サモ・ハッカ


「レイ ユン‥‥ やってみるッチ!!
          心山拳奥技‥
                    旋牙連山拳ッ‥‥!!」

スーパーファミコンで発売されたスクウェアのRPG『ライブ・ア・ライブ』の(最終的な)主人公の一人。
最初に選べる7つの章の1つ「功夫(クンフー)編」の主人公「心山拳老師」の3人の弟子の内の1人である。
リメイク版での担当声優は 水島裕 氏。
功夫編の詳細についてはレイ・クウゴを参照。
語尾に「~っチ」と付けて話すのが特徴。

名前の由来は、カンフー映画『燃えよデブゴン(肥龍)シリーズ』で知られるアクション俳優のサモ・ハン・キンポー氏
(1980年代にはジャッキー・チェン氏と並び称されるアクション俳優だった。後にジャッキー映画の監督も務めてもいる)
と『西遊記』の猪八戒(ちょはっかい→ハッカ)からだろうと言われている。
リメイク版でCVを担当した水島氏はサモ・ハン・キンポーの吹き替えを専任で担当しているため、ある意味でご本人の起用となっている。
更に言うと、心山拳老師を担当した石丸博也氏はジャッキー・チェンの吹き替えを専任で担当しているため、
ジャッキーとサモ・ハンが師弟関係となるというカンフー映画ファンならニヤリとする配役となっている。


原作でのサモ・ハッカ

心山拳老師がユンファの市場を訪れた際に出会った、食い逃げ常習犯の少年。
ユンファの有名店・ホイ飯店の店主に現行犯で追いかけられていた所を、偶然通りがかった老師に取り押さえられる。
老師は店主に頼まれ、食い逃げ犯と戦ってこらしめる or これまでの食い逃げ代金を肩代わりして赦してもらう。
被害総額は不明ながら老師が思わず呻くほどの金額である模様。
騒動が落ち着いた後、老師が彼に何故食い逃げなどをしていたのかを問い詰めると、
彼は人一倍体格が大きいのですぐに腹が空いてしまうのだが、頭が弱く誰も雇ってくれないため、
仕方なく食い逃げを幾度も繰り返していたという。
老師は彼の体格と、食い逃げの時の身のこなしを褒め称え、それだけの身体を生かさなければもったいないと諭す。
そして「ワシの所に来ればメシ位いくらでも食わすぞ」と彼を誘い、それに釣られたサモは弟子入りすることになった。
プレイ動画(サモ編)

肥満児という見た目から、ツンデレ姉御のレイ&主人公気質なショタのユン両名の人気に押され気味であるが、
彼を選んだ場合のみ全編共通のワタナベイベントを見る事が出来る(見たからと言ってメリットは特に無いのだが)。
また、サモの持つ一部の技は普通なら倒せないボスを倒すのには有効。
でも他2人の方が技性能いいし見栄えもするので結局選ぶ人は少ない
老師一人で義破門団アジトを半分ぐらい進むまで加入しないというのもハードモード感がある。
その上RTA走者からも上記のイベントのおかげで大抵選ばれなかったり
サモがダメなんじゃない、他2人が魅力的なだけなんだ…。

ちなみに修行回数が一番多かった弟子が後の展開で影響を与えるのだが、回数が同じ場合はサモが最優先になる。
つまり、弟子全員に均等に修行を付けた場合、サモルート突入が確定するあと墓標の並びが綺麗になる
……何かの意図があるのだろうか?
まぁ、修行量が同じなら一番頑丈なサモが残るのは理に適ってはいるが……。
ただ、この場合レイとユンにつけた分の修行経験値は無駄になってしまうので、むしろそちらの方が問題かもしれない。

+ 最終編のサモ
最終編で主人公にしなかった場合、大食漢ゆえ空腹のサモに複数の食べ物カテゴリの回復アイテムを与えなければならない。
話しかけるだけで仲間になるユンや、戦って勝てばいいレイと違ってかなりまどろっこしい。
ただ、アイテムごとに設定されている満腹値を満たせばいいだけなので、特定の場所で幾らでも入手可能な「なおり草」を20個渡すだけでもよかったり。
馬かお前は

しかし、彼の真骨頂は主人公になったときである。
主人公にしたキャラが最後にオルステッドを説得・改心させる言葉を発するのだが、
その役という意味では、サモが功夫編を踏まえて一番説得力がある台詞を言うと評判。
その台詞は、かつては食い逃げという人がされて嫌なことを望まなかったとはいえ繰り返してしまったサモだからこその名言である。
決していらない子という訳ではない。

「‥‥
 オ オラ‥‥
 人に さんざんバカにされて きたッチ‥‥
 けど オラは人をバカにしたり したコトはないッチ。
 だって‥‥
 オラがされて イヤな事は きっと 人もイヤだッチよ‥‥」

「‥‥
 ハハ‥‥
 ハハハ‥‥
 ‥‥
 そんな かんたんな事か‥‥
 ‥‥
 私は‥‥
 私をひどい目にあわせた人間達に‥‥
 同じ‥‥
 いや それ以上の事を してしまった‥‥
 ‥‥」

他の主人公でも、経験や信念の籠った発言にオルステッドが過去を振り返えり後悔する…のが中心だが、
オルステッドが自分のしたことを悔やむ発言をしたのは、他ならぬサモの時だけである。

更に一種のバッドエンドだが、とどめを刺す時の台詞も印象的。

「‥‥
 オラ‥‥
 こいつの気持ちもわかるような 気がするッチ‥‥
 お師匠サン‥‥ オラ‥‥ いけない事しちまったッチか?」

このように長年虐げられたことを忘れずに乗り越え、なおかつオルステッドを気にかける優しさすらも見受けられる。
ストーリー序盤から最終編にかけて最も心身共に成長したのは、実はサモなのかもしれない。

オ「さ‥‥ とどめをさせよ‥‥」→サ「いいッチよ」なんて妙にノリのいい発言をするが、これはシステム上の不備であることに留意してほしい。

ちなみに公式イラストやフィールド上のドット絵ではきちんと服を着ているのだが、
戦闘中のドット絵は何故か上着をはだけて上半身裸になっている。誰得
リメイク版ではしっかりと上着を着用したまま戦うようになっている。


原作中の性能

心山拳共通の技は他の弟子達同様に性能が高いのだが、本人のオリジナル技はかなりクセのある性能。
また、サモのオリジナル技は全て食べ物の名前になっている。
中でも特徴的なのは変な踊りを踊る「ほいこーろー」で、ステップを踏んでその数のダメージを与えるという技。
ステップ数は1から99までランダム。最大でも99ダメージと、威力だけ見ると微妙なのだが、
無属性かつ固定ダメージ攻撃なので、通常ならダメージを与えられない敵にもダメージが普通に通り、
さらに反撃技も一切受けないという特殊な技。上手に使えばラスボスを変身前に倒すことも可能。
他の技も、出が遅いが重い基本技「クマの手」「トン足」、威力は高いが範囲が極端に遠い「ばんばんじー」、
自分の横列の敵のHPとレベルを一斉に吸収する「まんがんぜんせき」など、かなり変わった性能である。
そのため、スタンダードな技の揃ったレイやユンよりは扱いづらいが、その分独自の戦法を行える。

能力面はHPがかなり高く、素早さが低いとクセのある数値に。
また本人も「頭が弱い」と語る通り、知力のパラメータが初期値、成長値共に非常に低い。
初期レベル5で、初期知力7・成長幅が0-1のため、知力99にするためには大量の吟味が必要。
さらに、修行中にレベルアップした場合は知力が絶対に上がらないため、
本格的に調整するには修行前に予めある程度レベルアップさせておくなどかなり大変。
何も考えずに育てた場合、下手すると知力25以下で終わることも。
吟味しても知力25になるのはレベル23だが、普通の4人パーティーでラスボスを倒すにはレベル20もあれば十分。
高原と違って知力依存の技の使用頻度がそこそこあるのも痛い。
それでも知力が伸びる余地があるだけ高原よりは向上心があるのだろうか…
リメイク版では修行中にレベルアップした際は体力以外のステータスも普通に上がるようになり、
特攻と特防(オリジナル版における知力)の伸びもやや改善されたので育てやすくなっている。


MUGENにおけるサモ・ハッカ

レイ・クウゴなど、『LAL』各主人公キャラを製作した暗黒内藤氏によるものが存在する。name表記は「sammo-hacka」。
ドットは原作のものを使用しており、試合中は「在中国的戦闘」(功夫編の戦闘BGM)が流れる(ON・OFF選択可)。
BGMは相手が同じ様に専用BGM持ちのキャラだと流れない(ただし未対応も有り)。

原作に存在した様々な格闘技を使って戦うちびキャラで、基本的に火力は高め。
コンボがほぼ無く、高性能のステップと1発の火力で戦うタイプのキャラ。
フロント&バックステップ中は喰らい判定とぶつかり判定が消えるため、相手の攻撃をすり抜ける事ができ、
更に攻撃を喰らっていない時のみ、ガードモーションをステップでキャンセル可能。
なお、氏の『LAL』キャラはちびキャラではあるが、喰らい判定は共通して見た目以上に大きく設定されている。

心山拳の技はレイユンと共通だが、差別化のため威力が変更されている。
「ほいこーろー」は2ゲージ消費の投げ技で、ロックした後に踊る形式で搭載されているが、
原作でランダムだったステップ数はMAXの99steps固定になったため、この技だけ演出がトンデモなく長い。
「まんがんぜんせき」はヒットすると相手のパワーゲージを吸収する。
「旋牙連山拳」はレイやユンと同じく、低確率で老師の幻影が現れ威力が上昇する。

氏の自作AIがデフォルトで搭載されている。
レベルは2段階あり、動けるデブ(褒め言葉)の本領を感じさせてくれるAIになっている。
プレイヤー操作(18:25~)

+ 基本動作
  • 基本動作
A ジャンプ & 空中ジャンプ
B 攻撃用ボタン(詳しくは下記)
X ガード
Y 受身 & ダウン回避
66(ガード中6) フロントステップ
44(ガード中4) バックステップ

+
B(地上) クマの手 ・拳技/遅いが重いパンチ
4123632 + B(地上) ほいこーろー ※2ゲージ消費、投げ技
・精神技/へんなおどり
698 + B(地上) とうばんじゃん ※下段技
・拳技/相手の防具を砕く
236 + B(地上) ばんばんじー ・突撃技/くるくる回りながら突撃
4 + B(地上) トン足 ・脚技/遅いが重いキック
63214 + B(地上) ちんじゃおろーす ・脚技/自分の回りをなぎ倒す
632 + B(地上) 竜虎両破腕 ・拳技/対拳技、要『力』
214 + B(地上) 百里道一歩脚 ・脚技/対脚技、要『体』
478 + B(地上) 獅子の手 ※中段技
・突撃技/対突撃、運勢必要
46 + B(地上) 山猿拳 ・裂き技/対刃物、後退・要『速』
28 + B(地上&空中) シマリス脚 ・鈍器技/対棒術・要『速』
41236 + B(地上) 老狐の舞 ※投げ技
・しめ技/対関節技・要『知』
623 + B(地上) 不射の射 ※飛び道具当身技
・射術/対飛行武具・要『知』
214214 + B(地上) まんがんぜんせき ※2ゲージ消費、投げ技
・士気功/満員御礼横烈全員転倒
632632 + B(地上) おにくまん ※1ゲージ消費
・突撃技/波打つ腹で押しつぶす
46987 + B(地上&空中) 旋牙連山拳 ※3ゲージ消費
・究極奥義/『連山的旋牙気流』



 「お師匠サン‥‥ オラも まだまだ修行が 足りないッチ!」

出場大会

プレイヤー操作



最終更新:2023年06月02日 23:34