、噛み砕きもされてない辺りでもう大概。
私も噛み砕くのとか無理ですよ誰と誰が味方かすらわからんし、単語の意味は変転してくし熟語って概念すらないし、たまに外来語のまんまだし。
むしろどっから来たのかしら超絶伝統国家日本…。
戦後から高度成長期辺りにぐったんぐったんになってるみたいなんだよねー、みたいなところから徐々にのほうがいいぽいな。
一個ぐったんぐったんになってるのを是正したら他にもなんか危ないやつとか見たらわかるだろうしね。
んにゃ、間違いとかいいです、明治ぐちゃぐちゃとかいくら読み違えても仕方ない、あれ読めない、なんの誠意の欠けもない、超伝統国家明治はさすがにちょっと、打ち滅ぼせ誠意かなと…捻じ込まれた古いネタもあります程度に落ち着かないかな。
8月12日めも。
あとあれ、芸術家は社会不適合者でなきゃならないってのはまあいいと思うんですよね、なんかこれも私が考えてたのとはもともと意味が違ったみたいだけど、多分あれ、あとちょっとで朔ちゃんが「偉大な芸術家」だから「売れるわけない/仕事来るわけない/お小遣い貰って食いつないでるよ」が飲み込めるんじゃないかと思います。
滑らかにつながれても困るけど、ばらばらにされてても一つのつながった概念なのか迷うよな!!
でもそもそも朔ちゃんが雑誌の代表面子になっていた時に、見てこの面子、そりゃ傾くよねー、と語ってた人は、見たらわかる人たちだって認識はあったのか。
それはこう、どういうニュアンスなのか、なんとなくわかるような、だがしかし、まだ言葉で示すことは出来ていないみたいな感じです。
多分これと秋声も似てるんじゃないかと。
個々の作品の評価ではない、立て直そうとされてるということは生活が荒れてることそのものが賛美されてるみたいな安っぽいそれでも多分ない、だがしかし、彼は芸術家として生きていて欲しい業界にあって欲しい存在、なんだよな多分。
ある意味での業界の良心めいた人たち。
それはなんとなくわかるかな、表現はまだ出来ないけど。
ここに「だから」政治家に顔が利くんだぜ、雑誌がひれ伏すんだぜ、おまけに経済的に立て直したんだぜ、人民へのピーアールに政府に求められるんだぜ!!!
が混ざると無理です、それは全部違うジャンルの人たちです、素行が悪いから政治家に顔が利くようになるとか社会不適合者だから本が売れるってなんだよ?!!
8月13日めも。
てか「彼は売れてしまったら作品から毒が抜けてしまうのではないか」(なんか知らんけど女性の作家で見たことないなこういう心配、なんか)みたいな心配はそれはそれでわかるんだよね。
今高い評価を受け評論ががっつりある作品が、他の作品が売れたことによって急転直下、なんということでしょう、強い強い非難に晒されるようになってしまったのです! みたいな感じに語られてることがあるんですが。
いや、最初に評価してた人は特に「作品が売れたなんて許せない!!」みたいな概念持ってないと思うし、売れたことに対してヒステリーを起こして存在ごと消えうせてくれないと心が死ぬって言ってた若手たちは確かにいたけど、それ本当にそれなりの格の評論家のすでに書かれた評論が撤回される結果を導いたの? という疑問が湧くじゃないですか、こうやって並べると単なる嫌味で本気で聞いてないよねって体裁なんだ。
ただ本ではこんな感じになってるんだ表現が違うだけで。
この作品は売れてるけど、こっちはちょっといらない、なら言ってたよ白鳥さん(有名な評論家さん)、過去に書かれた作品を地の底に落とさないととは言ってないよ別に。
多分この勘違いは通俗小説と呼ばれる作品群を書く作家が非常に少ないという前提に立って通俗小説を書いたから地位が転落したとされて当然なのである、という順序で形成されているのではないかと思うんですが。
通俗小説はだいたい当時皆書いていて、売れた通俗小説が非常に少ないか専門作家さんだけというだけなんだよね。
これを裏返すと社会不適合者だから権力を持つ芸術家になるのかしらねぇ…。
8月14日めも。
というかこの「評価が底辺を割ると上から出てくる」みたいなこれはなんだろうね、明治時代と大正時代なら明らかに大正時代のほうがマシなのに底辺這ってるはずの明治時代が超ウルトラ伝統国家日本になって、大正デモクラシーとか完遂しておらず全く自分の思ったのと違うから論外なんだよね! みたいな感じのあれは普通に見掛けます。
あとあれ、ベクトルがね、ちょっと見直したよアンタ最悪じゃない、から頂点として国を救おうとした世紀の善人。
逆にちょこっとなんか悪いところがあったと資料が見付かった、お前が戦争を起こした張本人なのである!
みたいな感じにブレてくやつ。
前者が東条英機で「こいつ黒幕のわけないよ、知能ないし、傀儡だろ」「むしろ、善意だったと見てもいいのかもね、天皇のことも庇おうとしてたし、ただ阿呆だけど」→「力及ばずながら国を救おうとしてたんだよ!!」。
後者が朝日新聞で「開戦に際して真っ先に報道するとはなにごとだ、誉れ高き民衆新聞であるのに!」→「戦争を引き起こした責任メディア」、みたいな感じの組み合わせで展開していくのを見守る嵌めになったんですが。
矢印を展開した人が通院する以外の解決法がないような気がします…。
前資料から示したら普通に通じたからな、てか、前資料を知らないで超絶展開だけをありがたがって拝聴する人が相当数にいるってことだよなぁ…。
精神科医に教えてあげたら喜んで飛んでいきそうな個体だよな真面目に。
そしてこういう超絶した方は放置されます、会話通じなさそうでつい…。
(文或と近代もろもろ、162)
最終更新:2020年07月21日 01:40