筋斗雲(ドラゴンボール)

登録日:2024/03/02 Sat 16:45:58
更新日:2024/12/24 Tue 17:40:55
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筋斗雲よーーい!!


筋斗雲は、『ドラゴンボール』に登場する雲の乗り物。
モチーフは『西遊記』に登場する觔斗雲。


【概要】

上に乗ることで自由に空を飛べる雲。持ち主が「おーい 筋斗雲」「筋斗雲よーい」などと叫べばどこからでもやってくる。
飛行速度は驚異のマッハ1.5(時速1836km/h)を誇る。
色は原作では紫、アニメでは黄色。
本作を代表する乗り物であり、特に無印編のOPの歌詞に「雲のマシンで今日も飛ぶのさー」とあるように序盤は大いに活躍した。
マシンと表現されているあたり生き物というよりは乗り物の側面が強いようだ。
初登場時にも「キキーッ」っとブレーキ音を軋ませているし
飛んで移動している時は、ポポポポポポ…という独特の音がするのも特徴。

その後のOP・EDアニメーションでも頻繁に乗っているシーンが見られる。
当然ながらスピードも調節が利き、止まれと指示すればブレーキをかけることもできる。
かなりの強度を持ち(ジングル村の老人曰く「なくなりはしない」)シルバー大佐のバズーカを受けて吹き飛んでも何事もなく復活した。
しかしタンバリンには完全に破壊されてしまった。これについては純粋にタンバリンが強かった説や魔族の邪悪な気なら破壊可能説などが考察されている。

長らく愛用して来たためか悟空も思い入れがあり、タンバリンに雲を破壊された際はクリリンに加え「筋斗雲のカタキ」とも発言していた。
初登場時に悟空に食われそうになったのは内緒。「ありがたい雲を食うなっ!!」
悟空が持っているものは数人しか乗れない程度のサイズだが、仙猫カリンが持っている元の筋斗雲は何倍も大きく、
好きな大きさに千切って持っていくこともできる。かつて、カリンの元で修行した亀仙人が貰い、その後悟空に授けたという経緯を辿っている。
上記のタンバリンに破壊された際にも新しい筋斗雲を譲渡している。

より高速で飛行できる舞空術が登場して以降は出番が減ったものの、平常時や戦場に向かう際に筋斗雲で移動する描写は存在した。
少なくとも、サイヤ人戦の戦場に一刻も早く駆け付けようとしていた悟空が、あの世から戻るなりすぐ筋斗雲に乗って戦場へと移動した。
自力で飛ぶことを選択していなかった点から考察すると、修行を経てもなお当時の悟空の舞空術の飛行速度よりは筋斗雲の方がまだまだ速かった模様。
もしくは、武空術で長距離を移動する体力や気の消費を抑えるためとも考えられるが、それでも一刻を争う場面に駆け付ける手段に使われた以上、速度に遜色はなかったと思われる。
悟空が瞬間移動を覚えた後も、息子の悟飯(漫画版では悟天も)が通学で使用している。

その後も、表紙イラストに採用されたり、目次のページでベッド代わりにされる、悟飯が上記の通学時に飛ぶ速さを競ったりと何かと孫家の人々に愛されている。
また人格もあるらしく、時々汗をかいたり、上記の飛ぶ速さを競っていた際に驚きを表す漫符を出すシーンがある。

完全版コミックスの最終巻では描き下ろしとして、悟空がウーブに筋斗雲を与えている。さらに「GT」最終話ではエピローグにて悟空と共にどこかに飛んでいった。

余談だが、現実ではどう考えても航空法に引っかかってしまう。尤も後述のように現代に乗りこなせる人がそうそういるとは思えないが。

原作者、鳥山明は「筋斗雲に乗れたらどこへ行ってみたい?」という質問に対し、「純粋じゃないんで乗れないんじゃないかな」と回答している。
また「どこへでも飛んで行けるので物語の展開を考えやすくなり、いちいち乗り物を出さなくていいから描くのが楽だった」とも語っている。
超サイヤ人フリーザセルの最終形態といい、手の込んだ手抜きに定評のある鳥山氏である。


【乗れる条件・人物】

基本的に亀仙人が言う「よいこ」こと、邪心がない純真無垢な者しか乗ることができない。
またそれに加えて筋斗雲の超スピードと風圧に耐えられる身体能力も必要。
そうで無ければ乗ってもすり抜けてしまうか、乗れたとしてもそんな身体能力を持たない一般人*1なら結局はそれに耐えられる人物が同乗しなければならなくなる。
例を挙げると「強くなって女の子にモテたい」という不純な動機で亀仙人の元へやって来たクリリンや、わがままなやや身勝手な部分が目立つブルマ(しかも「美し過ぎるのも罪なの?と思い込む)は乗ることができない。
青髪では乗れるランチもおそらく金髪状態は乗ることができないだろう。
反面ブルマのママはおそらく乗れそうである*2
またこれに乗れる人物はアックマンのアクマイト光線も効かないのではないかと思われる。
ちなみに無印編の時点では乗れた成人男性はナムのみだった。
生命体でなければ乗れないという条件は無いため、「よいこ」であれば則巻アラレやオボッチャマンのようなロボットであっても乗ることができる。

つきもダメらしく、「神龍の伝説」では、亀仙人がこの特性を活かして悟空とヤムチャたちの言い分を聞き、どちらが正しいかの嘘発見器のような使い方をしていた*3

乗れない者でも乗れる者にしがみつくなり掴んでもらうなりすれば移動に利用すること自体は可能。
だが搭乗者も含めて常に外気に晒されているため、安全性が確保されているとはお世辞にも言えず、上述のように風圧などで落ちてしまう危険性も高い。
ブルマが発明品を利用して実践したように、小型化して衣服や小物の中に収まるなら比較的安全か。

また一度乗れればその後ずっと乗れるようになるわけでもなく、亀仙人はかつては乗れたものの(おそらくエロ本のコレクションを始めた頃からか)現在では乗れなくなってしまった。
ジングル村の村長によれば、昔はたくさん見られたものの、時代が下るにつれ人々の心が悪くなってしまったため、乗り手がいなくなり今や滅多に見られなくなったとのこと。
このため悟空が乗ったのを見た時はまだ乗り手がいたなんてと驚いていた。

悟空はブウ編にて「大丈夫だドラゴンボールで生きかえれる」という冷徹な発言や、老界王神に対して交渉するシーン(詳細は該当項目参照)があり、読者・視聴者から『もう乗れないのでは?』という疑惑を持たれていた。
その後の展開を描いた「」ではEDテーマ「Forever Dreaming」のアニメで悟空が乗っている他、76話にて久々に呼び出されまだ乗れることが判明している。
一応、前者の発言群はブウたちという存在に対する冷静かつ合理的な判断からの説得であったり、後者の交渉は宇宙を救うという名目があったため、自分の私欲目的ではないと看做されセーフとなったのだろう。

また、乗れなくなった亀仙人の呼び声に反応して飛んできたため、乗れない人間であっても呼び出すことは可能な様子。

アニメオリジナルで黒い筋斗雲も登場している。
こちらは桃白白に降りて余計な力をつけられては困るというカリンの計らいにより呼び寄せられた。
悪人でも乗れるが、カリンの意志で乗れなくすることができ、カリンの合図で乗れなくなった桃白白が雲を突き抜けて落ちてしまった。

またこの黒い筋斗雲はゲーム『ドラゴンボール アドバンスアドベンチャー』では黒筋斗雲として登場している。
本来筋斗雲に乗れないクリリンがプレイアブルキャラクターになっている場合、筋斗雲に乗って進むステージではこの雲に乗る。


《乗れる人物》




《かつては乗れた人物》

  • 亀仙人
  • シングル村の老人たち







追記・修正は筋斗雲に乗って颯爽と飛んでからお願いします


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最終更新:2024年12月24日 17:40

*1 初期の頃のチチなど

*2 パパはレッドリボン軍編にて持っていたポイポイカプセルからエロ本が出て来たシーンがあるため恐らくNG

*3 この頃のヤムチャは悪党だったので筋斗雲には乗れないはずであり、筋斗雲に乗れる善人の悟空の方を信用するという判断は妥当ではある