エーレンフェストとは、
- ユルゲンシュミットの中領地の名前
- 領主の城がある街の名前
- 領主の家名
である。本項では1.について記述する。
概要
円形のユルゲンシュミットの北東寄りの辺境にある、土地は広いものの貴族の人数や領地の力は小領地に限りなく近い少なさ/弱さな中領地で南北に長い形をしている。
貴族の数は全員で800人くらい。貴族の人口比は全体の1割程度。
南西に
フロレンツィアの出身地で
コンスタンツェが嫁いだ
フレーベルターク、南に
ガブリエーレの出身地で
ゲオルギーネが嫁いだ
アーレンスバッハ、北西に
旧ザウスガースがある。
また、北に
クラッセンブルクがあるが、境界門が閉鎖されているため直接の交流は途絶えている。
領主が直接治める
城下街および
直轄地と、領主に任じられた各ギーベが治める土地に分かれており、各ギーベ領には共通して
夏の館が設置されている。
また、農業地域には農村がいくつか集まって冬を過ごすための
冬の館も領内共通で設置されている。
土地柄
北東寄りの辺境にあり200年以上の歴史を持つ、土地は広いものの貴族の人数や領地の力は小領地に近い少なさ/弱さな中領地で、南北に長い形をしている。
全体的に寒さが厳しく、雪が深くて冬が長い土地。
冬に降水量(雪)が多く、春から秋にかけては晴れている日が多い。
冬の盛りには
冬の主が現れ、吹雪を巻き起こす。
ギーベ騎士団を含めた騎士団総出で討伐にあたることになり、討伐後は吹雪が収まり季節が春に向かう。
エーレンフェストの貴族街では春を寿ぐ宴の後が春とされている。
下町では冬の成人式から後が春とされ、直轄地の農村やハルデンツェルでは雪が残っていても祈念式から後が春とされる。
土地は広くても人口は少ない方で、人数の不足を実力で補わなければならない。
これといった特産品もなく、主な産業は農業である。
他領の者が足を運ぼうとする魅力に乏しく、他領の貴族の出入りが少ない。
人材は、才能はあっても我が道を行く者ばかりで独身者が多い。貴族は平民の使い方がとんでもなく下手。
他の領地とは情報網が断絶しているため、秘密裏に動くのは得意な一方、他領に対して根回しを行ったり味方についてもらったりする外交は苦手。
魔力的には、キルンベルガにある国境門に
風の女神シュツェーリアの記号が刻まれている影響で、
風の属性の影響が強い。
歴史
エーレンフェスト前史
かつてユルゲンシュミットの北東に
アイゼンライヒという大領地があった。
アイゼンライヒは、キルンベルガにある国境門にある転移陣で
ボースガイツにつながっており、魔石や鉱石やその加工品の交易で栄えていた。
アウブ・アイゼンライヒがボースガイツに唆されて
ツェントの地位を狙ってクーデターを企てた。
アウブの娘が単身で騎獣を駆って中央へ向かい知らせたことで、クーデターは未遂で終わったものの、その罪によりアイゼンライヒは、分割され国境門は閉ざされた。
その結果、産業の中心であった鉱山は
クラッセンブルクに割譲され、残りの地域はアイゼンライヒと
フレーベルタークの二つの中領地に分割された。
クーデターを通報した
アウブの娘は、王族との婚約を破棄され、別の
領主候補生と結婚し、
アウブ・アイゼンライヒを継承した。
しかし、鉱山と外国との貿易を失ったことで中領地となったアイゼンライヒは衰退し、穀倉地帯の
ライゼガング系貴族が台頭した。
国境門を閉ざされたために帰国できなくなったボースガイツ系住民は望郷の念を募らせ、市民権が得られなかった者は旅商人となって各地へ散っていった。
月日は流れ、
アウブ・アイゼンライヒの後継者争いに端を発した派閥争いは、衰退していく領地への不満から過去の栄光を取り戻したいと考える貴族と、このままの罰を受けるのが当然だとする貴族との間で領地を二分する内乱にまで発展した。
アウブ・アイゼンライヒは、長い内乱の末、子供たちの派閥争いすら抑えることができなかったことに絶望し、アウブの位をツェントに返上することを決意し、新たなアウブの派遣をツェントに依頼した。
初代-第三代アウブ・エーレンフェストの治世
本編より200年ほど昔に、当時のツェントと共にアイゼンライヒに攻め入り内乱を平定したのが、現在につながる
アウブ・エーレンフェストの一族である。
当時のツェントが礎の場所を改め、領地の名も
エーレンフェストとなった。
この時、グレッシェルにあった領主の居城を、現在の
エーレンフェストに移すとともに、再開発を行った。
また、鉱山が割譲された頃~内乱の頃に起きた現地住民による騒動の始末として、
クラッセンブルクとの境界門が閉ざされ、領地間の交流が無くなった。
この内乱により多くの貴族が失われたために中領地でありながら小領地並みに貴族の数が少なくなり、もとより主要産業を奪われた上に他の特産品もなかった辺境の
エーレンフェストは経済的にも衰退し、以後領地の影響度による順位は万年底辺を彷徨うことになる。
残されたわずかな産業である農業を担うライゼガング系貴族は、新しい領主である
エーレンフェストの一族と姻戚関係を持つことで影響力を盤石のものとしていった。
何代にも渡って大人数の騎士団を派遣しなければならないような事変が起こらなかったため、
ギーベの館に設置された
転移陣の存在は忘れ去られる。
第四代-第六代アウブ・エーレンフェストの治世
第四代アウブ・エーレンフェストの時代
第五代アウブ・エーレンフェストの時代
初代ギーベ・グレッシェルと
前ライゼガング伯爵の愛娘とその子供達が
エーレンフェストの街から出ることになったため、領主一族の魔力量が一時的に一気に落ちた。中央から汚物を処理するネバネバの権利を買い取ったが魔力に余力がなく、見栄を張るために
貴族院の寮、領主の城、貴族街を数年ごとに改造したが下町は放置された。
ガブリエーレはエーレンフェストになかった流行を発し、
アーレンスバッハから連れてきた側近をエーレンフェストの貴族と婚姻させて派閥を作ろうとしたが、
前ライゼガング伯爵をはじめ上級貴族達に冷遇されて容易ではなかった。その為、魔力が高めでライゼガングに反発心を抱く中級貴族を積極的に取り込み、勢力を築いていった。 また、自分の子供達を守るためエーレンフェストに
名捧げの文化を持ち込み、自分の忠臣達とその子供達に強要した。
ガブリエーレは長男、
ヴェローニカ、
ベーゼヴァンスを産むが、産後の肥立ちが悪く死亡する。長男は三人の子供たちの中で最も魔力が高くギーべ・グレッシェル後継の有力候補だったが早くに死亡してしまい、元第一夫人の息子がグレッシェルの後継者となった。
第六代アウブ・エーレンフェストの時代
初代ギーベ・グレッシェルの婚姻から繋がる派閥と血縁関係
ジルヴェスターの第七代アウブ・エーレンフェスト就任
02年冬、
フェルディナンドが
貴族院を卒業して騎士団長に就任する。同じ頃に
六代目領主が死亡し、その後はあからさまに排斥され始める。フェルディナンドは命の危険と政治的な煩わしさを避ける為、
ジルヴェスターの勧めもあって神殿入りした。
03年春の
領主会議での承認をもって
ジルヴェスターが七代目領主に代替わりした。
この頃に終結した
中央の
政変で見向きもされなかったエーレンフェストは、結果的に中立で乗り切り、巻き込まれた他の領地が沈んだため順位がやや浮上するが、
フェルディナンドが
貴族院を卒業した影響は大きく、その後は右肩下がりに落ちていった。
また、政変後の粛清の影響で優秀な騎士が中央に引き抜かれ、
青色神官や青色巫女で一定以上の魔力を持つ者も引き抜かれた。青色見習いを対象とした
特別措置が認められたこともあり、粛清の結果の貴族不足を補うべく、若い青色神官や青色巫女、青色見習い達の多くが貴族社会へと還俗した。魔力的にも人数的にも神殿の能力が激減したため、
祈念式で土地を満たす際の魔力が減り、直轄地の収穫量が目に見えて減っていった。同時に、祈念式で渡される小聖杯の魔力も少なくなった為、土地の貴族達は自身の魔力も注いだ。
ジルヴェスターが、ヴェローニカの意向に逆らい
フロレンツィアを第一夫人としたことから、ジルヴェスターの領主就任後、ヴェローニカの権勢が弱まる可能性があると考え、領地内の
中立派は中立のまま様子見をしていた。
ところが、フェルディナンドが神殿入りしたり、ライゼガング系の冷遇が強まったり、
ヴィルフリートの洗礼式の準備をヴェローニカが行ったりと、ジルヴェスターがヴェローニカを抑制する気配が見られなかったことから、今後もヴェローニカの権勢が続くと判断され、中立派が次々とヴェローニカ派へと派閥替えを進めた。
最大派閥の
ヴェローニカ派は
アーレンスバッハとの関係強化を推奨し、
ヴィルフリートを次期領主として推戴した。肉親間の競争に辟易していた
ジルヴェスターも
ヴィルフリートを後継者として発表していた為、これが領内での既定路線となる。
ヴェローニカがますます権勢を振るう中、領地全体の税が引き上げられる事が決定した。
ハルデンツェルは被害が大きく、民の生死が関わるようになってしまう。
ライゼガング系は影響力をどんどん失っていき、中立派やフロレンツィア派の中でも領主のジルヴェスターはヴェローニカの傀儡になる事を選択したと評されていた。ジルヴェスターの側近は母親が斡旋した者達であったので、この時点での貴族達の認識はヴェローニカ派=ジルヴェスター派となっていた。
ライゼガング系の間では、フロレンツィアに教育された
シャルロッテを引き合いに出し、我儘放題で全く教育されていなかったヴィルフリートを糾弾する事で、ヴェローニカを権力の座から追い落とそうとする計画が立てられていた。
中央へ行ったエーレンフェスト貴族は故郷に帰りたがらず、ヴェローニカ失脚以前のライゼンガング系貴族は、中央へ出るのを想定して貴族院のコースを選ぶのが当然だった。
本編第二部~第三部 アーレンスバッハとの関係変化
07年夏から
マインが青色巫女見習いとして神殿に従事する。
07年秋には、
神官長を務める
フェルディナンドの信頼を得、
ジルヴェスターを上回る膨大な魔力量や商才、知識を有効活用するために上級貴族の養女とする方が良いと判断され、3年後の
貴族院入学と同時に
カルステッドとの養子縁組を結ぶ事が決定した。
冬の間、平民であるマインを貴族から守るため、フェルディナンドとカルステッドがジルヴェスターに働きかけ、貴族の出入りに制限をつけた
08年春、
ジルヴェスターは身分を偽り、マインが行う
祈念式に同行した。その際何度か
ビンデバルト伯爵の私兵から襲撃を受けたが撃退。のちに神殿見学も行い、マインに養子縁組の契約用の
黒いお守りの首飾りを渡す。領主でありながら貴族社会から何日も姿を消したため、その間の貴族街は騒然となった。
春から貴族の出入りについて色々と規則が変わり、「領主の許可なき貴族を入れてはならない」とアウブが通達した。その後の
領主会議の最中、神殿長の
ベーゼヴァンスが
アーレンスバッハの
ビンデバルト伯爵を招き入れ、マインに
従属契約を迫った。襲撃されたマインはお守りを使って知らぬ間に領主の養女となっており、逆に不敬として処断する大義名分を手に入れていた為、フェルディナンドがこれを退ける。
知らせを受けた
ジルヴェスターは領主会議の最中であるにもかかわらず
エーレンフェストへ戻り、神殿長と
ビンデバルト伯爵を捕らえ、公文書偽造と他領貴族を引き入れた罪で
ヴェローニカを
白の塔に幽閉した。
権勢を誇っていたヴェローニカとその側近の突然の失脚、傀儡と思われていた領主による自らの支持基盤の切り捨てが何の根回しも無いまま断行されたこの事件で、領内の貴族はどの派閥の者も大いに混乱した。権力の中心を失った上、”ヴェローニカを罪に導いたアーレンスバッハ”と関係の深かった旧ヴェローニカ派は、年月と共に関係性が薄まるのを待つしかなくなった。祈念式の襲撃の件も含めて
アウブ・アーレンスバッハへは宣戦布告の意図を問う事となり、首脳陣はアーレンスバッハに距離感を持つ事となっていく。
09年夏、
ヴェローニカの処分から既に1年経ったことから、
フェルディナンドは貴族社会に還俗して、正式に
ローゼマインの後見人となる。
ライゼガング系はこの1年で大きな活躍を見せるローゼマインや還俗したフェルディナンドを取り込む為に動き始める。
このころ、
アウブ・アーレンスバッハの第一夫人に繰り上がっていた
ゲオルギーネが叔父である
前神殿長の死亡を知り、エーレンフェストに来訪した。旧ヴェローニカ派の者達はゲオルギーネに助力を求め、薄まっていたアーレンスバッハとの関係を強化し、ライゼガング系に対抗しようとする。
その中でも
ゲオルギーネに名を捧げた者達は、主が
エーレンフェストの礎の場所を知った事を手紙で伝えられ、ジルヴェスターの治世に揺さぶりをかける計画を立てる。標的となった
ヴィルフリートは旧
ヴェローニカ派の子供たちに誘導され、領主の許可なく白の塔に入るという大罪を犯してしまう。これにより、犯罪者として記憶を覗かれ、次期領主の内定から外されて、関わった者達は今後重用されないことが知らしめられた。
09年冬、旧
ヴェローニカ派の
ゲルラッハ子爵が暗躍し、
洗礼式の日に城内で襲撃事件が起こる。ローゼマインは
ジョイソターク子爵から
シャルロッテを助け出すが、毒を受けて死の淵に立つ。毒の影響で固まった魔力を溶かすために
ユレーヴェに浸かり、2年間の眠りについた。
領内で襲撃事件が起きた事で、対外的警戒措置として、エーレンフェスト貴族街への他領の貴族の立ち入りを禁じ、
アーレンスバッハとの縁談や
ゲオルギーネの再訪などは断る事となった。また、領主一族に危害を与えた旧ヴェローニカ派の子供達は居場所がなくなり、以前の子供部屋の雰囲気が失われた。
旧
ヴェローニカ派に代わってライゼガング系が少しずつ重要なポストに就き、
ヴィルフリートと
シャルロッテの二人で次期領主を競う空気が2年の間に作られていく。この時二人がローゼマインの仕事を引き継いだ事で、これ以降エーレンフェストでは領主候補生が率先して
祈念式などの
神事を行うようになった。ローゼマインが残した
イルクナーの製紙業や、
エルヴィーラがハルデンツェルで引き継いだ印刷業、
ローゼマイン式魔力圧縮法などの影響力も大きく、
フロレンツィア派も勢力を伸ばしていく。
ローゼマインの教材を使って学んだ世代が
貴族院に通い始めたことで、座学の成績が急激に上がり、他の領地から探りを入れられるようになる。また、
ローゼマインが眠る前に
貴族院で情報収集をするように指示を出していたため、
貴族院や各領地の情報が入ってくるようにもなった。
本編第四部 エーレンフェストの躍進
11年秋、
ローゼマインが眠りから目覚める。
貴族院での情報収集はローゼマイン個人が指示していたものだったが、有益な情報に対して
エーレンフェストの首脳陣などから報酬が渡されるようになり、恒例化された。
アーレンスバッハとの確執を考え、対抗できる力を持つためにエーレンフェストは他領への影響力を上げていくことが決まる。2年間停滞していた製紙業と印刷業と
ローゼマイン式魔力圧縮法を領内で広げていきながら、対応準備が整い次第、他領へも流行発信などを行っていく方針となった。
旧
ヴェローニカ派の子供達は距離を置かれていたが、一番の被害者であるローゼマインが率先して公平に評価したり、
成績向上委員会を設置して他領に対抗意識を向けさせたりした結果、貴族院にいる間は派閥に関係なく協力し合う空気が醸成された。この年から
エーレンフェスト領の早期座学合格者が増え、1年生は全員が座学を初日合格した。
また、
ダンケルフェルガーと
シュバルツとヴァイスの争奪戦を行い、奇策を用いて勝利する。それにより、
シュバルツとヴァイスの管理について
アナスタージウス王子からお墨付きを頂く。
ダンケルフェルガーの騎士見習い達から再戦に誘われたり、
エーレンフェストに関する情報を求める上位領地の文官見習い達から情報交換の場に招かれるようになり、それまで入手が難しかった上位領地の情報を収集できる機会が急激に増えた。
一方、領内では、
フロレンツィア派が最大派閥となりハルデンツェルが息を吹き返す中、
ライゼガング伯爵を中心にローゼマインから小聖杯や印刷業で恩恵を受けた
ハルデンツェル伯爵や
グレッシェル伯爵、
イルクナー子爵らが、
ガブリエーレの血筋ではない
ローゼマインを次期領主に推そうと動く。
しかし、11年冬の終わりの
春を寿ぐ宴で
ヴィルフリートとローゼマインの婚約発表がなされる。この婚約は、ローゼマインを領主夫人とする事で事実上ヴィルフリートの次期領主内定を復活させ、二人の下で派閥の融和を目指す領主方針を示すものであり、二人をそれぞれ推して反目しあう両派閥へ波紋を投げかける結果となった。派閥バランスや次期領主、領地間問題を考えると、ローゼマインとフェルディナンドを婚約させるのは大変よろしくない状況だった。
12年春、
ローゼマインが
祈念式でハルデンツェルを訪れた際、
春を呼ぶ儀式が復活した。この事をきっかけに、じわじわと神事への意識改革がされるようになり、神殿も貴族街の一部として扱われる事となった。
また、
領地対抗戦で王族や大領地からの取引の打診があった為、春以降の商人受け入れの為に
エントヴィッケルンを行ってネバネバの導入をし、下町を整備した。この際、これまでは命令するだけだった平民と連絡を密にする伝達ルートの雛形が作られた。
この年の
領主会議ではエーレンフェストは影響力を伸ばして13位から10位に上がり、
中央や
クラッセンブルクとの取引も正式決定され、印刷事業の予算が増加された。
ローゼマインと
ヴィルフリートの婚約を王が承認したことで、他領からの
ローゼマインへの縁談を跳ね除け、それぞれの派閥は表立って文句を言えなくなった。
しかし交流を持たないように徹底していた
アーレンスバッハには圧力をかけられ、
アウレーリアと
ベティーナを
エーレンフェストに迎え入れさせられてしまった。
この強引な介入に対して
エーレンフェスト首脳陣が警戒心を強める中、旧ヴェローニカ派は
星結びの儀式の為に
境界門へ向かう神殿関係者への襲撃を計画していた。だが、馬車を使わずに移動したこと、旧ヴェローニカ派の子供達からの密告により、未然に防がれた。旧ヴェローニカ派の子供達は功績が考慮され、領主一族の誰かへの
名捧げという厳しい条件ながら
ローゼマイン式魔力圧縮法を教わる権利を得た。
本編第五部 旧ヴェローニカ派粛清とそれ以降の動き
旧ヴェローニカ派粛清
13年冬、犯罪の証拠が固まったことと、
マティアスからもたらされた情報で、旧ヴェローニカ派に対する粛清が行われた。予定が早まってしまい、
エルヴィーラが任されていたライゼガング系を抑える根回しが終わってない状態で粛清が開始した。
ヴェローニカに名捧げしていた者や便宜を図るために罪を犯していた者は次々と罰せられ、他領の貴族である
ゲオルギーネに
名捧げをしていた者は一斉に処刑され、旧
ヴェローニカ派は一掃された。
ヴェローニカの幽閉以降、特に
ゲオルギーネに名捧げしていた者達の起こした数々の事件に対しての軽処分やポストの入れ替えは行われていたものの、実務を行う城の者の大部分を占めていた者たちを急激に切り捨てる事はできず、
ジルヴェスターの周辺の半数はまだ旧ヴェローニカ派だった。側近でありながら処罰された者が何人もおり、
フロレンツィアと側近を共有せざるを得ない程、体制を切り崩す結果となった。ゲオルギーネに名捧げしていた者達の中には粛清の際に自爆した者もおり、ギーベだけでも3人(
ギーベ・ゲルラッハ、
ギーベ・ヴィルトル、
ギーベ・ベッセル)が失われた。また、青色神官も捕縛された事でさらに数を減らし、
エーレンフェストを支える魔力が足りなくなってしまった。
元々
エーレンフェストは貴族の数が少ないこともあり、連座対象であっても自身が罪を犯しておらず、かつ、
ゲオルギーネに
名捧げをしていない者には生きるための道が与えられた。親族が処刑対象で連座が及ぶ成人及び学生は領主一族へ
名捧げを行い、入学前の子供は城の寮で預かり、洗礼前の子供は神殿の孤児院で預かった。
貴族院での貢献
ライゼガング系の暗躍
その頃の領地内では、粛清により空いた地位の後釜を狙ったライゼガング系の暗躍が始まっていた。
ローゼマインの活躍が群を抜いて領地内や貴族院で目立ち、不安だった健康面でも順調に成長していることや旧
ヴェローニカ派が粛清されたことなどにより、
ローゼマインこそ領主となるべきだという声が大きくなる。ライゼガング系も一枚岩ではなかったものの、
ローゼマインを次期アウブに望む一点は共通していた。その気がない
ローゼマインを担ぎ上げるため、領主一族に亀裂を入れさせ、立ち上がらせようとの根回しが行われた。
長く下位領地だった上に領内の派閥争いに明け暮れ、他領との外交を重要視しないライゼガング系の大人世代の貴族達は、”ライゼガングの総意”として、領地の順位を維持もしくは十位くらいに下げるように
ジルヴェスターと
ヴィルフリートに要求した。
ジルヴェスターはライゼガングの支持を餌に出され、
フロレンツィアの懐妊という弱みも重なり、ローゼマインとの間に亀裂を入れるであろうこの工作を受け入れた。
ボニファティウスはその動きの監視と、直接
ローゼマインの意思確認を行うようライゼガングから依頼され動き、確執を生む。
ローゼマインの婚約者である事で次期領主と見なされていた
ヴィルフリートは、その立場の弱さに付け込まれ課題と偽って罠を張られ、過激な貴族からは命を狙われた。名捧げした側近の
バルトルトさえもこの工作に加担していた。
しかし
フェルディナンドと在学を共にした世代や、下位領地として扱われたことがない若手世代は完全に意見を異にし、”総意”などではないとローゼマインに報告する。結局、ローゼマインや側近達はライゼガングの大人達の後ろ盾など必要ないと判断、直接
ボニファティウスや
ジルヴェスターと情報共有する事で個別に摩擦を解消した。
ジルヴェスターは
春を寿ぐ宴でグレッシェル出身の
ブリュンヒルデを第二夫人に娶り、ギーベの後釜にはライゼガングの貴族を3年の猶予付きで任命する事で、ライゼガング系からの賛同を得る。こうしてライゼガングを盛り立てる形を取る事で時間を稼ぎながら、若手中心の派閥を作って世代交代を密かに推し進めつつ、旧
ヴェローニカ派の中で無実や軽微罰だった者も取り立てていく事が今後の方針となった。
メルヒオールはローゼマインが成人した後に神殿長に就く事が決まり、引き継ぎのため側近と共に神殿へ出入りするようになる。また、城の寮預かりになって放置されていた旧ヴェローニカ派の子供達4名を、青色神官見習いとして遇する事とした。一方、
祈念式では
ヴィルフリートが全く根回しができてないライゼガングへ向かい、返り咲いたことで興奮していたライゼガングの古老達を更に焚きつけてしまう事となった。
アーレンスバッハへの警戒の継続
同時期、粛清された
ギーベの館の血族しか開けられない扉を開ける為、貴族院から帰還した
名捧げ済みの学生達が騎士団の調査に協力した。ゲルラッハの館の調査で
グラオザムが粛清から逃れた可能性が発覚し、魔力を通さない
銀の布も発見された。魔力を受け付けない銀の布は、ボニファティウスやジルヴェスター、文官、騎士団によって研究が行われ、その性質による危険性が発覚する。銀の布に対応する訓練が行われるようになり、騎士達は
シュタープ以外の普通の武器を携帯するように命じられた。
ローゼマインの中央への移動決定とその影響
アーレンスバッハとの戦準備
他の領地が持つ情報と認識
エーレンフェストに関する情報は非常に少ない。
貴族院でエーレンフェストの学生に尋ねても
聖女伝説ばかり語られて、他の領地の者はそれを受け流していた。
政変を中立で乗り切ったことで順位を急浮上させたため、魔力が温存されていると認識されている。領地の生産量が上がり、安定していることが土地を満たす魔力が豊富という認識の根拠になっている。
片田舎で見るべきところがない領地だと思われていた。
貴族院においては低学年から座学の順位が上がって嘲笑されていた。が、実技でも成績を上げる生徒が出始め、中領地とは思えない魔力量で実技を終える学生が現れる。半数以上の学生の成績が上がっていたことから、魔力圧縮の良い方法を思いついたのだろうと噂される。
ローゼマインが入学してからは座学の初日全員合格で周囲の注目を集め、数々の新しい物を披露し、後に王族と繋がりができていたことに多くの領地が驚愕する。
中央や王に対する忠誠は低いのに、影響力だけは上げてきている危険領地と考えられていた。
ローゼマイン3年生の頃には、学生達の間では
貴族院での初日合格は当たり前の反応になっていたし、先生達(中央貴族)の間では継続できている点で評価がさらに上がった。
ダンケルフェルガーとの共同研究の成果で、神の加護を得る方法やその効果が知られた影響で、他領では上級貴族から領主一族への養子縁組が増えた。
急速に順位を伸ばしているが上位領地としての振る舞いができず、自領地の産業に詳しくない者が多いため、
ローゼマインによって順位を持ち上げられたという認識が強い。
中央ではアーレンスバッハに向かったフェルディナンドが裏で糸を引いていたと主張する者もいた。
エーレンフェストの領主一族は、
洗礼式を終えると、魔石を使って魔力供給をしたり、神事の手伝いをしたりすると王族には知られている。
一方、
政変で負けた方に与して苦境に立たされている領地や、勝った方に与したものの魔力不足に陥っている領地からは妬まれ、成績の上昇と比例して領主の
ジルヴェスターには「実子以外の領主候補生を神殿に押し込めて魔力を奪っている」などの悪い噂が急激に増えた。
エーレンフェスト出身の中央貴族は非常に少なく、独身者が多くて帰郷したがらないため、急成長するエーレンフェストの内部情報を王族が集めようとしても集まらない。
貴族の常識に則って動くと迷惑がられるため、王族に常識が噛み合わなくて何を考えてるかよくわからない未知の存在と評される。
14年春には勝ち組領地への仲間入りを果たしたため、負け組領地に更に妬まれることとなる。
採集地を回復させるための
祝詞を知らせたことで、いくつかの領地からはお礼を述べられるようになる。
15年春の
グルトリスハイトの継承式では、
メルヒオールが神殿長の服を纏って参加したため、ダンケルフェルガーの領主候補生からは
メルヒオールが次期
アウブになるのではないかと目された。
領主の城がある街で、領主の家名が名前になっている。
直轄地の中でもかなり西寄りに位置する。
全体を外壁で囲まれており、北から領主のいる城、貴族街、神殿、下町がある。
貴族街と下町の境界線も壁で区切られ、神殿はその境界の中央に建てられている。
08年夏の時点で、貴族街に住んでいる洗礼式を終えた貴族は300人程となっている。
北から南へ行く程に住民の
階級が低くなり、貴族街の南部には下級貴族、下町の南部には貧民が住む。
外壁の外側の南には農村と森、小さな街がある。西は大きな川があり、隣の領地の街と比較的近く、行き来が盛ん。東は街道があり、旅人が一番多い。
西を流れる太い川はかなり汚れているが、森を回って合流する細い支流は綺麗になっている。
この川は、
イルクナー子爵領及び
ライゼガング伯爵領が上流であり、領地の北の境界を越え
クラッセンブルクの海に流れ込んでおり、客船や商船の航行に利用されている。
詳細は
個別ページ参照。
エーレンフェストの直轄地
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき2220。面積量は1/29位。
グレッシェル、ロウィンワルト、クレマー、ランセル、バウアー、フーバー、ブロン、グラーツ、ヒルシュ、キルンベルガ、ダールドルフ、ジョイソターク、ライゼガング、ハーゼナイ、カルクに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。
領主が直接治めている土地で、農村などがあり、畑が多い。
エーレンフェスト近隣の
農民が、農作物を売りに向かうことがある。
政変の影響で
青色神官・青色巫女が減って、
祈念式の祝福も激減して、直轄地の収穫量が目に見えて減っていた。
マインから直接祝福を行うようになってからは安定して、収穫量が周辺貴族の土地を越えるほどになった。
神殿長になった
ローゼマインが直轄地を回ると熱狂的に歓迎されるようになる。
エーレンフェストに一番近い農村
- 冬の館
- 昔の小学校のような木製の大きくて広い建物。
- 冬の間、周辺の農村から人が集まって暮らす。
- 広場
- 運動場のような広場。
- 冬支度の豚肉加工の日に、豚の解体をした。
- 祈念式では千人くらいの人が集まっていた。
- 広場の前方に作られている小さな舞台のような場所で、祈念式の儀式を行う。
- 燻製小屋
- 燻製作りに使う小屋。
- たくさんの煙が出るため、エーレンフェストに燻製小屋はない。
- 冬支度では、下町の住人は一番近い農村に小屋を借りる。
ハッセ
エーレンフェストの東側にある。騎獣で移動した場合、農地を越えて小さな森を越えたところにある町。
エーレンフェストから馬車で移動した場合は半日かかる。
街道に面した部分が町長の館で、鍛冶工房、木工工房などの職人の店が同じ建物に並ぶ。その奥に、冬にしか使われない冬の館がある。
木造の大きな建物がコの字型に並び、中央は広場になっていて
収穫祭の会場に使われる。
ハッセの町は特殊で、町長の権力が非常に強かった。
貴族の宿泊地はハッセからさらに進んだ
ディンケルの町になるため、よほどの用事がないかぎり、
祈念式と
収穫祭以外で貴族が立ち寄ることがない。
エーレンフェストの商人にとっての価値も余所と比べて低く、地方から向かってくる商人が品物を買い取っている。
冬の館があり周辺の農村から人が集まってくるため、采配を配る町長の影響力が大きい。
領主一族が建てた
小神殿へ攻撃したことから反逆罪に問われることになり、
ハッセの町長とそのシンパが処刑され、次の
祈念式に
青色神官が派遣されず、十年増税された。
その後
ローゼマインは世話を焼き、
リヒトの教育に
灰色神官の派遣、
手押しポンプの融通、自粛していた
ボルフェの許可を与えたりと支援している。
住民は数百人いる。
- 住人
- ハッセの町長、リヒト
- 町長の館
- 鍛冶工房
- 木工工房と同じ建物に並んでいる。
- 木工工房
- 鍛冶工房と同じ建物に並んでいる。
- マルクの顔なじみがいる。
- 冬の館
- 冬の間、周辺の農村から人が集まって、ハッセの住人を含め千人ほどが暮らす。
- 孤児院
- 町で管理され、孤児は共同体の財産の一部として利用されている。
- 水車小屋
- 小神殿と距離を取った対岸にある
小神殿
領主が
ローゼマインの要望を聞き入れて、創造の魔法によって一瞬で建てられた、工房と孤児院と礼拝室のある建物。
実際は
イタリアンレストランで満足した
ジルヴェスターの気が大きくなり、
ローゼマインが自分の有利な立場で要求を通そうとしてると勘違いした
フェルディナンドが内心喜んで、その場の勢いで建てられたもの。
ハッセの近くの森と川に挟まれた場所にあるのに、不自然なほどに美しく真っ白で、シュール。
工房の広さは
エーレンフェスト神殿と同じで、孤児院の広さと部屋の数は半分になっている。
建造で時間を稼ぐつもりだったが、一瞬で建てられて、
ベンノ達が急いで専属の工房を回し、家具や道具を搬入していくことになった。
守りの魔力を込めるのはローゼマインが担当している。
小神殿の周囲の土地は、
ハッセよりも魔力に満ちて肥えている。
- 住人
- 組織参照
男子棟
- 礼拝室
- 1階にあり、彫刻のある立派な両開きの扉が付き、それほど広くはないが礼拝室らしい威厳が出ている。
- 祭壇に神の像が飾られ、エーレンフェスト神殿から持ち込まれたカーペットが敷かれている。
- 一番奥の壁に魔石のようなものが埋め込まれており、込めた魔力は神殿の守りに使われる。
- ローゼマインの部屋
- 礼拝室から出入りできるようになっている。魔力登録がされていて、普段は閉ざされいる。
- ローゼマインの魔力で作られて、エーレンフェスト神殿のローゼマインの部屋と同じくらいの広さがある。
- 地階
- 工房で、主に植物紙の生産やガリ版印刷を行う。
女子棟
- 食堂
- 男女共用の部屋で、1階にある。
- 地階
- 厨房になっている。
ディンケル
ドールヴァン
フォンテドルフ
女神の水浴場に一番近い村。
周辺の小型の魔獣は基本的に食料豊富な森にいるが、畑を始める頃になると農村にやって来る。
害獣退治は農作業と平行して行うため、骨の折れる仕事になる。
- 冬の館
- 冬の間、周辺の農村から人が集まって暮らす。
女神の水浴場
春の女神たちが集う泉だと言われている、パワースポット的な場所。
フォンテドルフから人里を離れた小高い山となっている森の奥にあり、馬で向かっても数日必要になる。
フリュートレーネの夜に近い日に上空から探しても、不自然なほど水の流れや木々の切れ目もなく隠されて、到着できない。
森の入口に女神の像があり、甘い物を捧げると、木々が動いて道ができて迷うことなく泉に到着できる。
森に雪が積もっていても女神の水浴場は完全に春で、さんさんと眩しい光が降り注ぎ、冷たくない澄み切った水が湧き出る泉があり、
レンフールが咲き乱れている。
その更に奥に女神の愛した花と言われる
ライレーネがあり、エーレンフェストの春の素材で最も品質が高いものが採れる。
フリュートレーネの夜では女性は招かれて、男性は
フェルディナンドでも魔力の壁に阻まれ近寄ることができない。
森には
ザンツェや
アイフィントが出没し、泉には
タルクロッシュが現れる。
穀倉地帯
直轄地内で一番大きな農村が集まる地域。
祈念式の際、1日がかりで5カ所の冬の館を巡った。
北西の領地
ハルデンツェル伯爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき1128。面積量は2/29位。
アスマン、キューネ、ヘルツフェルトに加えて、クラッセンブルク境界線、旧ザウスガース境界線と隣接する。
ハルデンツェル伯爵が治める土地で、
エーレンフェストの最北にある。
エーレンフェストから馬車で数日かかるが、騎獣で駆ければ半日もかからない。
川が凍るほどの極寒の土地で、人々は身を寄せ合って暮らしている。南の方に人口が集中していて、北の方はほとんど人がいない。
余所者に厳しい。身内同士はとても結束が固く、一度受け入れたものは大事に守っていく土地柄。
南側には森があるが、北側は雪解けが遅く低木の方が多い。
広く開けた土地に白い石造りの大きな城がある。夏は
ギーベの夏の館になり、冬は民が過ごす冬の館になる。
冬の主が現れる確率が高い。
魔獣が力を求めて食らい合い、最終的に一番強い魔獣が冬の主になるため、少しでも抑えるために魔獣狩りを行っている。
昔から最も騎士が多い土地で、平民でもある程度の魔獣が倒す必要があるため、強い者が多い。
ハルデンツェルの南側の住人は、
エーレンフェスト周辺の農民達と同じような生活をしている。
北側の住民はいくつもの狩猟部族に分かれ、夏の間は駆け回って過ごし、冬は城で暮らす。
六代目領主が亡くなってからは
ヴェローニカによって対応が厳しくなり、冬の厳しい土地のため他の土地より被害が大きく、民の生死にかかわった。
ローゼマインが神事に携わってから魔力の満ちた小聖杯が届くようになり、
ヴェローニカが退けられたことで息を吹き返した。
11年春から秋と12年春にグーテンベルクが派遣された結果、印刷協会と印刷工房が立ち上がっている。
ローゼマインが
ユレーヴェで眠っている間に
エルヴィーラが印刷業を引き継ぎ、実家のハルデンツェルで大々的に事業を行った
予想以上に売れたため、印刷業を推し進めていく。冬が長い土地柄で、植物紙の工房は見送られている。
祈念式で
ローゼマインが訪れた際に
春を呼ぶ儀式が復活し、一晩で雪解けして、例年での初夏の光景が広がった。
春の暖かい気候が長く続いて、収穫量が倍近くになった。
代わりに気候が大幅に変わったせいか、魔木が妙な成長を見せたり、魔獣が出てくる時期が違ったりと大変なことも多かった。
- 住人
- 組織参照
- ハルデンツェルの城
- 白い石造りの大きな城。
- 上は仕事場とギーベ達の居住区。
- 地下は住民たちの冬の住居区。真っ白の廊下に等間隔で扉が並んで、貴族院の寮のように見える。
- 中心部は大きな広場があり、その中心部で祈念式を行う。
- まるで小さな町。
- 印刷工房
- エルヴィーラが実家に頼んで作った工房。
- 初めに作った印刷機の金属関連の部品は、エーレンフェストから持ち込まれた。
- インゴが組み立てた物と、教わりながら作った物、ハルデンツェルの者達で作ってみた物の三つが置かれている。
- 文字を読める平民が全くと言っていいほどいなかったため、活字の校正には文官がついている。
- 夏は畑仕事や狩猟で人がいなくなるため、ハルデンツェルでは長い冬の間の仕事。
- 恋物語専門の印刷所と化している。
- 鍛冶工房
- 印刷機の作り方を教えたが、精密さを求められ技術が足りず、金属活字や部品の数々でヨハンの合格が出なかった。
- グーテンベルクが二度目に訪れた際、説明不足のヨハンに反発するが、ローゼマインが仲裁して和解する。
- ヨハンとザックと職人達で祈念式をほっぽり出して、真剣に金属活字を作り、最終的には晴れがましい笑顔と握手で別れを惜しんでいた。
- 木工工房
- 印刷機の木の部分の作り方を教えられた。
- インク工房
- 印刷のために建てたお抱えの工房。
- 印刷協会
- 平民と取引する上で必要になる書類の数々がある。
- 商業ギルドとアウブ・エーレンフェストとギーベ・ハルデンツェルから許可を得て作られている。
- 植物紙協会
- 11年春に立ち上がった。
クラッセンブルクへの境界門
クラッセンブルクとの
境界門(閉鎖中)。
クラッセンブルク側も春を呼ぶ儀式を失伝しているため、春が来るのが非常に遅い。
さらに鉱山やそこの住人の騒動によって、昔の
アウブ同士が境界門を封鎖した。
これまでは全く困らなかったが、取引を多めにしたい
アウブ・クラッセンブルクは封鎖を解きたいと考えている。
しかし、道を作るところから始めなければならない状態である。
アスマン領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき177。面積量は17/29位。
ハルデンツェル、キューネ、ロウィンワルトに加えて、旧ザウスガース境界線と隣接する。
クレマー領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき158。面積量は21/29位。
直轄地、ヘルツフェルト、キューネ、ランセル、ロウィンワルトと隣接する。
キューネ領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき151。面積量は22/29位。
ハルデンツェル、ヘルツフェルト、アスマン、クレマー、ロウィンワルトと隣接する。
北東の領地
ヘルツフェルト領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき381。面積量は7/29位。
ハルデンツェル、キューネ、クレマー、ランセル、レーデに加えて、国境線、クラッセンブルク境界線と隣接する。
バウアー領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき184。面積量は16/29位。
直轄地、ランセル、レーデ、フーバーに加えて、国境線と隣接する。
ランセル領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき163。面積量は19/29位。
直轄地、ヘルツフェルト、クレマー、レーデ、バウアーと隣接する。
レーデ領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき106。面積量は27/29位。
ヘルツフェルト、ランセル、バウアーに加えて、国境線と隣接する。
西の領地
グレッシェル伯爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき407。面積量は6/29位。
直轄地、ロウィンワルトに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。また、フレーベルタークとの境界門を有する。
グレッシェル伯爵の治める土地で、
エーレンフェレストの西の川を越えてしばらく騎獣でかけたところにある。
元々アイゼンライヒ時代の古都で直轄地だったが、
領主候補生だった
初代ギーベ・グレッシェルに
ガブリエーレが嫁いだことで次期領主から外されて土地を与えられたのが始まり。
アーレンスバッハの姫君に配慮して、直轄地の中でも人口が多い、街道沿いの土地が与えられていた。
第二の
エーレンフェストで、貴族達が過ごす小さな貴族街と平民達が過ごす下町がくっきりと分かれている。
直轄地と違って冬の館は見当たらず、
ギーベの城のすぐ近くで儀式を行うわけでもない。
収穫祭では農村のような収穫はない。
エーレンフェストの下町と同じで、ご近所で祝いの宴がある。
12年夏から秋にグーテンベルクが派遣された結果、植物紙協会、印刷協会、製紙工房、印刷工房が立ち上がっている。
エーレンフェストの順位が上がって他領の商人が増えているため、街道沿いにあるグレッシェルを交易都市に発展させる計画が挙がる。
下町や川が汚いことが、製紙業と交易都市化に悪影響を及ぼす為、エントヴィッケルンを申請し14年秋に実現した。
ローゼマインの助言とブリュンヒルデの努力の結果、グレッシェルの下町の住人や兵士、グレッシェル周辺の木工工房、エーレンフェストの下町の木工工房や商人達とも連携をとり、他領の商人に期待されるレベルの仕上がりになった。
- 住人
- 組織参照
- グレッシェルの城
- 第二の貴族街のような印象。城の内部と外の下町で隔絶されている。
- 離れ
- 祈念式や収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。
- グーテンベルクの滞在場所になったが、印刷工房と遠いため、グーテンベルクは下町に居を移した。
- 下町
- 14年秋までは、不衛生な環境が全く整備されないまま放置されていた。
- 広場
- 収穫祭の儀式を行う場所。
- 余所の土地と比べて人口は多いが、お祝いの当人達と身内だけで集まる人は少なかった。
- ローゼマインに本物の祝福を与えられて、かなりの人が集まる。
- 製紙工房
- 小さな川のすぐ近くに作られている。
- 川が汚いため、エーレンフェストで作られている紙と比べると品質が良くなく、藁半紙のように見える。
- そのことを逆手にとって、色のついた紙を製作することにした。
- 印刷工房
- 平民の居住区に造られている。
- 鍛冶工房
- 金属活字でヨハンの合格をもらえなかった。
- ハルデンツェルを教訓に、ヨハンが会話を増やすように頑張ってザックが上手く間を取り持ち、職人達と信頼関係を築いた。
- 冬の間はエーレンフェストの鍛冶工房で二人の職人を預かって、鍛えられた。
- 木工工房
- 鍛冶工房と共同作業で印刷機の作り方を教えられた。
- グーテンベルクの滞在中に印刷機は二台作られた。
- インク工房
- 色インクの材料が周辺で取れないものがあったため、周辺の素材で試して研究が始まった。
- 植物紙協会
- 12年夏~秋に立ち上がった。
- 印刷協会
- 12年夏~秋に立ち上がった。
- プランタン商会
- 14年秋のエントヴィッケルン実施後に、二号店として開店した。
フレーベルタークへの境界門
ロウィンワルト伯爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき481。面積量は4/29位。
直轄地、グレッシェル、アスマン、キューネ、クレマーに加えて、フレーベルターク境界線、旧ザウスガース境界線と隣接する。また、旧ザウスガースとの境界門を有する。
12年秋に製紙工房が完成。紙作成の教師役として灰色神官を、植物紙協会設立のためプランタン商会の人員を受け入れた。
- 製紙工房
- イルクナーに派遣された灰色神官と、ハッセの滞在経験のある灰色神官が派遣された。
- 植物紙協会
- プランタン商会のダプラが派遣された。
旧ザウスガースへの境界門
東の領地
キルンベルガ伯爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき430。面積量は5/29位。
直轄地、フーバー、ブロン、グラーツ、ヒルシュ、ダールドルフに加えて、国境線と隣接する。また、境界門と国境門を有する。
キルンベルガ伯爵の治める土地で、
エーレンフェストの領地の中では東にある。
約200年前に国境門が閉められるまでは、人の行き来が多く賑わっていた為、下町の規模は大きい。現在は、人口が少なく空き家が多い。
国境門から入ってくる他国の者が多かったため、国境門から見て奥にギーベの館が作られた。西からギーべの館、貴族街、下町と続き、白い外壁に囲まれ、境界門があり、東端は国境に接していて、国境門がある。
昔は国境門の開閉にツェントが訪れていたため、歓迎していた春と秋の祭の話がいくつも残っている。
14年春から秋にかけてグーテンベルクが派遣された結果、植物紙協会、印刷協会、製紙工房、印刷工房が立ち上がっている。
- 住人
- 組織参照
- 夏の館
- 昔のボースガイツの商人の動きに関する定量的な報告書が残されている。
- フェルディナンドを救出に行く際、国境門に向かうため、エーレンフェスト城からこの館の転移陣に転移した。
- 離れ
- 祈念式や収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。
- 下町
- 白の建物の上に木造部分が増築されている。空き家が多い。
- 鍛冶工房
- ヨハン、ダニロ、セアドが派遣された。
- 木工工房
- ディモが派遣された。
- インク工房
- ホレスが派遣された。
- 製紙工房
- 事前の情報収集とユーディットとテオドールの連携の元準備された。
- 印刷工房
- 同上。
- 植物紙協会
- 14年春~秋に立ち上がった。
- 印刷協会
- 14年春~秋に立ち上がった。
国境門への境界門
国境門への
境界門(常時は閉鎖)。
国境門見学の際と、
礎争奪戦の際に、アウブの許可で開門された。
国境門
境界門の外側にある。
200年以上前のアイゼンライヒ大領地だった頃に閉められ、それ以降は開けられていない。
国境門が開かれると、そこには巨大な魔法陣が浮かび上がっていて、ツェントの許可がない者は魔力の有無に関係なく通れないと伝わっている。
昔は国境門の開閉にツェントが訪れ、春から秋の間に開かれて、冬の間は閉ざされていた。
国境門を通り、さらに境界門を通ってキルンベルガへ入るため、通行にはツェントとアウブの両方の許可が必要となる。
- 国境線
- アウブの作る境界線は肉眼では見えないが、ツェントの作った国境線は国境門と同じように淡く虹色に光る壁となっている。
- 国境の壁はキルンベルガの外にも長く続いていて、万里の長城を思い出させる。
- 地形に合わせて曲がりくねっているのではなく、誰かが線を引いたように真っ直ぐにずっと続いている。
- 国境の外
- 国境門の向こうに広がるのは砂の海で、さらさらとした魔力の全くない砂の状態が見渡す限り広がっている。
ヒルシュ領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき130。面積量は25/29位。
直轄地、グラーツ、キルンベルガと隣接する。
元々はアウブ・エーレンフェストの直轄地であり、分割されてギーベ領として与えられた。
フーバー領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき123。面積量は26/29位。
直轄地、バウアー、ブロン、キルンベルガに加えて、国境線と隣接する。
グラーツ男爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき87。面積量は28/29位。
直轄地、ブロン、ヒルシュ、キルンベルガと隣接する。
13年冬の旧
ヴェローニカ派の粛清までは
グラーツ男爵の治める土地だったが、その後は不明。
元々はアウブ・エーレンフェストの直轄地であり、分割されてギーベ領として与えられた。
- 住人
- 組織参照
- 夏の館
- グラオザム夫妻、グローリエなどが神殿長とアーレンスバッハのビンデバルト伯爵・ザイツェン子爵を招いた会合の場として提供された。
ブロン男爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき82。面積量は29/29位。
直轄地、フーバー、グラーツ、キルンベルガと隣接する。
ブロン男爵の治める土地。
元々はアウブ・エーレンフェストの直轄地であり、分割されてギーベ領として与えられた。
農村
- 住人
- 組織参照
- 夏の館
- カルステッド達が剣舞ができるような、大きな食堂がある。
- 離れ
- 祈念式や収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。
- 神官は大体二人で移動するので、神官のための豪華な部屋は三部屋しか準備されていない。
- 従者の部屋はマインの家より広い。
南西の領地
イルクナー子爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき188。面積量は15/29位。
フォルスト、ビュルス、グリーベルに加えて、フレーベルターク境界線、アーレンスバッハ境界線と隣接する。
イルクナー子爵の治める土地で、
エーレンフェストの領地の中では南西にある。
森や山が多い土地で、山から湖へ川があり、川に沿うようにして数件ずつ家が建つ。冬になっても川は凍らない。
一番大きな集落の中に、白くて広い屋敷があり、
ギーベの夏の館になっている。
イルクナー子爵領では民と貴族の関係が随分と近く、食事を共にして、他の土地と比べて馴れ馴れしい。物々交換でのやり取りが主。
水がとても綺麗。汚物を農地に使っていたため、臭いはそれほど気にならない。
広さはあるが、田舎で人口は少なく、特筆するほどの特産物もなかった。木材を特産としているが、それは周囲の領地も同じ。
家具や建材として使われる丈夫で硬い木はイルクナー辺りの林業が盛んな土地で切られ、
ライゼガングを経由して流れていく川を使って
エーレンフェストに運ばれている。
ローゼマインの後ろ盾を得て9年夏から秋にグーテンベルクが派遣された結果、植物紙協会と製紙工房が立ち上がっている。
他の土地に先行して植物紙の研究と生産を行うと同時に、他の貴族が視察に訪れるようになるため、
灰色神官達から礼儀作法も学んだ。
エルヴィーラと
プランタン商会から次々と商品の催促が来て、嬉しい悲鳴があがるようになる。
近くの
ギーベのところへ紙の作り方を教えた。
新しい紙の作成に奮闘している。
植物紙に適する魔木は
ナンセーブや
エイフォンが生息している。
15年春に、旧ベルケシュトック貴族からの侵攻を受けた。
- 住人
- 組織参照
- 夏の館
- 調度品は芸術的なものではなく、素朴な物が多くて、手作りの温もりを感じる。
- 貴族が訪れるようになるため、そしてフォルクのために、神殿のやり方を取り入れた。
- 離れ
- 祈念式や収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。
- 植物紙の研究に訪れたプランタン商会や灰色神官の滞在場所に使った。
- 製紙工房
- リンファイ紙、ナンセーブ紙、エイフォン紙が生産される。
- 植物紙協会
- 形式上作られている。
- 紙の値段が取り決められていて、商人からの交渉なく簡単に売買が終わる。
フォルスト領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき281。面積量は10/29位。
ライゼガング、ハーゼナイ、ビュルス、イルクナーに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。
ハーゼナイ領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき193。面積量は14/29位。
直轄地、カルク、フォルスト、ライゼガングに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。
カルク領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき147。面積量は23/29位。
直轄地、ハーゼナイに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。
南の領地
ライゼガング伯爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき921。面積量は3/29位。
直轄地、ハーゼナイ、フォルスト、ビュルス、ガルドゥーン、ヴィルトル、ゲルラッハ、ベッセル、ジョイソタークと隣接する。
ライゼガング伯爵が治める土地で、ギーベの中では最大の土地を持つ。
(面積自体はハルデンツェル伯爵領のほうが大きいため、この「最大の土地」とは
ギーベが管理している耕作可能な土地を意味していると思われる)
アウブ・エーレンフェストの一族が領主になる前から存在する。
農地を整備し、どんどんと広げていく過程で利便性が良いように本拠地を次々と変えていった。
エーレンフェストの南側にあるため、雪解けが早い。
イルクナー同様に山や森がある。
イルクナーから流れライゼガングを経由してエーレンフェストの西側を通る川が客船や商船の航行に利用されている。
農地の面積が広く、「
エーレンフェストの食糧庫」と言われるほど農業が盛ん。
森に囲まれた農地に、青々とした葉が茂る長閑な田園風景。
冬明けはあちらこちらに雪が残った黒っぽい土ばかりが広がり、緑が少なくて寂しい景色に見えて、季節が違うと雰囲気も違う。
農業を中心にしているため、人口密度は低い。
ライゼガングの収穫量は冬の社交界の食糧に直結する。
穀倉地帯で、皆が農業に全力を尽くし、商売っ気が少ない分、非常にのんびりとした雰囲気の土地。
富に執着するのではなく、己の役目を全うすることに全力を尽くす。
南側は旧ヴェローニカ派が多いため、南側で領主一族を迎え入れることができる少ない場所。
13年春から秋にグーテンベルクが派遣された結果、植物紙協会、印刷協会、製紙工房、印刷工房が立ち上がっている。
- 住人
- 組織参照
- 夏の館
- 小高い丘の上にあり、森に囲まれている。
- 壁が取り巻いているだけで、下町はなく、すぐに農地が広がっている。
- 離れ
- 祈念式や収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。
- マインの頃の祈念式で宿泊した。
- あまり大きくない。
- 製紙業
- 林業に携わる者がかかわることになっている。
- 孤児院の子供でも手伝えることで、女子供や老人の仕事。
- 新しい紙ができそうな木がみつかって、イルクナーに売って研究してもらう。
- 印刷協会
- プランタン商会と契約を結ぶ。
- 植物紙協会
- プランタン商会と契約を結ぶ。
フルース
ライゼガングの夏の館に最も近い平民の町。
どことなく
ハッセに似た雰囲気で、平民たちの仕事は農業が中心。
冬の館付近には、農業以外の仕事をする者が集まっている。
- 冬の館
- 冬の間、周辺から人が集まって暮らす。
- 冬を越えると農民達は自分達の土地へ戻っていく。
- グーテンベルクの滞在場所に使った。
- 鍛冶工房
- 印刷業に必要な細かい作業は無理だと早々に諦めた。
- 木工工房
- 印刷工房
- 冬の館の隣にある。冬の手仕事の一環として行う。あくまで副業で、本業にはしない。
- 平民達にとっては、印刷業はちょっと小金を設けることができる娯楽のような位置づけになっている。
- 金属活字は他の土地から買い取り、植物紙で足りない分はイルクナーから取り寄せている。
- 稼働時間が短く、住民総出で取り組むわけでもないため、利益は少ない。
ガルドゥーン子爵領
アーレンスバッハへの境界門
グリーベル領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき205。面積量は13/29位。
イルクナー、ビュルス、ガルドゥーンに加えて、アーレンスバッハのザイツェン子爵領と隣接する。
エーレンフェストでは最も南に位置する。領内にローエンベルクの山が存在する。
15年春に、旧ベルケシュトック貴族からの侵攻を受けた。
ローエンベルク
エーレンフェストから南へ、
直轄地を飛び越えて、森や丘が多いところの先にある。
いくつかの連なる山の中でもひときわ高い火山。近くに村はない。
麓には背の高い樹林が広がり、中腹から上は丈の短い木や草が目立つ。山頂付近に植物はなく、岩肌だけが見える。
中腹に裂け目のような洞窟の入口がある。中には泉ができていて、硫黄臭がひどい。
最奥の泉で、
エーレンフェストの夏の素材で最も品質が高い
リーズファルケの卵が採れる。
周囲の魔力が流れ込みやすい、パワースポット的な土地である為、ローエンベルクの魔力が余りすぎると、ライデンシャフトが怒り、噴火する。
そのため魔力を消費する魔獣は極力殺さないようにして、素材の採集には細心の注意を払う必要がある。
ローエンベルクがある山岳地帯は南のアーレンスバッハ領内にも延びており、ザイツェンの西からヴルカタークの辺りと繋がっている。
バルシュミーデ
夏の素材が採れる山。
ローエンベルクの素材よりは品質が落ちる。
一番南に位置する貴族の館
境界の結界が近い。
- 離れ
- マインが祈念式の際に宿泊した。
ビュルス領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき145。面積量は24/29位。
ライゼガング、フォルスト、イルクナー、グリーベル、ガルドゥーンと隣接する。
南東の領地
ゲルラッハ子爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき365。面積量は8/29位。
ライゼガング、ヴィルトル、ベッセル、ジョイソタークに加えて、アーレンスバッハのビンデバルト伯爵領および国境線と隣接する。
13年冬の旧
ヴェローニカ派の粛清までは
グラオザムが治めていた土地。
粛清後、調査に赴いた騎士団が、領地内にいくつか魔術具を隠してある小屋を発見した。開けたらわかるようにボニファティウスが罠を仕掛けた。
粛清後に3年の監視期間付きでライゼガング系の
ギーベが任命されたが、15年春の侵攻時に殺害される。
ヴィルフリートが成人後にゲルラッハとその周囲をまとめた土地のギーベに就任予定。
- 住人
- 組織参照
- 夏の館
- 13年冬の旧ヴェローニカ派の粛清後、銀の布が発見された。
- 15年春の旧ベルケシュトック貴族による侵攻の際にグラオザムの拠点となり、ローゼマインによって破壊された。
- その修理もヴィルフリートに任されている模様。
ダールドルフ子爵領
- 住人
- 組織参照
ジョイソターク子爵領
- 住人
- 組織参照
ヴィルトル子爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき165。面積量は18/29位。
ゲルラッハ、ライゼガング、ガルドゥーンに加えて、アーレンスバッハのビンデバルト伯爵領と隣接する。
13年冬の旧
ヴェローニカ派の粛清までは
ヴィルトル子爵の治める土地だったが処刑された為、その後は3年の監視期間付きでライゼガング系の
ギーベが任命された。
(
ヴィルフリートが成人後にギーベ就任予定のゲルラッハとその周囲をまとめた土地の「その周囲」に入る可能性がある。)
- 住人
- 組織参照
ベッセル子爵領
エーレンフェストに占める割合は、
エーレンフェスト全体を10000としたとき161。面積量は20/29位。
ゲルラッハ、ライゼガング、ジョイソタークと隣接する。
13年冬の旧
ヴェローニカ派の粛清までは
ベッセル子爵の治める土地だったが処刑された為、その後は3年の監視期間付きでライゼガング系のギーベが任命された。
(
ヴィルフリートが成人後にギーベ就任予定のゲルラッハとその周囲をまとめた土地の「その周囲」に入る可能性がある。)
- 住人
- 組織参照
地図
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最終更新:2024年11月09日 13:21