雑記:文或と近代もろもろ、173
11月23日めも。
文アルのキャラ言及2019年、去年のです、去年の。
さすがにここまでの遅延してると2020年分をやるかやらないかとか迷うけどね、特にやったところで困らないちゃあ困らないし、あっても特にメリットもない。
最低限、全員に触れておこうみたいな感じのコンセプトです。多分。
ところでとんちゃんですが、フルネームを思い出せなくて困りました、【里見弴】ちゃんね、一応普通に変換出来るんだよなこの漢字。
そういや一時期志賀さんのことを探してたんですが(いや本当に見付かりにくかったんだよあの人…)、とんちゃんや有島さんなんかはぶっちゃけ探すまでもなく、例えば論争をした痕跡が菊池さんの年表に載ったりしてます。
他の論争、例えば志賀さんもない、まあ、まともな議論があれだけなのかもしれんけど。
どの程度売れてたのかはよくわからないんですけども、工場労働者だったかの女性の所持冊数のランキングの中にはいました、菊池・久米・芥川の次に、確か菊池さんの半分くらいで、他の面子がとんちゃんのさらに半分くらいだったので、「売れてるんだな」と思いました、他の面子の中に武者さんと谷崎が並んでたよ。
(数字の記憶が怪しいのもあるんだけど、グラフの見方が正確にわからないので数字は伏せて順位だけで、平均所持冊数12冊って、さすがに多いような…。)
なので扱いが軽いみたいですね、なんというか一つ短編を読んだことがあるだけなんですが、賭け事をしたしないの反省をテーマになにか崇高な文章が綴られていて、疲れました、もうちょっと相応しい文体があるような気がする…。
てかこれが最初の年だっけ、白樺だっけ初の兄弟だっけ、まあいいや!
11月24日めも。
文アルのキャラ言及2019年度分、【徳冨蘆花】さん、ところでお兄ちゃんと苗字の漢字が違うの知りませんでした、多分これ、どっちでもいいパターンだよね、兄ちゃんのほうは論客なので「普通の」思い浮かびやすい点ありの徳富じゃないかなー。
私はこの蘆花さんよりも先に兄ちゃんの蘇峰さんのほうを知っていたんですが、わりとずっと蘆花さんを早死にしたと思ってました、が、蘇峰さんを見ているとどうにも時空が歪むような気がする、と思っていたこともありました。
友人の子牛がある日調べてくれました。
蘆花さんの享年は58歳、十分ではないけど特に当時、若くはないな!!
ももまんと3人でええええ、なんで誤認してた、蘇峰さんが蘇峰さんが戦後まで生きてるからか! みたいな感じで盛り上がりました、何回かこういうネタやったな、紅葉先生がそこそこ長生きしてる気がするとか、子規さんが江戸時代の人の気がするとか。
ところでわりと有名なDV旦那なので心配されていたんですが(人前で殴るんだよね、これ以外のDVネタは「手が出たことがある」であって本当に常習犯はあんまり話題にならないみたい、蘆花さんのみがガチ)、なんかこう、その後、立ち直り奥さまに対して懺悔の意味で浮気の告白をしたところ奥さまに殴られたらしいので、あー…、うん、なんだまあいっか、な感じ。
殴られるのは芸術のためと思っていたがそれは話が別だ! だそうです。
蘆花さんの女の趣味っていいなと思う、神経質男はこういう女を選ぶべきだよ。
ところで売れていたそうで、総数がいまいちよくわからないんだけど長期間で100万部とか言ってたので、扱いが軽いです、まあメロドラマみたいだけどね、認める。
11月25日めも。
文アルのキャラ言及、彼の場合はいつ来たんだっけ、の【松岡譲】さん、彼の随筆集(>漱石の印税帖)を読んだ時から好きだったクールボーイで、なんかの拍子にベストセラーに入ってるんですが、漱石さん以外にはなんにも実績ないじゃん、みたいなことを子牛@つたったで言われ、すっざましい喧嘩になって一時期私がブロックされてしまっていたんですが「好きな作家」だと友人伝手に聞いて速攻で謝ってくれました。
先に言っといてよ?! と言われたけど。
ていうか多分志賀さんと同じかそれ以上に売れてて、他の面子のほとんどより上だって認識していたので、認識されてるわけがないじゃんと言われても正直なところピンと来なかったってのもあるかも。
まあぶっちゃければ「新思潮と比べて」はかなり落ちるだろうけど。
あいつら呼べないと雑誌の存続が!! みたいなこと言われてる勢と比べることになんか意味あるのかってのが正直なところなので、ベストセラーでは久米さんと並んでたしな、久米さんはよくベストセラーに載ってたけど。
後輩の出版社の第1弾として出版、ベストセラーだったので、プレゼントとかパトロンみたいな扱いになってました(第一書房ねー)。
その後、文アルのイベントの中で言及され、あんまり経たないうちに来てしまい、最近ご本の復刻が決まったみたいなこと言われてましたが。
いまだに、うん、なんだろうね、みたいな子牛と共通の思い出です。
消え入りそうに大人しい性質の方として好きになったわけではないので、クールっぷりに傾いてくれると嬉しいですが、それが混ざるのは嫌いでもないな…。
11月26日めも。
文アルのキャラ言及2019年、前の時になにを書いたのか覚えてないけど、赤旗辺りの話をしたか特高に関してだっけ? の【小林多喜二】、まあぶっちゃけ、プロ文周辺の文章は混乱を極めているのであんまりちゃんと読んだことがないんですが。
いやだって、大衆小説と戦いながら死んでったんだよこないだの本…。
その本の中では地下生活(逃亡)しながら、それでも大衆小説とは戦わなきゃならないってプロ文の集まりに参加してたことになっていたので「書きたくなかったんだろうな」と思いました正直、あと同じ本で重治が大学で同人誌に参加するよりも前に文壇の論争に参加して階級闘争どうのに言及したことになっており。
デマかっ飛ばすにしても経歴くらい調べてからにしてやれよ、あと、先輩だろうとは思うけど物理的に無理っていう状況までしっかり調べ上げたような相手にまで記述を無理強いすんじゃねぇよっていうか、菊池寛が言及してるから文芸ジャンルに広く知られてるわどっちも!! となるので頭が痛いです(推測だけど、水面下の攻防すぎる)。
ただプロ文たちは『キング』には喧嘩売ってたんだけどねー、重治でもなかったし多喜二でもなかったような気がするんだけど…(同意見だった可能性ならある)。
『キング』は講談社の大量出版の代表的存在である雑誌でどーんと150万部最高、小学校卒の極めてぶっちゃけて「プロ文が牛耳らなければならない層」をがっつり抱え込んでいた感じの雑誌なのでそんなに意味がないことでもない。
お前たちは俺らの言うことを聞け、娯楽など持つな、楽しみながら雑誌を読むとはなにごとかっていうプロ文の意見には多分多喜二は賛同してなかったと思うよ、正直なところどこ行くんだお前らってなったなぁ、そういう人望なさそうな勢で輩は別に政府の敵にならないからな…。
11月27日めも。
文アルのキャラ言及2019年版【中野重治】ですが、この人の経歴いまいちちゃんとつながってないんだよな、田端の文士村でやっていた『驢馬』がプロ文の演劇寄りの雑誌ってことまではわかったものの、どうも演劇寄りの人たちがメインだったらしくていまいち全容が掴めないんだよね。
ご存知のように重治と堀くんだけが芥川に認められていたってのはまあまあ知られてるかと思いますが、政治思想なしの堀くんのほうが外様みたいなんだよね。
これ、あんまり見掛けることがない情報ではないかと思いますが、私も演劇の本で初めて見たんだよ、トランク劇団って地方巡業とかしてるあの、とか、戦時中には評論家協会みたいなところで戦時組織の幹部やっていたりとか、あれー、全然聞いたことないのなんか恥ずかしいんだけど?! となったんですが。
売れない作家以外には極めて冷淡不親切な文学史を考えると仕方ないのかな…。
重治はこう、一応読んではいるんですよ、ただその本の中で雑誌で論戦ぶちかましたあとに同人誌に参加して進路を悩み、文学を続けるべきかと悩んでいたので、どこまでが重治の生身の経歴だかわかんないんだよ…。
てかあの論争、階級闘争のあれって青野さんと菊池さんの水掛け論よな? 頻繁に面子入れ替えてプロ文を彩ってるのを見るんけど、なんでそんなことするのかしら(本では菊池さんのほうも消されてた)。
いや論争はいい、なんで重治が代表的人物の一人になってるのかの出来事が欠けてたんだよ、まあ多喜二と直くんにしたところでなかったけど、あの二人はベストセラーになってるので普通に看板にね? ロシアからも呼ばれてたみたいだしなぁ…。
11月28日めも。
文アルのキャラ言及2019年版【徳永直】くん、ここはプロ文3人を並べていて良かった…、えーと、博文館系の印刷所にいたんだってことは文京区のスタンプラリーに参加した時に資料館で拝見してたんですよ、集合写真の中で「これー」と示しててくれてて、ありがとうございます、文アルでいいんでしょうか(文ストのスタンプラリーだった、御親切な感じで資料館の資料も隅っこを突く感じで良かった)。
その時点では知らなかったんですが、その印刷所、共同印刷だっけ、違ったらごめんなさい共同印刷さん、よし良かった間違えてたらさすがに抹消するつもりでした風評被害にはならなくても失礼すぎるというか。
日本でも有数の労働争議の舞台でした、直くんももちろん巻き込まれていたようなんですが、これに関してもまだちゃんとした本が読めておらず…、まあ、直くんのほうが扱いが軽いから仕方ないんだろうね。
ところでどうも秋声のところに出入りしていた節があるのは、やっぱり彼の家が博文館から近かったからなのかなぁ? 文京区の文化地図みたいなものがありましてね、菊富士ホテル(プチ文士村)と博文館と秋声の家と、これは、油断するか毅然とした態度を取らないと溜まり場になるなぁ、と思って見てました。
そうそう漱石さんも帝大の近くだった頃にぶち切れて木曜以外に家から追い出していたよね。
直くんの場合は本当に大衆向け文学というものの価値を認めていたようで、これ読んだ覚えがあります、菊池さんが「話の屑籠」のところで触れてたんだ。
で、直くんはプロ文の組織から追い出され、プロ文は崩壊しました。
いや、とある本でそうなっていて、あの、間は? 文藝春秋を敵にしたせい??
11月29日めも。
文アルのキャラ言及2019年度【堀辰雄】くん、前に読んでいた本でなぜか重治と芥川の関係をピックアップした人がいた、堀が大前提であることはゆめゆめ忘れるべきではない! みたいなことが書かれてあったんですよ。
ただ、私が最初に読んだ堀くんの本では、せっかく近所に越したのに、なんとか印象に残るまでにはなったのに近所にいる有象無象の一人扱い、だがしかし、初めて軽井沢でお側に置いて貰うことが出来ました、おめでとう、これからだ!! みたいなところで届く芥川の訃報みたいな極めて切ない感じになっておりまして。
その後、次から次へと出会う、芥川と蜜月状態であるという触れ込みの、だがしかし、実際の証拠や原文が何一つもない数々の本に悩まされ。
いや、最初に読んだ本が妄想だってどうしても思えないんだもん…。
そこそこっていうかそれなりっていうか、その後、堀くんが芥川一筋に私淑していくということを聞くと彼らを特別な関係だとする気持ちもわかるしさ。
あれが若干間違ってたよ、距離が遠い時期もあったけどこの頃には親密だったみたいね、ほらほらこういう証言があったんだよー、な本があったらそれも受け入れられる。
しかし私が読んだことがあるのは堀くんの書いた小説が証拠だ! みたいなの。
ところでその小説の中で出てくる恋人は「ストーカー被害者」として有名で、あちこち読んでるとちらほら出てくるんですが、いや、加害者が堀くんで、事実は知りません、少なくとも待ち伏せはしたことがあり、兄が長年怒ってたことだけしか知らん。
付きまといしてはなかったんじゃないかなとは思うけども彼らの別荘が軽井沢にあり、やたら苦しい生活をしても堀くんが、長期間滞在してたと有名で。どうすべ。
11月30日めも。
文アルのキャラ言及2019年【中島敦】くん、さすがになんか心もとなくなったので前にやってた分を見返して来てみたんですが、二重人格はなんでとか、微妙に世に出ることなくぴよぴよとかわりと全部書いてるね。
そういや、太宰と同い年なんだよとよく子牛が言っていたんですが、就職にだいぶ苦労したようでどうすんだよ全くみたいな感じの文章が読めるみたいです、だが多分この時期はコネが主だと思うよ(文藝春秋が昭和6年だかに初めての試験採用やってますけども、どう見ても手探りだったし、あの規模でやってるのを他の出版社がそうそう出来るかっていうと、商社とかならもっと早いかもだけどさぁ)。
ただあんまり、文士村に出入りしたような様子もないよね中島くん。
文士村に出入りしたところで寄贈メインの同人誌への伝手が出来るだけっていう気もしないでもないからな、芥川賞の前後で作家の意識が変わったんだ、いやそんなこともないみたいなこと言われてますが、懸賞雑誌がまずあり、そうして商業雑誌に載ればあぶく銭よりはマシな賞金のある文学賞、その上、後ろ盾が一発で付く可能性があるって「そんなに小さいこと」かなぁ。
いや、認められたら一角の存在、社会面に載る二科展「よりは」だいぶ落ちると思うよ、社会現象になったかというと全然だと思うよ。まだだいぶ謙虚だとは思うけどね、菊池さん、ノーベル賞より全く落ちるとか言いそうな人だし。
しかして、独立してパトロンが出来るような強い編集者が付いてたからなぁ(多分芥川賞候補のせい)、そんなに悲観することもなかったような気もするんだけど。
そもそも芥川賞、「芥川ぽい」作品選ぶだけって言ってたからなぁ菊池さん…。
12月1日めも。
文アルのキャラ言及2019年度版【小泉八雲】さん、もしくはラフカディオ・ハーン、なんか洗礼名を嫌ってたんだっけか、そうそう「パトリック」っていうファーストネームがあんまり好きじゃないんだったね、了解。
そういや子牛に聞きましたが、彼、出雲大社の方と結婚してたんですね、マジ? と聞き返してしまうとうん多分ー、と返ってきて、系譜図の中から探し出してました、お見合いの類ではないよね、どっちかというと職場結婚みたいな、微妙に職場でもないけども、何度か顔合わせてたとかありそうなどという会話になりました。
全てが間違っていても別に怒られることはあるまい、てか知らんかったなぁ…。
あとあれ、帝大辞めてたのは知ってたんですが、これは日本国籍に帰化してしまったためお雇い外国人としての枠になれず給金ががた減りするようなことになり、一体なにを考えてるんだって言ってるんですよ八雲さん。
学校サイドからは逆になんでわからないんだって言われてるけど、私は八雲さんのほうのご意見に賛同です、だってなんのための制度だよ、欧米に拝し奉るための制度かよ、ていうか同僚は「異教徒は焼き払えーwww」って言ってるんだけど、こっちが場を牛耳って八雲さんが肩身の狭い思いするのってなんなのマジで。
あ、八雲さんの生徒人気はすさまじく、そのあとの漱石さんがだいぶ嫌われていたとか(お雇い枠じゃないので漱石さんが後任になる、と)、早稲田に移ったところ生徒が倍増したとかの事態を招いていました、ここを次世代に語り継ごうよー、やらかし案件。
まあ八雲さん、そこから1年ほどで亡くなるみたいなんですけども、あれこれ去年書いてたっけ、書いてたらすみませんどうだっけか…。
12月2日めも。
文アルのキャラ言及2019年、【正岡子規】さん、去年は誰かしら関係者と並べてたんじゃないかと思うんですがあれじゃないこれじゃないって入れ替えてるうちに1人にしちゃったみたいだなぁ。
でも同居したこともある漱石さん、弟子がサッチー、虚子さん、へきさんって事欠かないのにな。
ところで前に『日本新聞』で仕事してたぽいね、みたいなことを書いていたら(確かなにか推測してて、あ、それは違いますよー、と軽く教わったんだったか、私の間違えですねでもなにかは忘れた)、なんか社長と親しかったみたいですね子規さん。
この日本新聞は最後の大新聞って呼ばれてまして、売れない、とにかく売れない、虚子さん担当のホトトギスはあんなに売れてんのに!! みたいなことを言っていたので、どうなのって調べてみたら多分当時は6千部くらい、新聞、ホトトギスは3千部くらい。
正直私、ホトトギスがどういう分類の雑誌かはよくわからないんですが。
日露戦争ののちに中央公論とも大差ないよって言われていた時は本当に大差なかった、文芸雑誌でこの桁か…、見なかったことにされてるな…という感じに受け止めていました、おかげで虚子さんの扱いが軽くて(何回もこのページで書いてるけど、本当に売れると扱いがふんわり軽くなるんだよ、そして後世の人が本当に軽薄って言いだす多分違う)。
窓ガラス買ってたの、虚子さんだったのかしら、当時は高価なのでだいぶ…。
そこから外を眺めて、ぎーぎーと作品にしていたのはかつて聞いた覚えがあります、死に至る美しい話なんだなと思ってたけど、窓ガラス、窓ガラス…。
そんなに高潔って印象が、こう、でも芸術には寛容だったな、そっちはね。
(文或と近代もろもろ、173)
最終更新:2020年10月31日 17:12