TriggerWitch

登録日:2021/08/11 Wed 19:16:58
更新日:2022/05/18 Wed 01:27:45
所要時間:約 10 分で読めます




Trigger Witch(トリガーウィッチ)」はニュージーランドのスタジオRainbiteが開発、香港のパブリッシャであるEastasiasoftが販売している2Dシューティングゲーム。
神トラやかつての聖剣伝説シリーズを彷彿とさせる16bit機風の可愛らしくレトロなドット絵シンプルなゲームシステム、そしてそれらに似つかわしくないぶっ飛んだ世界観終盤の超展開、そして派手な出血描写が特徴となっている。
国内ではダウンロード版のみだが、海外ではサウンドトラックなどがセットになったパッケージ版も販売されている。

開発 Rainbite
販売 Eastasiasoft Ltd.
プレイ人数 1〜2人
CEROレーティング C(15歳以上対象)
プラットフォーム PS4,PS5,Nintendo Switch
XboxOne,Xbox SeriesX/S
発売時期 2021年7月

◎ストーリー

かつて魔法が発達し魔女とゴブリンが助け合いながら暮らしていた国、エヴァトニア。
ある時現れた、火の武器()を授けてくれる謎の光「ガン・ゲート」をめぐり魔女とゴブリンが関係を絶って数百年、今やすっかり銃になじんだ魔女たちは「ガン・ゲート」が授ける銃を重んじ、魔法を忘れ去っていた。
そんな中、新米魔女コレットが謎の男に遭遇する。コレットによれば男は誰も通れないはずのガン・ゲートから現れ、忽然と消えてしまったという。
事態を重く見た魔女の長ヒルダに命じられ、コレットは男の正体を探る旅に出る──もちろんホウキや魔法の杖ではなく、数々の銃を手に。

◎システム


見下ろし視点で2本のスティックを使い、片方で移動、もう片方で照準する所謂ツインスティックシューターで、数種類の銃を使い分け、ダッシュで敵の攻撃をかわしながら戦う。
一部ホウキに乗って縦スクロールシューティングを行うステージもあり、その場合は真上方向にしか射撃できなくなる。
特徴的なのが回復手段で、戦闘中に体力を回復できるヘルス・フラスコ*1の使用回数は一定量の敵を倒すことでのみ再生する*2という、いわば攻撃が回復につながるシステムを採用している。
ゲームオーバーを防ぐには体力が尽きる前にフラスコを1個回復させる量の敵を倒すことを要求する、プレイヤースキルを問う仕様と言えるため難易度は高め。ボス前などには復活地点があるためリトライはしやすいのが救いだろうか。
このような仕様故か難易度は5段階から選択できいつでも変えることが可能で、難易度を上げるほど与ダメージは減り、被ダメージが上がる方式になっている。

▽2人協力プレイ


ローカルでの2P協力プレイに対応しており、2Pの参加/離脱はいつでも可能でデメリットも存在しない。両方が同時にやられない限りゲームオーバーにならないため、難易度は大きく下がる。
一人で難しい時は協力プレイで乗り切るのも良いだろう。


◎武器種

銃は全9種あり、全て弾薬は無制限。射程は一部を除きかなり長く、画面外の敵も攻撃できる。
ただしピストル以外は手に持ったままではリロードできず、一定時間しまっておくと自動的にリロードされるという方式なので弾倉がカラになったら他の銃に持ち替える必要がある。 次々と銃を持ち替えながら戦う のが魔女の流儀のようだ。
各銃は武器屋で「武器の部品」と通貨(ジェム)を支払うことで威力、連射速度、装弾数、リロード速度を強化可能。強化システムはバイオハザード4のイメージが近い。
また、弾を打ち尽くすと空弾倉や薬莢が散らばり、拳銃やショットガンはブレイクオープンする演出が入る。


◎キャラクター

▽魔女

古くからオズリン村周辺を治めている種族。男は見当たらないが、どうやって子供を産んでいるのかは不明。
かつては魔法を発達させ炎や雷を操っていたが銃の普及とともに忘れ去られており、現在では「ダッシュ」や武器を収納する魔法、リロードする魔法などのごく僅かな魔法が残るのみで空飛ぶホウキですら貴重な遺物となっている有様。
使う銃も普通に火薬の銃であり、もはや魔砲少女ですらない。
反面武器の研究には熱心で、ガン・ゲートが与える銃に飽き足らず独自に銃器の開発・製造を行っている。
当然弾薬も自ら量産しており、科学・工学レベルは意外と高い。ファンタジーの世界に突然近代的な武器工場が出現し、「無災害記録◯日」とか「安全第一」とか書いてあるシュールさはなんとも言えない気分になるが。
▶コレット
運なんていらないよ。私は武器を持った魔女なのよ?
主人公で新米の魔女。ピンク色の髪とオッドアイが特徴。
ねぼすけで授業中も居眠りするほどだがテストでは常に満点であり、その銃撃戦の才能は母ヒルダも認めるところ。
次代「グランド・レシーバー」としても期待されている*6
やや天然で思ったことをそのままに口に出すタイプ。
ちなみに左利き*7

▶ヒルダ
「エヴァトニアは私達の理解を超える魔法に溢れた世界なの」
コレットの母親で、魔女の長「グランド・レシーバー」を務める。黄色いローブが特徴。
少々口うるさいが、それはコレットへの愛情の裏返しでもある。
魔法に否定的な魔女たちの中にあって、かつての強力な魔法が失われたことを惜しむなど柔軟な思考を持つ。
また立場上自ら戦うことは殆どないらしく、久しく銃を使っていない模様。

▶レミー
「あんたの不機嫌な顔は見たくないなあ…次はもっとご機嫌にさせてあげるね」
コレットの友人。魔女学校の同期で赤いフードが特徴。ロード画面にも顔を出している。
人一倍の負けず嫌いでコレットをライバル視しており、毒舌。

▶シェリー
「所詮わたしは雑用係…」
コレットの友人。緑色の宝石がついた髪飾りが特徴。
何かにつけて揉めるコレットとレミーをなだめる立ち位置。

▽ゴブリン

エヴァトニアの北側にある「ナクスヴァー村」に住む種族。ゴブリンたちも古くからオズリンの魔女とは別系統の魔法を発達させ、魔女と助け合いながら栄えてきたとされる。
魔女に比べて長命であるため、ノーソー・バリアが築かれて数百年経過した今でもさほど世代を経ておらず、過去を忘れていない可能性を危惧されている。また、ある魔女は「分断した国をひとつにすることができる、ゴブリンの血を引く者が現れる」と予言したらしいが…
▶ネボ王
「武装するのは当然だ。魔女なのだから。」
ゴブリンたちの王で、ノーソー・バリアが作られた当時の生き残り。
ナクスヴァーに足を踏み入れたコレットに真意を問う。

▽その他

▶謎の男
「全ての力よ…私の手にあれ」
黒いマントを纏った男。コレットの卒業試験の際、ガン・ゲートを通って現れた。
目撃者によれば、しばらく魔女たちを観察するような素振りを見せたが、すぐに姿を消してしまったらしい。
誰も通れないはずのノーソー・バリアを通過するなど、只者ではないようだが…?


◎用語類

▶エヴァトニア
本作の舞台。ノーソー・バリアと呼ばれる障壁で南北が隔てられている。
オズリン村に住む魔女とナクスヴァー村に住むゴブリンは現在は反目し合う関係だが、かつては互いに助け合い平和に暮らしていたらしい。
▶オズリン村
魔女が治める村。ガン・ゲートがあり、そこから得た銃を重んじる文化が特徴。
近年周辺で魔物の発生が増加しており、徐々に周辺の支配が行き届かなくなりつつあるとのこと。
南には海があり、海の向こうからやってくるアストゥル人たちと交流を持っている。
▶ナクスヴァー村
ゴブリンが治める地域。ノーソー・バリアができてからその有り様を確かめた者はいない。
▶ガン・ゲート
ある時オズリン村に出現した異世界に繋がる門。
ガン・ゲートの前に立った者を認めると、銃を勢いよく投げつけて授けてくれる。
▶ノーソー・バリア
エヴァトニア中央を横断する巨大な魔法の壁。
かつて魔女の手で作られ、以来数百年にわたって破られたことはなかった。
魔女の伝承では、ガン・ゲートから与えられた銃を扱えなかったゴブリンたちが魔女を妬み、ゴブリンと魔女の関係が悪化したため戦争が起こらないように当時の魔女たちがノーソー・バリアを作った…と伝えられており、数百年来交流は途絶えたまま。
いつかゴブリンの怒りが収まったときのために、この壁を解除する方法が遺されているとされる。
▶アストゥル
オズリンよりさらに南、海の向こうにある国、あるいは地域。*9
アストゥル人はドワーフのような姿をしており、採掘や造船技術に長ける。
ゴブリンたちは彼らアストゥル人との交流も絶たれている。
▶バリスティック教
ガン・ゲートが出現した後に興った、魔女たちで構成される教団。銃の素晴らしさを説く教典がその発端とされているが、そのような教典がガン・ゲート発見当時になぜ存在していたのかは不明。
作中のキャラクターたちの発言を見る限り、銃を重んじる反面かつての魔法に対しては否定的な姿勢であるらしく、魔法を研究しようとするものは異端視される傾向にある模様。
▶クリップ
オズリンを守る警備隊のようなもの。*10
魔女学校を卒業して実力を認められた魔女が所属を許され、モンスターの討伐などに当たっている。


◎余談



  • そのままではゴア表現がきついが、グロいのが苦手な場合はオプションの「ゲームプレイ」にある「ピニャータ・モード」をONにすると敵を倒したときにキャンディーや紙吹雪が飛び散るファンシーな絵面になる。
    ちなみにピニャータとはメキシコのパーティーで使われる紙製のくす玉。
    中に菓子を詰めて高い所に吊るし、スイカ割りの要領で目隠しをした人が棒で叩いて割るというゲームに使われる。


追記・修正は、魔女学校卒業者の方にお願いします。


画像出典情報
「Trigger Witch(PS4版)」スクリーンショットより
※一部トリミング加工あり
開発元:Rainbite
販売元:Eastasiasoft
発売日:2021年7月29日
この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • TriggerWitch
  • トリガーウィッチ
  • バレットウィッチ ←ではない
  • 魔女
  • グロゲー
  • 残酷ゲーム
  • 衝撃のラスト
  • 魔砲少女
  • バレットアーツ ←は使わない
  • ファンタジーの皮をかぶったSF
  • Rainbite
  • Eastasiasoft
  • Nintendo Switch
  • PS4
  • XboxOne
  • ゲーム
  • トリガー・ウィッチ
  • Trigger Witch
  • Xbox One
  • PS5
  • XboxX|S
  • Xbox Series X|S

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年05月18日 01:27

*1 体力ゲージ横に表示されているピンク色のビン。設定上は「倒した敵の生命エネルギーを回収するビン」ということになっている。

*2 最大ストック数は最大で3個まで増やすことが可能

*3 一応、装弾数を最大強化すると二丁拳銃になるので辻褄は合うのだが、11発までは一挺持ちである

*4 作中での攻撃力表記は初期状態のバトル・ブラスターを1として表現されている

*5 爆風は反射されないため、直撃させても反撃がない

*6 グランド・レシーバーは世襲制であるらしい

*7 パッケージアート等には右手と左手どちらのバージョンもあるが、作中では常に左手でピストルを構えている

*8 この決闘で凄まじい威力の炎の魔法を披露しており、魔法の才能には恵まれていたようである。件のロード画面でも炎の魔法を使っている。

*9 作中のセリフには「俺は12もの国で死刑判決を受けている」といったものがあり、他にも国はある模様

*10 「クリップ」は銃の「挿弾子」を指す言葉。英語圏では着脱式弾倉もひっくるめてクリップと呼ぶ人もいる