シーヴァ


"For the Shokan!"

(ショカン族のために!)

海外の実写グロ格ゲー『モータルコンバット』シリーズの登場キャラクター。初登場は『Mortal Kombat3(MK3)』。
ショカン族の女戦士で、名前の由来はヒンドゥー教の破壊神・シヴァ。
女ならシヴァの妻のドゥルガーとかカーリーでよかったんじゃないすかそっちも多腕だし
これまでのショカン族は中ボスとして登場していたが、プレイアブルキャラとして登場。
初登場した『MK3』の時点では実写取り込みゲームとして制作されていた本シリーズだが、当然ながらシーヴァは実写では再現不可能な見た目のため、
中ボスのモタローと共にクレイアニメで表現されている。

他のショカン族達と同様に長身で筋肉質、赤目、4本の腕に3本の指、合計12本の指、両足に2本の指を持つ。
ただし、頭に角が生えているのは彼女のみ。
魔界の戦士として戦っているが、魔界の支配者シャオ・カーンよりも自分の種族に忠誠を誓っている。
『MK3』ではカーンが人間界侵略の第一歩として魔界と同じ次元に存在する国家・エデニアの女王シンデルを復活させ、
シーヴァを彼女の護衛に任命している。
しかし、カーンがショカンと長年敵対しているケンタウリアン族のモタローを殲滅部隊の指揮官に任命したため、彼女は不信感を抱くようになる。
人間界では皇帝の下で行動していたが、外界に帰還した折、カーンがショカンを裏切って攻撃を仕掛けてきた事を知り、ショックを受ける。

彼女は仲間のショカン族と共にカーンの戦士と戦った。
カーンが人間界の戦士に敗れ、軍隊を呼び戻した時、シーヴァはモタローに復讐する。
数日後、彼女はモタローが彼の味方である人間界のカノウを回復させた事を知ったが、
その目的はカノウが人間界の戦士ソニア・ブレイドを倒せなかったためにカーンの怒りを買い、彼を監禁するためであった。
その後、モタローとカーンの殺害を企てたシーヴァはカノウを解放し、協力を要請した。
2人は宮殿へと赴くが、カノウはシーヴァを裏切ってカーンに彼の命が狙われている事を知らせ、彼女を危険に晒した。

(以上、Wikipediaより引用・改変)

トップ画像を見ても分かる通り、日本の格ゲー女性キャラ達に勝るとも劣らないほどに服装がヤバい
初登場作である『MK3』が世に出たのは1995年だが、当時の格闘ゲーム全体を見渡してもここまで肌を露出させている女性キャラは稀だろう。
作中のフレンドシップではバックショットも披露してくれるが相当にギリギリの姿である。
露出度の高いセクシーな服装の女戦士という要素だけを抜き出せば作品の華として扱われても何ら不思議ではない存在。
……なのだが、ご覧の通り四本腕・モヒカンヘアー・筋肉質・真っ赤な目・厳つい顔・野太い声と、
服装以外の全てが濃すぎるおかげであまりエロ方面での需要を見出されないキャラクターでもある。
というか、ぶっちゃけイロモノ枠。
こういったキャラは得てして一般ウケしにくく、正直な所シーヴァもキャラ自体の人気としてはイマイチな面もなくはないのだが、
その唯一無二の強烈な個性に惹かれる物好き熱狂的な剛の者もそれなりにいるらしく、根強いファンが多い模様。

また、四本腕という属性が映像的に分かりやすく映えるためか、実写映画版『2』に悪役として登場する機会を得ている。
ただし、物凄く雑に退場させられるなど劇中での扱いは微妙に不遇。
もっともこれに関しては四本腕を活かした戦闘シーンの撮影が当時の技術では困難だったという事情もあるのだが。
あと比較的低予算映画だった事も原因の一つ

ここまで解説したが、シリーズ全体を通して見ると、結構な割合で悲惨な扱いを受けている印象の方が強かったりする。
ストーリーにおいては他キャラと比べても出番が少なく、かなり空気な立ち位置になる事も多い。
参戦した作品がナンバリングで言うなら4作品しかない辺りからもその扱いの悪さが分かるだろう。
加えて性能面でも、結構な哀しみを背負っていたりする……(後述)。

+ 2nd Timeline
時系列がリセットされた『Mortal Kombat9(MK9)』でも登場。
本作においても魔界側の兵士という役割こそ変わりはないが、本来の時間軸よりかなり早い『MK1』編からすでにその姿を見せている。
劇中ではバラカリープテイルらと共にシャオ・カーンに仕えており、ライデンが率いる人間界側の勢力と戦いを繰り広げる。
……が、ストーリーモードでは同僚のバラカと同じくほぼ噛ませ犬扱いであり、登場する度にノックアウトされるハメに。
特にサイラックスにはバラカと二人まとめて撃退される等、あまり良い所がない。
そのまま特に見せ場も無く『MK3』編でカバルに倒されてあっさりフェードアウト、とぶっちゃけかなり地味なポジション。
ムービーだと妙に強キャラっぽい雰囲気を醸し出しているのに

その後、次回作の『Mortal KombatX(MKX)』ではリープテイルが続投、バラカはNPCとして登場しているにも拘らずまさかのリストラ
本作ではプレイアブルとして参戦してはいなくともムービーには出演しているというキャラも多数いる中で、シーヴァに限っては本当に影も形も無し。
この扱いの差はなんだ?シーヴァ嫌いのスタッフでもいたのか?
まあ恐らく実際の理由としては十中八九DLCとして復活したゴローがいるからだけど。キャラも性能も丸被りだし

しかし、続編の『Mortal Kombat11(MK11)』では無事に復活。
出番はストーリーモードのムービーのみだが、なんとショカン族の女王となっており、まさかの出世を遂げていた事が判明した。
劇中ではクロニカの軍勢に対抗しようとするキタナに説得を受ける場面で登場。
当初は勝算の薄い戦いに巻き込まれる事を良しとせずに静観を決め込もうとしていたが、
最終的には新たな魔界の支配者となり、飢刃一族を味方に付けたキタナと共にクロニカへ立ち向かう。
本作では従来の血気盛んな一面とは別に部族の女王たる威厳と貫禄のある場面が描写され、統治者として成長した姿を見せている。

さらに、追加DLCのストーリー「Aftermath」の追加に伴うアップデートでついにプレイアブルキャラとして参戦。
DLCストーリーでは諸事情から一時的に協力関係となったシャン・ツンと共に行動する事になるが、
キタナの母親であるシンデルへの忠誠心を利用されてしまい……。
やっぱりそういう扱いですかそうですか


原作における性能

初登場である『MK3』での必殺技は手から火球を放つ「ファイヤーボール」、相手を踏み付ける「グラウンドスタンプ」と「テレポートスタンプ」の3つ。
フェイタリティは相手の皮を引き剥がす「スキンリップ」と相手を埋め込む「ネイルドライバー」がある。

『MK3』とそのバージョンアップである『UMK3』では、双方において多くのプレイヤーから最弱の烙印を押されている。
最弱としていないTier Listでも下層辺りに据えられており、上位陣には太刀打ちできないとされる。

理由としては、弱点の多さが挙げられる。
まず「対空が弱い」事。
基本的に大体のキャラの通常技が共通の『モータルコンバット』において、対空に使われるのはもっぱら必殺技なのだが、
シーヴァの必殺技は飛び道具と奇襲技の二種類のみなので使い勝手が良くなく、
加えて身長も高いためジャンプ攻撃を喰らいやすくなっている。
次に「浮かし直されやすい」事。
コンボ火力がえげつない『MK3』において、シーヴァは結構致命的な喰らい判定をしており、
ミレーナを除く全キャラの浮かせ直しコンボが入りやすくなっているため、浮かされる=敗北という状況が出来上がってしまっている。
そして「しゃがみガード中に立ちガードの喰らい判定が出ているバグがある」事。
判定に恵まれていないのみならず、更に追い打ちをかけるようなバグが……。
このせいで壁際でしゃがみガードしていても相手が離れないため、全キャラに対して延々と固められるという非情さ。
最後に「LK、HK、スイープキック(足払い)に対して対抗手段が無い」事。
特にスイープキックは外した時の隙が大きいのだが、シーヴァはそれに対してすら咎める術が存在しないという……。

このようにバランスが激しいとされる『MK3』において、防御面があまりにも貧弱すぎであり、
要するに試合で勝つとなれば本当に相手に触れられないように立ち回るしかない、というのが『MK3』時代のシーヴァなのである。
そして先述したように、この性能は『UMK3』でも殆ど変わらなかったため、最弱候補として苦渋を舐め続ける事になったのだった……。

余談だが、シーヴァは『MK3』の移植作ではSNES版やGenesis版、さらにはGB版にGG版でもプレイアブルキャラだったのだが、
続編の『UMK3』の移植作においては、SNES版とGenesis版の2つで何故か削除されるという憂き目に遭ったりしていた。
シーヴァが何したっていうんですか
ちなみに、バグを使うとこの削除されたシーヴァを呼び出すことができるのだが、スプライトが殆ど存在しないので姿が透明な上に、
戦うだけで様々なバグが発生して、挙句の果てにフリーズまで引き起こしてしまうのであった。
参考動画

それからは出番に恵まれず、『MK:A』にてようやく参戦。
その後またしばらく時間が経ち、『MK11』にて再び参戦した。
『MK11』での性能としては、『MK3』と同じく火球を放つ飛び道具に相手を踏み付けるスタンプ、全地上判定地震攻撃
さらに相手のスーパーアーマーを無効化する掴み投げや対空投げなどを備えたパワータイプのキャラ。
また、本作からは盾を武器として使用するようになっている。
+ ところが……
満を持して復活したシーヴァだが、実は『MK11』参戦当初、ユーザーから非常にヘイトを集めたキャラでもあった。
その理由はズバリ、必殺技の一つである「スタンプ」。
技としては画面から消えるほどに高く飛び上がり、相手を踏み付けるというものなのだが、
  • ホーミング性能が高く、必ず相手の頭上に落ちてくる
  • 攻撃判定が非常に大きいので一キャラ分近く位置がズレていてもヒットする
  • ディレイをかけられる上に左右の位置を調整できるため回避しにくい
  • 外した後の硬直が少なく、反撃を受けづらい
  • 特定の条件で技をヒットさせると威力が跳ね上がる新システムのクラッシングブローに対応
  • ガード不能
等々、あまりに滅茶苦茶な性能をしていた。コマンドも「↓↑」と非常に簡単。
ワープ技で回避する、タイミングが合えば通常技で撃墜できる等、一応対抗策もなくはないがかなりシビア。
調整ミスとも言われたこのスタンプの強さが明らかになるにつれ、対戦ではスタンプをひたすら猿のように繰り返す量産型プレイヤーが続出。
しかもこの脳筋行動が初心者はおろか中級者クラスでも完封しかねないほど本当に強く、それによる初狩り等が頻発。
その結果、オンライン対戦では相手がシーヴァを選んだ瞬間に捨てゲーや切断が多発する事態にまで発展し、
スタンプばかりを繰り返すシーヴァは「Spammer(スパムメールを送ってくる人。転じて迷惑行為をする厄介者)」の蔑称で忌み嫌われる事となった。

流石に運営もこの有様を重く見たのか、後のアップデートにおいてスタンプは硬直が増加して外すと甚大な隙を晒すようになり、
それに加えて判定も縮小され、歩いているだけでほぼ回避可能になるといった目の敵のような調整を受け、一気に死に技と化してしまった。
この弱体化と参戦当初にやり過ぎてしまった事からアップデート後はシーヴァを選ぶプレイヤーが激減し、
さらに独自の強みが無くなりキャラとしての面白さが消えたとして性能面でも厳しめな評価を下されてしまう等、
その後の扱いに大きな影響を与える事になった。
やはり出る杭は打たれると言うかなんというか……。やっぱり第一印象って大事というか……。
ていうかまたこんな扱いですか、あんまり過ぎでしょいくらなんでも


MUGENにおけるシーヴァ

同作のキタナも手掛けたの。氏による、SNES版『MK3』のドットを用いて作られたものが存在。
現在は特に名乗る名の無い流れ者氏によって代理公開されている。
操作方法はシンプルな4ボタン方式で、原作ゲームの技や演出が一通り揃っている。
もちろんフェイタリティも搭載されているため、動画使用の際は要注意。
AIもデフォルトで搭載済み。

出場大会

その他



最終更新:2025年06月30日 14:33