名前の初出(書籍版):第二部Ⅳ プロローグ
初出:第252話
声(ドラマCD第1弾):中原麻衣
声(ドラマCD第4弾/第7弾/第8弾):三瓶由布子
声(少女ゲオルギーネ/ドラマCD第8弾):衣川里佳
家族構成
容姿
髪の色:紫に近い青
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瞳の色:緑
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紫に近い青の髪に緑の瞳
彫りが深くて、くっきりはっきりとした目鼻立ちをしている美人
地位
階級:領主一族
職種:
領主候補生→領主夫人(第三→第二→第一)
年齢と属性関連
- ローゼマインとの年齢差(夏時点):+24
- ローゼマインとの学年差:+25
- 誕生季:冬
影武者
ゲオルギーネと認識された影武者が複数存在する。
- エーレンフェスト神殿から転移陣で白の塔へ飛ばされた影武者
- エーレンフェストの城の秘密通路に侵入し、エーレンフェストの第一夫人に捕らえられた影武者
ゲオルギーネ視点の回
書籍版第五部Ⅷ エピローグ
作中での活躍
ギーゼルフリートに嫁いだ直後のフルネームは「ゲオルギーネ・トータ・エーレンフェスト・リトゥン・アーレンスバッハ(アーレンスバッハの第三夫人、エーレンフェストの領主の娘、ゲオルギーネ)」。
ベルケシュトック出身の第二夫人の処刑、ドレヴァンヒェル出身の第一夫人の排除を経て、アーレンスバッハの第一夫人に繰り上がった。その為、フルネームの「リトゥン」が「アシス」や「フラオ」へと変化したと推測される。
努力家でプライドが高く、権力欲が強い。
エーレンフェストの領主になれなかったことを強く恨んでおり、陰謀を企む。彼女の陰謀が、
ヴィルフリートの白の塔事件や、
ローゼマインが毒を受け二年眠る事件、聖典の盗難事件などを引き起こし、さらには
旧ヴェローニカ派の一斉粛清や、
本物のディッターへと繋がっていった。
ユストクス曰く「愛想の良い淑女の顔をしていても、実際は激情家で、敵だと思った相手には容赦がない」。自分に従わない者は敵と見做し同腹の弟妹であろうと敵対心や嫉妬心を露にして、異常とも評される攻撃性を発揮する。
エーレンフェストの領主候補生時代
ライゼガングの血を引く
カルステッドを次期
領主にさせたくない
ヴェローニカによって、
貴族院就学前からかなり厳しく教育されており、甘やかしてくれるのは叔父であり当時の神殿長の
ベーゼヴァンスくらいだった。
酷い叱責と体罰を伴う辛い教育だったが、二人続けて女児を産んだことで肩身が狭い思いをしている母親のため、自らの高い自尊心も手伝い、時には泣きながらも次期領主を目指して必死に努力していた。
母親から見放されているように見えた
コンスタンツェに対し、母親から受けてきた通りの教育を善意で与えようとしたが、妹を心配すればするほどなぜか周囲の大人たちによって距離を取らされ、当時は理由が分からなかった。
前領主の孫にあたるカルステッドと、女性だが現領主の実子のゲオルギーネではどちらが領主になってもおかしくなく、
リヒャルダから話を聞いていたこともあり、カルステッドのことは切磋琢磨する好敵手であると比較的好意的に捉えていた。
そのため、ジルヴェスターが生まれただけで、カルステッドが上級貴族に落とされたことに強い衝撃を受け、次は自分の番かもしれないと危惧したが、ヴェローニカの実子であるが故に排除されずに済み、安堵した。
次はジルヴェスターと切磋琢磨して勝つという決意をした矢先、洗礼式の直前に、物心つく前からの筆頭側仕えであり、実の母親より慕っていたリヒャルダをジルヴェスターの乳母としてヴェローニカに奪われた。あまりのひどい裏切りに抗議したが、父親に似て病弱なジルヴェスターに信頼できる人物をつけるのは当然だと言う母親と、その言い分を認めた父親には受け入れられず、この時初めて弟に殺意を覚えた。
健康になった弟が遊びと悪戯を繰り返し、目に余って叱ると母親に泣いて縋りつき、逆にゲオルギーネを強制的に謝らせる母親の後ろで舌を出したり、貴族院で側近にしようとしていた者の召し上げを彼のために禁じられたりしたことから、顔を合わせる度に殺意が積み重なっていったが、洗礼式後に始まった次期領主教育は続行されており、その内両親も目を覚ますだろうと考え、努力を続けていた。
前14年冬、貴族院入学を機にベーゼヴァンスとの交流も禁じられて甘えられる人を失い、
ボニファティウスが手を差し伸べたいと思う位に荒れた。
そんな状況でも貴族院では
優秀者を取り続け、領主教育では貴族院の3年時点で成人後のジルヴェスターと同程度と思われる知識を身につけ、領主になる為の婚約もした。
その様子からリヒャルダや
エルヴィーラも、ゲオルギーネは努力家で頑張っていたと認めている。
しかし前12年冬の終わり、ジルヴェスターの
洗礼式の際にヴェローニカが「次期領主の洗礼式だ」と周囲に吹聴するという、騙し討ちのような形で次期領主から外されることとなった。
当時の弟は脱走の常習犯の上、空気を読まない発言をするなど、それまで自分に要求されていた努力を否定される形になったことに加え、次期領主から外されたことで婚約も破棄された。
それでも当初は側近達と共に両親の決定に従おうとし、ボニファティウスのように領主の補佐として生きることを期待されたため、まず弟に自分が補佐するに値する人物になってもらおうと、自分が受けた教育を施そうとする。
しかし本人には次期領主などどうでも良いと反発され、本気で殺意を覚えながらも我慢していたが、その様子を見ていた
グラオザムに、能力の優劣を周囲に見せつけることでジルヴェスターを排除し、ヴェローニカと自身の寿命の違いというアドバンテージでヴェローニカを手本に
名捧げを活用して立場と味方を作り、邪魔者は排除すれば良いと訴えられ、実行に移すことにした。
名捧げの慣習は祖母
ガブリエーレがアーレンスバッハから持ち込み、母ヴェローニカが踏襲し、母から直接教わったものを引き継いでいる。
対象者にはゲオルギーネと同世代で、寿命の関係からヴェローニカに名を捧げることをためらっている、ガブリエーレの側近の系譜を選んだ。
成人までの間に、彼女に心酔したギーベ・ゲルラッハ夫妻や
ダールドルフ子爵夫人を始め、10人近くの者達から名捧げを受けた。
ただしこれは、コンスタンツェが次期領主争いを降りたこともあってヴェローニカとの二者択一の状況下で行われたものであり、アーレンスバッハ出身者内での裏切り防止を目的に、実質家族ぐるみで強要されている側面もあった。
ダールドルフ子爵などは情勢から必要に迫られなくなったために
息子には名捧げの事自体話していない。
ヴェローニカを手本にするため、貴族院四年生以降は領主候補生コースを適当にこなして時間を調整し、薬学を中心とした文官コースの講義を取ることにした。
フロレンツィアの貴族院時代の印象には残っていない。
同時に、水面下でヴェローニカ派内部で名捧げする部下を増やすなど、ヴェローニカが脅威を抱くような派閥工作を行ったり、ジルヴェスターや領主夫妻に対する不信感を周囲に植え付けたりしていた。
それが発覚し、将来争いが起こることを危惧され、成人後にはアウブ・アーレンスバッハの第三夫人として嫁がされることとなる。この内部工作と当時の権勢から、ヴェローニカ派は名捧げを強制されなくなり、後の世代の離反につながっている。
反発はしたが、次期領主教育の結果身についていた領地を重視する考えが邪魔をし、屈辱と苛立ちの中で受け入れた。
フロレンツィアに一目惚れしたジルヴェスターの態度と利益の少ない婚姻を父親が許したことが許せず、領地を出されることが決まり自暴自棄な気分になっていたことも手伝って、初めて人に対して毒を使った。
母親がいつも使う毒を受けて倒れるジルヴェスターと動揺する母親を見て胸がすく思いを得たが、致死には至らず、それを残念に思いながらアーレンスバッハに嫁いだ。
一連の経緯により、両親とジルヴェスターに対して強い恨みを抱いている。
ただし、この経緯はあくまでゲオルギーネ本人の認識に基づいたものである。
折檻や虐待に関してヴェローニカ・ゲオルギーネの両者は教育上の躾だと認識しているが、ジルヴェスターは洗礼式後から成人してなお消化できないような虐めをされたと捉えており、姉は自分と心を通わせる気が全くなく、裏で陰謀を企み排斥を試みるだけだったと評している。ジルヴェスターは洗礼前も月に一回程度会うたびに睨まれたり叩かれたりされ、洗礼後に勉強から逃げた際にはシュタープの光の帯で首ごと縛り上げられて引きずられたり、ペットのシュミルを拐われて隠されたりしていた。
また、コンスタンツェも姉の敵意が面倒だと早々に次期領主競争を離脱、同級生のユストクスにはジルヴェスター誕生直後の段階で「次期領主となるために色々と企てては敵を陥れる」「敵を沈めるためには手段を選ばない」と評され、エルヴィーラにも「異常な憎悪」「排斥するための執拗な嫌がらせ」と思われており、リヒャルダもジルヴェスターへの虐待があまりにも酷いと感じた時は先代領主に事態を報告し、了承を得てから救出したりしている。
これら第三者による述懐や評価、また後述の動向からも、彼女の言う”切磋琢磨”は実力勝負だけではなく敵への妨害工作が含まれていたことが考えられる。
アーレンスバッハの第三夫人時代
本人曰くしばらくの間は無気力に結婚生活を送り、アーレンスバッハで権力を握ることも考えたが熱意を抱けず、ただ退屈に過ごしていたが、実際はコンスタンツェが第一夫人ということにコンスタンツェが辟易する程嫉妬するなど、権力への執着心を依然見せていた模様。
その後ふと、第一夫人になって領主会議でジルヴェスターの上に立てば楽しめるのではと思い付き、第一夫人になるための暗躍を始めた。これにより第一夫人が亡くなったことが示唆されている。
叔父の前神殿長を頼りにし、結婚後も文通による交流を続けていた。
父が死去して03年春にジルヴェスターがアウブとなってからは、不仲のため援助も無くなったが、中央の政変によるアーレンスバッハ内の情勢変化(第二夫人の処刑など)を利用して、自身の派閥を強化。
即死毒や
トルークは領地の内政を担当していた元第二夫人が政変中に
ランツェナーヴェから取り寄せたもので、彼女の粛清後にはランツェナーヴェとの交流がゲオルギーネに引き継がれた。
前神殿長に頼んだ小聖杯を使って旧ベルケシュトック貴族に恩を売って味方に引き入れるなど、エーレンフェストからの違法な魔力供与を情報操作で自分の手柄にしている。この違法行為は叔父ひいては母の断罪に繋がった。
この頃に唯一の男の領主候補生で実子の
ヴォルフラムが亡くなり、一躍
ディートリンデが次期領主候補となるも、その素行を不安視されたため中継ぎアウブと見做され、後に
レティーツィアにアウブが引き継がれることが内定した。ちなみに、ヴォルフラムは父親の教育が入って都合の良い駒ではなく、第一夫人派の暗殺ではなくその死亡に様々な思惑や陰謀が関わっているなどその死に関与していたと思われる設定が開示されている。
元々子供への愛情はあまりなく、疑問を持たない駒として育てるべきという教育方針だったが、ディートリンデは能力的に駒としても不足する結果となっている。
これは要約すると、自分は愛されずジルヴェスターだけ愛されていたという"歪んだ認識"からくるもので、実際ジルヴェスターの毒殺未遂という死罪にもなる自身の犯罪を揉み消して他領地の領主に嫁がせるよう尽力してくれたヴェローニカの愛情や実質ヴェローニカを盾にした違法な魔力供与を享受するなどの事実を無視した認識であり、こうした自分に都合の悪いことは無視する歪みが散見できる。
アーレンスバッハの第一夫人時代(第三部)
08年夏以降に
アウブ・アーレンスバッハの第一夫人が死去したことで第一夫人となり、09年春の領主会議から参加。
09年夏、大領地の第一夫人というアウブ・エーレンフェストより上の立場になったことで、前神殿長の死を理由に、結婚後初めてエーレンフェストを訪問。ギーベ・ゲルラッハを筆頭に旧ヴェローニカ派を取り込み、エーレンフェスト内での派閥強化や陰謀に励む。
また、ヴェローニカが白の塔に幽閉されているのを見て愉しそうに微笑み、ヴィルフリートに付け入って、再度エーレンフェストを訪問する約束を取り付けた。
この訪問時に入手した前神殿長の遺した文書から、エーレンフェストの礎への入口が神殿図書室の本棚にある事、その鍵が
聖典の鍵である事を知り、ギーベ・ゲルラッハに相談の手紙を送付する。
手紙の意を受けた彼らにより、白の塔事件やローゼマインが毒を受け二年眠る事件などが引き起こされた(ゲオルギーネが領主しか知らない抜け道を教え、
ジョイソターク子爵にはトルークが使われた)。
これらの事件によって、旧ヴェローニカ派の旗頭となるはずだったヴィルフリートは次期領主から降ろされて元凶の旧ヴェローニカ派を敵視するようになり、派閥は領主一族に害をなす存在として嫌厭され一気に衰退し、誘拐事件にはアーレンスバッハも関与していたため交流が制限され、再訪の約束も立ち消えた。
一方ゲオルギーネは、
アルステーデや
ブラージウスに旧ベルケシュトックの転移陣を一時的に染めさせ、礎の魔術や神殿長の聖典や鍵に関する実験を行っていた。
アーレンスバッハの第一夫人時代(第四部)
ランプレヒトと
アウレーリアの結婚を後押しして、12年夏に境界線上の結婚式を行わせ、その道中でのローゼマイン襲撃を企てたが、ローゼマインが騎獣を用いて荷物と部下全員を運んだことで防がれてしまう。この頃苦境に陥っていた旧ヴェローニカ派の学生の一部には、その状況から救ってくれたローゼマインに気持ちがなびき、その襲撃計画を密告したり派閥転向を願い出る者が現れていた。
13年春の初めからランツェナーヴェの使者が訪れる夏にかけて、
表彰式強襲事件の調査で何度も訪問してきた
ラオブルートら中央騎士団に対応した。
この時期にラオブルートと手を組み、後にラオブルートと
ジェルヴァージオの橋渡しを行った。
その春の領主会議では、邪魔者である
フェルディナンドをエーレンフェストから引き離すため、ディートリンデと婚約させる。
13年夏、2人の婚約式を理由にエーレンフェストを訪問。再び精力的な社交を行い、お茶会でおそらく礎奪取を遠回しに言い換えた”エーレンフェストに領主候補生を戻す”計画を口に出す。
アーレンスバッハからの火急の手紙で呼び戻された帰路ではディートリンデに毒を盛って体調不良にさせ、
ゲルラッハ子爵領の夏の館に密かに一泊し、エーレンフェスト内の名捧げをした臣下達を集めた。
トルークを使用した秘密の会合で、エーレンフェストの
礎の魔術を手に入れられそうだと告げる。
この際
マティアスの兄達から名を捧げられたが、グラオザムに教える許可を与えた魔力圧縮法で魔力を伸ばしている最中だという建前で逃れたマティアスには、成人後の名捧げを約束させるにとどまった。
アーレンスバッハに戻ると、本館から離宮へ住まいを移しつつ陰謀に勤しむ。
ギーベ・ゲルラッハとダールドルフ子爵夫人を手先として聖典の盗難事件を起こしたが、聖典は取り戻され、灰色神官は救出され、遅効性の毒の罠は解除された。
聖典の鍵のすり替えは見破られず、この陰謀の最大の狙いは達成したが、旧ヴェローニカ派の粛清を可能とさせる犯罪の証拠や名捧げ事情などの内部情報がローゼマインたちに渡ることとなった。
アーレンスバッハの第一夫人時代(第五部)
13年秋から冬頃、
転移陣を使って
ランツェナーヴェの館とアダルジーザの離宮を自由に行き来するために、ギーゼルフリートを毒殺した。
13年冬、城の貴族達に対しては夫を亡くした悲しみで離宮に閉じこもっている姿勢を見せていた。
冬の社交界が始まってすぐエーレンフェストの礎を奪取する計画があったことから、この時密かに離宮を抜け出しエーレンフェストに潜入し、グラオザムらが神殿を制圧してすぐ礎に入って奪える体制をとっていた可能性が高い。
ところが、ローゼマインを主とすることを選んだマティアスらにより反逆計画の密告がなされ、粛清の前倒しが行われた。
ゲオルギーネに名捧げした臣下達は脱出できた者以外は全て自爆もしくは処刑され、様々な犯罪行為も明るみになった。更に、一連の動きの中で
トルークや
銀の布という
ランツェナーヴェの切り札といえる道具などの存在が露見した。
この年の領地対抗戦にてエーレンフェストはこうした危険物の情報をアナスタージウスやダンケルフェルガーに伝えたが、ラオブルートのサポートもあり、王族はただの姉弟喧嘩と軽視し、幸いにも計画を察知されることはなかった。
この冬の貴族院の卒業式で、ディートリンデが中央神殿から次期ツェント候補と宣言されて更に暴走を始めるが、ゲオルギーネは諫めなかったため、領地内外からアーレンスバッハの行く末に不信感を持たせた。
14年春、領主会議の期間中のフェルディナンドの行動を制限するため、執拗に
レオンツィオに接近しようとするディートリンデの世話を押し付けた。
14年夏頃、ディートリンデの横暴と合わせて
シュトラールの罷免をはじめアーレンスバッハ出身者の貴族を中枢から遠ざけ、ベルケシュトック出身者で固めるようになる。一方、こうした動きはフェルディナンドの支持者を増やすことにもなった。
14年夏のギーゼルフリートの葬儀にて、エーレンフェスト出身の中央騎士が暴れたことによる対応を隠れ蓑にラオブルートとランツェナーヴェの橋渡しを行う。
この際ディートリンデが王族や近隣領主の面前でランツェナーヴェとの蜜月ぶりとフェルディナンドへの隔意を晒す。王命で来て執務を担っている婚約者を蔑ろにする行為に顔をひそめる貴族も多く、後のダンケルフェルガー参戦の一因となった。
この頃のアーレンスバッハは魔力不足で衰退の一途を辿っていたが、旧ベルケシュトックの荒廃状況は自身の陰謀に組み込み済みであり、旧ベルケシュトック貴族をエーレンフェスト侵攻の手駒とした。
14年秋、ラオブルートやランツェナーヴェらと行動を起こそうとしていたが、計画に必要だったアダルジーザの離宮を王族がローゼマインに与えることになり、離宮を整えている期間は使用不可となったため、延期となった。
なお、この侵攻でジルヴェスター以下エーレンフェスト領主一族全員の処刑を計画しており、礎の奪取に成功した場合はアーレンスバッハの元領主候補生(上級貴族に落とされた者達)の子供や孫を婿入りや養子縁組で取り込んだり、新ツェント(
ジェルヴァージオ)に王命を出してもらって
ベネディクタと領地を支えてくれる婿を確保したり、旧ベルケシュトックを切り離してランツェナーヴェ領にすることでアーレンスバッハの魔力負担を軽減する等、ゲオルギーネの計画上では領地経営可能なプランであった。
15年春、ついに大きく行動を起こす。
まずレオンツィオやディートリンデを手先とし、
レティーツィアを操り、フェルディナンドの毒殺を狙う。半ば成功して瀕死にするも、ディートリンデは自分の失敗を隠蔽し、即死させたと虚偽の報告をする。
また、ランツェナーヴェ勢に自派閥以外の貴族の誘拐・虐殺を承諾し、アーレンスバッハ貴族たちを蹂躙させた。
一方で自身は臣下を率いてエーレンフェストの礎を奪いに向かい、娘たちをランツェナーヴェ勢と共に貴族院へ向かわせた。
しかし、フェルディナンドの危機を察知したローゼマインが、本物のディッターを名目にダンケルフェルガー勢を率いて急襲。即死毒や銀製品の存在が露見していたこともあり、ランツェナーヴェの兵を蹴散らし瀕死のフェルディナンドを救出する。この一連の出来事で被害を被ったアーレンスバッハ貴族の一部は礎を奪ったローゼマイン一派の麾下に入った。
エーレンフェストに侵攻したゲオルギーネは、影武者や配下を使って数か所に陽動を目的とした攻撃を仕掛ける。グラオザムも陽動として地の利のあるゲルラッハで暴れた。
最終的にゲオルギーネ(本物)は、エーレンフェストの神殿に秘密裏に潜入し、影武者の陽動により礎の間への侵入に成功するが、今度は影武者が裏目に出てタイミング良くジルヴェスターが毒を回避したため、礎の間で直接対決となってしまい、敗北。確保された魔石と頭部を用いて記憶を調べられた。
領地の荒廃とランツェナーヴェの優遇には市民も反感を募らせており、騒動を収束させ大規模魔術で
アーレンスバッハの領地を回復させた新領主ローゼマインは領民から歓迎され、前領主とその血族の進退は顧みられることすらないという結果となった。
経歴
(年代はマインの誕生を0年とする)
前24年冬 |
エーレンフェストの領主候補生として生まれる |
前17年冬 |
洗礼式。次期領主教育が開始する |
前14年冬 |
貴族院入学 |
~前12年 |
貴族院で優秀者として表彰される(毎回取得) |
前12年冬 |
春を寿ぐ宴で、ジルヴェスターが次期領主としてお披露目される |
前11年冬 |
ザウスガースの領主候補生(第三夫人の息子)から婚約解消を要求される |
前11年冬頃 |
婚約解消と次期領主解任が決定する |
前10年 |
ゲオルギーネからすればジルヴェスターへの教育、ジルヴェスターにとっては、虐めが開始される |
前10年頃 |
名捧げを活用した味方作りとジルヴェスターのネガキャン活動を始める |
前09年冬 |
貴族院卒業 |
前08年春 |
アウブ・アーレンスバッハの第三夫人として嫁入りする |
前08年冬 |
アルステーデを出産 |
前07~前02年 |
ヴォルフラムを出産 |
前02年冬 |
ディートリンデを出産 |
04年頃 |
粛清で第二夫人が処刑され、繰り上がり第二夫人となる 上級貴族に落とされたブラージウスにアルステーデを嫁がせる提案をし、元第二夫人の派閥を吸収して勢力を伸ばす |
08年 |
第一夫人が死亡し、繰り上がり第一夫人となる |
09年春 |
アーレンスバッハの第一夫人として領主会議へ参加 |
09年夏 |
エーレンフェスト訪問 エーレンフェストの礎への道を発見したがどうすれば良いか相談の手紙をグラオザムに送付 |
09年秋 |
グラオザムらが起こした白の塔事件を通じ、エーレンフェストに隙があるかどうかを様子見する |
09年冬 |
グラオザムにトルークを送付。ジョイソターク子爵に使用され、誘拐襲撃事件が起きる |
10年春 |
襲撃事件のせいで翌夏のエーレンフェスト再訪が中止となる |
11年冬 |
婚姻を始めとした領地としての関わりを断られる状況下、ディートリンデの婿にヴィルフリートを狙う |
12年春 |
領主会議でヴィルフリートとローゼマインの婚約が承認されてしまい、フロレンツィア相手に嫌味を言う アウレーリアとベティーナの婚姻をねじ込んだ事を自らの美談とする。2人には情報収集をさせようとする |
13年春 |
ラオブルートと手を組む 領主会議にてディートリンデとフェルディナンドの婚約を提案し一度は断られたものの、王命で得る |
13年夏 |
ディートリンデと共に婚約式のためエーレンフェスト訪問。領地から緊急の手紙が入り帰る。 帰路、ゲルラッハの夏の館に立ち寄り、名捧げした者達とトルークを用いて会合。夫の死後、必ずエーレンフェストに戻ると宣言する |
13年秋 |
エーレンフェストの聖典の鍵を入手する ギーゼルフリートが死亡する フェルディナンドを次期アウブ・アーレンスバッハの婿として迎え入れる |
13年冬 |
冬の社交界で手薄となる神殿の制圧を計画するも、粛清が前倒しになりグラオザムと共に貴族街から脱出する |
14年春 |
成人したディートリンデに中継ぎアウブの事実を伝える。また、ツェントを目指すなら一年と期限を申し渡す 領主会議のお茶会にて神事の重要性を説きエーレンフェストの聖女を中央神殿に入れるロビー活動を展開する 領主会議後フェルディナンドに隠し部屋を与えよ、という王命を実行しようとしないディートリンデを説得する ランツェナーヴェを受け入れる |
14年夏 |
ギーゼルフリートの葬儀に参列する |
14年秋 |
15年春に行われた計画の実行を本来予定していた |
15年春 |
供給の間にてフェルディナンドを害しエーレンフェストとアーレンスバッハの礎争奪戦と貴族院防衛戦を開戦する エーレンフェストの礎の間にてアウブ・エーレンフェストに討たれる |
作者コメント
【
2014年 09月13日 活動報告】
早速ゲオルギーネがいらっしゃいました。毒を含んでいそうなゴージャス系美女です。あの赤い唇を吊り上げて笑われたら、きっと怖いと思います。
【
2015年 07月20日 活動報告】
今回もゲオルギーネはごそごそと暗躍して帰りました。その影響が出てくるのは少し時間がたってから。ローゼマインがその名前から踏めば爆発する地雷だとすれば、ゲオルギーネは時限爆弾でしょうか。さりげなく置かれていて、その時までに撤去できなければ大爆発という感じですね。
【
2015年 09月30日 活動報告】
派手で豪華な顔立ちで、自分の味方には優しいけれど、敵には一切容赦しないタイプです。
【
2016年 07月06日 第588話「礎の魔術」あとがき】
実はゲオルギーネ様、神殿にアタックしようとしたことがありますが、ことごとく邪魔されてます。
意識外の部分でゲオルギーネ様の計画を潰しているローゼマイン。
【
2017年 05月31日 Twitter】
【
2017年 04月17日.06月20日 設定等まとめ Twitterこぼれ話】
>出番が少ない理由
ゲオルギーネはあまり出すと、ローゼマインの敵になりますからね。彼女はあくまでジルヴェスターと敵対する相手であって、ローゼマインの敵ではないのです。
【
2017年 06月08日 活動報告 2017/06/21 感想返し】
web版以上にゲオルギーネが、ジルヴェスター、ヴィルフリート、ヴェローニカにも悪意を向けていることが感じられたのであればよかったです。
ジルヴェスターとの挨拶のところは結構加筆したので。
(エピローグ)
礎の話を知ったのがこの時期なので、わかりやすく入れてみました。
(略)
この時はトルークを使っていません。この後、計画を聞いたゲオルギーネから送られてきます。
>策略はグラオザムでゲオルギーネ本人の能力は並レベル?
優秀さを出したところでアーレンスバッハの第一夫人がアウブ・エーレンフェストにはなれませんし、策略を立てるのは別にゲオルギーネの仕事ではありませんからね。
この時のゲオルギーネにとって大事なのは、言質を取らせずに自分の望む結果を得ることなのです。
>ヴィルのKY発言を読むと、兄妹弟の仲が悪くなる可能性もあったのでは……
(略)
ゲオルギーネの恨みや怒りが理解できたのであれば嬉しいですね。そういう意味でもヴィルフリートはミニジル様なので。
【
2017年 07月18日 Twitter】
>撫で方の絵
ゲオルギーネは時と場合と相手によってどっちも。
相手にとって効果的な方を選択するけれど、計算ずくで無意識に手が伸びることがない感じです。
【
2017年9月20日 活動報告】
>人気キャラランキングの中間報告について
でも、今回一番のビックリはゲオルギーネです!
純愛や失恋によって短編で大活躍したダームエルを押さえての三位!
マジですか!?って五度見くらいしました。
いや、だって、まさかゲオルギーネが三位にくるとは思いませんよね?
【
2017年9月20日 Twitter】
ゲオルギーネはキャラデザの美貌もありますが、ドラマCDの声の力も大きいと思っています。
ものすごい悪役の美女って感じだったので。
【
2017年 10月11日 Twitter】
【
2017年 10月11日 活動報告】
>ウィンク考察
ゲオルギーネ:できるけれど、ウィンクというよりは目配せ。何かが始まる合図
【
2018年 02月21日 Twitter】
>キャラ設定
敵役のゲオルギーネやグラオザムも多い。
【
2020年 03月10日 活動報告 2020年 04月10日 感想返し】
>名捧げ
自分に忠実な臣下を得るために母親から名捧げについて教えられたヴェローニカは、カルステッドを退けてゲオルギーネを次期領主にするために教えました。ですが、当然のことながらゲオルギーネに名捧げをした者はゲオルギーネに仕えます。自分の臣下を娘に奪われていき、自分の勢力が削られていくわけです。
そのため、ゲオルギーネがアーレンスバッハへ移動した後、ジルヴェスターには教えませんでした。
【
2021年02月01日 活動報告】
>第五部Ⅴ特典SSはフェルディナンド視点「問題ばかりの領主会議」
星結びの儀式が延期され、領主会議に出席できないにもかかわらず寮へ行くようにゲオルギーネから言われたフェルディナンド。ディートリンデを挟んだ二人の攻防。
担当さんの感想「非常に緊張感あるSSでした。早く読める担当でよかった!」
【
2022年04月09日 活動報告】
>第五部Ⅷ エピローグ ゲオルギーネ視点
実のところ、これはちょっと書くかどうか悩んだお話ですね。人によってはかなりトラウマを刺激するかも?と思いつつ書きました。多分、読む方の育ってきた境遇による。ゲオルギーネにめちゃくちゃ共感できる人もいるでしょうし、ピンとこない人もいるかもしれない。感想や反応が大きく変わる話だと思います。
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台湾版第五部Ⅳ特典Q&A】
>Qゲオルギーネの物語を詳しく公開したり書いたりする予定はありますか?
A第五部Ⅷのエピローグがゲオルギーネ視点です。あとはジルヴェスター視点でゲオルギーネの記憶を覗いた時のことを書くかもしれません。かなりジルヴェスターにとって重い話になりますし、陰惨な場面も出てくるので、実際に書くかどうか悩んでいます。それ以上に書くことは特に考えていません。
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2022年 10月22日 Twitter】
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2022年10月23日活動報告】
>ゲオルギーネの教育方針
ディートリンデの教育に関する意見があったので、何となく。
ゲオルギーネは子供が馬鹿になるように育てたわけではないし、完全に教育を放棄していたわけでもありません。まぁ、子供への愛情はあまりありませんでしたが、それはディートリンデだけではなく兄姉に対しても同じです。
ゲオルギーネ自身の経験から来ている彼女の子育ての根底が歪んでいますから。
「どれほど厳しい教育を受けて努力しても、親の都合と気分で望みが潰されるのが子供。ならば、最初から駒であることを疑問に思わないように育てるべき」という考え方なので、普通の親とは教育方針自体が違う。
ゲオルギーネにとっての母親の愛情はジルヴェスターに向けられるものしか認識できていないので、「母親の愛情=子供を甘やかして愚かにするもの」なんですよね。
子供3人の結果
アルステーデは母親の教育方針通りに育ち、ヴォルフラムは男児なので父親の教育が入って都合の良い駒ではなくなりました。
ディートリンデは基本的には教育方針通りだけれど、思い通りの結果を成す能力が足りていないので良い駒になれない。そういう意味では教育に失敗しています。
伝えたいこと
母親から厳しさと理不尽さを学んだゲオルギーネは子供を自分の駒として扱うように成長し、母親から溺愛されて姉の八つ当たりを受けたジルヴェスターはヴィルフリートを兄妹間の競争がない状況で育てました。
それぞれの経験やその時の状況によって姉弟でも子供の教育方針には違いが出ます。
物語の中のことなので、どのキャラの立場に立ってどのように感じるのも自由です。
それで現実を見直してみてください。
自分の教育がどういうものか、子供に愛情を注いでいるつもりでもそれが毒になっていないのか。
何かしら考える機会になれば、様々な親子の形を書いた甲斐があります。
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ふぁんぶっく8 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン】
>ヴェローニカとゲオルギーネの折檻(教育上の躾)
Q第五部Ⅷエピローグにおいて、ゲオルギーネはヴェローニカから折檻を受けていたという描写がありますが、貴族の親子の間柄では一般的なものですか?
Aヴェローニカにとっても、ゲオルギーネにとっても、折檻というより教育上の躾だと認識しています。周囲から厳しすぎると言われ、ゲオルギーネが自分の弟妹に同じことをすると「ひどい暴力を受けた」「殺されるかと思った」などと評している以上、一般的とは言えません。
Q折檻とはその名のごとく打擲を伴うものですか? 食事を抜いたり自由を取り上げたりするものですか?
Aヴェローニカからゲオルギーネにはどちらもありました。
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2022年10月31日 活動報告】
>ジルヴェスターの教育方針
ジルヴェスターの「肉親間での競争は……」のとこはとても印象的ですね。自分の経験(ゲオルギーネにやられたこと、自分が嫌だったこと)を息子にさせたくないと思っているジルヴェスターの様子が一目でわかります。
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2023年04月23日活動報告】
>ゲオルギーネとフェルディナンド
結論として、私はゲオルギーネをフェルディナンドの引き立て役とか敵役として考えたことはありません。
私はキャラクターを作る際、キャラ同士を対比させて考えることが多いです。
ゲオルギーネとフェルディナンドを領主一族という一面で考える際、対比の相手はジルヴェスターになります。
そこにヴェローニカが大きく関わります。
ジルヴェスターが真ん中で、左右にフェルディナンドとゲオルギーネがいて、頂点にヴェローニカがいる感じ。
そのためゲオルギーネとフェルディナンドには共通点も対称点もあるけれど、ジルヴェスターやヴェローニカがいないと関係が成り立ちません。
フェルディナンドがゲオルギーネに対立するのは、あくまでジルヴェスターの補佐としてだし、父親と約束した通り、ジルヴェスターとエーレンフェストを守るためです。
ゲオルギーネもフェルディナンドをジルヴェスターの補佐としか見ていません。
彼女がフェルディナンドを排除するのはジルヴェスターの力を削ぐためで、フェルディナンド個人には感情的な思い入れがないのです。
それから、少し追記になるのですが、質問にはゲオルギーネとフェルディナンドの陰謀は破壊的か建設的か対照的だとあるのですが、私はフェルディナンドの陰謀を建設的とは考えていません。
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2023年5月19日 Twitter】
紫のカクテル
ゲオルギーネはこの中から選ぶならば、15.紫水晶かな。
【
2023年05月28日 活動報】
>普通の貴族はいつ頃キスをするのか知りたい
政略結婚の場合は星結びの儀式が終わってから初めて…も少なくありません。
ゲオルギーネとか、カルステッドとかはそのパターン。
【
2023年11月26日 活動報告】
>NHK講座の質疑応答まとめ
キャラの過去を決めるのはキャラ設定の時点です。キャラを決めるのは各部の間です。
ゲオルギーネはアーレンスバッハとの関係で決めたので、第二部のキャラ設定を作る時にできました。
【
2024年05月26日 活動報告】
>中央とエーレンフェスト、世代間の情報の断絶
政変と粛清の影響とジルヴェスターは言いましたが、それだけではありません。
エーレンフェストから中央へ移籍した貴族の主な目的がヴェローニカから逃げるためだったこと、ジルヴェスターよりゲオルギーネの方が次期領主に相応しかったのにと思っていた貴族がエーレンフェストではなくゲオルギーネに情報を流していたことなどが情報の断絶に大きく関わっています。
ゲオルギーネ様の神殿アタック計画についての考察
第588話「礎の魔術」あとがきにて、
実はゲオルギーネ様、神殿にアタックしようとしたことがありますが、ことごとく邪魔されてます。
意識外の部分でゲオルギーネ様の計画を潰しているローゼマイン。
とある、この複数の神殿アタック計画について本編内やコメント等で「これがそうだ」と明示されたものは無い。どういう計画があって、それらをローゼマインがどう潰したのか、本ページコメント欄で読者から提案されたものをまとめる。
前提として、ゲオルギーネが「神殿から領地の礎に入って乗っ取れる」ことを知ったのが第254話「ゲオルギーネ様の見送りとハッセ」(直後時系列の書籍第三部IV エピローグより)のことなので、候補となる事件は第255話~第587話かその同時期のSSからとなる。
- 09年冬・ギーベ・ジョイソタークを利用してローゼマインを誘拐(第268話)
- 実行犯のギーベ・ゲルラッハは誘拐したローゼマインを生かして魔力を搾り取り(アーレンスバッハの旧ベルケシュトックに与える等?)利用したかったようだが、同時に神殿から神殿長が長期不在となるのでその隙に神殿に忍び込んで神殿長の聖典の鍵を盗み図書室入室手段を得て礎に近づける。
- ローゼマイン自身が防いだと言い難いかもしれないが、事前に自力でユレーヴェを用意済で神殿長室の隠し部屋にこもることになり、フェルディナンドが許可のない貴族が神殿に近づくことを禁止したので不可能となった。
- しかし、そもそもこの一連の誘拐は最初はシャルロッテが標的だったのか、この結果も拐われたシャルロッテをローゼマインが我が身を省みず追うという予想できない行動によるものであったため、そもそも神殿へのアタックとは何の関係もない可能性も十分ある。
- ゲオルギーネを含めたアーレンスバッハ貴族はエーレンフェストに入ることができなくなっただけでなく、旧ヴェローニカ派が危険分子と見做され、旗頭のヴィルフリートすら厳しい態度を取るようになったことで派閥衰退の大きな原因となり、自身の手駒が動きにくい状況となった。
- 12年夏・ランプレヒト&アウレーリアともう1組の「境界線上の結婚式」に向かう神殿一行の馬車を道中で襲撃(第366話)
- 馬車に積まれた神事道具の中から聖典の鍵を奪取、後に神殿に忍び込んで礎に近づく前段階。
- ローゼマインが大きくした騎獣に荷物も側仕えもすべて載せて空を飛んでいったため未遂に終わる。
- アウレーリアが時を止める魔術具で持ち込んだはずの調理済アーレンスバッハ料理が、平民料理人には処理不能な魔魚を含む生の魚にすり替えられていた(第369話、第428話)
- カルステッドの屋敷に料理人として息のかかった者を送り込むための策略の一つ。
- 生魚の存在がローゼマインの興味を引き、フェルディナンドの元でお魚解体が行われたことで不発に終わる。また魔魚レーギッシュの鱗はローゼマインが作るお守りの素材となり、後にフェルディナンドを死から救った。
- 13年秋・グローリエが神殿に忍び込み、聖典と聖典の鍵をすり替えて奪う、また偽の聖典に毒をまぶす(第446話)
- 聖典の鍵を入手し、後に神殿に忍び込んで礎に近づく前段階。聖典が失われることでエーレンフェスト神殿の権威失墜あるいは神殿長や神官長を務めるローゼマインやフェルディナンドの責任問題発生。「聖典や鍵を盗んだ(フェルディナンドに罪をなすりつけたり、ジルヴェスターを追い詰める)」などと言いがかりをつけることを企てた。
- 毒殺計画に関してはフラウレルムも知っていたことからゲオルギーネが協力していたと考えられるが、偽聖典の毒は遅効性であり、作中描写やフラウレルムの言動から数ヶ月以上の時間が経過しなければ死なないため、13年冬の神殿襲撃計画には不要な要素と考えられる。(計画失敗前提となってしまうが)後にラオブルートらと同時に行動を起こす時のための布石なのかどうかなど、具体的な実行理由は不明。
- 聖典の鍵のすり替えは成功し、すり替えられたこと自体も第589話まで発覚しなかった。しかし聖典の盗難は何者かの侵入に違和感を覚えたローゼマインがフェルディナンドの助言によって見破り、偽聖典の毒は同様に誰を害することもなく、本物の聖典は取り戻され、巻き込まれた灰色神官にも被害は無かった。そしてすり替えて置いてきたアーレンスバッハの聖典の鍵を使うことで、ローゼマインがアーレンスバッハの礎を奪うことが可能となった。また、領主一族の毒殺を企てたダールドルフ子爵の一族や加担したグラオザムを処刑できる証拠や重要な情報も手に入れられる結果となり、旧ヴェローニカ派の粛清へとつながった。
- 13年冬・ギーベ・ゲルラッハやバルトルトの父達が神殿を制圧し、完了後ゲオルギーネ自身が事前に入手していた聖典の鍵で図書室から礎に入る(第456話、第462話、書籍第五部I 購入特典SS「胸に秘めた怒り」)
- web版からは粛清を前倒しして騎士団が貴族街の屋敷を急襲した際にギーベ・ゲルラッハ達の間で何が企まれていたのか明確ではなかったが、バルトルト視点の特典SSに「連日、見習いが貴族院への転移陣を使うためアウブ・エーレンフェストが城を離れられず、冬の社交界の始まりでローゼマインの成人側近も城に集まっているこの時を狙った」とあることから襲撃目標が神殿であったことが濃厚。またバルトルトがその計画の一部を聞かされた理由が「礎を奪い終えてゲオルギーネが新しいアウブとなった後で貴族院を統率する」ためともあるので、礎を奪うことと一体な計画であったと考えられる。ゲオルギーネは夫を亡くした悲しみに伏して離宮に閉じこもっているとされていたが、密かに離宮を出立して銀の布で魔力を遮りアーレンスバッハから境界を超えてエーレンフェストに入りすぐ神殿に向かえる場所で待っていた可能性がある。
- 聖典の鍵のすり替え時に毒殺や誘拐などを看破・阻止され、ローゼマインの周囲が明らかに警戒していることが見て取れたことで旧ヴェローニカ派が危機に瀕していることを察し、ローゼマインの今までの動向を見てきたマティアスとラウレンツが名を捧げる主としてローゼマインを選び、計画の存在をローゼマインに伝えて粛清が前倒しされた。ゲオルギーネに名捧げしていたエーレンフェスト貴族は処刑されるか自爆し、計画は失敗した。
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最終更新:2025年03月08日 05:40