バブリー・クラブロス

登録日:2022/06/17 (金曜日) 16:50:55
更新日:2025/03/11 Tue 17:02:40
所要時間:約 4 分で読めまっせー!





バブリー・クラブロスとは、「ロックマンX2」に登場するボスである。


パワー:6000rp
スピード:4800rp
異名:深海の切り裂き魔



【概要】


イレギュラーハンター第6艦隊に所属していた元特A級ハンターであるカニ型レプリロイド。
ロックマンシリーズのボスとしては珍しく、丸っこい頭部のみのボディに直接手足が生えた所謂カービィ体型をしている。
カニの象徴とも言えるハサミは肩部分にあり、普段動かしている腕は副腕に当たると思われる。
に汚い守銭奴で、シグマに加担したのも金目当てという見下げたゲス野郎。バブリーってそういう…?
世界中でも一握りしかいない特A級ハンター待遇を蹴ってまでも、反乱を起こした方が儲かると踏んだのか。*1

作中では海中に基地を構え、製造されたイレギュラーを各地に搬出する計画の指揮を執る。確かに軍需工場は儲かるよね。
ステージセレクト画面では基地の影がうっすらと映っており、彼の撃破後は爆破されたのかに映っていた影が消えている。
同作品に登場するホイール・アリゲイツとは仲が悪い模様。食物連鎖では圧倒的に不利とか言わない


【ボスとして】


前作のランチャー・オクトパルド同様水中で戦うが、こちらは水位が頻繁に変化する。
攻撃はそれなりに激しいものの、頭上を飛び越そうとするとあらゆる行動をキャンセルしてビームシザーに移行するため、ハメ殺しも可能。
ただし、ボスラッシュ時には天井が低くなりトゲがあるため、難易度が上がっている。

弱点ホイール・アリゲイツから入手できる「スピンホイール」
アリゲイツと仲が悪いという設定を反映させており、当てれば泡でバリアを張ってようが一発で破壊して大ダメージを与えられる。しばらく残るので上手く引っ掛ければ連続で大ダメージも狙える。
その代わりスピンホイールは画面上に1発しか存在できず、しかも結構長時間残るため連射が効かない。一撃だけ当てた後の無敵時間でゴリ押ししてくることも多いので過信は禁物。

アニバーサリーコレクションのやり込みコンテンツである「Xチャレンジ」では、なんと散々不仲扱いされていたアリゲイツとコンビを組んで参戦。
アリゲイツの部屋に水を張って、オイルと水、比重の異なる液体二層構造という変則ステージでの戦闘となる。
水がある分避けやすくなったアリゲイツに対して、こちらは弱点のスピンホイールがオイルに沈んでしまうためかなり当てにくく、耐久面でかなり強化されている。

「なんでワイがアウェイでしかもこいつと一緒なんや。おまけにボロ部屋の防水工事まで…あーあー、エラい工事費が(ぶつぶつ)」
「オイル無しでチェーンとホイールで瞬殺されるよりマシだろーが…って片方オレの武器じゃねーか!?」

【技】


  • ビームシザー
肩のハサミからビーム刃を射出してからジャンプして攻撃してくる。
エックスが真上にくると確実にこの攻撃に移るため、バリアが破れない時にも攻撃のチャンスが作れる。
ただし出は速めなので注意。更に前述の通りボスラッシュ時には天井が即死トゲなので飛びすぎ注意。
昇龍拳が使えるなら当てるチャンスとなる。

全身を泡のバリアで包む。チャージ版バブルスプラッシュの伏線。
攻撃すれば破壊できるが耐久力が高く、時間がかかる上にすぐ再展開してしまう。
スピンホイールで一撃破壊するか、ジャンプしてビームシザーを誘えばすぐに解除させられる。

  • バブルスプラッシュ
リング状の泡を発射して攻撃する。
斜めに浮き上がりながら移動するが、遅くてかわしやすい上に滅多に使ってこない。

  • 子蟹メカ
泡に包まれた小ガニ型メカニロイドを複数射出。小ガニは水面に留まって邪魔をし続ける。
破壊可能だが、泡が破れるとエックス目がけて飛んでくる。またチャージショットでも貫通しない上、破壊しても端からどんどん補充してくるため厄介。
体力が半分以下になると泡で包まずに撒き散らす様に射出してくる場合があり、非常にかわしにくい。


【入手武器】


  • バブルスプラッシュ
複数の泡を斜め上に向かって発射する。壁を貫通するが、泡は敵に当たるか少し経つと弾けて消える。
ボタン押しっぱなしで泡を出し続け、水中だとすぐに上に向かって飛んでいく。
また、ダッシュ撃ちだと遠くまで飛んでいくようになる。
ヒット数が多く燃費も悪くないため使いやすい武器である。

チャージするとエックスの周りを回転する泡を纏い、エネルギーが切れるまでは敵に近寄るだけで攻撃ができる。
武器セレクト(デフォルトならLR)の同時押しで解除もできる。
ただし泡がすぐ補充されるとはいえ、エックス本人が無敵では無いのでバリアとしての防御力はそこそこ。
また、水中でのジャンプ力が向上し、これがないと取れないアイテムもある。*2
バリアを展開してからライドチェイサーに乗るとそのままバリアが維持され、ライドチェイサーをある程度保護できる。

フレイム・スタッガーとバイオレンの弱点であり、スタッガーにこれを当てると火炎弾攻撃に移行するためハメが成立する。
しかし、ダメージ自体は低め。ダメージよりパターンへの誘導性能に優れているという、ロックマンシリーズでは珍しいパターン。
他にも仲が悪い設定のアリゲイツにも多めのダメージを与えられる。



漫画版での活躍】






金の力でΣさえこの手の中に牛耳ってみせるわいーっ!!




コミックボンボンに連載された岩本佳浩氏の漫画版でも金に汚い守銭奴として登場。登場順は6番手。
関西弁で喋り、金に対する執着心が狂気ともいえる形で加速しており、水中用レプリロイドを殺害して彼らの動力源であるマイヤールビーを奪い集めていた。
その被害金額は300億を超えており、一応シグマに従っていながらいずれはシグマも金で支配すると豪語する程に増長している。
イレギュラーでありながらシグマに反抗するどころか下剋上すら目論むという何気にスゴイ奴である。この時のシグマはすでにコンピューターウイルスと化しておりお金などとは無縁の存在だったことは内緒だ

だがその金稼ぎが漫画版オリジナルヒロインであるマーティ率いる海賊団に邪魔されており、遂に全面戦争になる。
マーティを圧倒するものの、彼女を助けにきたエックスと激突。海賊団員を人質に取るが、エックスにカニ道楽型の貯金箱を破壊され、動揺した隙に救出され激怒。
強酸性の泡であるバブルスプラッシュで反撃し、左のバスターを溶かして使用不能にしたまでは良かったが、武器の特性と本人の反抗的な性格を見切られ、エックスに挑発されたビームシザーを避けてバブルスプラッシュを止めに選んでしまったのが運の尽き。
いくら金属を溶かすと言っても、所詮は上へと昇る泡であり、地面スレスレをダッシュしていれば当たらない。そのまま懐まで接近を許してしまい、「あの世で銭勘定してるんだな!!」とアッパーカット気味に放たれたエックスのバスター昇龍拳かもで破壊された。
彼のに連動して基地は爆破し、マイヤールビーが全て砕け散ったことでそのエネルギーが海中に行き渡り、シグマの反乱で死滅した海が蘇るのだった。

ちなみにホイール・アリゲイツとの不仲は描写されず、エックスからは「だるまガニ」と呼ばれていた。

なお、この回は全体的に重くシリアスな話の多いX2編の中で数少ない全体的にギャグ要素の強い回であり、エックス始めみんなやたらテンションが高い回でもある。

岩本版エックスは初期設定では左腕しかバスターに出来なかったが、ソニック・オストリーグに切断された回路をDr.ケインに修理されてから右腕もバスターに変形させられる設定になった。
ただしエックスの回路は複雑で、ケイン博士でも現状は両腕同時にバスターにするのは不可能であり、エックスは少しスネていた。*3
その反応にケインが「いずれは両手に加え両脚と頭も同時にバスターにして、夢の五連バスターじゃ」と言い出した時は流石にエックスもツッコんだ。パンテオンかよ
その直後のマグネ・ヒャクレッガーとの戦いでは、左右に関わらずバスター自体をソフトウェア的に封じられたためこの機能が生かされることは無く、このクラブロス戦が初の右手バスター活用となった。


『ロックマン&ロックマンX ひみつ大百科』描き下ろしの池原しげと氏の漫画版では、スピンホイールで1コマで倒されている。5番目の敵として登場。
この際、どう見ても股間をスピンホイールで切り裂かれているが、池原氏はかつてロックマン2の漫画でもバブルマンとウッドマンに股間からメタルブレードをぶつけている。
池原氏にとっての丸ノコのイメージとは…



【余談】


彼のステージに乱入するカウンターハンターと戦うには、道中に現れるシーラカンス型メカ「シーキャンスラー」を終点に着く前に撃破する必要がある。
目玉やヒレといったパーツを順番に破壊していけば撃沈することができ、本来の終着点だった部屋がそのままカウンターハンターのボス部屋に変わる珍しい仕様となっている。
随所のパーツをまともに部位破壊しようとすると、バスター換算で合計百発以上も撃ち込まなければならないが、チャージソニックスライサーなら複数パーツを貫通&多段ヒットするので1〜2発程度、またはギガクラッシュなら一撃で撃破可能である。

実質的な中ボスではあるものの、出現しているのに倒さないでスルーして進む事もできるという点でもなかなか特殊。
ちなみに道中でシーキャンスラーを倒しきれなかった、もしくは端からスルーしていた場合、カウンターハンターの部屋までシーキャンスラーが進行していき、床が開いたままになって停泊する。その状態でも攻撃すればダメージが通るし破壊する事もできるが、進行上特に意味はない。
本来あのスペースが格納庫なのだろうか?


クラブロスステージのBGMは、後に「ロックマンX5」のタイダル・マッコイーンステージのBGMとしてアレンジされている。*4
そのステージも途中で魚型戦艦・デスエベンジを追いかけるように攻略する水中ステージになっている。
ちなみにデスエベンジの元ネタはジンベエザメを逆から読んだもの。マグロを逆から読んでデスログマーといい、シーラカンスを並べ替えてシーキャンスラーといい、スタッフの誰かダライアス好きな人いるだろ。


「泡が武器」「水中型」「天井にトゲ」「回転ノコギリが弱点」と「ロックマン2」に登場したバブルマンとは共通点が多い。
もしかしたら参考元か、スタッフのお遊びがあったのかもしれない。ただし、バブルマンは守銭奴の彼とは逆に金使いの荒い浪費家である。
なお、バブルマン自身は後にアーケードの「ロックマン2 ザ・パワーファイターズ」で登場した際には、クラブロスよろしく多数の小蟹を泡に包んだ上で召喚する攻撃を使用している。

「水中型」「泡に包まって攻撃」「弱点武器で簡単に割れる泡」「金や財宝が大好物」という点から、「ロックマン&フォルテ」に登場したパイレーツマンとの共通点も見られる。
もっとも、ロクフォルはX2より後より発売された作品なので、単なるスタッフのお遊び程度なのかも知れない。

後に「流星のロックマン」に登場したドラえもんボスキャラ「キャンサー・バブル」は、その名前に加えて「泡が武器」「水属性」という点から、彼がモチーフの一つになっていると思われる。
もっともカニモチーフのキャラクターであれば、泡と鋏に帰結するのは割と自然な発想だし、キャンサーと電波変換する挟見千代吉のキャラは、どちらかというとカットマン寄りなのだが…


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最終更新:2025年03月11日 17:02

*1 他にもレプリフォースを辞めて武器の密売で稼いでいるバーン・ディノレックスなど、組織内で真面目に仕事するよりも裏稼業の方が実入りがいいという風潮かも知れない。

*2 坂になっている地形でジャンプすると何故か少し高めにジャンプできる現象が存在しており、これで無理矢理入手することも一応可能。

*3 エックスの原形たるロックマンが両腕ともバスターに変形できるのに同時には使わないのは、動力炉がオーバーヒートしてしまうため。『スーパーアドベンチャー ロックマン』終盤では、この説明をした上でオーバーヒート覚悟でダブルバスターを撃っている。

*4 マッコイーンステージ用のオリジナルBGMも作られていたのだが、何故か没になってしまった。サントラには『UNUSED TRACK "DEEP SEA"』というタイトルで収録されている