東島丹三郎は仮面ライダーになりたい

登録日:2019/01/08 Tue 04:35:24
更新日:2025/10/20 Mon 10:59:30
所要時間:約 17 分で読めます


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私、東島丹三郎は山籠もりをしている。

それは…なぜか?




仮面ライダーになりたかったから。




今年、40歳になった。


概要

『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』とは、月刊ヒ―ローズ→コミプレにて連載中の漫画である。
作者は『エアマスター』や『ハチワンダイバー』を連載していた柴田ヨクサル(協力:石森プロ、東映)。
作中でも『エアマスター』等過去の柴田作品のキャラがゲスト出演している。

仮面ライダーを心の底から愛する男、東島丹三郎を初めとする仮面ライダーが本気で大好きな良い歳した大人たちが、
周囲の視線も恥も照れも一切捨て、ヒーローも怪人もいない現実の世界で”全力で仮面ライダーごっこ”に興じていく物語である。

登場人物たちは大半が骨の髄まで自分の好きなヒーローを熱愛し、なおかつ行動力が異様にある者ばかりで
常識的に考えて突っ込みどころがある部分も基本気にせずドンドン展開が進んでいく為、物語としては簡潔かつテンポよく進んでいく。
あまり深く考えることなく登場人物たちのライダー愛を見れるのが特徴かつ魅力だろう。そして作者お馴染みの女性キャラのムチムチっぷり。

なお年齢から察するに、東島や島村兄弟らは再放送かビデオを見ていたようである*1
作中人物の台詞によれば平成ライダー(と恐らく令和ライダーも)も放送されているらしい。

2025年3月23日に開催されたAnime Japan2025にてアニメ化が決定した。2025年10月より放送開始*2。アニメーション制作はライデンフィルム。主題歌を松崎しげるが担当する。
余談だが2025年初めにはスーパー戦隊のパロディ作品のアニメが放送され、同期には『魔法つかいプリキュア!』の続編も放送と、2025年は土日の深夜にニチアサキッズタイム関連作品と言っていいのやらが集結する事態となった。2024年は汚いニチアサもあったが放置。


あらすじ

40歳独身フリーターの男、東島丹三郎は、幼少の頃から『仮面ライダー』に憧れ続けていた。
その憧れは、二十歳を超えても大人になっても一切止まることなく、本気で仮面ライダーになろうと体を鍛え続け、
30歳を超えてもなお何時かショッカーに攫われて改造人間にしてもらえる日が来ることを夢見るほど。

そうして迎えた40歳のある日、世間ではショッカー戦闘員っぽい覆面をつけてお決まりの掛け声をしながらコンビニを襲う「ショッカー強盗」が現れる。
傍から見ても雑すぎるショッカークオリティに内心呆れていた丹三郎だったが、趣味の縁日巡りをしていた時、なんと自分の目の前にショッカー強盗が現れ暴れだしたのだ。

仮面ライダーはいない。ショッカーはいない。全てはテレビの中の存在。
本当はちゃんとわかっている。

しかし、目の前ではショッカーを名乗る暴漢が暴れ回り人々に危害を加えている。
丹三郎は近くのお面屋からあるお面を1枚買い、そして…


「やめろーーー!!!」


「あ? 何だテメ…」


「か… か… かめん… 仮面…」






「仮 面 ラ イ ダ ー」



登場人物

  • 東島丹三郎
CV:小西克幸三瓶由布子(幼少期時)
「行くぞショッカー!!!!」
主人公。今年で40歳の独身フリーター。
幼少時より仮面ライダーに憧れ続け、自分も仮面ライダーになろうと本気で考えて人生を送ってきた。
具体的には
○二十歳を超えても仮面ライダーになる為にひたすら体を鍛え続ける
○二十歳から三十歳の間はバイトをしながら合間に各地の山に行っては山籠もり
○山中をさまよい「俺を攫って改造人間にしてくれー!!」と何度もショッカーに向けて叫ぶ。
○鍛えまくった結果、生身で野生の熊と互角に戦えるようになり普通に勝つ。*3
という、尋常じゃない生活を送っているが、あくまで本気で「なりたい」という考えであり「なれると思い込んでいる」わけではない。
ライダーもショッカーもテレビの中の創作であり、どれだけ鍛えても本物の改造人間になる日は来ないという現実は理解している。
ただただ自分の仮面ライダー愛が止まらないため、半ば生きる上での使命感にも近い形で鍛錬し続けていた。
知能指数600とバイクの運転、推薦してくれる大学教授までは手が回らなかったようだ
40歳を迎えたある日、世間で「ショッカー強盗が現れた」というニュースに一瞬心が躍りかけるも、強盗団のあまりに雑なクオリティにすぐに呆れ返る。
趣味は各地のお祭りや縁日を回ることで屋台のタコ焼きが大好物だが、ある日訪れた縁日のタコ焼き屋が自分の目の前でショッカー強盗に襲撃される。
「現実にショッカーはいない、自分は仮面ライダーにはなれない」と頭で理解しながらも、目の前で暴れる『ショッカー』を前に、すぐ近くのお面屋で自らの憧れである仮面ライダーのお面を着けて変身
20年以上鍛え続け熊をも撃退するその力でショッカー強盗を圧倒する。
自分の思い描いていたものとはまるで違うものの、それでもその瞬間だけは本気で夢見てきた『ショッカーを倒す仮面ライダーになれた』事に、目からは涙が溢れて止まらなかったのだった…
でも傍からは普通に過剰暴力だからすぐに全力で逃げた。

基本的なイメージはいわゆる新1号だが、元ネタのテレビ番組に倣って「仮面ライダー」を名乗る。
旧1号編のエピソードを引用したりするが東島の脳内では新1号だったり、必殺技がライダーキックとパンチの2つのゴリ押しだったり、ややステレオイメージに引き摺られている傾向にある。


アニメ版の描写も勘案すると別に新1号しか認めない、みたいな感じではなく初代という作品全てを愛好しており、部屋には2号のグッズも普通に並び、ライダーファイトはちゃんと一文字隼人の変身ポーズを取る。

担当声優の小西克幸は『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』でショッカー戦闘員を演じ、『仮面ライダーガッチャード』にてガッチャードライバーをはじめとする変身ベルト及び周辺機器の音声の他、スマホーンやレンキングロボなどケミー達、『仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイク』にて冥黒王を演じた。

  • 岡田ユリコ
CV:茅野愛衣
「電波人間タック!!!!」
24歳。高校教師。丹三郎のライダー愛にも引けを取らないほど電波人間タックルを愛する女。バスト97のムチムチ。
元々彼女の父親が城茂コスをするくらい仮面ライダーストロンガーの大ファンであり、その影響で幼少期から親子でストロンガーのビデオを見ては一緒にストロンガーとタックルごっこをしていた。名前のユリコもタックルの“岬ユリ子”にちなんで父が名付けた。
「自分の半分」とも言えるほどにタックルにハマり、その愛は父が気遣って隠していたタックルが壮絶な最期を迎えた『ストロンガー』第30話「さようならタックル!最後の活躍!!」のビデオを偶然見た際にあまりの衝撃と悲しみに体の殆どの水分を涙で垂れ流して死にかけたほど。
なんとか一命は取り留めたが、「推しの死」というショックから1週間寝こみ続け立ち直れずにいた。
しかし、父から岬ユリ子の誇り高い生き様を説かれ、同時に父お手製のタックルのコスプレ衣装をプレゼントされて
「タックルは死んでいない」という励ましにより奮起する。
その後は自らがタックルを受け継ぐ事で彼女の意思は死んでいないことを証明する決心をし、鍛錬に励み多数の格闘技をマスターする。
ショッカー強盗が現れた際は自分がタックルとして活躍する絶好のチャンスと思っていたが、先に丹三郎がショッカー強盗を倒してしまった為彼の事は一方的に目の敵にしている。
ついでに自分がお手製のタックルコスでガチガチに形から入っているのに対し丹三郎がお面1枚で済ましている雑クオリティっぷりにもキレている。

「あんたはお面付けたいい歳したオッサンじゃない!!! 恥ずかしくないの!?」
「そっちは?」
「え? 恥ずかしいわけないでしょ」
「俺も」

ある日自分の高校の教え子に告白されたその瞬間に二度目のショッカー強盗の襲撃を目撃した際は、教え子と周囲の人々の目の前で堂々と服を脱いでタックルに変身。
再度戦おうとしていた丹三郎を横からぶん殴って乱入し、卓越した技術と力で圧倒。必殺の背負い投げ電波投げで見事に4人纏めて退治したのだった。
でも傍からは普通に過剰暴力だからすぐに逃げた。
因みにコスチュームのデザインは本家のそれを踏襲しているが、いくつか差異があり、
  • ロングヘアのため、後頭部から髪が露出している(この辺は『仮面ライダーディケイド 完結編』で広瀬アリスが演じていたリ・イマジネーション版タックルと似ている)
  • 胸が大きすぎるためか、肩口から上胸までが開いており、結果としてボディコンのような形状になっている
などの違いがある。

電波人間タックル=岬ユリ子を演じた岡田京子は27歳の若さで病死しており、キャラも演者も美人薄命だった存在を「死んでない」として2代目タックルを名乗る生き様はとても重いのだが、如何せん作風がアレなので感情の置き場に困るお姉さん。

名前の元ネタも岡田京子+岬ユリ子で岡田ユリコとなっている。



  • ショッカー強盗
ある時から世間を賑わせるようになった覆面の強盗団。
ショッカーとはいうものの、黒い目出し帽を被って押し入る際にショッカーお約束の「イーッ!」という掛け声をしているだけの低クオリティな代物。
これじゃショッカーじゃなくてマスカレイド・ドーパントでは?
ただインパクトはある為ネットニュースを中心に話題となり全国で数件彼らの模倣犯も出るようになった。
正体は「中尾八郎(CV:津田健次郎)」という武闘派ヤクザとその舎弟の4人組。
中尾は大のショッカーファンであり、ショッカーの様な悪の組織に憧れてヤクザになったほど。石ノ森先生が草葉の陰で泣いてそう。
3人の舎弟にわざわざショッカーのマネをさせているのも憧れからくるショッカーごっこである。
舎弟たちの方は仮面ライダーもショッカーもあまり興味がなく渋々従っているが、呆れながらも毎回しっかりこなしているため、なんだかんだリーダーである中尾の事は慕っている様子。
丹三郎やユリコにボコボコにされながらも懲りずに今日もショッカー強盗を続けている。


追記・修正は幼き日のヒーローの憧れを捨てずにお願いします。





































しっかりと聴いておけ…





本物の(こえ)を…










 イーーーーーッ!!! 



「 な ! ! ? 」

「 え ! ! ? 」




「 ショッ… ! ! ? 」








地獄の軍団(ショッカー)は「実在した(い た)」。









ショッカー

テレビの中の存在……ではなかった。
三度コンビニを襲っていたショッカー強盗の前に、突然その場にいたコンビニ客が立ち塞がり片手を掲げると同時に、
覆面でもコスプレでもなく正真正銘一瞬で姿が変わり、多くの子供達が仮面ライダーと共に見てきたあの黒尽くめの戦闘員に変身した。

明らかに通常の人間ではありえないパワーで紛い物たちを瞬殺し、憧れ続けた本物を前に感涙しながら縋り付くショッカー強盗も邪魔とばかりに蹴り飛ばす。
駆けつけた丹三郎とユリコの(意図しない)連携攻撃の末に倒されるものの、直後に現れた謎の男がどう見ても人間ではない人外の口から射出した針により
一切の痕跡も残さずに敗者はドロドロに溶けて消えていく。丹三郎とユリコを残して悠々とその場から消える“怪人”。残された二人は確かにその名を口にする…


「「 ショッカー 」」



仮面ライダーを愛するただの大人達による、全力の仮面ライダーごっこ――――では、もう済まされない。





「イーッ!」
御存知骨戦闘員。目出し帽でもコスプレでもない。
書籍によってバラつきはあるものの基本的に一般人の3倍から5倍のパワーを持つとされるが、
まさしくそれに見合うだけの圧倒的な腕力でショッカー強盗達を蹂躙し、あえて拳を受けた丹三郎も即座に本物と確信した。
お約束の掛け声をシャウトしながらも、戦闘ではむしろ淡々と感情なく殺しにかかってくるためそのさまは実際不気味。
ただし耐久力自体はそこまで高くはないらしく、丹三郎とユリコの電波投げ&ライダーキックの連続攻撃であっさり昏倒していた。
普段は一般人と何一つ変わりなく生活して日常に紛れ込んでいるが、物語が進むにつれてかなりの数の戦闘員が現代社会に潜伏していることが判明する。

  • 怪人
「ただの人間が…戦闘員を倒すとはね」
丹三郎とユリコが戦闘員を倒した直後に現れた、コンビニにもう一人いた客の男。ただし本性を現すと口が明らかに人外の怪物の形となる。
事前にコンビニにいてショッカー強盗をライブ中継して意図せず骨戦闘員の変身を映してしまったYouTuberの男性を溶かして殺害、敗れた戦闘員も証拠隠滅の為に口から出した棘状の針で一瞬で溶解させた。
その後「あんまり消すと面倒だから」という理由で丹三郎とユリコの事は見逃して悠々とその場を去って行った。



  • 東島丹三郎
ずっと心の底では諦めていたショッカーの実在に号泣するほど感激する。
「抱きしめたい…!」
戦闘員、そして怪人との出会いによって改めて「仮面ライダーとしてショッカーと戦う」覚悟を決め、
ユリコとは共にショッカーと戦うものとして人生初のLINE交換をする。
20年以上の山籠もりによって鍛え続けた肉体は生身で野生のクマを撃退し、ショッカー戦闘員とも真っ向から殴り合いが出来るほどであり
単純なパワーであればライダー愛の仲間たちの中ではトップクラス。しかし、ずっと一人での山籠もりによる修行だった為
身体能力はともかく技術そのものは完全な我流によるものであり、他の正式に格闘技を学んだ仲間たちと比べると
技の1号に憧れている割には荒削りで力押しな面が目立ち、回避や受け身など格闘技の基本技術もあまりできていない様に見える。
ただしその分タフネスもかなり高く、相手の攻撃を喰らっても即座に体勢を立て直して反撃して押し切る豪快な力強さの戦闘スタイルが特徴。
そしてなによりも仮面ライダーを愛する心を最大の武器に、本物の怪物として襲いかかる怪人にも一切怯むことなく立ち向かう。

元ネタの新1号は技の1号の異名を持つ多彩な必殺技の持ち主だが、東島ライダーはパンチとキックの2つを力任せに振り回すだけで、ぶっちゃけ戦闘では創意工夫も多い力の2号を通りこして脳筋。
一応のイメージこそ新1号だが、「仮面ライダー」という自称も含め、初代という作品そのものの化身で1号2号の区別があまりついていない。

  • 岡田ユリコ
「ちょっと…今って…乾杯してる場合?」
「それに、お酒を飲む仮面ライダーなんてどこにもいない!!」
ショッカーの実在という事実を前に愕然とするものの、丹三郎ともども「タックルとして戦う」決意を即座に固める。
丹三郎とは情報交換の為にLINE交換するものの、自分のライダー愛を語りたい傾向の丹三郎とは若干ヒーロー好きの分類が異なる為度々引いている。
その後もショッカーと戦うライダー仲間たちがどれも濃いキャラばかりの為比較的常識人やツッコミポジションになっているものの、
なんだかんだで自分も少ししたらその空気にしっかり順応している為やはり根は同類。
タックルのコスチュームは常にリュックに入れて持ち歩いているらしく、変身は最短15秒で完了する。
我流の丹三郎と違い数々の格闘技を正式に極めている為パワーは他にやや劣るものの相手の攻撃をしっかりと躱し受け流す技術を持ち、
柔道やプロレスを初めとした数多くの投げ技を電波投げとして使いこなし力押しで襲い掛かるショッカー戦闘員も圧倒する。
やたら殺意の高い投げ技も全部纏めて電波投げと呼ぶので、本家と全然違う技になりがち。

  • ユカリス
CV:ファイルーズあい
「私が… 明日にでもショッカーに殺されちゃったら―――ゴメンね」
コンビニでの戦闘員との戦いの翌日にユリコの前に現れた、原作でも貴重なハイレグ女性戦闘員。ムチムチ。
普段はユリコの勤める高校の女子高生として潜伏しており、その時は眼鏡をかけて地味な少女を演じている。
また後述の三葉の経営するファミレスでバイトとして働いており、同時に彼とは交際し恋人関係となっている。
当初はショッカーの存在を調査する者を監視するために彼に近づいたが、三葉の事は本当に愛するようになり、
ショッカーに近づくものだけではなく彼に近づく他の女性まで個人的に抹殺するようになったヤンデレ女子。
ショッカーと関わり、なおかつ三葉と話を交わしたユリコを殺すために襲い掛かるが戦闘員としてのパワー頼りの攻撃の為ユリコに受け流されて返り討ちとなる。
その後三葉にも正体が露見してしまったため涙ながらに本来の命令通り周囲に潜伏した戦闘員を集結させて丹三郎たちごと皆殺しにしようとしたが、
瞬く間に彼らに戦闘員が蹴散らされたことで失敗。彼女自身も三葉の兄の一葉に倒されそうになるが、三葉がショッカーと知ってもなお自分を愛する覚悟を見せる。
その後上司である怪人が出現した際は、自らの身を挺して怪人の攻撃から三葉たちを庇い、圧倒的な格の差がある怪人相手に震えながらも三葉の為にショッカーを裏切る決意をした。
結果として「ショッカーを裏切った改造人間」という、原点における仮面ライダーに最も近い存在となっている。
ちなみにユカリスという名前は自身が戦闘員として何処かの山小屋の中で目覚めた時にたまたま床にリスがいたからという適当な理由で上司につけられた。
なお、バストはユリコより1㎝大きい。

  • 島村三葉
CV:斉藤壮馬
「ショッカーはかなりの数、人間の中に紛れています」
ショッカー戦闘員との戦いの後に一度落ち着くために丹三郎とユリコが入ったファミレスの店長。
まだ若く、見た目は平凡だがそれなりに顔の整った大人しそうな青年。
ライダーのお面とタックルコスそのまんまで店に入ってきた二人を見た瞬間にライダーオタク仲間と判断し
そのまま二人の会話を立ち聞きしていたが、二人が本物のショッカーと遭遇したことを聞くと自分からノリノリで話に加わりだす。
当初は単にライダーオタクが話に加わりたいだけかと思ったが、実は彼自身も小学生時代に兄と一緒に偶然ショッカー戦闘員を目撃しており、
それ以来兄と二人で現代に潜伏しているショッカーについて調査を続けていた。
自身のファミレスの店員のユカリスとは交際しており本気で愛し合っていたが、彼女の正体には一切気付いていなかった。
正体が露見した後も変わらず彼女の事は愛しており、自分の命を賭けてでも彼女を守り抜くことを誓う。
ライダー仲間たちの中では見た目が一番一般人っぽいが、彼自身も合気道をベースとした格闘スタイルをマスターしており実力は兄に匹敵する。
さらに怪人との戦闘ではライダーマンのマスクとカセットアームを装着して戦う。
元々は兄同様に最強の仮面ライダーはV3と信じ、自分もライダーごっこでV3をやりたいと幼少時から懇願して、実力でV3を勝ち取るために
上記の格闘技を極めて中二の春に兄と決闘。二時間にわたる接戦の末に左腕を折られて惜敗するものの、V3の座の代わりに相棒のライダーマンの役を与えられた。
ちなみに左腕を折られた理由は
「結城丈二は右腕を溶かされカセットアームになった→ライダーマン名乗るなら同じく腕は一回駄目にしとこう→でも利き腕の右は可哀そうだから左にしとこう」
という兄のよくわからない優しさによるもの。その為カセットアームは原典の右腕ではなく左腕に装着。
半ば押し付けられたような形でのライダーマン役だが現在はしっかりとそれに誇りを持っており、プルトンロケットの一件を引き合いに出してその生き様を熱く語っていた。
何処から調達したかは不明だが怪人の力でも引き千切れない強度のワイヤーをカセットアームで巧みに操っている。(ロープアーム)
「すべての仮面ライダーの中で「ライダーマン」が、一番熱い!!!」

担当声優の斉藤壮馬は『KAMEN RIDER memory of heroez』にて後藤バース、『ライドカメンズ』にて高塔雨竜/仮面ライダー塔竜を演じている。

  • 島村一葉
CV:鈴村健一
「ブイスリャァア!!!!」
三葉の兄で仮面ライダーV3を最強と信じる男。平成ライダー認めない派。
小学生時に弟の三葉と共に偶然ショッカー戦闘員を目撃しており、それ以降弟と共にショッカーを探し調査している。
単純なショッカーへの興味だけでなく、経緯は不明だが祖父母をショッカーに殺害されているらしく、ショッカーに関わる相手には一切容赦がない。

普段は寡黙な印象だがショッカー絡みの話が出た際はいきなりテンションが跳ね上がり大声で詰め寄って来る。
三葉に呼ばれ丹三郎たちと初対面した際は、彼らがショッカーと戦ったと聞いた瞬間驚愕しながら大声で掴みかかり、
丹三郎が仮面ライダーを愛する者と知ると自らもV3最強を宣言し、そのまま流れるように丹三郎と手合わせをする形となる。
1号の技、2号の力を受け継ぐV3を名乗る為にあらゆる格闘技を学んだと豪語し、パワー・テクニック共に達人レベル。
パンチとキックのゴリ押しな東島やプロレス投げを纏めて電波投げにするユリコに比べると技の再現度も高く、反転キック、きりもみキックなどの定番や、発勁を利用して電熱チョップなどマニアックなチョイスも入っている。

V3は元より風見志郎を演じた宮内洋の強烈なヒーロー像を意識してるフシがあり、黒いライダースを着た番組終盤の風見志郎のコスプレをしているが東島やルリコのようV3のお面などは被らず、そのまま変身ポーズや必殺技を使う。
本人の顔つきや髪型もかなり風見志郎に寄せており、戦闘時の風見の構えまで模倣するほど。

本人いわく「俺の魂がV3だからそんなものが無くても見えるものにはしっかり俺がV3の姿に見える」とのこと。
ちなみに丹三郎は一発で見えた。ユリコも最初はドン引きしていたが段々と空気にのまれ最後はしっかり見えた。
元々の性格やヒーロー好きの傾向自体が丹三郎とは似通っている為、最初の手合わせとその後の怪人との戦闘を得てすっかり丹三郎と意気投合する。
ユカリスの事は当初はショッカー戦闘員として一切の容赦なく倒そうとしたものの、三葉がショッカーと知ってもなお彼女を愛する覚悟を見せ、
ユカリス自身も三葉の為にショッカーを裏切る決断をしたためそれ以降は純粋に弟の恋人として、同時に自分たちの仲間として受け入れている。
その後、勝手に「ライダー最強トーナメント」を開催(なぜかユカリスまで出場)し、三葉と20年越しの兄弟げんかを行い、惜敗。
…が、第3試合の東島VSユリコ戦でユリコに惚れてしまい、「キミが好きだ!!!」と告白するも秒で振られついでに蹴っ飛ばされた。
以降は片思い中だが、熱すぎるタックル愛ゆえにユリコからもそこまで嫌われてはいない様子(まあ、異性ではなくオタク仲間としてだろうが)。
「焼き鳥の盛り合わせ…ハツは塩で、残りはタレで」

あくまでV3ガチ勢で他作品はそこまでマニアではないらしく、東島が直系の前作である初代の7話の話をしても生返事だった。


担当声優の鈴村健一は『仮面ライダー電王』のリュウタロス役でお馴染み。氏は文化放送で東映公認の特撮ラジオの冠番組のパーソナリティとしており…それも加味してのキャスティング起用とされた。

  • 島村二葉
一葉の妹で三葉の姉。茶髪。居酒屋「ふたば」店主。兄弟より長身、ムキムキ。
幼い頃から兄のライダーごっこに付き合わされていたせいで、全くライダーに興味は無い。
いわば「好きの対義語は嫌いではなく無関心」を地で行っている。
そのため、ショッカーと闘うという話も話半分で聞き流し、ライダー軍団への勧誘も断っていたが…?

幼い頃から兄の狂気じみたライダーごっこの影響で周囲から白眼視されており、今に至るまで一葉を殺したいほど憎悪している。
女性であるが兄弟の仲でも最強の肉弾戦能力を有し、ユカリスや戦闘員化した中尾を軽くぶちのめせる。
幼い頃、兄への復讐イジメに立ち向かうために格闘技道場『小虎の穴』に通い、師匠である虎マスクの女性「虎師匠」(正体は多分『エアマスター』の相川摩季)に師事。
現在では明らかに虎師匠を憧憬…を通り越してしており、師匠の覆面を試しに被っていた*4所を、師匠を狙っていた蜘蛛男に襲撃される。
蜘蛛男相手に「ある程度抵抗できてしまった」が為に、ショッカーにより怪人候補生に選抜されてしまった。
「いるぞ!!! ショッカーは!!!!」(パンツとブラとマスクだけで)



余談

その「仮面ライダーを心から愛するオタク達が怪人達と全力のガチバトルを繰り広げる」という特異な作風は「一見すると色モノ」と捉えてしまいがちだが、
実は石ノ森章太郎自身が真の仮面ライダーとして当初描こうとしていた話にそっくりだったりする。

……だが、当然そんな作風が当時受け入れられる筈もなく、代わりに完成したのが脊髄をぶっこ抜くバッタのライダーだったりする。

…ある意味、電光超人のように時代が追いついたとも言えるだろう。



追記・修正は実在する悪の組織と戦う決意を固めてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\変身!*5/

最終更新:2025年10月20日 10:59

*1 作中でLINEを使用しているため。2011年6月のサービス開始時点で『仮面ライダー』初回放送から40年経っており、40歳の東島がリアタイだと当時0歳児になってしまう

*2 仮面ライダーゼッツ項目作成翌々日に放送開始

*3 アニメ版では「熊と遭遇した際には、身の安全を守る為に決して戦わないでください」というテロップが入った。もっとも、そのような人間などまずいないだろうが…

*4 元ネタは漫画『タイガーマスク』で大木金太郎がタイガーマスクの覆面を被っていたらミスタークエスチョンに襲撃されたシーン。『闘将!!拉麺男』でも同様のオマージュがある

*5 と言った後、着替え