隠し部屋

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隠し部屋」を以下のとおり復元します。
&b(){隠し部屋}とは、貴族のプライベート空間。
貴族は、この部屋の中でしか自分の感情を見せないとされている。

*概要
[[魔力]]によって空間を作り出すので、部屋の広さは作成時に注ぐ魔力量によって変えられる。
部屋の内部は魔力的に切り離された空間で&footnote(第639話「(王族の避難場所が)隠し部屋のように魔力的に切り離された場所」)、外の声もノックの音も聞こえない。
基本的には、貴族の自室の奥側の壁に[[魔石>魔力#魔石]]のはまった扉が設置されており、寝台の天幕で隠れる配置となっている。
部屋の主となる者は扉の魔石に魔力を登録して、内部の部屋を作成する。
部屋の主がいない間は扉だけが存在している状態となる。
[[白の建物>文化#白の建物]]を新しく建てた際などは、任意の場所に扉を設置するところから始める。&footnote(第198話、第676話)
客室には設置できない。&footnote(魔力的制限で「できない」のか、慣例として「できない(しない)」のかは不明。)

*入室制限と用途
扉を開くには登録された者の魔力が必要なため、魔力登録した部屋の主と、主が許可した者しか入れない。&footnote(第179話)
扉が開いても、一定の魔力量以上を指定した入室制限をかける事もできる(制限解除は任意でいつでもできる&footnote(第454話))。
その機密性から、内密な会合部屋・説教部屋・工房代わり・自室代わり・避難場所&footnote(第603話)などにも使用される。
部屋の主の死後は、主の魔石で開く事もできる。&footnote(第453話)

*使用手順
**扉の作成
赤い魔石を壁に埋め込むように押し当て、[[シュタープ>魔力#シュタープ]]を使って呪文を唱える。
赤い光が走って四角く扉を形作り、魔石へと戻って強く光ると、赤い魔石がはまった扉が作成される。&footnote(第198話、第676話)

**扉への魔力登録と部屋作成
扉の魔石に、魔術具の指輪で魔力を流し込むと扉に青白い光を放つ魔法陣が浮かび上がる。
続けて魔力を流し込むと青白い魔法陣の上を赤い光が走り始める。
同時に、扉の魔石を押さえる手首の辺りに赤い光が走り、複雑な模様と文字を描いていく。
登録が終わると隠し部屋が開く。&footnote(第171話、第179話、第266話、他)

親などと2人で登録する場合は、手を重ねて一緒に扉の魔石へと魔力を流す。&footnote(第266話、第562話、第676話)
手を重ね、もう1人が魔力を流し込み始めると魔法陣を走る赤の光が強くなっていく。

**入室制限の設定
シュタープの[[スティロ>呪文と祝詞#スティロ]]で魔法陣に触れると、赤い光で書かれた文字が消えたり増えたりしながら、踊るようにして動き始める。
魔法陣から飛び出した文字が弾けるように消え、シュタープの先で書かれた文字や図形と入れ替わって、書き換えられる。&footnote(第266話 ユレーヴェの為、入室できる者を制限した隠し部屋として神殿長室に設置)

**開扉と入室
扉を開くには登録された者の魔力が必要。&footnote(第541話)
扉に手をかざすと、青白く輝く魔法陣が浮かび上がり、指輪の宝石が赤く光る。
指輪の赤の光が魔法陣を一巡りすると光がおさまって、扉が開く。
入室して扉が閉まると、真っ暗な部屋にまるでシャッターが開くように窓が出現し、眩しい光が入りこむ。&footnote(第93話)
扉が開いても入室制限に引っかかる者は弾かれる。

**閉鎖
部屋の中を空にした上で、扉を閉め、扉に手を当てて魔力を通す。
扉の魔石が色を失い、部屋だった空間が消滅する。&footnote(第454話)

*文化
基本的に子供は親と魔力登録をするが、いつまでも親と使う物ではない。&footnote(第562話)
貴族にとっては最も個人的な空間であり、助けが入れない場所なので、他人と二人きりで入室することは危険過ぎると認識される。
特に異性と二人きりでの入室は、現代日本的に言うと、家族に予定があり帰ってこないことが分かっている異性の部屋で二人きりになるような意味合いになる。&footnote(ふぁんぶっく4 Q&A)
その為、10歳には異性の立入禁止、遅くとも婚約後には禁止で、婚約者のいる者が異性を隠し部屋に招くのは非常に外聞が悪い。
夫婦でもないのに二人だけで隠し部屋に入るなど、婚前交渉があったと思われても仕方がないくらいに破廉恥とされる。&footnote(第632話)
:関連項目|[[文化>男女交際>文化#男女交際]]

*&aname(隠し部屋関連の魔術具,option=nolink){}隠し部屋関連の魔術具
作中での呼称が様々な為、同じ物と思われる物を整理して記述する。
|BGCOLOR(#009CD1):CENTER:COLOR(white):名称|BGCOLOR(#009CD1):CENTER:COLOR(white):作中名称|BGCOLOR(#009CD1):CENTER:COLOR(white):登場話|BGCOLOR(#009CD1):CENTER:COLOR(white):用途/説明|h
|仮称:隠し部屋を開けるための魔術具|同左|第232話|入室制限がなくても隠し部屋の扉は魔力を使わないと開かないため、&br()平民の側仕えや下働きが扉を開ける時に使用する&br()[[ギル]]に渡して小神殿の隠し部屋を整えてもらった|
|仮称:入室認証の魔術具|魔石のブローチ|第266話|魔力登録者の魔力で染めた魔石のブローチ&br()神殿長室の隠し部屋に入るためには絶対に必要で、入室制限に引っかかる側仕えなどに使わせた|
|仮称:来訪を知らせる魔術具|連絡用の魔術具|第341話|外側の者が魔石を押すと、魔石が光って内側の者に来訪者の存在を知らせる&br()平民でも光らせられる様子&br()扉近くの壁(か、扉)に設置されている様子&br()&br()第179話 [[モニカ]]は用があれば(外から)扉の魔石を押して&br()第212話 中で休憩していると壁に取り付けられている魔石が光った&br()第213話 来訪者を教える魔石が光った&br()第341話 [[フラン]]が連絡用の魔術具を光らせた|
|~|魔石|第179話&br()他|~|
|仮称:小槌のような魔術具|同左|第229話&br()第237話|内側から外側へ合図を送る際に使われる&br()これで室内の何か(?)を叩くと、外側の魔石が光る&br()[[ブリギッテ]]の衣装を仕立てる際にモニカが使用した&br()&br()第237話 (モニカの合図で)隠し部屋の扉の辺りで魔石が光った|
|仮称:室内に呼びかける魔術具|声をかけるための魔術具|第320話|外側の者が魔術具に触れると、魔術具が光って内側の者と話せる&br()外側から呼びかけるのに使用される&br()&br()第320話 工房へと声をかけるための魔術具に視線を向ける&br()第320話 連絡をつけるための魔術具へ軽く触れて声をかけた「神官長、出てきてください」「……まだいたのか?」&br()第453話 [[エックハルト]]兄様はそう言って中に呼びかける魔術具を指差す&br()第632話 隠し部屋の外から連絡を入れるための魔術具がピカピカと光って、[[コルネリウス]]兄様の声が響いた&br()第632話 [[フェルディナンド]]は外の声を伝える魔術具に向かってそう言って会話を打ち切る|
|~|連絡をつけるための魔術具|第320話|~|
|~|中に呼びかける魔術具|第453話|~|
|~|外から連絡を入れるための魔術具|第632話|~|
|~|外の声を伝える魔術具|第632話|~|

*作中で登場した主な隠し部屋
**エーレンフェスト領
***エーレンフェスト神殿
****[[神官長室>エーレンフェスト#神官長室]](主:フェルディナンド)
まるで大学の研究室のような部屋。工房・兼・説教部屋。
机や棚の上には巻物や羊皮紙の資料が散乱し、本が数冊積み上げられている。
理科の実験道具のようなものが棚に並ぶ。部屋の隅には長椅子があり、そこにも資料が散乱。
ごちゃごちゃと大量にテーブルの上にも実験道具が置かれている。&footnote(第93話)
大きな机の上には変わった色合いの液体が入った瓶、研究成果をまとめた走り書きが散乱。&footnote(第245話)
[[神殿長>ベーゼヴァンス]]の出入りを防ぐ目的で、神殿長より多い魔力量を持つ者しか入室できないように設定していた。
[[祈念式>暦#祈念式]]前の打ち合わせを、[[ジルヴェスター]]と隠し部屋でした際に、ジルヴェスターに道具と資料を色々といじられた為、ジルヴェスターより多い魔力量を持つ者しか入室できないように設定を変更した。&footnote(ふぁんぶっくQ&A)
[[アーレンスバッハ>アーレンスバッハの領地]]への移動に伴い閉鎖、[[ハルトムート]]に引継がれた。&footnote(第454話)
****[[孤児院長室>エーレンフェスト#孤児院]](主:ローゼマイン)
8畳くらいの広さで、テーブルと椅子がある応接室。&footnote(第178話)
許可さえあれば誰でも入れるので、主に下町との会合に使用。
03年までは(別空間ではあるが)[[マルグリット]]が毎晩のようにフランを呼んで使用していた。&footnote(第171話)
****[[神殿長室>エーレンフェスト#神殿長室]](主:ローゼマイン、フェルディナンド)
[[ユレーヴェ>薬と毒#ユレーヴェ]]を使用する際は昏睡状態に陥る為、入室制限のある隠し部屋が必要になり設置。&footnote(第266話)
結果的に[[ローゼマイン]]が2年間ユレーヴェで眠った。
その後もローゼマインの工房として使用。

***カルステッドの館
****[[ローゼマインの自室>エーレンフェスト#カルステッドの館]](主:ローゼマイン、エルヴィーラ)
[[エルヴィーラ]]が整えてくれた自室に設置。&footnote(第562話)
椅子2脚とテーブルだけを入れ、二人だけのお茶会をした。

***フェルディナンドの館
****[[ローゼマインの自室>エーレンフェスト#フェルディナンドの館]](主:ローゼマイン)
フェルディナンドからの「大変結構」を聞く為に、三階の自室に設置した。&footnote(第532話)
椅子だけを置き、録音の魔術具などが入った二重底の革袋を一時保管した。
その後、机や文房具を入れフェルディナンドとの手紙のやり取りなどに利用。&footnote(第573話)
[[アーレンスバッハへの出陣前>エーレンフェストとアーレンスバッハの礎争奪戦]]にフェルディナンドの名を奪った。&footnote(第599話)

***ダールドルフ子爵の冬の館
****[[グローリエの自室>エーレンフェスト#ダールドルフ子爵の館]](主:グローリエ)
[[聖典>神々#聖典]]の探索をすべく、[[ダールドルフ子爵]]によって開かれたが、聖典も[[転移陣>魔術具と神具#転移陣]]も発見できなかった&footnote(第452話)。

***ハッセの小神殿
****[[礼拝室>エーレンフェストの領地#小神殿]](主:ローゼマイン)
礼拝室の奥に設置。寝台などの家具を運び入れ、小神殿における自室として使用。
神殿長室と同じくらいの広さ。&footnote(第198話)
[[ユストクス]]、[[エックハルト]]、[[ダームエル]]、[[ブリギッテ]]も礼拝室に自室として設置した。&footnote(第232話)
14年秋に[[メルヒオール]]に引き継がれた&footnote(第577話)。

***ゲルラッハ子爵領の夏の館
****[[魔術具を管理するための隠し部屋>エーレンフェストの領地#ゲルラッハ子爵領]](主:血族全員)
魔術具が使いやすいようにきっちりと管理されていたが、その内の一つが粛清時にひどく荒れていた。&footnote(第532話)
****個人の隠し部屋(主:グラオザム)
血族である[[マティアス]]でも入れなかったが、扉に引き千切られた銀の布が挟まっていた。&footnote(第532話)

**アーレンスバッハ領
***城の西の離れ
****[[フェルディナンドの自室>アーレンスバッハの領地#西の離れ]](主:フェルディナンド)
王命で自室を与えられ、すぐに設置、すぐに工房化した。
一定の魔力量を持つ者しか入室不可。
一代限りの魔術具のグルトリスハイトを作成、コピペ事件が起きた。&footnote(第632話)
[[エアヴェルミーン]]の枝を大胆に使った調合なども行う。&footnote(第668話)

**アレキサンドリア領
***城の図書館の司書棟
****[[ローゼマインの自室>アレキサンドリアの領地#ローゼマインの自室]](主:ローゼマイン、フェルディナンド)
アレキサンドリアの下町にあるマインの自室に繋がる、
[[メスティオノーラの書>グルトリスハイト]]でなければ使えない転移陣を設置した。&footnote(第676話)

**貴族院
***エーレンフェスト寮
****[[ローゼマインの自室>貴族院の施設#エーレンフェスト寮]](主:ローゼマイン)
それまであまり使っていなかったが、13年冬~14年冬は[[フェルディナンド]]との手紙のやり取りに使用している。&footnote(第477話、他)
中級貴族以下は、講義に必要な魔力の確保を優先する為、隠し部屋を設置しないが&footnote(購入特典SS「私の心を救うもの」)、
上級貴族や領主候補生は、ローゼマイン同様に、各寮の自室に設置していると思われる。

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