アルカナフォース(遊戯王OCG)

登録日:2009/08/30 Sun 15:52:44
更新日:2025/03/16 Sun 17:09:41
所要時間:約 5 分で読めます





運命は決められたもの…しかし幸運と不運は、1つの事象の裏表でもあります

つまり…一瞬の反転により、大きく変化してしまうものだということです


アルカナフォースとは「LIGHT OF DESTRUCTION」で新たに登場したカード群である。



【概要】

EXを除く全てのモンスターが次のテキストを持っている。

このモンスターが召喚・特殊召喚・反転召喚された時、コイントスを一度行い、以下の効果を得る
●表(得られる効果)
●裏(得られる効果)

表と裏の一方がメリット、もう一方がデメリットとなっており、基本的にデメリットの方が重い。
コイントスで決まるという不安定さの為、かなりクセが強いカード群となっている。
しかも初期に登場したアルカナフォースは個々に強いシナジーがあるわけでもなく、効果自体の共通点があるわけでもないのでデッキの方向性自体が定められない
強力なアルカナフォースには《アルカナフォースXXI-THE WORLD》「アルカナフォースEX」がいるのだが、それはデッキを専用に構築した方が運用も安定する始末。
そのため【アルカナフォース】を組むのは非常ないばらの道…であったが、新規カードの登場により現在はかなり組みやすくなっている。

「月」「死神」といった、現実のタロットカードでは裏(=逆位置)の方が良い意味のカードでも表がメリットになっている。
といってもゲーム的には表裏を入れ替える意味が一切ないし、原作に興味のない人の無用な混乱を避けるためにもむしろこれは采配としてはナイスである。

アニメではコイントスではなく、ソリッドヴィジョンによって自動でカードが回転し、対戦相手がストップをかけ、止まった向きで効果が確定していた。
さらに使用者が現実のタロットの如く表を「正位置」、裏を「逆位置」と見立てていたので本項でもそう記述する。

全て光属性・天使族で統一されているため、《オネスト》や《神の居城-ヴァルハラ》、《アテナ》などのサポートを得ることが出来る。

元ネタは大アルカナ。
ただし、イラストや効果は元のアルカナの持つ意味とは大きく異なっており、特にイラストに至っては天使族にあるまじき、恐ろしい姿をしている。
斎王を操っていた「破滅の光」の意思ははるか昔より宇宙に存在しており、その配下である光の宇宙人もアルカナフォースに酷似した姿をしていた。
アルカナフォースもまた万物を破壊と消滅へと導くために「破滅の光」によって生み出されたモンスターなのかもしれない。

ステータスは総じて攻守が同じ数値で、それぞれのギリシャ数字の数×100+1000の数値になっている。
例外として『0』は0である。


【アルカナフォース一覧】

上記の通りモチーフは大アルカナだが、アルカナフォース(およびそのサポート)には非常に空きが多い。
未OCG化だけでも『力』『吊られた男』、加えて『女教皇』『隠者』『正義』『塔』『星』『審判』に至っては影も形もない。約1/3欠番なのにEXは3種類出てるのおかしくない?
同じくタロットテーマの魔導書が揃ったのだから、こっちもなんとか揃えて欲しいと言う声はちらほらあったりする。
一応2024年に『法皇』と『太陽』が登場したことで改善の見込みは出てきたため今後の新規に期待が持てる。

【モンスターカード】

下級モンスター

  • アルカナフォース(ゼロ)-THE FOOL(ザ・フール)
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 0/守 0
このカードは戦闘では破壊されず、表示形式を守備表示に変更できない。
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を得る。
●表:このカードを対象にする自分のカードの効果を無効にし破壊する。
●裏:このカードを対象にする相手のカードの効果を無効にし破壊する。
『愚者』
愚者(ひねくれもの?)だからか他のアルカナフォースと違い正位置がデメリット、逆位置がメリット効果になっている。
戦闘破壊耐性と守備表示に出来ない永続効果を持っている。
ただしカードの効果による表示形式変更は可能であり、セット・特殊召喚時には守備表示を選ぶこともできるので、これを利用して裏の効果を得られれば除去が非常に困難になる。

他のアルカナフォースよりも登場がちょっぴり遅く、アニメ第4期(ミスターT編)で登場。
登場当初はロック系のデッキがギリギリのところで命脈を保っていた最後の時期であり、《マシュマロン》《魂を削る死霊》ともども壁モンスターとして用いられていた。
攻撃をされて表になった場合は正位置も逆位置も得られないが、戦闘破壊に対しては無敵の壁となる。
天空の聖域》が置かれていると攻撃表示でもダメージが通らなくなるし、もったいない使い方だが《オネスト》を「手札から使う《炸裂装甲》」のように用いることもできた。
しかし《A・O・J カタストル》《氷結界の龍 ブリューナク》の登場でこの手のモンスターは虐殺されるようになり、役割を失ってデッキから抜けることとなった。


  • アルカナフォース(ワン)-THE MAGICIAN(ザ・マジシャン)
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1100/守1100
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:魔法カードが発動された時、そのターンのエンドフェイズ時までこのカードの元々の攻撃力は倍になる。
●裏:魔法カードが発動する度に相手は500ライフポイント回復する。
『魔術師』
攻撃名は「アルカナマジック」。
表だと当時は「条件を満たせば攻撃力2200、《サイバー・ドラゴン》を一方殺できる」というものだったのだが、この時代だとコイントスが必要なら正直2400くらいは欲しいところ。
当時よく使われた《収縮》とシナジーがあるのはえらいのだが。
かつては魔法カードを発動する度に攻撃力が倍々になり続け、天文学的な攻撃力を弾き出す事さえ可能だった隠れたトンデモカード。
……だったのだが流石のKONAMIもそんなことを許す訳にはいかなかったようで、今は裁定変更により不可能。もうインフレ極まってるしいいんじゃないかなぁ
《アルカナコール》を用いて正位置の効果を高ステアルカナフォースに渡せば凄絶な攻撃力を与える事も可能なので、狙ってみるのも悪くないだろう。
というか、たぶんそれが正しい使い道である。


  • アルカナフォース(スリー)-THE EMPRESS(ジ・エンプレス)
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1300/守1300
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:相手がモンスターの通常召喚に成功する度に手札から「アルカナフォース」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
●裏:相手がモンスターの通常召喚に成功する度に自分は手札のカードを1枚墓地へ送る。
『女帝』
裏の効果がとんでもない問題児。
勝手に寝返る《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》に比べれば、最低限シンクロやリンクなどの素材などに使えるだけ安心なのだが、そんな便利な処分方法のなかったGX時代では「逆位置が出たら勝てる決闘にも負ける」とたいへん評価が低かったカード。

逆位置の効果でアルカナフォースの送り付けができる《アルカナフォースV-THE HIEROPHANT》の登場後は、相手に送り付けることによって運しだいだがハンデスを狙える効果になった。
《アルカナリーディング》の墓地効果で召喚権を増やせるので《アルカナフォースV-THE HIEROPHANT》に召喚権を使っててもハンデスできる…かもしれない。


  • アルカナフォース(フォー)-THE EMPEROR(ジ・エンペラー)
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1400/守1400
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:自分フィールド上に表側表示で存在する「アルカナフォース」と名のついたモンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
●裏:自分フィールド上に表側表示で存在する「アルカナフォース」と名のついたモンスターの攻撃力は500ポイントダウンする。
『皇帝』
《地獄の暴走召喚》で並べて「当然!!1500強化ァ!!」と言わんばかりの効果。
召喚時には《奈落の落とし穴》にも引っかからないのが嬉しい。
当時は《シャインエンジェル》などからも引っ張ってこれた。D-HEROほどではないが全体的に攻撃力が低いアルカナフォースにとっては生命線。
「それ《シャインスパーク》じゃダメなの?」と言われたらまぁ……《光の結界》と食い合っちゃうので……!


  • アルカナフォースV(ファイブ)-THE HIEROPHANT(ザ・ハイエロファント)
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1500/守1500
(1):このカードを手札から捨てて発動できる。
このターン、自分フィールドに「アルカナフォース」モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に相手は効果を発動できない。
(2):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚した場合に発動する。
コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を適用する。
●表:同名モンスターが自分のフィールド・墓地に存在しない、レベル4以下の「アルカナフォース」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
●裏:デッキから「アルカナフォース」モンスター1体を相手フィールドに特殊召喚する。
『法皇』
長き沈黙を破り2024年についに現れた新規その1。
手札から投げ捨てることでアルカナフォースの登場時に相手の介入を封じることができるが、これは保険か。
後続の展開用のモンスターであり、正位置なら下級を自分の場に、逆位置ならレベル不問で相手の場に送りつける。送り付けてしまっても《アルカナフォースEX-THE CHAOS RULER》の素材に使用できる上、《アルカナフォース0-THE FOOL》を送り付ければそのままサンドバッグに出来る。
もっとも放置すれば各種素材に使われてしまうため、速やかに処理したい。《光の結界》があれば正位置効果から別のアルカナフォースを呼び出せるが、こいつを含め場にも墓地にも同名がいないカード限定なので注意。
ちなみに逆位置効果でアルカナフォースを送り付けた場合、コイントス効果が強制発動するため三戦の魔法カードが使用可能になる。


  • アルカナフォース(シックス)-THE LOVERS(ザ・ラバーズ)
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1600/守1600
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:「アルカナフォース」と名のついたモンスターを生け贄召喚する場合、このモンスター1体で2体分の生け贄とする事ができる。
●裏:「アルカナフォース」と名のついたモンスターを生け贄召喚する事はできない。
『恋人』
  • 表が出ても《ジェルエンデュオ》のほぼ下位互換
  • 裏が出たら手札に上級アルカナフォースが腐る
  • 最上級アルカナフォース自体が少ない
  • アルカナフォースサポートを活かしたいが、肝心のアルカナフォースEXはアドバンス召喚ではないのでこいつではサポートできない
と、もう何考えてればこんなデザインになるんだよと言いたくなる「《ジェルエンデュオ》でおk」なカード。
一応「恋人」なので、表は「2人1組」、裏は「決して壊せない愛情」みたいな意味で雰囲気は再現できているのだが、こいつ自体は「フラットウッズ・モンスター」みたいなデザインで全然恋人っぽくない。

アニメ版ではEXの特殊召喚にも使用できたのだが、いったいどうしてこうなってしまったのか……まぁ本当に当時の遊戯王のテキストなんてそういうガバだらけだったので「歴史を感じる」といえば感じるんだけど。
欠番だらけの最上級アルカナフォースの新カードに期待するしかないのだが、そもそもアルカナフォースは「召喚した際のコイントス」が非常に重くのしかかる上に特殊召喚時にもコイントスを行えるカード。
それなら特殊召喚でアド損を軽減する、つまりアドバンス召喚というアド損召喚自体を使いたくないというのが本音である。


ところが新規カードのおかげでこのカードでしかできない役割も生まれている。
【アルカナフォース】で《アルカナフォースXXI-THE WORLD》を繰り出す場合、《アルカナフォースV-THE HIEROPHANT》の逆位置の効果で相手の場に出して《アルカナフォースEX-THE CHAOS RULER》の素材にし蘇生する、という流れが基本なのだが、この効果はデッキからしか相手の場に特殊召喚できないので《アルカナフォースXXI-THE WORLD》が手札に来てしまった場合事故要因になってしまう。

しかしこのカードを採用すれば、《アルカナリーディング》で《アルカナフォースV-THE HIEROPHANT》をサーチして召喚、正位置の効果で《アルカナフォースVI-THE LOVERS》をデッキから呼び出し《アルカナリーディング》の墓地効果で《アルカナフォースXXI-THE WORLD》を召喚という流れが行えるようになり、その手札事故を防ぐことができるようになるのだ。
少なくとも《ジェルエンデュオ》の下位互換という評価は払拭されたといっていいだろう。状況がだいぶ限定的?そうだね。

また、もし逆位置が出たとしても自分に対してそこまで影響がない下級アルカナフォースという理由でデッキに採用されることも。いいのかそれで…。


  • アルカナフォース(セブン)-THE CHARIOT(ザ・チャリオット)
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1700/守1700
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、そのモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
●裏:このカードのコントロールを相手に移す。
『戦車』
攻撃名は「フィーラーキャノン」。
正位置ならゴヨウ効果を得られるが、逆位置になると即座に寝返る問題児。
しかも下級アルカナフォースの中では攻撃力が高いのも厄介で、《光の結界》などで正位置を確定させないとまずいことになる。
当時にしたってわざわざ《洗脳解除》などで戻すほどの性能でもなく、正直「これ使わなきゃいけないシチュエーションってなんだろう……」となるカード。
一応当時はゴヨウ効果は非常にオーバーパワーなものだったので、《アルカナフォースⅣ-THE EMPEROR》などで攻撃力を高めてやれば使えないこともなかったのだが、
肝心の攻撃力の半端さはやはり見逃せるものではない。そしてゴヨウが登場した後はもういろんな意味で見ててげんなりするカードである。

身もふたもない言い方をすると《デュナミス・ヴァルキュリア》のほうが安定する。まぁ当時のテーマデッキなんて本当にそんなもんだったので……。
こういうテキストと評価を見て、当時のテーマデッキというものの雰囲気を何となく察してほしい。
ちなみに裏が出た場合、相手に寝返るだけでゴヨウ効果は得ない点に注意。対戦相手はアルカナフォースなんて知らないため、よく勘違いされる。

後の2024年に、自分と相手の場のアルカナフォース3体を素材にして呼び出せる新エース《アルカナフォースEX‐THE CHAOS RULER》が登場したため、問題児扱いだった逆位置の効果も無駄にならなくなった。得にもなってないのだが


上級モンスター

  • アルカナフォースXIV(フォーティーン)-TEMPERANCE(テンパランス)
効果モンスター
星6/光属性/天使族/攻2400/守2400
戦闘ダメージ計算時、このカードを手札から捨てて発動できる。
その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時 コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を得る。
●表:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分が受ける戦闘ダメージは半分になる。
●裏:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手が受ける戦闘ダメージは半分になる。
『節制』
アルカナフォース版《クリボー》。場に出ることはほぼない。
墓地に落ちて《神聖なる魂》あたりのコストになるのが仕事。単体でも使用に耐えうるスペックなので、たまに入れてる人がいた。
当時の天使族サポートがもう少し強ければ、《アルカナフォース0-THE FOOL》や《アルカナフォースXXI-THE WORLD》みたく単体で出張する仕事をもらえたかもしれない。


最上級モンスター

  • アルカナフォースXV(フィフティーン)-THE DEVIL(ザ・デビル)
効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻2500/守2500
(1):このカードを手札から捨てて発動できる。
自分のデッキ・墓地から「光の結界」1枚を手札に加える。
(2):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚した場合に発動する。
コイントスを1回行い、その裏表によってこのカードは以下の効果を得る。
●表:このカードが戦闘を行う攻撃宣言時、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊し、そのコントローラーに500ダメージを与える。
●裏:このカードが戦闘を行う攻撃宣言時に発動する。
フィールドのモンスターを全て破壊する。
『悪魔』
《アルカナリーディング》から数えて約3年ぶりのANIMATION CHRONICLE 2023でやっと収録された『悪魔』のカード。
もうここまで来たら「そんなテーマあったんだ」となる人のほうが多いだろう。アルカナフォースの初出って17年くらい前だぞ、当時1歳だった子がエロ本買って選挙に行けるんだぞ……?
攻撃名は「デビル・ディザスター」。

自らを手札から捨てることでアルカナフォースに取って最重要カードである《光の結界》のサーチ効果が加えられるなどアニメ版と比べて強化が施された。
コイントス効果は攻撃宣言時に、表だと「相手モンスター1体の破壊+500バーン」、裏なら「フィールドのモンスター全破壊」の2つ。
サーチ効果の関係で墓地に行きやすいので、《アルカナコール》とのシナジーも見込める。
どちらが出ても「ある程度」程度ではあるが効果が共通しているので割と使いやすい。


  • アルカナフォースXVIII(エイティーン)-THE MOON(ザ・ムーン)
効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻2800/守2800
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:自分のスタンバイフェイズ時に自分フィールド上に「ムーントークン」(天使族・光・星1・攻/守0)を1体特殊召喚する事ができる。
●裏:自分のエンドフェイズ時に1度だけ、自分フィールド上のモンスター1体を選択し、そのモンスターのコントロールを相手に移す。
『月』
正位置ならトークン製造機。当時としてはかなり破格の性能だった。
だが「自分のスタンバイフェイズに発動」なのでタイムラグがきつい。
ステータス高めとはいえ、除去耐性皆無のこのカードが次の自分のターンをそう簡単に迎えられるかというと当時からすでに怪しいものだった。

逆位置だと自分スタンバイフェイズの都度モンスターが寝返っていく。何一つとしてメリットがない。
最上級でアド損しやすい上にアド損効果という二重苦だが、一応1回は殴れるので即デメリットを受けるわけではないのがマシか。
一応送るモンスターはこちら指定なので、デメリットモンスターを送れると美味しい。《強制転移》でいいとか言うな。

「表が出たらそのまま運用。裏が出たらこいつを《強制転移》で押し付けてしまおう!」という発想でこのカードを運用すると、自分の動きがものすごくもっさりしてしまう点に注意。


  • アルカナフォースXIX(ナインティーン)-THE SUN(ザ・サン)
効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻2900/守2900
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):コイントスを行う効果を持つカードがフィールドに存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚した場合に発動する。
コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を適用する。
●表:コイントスを行う効果を持つ魔法カード1枚をデッキから自分フィールドにセットする。
●裏:お互いの魔法&罠ゾーンのカードを全て破壊する。
『太陽』
2024年の新規組その2。《アルカナフォースXVIII-THE MOON》に近い姿をした同種と思われる。
コイントスを行うカードがある場合に手札から出て来るため、最上級モンスターでありながらフットワークは軽い。ただし使いきりの魔法・罠では当然条件を満たせないので、アルカナフォースや《表裏の女神》などのモンスター、《光の結界》や《ラッキー・チャンス》などの永続カードが必要になる。
正位置の効果はコイントスを行う魔法カードのセット、逆位置の効果はフィールド魔法以外への大嵐。
《光の結界》に干渉しないため、立ち回り次第ではどちらの効果もメリットとなり得るが、やはり安定しないので結界はやはり必須。


  • アルカナフォースXXI(トゥエンティーワン)-THE WORLD(ザ・ワールド)
ハハハハハ!このカードでお前の世界は閉ざされる!
大アルカナのラストナンバー!《アルカナフォースXXI-THE WORLD》!!

効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻3100/守3100
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を得る。
●表:自分のエンドフェイズ時に自分フィールド上のモンスター2体を墓地へ送って発動できる。次の相手ターンをスキップする。
●裏:相手のドローフェイズ毎に、相手の墓地の一番上のカードを相手の手札に加える。
『世界』
正位置かつ2体生贄が必要とい極めて重いリスクであるがそのリターンは相手のターンを吹き飛ばすという、非常に貴重かつ最高の能力を得られる。
正にザ・ワールド。なお数年後使い手の声も同じになるミラクルも起きた。「ザ・ワールド!時よ止まれッ!」
アルカナフォースを象徴する、まさに世界を支配する能力と言えよう。
召喚条件がないくせに攻撃力はブルーアイズラインを超えており、次第に「攻撃力3000」のラインが形骸化していくことが見てとれる。

その分、逆位置のデメリットも《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》よりはマシだが重たいので、後述の《光の結界》との併用がお勧め。
墓地に”送って”なので墓地に送れないカードや状況下では使用不可。
逆にリリース出来ない《レベル・スティーラー》等もコストに使用可能なことは覚えておくといいかもしれない。
攻撃名は「オーバーカタストロフ」

遊戯王におけるほぼ唯一の実用性ある「追加ターンを得られるカード」。
一応対戦相手が《ギャンブル》を外した場合や、相手が《スピリッツ・オブ・ファラオ》デッキなどを使っている際に全体除去を食らって手札に棺しかなくて悶絶してる場合などは追加ターンなのだが、それはあくまで対戦相手に依存している。
そのためデザインは極めて慎重に行われており、「レベル8(=当時《名推理》で宣言されやすかった)なので通常召喚にはリリースが2体必要」「そのうえでコイントスに勝つ必要がある」「追加ターンを得られるタイミングがエンドフェイズ時限定、モンスター2体の生贄が必須」と、
普通のデッキはおろか【アルカナフォース】でさえ運用はまったく安定しなかった。


2024年に新規カードが出たことで《光の結界》と《アルカナフォースXIX-THE SUN》から実践的なレベルでターンスキップが可能となってしまった。
環境は既に超加速しており、先攻渡したら超制圧してくるようなカテゴリは当たり前どころか、そこそこ現実的に先攻ワンキルしてくるカテゴリも存在していたり、それらに対応するために後攻手札から妨害してくる誘発カードが増えていたりする。
そのため今となってはターンスキップも決まれば強い程度の枠になって許され……るのだろうか?斎王が如く運命を見通す力に自信のあるデュエリストは未来を予測してみよう!


アルカナフォースEX

上記0~21のアルカナを超える23番目の究極のアルカナとして、
  • アルカナフォースEX(エクストラ)THE LIGHT RULER(ザ・ライト・ルーラー)
  • アルカナフォースEX(エクストラ)THE DARK RULER(ザ・ダーク・ルーラー)
  • アルカナフォースEX(エクストラ)THE CHAOS RULER(ザ・カオス・ルーラー)
の3体が存在する。詳細は当該項目で。


【魔法カード】

  • 光の結界
《光の結界》は運命というルーレットにより異なる効果を発動する!
最も我が運命力は今最強になりつつある!我が意に沿わぬ訳がない!

光の結界が今張られる!

フィールド魔法
(1):自分スタンバイフェイズに発動する。
コイントスを1回行い、裏が出た場合、このカードの(2)(3)の効果を次の自分スタンバイフェイズまで無効にする。
(2):自分の「アルカナフォース」モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚時に発動する効果は、コイントスを行わず裏表のどちらかを選んで適用する。
(3):自分の「アルカナフォース」モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動する。
その破壊されたモンスターの元々の攻撃力分だけ自分のLPを回復する。
アルカナフォース専用のフィールド魔法。
アルカナフォースの好きなほうの正逆の効果を決めることができ、さらに相手モンスターを戦闘破壊したときに回復できる。
しかしスタンバイフェイズごとにコイントスをし正位置を出せないと次のターンまで無効になるので、やっぱり運命力必須。

なお発動させたターンは当然スタンバイフェイズの後なため、コイントスをしなくても運命を自分で決定できる。
このため運命力がなくとも《光の結界》をサーチ・サルベージする《アルカナフォースXV-THE DEVIL》及びそれをサーチするサポートカードによって、毎ターン張り替えてコイントスの結果を決定し続けるという荒業も可能。

またこのカードの効果が適用されている状況の場合、そのターンに場に出したアルカナフォースはコイントスで効果を決められないため、それらのアルカナフォースは《逆転する運命》や《アルカナコール》等の効果の対象外となる点は要注意。


  • カップ・オブ・エース
通常魔法
コイントスを1回行う。
表が出た場合、自分はデッキからカードを2枚ドローする。
裏が出た場合、相手はデッキからカードを2枚ドローする。
『小アルカナのカップ』
正位置なら自分が、逆位置なら相手が2枚ドローする、単純明快なカード。アルカナフォース関連で唯一OCG化された小アルカナと関係するカードである。
得られるアドバンテージは表だと+1だが、裏だと-3なので、平均値を考えるとアド損でしかない。
しかし、バーンやデッキ破壊など、いわゆる地雷デッキでの採用率が地味に高い。
裏が出てもそれらのデッキなら戦略上フォローしやすく大損にはなりづらいからだ。


  • アルカナリーディング
通常魔法
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を適用する。
自分フィールドに「光の結界」が存在する場合、コイントスを行わず裏表のどちらかを選んで適用する。
●表:デッキから「アルカナリーディング」以外のコイントスを行う効果を持つカード1枚を手札に加える。
●裏:相手は自身のデッキからカード1枚を選んで手札に加える。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。
手札から「アルカナフォース」モンスター1体を召喚する。
『PHANTOM RAGE』で約12年5ヶ月ぶりに登場したサポートカード。
コイントスの結果で自分か相手がサーチを行う効果、墓地の自身を除外してアルカナフォース1体を召喚する効果を持つ。

表の効果はアルカナフォース以外もサーチ可能なので地味に範囲が広い。
墓地効果はまあまあ強いが通常召喚なので上級を出す時にはリリースが必要。LOVERSがワンチャン輝けるかもしれない。

ただ、裏の効果のデメリットが類を見ないぐらいに重い。自分に何のメリットもなく相手が好きなカードを手札に加えるなど、他のアルカナフォースのデメリットが可愛く見える凄まじいものである。実質コイントスに失敗したら負けると読んでもいいまである。

《光の結界》を貼っていればコイントスをスルーできるので、よっぽど事故ったかよっぽど運命力に自信がある場合でもなければ合わせて使うべきだろう。


  • アルカナスプレッド
通常魔法
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を適用する。
自分フィールドに「光の結界」が存在する場合、コイントスを行わず裏表のどちらかを選んで適用する。
●表:デッキからレベル4以下の「アルカナフォース」モンスター1体を特殊召喚する。
●裏:コイントスを行う効果を持つモンスター1体を自分の墓地から特殊召喚する。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。
コイントスを行う効果を持つカード1枚を自分の墓地から手札に加える。

2024年に新カードと共に登場したサポートカード。
こちらも《光の結界》を貼っていればコイントスをスルーできる。
リクルートか蘇生のどちらかが行えるため、コイントスする羽目になっても展開は可能。
表の効果は下級のみなのでアドを稼ぐ表効果を持っている《アルカナフォースV-THE HIEROPHANT》を選びたい。
裏はレベル制限がないので、捨てた《アルカナフォースXV-THE DEVIL》や墓地に送った《アルカナフォースXXI-THE WORLD》の展開も可。
墓地効果もサルベージとアドを稼ぎ易い。

イラストは《アルカナフォースⅣ-THE EMPEROR》とその頭上に浮遊するカード。
恐らくは原作GXでのアルカナフォースモンスターの上でクルクル回転していた該当カードがモチーフ。


  • 光の波動
永続魔法
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分スタンバイフェイズに、自分のフィールドゾーンに「光の結界」が存在しない場合に発動する。
コイントスを1回行い、裏側が出た場合、このカードの②③の効果は次の自分スタンバイフェイズまで無効化される。
②:自分フィールドの天使族モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
③:手札を1枚捨てて発動できる。
カード名が異なる「アルカナフォース」モンスター2体をデッキから手札に加える。
このターン、自分は「アルカナフォース」モンスターしか特殊召喚できない。

確定でアルカナフォースを2枚サーチできるサポート。
これにより《アルカナフォースXV-THE DEVIL》からの《光の結界》のサーチまで行え、①のデメリットは無視できる。
この際に《アルカナフォースXIX-THE SUN》も一緒にサーチしたならばそのまま展開でき、魔法カードを持ってきて展開できる。
強化もあるが微弱であり、あって損はない程度。

イラストは《アルカナフォースXV-THE DEVIL》の背後で具現化する悪魔や魔物のような白いオーラ。
恐らくモチーフは原作GXの101話のエドvs斎王戦にて具現化した「破滅の光」のヴィジョンと回想のタロットにあった『悪魔』のカードの絵柄の複合。
ついでに背景はエドvs斎王が戦った場所の内装と同じである。


【罠カード】

  • 逆転する運命
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在する「アルカナフォース」と名のついたモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターがコイントスの裏表によって得た効果は逆になる。
『運命の輪』
アルカナフォースの正逆の効果を変更出来る通常罠。保険やコンバットトリックになる。
当然ながら正位置の《アルカナフォース0-THE FOOL》と逆位置の《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》には使用出来ないので注意。
更に《光の結界》でアルカナフォースの効果を選択するとコイントスを行っていないのでこのカードで変更できないと言う裁定も下されているため、【アルカナフォース】が《光の結界》主軸で強化されていった結果、使いにくくなってしまっている。


  • 死神の巡遊
永続罠
相手ターンのスタンバイフェイズ時にコイントスを1回行い以下の効果を適用する。
●表:相手はエンドフェイズ時まで召喚・反転召喚する事ができない。
●裏:自分は次の自分のターン召喚・反転召喚する事ができない。
『死神』
正位置なら相手、逆位置なら自分の召喚を封じる。
面倒ではあるが特殊召喚は可能。現在は特殊召喚を行わないデッキのほうが希少なので、現行環境では間違いなくそこを突かれる。


  • アルカナコール
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在する「アルカナフォース」と名のついたモンスター1体を選択して発動する。
墓地に存在する「アルカナフォース」と名のついたモンスター1体をゲームから除外する。
エンドフェイズ時まで、選択したモンスターがコイントスによって得た効果は、ゲームから除外したモンスターがコイントスによって得る効果と同じ効果になる。
エンドフェイズまで墓地のアルカナフォースの効果を場のアルカナフォースに与える事の出来る通常罠。
《アルカナフォース0-THE FOOL》の耐性、《アルカナフォースI-THE MAGICIAN》の攻撃力アップ、《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》のゴヨウ効果あたりを上級アルカナフォースに与えられると便利だろう。
コイントスの結果が一致してないと意味が無い事に注意。
ほとんどのアルカナフォースは「表はメリット、裏はデメリット」と決まっているのであまり気にする必要はない。
しかし「デメリットを上書き」のように使うことはほとんどできない。
「勝っているときにさらに勝つだけで、負けている盤面では役に立たない」系のカードなのであまり使いやすいとは言えない。


なお《アルカナコール》《逆転する運命》はコイントスによって「得た」効果に影響する効果のため、2024年に登場した《アルカナフォースXIX-THE SUN》《アルカナフォースV-THE HIEROPHANT》のようなコイントスによって効果を「適用」するアルカナフォースに対しては何の影響も与えずカードの発動すらできないという裁定が出ている。そんなご無体な…。


【関連カード】

  • セカンド・チャンス
1ターンに1度コイントスをやり直すことができる魔法カード。
ようは保険だがあくまでも保険は保険、

「スタンバイフェイズ、《光の結界》の効果でコイントスするぜ!」
ピィーン・・・裏
「外したー。だがまだセカンドチャンスがあるからいいや、もう一回!」
ピィーン・・・裏
「なんだとチクショー・・・もういいや、《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》召喚してコイントスだ」
ピィーン・・・裏
「チャリオットォォォォ!!!」

みたいな流れも当然あるので、過信は禁物である。
現在は《アルカナフォースXV-THE DEVIL》によって安定して《光の結界》を手札に加えられるようになったため、採用する優先度はだいぶ低め。


・エンペラーオーダー
召喚時に発動する効果を無効にし、1ドロー出来る罠カード。
要するに召喚時にコイントス効果が発動するアルカナフォースは召喚するだけで1ドロー出来る。

・オネスト
言わずもがな光属性デッキのお供。
種族も同じなので無理なく入る。

デスペラード・リボルバー・ドラゴン
キースのエースモンスターのリメイク。
種族・属性も噛み合わないが、アルカナフォース的に重要なのは墓地に送られた時に「コイントスを行う効果を持つレベル7以下のモンスター」をサーチする効果。
これによりWORLDやアルカナフォースEX以外のアルカナフォースをサーチできるのが非常にありがたい。
更にこちらの効果には回数制限がないため、《スクラップ・リサイクラー》などを絡めれば複数回サーチができる。

・表裏の女神
横乳と腋に定評のあるきまぐれの女神》のリメイク。
召喚・特殊召喚したときにコイントスを行う効果を持つモンスターをサーチできる。
上記の《デスペラード・リボルバー・ドラゴン》&《スクラップ・リサイクラー》のコンビと比べると、すべてのアルカナフォースをサーチできる点、属性・種族サポートを共有できる点、このカード単体で機能する点で勝るが、効果に名称ターン1制限がある点で劣る。
またこのカード自身もコイントスを行う効果*1を持っているため、《アルカナフォースXIX-THE SUN》の特殊召喚効果のトリガーになることも可能。
レベル3モンスターであることからそれ以上展開できない場合は、効果耐性を持った《カオス・アンヘル-混沌の双翼-》をシンクロしてお茶を濁すこともできる。


【未OCG】

小アルカナ

小アルカナの剣
  • スート・オブ・ソードX
通常魔法
コイントスを1回行い、以下の効果を適用する。
●表:相手フィールド上のモンスターを全て破壊する。
●裏:自分フィールド上のモンスターを全て破壊する。


トランプのダイヤ
  • ナイト・オブ・ペンタクルス
効果モンスター/星3/地属性/戦士族/攻1000/守1000
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、 コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:このカードは戦闘で破壊されない。
●裏:このカードは相手モンスターが攻撃してきた時、破壊される。このカードは攻撃を行う事ができない。


金貨のエース
  • ペンタクル・オブ・エース
通常魔法
コイントスを1回行い、以下の効果を適用する。
●表:自分はデッキからカードを1枚ドローし、500ポイントのライフを回復する。
●裏:相手はデッキからカードを1枚ドローし、500ポイントのライフを回復する。


剣のエース
  • エース・オブ・ソード
通常魔法
フィールド上のモンスター1体を選択し、コイントスを1回行う。
●表:選択したモンスター1体の攻撃力分のダメージを相手に与える。
●裏:選択したモンスター1体の攻撃力分のダメージを自分は受ける。


小アルカナの棒(ワンド)
  • エース・オブ・ワンド
通常罠
コイントスを1回行い、以下の効果を適用する。
●表:戦闘以外の効果で破壊されたモンスターの攻撃力分の数値だけ、そのモンスターのコントローラーはライフを回復する。
●裏:戦闘以外の効果で破壊されたモンスターの攻撃力分のダメージを、そのモンスターのコントローラーに与える。


大アルカナ

『力』
  • アルカナフォース(エイト)STRENGTH(ストレングス)
レベル5/光属性/天使族/攻撃力1800/守備力1800
効果モンスター
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を得る。
●表:相手フィールド上のモンスター1体を選択して、そのモンスターのコントロールを得る。
●裏:自分フィールド上のこのカードを除く全てのモンスターのコントロールを相手に移す。

『吊られた男』
  • アルカナフォースXII(トゥウェルブ)THE HANGED MAN(ザ・ハングド・マン)
レベル6/光属性/天使族/攻撃力2200/守備力2200
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を得る。
●表:1ターンに1度、自分フィールド上のモンスター1体を破壊し、自分はその攻撃力分のダメージを受ける。
●裏:1ターンに1度、相手フィールド上のモンスター1体を破壊し、その攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
《アルカナフォース0-THE FOOL》と同じく逆位置がメリットになるカード。カードの向き的な問題からか。
タッグフォースではどちらの効果も自分ターンのエンドフェイズに強制で発動するようになっている。


『法皇』
  • 法皇の錫杖
通常罠
このカードの発動時に相手はデッキからカードを1枚ドローする。
このターンのエンドフェイズ時まで、自分フィールド上のカードは相手の魔法・罠・効果モンスターの効果では破壊されない。

斎王関連のカードでは珍しく、コイントスにもアルカナフォースにも関係しないカード。
全体破壊耐性はなかなか便利だが、相手へのデメリットが痛い。


『魔術師』
  • 魔術師の天秤
通常魔法
自分フィールド上の「アルカナフォース」と名のついたモンスター1体を生け贄に捧げて発動する。
自分のデッキから魔法カード1枚を選択し、手札に加える。


死神
  • アルカナティック・デスサイス
通常魔法
デッキから「アルカナフォース」と名のついたモンスター1体を選択して墓地へ送る。
このターン、戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。


運命の輪
  • 運命の予見
通常魔法
このターンのバトルフェイズ終了後、自分フィールド上に存在するモンスター1体が戦闘で相手モンスターを破壊できなかった場合、手札の「アルカナフォース」と名のついたレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する事ができる。


愚者
  • 愚者の種蒔き
永続魔法
自分フィールド上の「アルカナフォース」と名のつくカード1枚を選択して発動する。
メインフェイズに1度コイントスを行う。
●表:選択した「アルカナフォース」と名のつくモンスターの攻撃力300×1枚、自分のデッキからカードを墓地に送る。
●裏:選択した「アルカナフォース」と名のつくモンスターの攻撃力300×1枚、相手のデッキからカードを墓地に送る。」


その他

  • リバース・リボーン
装備魔法
自分の墓地から「アルカナフォース」と名のついたモンスター1体を選択して攻撃表示で自分フィールド上に特殊召喚し、このカードを装備する。
このカードが破壊された時、装備モンスターを破壊する。
この効果で特殊召喚した「アルカナフォース」は逆位置の効果となる。

  • 運命の予見
装備魔法
このターンのバトルフェイズ終了後、自分フィールド上に存在するモンスター1体が戦闘で相手モンスターを破壊できなかった場合、手札の「アルカナフォース」と名のついたレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する事ができる。

  • 運命の選択
通常魔法
自分の手札から相手はカード1枚をランダムに選択する。
それがモンスターカードだった場合、自分フィールド上に特殊召喚する。

  • 運命の介在
通常魔法
相手フィールド上にモンスターが召喚された時、このカードを手札から墓地へ送る事で、
手札の通常魔法カード1枚を発動する事ができる。


【アニメでの活躍】

アニメGXで初登場。
斎王琢磨が使用するカード群。

破滅の光の力が強くなっていくにつれて、斎王は運命を操る力を得て、その力によって不確定なアルカナフォースの効果を自在に操った。
4期で再登場した際は相手のコイントスの結果を自由に決められる《アルカナフォース0-THE FOOL》(アニメ版)を相手に押し付けて代用している。

また、効果確定時に放った迷セリフ

当然!!正位置ィ!!
「宣言しよう!正位置で止まると!」
「正位置と決まっている!」
「逆位置となる!」

などはテレビの前のデュエリストの腹筋を崩壊させた。
当時のOPにはサビに入る部分で「その回の重要シーン」が流れたのだが、それが斎王の顔芸だった回がある。
各自調べてもらいたいのだが、何気ない歌詞が下に表示されている中でとんでもない顔芸を晒す斎王の図は当時「こんな奴に朝に迎えに来られては困る」とたいへんに話題になった。

当時の遊戯王は今以上にネットミームの中でかなり影響力を持っており、
TAS動画や乱数調整などで必ず自分に望ましい結果を出すことを「運命力」と呼ぶ言い回しはこの斎王に由来する他、
「ずっと俺のターン!」の元ネタが(当時ニコニコ動画に違法にアップロードされていた)《アルカナフォースXXI-THE WORLD》の効果発動シーンの赤字コメントだったり、
遊戯王から遠く遠く離れてポケモンの「役割論理」に出てくる用語「必然力」などにも応用されていくなど、当時のネット文化に影響を与えた。
遊戯王はミラフォやロケット戦士しか知らないという世代でも「当然正位置」くらいは「あ、なんか聞いたことあるわ。遊戯王の新しいやつだろ?」程度に記憶しているほど。

ゲームにおいてもアルカナフォースの印象的な演出は必ず再現されており、斎王の運命力もちゃんと補正が掛かっている。

また、アルカナフォースではないが、5D’sでは、アルカナをモチーフとした手札から発動可能なトラップカードをZ-ONEが使用。

【OCG化の問題点】

斎王はそのセリフや外連味のきいたキャラクター、声優の熱演などから当時人気が高かったキャラクターなのだが、
今のところ【アルカナフォース】のカード化は非常にゆっくりと進行している……というか、
「まだ覚えてもらってたんだ……」となるくらい緩慢なペースで1枚ずつカードが出ていくという変なテーマ。
色々デザインが難しいのだろう。

というのもアルカナフォースの運用における最大の問題は「効果がコイントスで決まる故に安定した仕事ができない」点。
たとえば《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》なら5割の確率で相手に寝返ってしまうので盤面に出すことさえ安定しない。
では寝返ることを利用した何かに使おうか、という話になると今度は「5割の確率で自分のところに居座るのでその仕事も安定しない」。
双方の性質を利用できるようにデッキを組もうとすると、今度は「そうまでして使いたいカードではないし、そういう運用をすると動きがもっさりするし、ほかのカードとのシナジーもない」。
あちらがたてばこちらが立たず、とにかくカードのデザインの時点で問題だらけなのだ。しかもそれがアルカナフォース自体の個性になっているのだから頭の痛い話である。

ぶっちゃけカード化に際してはそれこそ斎王みたく「当然正位置」、つまり常に同じ効果を得られるようにするだけで非常にデザインしやすくなる。
《アルカナフォースVII-THE CHARIOT》なら、それこそ「ミニゴヨウ」「即座に寝返る」のようにどちらか片方の効果だけを持っていてくれれば運用しやすい、というのは想像がつくだろう。
この点はアニメで用いていた《光の結界》との併用で再現でき、常人なら5割、サポート込みで10割ならアニメの再現となるため魅力も失いにくい。
しかしそれはそれで逆位置の効果を使う機会が少なくなりやすく、純粋なデメリットは設定しにくい。

逆位置の効果を「正位置と同じ運用ができる」ようにする(逆位置が正位置の下位互換、正位置は相手だけで逆位置は自分も巻き添えなど)だけでもだいぶカードゲーム的に運用しやすくなる*2のだが、
これはこれでギャンブルカードに多い、当たり外れの博打の要素がなくなる、とやや否定的な意見もある。
そして根本的な問題として、『場に出すたびにコイントスをするのがめんどくさい』という身も蓋もない意見もあったり…。

そのためテーマとしてはいろいろと矛盾を抱えたものであり、「斎王のファングッズとしての強化」と「カードゲーム的な面白さを保った強化」の両立が非常に難しかった。
第6期以降、カードに「不必要なランダム要素」「強さとともに得たデメリット」のようなものが少なくなっていったのは、このテーマも少なからず関係しているだろう。


【運命の逆転】

そんなわけで長く受難の道を歩んできたアルカナフォースであったが、2024年に出た新規カードによってようやく紙束からデッキと呼べるくらいには超強化
《アルカナフォースV-THE HIEROPHANT》《アルカナフォースXIX-THE SUN》の効果は、逆位置はデメリットとしてデザインされているが、他のカードでサポートすることでフォローが効くようになっており、博打要素を残しつつも安定性は重視されている。
なんなら同時に登場した《アルカナスプレッド》はどちらもメリット効果になっており、《光の結界》が貼られているときに正位置・逆位置の効果を自由に選択できるようになっている。

上記のカードはコンボによっては逆位置の効果を優先したい場合もあり、《光の結界》と併用することで正位置・逆位置の効果を任意で決定し、状況に応じた方の効果を発動するデザインとなっている。
上述したように、その《光の結界》も毎ターン張り替えることでコイントスの結果を決定し続けることが可能。

またアルカナフォースの唯一の希望であり、同時に強化にあたっての懸念要素であった《アルカナフォースXXI-THE WORLD》のターンスキップ効果も、昨今のカードパワーのインフレによりKONAMIも開き直ったのか《光の波動》(+コスト1枚)から召喚権を残したままターンスキップが可能になってしまった。

総じてギャンブル要素こそ薄まったものの、破滅の光の力で運命を操り、相手を制圧し蹂躙するという一周回って斎王らしいデッキへ進化したと言えるだろう。
GX時代のカードが《光の結界》と《アルカナフォースXXI-THE WORLD》とアルカナフォースEXくらいしかいない?5期のカードが3枚もあるなら十分だろ!


  • アニヲタフォース(ゼロ)-THE FOOL(ザ・フール)
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 0/守 0
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を得る。
●表:この記事を追記・修正する。
●裏:この記事にコメントを付ける。



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  • 逆位置
  • LIGHT OF DESTRUCTION
  • 遊戯王OCGデッキ項目
  • 遊戯王OCGカテゴリ項目
  • 攻撃力と守備力の数値が同じ
最終更新:2025年03月16日 17:09

*1 当てた時のメリットも大きいが外した時のデメリットも大きいためオマケ程度に考えた方がよい。詳細は《きまぐれの女神》の項目で。

*2 他TCG、特に最近のMTGで多い調整。「どの効果が出てもそれなりに強く、その戦略的な方向性が共通している」ようにするとカードとしての役割が安定するため。といっても遊戯王の場合は「名称指定のサポート」「シンクロ・エクシーズ・リンクなどの素材」という独自要素が多いのでそのノウハウは必ずしも必要ないのだが……