英雄ユフィア(S.H. nirxavija作)
スキュリオーティエ叙事詩(理:skyliautie'd xendusira、淮:dejais vaut de Skyliautie)とは、古代ファイクレオネにおける宗教的、哲学的、神話的叙事詩である。


概要

 スキュリオーティエ叙事詩は、ヴェフィサイトの中でも数少ないリパラオネ教徒であったスキュリオーティエ家のユフィア・ド・スキュリオーティエ・ユリアを中心にターフ・レチの誕生からリパラオネ教の興隆まで、ヴェフィス武士の興隆からユフィアの誕生から当主になり、mp.4486のスキュリヴェフィセスティアから、mp.4470までの戦死までを描く。
 元々は古代に書かれた叙事詩であるが、ナショナリズムの高陽とともに近代に現代訳されたもののみが今まで残っている。

あらすじ

サフィア・ド・ジェレニエ(S.H. nirxavija作)
 話はユフィアの誕生から始まる。ユフィアの母親であるヴェーヤは、神であるアレフィスからリパラオネ教を学ばせるよう啓示を受け、当主継承権の下位に居るユフィアにリパラオネ教を学ばせる。アレフィスは、ユフィアにも啓示を下し、軍備をなすように指示する。ユフィアは軍備を手伝いながら父、兄の戦場の話、戦い方、武器の使い方、体の動かし方を習得していった。ユフィアが生まれた時代は極悪非道な好戦狂である南アレス氏族がアレス王朝の諸邦を荒らしまわる一種の戦国時代にあった。ある日、ユフィアは兄の死を告げられる。南アレス氏との戦闘で戦死したとのことであった。続いて、敵を取ろうとする父、姉すらも戦死し、スキュリオーティエ家の指導者として一切の希望も持たれていなかったユフィアが次代の当主となることを求められることになる。ユフィアはそこで混乱し、恐怖する。自由奔放に学び、遊んでいた日は既に遠く、数千人の命を自分の手で動かすことになる。ユフィアは継承権第四位の弟に一時は家督を譲るが、南アレス氏がアレス・ラネーメ家領に侵入し、ユフィアとスキュリオーティエ家の中枢部は後退することになり、弟はアレス・ラネーメ家とスキュリオーティエ家を護るため退けない戦いに挑み、戦死してしまう。多くの犠牲を払いながら、アレス・ラネーメ家とスキュリオーティエ家は山を越えて、山道を破壊し、一時的に南アレス氏のヴェフィサイトの侵攻を食い止めることになる。ユフィアは信頼を取り戻すためにヴェフィサイトを集めて演説を行い、南アレス氏を正すことを誓う。追手のジェレニエ家は、ユフィアの伝統的な戦闘前儀式を嘲笑い、「勝つためには何でもやる」時代になったことを告げる。結局のところ、スキュリオーティエ家のヴェフィサイトはジェレニエ家との合戦で勝利、支持を増やしながら快進撃を続け、遂に南アレス氏の長であるアレス・ピリスティヤと対決することになる。それはユフィアにとって自己の精神との闘いの始まりでもあった――*1

歴史

朗唱の一例
 編者であるアテニア・ド・スキュリオーティエ・アリテ(Jestainia de Skyliautie Jelite)は各地の口承伝承で伝わるものに手を加え、まとめたものと本作を作り上げた。Mp.1995にADLPより出版を許可され、出版され人気を博した。古代から中世に掛けて、叙事詩の暗唱が人気となり、原本文書は破棄されることが多くなり、口承としての性格が強まっていった。
 現存する理語文章はphil.1530年代に活躍したエスポーノ・ドーハによって発掘された原本の現代語訳版であるスキュリオーテイエ・ユナ理語(詩語)版であり、発掘された原本スキュリオーティエ叙事詩は古理語、古ヴェフィス語の三種類であるが、古理語、古ヴェフィス語版は、旧リパラオネ連邦共和国に在したヴェフィス国立研究院大学高度貴重文書館に存在していたものの、第二次ホメーン・アッシオ戦争で侵攻したレアディオ兵に抵抗したキャスカ・ファルザー・ユミリアの死と共に建物ごと焼却され消滅した。

影響

ユエスレオネ法務省章、4章28説の6 "kienul lkurf
la es seldia faus el alorrzelk
." 「門は全地の
悪への正義の執行を示唆した」の引用。
言語保障監理官事務所ロゴ、1章11節の4 "vietist
la nunerl miss's pa niv da shrlo dzarhal."

「私の問う言葉に答えよ、さもなくば滅びよ」の引用。
ファルトクノア共和国スロンミーサ宙軍大学校
、4章35節の1-3 "pa, ni jel aturlo'it xalur
euvefist liax.,"
「しかし、彼は槍を装備した
ヴェフィサイトを見つけた」の引用。
 宗教的にはアンポールネムやフィアンシャンの下に位置するとされる教典の一部であるが、その倫理性が認められ、リパラオネ教徒はスキュリオーティエ叙事詩の勉強を教養として行っている場合がある。
 法的には、宗教法である教法学の根底にあるとされ、その他教識学などを含む四学統の基礎として存在感を放っている。レヴェン法学が近代法学の基礎を成立させると、教法学は時代遅れの視線を向けられるようになるが、フィシャ・ステデラフなどの現代教法学者の働きにより、現代においてもむしろレヴェン法学の側面を浚うような学問の基礎としてスキュリオーティエ叙事詩は名高く輝いている。
 文化的な名付けに影響しており、人名から物の名前、軍艦などに影響している。また、省庁や会社の標語としてスキュリオーティエ叙事詩の一文を引用してくることや演説や説話などにスキュリオーティエ叙事詩の内容に関係する文脈を紐づけることなどは教養ある興味深い言語行為として広くユエスレオネ圏では認められている。
 言語文化にも強い影響を与えており、英雄たるユフィア(yfi'a)とその敵であるサフィア(cafi'a)はそれぞれ、「主人公」「敵」という意味で用いることが出来る*2
 スキュリオーティエ叙事詩の翻訳に基づく言語態は、詩語体と呼ばれ高貴で文学的な言葉遣いとされているが、第三政変以降のカウンターカルチャーの中では「作り物っぽさ」や「お行儀の良さ」といった感覚があると捉えられることが多く、日常会話レベルに現れることは少なくなってきている。

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関連項目

最終更新:2023年08月24日 00:07