スーパースコープ

登録日:2022/01/30 Sun 22:52:40
更新日:2023/06/01 Thu 13:07:28
所要時間:約 7 分で読めます




スーパースコープとは、1993年6月に任天堂より発売されたスーパーファミコン用ガンコントローラーである。

概要

スーパーファミコンにおけるシューティングゲーム用の銃型コントローラー。
大きく分けるとスーパースコープ本体と「レシーバー」の二つのパーツより構成される。
スーパースコープ本体にはこのレシーバーとスーパースコープ専用ソフトの『スーパースコープ6』が付属している。
ダックハント』などで知られるファミリーコンピュータ用のガンコントローラー「光線銃」の後継機と呼べる存在である。

特徴

スーパーファミコン本体に似たカラーリングのグレーの機体で、拳銃型であった光線銃とはうってかわりライフルやバズーカ砲を思わせる大型のものに。
それにより肩に担いで使用する。
操作ボタンは電源のON/OFF及び単発/連射かを決めるスイッチの「POWER」、弾を発射するための「FIRE(発射ボタン)」、アイテムの使用などに用いる「CURSOR(カーソルボタン)」、ゲームの中断のための「PAUSE(ポーズボタン)」がある。
スーパースコープ本体は電池式なのでケーブル式だった光線銃よりも動かせる範囲は増した。
照準は付属のスコープホルダーを取り付け、それを覗き込んで定める。
信号を受信するためのレシーバーはテレビの上に設置する。
この発信コントローラーと受信機の関係は後のWiiに通じるものがある。

使用方法

スーパースコープ本体に付属のスコープホルダーをセットする。左右どちらにも取り付けられるので自分の利き手に合わせた方を選ぼう。
電池は後部の電池カバーを開けセットするが単三電池6本を使用する。
今でこそ100円ショップや充電池の普及によりそこまで深刻な問題ではないがそんなものが無かった当時はこの燃費の悪さが大きな課題であった。
レシーバーがあるので光線銃とは違い液晶テレビなどでもプレイ可能…という訳ではなく認識に走査を用いる関係上走査を行わないタイプのテレビは使用出来ないのでブラウン管テレビを用意しよう。
レシーバーは前述の通りテレビの上に設置する。
テレビの形状によっては滑り止めのゴムやジェルを敷いた方がいいかも。
そしてケーブルは2P側に接続する。
ゲームを開始すると照準の調整画面に入るのでそこで最後の調整を行う。プレイ中照準がズレてもどのゲームもポーズ画面で照準を再調整出来るのでずれてしまっても焦らずポーズしよう。

対応ソフト

スーパースコープでプレイ可能なソフトにはスーパースコープでのみプレイ可能な専用ソフトが5本、通常コントローラーの他にスーパースコープでのプレイも可能な対応ソフトが2本の計7本存在する。
しかし、光線銃シリーズがWii Uのバーチャルコンソールで配信されたのに対しスーパースコープ対応ソフトは移植やバーチャルコンソール配信されることは無く、プレイするにはソフト、スーパーファミコン本体、スーパースコープ、ブラウン管テレビを一式揃えてプレイするしかないのが現状である。

スーパースコープ6(1993年6月 任天堂)

専用ソフト。スーパースコープに同梱されている。
最初に「ブラストリス」「レーザーブレーザー」の二種類のモードを選択し、そこから更にゲームを選択する。
「ブラストリス」ではテトリスのようにブロックを並べて消すパズルゲームだがブロックを移動させたり回転させたりすることは出来ずブロックを狙撃することで隙間に入るようにしていく「ブラストリスA」、撃つと回転し色が変わるブロックを縦、横、斜めに3つ並べて消す「ブラストリスB」、モグラ叩きの要領でモーリアンを狙撃する「モールパトロール」をプレイ出来る。
「レーザーブレーザー」では次々と飛んで来る敵のミサイルを撃墜する「迎撃ゲーム(INTERCEPT)」、戦闘機に乗り「スターフォックス」のような視点から敵飛行機や弾を撃ち落とす「交戦ゲーム(ENGAGE)」、侵攻してくる敵ロボットと戦う「対決ゲーム(CONFRONT)」をプレイ出来る。
余談だが「迎撃ゲーム」において時折マリオとそれを追いかけるクッパが登場するが説明書ではクッパの名前が英名の「バウザー」表記となっている。これは日本版ゲームにおいてクッパがバウザーと表記されている数少ない事例である。他にはクッパ本人を指している訳では無いが『マリオカートWii』に登場するクッパを模したバイクの「スーパーバウザー」ぐらいである。

スペースバズーカ(1993年6月 任天堂)

専用ソフト。スーパースコープと同時発売。
連射と溜め撃ちを使い分け戦う格闘シューティングゲーム。
21世紀の地球を舞台に「スタンディング・タンク」と呼ばれるロボットによる戦いを描いた作品で、主人公マイケルが父の仇のためSTファルコンに乗り込み戦う。

ヨッシーのロードハンティング(1993年7月 任天堂)

専用ソフト。『マリオシリーズ』のガンシューティングという異色作。
クッパによりジュエリーランドの平和の象徴である12個の宝石が奪われてしまった。そんな危機にマリオとヨッシーが立ち向かう。
ヨッシーに乗り、次々と襲いかかる敵を撃ち落としながら進んで行く。
ゲームはマリオ視点で進行していくのでプレイ中にマリオの姿は見られない。しかしヨッシーに乗っているマリオ視点でのプレイなのでヨッシーの頭は見える。そしてヨッシーに当ててしまうとこちらがダメージを受ける
登場キャラクターは『スーパーマリオワールド』に準じているがハンマーブロスなど『スーパーマリオワールド』には登場しない敵も多い。
また、マリオが武装しているためかコクッパなどのボスが巨大なロボットに乗り込み戦うのも特徴。
コミックボンボンで連載されていた漫画『本山版マリオシリーズ』では今作をテーマとし、攻略情報も紹介されたストーリーが描かれた。

X ZONE(1993年8月 ケムコ)

専用ソフト。ウイルスにより暴走した軍事兵器研究所のバイオコンピュータを食い止めるために戦う。
見下ろし型ステージと3Dシューティングステージが存在するが見下ろし型ステージでは敵が真上に飛んで来る(つまり画面から見れば真正面から突っ込んで来る)という構成が特徴的。

DESTRUCTIVE(1993年8月 バンダイ)

専用ソフト。近未来都市を舞台に突如暴走した戦闘型サイボーグと戦う横スクロールシューティングゲーム。

レッド・オクトーバー(1993年10月 アルトロン)

対応ソフト。映画『レッド・オクトーバーを追え!』をゲーム化した作品。
全ステージで使える訳ではなく、横スクロールステージでは使えない。

ターミネーター2・ジ・アーケード(1994年2月 アクレイム)

対応ソフト。映画『ターミネーター2』をアーケードゲーム化したもののスーファミ移植版。
アーケード版がガンシューティングだったのでスーパースコープを使えばより楽しめる。(実機だと拳銃型コントローラーだったが。)
通常コントローラー及びスーパースコープだけでなくスーパーファミコンマウスにも対応している。

外部出演

いかにも武器らしい外見から普通に兵器として利用されている作品も多い。

スーパーマリオ 魔界帝国の女神

あの実写映画版マリオ。クッパは自身の所有する兵器である「逆進化装置」で生物を退化させ、これにより恐竜人をグンバに退化させ配下にしていた。
これの小型版としてスーパースコープを模した「逆進化銃」が登場。
マリオとルイージが武器として使用するスーパースコープもある。

スーパーマリオくん

コロコロコミックで連載されている漫画。
掲載初期は作品間の垣根がわりと低く記念回以外でも頻繁にクロスオーバーが行われていた事から、『ロードハンティング』や映画版の影響もあって定番武器の一つとして度々使用されていた。
特に漫画オリジナルのシリーズである『クリスタルキノコアドベンチャー編』では事実上のメインキャラ扱いされている。

マリオ&ルイージRPG

スーパースコープを持ったキラーである「スナイパーキラー」(リメイク版では「シャテキラー」に改名。)が登場。
スーパースコープから小型のキラーを発射する。

メイド イン ワリオ

ナインボルトのステージに『スーパースコープ6』の「迎撃ゲーム」のプチゲームが登場。

大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ

大乱闘スマッシュブラザーズDX』よりアイテムとして登場。
最近ではレイガンなどと同じくスマブラオリジナルの武器だと思っている人も多いかもしれないがロボットと同じく周辺機器から登場したものである。
エネルギー弾を発射する射撃アイテムで、連射と溜め撃ちを使い分け出来る『スペースバズーカ』仕様。弾数制限あり*1
見栄えの観点から正しい構えをしている者は一人もいない。その中で肩に担いで構える者と小脇に抱えて構える者がいる。
大乱闘スマッシュブラザーズX』より撃ったり溜めたりしながら移動出来るようになった。

ゲームセンターCX

158回より行われたコーナー「ファミコンスナイパー」に登場。
有野課長がビルの上の方から街中で取引されている(という設定の)ファミコンソフトを当てるというチャレンジ。使用されるファミコンソフトは過去の挑戦でプレイしたもの。
この時地上を目視するために望遠レンズを取り付けたスーパースコープが用いられた。

Splatoon3

「2023年夏 Sizzle Season」で追加された、ブラスター種の新ブキ「S-BLAST92」として登場。
爆発は小さいが遠くまで届く立ち撃ちと、射程は短いが爆発の大きいジャンプ撃ちの2つを兼ね備えたブラスター。
メーカーはN-ZAP系列と同じく任天堂。銃身側面に「Nintendo」のロゴが刻まれている。

追記・修正はスーパースコープをお持ちの方もそうでない方もどうぞ。

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最終更新:2023年06月01日 13:07

*1 溜め無しで72発、最大溜めで5発。なお『DX』では特定の条件下で無限に撃てるようになるというバグがある。