スカルタン (有: sukartan)は、ハタ王国で着用されるユーゲ系の民族衣装である。
語源
suk-「下の、下位の」と artan「衣服」から成る。「下服」が直訳となる。スカルタン自体の歴史は古く、ハタ王国以前からその原型が当時のユーゲ人によって着用されていたと考えられるが、トイター教の拡大とともに「唯一神の下に在る者の服装」という意味でこの名称が発生した。
概要
ハタ王国に居住するユーゲ人、ペーセ人にとって最も基本的な服装であり、フォーマルな場面ではもちろんのこと、カジュアルなシーンでも着用することがある。社会主義王国の成立以降はハタ王国内に
ファイクレオネ由来の文化が本格的に流入し始め、フォーマルな場面でスカルタン以外の衣服を着用する者も増えている。
ハタ王国のユーゲ人の大多数が信仰している
トイター教においては、宗教的に定められた服装というものは存在せず、本来の民族である彼らが自身の民族衣装を着ているに過ぎない。しかし実態として、イルキスで礼拝に参加する場合はスカルタンの着用が一般的であり、イルキスによっては境内の治安維持のためスカルタン以外の衣服を禁止するところも存在する。結果的に、スカルタンとイルキス、トイター教の結びつきが強くなってしまっており、国外での「トイター教=スカルタン」との図式の定着や「スカルタンはシャスティ(トイター教僧侶)の服装である」といった(正確には誤った)認識が生まれている。
なお、ハタ王国以外の地域に居住するユーゲ人(デュイン、ユエスレオネ等)はスカルタンを日常で着用することはほぼない。彼らの中のトイター教信者には、一部宗教的な行いをする際にスカルタンを必須の服装と捉える考えが信じられているに留まる。具体例として、リパラオネ教トユター派は、宗教的服装としてスカルタンを用いる。
構造
トップスとして着用するイリシムン (irisimun)、スカート/ズボンに相当するクレルン (kurerun) 、上着あるいはアウターウェアに相当するウィスーゲ (wiluqge) の三つの要素で構成される。
枝葉末節
- 王国警察の制服は、「アペシディス・スカルタン」(Afesidis sukartan)という特別なスカルタンである。
- TRPGなどに登場するアティレ=クントイタクテイやレイマング=イザルタシーナリアは改造したスカルタンを着用しているが、一般的にはスカルタンを崩して着用するのは不適切であるとされる。
- ウロカーシャテリーン家やカリーファテリーン家など一部の家系のスカルタンのウィスーゲには、家系を示す文様が縫われていることがある。
最終更新:2025年01月04日 19:21