ホブゴブリン


"Trick or treat, smell my feet, time to blow you off the street! Ha ha ha!"

(マヌケ共♪覚悟しろ♪お前ら全員♪吹き飛ばす♪ダッハーッハッハッハ!)*1

+ 日本語吹替声優
  • ジェイソン・フィリップ・マッキンデイルJr.
佐藤祐四
『スパイダーマン(1994年アニメ版)』

  • ネッド・リーズ
チョー
『アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド』シリーズ

  • ハリー・オズボーン
佐藤愁貴
『マーベル スパイダーマン』

アメリカのマーベルコミックスの人気シリーズ『スパイダーマン』に登場するヴィラン(悪役)。
初出は1983年の『The Amazing Spider-Man #238』であり、以降も度々登場する。
フード付きの全身スーツがトレードマーク。
代替わりするヴィランも珍しくはないがホブゴブリンは数が多く、2023年時点でなんと九代目まで確認されている。

初代の本名はロデリック・キングスリー。身長180cm。体重84kg。
ファッションデザイナーだった彼は、スパイダーマンの宿敵であったヴィランのグリーンゴブリンの墓から生前の装備を奪い、ホブゴブリンを名乗った。*2
だが、スパイダーマンに敗北したロデリックは無関係の人間を拉致って偽物に仕立て上げる戦術を取り始め、
二代目アーノルド・ドノヴァン、さらに三代目として新聞記者のネッド・リーズ*3を洗脳してホブゴブリンとした。
さらにネッドも偽物として洗脳したフラッシュ・トンプソン(ピーターの学友)を立てて暗躍しており、
おまけにどさくさに紛れてジャックランタンという別のヴィランだったジェイソン・マッキンデイルが成り代わり……とかなりややこしい事になっている。
これは、当初「正体不明の謎のヴィラン、ホブゴブリンの正体は誰だ!?」という今後のストーリー展開について制作スタッフ間で意見が割れ、
「ロデリックだ」「いや弟のダニエルだ」「双子の弟がいるなんて伏線なかっただろ」「じゃあ一般人のネッドが正体なのもおかしいだろ!」と二転三転し、
結果的に連載が長期化するにつれて設定返しを乱発する羽目になったというもの。詳しくはアメコミの項目も参照。
皮肉にもこれが「やたらめったら影武者と代替わりを多用するので誰が正体なんだか分からない」という個性になっている……のかもしれない。

二代目、三代目という初代の身代わりの後に勝手にホブゴブリンを名乗っていた四代目ジェイソンだったが、
なんやかんやあって大きく弱体化した所を、復帰を考えていた初代ロデリックによって殺害されてしまう。
しかしそのロデリックもまた謎の人物によって敗北し、ホブゴブリンとしての装備を奪われ、初代は引退。
そして一切正体不明の五代目の後、あいつが一時的な変装として六代目を襲名するもコスチュームを嫌って引退、
続いて初代ロデリックの弟ダニエル・キングスレーが七代目を襲名していたのだが、
元はヒーローとして一時期グリーン・ゴブリンをやっていたフィル・ユーリックが、悪堕ちの末にダニエルを殺害して装備を強奪、
その後は「ゴブリンネーション」なる秘密結社を立ち上げたグリーンゴブリンの傘下に加わって「ゴブリンナイト」に改名した後、
「ゴブリンネーション」壊滅後はその残党を率いると「ゴブリンキング」を名乗ってヴィラン活動を続けていたのだが、
シンビオートを手に入れたノーマン・オズボーンによって殺害され、以後オズボーンが「ゴブリンキング」を襲名した。
九代目はそのゴブリンネーション事件に介入する形で現れたヴィランで、ゴブリンナイトとグリーンゴブリンの戦闘に巻き込まれる形で死亡。
死後ゴブリンナイトが正体を確認した所、その正体は初代ロデリックが偽装工作のために送り込んだ執事クロードである事が判明した。
こいつら頭ゴブリンかよ

ヴィランとしての能力は、あまり高くはない。
途中で薬品によって強化されたものの、フィジカルの面ではあくまでも鍛えた人間レベルである
(4代目のジェイソンに関しては悪魔と契約したりサイボーグ化したりしていたが)。
だが頭脳面では中々に優秀で、化学にも通じており、グリーンゴブリンの薬を改良しているため彼のように精神障害には陥っていないなど、
グリーンゴブリンの発明品にさらなる改良を加えた上、不完全な覚え書きから発明品を再現するなどその片鱗を見せている。
また、戦闘でもグリーンゴブリン同様コウモリ型のグライダーで飛び回り、爆弾や、ガスなどの武器で戦う。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクション『アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド』では、
3代目が登場。Dr.オクトパスが率いるヴィランチーム「シニスター・シンジケート」の一員として戦う。


MUGENにおけるホブゴブリン

海外製作者のDARKTALBAIN氏によるものが存在し、現在は「Infinity Mugen Team」にて代理公開されている。
誰とは明言されていないが、解説から考えると恐らくは初代のロデリックであろう。
原作同様グライダーに乗っているが、空を自由に飛び回れるわけではない。

性能としては、どちらかと言うと遠距離寄り。
パンプキンボム」「ベロシティボム」など飛び道具が充実しているため、相手を固める事もできる。
ただ、超必殺技に「グライダードライブ」など近距離でも使える技があるので、接近されても活路はある。
通常必殺技が遠距離向きなので、牽制とカウンターを駆使して戦うタイプと言えるだろう。
AIもデフォルトで搭載されているのだが、現在入手可能なものはAIが勝手に起動してしまい、実質人操作が不可能なので注意。

2021年にはShining氏による新技等を追加した改変版が「The Mugen Multiverse」で代理公開されている。

出場大会

  • 「[大会] [ホブゴブリン]」をタグに含むページは1つもありません。

出演ストーリー



*1
このセリフ、長らく「吹き飛ばす」の部分が「オクトパス」だと認識されていたのだが、
2023年にUSJのX(旧・Twitter)公式アカウントの投稿で正しくは「吹き飛ばす」だと明かされた。
当時音声収録を担当した吉田啓介氏も「かなりの確率でオクトパスに聞こえる」と述べている。

*2
ちなみにホブゴブリン自体は古英語で「大きな(ホブ)ゴブリン」といった意味で、元来は悪戯好きだが親切な妖精である。
『指輪物語』でゴブリンが邪悪な種族として描かれて以降、『D&D』に連なるRPG作品ではホブゴブリンも同様に扱われ、
ゴブリンより巨大な、強力な敵キャラとして登場する事が多くなり、しばしば新人冒険者達の最初の壁になっている。
またホブは「悪戯好き」「大きな」という印象から「田舎」「田舎者」を示す俗語としても使われるようになったため、
ゴブリンスレイヤー』では「大きな」という正しい意味を理解した上で、俗称として「田舎者」と呼ばれている。
ロデリックがホブゴブリンを名乗ったのも、恐らく「グリーン・ゴブリンより巨大、強い」といった意図だったのだろう。

*3
実写映画シリーズにはホブゴブリン自体は影も形も登場しない(強いて言えば装備を継承したニュー・ゴブリンくらいのもの)が、
ネッドだけは『MCU』にピーターの親友として登場、スパイダーマンの正体を知った事で三部作通じて彼のサポート役を担当した。
『MCU』では『ブラックパンサー』や『Dr.ストレンジ』で原作におけるヴィランが味方として登場したり、味方だったのに最終的に悪堕ちしたり、
『MCU』版『スパイダーマン』シリーズでもミステリオが味方として登場したりと原作知識が当てにならない展開が続いており、
原作でのネッドを知る者は「『MCU』でのネッドも悪堕ちするんじゃないか?」とヒヤヒヤしながら彼を見守る羽目になった。


最終更新:2023年12月29日 22:09