貴族院は創造の魔術で建てられているため、壁も柱も白い。
柱や壁には彫り込みがあり装飾的で、貴族院自体が大きな神殿のようになっている。
大体円形の広大な敷地で、小領地程度の広さがある。
転移陣のみで行ける、他の土地からの距離等も不明な場所にある(
ユルゲンシュミットについての考察を参照)。
高い山の上にあり、周囲を深い森の斜面に囲まれている。
モミの木のような針葉樹林の森は、更に雲海に囲まれていて、下の様子は全く見えず、近くに平民の町や田畑はない。
上空から見るその光景は、神々が降り立っても不思議ではない程に神秘的。
中央棟が一番大きく小高い山を取り込むように建っていて、森の中にぽつんぽつんと寮らしき白い建物が存在する。
冬の間は建物の色と雪化粧で全体的に景色が白いが、春には雪解けしている。
冬の気温はエーレンフェストより温かい。
中央棟付近の概略図
中央棟
講堂、小広間などの大教室がある本館。
中央棟の西側にはお茶会室が設けられており、各領地に1部屋ずつ割り振られている。
中央棟の一角が
領主候補生向けの専門室になっていて、王族と領主候補生しか入れない部屋がいくつもある。
王族と領主候補生の専門棟という扱い。
元々はツェントの住まい(現在では立ち入り禁止区域になっている上層階)や政治の中枢の場(現在は教師や学生達が使用している低層階)として利用されていた建物である。
中央棟にある転移用の扉は全部で79(最高神+五柱の大神+六属性72柱の眷属神)あり、王宮・離宮・各領地の寮・各領地用のお茶会室への扉が繋がっている。
一方ふぁんぶっく5では寮や離宮に繋がる扉は全部で100(そのうち寮とお茶会室で1領地につき扉2つ)となっている。
本編やコミック版第四部Ⅷ第32話の描写やふぁんぶっくの回答から考えると、番号付きの扉30+神々の記号が付いた扉79で計109か。下記講堂前の廊下も参照。
講堂前の廊下
各領地の寮に繋がる扉がある。各領地の寮と中央棟は移動に騎獣が必要なほど離れた所にあり、転移の魔術がかかった扉で空間が接続されている。
扉には番号がついており、領地の順位と対応している。
順位が高いほど講堂に近い扉が割り当てられる。
講堂とは反対側には番号のない扉が等間隔に並び、奥の方の大きな扉は王族の住む王宮や離宮に繋がっている。
中央の王宮や離宮は神々の属性を冠しているため、対応する扉上部には番号ではなく文字で繋がる先が示されている。
さらに最奥に、隠蔽の神フェアベルッケンの印が刻まれ隠された扉があり、
アダルジーザの離宮へ繋がっている。
講堂
進級式、卒業式、学年ごとの共通の座学に使われる。
中央棟の中心部にあり、周囲には他の大教室もある。
全校生徒約2000人を収容できる。
卒業式では奉納舞や剣舞を行うための白い円柱状の舞台が設置され、講義の時に設置してある壁が取り払われコロッセウムのように階段状の観客席に変形する。
最奥の間と合わせると、上から見たら前方後円墳のような形になる。
領主会議の際には星結びの儀式や洗礼式を終えた王族のお披露目にも使われる。
最奥の間
「さいおくのま」。礼拝室。講堂の奥にある部屋で、
中央神殿管轄の祭壇がある。
王族や領主しか扉をあけることができず、普段は王族の魔力が籠った魔石を先生に貸与して扉を開けている。
入口は複雑な色の魔力の膜がかかっている。
真っ白の部屋で、左右には円柱状の柱が等間隔で並んでいる。
一番奥の壁には天井から床まで色とりどりのモザイクで複雑な文様が描かれている。
奥の壁の中央には床から三階くらいの高さまで40段くらいの祭壇があり、供物や神像がある。
祭壇の階段の一部が動いて、
神の意志を得るための洞窟に繋がる通路が開く。
神々の加護を得る儀式や
ローゼマイン主催の貴族院の奉納式が行われた。
条件を満たした者が神々の加護を得る儀式を行うと、最高神の像が動き祭壇の最上段に奥へと進む道が開かれ、奥に進むと
始まりの庭へ繋がる。
始まりの庭へと繋がる道は開いても条件を満たした者しか進むことができず、それ以外の者は目には見えない壁で阻まれる。
また、条件を満たしても見えない壁の外から祭壇内部への攻撃は届かない。
神の意志を得るための洞窟
ごつごつとした岩肌が露出した天然の洞窟のような場所。道は白い石でできている。
進むたびにだんだん上がるような構造になっており、途中でいくつかの階段がある。
神の意志は本人の資質で得られる場所が異なるらしく、下級貴族が最も手前で得られる。
階級が上がるほど得られる場所が奥になっていく。
一番奥には始まりの庭へと繋がる白い螺旋階段がある。
神の意志を取りに来た時点で全属性でない者にはこの螺旋階段が現れず、折り返して帰り道ルートを歩くことになる。
「属性が薄すぎて殆どない状態なので、ディルクが一年生で採取するなら下級貴族より手前」という作者のコメントから、単純な属性の数ではなく、属性の濃さ自体も神の意志を採取出来る場所に影響しており、魔力量の多寡より優先順位が高い事になる。
始まりの庭
神の意志を得るための洞窟の行き止まりで、光が差し込む白い広場。
真ん中に白の石でできた彫刻のような大木があり、天井へ向かって幹が伸び、白い枝が広がっている。
全ての大神の加護を得た者は、この始まりの庭でツェント候補となるのに必要な
シュタープが得られる。
小広間
大教室の一つ。講堂に近い。
領主候補生たちの親睦会、講堂でやるほどでない人数のときの座学や領主候補生の実技が行われる。
広間
大教室の一つ。小広間に近い。
領主候補生以外の階級の実技が行わわれる。
実技の講義は階級ごとに内容や求められる事柄が異なるため教室を分けて講義が行われる。
食堂
寮監以外の教師が使用する、職員用の食堂。
職員同士の情報収集の場となっている。
体調不良時や誰かに招かれた際は、側仕えにここから自室等に食事を運んでもらうこともできる。
専門室
中央棟の一角に複数ある、領主候補生コースの講義が行われる教室。王族と領主候補生しか入れない。
専門室奥の小部屋
魔法陣がひとつだけある小さな部屋。
領主候補生コースの講義で学生が1人ずつ入室し、個別に授かる
最高神の名前を得る。
国境門の間
転移の間に似た場所。かなり広く、四方を壁に囲まれた部屋のような所。(各地の国境門とは様相が異なると推測される)
グルトリスハイトで扉を開けると、
専門室の近くの廊下に繋がり、更に進むと寮の扉が並んでいる(
講堂前の廊下)。
「全ての国境門へ移動できる転移陣がある」というのが、転移陣一つで複数地点へ飛べるという意味なのか、飛ぶ地点ごとに専用の転移陣が存在するのか、その場合、転移陣ごとに部屋が異なるのか、詳細不明。
他の国境門では、領地へ入る為に境界門を開ける必要があるが、中央ではその記述がない為、省略か開門の必要がないのか詳細不明。
騎士の専門棟
中央棟の北側にある。
全ての専門棟の中で一番大きくて広く、辺鄙なところにある。大きな施設がほとんどで、先生方の部屋以外の個室はあまりない。
大小の訓練場が固まっている。非常に広いため、騎獣での移動が必須。ヴァッシェンするので汗臭くない。
訓練場
騎獣に乗って飛び交うことを前提にした楕円形の訓練場で、野球場くらいの広さがある。
ディッター勝負ができる。
空が見えるが雪や風が感じられず、透明な屋根のようなものがある。
領地対抗戦や表彰式は複数ある競技場のなかで最も大きな競技場で行われる。
競技場を囲むように観戦部分がある。競技を行う部分よりも高い位置にあり、平坦になっており社交のお茶会や研究発表が行われる。
図書館
司書寮
図書館の西側にある。
図書館の執務室の奥にある扉から出入りする。
寮監ではない教師が各専門棟に部屋を持つのと同様に、司書はここに自室を持って住んでいる。
シュバルツとヴァイスも業務時間以外はここで主の司書と共に過ごしていた。
各領地の寮と同様に、一階は共用の食堂・居間・応接間、二階は男性用、三階は女性用の部屋となっている。
南側には春になると美しい花が咲く庭があり、かつては司書達のお茶会をしていた。
庭から直接階段で第二閉架書庫に上がれるようになっており、庭のスペースを利用して資料に消毒と保存の魔術を施したり、虫干しなどをしていた。
知識の番人の部屋
側仕えの専門棟
中央棟の南西側にある。
三階に音楽の先生方の部屋がある。
文官の専門棟
中央棟の南東側にある。
素材が管理されている倉庫のような部屋も多く、研究室がそれぞれにあるので扉が多い。
薬草や素材の香りが複数が混ざっていてちょっと悪臭になっている。
ヒルシュールの研究室
三階。壁に沿って大きめのテーブルが並べられており、側仕えが掃除しなければ領主候補生を立ち入らせるのは憚れるほど散らかっている。
部屋の中央にある調合をするためのテーブルだけが綺麗に整えられている。
本棚には
フェルディナンドが整理した資料が保管されている。
グンドルフの研究室
書き物をする机は物が散乱しているが、調合するための台は綺麗な状態になっている。
フラウレルムの研究室
きっちり整理整頓されており、少しのはみ出しも許さない感じの研究室である。
東屋のある庭
文官の専門棟を抜けるように通り過ぎて奥へ行くと薬草園がある。
その向こうに広い花畑があり、白い東屋が散在していて、白い道が続いている。
この辺りは聖地の魔力が豊富になるほど冬でも雪のない範囲が広がり、春の彩りが見えるようになる不思議な庭となっている。
雪解けの後に咲く
シュルーメの花が咲いている。
東屋は貴族院の学生達が側近を排した逢瀬の時に使用するもので、男女2人で行く事はそういう仲を示す行為とされる。
貴族院が聖地だった頃は、庭での催しの際の休憩場所として使われていたと推測される。
時の女神の東屋
花畑に散在する東屋の中のひとつ。見た目は他の東屋と同じ。
肩の高さくらいまでの壁に囲われている。
天井に時の女神
ドレッファングーアの魔法陣がある。
貴族院の二十不思議「時の女神が悪戯をする東屋」が発祥した場所だと思われる。
各領地のお茶会室
中央棟の西側エリアに存在する部屋。具体的な間取り図はコミック版参照。
自領の者は、
各寮にある扉から出入りする。
他領の来客用の扉は
中央棟にあり、誰でも入れるようになっている。
卒業式の際に他領のエスコート役を待つ待ち合わせ場所にも使用される。
領地順位によって広さが変わり、大領地など人数が多い領地には広めの部屋が割り当てられている。
エーレンフェストのお茶会室
白の部分を残しつつ、タペストリーなどの布が多く飾られ、家具の大半に木製の物が使われている。
貴族院防衛戦後の王族との会談にも使用された。
クラッセンブルクのお茶会室
複雑な文様で刺繍された布が壁紙のように貼られ、絵画が富の証というようにたくさん飾られている。
家具には大理石のようなマーブル模様の石が使われている部分が多く見られる。
ダンケルフェルガーのお茶会室
シンプルな部屋で、繊細でごてごてとした華美な飾り気はなく、白と青で飾られている。
テーブルも角がハッキリとした長方形。
青いクリスタル製で特注サイズのゲヴィネンの駒が置かれている。
ドレヴァンヒェルのお茶会室
木がふんだんに使われており、ぐるりと腰壁が張り巡らされていて、壁には花や木が描かれた布が張られている。
観葉植物なのか、薬草なのか、木や草花が鉢植えになって、あちらこちらに飾られている。
各領地の寮
領主が創造の魔術で作ったもので、どの領地の寮も基本的には城と趣が似る。
そのため、華美な建物、質実剛健な建物、丸みがあって優美な建物、一切の無駄をそぎ落としたような四角の建物など、様々な外観をしている。
領主から与えられたマントと
ブローチがなければ寮に入ることはできない。
例外として、ブローチの代わりとなるアウブの魔力が籠った魔石があれば他領のものでも立ち入ることができる。
一度に三人までの転移陣で領地と繋がっている。
寮の配置は
ユルゲンシュミット全体の地図の縮図のようになっている。
城の転移陣を起動させて貴族院の寮に赴き、寮の鍵を最初に開けるのは
アウブの役目である。
その後、寮内のあちこちの鍵を開けるのは寮監の職務になる。
通常、寮監は専門棟の部屋以外にも寮の中に自室を持ち、寮で食事をする(寮監ではない教師は専門棟の部屋のみ)。
その一方で、寮監は一応中央所属のため、寮の一階の他領の貴族の宿泊室区域内に部屋を与えられる。
学生が領地から連れてくる成人側仕えたちは基本的に寮内の共同部屋で生活し、お互いを着付けたり、寮の
下働きが生活を補っている。
学生の中で身分が上の者から専属楽師が選抜され、料理人は城の料理人から下働きも含めて選抜され、派遣される。
エーレンフェスト寮
- 地階
- 下働きが働いている。
- 階段を下りた先にある。
- 一階の階段の陰に隠れている部屋内と地階の間を行き来する
- 階段から続く通路の曲がり角にある。
- 階段から続く通路の曲がり角を曲がった奥にある。厨房の上が食堂になっている。
- ワゴンを乗せて地上階に運ぶための昇降機が設置されている。
- 階段から続く通路の曲がり角を曲がらずに直進した先にある。
- 一階
- 一階は主に共有スペースとなっている。
- 玄関扉に転移の魔術がかかっており、中央棟の番号の書かれた扉と繋がっている。
- 転移の魔術がかかっていない観音開きの玄関扉があり、外に出られる。採集場所にはこちらの扉から向かう。
- 多目的ホールから玄関ホール1を横切って会議室のある一画を抜けて角を曲がった奥にある。
- マントと同じ色の暖かなカーペットが敷かれ、壁にはタペストリーが掛けられている。
- ローゼマインの2年生進級時に新しく本棚が設置された。
- 皆で集まる勉強会や作戦会議、フェシュピールの練習などが行われる。
- 食堂が開く時間は決まっていて、食事は皆でとる。
- 12人ほど座れる大きなテーブルが並んでいる。
- 領主候補生は側近全員と席を共にして、各自の成人側仕えが給仕というスタイル。
- その他は仲の良い者同士で食事をとる。
- 何室かあり、例年では派閥ごとに使う部屋が決まっていた。
- 多目的ホールからは少し離れた場所にある。
- 領主候補生の側近は男女が混ざるため、全員での会議を行う時にも使用する。
- 回復薬など講義に必要なものを調合する。
- ローゼマインは貴族院の奉納式の参加賞(魔力回復薬)を調合した。
- 地下の厨房へ向かう階段に一番近い扉。
- 転移の間を使用する際、次の者の荷物が積まれ順番を待つための部屋。寮の廊下に扉がある。
- 領地の城と繋がる転移陣が設置されている。大きく開け放たれた扉で待合室と繋がっている。
- 転移陣の動きを監視するための騎士が二人配備されていて、騎士が座るための椅子や細々とした魔術具のような物が置いてある。
- 寮監の部屋もこのエリア内にある。
- 階段の陰に隠れている。部屋の扉には二重の縁取りがない。(下働き用の場所の印。貴族が使う場所は二重の縁取りがある)
- 部屋の中には大型の昇降機と地階に下りる階段がある。
- 二階
- 男子の居室。階段を上がって長い廊下の両側に扉が並ぶ。
- 階段に近い部屋が下級貴族、奥の方が上級貴族。
- 下級貴族と中級貴族の部屋は複数人で使う相部屋となっているが、お金を積めば個室にもできる。
- 南東側の奥には領主の部屋が1つ・領主候補生の部屋が南東奥に1つと南西奥に2つの計3つあり、側近の部屋が向かい側に集まっている。
- 側近の部屋は造りが上級貴族の部屋相当。
- 領主候補生の部屋は個人の部屋とは思えない広さで、側近同士の打ち合わせ兼休憩部屋や衣装部屋などもついている。
- 南東側最奥の一番広い部屋は領主の部屋となっていて、領主会議の時に使用される。次期領主は領主の隣の部屋を使う。
- フェルディナンドは南西の端を使用していた。
- 三階
- 女子の居室。男子禁制のため、階段を騎士見習いが交代で見張る。
- 構成は二階と同様。
- 二階と同様に南東側最奥は領主第一夫人の部屋となっていて、領主会議の時に使用される。
- ローゼマインは第一夫人の隣の部屋を使用している。
- 屋根裏
- 物置として使われる四階相当の屋根裏部屋がある。
ダンケルフェルガー寮
訓練場があり、いつでも
ディッターができる。
中央棟からみてほぼ真南にある。
ベルケシュトック寮
寮は封鎖されている。
廃止でなく封鎖なのは
グルトリスハイトがないことで境界線の引き直しができないことと関係があると思われる。
12年冬、エーレンフェストの採集場所を襲った
ターニスベファレンはベルケシュトック寮の方角から現れた。中央騎士と貴族院教師四名で
寮の調査がされ、
グンドルフが転移陣に使用された痕跡(領主候補生にしか判らないもの)を発見した。
アーレンスバッハ寮
各領地の採集場所
円形で各寮の側にあり、元々は宝盗り
ディッターの時に宝を置いておくため場所だった。
雪が積もらない環境が保たれており、良い薬草が採れるため、魔獣がやってくる。
結界がマジックミラーのようになっていて、外側からは内部の様子が見えない。
他領の採集場所に入り込むと問答無用で攻撃される。
採集場所として成り立たせるために必要な魔法陣が組み込まれており、
フリュートレーネの杖を使ったり地面に手を付いたりして、フリュートレーネの祝詞を唱えながら魔力を奉納することで素材の回復や品質を上げることができる。
エーレンフェストの採集場所
ぽっかりと木々が無い部分に淡い黄色の光が円柱状に光っている。
ターニスベファレンに襲われ、1/4くらいが黒い汚泥に侵された状態となったが、ローゼマインの癒しの儀式により再生し採れる素材の品質が上がっている。
ヨースブレンナーの採集場所
やせ細ってきて、あまり良い素材が採れない。
アーレンスバッハの採集場所
15年春に癒しの儀式が行われるまでは全く管理しておらず放置されていて、学生たちが講義で使う素材を採集するのも大変なひどい状態。
神を祀った祠
貴族院のあちこちに神を祀った祠がある。
神への奉納はいくつかの方法があり、祈り、奉納舞、神具を使用した儀式(
光の柱)のいずれでも良い。
それぞれの祠で手に入る魔石は神の意志にとてもよく似ていて、全ての魔石を自身に取り入れると魔力の扱いが楽になり、
シュタープが成長する。
大神の祠
中央棟付近を中心にほぼ等間隔の円周上にある。
扉は鍵が掛けられており、ツェント候補のシュタープを持つ者が扉に触れると内部に転移し、祈りが届くか魔力切れになると元の場所へ再び転移する。
内部では単独での転移という突発的な出来事に警戒心を抱かなかったり、神へ祈らなければならない気分になったりする思考誘導が働く。
持ち込んだ回復薬は使用できるが、祠の内部で祈っていた間のことを他人が認識しておらず、時間の流れが違う可能性がある。
十分な魔力を奉納すると、石板が完成しメスティオノーラの書を得るための言葉が与えられる。
また、祠から延びる光の線が見えるようになり、全ての祠に祈りをささげると、祠と祠を結ぶ何色もの光の線が現れて、貴族院の端まで覆う巨大な魔法陣が現れる。
以下の祠の順番は、書籍版でローゼマインが訪れた順になっている。
火の神 ライデンシャフトを祀った祠
図書館の南側にある裏庭を出た先の森の中にある祠で、建物は木々に埋もれるほどの高さ。
内部は12から13畳ほどの広さに火の神ライデンシャフトとその眷属神12柱の神々の像が並んでいる。
ローゼマインは既に完成していた青の石板を授かる。
闇の神を祀った祠
文官棟の先にある、教員用薬草園の横を通り過ぎたところに存在する祠。星空のように輝く大きなマントを着けた闇の神を中心に、計13柱の神像が並んでいる。
ローゼマインが大神・眷属神に祈りを捧げた際黒い石板は既に完成していたが、闇の神の名を要求されたため、シックザントラハトに祈りを捧げ直すことで石板を授かった。
風の女神 シュツェーリアを祀った祠
文官棟の向こうにある祠。
円い盾を左に、右に黄色の石板を持った女神を中心に、女神がずらりと並んでいる。
ローゼマインは既に完成していた黄色の石板を授かる。
命の神 エーヴィリーベを祀った祠
他の祠と違い、13の神像が小さな祠(土の女神の祠)を取り囲んでいる二重構造になっている。
ローゼマインは石板ができていなかったが、祈って魔力を奉納し、石板を完成させて授かった。
書籍版では、白い石板を完成させることで土の女神ゲドゥルリーヒに祈りを奉げる許可が与えられ、土の女神に祈りを捧げ魔力を奉じることで赤と白二つの石板を授かった。返事をするのも石板を与えるのもエーヴィリーベであり、ゲドゥルリーヒには一切触れる事は出来ない。
土の女神 ゲドゥルリーヒを祀った祠
他の祠とは異なり、命の神を祀った祠に内包されている。祠の前には剣を構えた命の神が陣取っており、その横には土の祠を取り囲むように命の神の眷属が並んでいる。
祠の中にあるのは、土の女神ゲドゥルリーヒの神像一体だけである。
ゲドゥルリーヒの石板に手を伸ばして触れようとすると、命の神の構えた剣が振り下ろされ、運(当たり所)が悪ければ死亡することになる。
光の女神を祀った祠
13の神像が並んでおり、光を模したと思われる冠をつけ金色の石板を持った光の女神が中心に佇む。
闇の神の時のように、光の女神の名を要求されたため、フェアシュプレーディに祈りを捧げ魔力を奉じて石板を授かった。
水の女神 フリュートレーネを祀った祠
13の神像が並んでいて、中心には杖を右手に、緑に輝く石板を左手に持った水の女神が見える。
ローゼマインは既に完成していた緑の石板を授かる。
眷属神の祠
大神の祠とは別に貴族院中に小さな祠が点在している。大神の祠のように内部に入るための条件があるのかは不明。
こちらは眷属神が1柱だけ祀られており、同じように奉納することで魔石を得て、属性の強化ができる。
属性ごとの全ての眷属神の魔石を得ることで、大神の御加護を得られるようになる。
昔の王族は卒業時のシュタープを得る前に、大神の御加護を賜るために祈りを捧げていた。
大神の祠がツェントの魔力で維持されているのに対し、眷属神の祠は個人が造営したものが多く、経年劣化や破壊により倒壊しているものが多い。
ボニファティウスが学生時代にディッターの試合中に破壊した祠もそういった経年劣化した祠の一つであったようだ。
巨大な魔法陣
全ての祠に祈りをささげると、祠と祠を結ぶ何色もの光の線が現れて、貴族院の端まで覆う巨大な魔法陣が現れる。
この魔法陣は古代のツェントが
エアヴェルミーンを通じて
神々の協力を取り付け、神々がエアヴェルミーンの魔石を基点にして作り上げたもの。
複数の属性でいくつもの効果がある魔法陣が重ねられており、それによって貴族院を成立させている。
始まりの庭で大木の姿を取っているエアヴェルミーンが人の形を取り、神々と交信するために必要。
魔法陣が動かなければエアヴェルミーンと会うことはできない。祠に祈りをささげることがなくなった今の時代においては、シュタープを取得する時や加護の儀式で始まりの庭に向かっても、エアヴェルミーンに謁見できるものはいなくなっていた。
メスティオノーラの書を手に入れるには必須の魔法陣でもある。
シュツェーリアの盾と同様の効果も持ち、始まりの庭にいる者に敵意を持つ者は上空から押し入ろうとしても吹き飛ばされる。
フリュートレーネの癒しの力で、巨大な魔方陣の影響下にある全域を癒すこともできる。
アダルジーザの離宮
離宮
王宮を移した際、ツェント・ラオヘルシュトラが封じた離宮。鍵があっても、グルトリスハイトがなければ開けられない。
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最終更新:2024年11月18日 17:04