五十嵐元太(仮面ライダーリバイス)

登録日:2021/10/03 Sat 14:38:51
更新日:2023/09/17 Sun 12:30:29
所要時間:約 3 分で読めます






よしっ…!パパも明日、留守番しながら凄い動画を撮るぞ!

幸実「パパさん、頑張って!」
さくら「ママ、何でこんな人と結婚したの?」
幸実「こら、さくら。そんな言い方しないの」


五十嵐(いがらし)元太(げんた)とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーリバイス』の登場人物。

演:戸次重幸




【概要】

五十嵐一輝大二さくらの父親で、一応五十嵐家の大黒柱。
一家で銭湯「しあわせ湯」を経営する傍ら、「元ちゃんの限界チャンネル」というアカウント名でネット上に動画を投稿している。


【人物】

見た目は頼りになりそうな漢だが、実際は残念なダメ親父。
どれぐらい酷いかというと、テレビ朝日公式サイトのキャラクター紹介欄に「動画投稿サイトの人気クリエイターとなって一攫千金を目指すことを夢見ている、絵に描いたようにいい加減なダメ親父。(原文ママ)」と紹介される始末。
流石に笛木奏蛮野天十郎檀正宗のようなド外道面々には劣るが、公式側からここまで扱き下ろされる人物はかなり珍しい。

銭湯の営業にはあまり協力せず、動画の撮影に精を出しているが、肝心の動画の質はというとぶっちゃけイマイチ。
例を挙げると、第1話では数時間かけて世界一長い縄跳びの世界記録・10709回に挑もうとしたが、自身の記録はたった2回だった。
幸実「ハッハハハハハッ!惜しい!」
元太「イェイ!」
一輝「どこがだよ!」
一方、口で咥えたスプーンの上に石を数個積んだり、妻・幸実の見舞いに頭が三つある折り鶴を持ってきたりと妙に器用なところもある。そっちを動画制作に活かした方がいいのでは……

しかしながら、テレビ朝日公式サイトによれば「家族を愛する気持ちだけは本物」らしく、実際にデッドマンに襲われて重傷を負った幸実が目覚めた時は誰よりも安堵している。
幸実の方も動画を投稿する夫に理解を示しており、互いに「パパさん」「ママさん」と呼び合うなど、夫婦仲はかなり良好で、
幸実も第8話で「自分を大事にしない彼の性格を放っておけなかった」と結婚した理由を一輝に明かしている。

一方で子供達からはあまり信頼されていない節が見られ、息子の一輝と大二は悩み事があると元太ではなく母の幸実に相談しており、一輝に至っては第3話で「あの人は関係ないから…」と口走っていた。
他方、元太本人は一輝が戦っている事については動画撮影を中断してまでテレビで放映された彼の変身シーンに集中するなど、何か思うところがある様子も見せている。
娘のさくらには幼い頃は懐かれていたようだが、本項目冒頭のやり取りにもあるように「何でこんな人と結婚したの?」と食事の最中、それも本人のいる前で幸実に尋ねている辺り、現在では完全に呆れ果てている様子。

なお、ここまで書けばダメ親父だけど何だかんだでいい人……のように思えるが、第3話のある奇行で多くの視聴者に衝撃を与えた。
同エピソードの冒頭では、新都市開発課の2人組が「しあわせ湯」の立ち退きを要求。
当然一輝は反対するが、中々諦めてもらえない*1状況の中、一輝の代わりに2人組を相手にし、職員達にガツンと言う………

かと思いきや、その直後には職員が用意した立ち退きを了承する契約書にものすごい勢いで判を押そうとし、銭湯の常連客から取り押さえられた。
妻が入院中の身なのにこれである。
同話ではあのバイスをして「お前の父ちゃん、やべえよな!」と言い出す始末。親父ィ……。割とマジで一輝のストレス源になってるんじゃないか



【余談】

  • 演じる戸次氏はかつて北海道のローカル深夜番組『ドラバラ鈴井の巣』内のドラマ『雅楽戦隊ホワイトストーンズ』(ナレーション:中江真司*2)でヒーロー役を演じた事があった。

  • 仮面ライダーシリーズの主人公の父親の中では、第1話から登場するレギュラーキャラで存命しているという地味に珍しい立ち位置にいる。
ちなみに他のシリーズの主人公の父親はと言うと、

  • 同じテレビ朝日で放送された『秘密戦隊ゴレンジャー』に憧れ、ヒーローとして活躍する高校生達のドラマ『ザ・ハイスクール ヒーローズ』では5人の所属する部活「学園防衛部」の顧問……でありながら、最終決戦では意外な姿で敵となった。
    その光景を知る視聴者からは「今回も敵に回るのでは?」と不安視されているが……?

  • 実は地方新聞・サンデー福岡での戸次重幸氏のインタビューでは、「過去に何かがあった事で、喜怒哀楽の1つが欠落している」という背景が明かされている。
    その後、上記のように第16話では喜怒哀楽の1つが欠落したどころではない事実が明かされたが……


パパは、真面目に追記・修正したよ……
















































父ちゃん……?


カブト!

Deal…


……変身……。

Bane Up!


破壊!(Break.)世界!(Broke.)奇々怪々!(Broken.)

仮面!(Rider!)VAIL!!


噓だろ……?

パパが、仮面ライダー…!?

やはりか……!



























登録日:2021/10/03 Sat 14:38:51
更新日:2023/09/17 Sun 12:30:29
所要時間:約 3 分で読めます


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0号ライダー 「仮面ライダーの父親=ろくでなし」の悪習をぶっ潰した漢 いい男ってのはな…どんな時でも自分を許せる男だぞ おっさん おっさんライダー しあわせ湯 やべーやつ ギフ ギフの細胞 スピンオフ主役 ダメンズ ダメ親父 ネタバレ項目 ノア パパさん ラスボスのDNAを持つ者 不幸 主人公の親 五十嵐元太 令和ライダー 仮面ライダー 仮面ライダーデストリーム 仮面ライダーベイル 仮面ライダーリバイス 元ちゃん 元ちゃんの限界チャンネル 動画投稿者 和田雅成 変人 大黒柱 奇人 実験体 幼児退行 悲劇のヒーロー 愛さえ知らずに育ったモンスター 戸次重幸 本編より先に立った項目 残念なイケメン 波乱万丈 父親 父親ライダー 白波純平 結構重い過去持ち 自己犠牲 記憶喪失


【概要②】

五十嵐元太は偽名で、本名は白波(しらなみ)純平(じゅんぺい)
そして何より、自身に宿った悪魔・ベイルと共に仮面ライダーベイルとして戦っていた『リバイス』の世界における最初の仮面ライダーだった。


【経歴】

本編から遡ること25年前、純平はバイク事故に遭って崖から転落した事で心肺停止の状態になり、生死の境を彷徨っていた。
そんな純平が搬送されたのは、悪魔やギフの力を軍事利用する研究を進めていた科学研究組織『ノア』。
そのノアには現在のウィークエンドの代表である狩崎真澄も勤務し、上記研究の責任者を務めていた。
そして狩崎は純平の重体をいいことに、治療の名目で彼の心臓にギフの細胞を移植してしまう。
……というのも純平が遭ったバイク事故自体、ノアが人体実験の口実の為に引き起こした意図的なものであった。
結果、純平の心臓は再び動き出した事でその命は救われたが、代償に彼は事故の衝撃で自分の名前も含めた全ての記憶を失い、挙句に「ギフの細胞を持つ唯一無二の存在」として科学者達の『おもちゃ』にされていった。

その最中、ノアの研究過程で次々に生み出された失敗作の悪魔達を『処分する』役割を背負わされた純平は仮面ライダーベイルとして戦うようになり、その過程で自身の悪魔・ベイルを生み出した。
更に戦いの中で両親が「赤い悪魔」に殺された事を思い出し、その仇討ちの為に戦いに身を投じるようになる。

そうして憎しみに突き動かされるまま戦うだけの空虚で過酷な人生を送る純平は心身共に限界を迎え、もはや人としての尊厳すらも失いかけたが、そんな彼の前に現れ、怒りと悲しみから救い出した人物こそ現在の妻・幸実だった。
彼女との交流を経て家族の温もりを知った純平は、ノアからの脱走を決意。
当時ノアの構成員で純平の身を案じていたぶーさんこと伊良部正造、そして自らの行いを恥じた真澄の手助けもあってどうにかそれを成功させたが、この時の激闘の影響で悪魔や仮面ライダーにまつわる記憶の全てを失ってしまう。

一般社会に帰った純平は今までの何もかもを捨てて幸実と共に生きるべく、顔と名前を変えて「五十嵐元太」として生まれ変わった。
しあわせ湯を開業し、一輝と大二(後に生まれるさくら)という子宝にも恵まれた元太だったが、本編開始の18年前に自分の下から去った事を許せなかったベイルに憑依され、火事でしあわせ湯を破壊
そのまままだ幼かった一輝にも襲い掛かろうとするが、その瞬間に誕生したバイスによってベイルは追い払われ、その時の記憶を失いながらもどうにか家族は生き残る事が出来た。

これらを経て今に至るわけだが、動画投稿者として遊んでばかりいた姿もこの過去を踏まえると今まで知らなかったものへの好奇心、または一種の幼児退行だと考えられる。

しばらくは平穏に暮らせていた元太だが、第25話にて復活したベイルに再び憑依されて変身。
その手で愛する我が子達を殺しかけるも、ギリギリのところで抵抗。


貴様ァ……!

やめろベイル……。俺の家族に、手を出すな……!

……くだらん。

白けたベイルはそのまま元太から去っていったが、元太自身もそのまま気絶し、ぶーさんに何処かへと運ばれていった。
その後は純平としての記憶がよみがえった事を受け、ベイルの追撃から逃れるためにぶーさんと共に身を隠す事になる。


親愛なる幸美、そして我が子達へ。

しばらくの間、身を隠す事にする。

許してくれ。全てを思い出して、今は混乱してるんだ。

必ずみんなの下に戻るから、それまで待っていてくれ。

その後、独自に身柄を追っていた狩崎真澄達によって潜伏先を突き止められ、説得を受けた事もあって現在はウィークエンドの保護下にある事がぶーさんから五十嵐家に伝えられた。
ベイルの存在もあってろくに戦えない事に歯がゆさを感じ始めていた中、第38話にてギフの細胞を入手しようにも、ギフデモスと化した御子柴朱美を喪って途方に暮れる狩崎親子の前に現れると、自分の心臓に埋め込まれているギフの細胞を摘出するよう進言する

ギフの細胞が必要らしいな。では、俺を使ってくれ。

だが、その摘出手術は成功率が五分五分かつ命を落としてもおかしくはない規模のものであり、それをぶーさんから聞いた一輝には当然反対されるも、その覚悟と決意は揺るぎないものだった。


父ちゃん…!勝手に決めるなよ……!

ぶーさん「手術の事、家族に伝えてないのか?」

フッ…。何、死ぬわけじゃあるまい。そんな暗い顔すんな。こういう時ぐらい、いい格好させてくれ。

父ちゃんまで巻き込みたくないんだよ!

巻き込んだのは俺の方だ。…すまんな一輝。普通の家族にしてやれなくて……。

……違うよ。俺達はどこにでもいるような普通の家族だ。俺は…そんな家族の思い出を―――絶対に忘れない……。

そして録画で家族に遺言めいたビデオレターを残すと、命に拘わる大手術に臨む元太。
途中で摘出を担当する真澄が倒れる事態になるも、そこへ一輝から説得されたジョージが駆け付けた事でどうにか再開されたが、
その最中でも切り離されようとするギフの細胞が拒絶反応を起こした事で心拍数が低下し、命が繋がっているベイルが目に見えて弱るまでに衰弱してしまう。
そこへ戦いから舞い戻った一輝が手術室に駆け込み、「たとえ世界を救ったとしても、そこに自分の大好きな家族がいなければ意味がない」と設備の一部を破壊した事でどうにか一命はとりとめた。
なお、この時点でギフに対する切り札と成り得るギファードレックスバイスタンプはほぼ完成しており、結果的に元太の勇気ある行動が仮面ライダーアルティメットリバイ/仮面ライダーアルティメットバイスの誕生に繋がった。

手術後、黙って無茶をした事について大二以外の家族一同に謝罪する元太だが、家族にはそれ以上に気になっている事があった。
純平としての記憶が全て戻ってからというもの、普段のおちゃらけた態度が嘘のような雰囲気に変わっていたのだが、家族にはどうにもそれが引っかかっていたのだ。
幸実からも「あたしも疑問には思ってたんだけど……記憶を取り戻したからって、そんなに急に性格まで変わらないわよね?」と核心を突かれると……


……タッハ!

“タハッ”て言った!?

正直に言います。お父さん……結構無理して純平やってました!!
いや無理してたんかーい!!

と自白。
その場にはほんの少しだが、元の五十嵐家らしい明るさが戻ったのだった。ついでのようにぶーさんも無理をして重々しく振る舞っていた事が判明した。
美しい家族の風景だ…
何言ってんだよ?
あー…ちなみにぶーさん、そのキャラやめて。
はい、やめます!
そっちもキャラかい!!




【余談②】

あまりに衝撃的な過去と正体が語られた元太だが、白波純平時代の彼の戦いがスピンオフ作品リバイスレガシー 仮面ライダーベイル』として、東映特撮ファンクラブ(TTFC)で配信された(全5話)。
若き日の純平を演じるのは舞台及び実写映画『刀剣乱舞』シリーズでへし切長谷部を演じ、『リバイスレガシー』が東映特撮初出演となる和田雅成氏、
そして若かりし頃の幸実を、本作と同じく望月卓Pがチーフプロデューサーを務めた『宇宙戦隊キュウレンジャー』以来の東映特撮出演となる大久保桜子氏が演じる事になった。
これにより、事実上五十嵐一家はキャスト的に「変身ヒーロー家族」という事になった。
なお、和田氏はこの後に舞台『風都探偵 The STAGE』にて左翔太郎役を演じる事が発表された事で、木村/仮面ライダーベルデ宇宙野郎雷電/雷/仮面ライダー雷を演じた山口大地氏に続いて1年のうちに2人の仮面ライダーを演じた俳優となった。


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最終更新:2023年09月17日 12:30

*1 そもそも「契約書に判を押すまで帰らない」と言った時点で2人は罪に問われる。

*2 『仮面ライダーアマゾン』を除いた初代『仮面ライダー』〜TVスペシャル『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』までの昭和ライダーシリーズやオリジナルビデオ『ウルトラマンVS仮面ライダー』、そして『とんねるずのみなさんのおかげです』内のパロディドラマ『仮面ノリダー』でナレーターを務めた御仁。