ショッカー(東島丹三郎は仮面ライダーになりたい)

登録日:2020/12/31(木) 13:31:23
更新日:2023/12/01 Fri 21:04:11
所要時間:約 11 分で読めます




ショッカーよ! 俺を 改造してくれーーーー!!!!


俺はな…ライダーよりショッカーの方が好きなんだ だから…ヤクザになった




柴田ヨクサルの漫画東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』において、仮面ライダーは作り話である。
仮面ライダーは所詮、TVの中の絵空事。彼らを作り出した悪の組織ショッカーもまた、架空の悪者でしかない。

しかし、そんなショッカーに心を奪われたバカな男が2人いた。

1人はヤクザの中尾八郎(44)
彼は元々、幼い日に父の事業失敗を受け、貧困生活を送っていた少年であった。
己の信じる正義に裏切られた幼い日の八郎は、TVの中で何回負けても諦めないショッカーに心惹かれ、立派にグレた
気付けば極道になっていた八郎は、舎弟3人にショッカー戦闘員の覆面を被せ、覆面強盗を行わせる。
これが話題となり、模倣犯も現れるようになった。

だが彼らショッカー強盗団が敵対する組のテキヤを荒らしていた折、もう1人のショッカーに憧れる男が立ちはだかった。
男の名は東島丹三郎(40)。幼い頃から仮面ライダーを尊敬しすぎるあまり、山に篭り、体を鍛え続けていた大バカであった。
いつか必ずショッカーが来て、自分を攫って、あわよくば脳改造前に脱出して仮面ライダーになる…
そんな都合の良すぎる夢を抱いていた丹三郎の前で、ショッカーの「覆面」を被った男たちが悪事を働いている。
その光景に衝撃を受けた丹三郎は、近くの屋台の仮面ライダー1号の「仮面」(1枚1000円)を被り…


か…か…かめん…仮面…


仮面ライダー


あまりの感激に滝のように涙を流しながら、ショッカーどもをぶちのめしたのである。
こうして、東島丹三郎の第2の人生が始まった。

悪に憧れる…ショッカーになりたかった男、中尾八郎。
正義を貫く…仮面ライダーになりたかった男、東島丹三郎。
今、二人の運命が交差し、物語が始まった。



仮面ライダー、東島丹三郎は生身の人間である。
彼の闘うショッカーは悪の暴力団員である。
東島丹三郎は自由と平和と幼い日の夢を守るために、悪と戦うのだ!
(ナレーション:故・中江真司)



追記・修正は素手でクマを倒せるようになってからお願いします。



























以下、ネタバレ注意
















ショッカーは実在します








…という物語が『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』であると、多くの読者が思っていたであろう。しかし1巻の中盤から事態は一変する。
八郎(怪人ヤクザ男)も加わったショッカー強盗団がコンビニを荒らしていた所、偶然居合わせた男性客が突如ショッカー戦闘員に変身したのだ。

そう、仮面ライダーのいないこの『東島』世界において、ショッカーだけは実在するのである。


真の概要

物語が始まる十数年前から、既に存在していた犯罪結社。
TV同様に大多数のショッカー戦闘員が登場しており、普段は普通の人間のふりをして潜伏している。
現在では「通行人目がけて適当に石を投げれば、何十回かに1回はショッカーに当たる」と言っても過言ではないほどのありさまで、
「イー!」と例の気合を上げることでいつでも変身し臨戦態勢を取れる。

具体的な活動目的、組織規模、そしてTVに登場した首領や大幹部の存在などは一切不明。
蝙蝠男は一応世界征服を狙っているようだが、その後どうしたいのか、なぜ世界征服を行うのかは明かされていない。
一応裏社会でもヤクザなどに化けてシノギを行っていることが確認されており、その他現金輸送車の襲撃などにも手を染めている。*1
存在を知った者は攫って戦闘員にするか、若しくはその場で殺してしまうため、
このネット社会でも島村兄弟など一部のレジスタンスを除き全く表沙汰になっていない。

TV同様に末端戦闘員の扱いは悲惨そのもので、「どうせ攫えばいくらでも作れるから」と言わんばかりに粛正されてしまう
無論、(TVにおける)仮面ライダーのように正気を取り戻した構成員は、造反の可能性があるため即抹殺である。
主人公たちは警察でも自衛隊でもない純然たる一般人のため、たとえ悪い奴であろうが相手を殺害することは無く、
作中における死者(戦闘員含む)は殆どがショッカーによるもの
現に相当数の一般市民が殺害(多くは死体が残らないので行方不明扱い)されており、島村三兄弟の祖父母もショッカーにより殺されたらしい。


なお、本作では他のライダー関連作同様に「組織」と「構成員」どちらもショッカーと呼称されることがままある。

構成員

怪人

言わずと知れた改造人間。選りすぐりの能力を持つ物が改造されるいわばショッカーのエリート組。
戦闘員を運用する権限を有しており、反逆者や正体露見者は躊躇なく殺害する冷酷かつ非情な戦士。
当然ながら戦闘員はいつ殺されても何ら抗えない立場故、怪人になるのは一種の・目標である。(ショッカーの下で働いたことがない八郎は除く)


・雲田/蜘蛛男
「どうした? では 私も 一ついいかい    君の首が飛ぶけど」

作中初めて登場したショッカー怪人であり、作中最も多くのショッカーを殺している人物。新撰組やKGBかよ…
普段は陰気な暴力団員「雲田」に扮しているが、文字通り化けの皮をベリベリと剥がして変身する。
感情の抑揚に乏しく、DQN気質の蝙蝠男とは不仲。

本来の身長は2mを超えた巨体で、全身がタランチュラのような黒い剛毛に覆われ、その姿はまるでビッグフット。
全身の分厚い毛皮は至近距離から拳銃を雨霰と受けてもびくともせず、戦闘員を一撃で倒す東島や一葉の攻撃にも殆どダメージが無い。
人体を豆腐のように貫通する両手両足の鋭い爪、強力な粘着力を持つ糸、一瞬で相手を即死させる毒針を吐くなど、様々な武器を使いこなす。
また関節も柔軟で、戦車でも引きちぎるのが困難な特殊ワイヤーで縛られても手足の関節を着脱することで抜け出している。

ショッカーの存在を知られた場合の目撃者・失態を犯した能無しの始末並びに、優秀な能力を持つ人間の拉致が主な任務。
この辺はOVA版SDライダーの蜘蛛男を意識しているんだろうか。
暴力団の用心棒をしているのも、高い身体能力を持つ人間(怪人候補生)の情報を掴むためと推察される。
二葉(島村三兄弟の真ん中、長女)と交戦した際には「怪人にしてやる」と嘯いているが…?

蝙蝠男を回収した後に、おデブアイドル・瀬田セナの家に勝手に上がり込んで下宿している。


蝙蝠男
「フン…お前は悠長すぎる 俺は素早く上手くやってる…」

人間態は黒いジャージを着た青年で、耳元がやや尖がっている。年齢は、子供の頃から怪人だったとも思えないので最低でも40代以上。
粗暴かつ好色な性格であり、「世界を手にした暁には、美女は全て俺が貰う」と豪語、普段から直属の女戦闘員たちを侍らせている。

怪人態の外見は蜘蛛男とは異なりTV本編に忠実。
飛行能力に加え、噛みついた相手をバッドビールスウイルスで暴走させ、倍々算で手下を増やすことができる。
自らの血液は増強成分が含まれており、手柄を上げた部下には血を与えることで強化している。
その非常に効率がいい能力故に自身の力を過信しており、ダウナーな蜘蛛男とは犬猿の仲。

コンバットガールズのライブ控室に忍び込み、バッドウイルスを拡散させて出演者を全員洗脳ついでに失禁した。

実は十数年前に島村兄弟の祖父母を殺害した張本人
兄弟が幼かったころ、脱走した戦闘員(後述)を始末しに向かう傍ら、ついでとばかりに2人をゴミのように殺し、島村兄弟に癒えぬトラウマを植え付けた。

後述の「ショッカーになりたい者説明会」によりライダー軍団をおびき寄せ(ついでに戦闘員候補を掻っ攫うという一石二鳥の計画)、
ビルの屋上で中尾も加わったライダー軍団を圧倒するも、144ページ(うち35ページは東島の回想)による激戦の末、生身の人間と戦闘員2名により敗北
その後もしぶとく東島に襲い掛かるが、更に何発も殴られてフラついた所を蜘蛛男に回収される。

ちなみにこのマンガが掲載される20年程前に『空想科学論争!』において「蝙蝠男さえいればショッカーは他の怪人要らない」と言われており、
その挿絵で蝙蝠男が女戦闘員を侍らせて優雅に暮らしているシーンが書かれているのだが、本作の蝙蝠男はまさにその光景そのものである


・皿田/サラセニアン
「わかれよ このフォルムの感動と素晴らしさ」
「この曲線を数値化したら宇宙の謎も解けるかもしれない」

人間態は岡田ユリ子/タックルと同じ高校に勤める美術教師。美術教師なのに白衣を着ている。
突如現れた電波人間タックルの曲線美に魅せられ、彼女の絵画や彫刻を偏執的に制作しているやや陰気な男。

その正体は植物怪人・サラセニアン。長年外部出演にはあまり恵まれなかったが、ここにきてメイン敵として抜擢された。
デザインはTV版とほぼ同じだが、蜘蛛男同様かなり体格が良くなっている。原典で使用していた鞭は使わないが、代わりに腕を蔓に変形させ、相手を拘束することが可能。

元々はショッカーの決起まで人間社会に潜伏している予定だったが、タックルの正体が同僚のユリ子だと知ったことでハイになったらしく、自身が研究してきた食人植物を校内に一斉に解き放つ暴挙に出る。
多くの生徒と教師が犠牲になる中、自身はタックルを拘束しその身体を彫刻にすることを宣言し、絞め殺そうとする。
しかし東島たちの活躍によりタックルは救出され、自身も戦いの末ノックアウト。すんでの所で蝙蝠男に救出される。

事件の後は雲田・蝙蝠男同様セナの家に転がり込む。


戦闘員

本作最大の加害者かつ被害者。
所謂「骨戦闘員」であり女性は旧1号編に登場したフェイスペイント戦闘員。
戦闘員の強さは改造前の「素」の強さにより左右される(男女差はあまり無いらしい)。
そのため、元が強い人間をベースとした戦闘員はその強さも当然高くなる。
基本的には成人男子の2倍の戦闘力らしく、ユカリスからは「人間が勝てるの!?」とか言われている。
実際ヤクザの3人程度なら苦も無く叩きのめしており、常人ならば素手の一撃で竹串のように手足をへし折られてしまう。
最も、東島らライダー軍団はそれ以上に強いせいで、原作におけるや立花のおやっさんのように戦闘員を生身でボコボコにしているわけだが。


・家庭菜園のおじさん
「残念ながら燃やす お前らごとだ」
本作の主要キャラである島村兄弟が子供の頃、初めて遭遇したショッカー戦闘員。
屋敷中をグリーンカーテンで覆った家庭菜園の主で、余った野菜などを島村兄弟に分けてくれていた。
地元のヤクザ(中尾らの組とは無関係)から立ち退きを要求され、戦闘員に変身して斥候2人をボコボコにし、菜園に火を放って逃走した。
ちなみにこのヤクザは島村兄弟が起こしたため逃げ果せた。

・コンビニ襲撃犯襲撃犯
「しっかり聞いておけ 本物の声を」
冒頭で述べた通りショッカー強盗団を叩きのめした戦闘員。
初めて東島と、電波人間タックル(のファンの岡田ユリコ)の前に現れたショッカー。
本物に出会えた嬉しさ故に東島はまたも大泣きしていた。
東島やユリコをほんのちょっとだけ苦しめたが逆転負けして気絶、人間に負ける醜態を晒したため雲田に抹殺された。

・ユカリスが呼び出した仲間
「「「イーッ!!!」」」
三葉の兄・一葉にショッカーの正体を知られ焦ったユカリスが指令を出し招集した戦闘員。
サラリーマン、露天商、道路作業員、ホスト、コンビニや飲食店の店員などに化けていた。(よく見るとメタボっぽい体形の戦闘員もいる)
数が多けりゃ勝てるという発想だったが、順当に忍者反比例の法則を起こしライダー軍団にぶちのめされ全滅。
ユカリス(とライダー軍団)を殺しに来た雲田についでのように皆殺しにされた

・コンバットガール
「どこの所属ですか!?」
地下アイドル3人組。正体は女性戦闘員。
蝙蝠男の血を呑んだ後はバッドウイルス感染者同様に牙が尖がっている。
蝙蝠男に命じられ、ショッカーを目撃した警備員3名(八郎の舎弟)を殺そうとしたが、偶然出くわした東島によりボコられた。
名前の由来は多分石ノ森萬画版に登場する戦闘員「コンバットマン」。

・サンダーライコ
「ねェ聞きたいんだけど…どうしてショッカーの洗脳が解けたの? 殺すけど」
長身の女性レスラー。総合格闘技にプロレスを八百長とバカにされた悔しさからセメントを挑み、破ったことがある。
その試合終了直後に強さを見込まれて蝙蝠男に襲われて戦闘員にされ、本来なら怪人候補生としての資質を有していたのだが
その上昇志向を見込まれたことにより、はぐれ戦闘員100人の首を代償に改造手術を受ける契約を結ばされる。
そのパワーはパンチ一発でアスファルトをへこませるほどで、バッドウイルスで強化された女戦闘員を軽く一蹴する。
直属の手下として同じくらい長身の女戦闘員2人を連れている。

コンバットガールズを押しのけて八郎の処刑に向かうが、止めを刺す寸前で東島に制止され、
ライダーパンチを受けて10mほどぶっ飛んでKOされる。人間じゃねえ…
雪辱を果たすべく山籠もりしていた八郎を襲撃するも、特訓を経て強くなった八郎の必殺技「44マグナム」を受けて撃沈。
目を覚ました後、八郎から「人間だった頃の最後の試合が大好きだった」と言われたことで態度を軟化させ、勝手にライダー軍団の山籠もりに参加
その結果八郎に大きく水を開ける実力を得、DT丸出しの告白をした八郎をボコボコに打ち据えて山から下りた。

・集会主催者
「みんなでショッカーになって 僕と世界征服だ!!!」
デブでメガネの35歳のオッサンという、どこから見てもショッカーには見えないそこら辺のモブみたいな外見の男。
モテず金も無い非リアだったが、身体能力に優れたショッカー戦闘員になってからは増長し、ネット上で「ショッカーになりたい者集まれ」という広告を出し
集まった人々を戦闘員に勧誘しようとした。
話が長いうえに面白くなく、最終的に客に自分を殴らせるパフォーマンスでショッカー戦闘員のすばらしさを啓蒙したが、居合わせた東島により一撃でKOされる。
しかし、それすら蝙蝠男の計略の一つであり、主催者を噛ませ犬にすることで「ショッカーになれば元アイドルの彼女と付き合えるぞ」というCMを打つのが目的だった。
このデブにすれば殴られ損のオッパイ儲け。

・ショッカーヤクザ(本物)
「君はその孤児院でショッカーの英才教育を受けてもらう アフターケアもばっちりだろう?」
東島の父・権三郎*2コンクリート詰めにして溺殺したヤクザ。中尾の組との関係性は不明。
遺児の夢三郎(丹三郎にとっては腹違いの弟)をショッカースクールに売ろうとしたが、逃走されてしまう。

・自称児童相談所の職員
「ガキ見つけてくれてありがと」
眼鏡とデブの2人組の喪服姿の男たち。正体は逃げた夢三郎に嗾けられた下っ端ヤクザ。
夢三郎が本気で泣きわめきながら「こいつらショッカーだ」と叫んだこと、更に夢三郎をガキ呼ばわりして乱暴に扱った事から東島に警戒され、
戦闘員に変身して襲い掛かるが、蝙蝠男との激戦を制した東島の敵ではなく一瞬のうちに蹴散らされる。

・優しそうなオバさん
(台詞なし)
孤児院の院長を名乗る恰幅のいいオバさん。
その正体はショッカーに忠誠を誓う子供達を育てるショッカースクールのスタッフ。
孤児院がヤクザとグルというのは忍者と極道を思い出させる。


脱退組(はぐれ戦闘員)

一部の戦闘員は自我を取り戻してショッカーの支配を抜け出している。
その原因が何なのかは不明であるが、通底しているのは「愛」
仲間や家族、恋人など、「愛」を得たショッカー戦闘員はなぜか怪人の命令に従わないため、当然ながら抹殺の対象となる。
とはいえ逃げ出そうとしても、時間はかかるが何らかの方法でショッカーには居場所を突き止められてしまうらしい。GPSでも埋め込まれているのだろうか。

ちなみに「他者への愛」により自我が戻るという設定は『仮面ライダー THE FIRST』や『仮面ライダーOOO作中作の『仮面ライダーオーズ対ショッカー』にも通ずる。


・ユカリス
「本当に…大好きだった…けど 死んで…!」
ヒロインの1人で、ライダーマンこと島村三葉の恋人→婚約者→妻(記憶喪失なので入籍はしてない)。バスト98。
過去の記憶を失っており、名前は目覚めた山小屋にリスがいたから適当に名付けた。
(恐らくは上記菜園おじさんあたりから漏れた情報で)ショッカーの存在に気付いた三葉の元に送られたが、
ハニートラップを仕掛けるつもりで接近した三葉とマジで恋に落ちたため、洗脳が解ける。
当初は掟に逆らえず涙ながらに三葉らを殺そうとしていたが、雲田からの追撃を振り切ったことでライダー軍団(?)に加わる。
以降は三葉と行動を共にし、なぜかショッカーなのにライダー最強トーナメントに加わったり、
八郎を敵と勘違いして闘ったり、店を破壊した罰で二葉にどつかれたりしている。
ぶっちゃけ鍛錬をしている訳でもないため、戦闘力は味方内で一番低くかませ犬めいた扱いになることも多い。
怪人になるとしたら蜂女がいいらしい。


・中尾八郎
通りすがりのショッカー戦闘員です
偽項目冒頭のように悪側の主役(アンチヒーロー)と呼べる、暴力団「松ノ下組」所属のヤクザ。
元格闘家の用心棒をも素手でぶちのめすバリバリの武闘派であるが、シノギは下手で、経営方針ゆえに組からはお荷物扱いされていた。
麻薬の取引先を襲撃した強盗をぶち殺していた雲田(蜘蛛男)に発見され胸を貫かれたが、
死に際に「俺をショッカーにしてくれ」と発したため、気が付いたらショッカー戦闘員にされていた。
120㎏のデブ1人含む舎弟3人を軽々運べるまでにパワーアップしており、戦闘力はユカリスを凌駕する。
洗脳直後から自我を保ったままであり、生き別れになった父親が別の組のチンピラに襲われているのを見て泣きながら助けに入り、
「正義のショッカー現る」というニュースにまでなっている。
ユカリス同様に洗脳が解けているが、自らがショッカー戦闘員であることに誇りを持っているため、ライダー軍団には加わっていない。

その後は舎弟たちを女戦闘員に奪われた*3悲しみから、東島と一葉の山籠もりに途中参加。
雪辱を晴らしに追ってきたライコを一度は破ったが、気色悪い告白をしたせいで修行して強くなったライコにボコボコにされた。


・自称クライド
「オレたちはジャパニーズ『ボニー・アンド・クライド』だ カッコいいだろ!」
一葉の回想で登場。島村三兄弟の祖父母の家を襲撃した強盗。
元はショッカー戦闘員だったが現金輸送車を襲撃した際、金に手を付けて愛人(デブ)と共に逃走した。
一葉と三葉、じいちゃんを拘束してタダメシまで喰らっていたため、帰っていたばあちゃん(推定2m)に肩を鍬でぶっ刺された
直後に追ってきた蝙蝠男に斬首され、愛人は泣きながら「貴女の彼女になる」と命乞いしたがドン引きした蝙蝠男にあっさり殺される。

・田中君
「ふっ 2人とも逃げて」
アイドルオタクの青年。
ショッカーの戦闘員であったが、ライコに洗脳が解けたことが露見し、友人2名を逃がすもワンパンで首をねじ切られて絶命
逃げた友人たちもライコの部下にシメられ巨乳の感覚を味わいながら2重の意味で昇天した

・サラリーマン風の男性
「おッ 俺は 死ねなイーーーーーッ」
婚約者に指輪を渡そうとしたのだが、ライコに蹴られて天井のオブジェにされた
ちなみに、渡すか渡さないかで迷っていた時にアドバイスをくれた偶然通りかかったおっさん(人間)もいたのだが、
ライコが男子トイレに入ってきたのを見て「これは失敬、男ですか」と発言したためテラフォーマーズばりに首を折られて殺された。

・元外人部隊
「フッ…俺は 人を…愛した!!! 愛が俺を強くした!」
妻子持ちで家まで抱えているサラリーマン。ナイフ術の使い手。戦闘の際にはベレー帽(ショッカーのそれとは違う)をかぶる。
本人曰く通常戦闘員の倍の強さであり、(武器というハンデはあるが)ライコとも渡り合い、
「怪人とだって戦える」と豪語したが、背後から飛び寄ってきた蝙蝠男に踏み潰されて粉々にされてしまった
アナザークウガが戦闘員を踏み潰したシーンのオマージュ、ではないと思う。多分。




余談

このように本作では「仮面ライダーは作り話なのに、ショッカーは実在する」という設定である。
一見奇抜に思えるこの設定、実は元ネタがある。ゼブラーマン』じゃないぞ

それはかの『真・仮面ライダー』である。

「うそこけ、シンさんは改造人間じゃねえか」と言いたくもなろうが、それは世に出た完成版。
没設定では「元々TVの仮面ライダーを見て育ったライダーオタクの青年が、本当に出現した悪の組織と闘う」という内容だったのだ。
当然ながらプロデューサーの白倉伸一郎はこの設定に大反対し、今知られている脊髄ブッコ抜きバッタ男の話になった。

HERO SAGAVol.4』書き下ろし作品『MASKED RIDER SHIN EDITION -終わりの始まり、始まりの終わり-』にて、
シンさんの息子が「人間の自由のためにショッカーと戦う」というキャッチフレーズに感銘を受けて仮面ライダーの着ぐるみを着ているのも、
この案のオマージュなのかも知れない。
シンさん親子の身の上に追加されたとんでもなく悲惨な設定にも何か由来があるのかは知らん。

ちなみにこれを遡ること11年前の1979年、石ノ森章太郎御大は似たような設定の『絵コンテ漫画 仮面ライダー』を執筆している。
同作ではシンさん同様に知らんうちにショッカーに改造されてしまった青年・風間光二が、仮面ライダーの着ぐるみを着てショッカーと闘うという話であった。




「俺に任せりゃ追記・修正なんか秒で終わるね」
「蝙蝠男、そういうの人間はなんて言うか知ってるか?」
「天才?」
「__アニヲタ」
「よし殺す」

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最終更新:2023年12月01日 21:04

*1 意外かもしれないが、原作『仮面ライダー』で日本円を強奪した事は無く、コブラ男が金保管所の金塊を強奪したくらいである。

*2 ヤクザから2億3千万もの借金をしていた。そりゃ殺されるわ

*3 実はちゃっかりショッカーにしてくれと命乞いした為助かっていた