マリオカートDS

登録日:2011/02/15 Tue 00:49:07
更新日:2025/02/10 Mon 19:12:39
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マリオカートDSとは2005年11月14日*1任天堂から発売されたニンテンドーDS用ゲームソフトである。


概要

マリオカートシリーズでは第5作目に当たり、携帯ゲームとしては初の3Dとなっている。今作から「MARIOKART」のロゴが横長のスタイリッシュなものに一新されており、以降8DXまで引き継がれている。
前作の評価が高かったのとDSの売れ行きが良かったためか、売上はかなり高い。
世界累計で2300万本以上を売り上げ、switchの8DXまで最高記録を保持していた。

Wi-Fiを使えば世界中のプレイヤーと対戦ができる。今は当たり前のこの機能、実はこのソフトが初めてである。
初のWi-Fi対応ソフト故にクラスは100ccのみ、遊べるコースにも制限ありと技術的な都合から物足りない部分も多かったが、初めてのWi-fi対戦なだけあってそれなりに評価は高い。

操作面では前作で廃止されたミニジャンプが復活。その他のシステムは大体64を踏襲している。
今作は直ドリ*2が有名でキャラクターの能力に大きな格差が生じた。
操作が十字キーに負担がかかりやすいものだったこともあってか、次作以降ミニターボのやり方が変わることに。
キャラ格差もさることながら、直ドリを知っている、使いこなせるかによって対人戦の勝敗も決まる、というマリオカートの歴史の中で見ても珍しく、腕前の重要度が高い作品であった。


モード紹介

グランプリ

基本のモード。1カップ4コースを走り、順位に応じた点数の合計値を競う。
また、評価制がGBAから復活。点数や走り方によって☆☆☆〜Eまでの8段階である。GBA版よりは評価の基準が甘くなり、アイテム使用やキャラ選択で理不尽に減点されることはなくなった。
DSオリジナルコースのニトロカップ4つ、前作までのコースを復刻させたレトロカップ4つの計8カップ。
以降のシリーズでも過去作のコースが復刻されたカップが収録されるようになり、
オリジナルコース16コース+リメイクコース16コースの計32コースが収録コース数の基本となった。

ちなみにレトロカップではSFC→64→GBA→GCの古い作品から順で1コースずつ、計4コースで1つのカップが出来上がっている。

タイムアタック

廃人モード。各コースのベストタイムをひたすら狙う。最初に持っているキノコの数はカートのアイテム性能によって異なる。

VS

暇人モードその1。プレイヤー又はCPUとレースする。
所謂フリーモードで、排気量、レース回数などのルールを任意で決める事ができる。今作から1人でも遊べるようになり、チーム戦が導入された。

バトル

暇人モードその2。プレイヤー又はCPUとバトルする。ルールは(ry。今作から(ry
バトルの形式は風船バトル、集めてシャインの2つ。

  • ふうせんバトル
相手にアイテムをぶつけて風船を割り、最後まで風船が残っていた者が勝ち。
今作では皆風船1つで始まり、与えられた予備の風船(4つ)をマイクに息を吹きかけるか、セレクトボタンを長押しして膨らませなければならない。風船の個数が少ないほどアイテムの質が良くなるが、当然即死の危険性もあるためハイリスクハイリターン。
この時Aボタン*3を押す事はできないので、必然的に無防備になる。
ちなみにマイクで膨らませた方が圧倒的に早い。
キノコの加速で相手にぶつかると風船を奪う事が出来、そのまま場外に突き飛ばすと一気に二個も持っていける。

  • あつめてシャイン
コース内にシャインが散らばり、プレイヤーはそれらを集める。
一定時間が経過すると、シャイン所持数が最も少ないプレイヤー達がリタイアしていく。
シャインは全部で9つだが、ダメージを受けると1つ落としてしまう。
最後まで生き残っていた者の勝ち。

ミッションラン

今作だけのモード。課せられたミッションをこなさなければならない。
具体的にはコイン集め、バック走行、お邪魔キャラ殲滅などである。
レベル1〜6(隠しで7)までで、各々が8ステージとボス戦がある。
隠しの7は全てのミッションのランクを☆以上にすると出現する。

ちなみに登場するボスの一覧としては、
レベル1:ボスどんけつ
レベル2:イワンテ
レベル3:クリキング
レベル4:キングテレサ
レベル5:ボムキング
レベル6:キングアイスどんけつ
レベル7:ハナチャン
このように本作の前年に発売されたスーパーマリオ64DSでボスキャラだった面々となっている。


キャラクター

最初から選択可能なキャラクターは『64』『アドバンス』と同じ8名。
条件を満たすと隠しキャラクターとして4名が加わり、最大12名から選べるようになる。
また、本作ではダウンロードプレイの子機プレイヤー限定キャラも登場する。

本作では各キャラクターごとに
  • スタンダードカート(性能は下記2つの中間)
  • アイテムの質は高いが基礎性能が低い
  • アイテムの質は低いが基礎性能が高い
の3台ずつのカートが用意されており、うち1台は隠しカート。
また、キャラクターごとにバランスタイプドリフトタイプグリップタイプに大別される。
さらに条件を満たすと他のキャラのカートのいくつかに乗れるようになったり、全てのカートが使えるようになったりする。
順番は「マリオ→ドンキーコング→キノピオ→クッパ→ピーチ→ワリオ→ヨッシー→ルイージ→カロン→デイジー→ワルイージ→HVC-012」。

性能は基本的にカート側で決まるが、重さだけはキャラクター側にも設定されており、
「カロン<キノピオ<ヨッシー(ヘイホー)<ピーチ<デイジー<<マリオ=ルイージ<ワルイージ<<ドンキーコング<ワリオ<<クッパ=HVC-012」
となっている。

ただし、バトルでは各キャラクターごとに固定されたスタンダードカートしか使えず、性能も専用のものになる。

バランスタイプ

ハンドリングとドリフトが同程度の能力でまとまっている。

初代や『ダブルダッシュ!!』では最高速寄りのバランス型だったが、本作では逆に加速寄り。
…なのだが、実はドリフト以外の全能力がルイージに劣っているという残念な性能
仮にもマリオカートなのに(ry

ハンドリング、ドリフト、ミニターボを高いレベルで両立させている唯一のキャラ。
スピードがかなり遅いため、直線が多いコースは苦手。

スピードも加速もHVC-012やクッパより低い癖に、ハンドリングもドリフトも酷い。
ミニターボもドリフトタイプ並みに酷く、(ほぼ最低値)オフロードも酷く…とにかく弱い。

ハンドリングの性能はマリオと同じだが、こちらは最高速寄りのバランス型で、中量級では最も速い。
しかしミニターボやオフロードではやや劣る。

ドリフトタイプ

ドリフトをしなければあまり曲がれない上級者向けのキャラクター。急なカーブの多いコースに向いているのだが、ミニターボはあまり続かない。

重量級の中ではドリフト性能に優れる。
スピードはそこまで速くはないが、加速もクッパほど酷くはない。

スピードと重さは一番。「タイラント」もカート側で一番重く、軽い組み合わせの相手にぶつかっただけで大きく弾いてしまう。
逆に加速やハンドリングは最悪で、ミニターボに至ってはワーストの短さ。ドリフトしてもそこまで曲がれるわけではない。

スピードが低い割に、加速はマリオルイージと同程度。
一応ドリフトは本作トップで、ハンドリングもこのタイプの中では高め。

ピーチと比べるとスピードで勝るが、それ以外では劣る。
一応中量級。

グリップタイプ

ハンドリングに優れており、逆にドリフトは苦手。他のタイプよりもミニターボが長続きしやすく、中には1秒を超えるものもある。オフロードにも強い。

ルイージよりも加速、ハンドリング、ミニターボ、オフロードで上回り、特に「エッグ・ワン」のミニターボ持続時間は68F
スピードも意外とあり、ドリフトは下から3番目だが気にならない。
ルイージ、カロンと並んで三強キャラの一人として扱われる。

グリップタイプなので、ドリフトは2番目に苦手。
しかし、スピードも加速もハンドリングもミニターボもオフロードもマリオより上と、かなり優遇されている。
兄に勝る弟は(ry
直ドリ前提の環境であれば最強候補の一角。*4


骨のノコノコが初参戦。
スピードは最弱だが、加速、ハンドリング、ミニターボは最強で、オフロードに至ってはぶっちぎりのトップ。ドリフトもこのタイプの中では一番。
「カロン・カノン」のミニターボ持続時間はなんと73F

なんとファミコン時代の周辺機器まで参戦。シリーズでは今のところ本作限定。
クッパと同速にもかかわらず、加速も意外とあり、キノピオ並のハンドリングとミニターボも併せ持つ。
ただしドリフトは最弱。グリップタイプだからしょうがない。

ダウンロードプレイの子機プレイヤー限定キャラ。性能は「ヨッシー」+「スタンダードYS」と同じ。
次作のWiiではリストラされたものの、さらに次の7にて正式なキャラとして参戦した。


コース

新規コースと過去作のリメイクが16個ずつ。

キノコカップ

  • エイトクロスサーキット(リメイクなし)
8の字をした道幅の広いコース。連続ミニターボの練習に最適。
スマブラXからステージとして登場している。SPまでマリオサーキット名義だったのは内緒だ

  • ヨッシーフォールズ(Wii)
滝が流れる大穴の周りを回るコース。イン側の滝の部分も通れるが、確実に落ちてしまう所もあるため、流れに逆らうか、安定をとるかの選択が試される。
キノコで強引に滝に突っ込んでインラインを攻めることは可能。一部はアイテムボックスが流れてくる。

  • プクプクビーチ(WiiU,8DX)
リゾート地のコース。潮の満ち引きでライン取りが変わる。
リメイクではショートカットの他、水中を通れるようになった。

  • ルイージマンション(3DS,Tour)
Lの別荘。玄関口の階段の上でAB同時押しするとフリーズするので注意。*5
bgmについてだが、8DXにてGCのルイージマンション(バトルコース)のbgmとしてアレンジされた。

フラワーカップ

  • サンサンさばく(Wii)
起伏の激しい砂漠のコース。道がやや滑りやすく、カーブ操作は少々慣れが要る。
2周目以降は太陽が火の玉を降らしてくる。
ダートエリアをキノコで突っ切ってショトカするのが定番。

  • モンテタウン(Wii)
住宅街を走り抜けるコース。街エリアの道幅が狭く、しばしば壁にぶつかる。
桟橋エリアに飛び移って狭い通路を突っ切るショートカットがあるが、キノコ+相応のテクニックを要する。
bgmはちょっとマリオサンシャインっぽいかも。
リメイク希望の多いコースの1つ。

ワルイージが設計した超特大ピンボール台……が丸ごとコースとなっている。鉄球に当たると大きなタイムロスに。
アイテムルーレット、アイテム取得、周回時の効果音が専用の物になっている。
7ではワルイージが欠席しているため本人で走れないことが話題になった。
7以降の小ネタとして、最初のトンネルをグライダーで滑空する際はスティックを下に倒す方がスピードが速かったりする。

  • キノコリッジウェイ(8DX,Tour)
一般道路っぽいコース。普通車にぶつかると大転倒してクラクションを鳴らされる。後半エリアは崖にも注意。
所々に移動するアイテムボックスが配置されている他、CPU戦では中央分離帯にバナナや偽ボックスを都度置いておけば、車に当たらないように中央を通るAIにより簡単に引っ掛かり、ミラーカップすら楽勝で一位を取れるという少々極端な構成であった。

8DXの有料DLC、ツアーで再登場しており、キノピオハイウェイのようにコインやアイテムが車と一緒に流れたりショートカットが追加された。

スターカップ

  • DKスノーマウンテン(3DS,Tour)
伝統であった氷雪地域のコース。起伏が激しく、更に雪玉や雪だるまが行く手を阻むので、制御が非常に難しい。
また、キノコかスターしか出ないアイテムボックスがある。

  • チクタクロック(WiiU)
スーパーマリオ64某ステージのようなコース。一定時間毎に動きが逆になる。
8ではアナログ時計のような豪華なデザインに変更。

様々な地形が盛り合わされたコース。お邪魔キャラの種類も最多。
64以降、新規でのマリオサーキットがフラワーカップでないのは本作のみの特徴。

  • キラーシップ(3DS,Tour)
マリオ3の飛行船を彷彿させるコース。大砲に飛ばされる終盤はなんかカッコいい。
なおキラーは序盤にしかいない。
ワルイージピンボールと並んで、移動ギミックでトゲゾーを回避できる数少ないステージの一つ。

スペシャルカップ

  • ワリオスタジアム(WiiU)
ジャンプ台やダッシュ板が多数現れるコース。姿勢制御が鍵。
余談だがこのコースのみイントロ音楽*6が固有のものになっている

  • ピーチガーデン(Wii,8DX,Tour)
桃の別荘。パックンフラワーやワンワンが放し飼いされている物騒な庭である。チョロブーも巣を作っている。
マリオ達を象った草のオブジェが特徴的。8DX,Tourでは接触できる。

伝統のクッパ城。コース内にいくつか分岐があり、一方はタイムロスとなる。
ロール鉄棒エリアはミッションランでの鬼のバック走行を強いられた。

こちらも伝統。中央にジェットコースターのようなループがあり、逆さまの時に転倒などして減速すると遠心力がなくなりコースアウトしてしまう。なお、ここでミニジャンプを連打しまくると…。
スマブラfor(3DS)ではbgmがアレンジされている。

コウラカップ

  • SFC マリオサーキット1
マリオカート最初のコース。以降SFCマリオサーキットはリメイク常連コースに。

  • 64 モーモーファーム
チョロプーは前より避けやすいが凶暴化している。

  • GBA ピーチサーキット
ヘアピンカーブが多いが道端は広め。

  • GC ルイージサーキット
排気量関係なくコースは変化しない。真ん中の塀とワンワンの裏道はなくなった。
中央が広いので反対車線に嫌がらせが可能。

バナナカップ

  • SFC ドーナツへいや1
懐かしいコースその2。ヘアピンカーブとカーブ内側のダートは相変わらず。

  • 64 フラッペスノーランド
雪だるまは凶悪化。アイテムを落とすレベルの転倒に。*7

  • GBA クッパキャッスル2
相変わらずカクカクしたコース。以降GBAクッパキャッスルもリメイク常連に。

  • GC ベビィパーク
コースが単調でコウラが塀を越えて飛んでくる。7周から5周に*8

このはカップ

  • SFC ノコノコビーチ2
懐かしいコースその3。深海部分は即コースアウト扱いに。浅瀬の中に点在するため道の状態を見極める必要がある。

  • 64 チョコマウンテン
排気量に関わらず塀はなくなり、岩は跳ねず転がる。8DXの有料DLCでも再登場。
落石エリアの丸石の崖から落ちると順位が著しくダウンする。

  • GBA ルイージサーキット
初めて雨が降るコース。一部の狭いショートカットがなくなった。スピンする水溜まりがアリ。

  • GC キノコブリッジ
車の種類が変更され、別の道がなくなった*9が車は凶悪化。

サンダーカップ

  • SFC チョコレーとう2
懐かしいコースその4。凸部分は凹に。

  • 64 ヒューどろいけ
相変わらず不気味なコース。巨大プクプクがバクバクに、コウモリがバサバサになった以外は特に変化はない。

  • GBA スカイガーデン
おそらくリメイクコースで最も人気なコース。GBAほど派手なショートカットはできないが、ショートカットエリアは数ヶ所ある。8DXの有料DLCでも再登場。

  • GC ヨッシーサーキット
上空から見るとヨッシーの形をしたコース。一部行けなくなった道がある。8の有料DLC及びDXでも再登場。


バトルステージ

バトルモードにのみ登場するステージ。
こちらも過去作のバトルコースが収録されている(ゲーム内には出典作品の表記はなし)。

  • ニンテンドーDS
名前通りのステージ。ボタンの凹凸は無い。狭いうえに周囲は全て奈落なのでコースアウトに注意。

  • ゆうやみハウス
屋敷のステージ。8つの部屋の他に外にも細い道があるが、狭いので落ちやすい。Wii、ツアーで再登場。

  • サザンリーフ
障害物がほとんど無い海のステージ。潮の満ち引きがあり、満潮の時は走りにくい。7で再登場。
周囲が奈落判定なのでコウラが跳ね返らない。

  • スイートタルト
甘そうなタルトのステージ。ホイップにぶつかると少しだけ視界が悪くなる。また、アイテムボックスは中央のジャンプ台から飛んだ中心部の空中のみとなっている。
角度を調整しないとアイテムが取れない難関。

  • 64 ブロックとりで
かつての人気ステージ。公式サイトでもプッシュされるほどだが、BGMがチョコマウンテンではなく、共通のものとなっている。

  • GC どかんひろば
土管から土管にワープする特殊なステージ。こちらもBGMは当時と異なる。
土管の出先でバナナとかで出待ちするのが通過儀礼。
壁で囲まれてるので緑コウラが良く跳ねる。


追記・修正は直ドリしすぎて十字キーとRボタンを壊してしまった方がお願いします。

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最終更新:2025年02月10日 19:12

*1 アメリカでの発売日。日本では同年12月8日。

*2 直線でドリフトして素早くミニターボをするテク。ダブルダッシュにもあるがDSほど強力ではない

*3 Bボタンも押せない。

*4 事実、公式のタイムアタック記録でもルイージによる記録が存在した。

*5 常識的なプレイの範疇では起こりにくいが、WiiU移植版では修正されている。なおこれは階段状のスピンターンの音源がないために発生するエラー。

*6 グランプリ開始時に流れるムービー

*7 64ではクラッシュ時にアイテムを落とす仕様は未実装

*8 ツアーの通常・R・RXも同様。8と8DXは従来通り7周、ツアーのXは3周となっている。

*9 8DXやツアーでは土管を除いて復活している。