仮面ライダーデストリーム

登録日:2022/07/19 Tue 16:39:48
更新日:2025/04/27 Sun 23:06:43NEW!
所要時間:約 5 分で読めます






俺は、もう1人じゃない……!

デストリームドライバー!

行くぞ……ベイル!


ヘラクレス!

Contract!


⚠️ WARNING!⚠️

⚠️CONSTRUCTION IN PROGRESS⚠️
ACCESS TO AUTHORIZED PERSONNEL ONLY


……変身!

Spirit Up!


Slash! Sting! Spiral! Strong!

仮面ライダー!デストリーム!!


仮面ライダーデストリームとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーリバイス』に登場する仮面ライダーである。

CV戸次重幸
スーツアクター:小森拓真



【概要】

五十嵐元太が変身する仮面ライダーで、初登場は第42話「激バトル!紅きベイルとデストリーム」。

純白とシルバーグレーをベースに赤いラインが走る強化スーツ「センチネルゲノミックスーツ」の上から、メタリックブルーを基調に真紅とターコイズブルーをアクセントに配した各種装甲が装着されているが、その姿はかつて変身していた仮面ライダーベイルと比べて明るく、ヒロイックな印象を受ける。
また、仮面ライダーベイルでは右肩に設置されていたカブトムシ型の特殊武装「ダイナスティニーモジュール」が特徴的だったが、
このデストリームはヘラクレスオオカブトの角を思わせる突起を備えた胸部装甲「ヘラクレスブレストリーマー」が目を引くものとなっている。

全体的に使用するドライバーの都合やバイスタンプに反映されている最強生物の種族が同じという事もあり、どこか意趣返しとも取れるデザインも相俟って仮面ライダーベイルの強化形態とも解釈出来る。
加えて後述するが、仮面ライダーベイル及び仮面ライダーデモンズ仮面ライダーオーバーデモンズなどで培ってきたデータを取り込んだ結果、
システムの開発を手掛けたジョージ・狩崎をして「ジョージ・狩崎のゲノムラボラトリー Vol.42」にて「デモンズシステムの集大成と言える完成度だと自負している」と豪語する程のスペックを誇る。


【変身に至るまで】

復活したベイルに憑依され、かつての自分=白波純平としての記憶を取り戻した元太。
ベイルの追撃から逃れるべく、ぶーさんこと伊良部正造と共に逃避行していたが、最終的には自身の娘・五十嵐さくらも所属する地下組織ウィークエンドに保護された。
その後、ウィークエンドにジョージが合流するなど戦況が刻々と変化する中で、遂に始祖の大悪魔・ギフが動き出すと人類に対してその圧倒的な力を見せつけ始め、
あまりにも強大なその力は複数人の仮面ライダーをもってしても止められず、ギフやその配下の怪人達によって甚大な被害がもたらされていく。

そんな中、息子の五十嵐大二がギフの脅威に屈し、彼らの陣営に徐々に傾倒し始めてしまう。
大二にとっては「ギフに従えばこれ以上無駄に命を散らさずに済む」という本人なりの正義感によるものだが、「自由無き平和に何の意味も無い」と考える兄の五十嵐一輝や妹のさくらと対立を深めていき、もはや決別同然の状態になってしまった。
しかし、大二の考えも決して本心から出たわけではない事は誰もが分かっていた。
普段の自分と違う、別の意志を司る……いわばもう一人の自分とも言えるカゲロウを自分の手で消し去った手前、自分の正義感に歯止めがきかなくなってしまっていたのだ。

そうして迷走を続ける自分の息子に、父親として道を示したい──その為にも自分から生まれ、自分の両親を殺害した自分の罪そのものとも言えるベイルと、25年もの長きに渡る決着を付ける。
そう決心した元太はジョージの下を訪れると、ベイルドライバーを今の自分でも扱えるように改造するよう依頼。
そして狩崎真澄から与えられたクリムゾンベイルバイスタンプを手にしたベイルと対峙し、この姿へと変身を果たした。

結果として、ベイルと決着をつけることには成功したが、これを見た大二は却って間違った方向に覚悟を決めてしまい、ギフと契約してでも人類を救うことを決意してしまう。

「家族では逆に大二を止められない」と判断した一輝達はこの男に説得を託すことに……


【装備】

  • デストリームドライバー
システム音声:藤森慎吾(オリエンタルラジオ / 一部の音声では津田健次郎と共に担当)

デストリームの変身ベルトで、真澄が開発したベイルドライバーを息子のジョージが性能・外装共に徹底改修して作り出したもの。
基本的な外観・機能はベイルドライバーとおおむね共通するが、両側部にある操作装置「ベイリングノック」は青い強化パーツが被せられた「デストリームノック」に変化し、各種パーツ名も「ベイル」「ベイリング」の部分が「デストリーム」に置き換わっている。
加えてベイルドライバーには搭載されていなかったゲノミクスチェンジ機能も内蔵されており、変身状態から再度デストリームノックを押す事で「Next!」の音声と共にモードが切り替わり、
オーインジェクターにバイスタンプを押印して読み込ませる事でゲノミクスチェンジを発動し、各種ゲノムモジュールを展開する「ドミネイトアップ」を実行する。

他の基本的な運用方法はベイルドライバー及びデモンズドライバーとほぼ同じで、上部に設けられた朱肉状のゲノム承認装置「バイスタンプパッド」に各種バイスタンプを押印・承認後*1
正面にある押印式情報入力装置「オーインジェクター」に再度押印する事により、特殊情報伝達コード「バイスタンプコード」から生物種の力が受信され、
左右のストリームノック内に隠された人工筋肉「ゲノマッスル」を急激に増殖させてスーツと装甲に変換・装着する「スピリットアップ」を実行し、変身が完了する。
変身後はバイスタンプを再度オーインジェクターに押印する事で「Charge!」の音声と共に待機状態に入り、そこからストリームノックを押し込んで「デストリームフィニッシュ!」の音声と共に必殺技を発動させる点も同様。

また、自分の悪魔と分離している元太ではベイルドライバーをそのまま使う事は出来ないため、ジョージの手で改良型及び量産型デモンズドライバーとも異なる、あらゆる面で悪魔の力を必要としないシステムに改良されている。
総じてベイルドライバー及びデモンズドライバーの完成型モデルとして仕上がっているが、その分元太に掛かる負担も相当なものであり、ベイルとの激戦もあって変身解除後に意識を失ってしまった。


【ヘラクレスゲノム】



身長:205.9cm
体重:102.4kg
パンチ力:85t
キック力:167t
ジャンプ力:74.8m(ひと跳び)
走力:0.8秒(100m)


ヘラクレスバイスタンプで変身するデストリームの基本形態。
変身シークエンスは「WARNING」の文字が浮かび上がって警告音が鳴り響いた後、ヘラクレスバイスタンプを両手で握った元太が切腹するかのようにオーインジェクターに押印。
背面から6枚の羽が出現すると同時に元太の体を殻状の物体で覆い、蛹を思わせる水色の怪人じみた姿に変化させた後、背面から現れた万能マニピュレーター「ヘラクロー」がその装甲を破壊する事で仮面ライダーとしての姿を形作る。

ヘラクレスオオカブトの固有能力を武装化した胸部装甲「ヘラクレスブレストリーマー」は全身の装甲の強化に加え、特殊エネルギー流「デストリーム」によって如何なる抵抗も最小限に抑えつつ、運動能力を高速化させる機能を持つ。
この背面には前述のヘラクローが6本備わっており、元太自身の意思で自由自在に伸縮・動かす事が可能で、
第42話ではクロコダイルゲノミクスの状態からクリムゾンベイルに遠距離攻撃を仕掛け、相手が接近したところに懐からクロコウィザーローリングによる痛烈な一撃をお見舞いしてみせた。
更に腕部「ヘラクレスアーム」と脚部「ヘラクレスレッグ」はヘラクレスオオカブトの遺伝子情報とゲノマッスルの力により、それぞれ毎秒60発もの高速パンチの発動に最大で体重の700倍もの重量を支えるパワーなど、仮面ライダーベイルの性能をシンプルに強化した仕様になっている。
しかもパンチ力に限定すれば、そのスペックは仮面ライダーアルティメットリバイすらも上回っている。

頭部「デストリームヘッド」の前面にはヘラクレスオオカブトの角を象った「ヘラクレスト」が備わっており、設定上は全身を覆う装甲の中でも随一の硬度を誇る先端部にゲノムパワーを送り込んで強烈な頭突きをお見舞いする事が出来るとされる。
加えて左右に3つずつ設置されたレドーム「デストリームディスターブ」は各種データの瞬時取得を可能とすべく、衛星通信装置やレーダー、ソナーなどが独立して機能するように調整されている。
他にも複眼「デストリームアイ」はヘラクレスオオカブトを横から見たような独特の形状となっており、それを活かして死角のカバーや複数のターゲットを把握出来るのみならず、
仮面ライダーベイルの「ベイルコンパウンドアイ」同様に相手の武装を瞬時に分析する機能や、暗視装置といった多彩な能力が秘められている。


◇必殺技
  • デストリームフィニッシュ
各種バイスタンプをオーインジェクターに押印した後、デストリームノックを押し込む事で発動。

ヘラクレスバイスタンプ
右腕のグローブ「デストリームゲノハンド」に青白いエネルギーを込めたパンチを繰り出し、直後にデストリームノックを押し込んで「デストリームゲノフット」にエネルギーを送り込んで回し蹴りを放つ。

  • デストリームノヴァ
デストリームノックを2回押し込み、その後更に押し込む事で発動。
下記のゲノミクスチェンジ用の必殺技で、テレビ朝日公式サイトに記載されているが、劇中未使用。


【ゲノミクスチェンジ形態】

コモドドラゴンゲノミクス



コモドドラゴン!


Next!


Dominate Up!


コモドドラゴン!ネオバースト!!


身長:205.9cm
体重:110.1kg
パンチ力:91t
キック力:167t
ジャンプ力:70.3m(ひと跳び)
走力:1秒(100m)


コモドドラゴンバイスタンプを押印して発動するデストリームの派生形態。
ヘラクレスアームの前腕部にコモドオオトカゲの遺伝子情報を反映した特殊武装「コモドドラゴニックヒート」が出現。
コモドオオトカゲの頭部を模したガントレットから発生する超高熱を利用した熱線放射攻撃や、あらゆる衝撃を歪曲化させる特殊シールドを展開出来るなど、攻守一体の装備として機能する。
なお、劇中では左腕に装備しているが、設定上は左右を問わずどちらの腕にも装備可能。

レジェンドライダーモチーフは「仮面ライダー龍騎」で、銀と赤のカラーリングにそれが表れている他、
龍騎も契約モンスター・ドラグレッダーの頭部を模したドラグクローを右腕に装備して放つ「ドラグクローファイヤー」を必殺技の1つとするという点でもこの武装と共通している。
ちなみにプロップは『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』に登場したアナザー龍騎の左腕のリペイント


クロコダイルゲノミクス



クロコダイル!


Next!


Dominate Up!


クロコダイル!ネオバースト!!


身長:205.9cm
体重:108.7kg
パンチ力:93.1t
キック力:167t
ジャンプ力:71.2m(ひと跳び)
走力:0.9秒(100m)


クロコダイルバイスタンプを押印して発動するデストリームの派生形態。
ヘラクレスアームの前腕部にクロコダイルの遺伝子情報を反映した特殊武装「クロコウィザーローリング」が出現。
クロコダイルの顎門を模した漆黒の装甲の中に尻尾を象った真紅のドリルが内蔵されており、相手を鋭利な刃で捕らえた後、ワニが獲物に喰らい付いた際に行う「デスロール」の如き高速回転攻撃でそのまま止めを刺す。
なお、劇中では右腕に装備しているが、設定上は上記のコモドドラゴニックヒート同様、左右を問わずどちらの腕にも装備可能。

レジェンドライダーモチーフは「仮面ライダーウィザード」で、その名称や黒と赤をベースに銀をアクセントに配したフレイムスタイルの如きカラーリングにそれが表れている。
また、ウィザードもドリルウィザードリングでライダーキックの「ストライクウィザード」を強化した事もある。
ちなみにプロップはデモンズ モグラゲノミクスのデモンディグゾンのリペイント。


コングゲノミクス



コング!


Next!


Dominate Up!


コング!ネオバースト!!


身長:205.9cm
体重:121.2kg
パンチ力:104.4t
キック力:167t
ジャンプ力:63.1m(ひと跳び)
走力:1.3秒(100m)


コングバイスタンプを押印して発動するデストリームの派生形態。
ヘラクレスアームの両前腕部にゴリラの遺伝子情報を反映した特殊武装「コングアストロブレイカー」が出現。
ゴリラの拳を模した巨大なグローブから繰り出される、高硬度と大質量にものを言わせたシンプルながらも強烈な威力のパンチ攻撃を得意とする。

ちなみに「アストロ」という名称や白を扱った色合いから分かる通り、レジェンドライダーモチーフは「仮面ライダーフォーゼ」。
また、プロップは仮面ライダーバイス コングゲノムのコングゲノブレイサーの流用。


【余談】


  • 撮影用のスーツは頭部と胸部・肩部は新造(正確には頭部はデモンズ系がベース)、アンダースーツは映画『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』に登場した仮面ライダーセンチュリーの流用*2
    なお、一部ではこの流用具合を理由に「デストリームはセンチュリーのプロトタイプでもあるのでは?」という説もまことしやかに囁かれている様子。PLEXの山下貴斗氏によれば、実際にそのような設定に繋がる余地を残す意図はあったとか。

  • デストリームの姿自体は映画『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』の本ポスタービジュアルで先に公開されており、その後TV本編を経て映画に登場する流れとなった。
    なお、脚本執筆及び撮影の順番は『バトルファミリア』の方が先で、劇場パンフレットのインタビューで戸次氏が語ったところによれば、渡辺淳アクション監督と考えたものを、TV本編での初登場回を手掛けた杉原輝昭監督のチェックを踏まえて修正を加えつつ、撮影を行ったという。

  • 切腹するかのような独特の変身ポーズだが、実は『リバイスレガシー 仮面ライダーベイル』にて過去の元太=純平を演じた和田雅成氏も自分で全く同じようなポーズを考案・使用しており、キャストの知らないところで変身ポーズが受け継がれるというミラクルが起きた形になった。

  • DX玩具版はベイルドライバーとのコンパチという形で、第42話放送後にプレミアムバンダイにて受注販売が行われた。
    デストリームドライバーの状態で左右のデストリームノックを長押しすると元太の劇中台詞が16種類流れる他、ヘラクレスバイスタンプ以外の各種DXバイスタンプを使用した際の汎用変身音が3種類収録されており、押印されたスタンプに合わせて前半部分のフレーズ・及びLEDの発光パターンが変化する。
    なお、ドミネイトアップ時の汎用音声はトイザウルス・キメラバイスタンプ各種・ジュウガでは「アナザー!」*3、強化形態用とトルーパーバイスタンプ各種では「エクストリーム!」となる。以下は汎用変身音声3種。
    • ジョージお気に入りのバイスタンプ10種*4「Victory! Vitality! Variety! Vistamp! 仮面ライダー!デストリーム!!」
    • 強化形態用・トルーパーバイスタンプ各種:「Exist! Evolution! Element! Extra! 仮面ライダー!デストリーム!!」
    • それ以外のバイスタンプ各種:「Awake! Advance! Ability! Another! 仮面ライダー!デストリーム!!」


これが最後の追記・修正だ……!ベイル!


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最終更新:2025年04月27日 23:06

*1 この時英文のホログラムが浮かび上がるが、どういうわけか「警告!建設中 関係者以外立ち入り禁止」という工事現場のような表示である。

*2 とはいえ、一部の色替えのみでほぼセンチュリーそのままであるため、戻そうと思えば戻せる作りにはなっている。

*3 LED発光パターンはトイザウルスのみレックスの色違い、それ以外は遺伝子の二重らせんをイメージしたもの。

*4 レックス・メガロドン・イーグル・マンモス・プテラ・ライオン・ジャッカル・コング・カマキリ・ブラキオ。